JP4998398B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される内燃機関(エンジンともいう)の制御装置に関する。前記内燃機関には、スタータやオルタネータが付設されており、オルタネータは、そのロータに取り付けられるプーリにワンウェイクラッチが組み込まれた構成である。
例えば自動車等の車両に搭載される内燃機関には、クランクシャフトの回転に伴い発電して、車載バッテリに電力を蓄積させるために、オルタネータが付設されている。
このオルタネータは、一般的に、例えば巻線形三相誘導発電機とされ、公知のようにロータとステータとを有する構成であり、前記ロータに取り付けられるオルタネータプーリとクランクシャフトに取り付けられるクランクプーリとにベルトを巻き掛け、クランクシャフトの回転によってロータを回転駆動することにより、ステータコイルに発生する交流電力を直流電力に変換して車載バッテリに充電させるようになっている。
ところで、内燃機関の運転中は、クランクシャフトが常に回転変動している。その一方で、オルタネータのロータは、その回転中、重量と形状とに応じたイナーシャがかかっている。そのために、クランクシャフトの回転変動によりベルトの送り出し側と戻し側とで張りと緩みとが発生し、ベルト張力が変動することになる。甚だしい場合には、ベルトがスリップする等して、スリップ音が発生する。
近年では、ベルトの張力変動を吸収してオルタネータプーリ外周でのベルトのスリップを防止するために、例えば特許文献1に示されているように、オルタネータにおけるロータとプーリとの間にワンウェイクラッチを介装することが考えられている。
また、例えば特許文献2に示されているように、ベルトの張力変動に伴うオルタネータのロータの回転変動の増減と逆相の関係で、ロータの発電トルクを増減制御することが考えられている。
さらに、例えば特許文献3に示されているように、2つの発電機を設け、発電機それぞれの発電量を制御することにより、ベルトの張力変動を低減することも考えられている。
ところで、上述したような内燃機関の回転中におけるベルトの張力変動の他に、内燃機関のクランキングに伴う完爆時には、クランクプーリで回転駆動されるベルトに、オルタネータの過大な発電トルクが急激に加担されるようになるために、ベルトの張力が瞬間的に増大することになるとともに、ベルトがオルタネータプーリ外周でスリップすることがある。
これに対し、例えば特許文献4には、内燃機関のクランキング回転数を上昇させて始動性を改善することを目的として、内燃機関のクランキング中においてオルタネータの発電機能を休止させることにより、オルタネータを空回り状態として、内燃機関に対する負荷を軽減させるようにすることが考えられている。
特開2006−217758号公報 特開2005−237109号公報 特開2004−129431号公報 特開昭61−171879号公報
上記特許文献1から4の従来例のうち、特許文献4に係る従来例のみが、内燃機関のクランキング時における制御を工夫した技術である。
この特許文献4に係る従来例は、内燃機関のクランキング回転数を上昇させて始動性を改善することを目的としていて、本発明とは目的思想が異なるうえ、内燃機関のクランキングの際には、オルタネータを空回り状態としても、オルタネータのロータ系のイナーシャがベルトに加担されることになる。
特に、近年の車両のように多数の電装製品が搭載されることに伴い発電能力の高いオルタネータの使用が要求される場合には、クランキングの際においてベルトにかかる負荷が大きくなるために、特許文献4に係る従来例に対しても、改良の余地がある。
このような事情に鑑み、本発明は、必要に応じてクランクシャフトを回転させるためのスタータと、クランクシャフトによりベルトを介して回転駆動されて発電する発電機とが付設される内燃機関の制御装置において、クランキングの際にベルトに過大な負荷がかかることを抑制または防止し、ベルト鳴きを防止するとともに、ベルトの寿命向上を可能とすることを目的としている。
本発明は、必要に応じてクランクシャフトを回転させるためのスタータと、クランクシャフトによりベルトを介して回転駆動されて発電する発電機とが付設される内燃機関の制御装置であって、前記発電機は、そのロータに前記ベルト巻き掛け用のプーリが取り付けられ、このプーリには、前記ロータとの回転差に応じて前記両者を一体化する状態と切り離す状態とに切り替わるワンウェイクラッチが組み込まれており、前記内燃機関の始動要求の有無を判定する始動要求判定手段と、前記始動要求判定手段で始動要求有と判定したときに、前記スタータでクランキングさせる前に、前記発電機のロータを発電側へ回転加速させる始動補助手段とを含む、ことを特徴としている。
この構成によれば、内燃機関の回転中、クランクシャフトからベルトを介して発電機のプーリが回転駆動され、ワンウェイクラッチがロックして発電機のプーリとロータとを一体化する状態となるので、発電機が発電される。
一方、内燃機関をクランキングする前に、発電機のロータを発電側へ回転加速させるようにすれば、クランキングに伴いクランクシャフトからベルトを通じて回転駆動される発電機のプーリの回転速度が、前記ロータの回転速度より速くなるまでの間、ワンウェイクラッチがフリーになって、発電機におけるプーリとロータとを切り離す状態になる。
このように、クランキングの際に、発電機のプーリが発電抵抗の無い状態で空転することになるから、ベルトおよび発電機のプーリに、発電機を発電駆動するための負荷(ロータ系イナーシャと発電抵抗とを含む)が加担されなくなる。また、クランキングにより内燃機関が完爆することによって、発電機のプーリの回転速度が前記ロータの回転速度を上回ると、ワンウェイクラッチがロックしてプーリとロータとが一体化されるようになるが、その一体化の際、プーリとロータとの回転速度差が小さいので、ベルトに衝撃荷重が加担されなくなる。
これらのことから、クランキングの際にベルトが発電機のプーリ外周でスリップすることが抑制または防止されるようになって、ベルト鳴きを防止することが可能になる他、ベルトの寿命を向上することが可能になる。
好ましくは、前記制御装置において、前記始動補助手段は、前記発電機のロータに励磁電流を供給するための励磁用電源回路と、前記発電機のステータコイルに回転磁界生成用の電流を供給するためのインバータとを制御することにより、前記ロータを励磁させるとともに前記ステータに回転磁界を生成させて、前記ロータを発電側へ回転加速させる。ここでは、発電機のロータを回転加速させるための要素を特定している。この特定により、本発明を実施するときの構成が明確になる。
好ましくは、前記制御装置は、前記クランキングに伴い内燃機関が完爆したか否かを判定する完爆判定手段をさらに含み、前記始動補助手段は、前記完爆判定手段により完爆したと判定したときに、前記発電機のロータに対する回転駆動力の供給を停止させる。
ここでは、内燃機関のクランキングの終了タイミングを制御するための機能実現手段を特定している。
本発明によれば、必要に応じてクランクシャフトを回転させるためのスタータと、クランクシャフトによりベルトを介して回転駆動されて発電する発電機とが付設される内燃機関の制御装置において、クランキングの際にベルトに過大な負荷がかかることを抑制または防止することが可能になる。そのため、ベルト鳴きを防止することが可能になるとともに、ベルトの寿命を向上することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図6に、本発明の一実施形態を示している。図1において、1は内燃機関、2はスタータ、3は発電機としてのオルタネータ、4は励磁用電源回路、5は整流器、6はバッテリ、7はインバータ(例えば無接点半導体インバータ)、8はウォーターポンプやエアコンディショナのコンプレッサ等の補機、9は制御装置である。
内燃機関1のクランクシャフト(図示省略)の回転動力は、オルタネータ3や補機8に伝達されるようになっている。そのようにするために、図2に示すように、クランクシャフトに取り付けられるクランクプーリ11と、オルタネータ3に取り付けられるオルタネータプーリ12と、補機8の一つであるウォーターポンプ(図示省略)に取り付けられるウォーターポンププーリ13と、補機8の一つであるエアコンコンプレッサ(図示省略)のエアコンディショナプーリ14とに、ベルト15が巻き掛けられている。このベルト15の張力は、テンショナ16により調節されるようになっている。
そして、例えば運転者がイグニッションスイッチ(図示省略)を操作することにより内燃機関1の始動が要求されると、制御装置9は、基本的に、バッテリ6からの電力をスタータリレー(図示省略)を介してスタータ2に供給して、スタータ2を駆動することにより内燃機関1をクランキングさせると同時に、点火制御や燃料供給制御を行うことにより内燃機関1を始動させる。
内燃機関1の始動後は、クランクシャフト(図示省略)の回転動力がクランクプーリ11からベルト15を介してオルタネータプーリ12、ウォーターポンププーリ13ならびにエアコンディショナプーリ14に伝達されるようになり、オルタネータプーリ12の回転に伴いオルタネータ3が発電し、このオルタネータ3からの発電電力が整流器5を介してバッテリ6に充電されるとともに、必要に応じて補機8に供給される。
制御装置9は、CPU(中央処理装置)、ROM(プログラムメモリ)、RAM(データメモリ)、ならびにバックアップRAM(不揮発性メモリ)等を含んだ一般的に公知のECU(Electronic Control Unit)とされ、例えば内燃機関1における種々の制御(例えば空燃比制御、燃料噴射制御、点火制御、スロットル制御、始動制御等)を実行するものである。
本発明では、制御装置9による始動制御を工夫しているので、後で詳細に説明する。なお、この実施形態での始動制御は、簡単に言えば、内燃機関1の始動時に、ベルト15に過大な負荷を作用させないようにするものである。
次に、図3を参照して、オルタネータ3の概略構成を説明する。オルタネータ3は、例えば巻線形三相誘導発電機とされ、公知のように、ロータ31と、ステータ32とを含んでいる。
ロータ31は、ロータコイル31aをロータコア31bで包んだ電磁石からなり、このロータコア31bをロータ軸31cの外径側に固定した構成になっている。ステータ32は、ステータコア31aに星型結線またはデルタ結線されたステータコイル32bを巻装した構成であり、オルタネータケース34の内周に取り付けられている。
このオルタネータ3は、一般的に公知のように、ロータコイル31aに励磁用電源回路4から励磁電流を流した励磁状態でロータ31が回転させられると、ステータコイル32bに三相交流電力が誘起される。このステータコイル32bが発生した三相交流電力は、整流器5により直流化されて、バッテリ6に充電されるとともに、適宜の補機8に供給される。
但し、この実施形態では、オルタネータ3をあたかも電動機のように使用可能とするために、必要に応じて、インバータ7により、バッテリ6の直流電流をオルタネータ3のステータコイル32bに回転磁界を生成するための交流電流に変換して、当該ステータコイル32bに供給することにより、ロータ31を回転駆動させることが可能になっている。このロータ31の回転速度は、インバータ7により必要に応じて適宜制御される。
図4を参照して、オルタネータプーリ12の概略構成を説明する。オルタネータプーリ12は、オルタネータ3のロータ軸31cにおいて外端部分の外径側に取り付けられている。このオルタネータプーリ12は、内径側環体12aと外径側環体12bとの間にワンウェイクラッチ12cを組み込んだ構成になっている。
内径側環体12aは、ロータ軸31cにおいて外端部分の外径側にボルト12eを介して取り付けられており、この内径側環体12aの外径側に軸方向に離隔配置された二つの転がり軸受(例えば深溝玉軸受等)12d,12dを介して外径側環体12bが相対回転可能に取り付けられている。
この内径側環体12aと外径側環体12bと二つの転がり軸受12d,12dとで囲まれた環状空間に、ワンウェイクラッチ12cが介装されている。このワンウェイクラッチ12cは、例えばスプラグを用いた公知の構成とされているが、ローラを用いる公知の構成とすることも可能である。
このオルタネータプーリ12の動作を説明する。まず、外径側環体12bの回転速度が内径側環体12aの回転速度より速いときには、ワンウェイクラッチ12cがロックして、外径側環体12bと内径側環体12aとを一体化させる状態になる一方、外径側環体12bの回転速度が内径側環体12aの回転速度より遅いときには、ワンウェイクラッチ12cがフリーになって、外径側環体12bと内径側環体12aとを切り離して相対回転させる状態になる。
このようなワンウェイクラッチ12cを組み込んだオルタネータプーリ12を用いる場合、内燃機関1の回転中、クランクシャフトからベルト15を介してオルタネータプーリ12が回転駆動され、ワンウェイクラッチ12cがロックしてオルタネータプーリ12とロータ31とを一体回転させる状態になるので、オルタネータ3が発電される。
しかも、ベルト15の回転変動に伴う外径側環体12bの回転速度と内径側環体12aの回転速度との差に応じてワンウェイクラッチ12cがロック、フリーに切り替わることによって、ベルト15に作用する張力変動を吸収することが可能になるとともに、ベルト15のスリップを防止することが可能になる。
この実施形態では、内燃機関1の始動時における制御形態を工夫しているので、図5から図7を参照して、詳細に説明する。
図5は、制御装置9による内燃機関1の始動制御に関する動作説明に用いるフローチャートである。このフローチャートは、制御装置9の動作を主体としたもので、周期的にエントリーされる。
まず、ステップS1において、内燃機関1の始動要求を受けたか否かを判定する。この判定は、図示していないイグニッションスイッチの状態検出結果に基づいて行なわれる。
ここで、前記ステップS1で否定判定した場合、つまり内燃機関1の始動要求が無ければ、このフローチャートの処理を終了する。しかしながら、前記ステップS1で肯定判定した場合、つまり内燃機関1の始動要求が有った場合には、続くステップS2に移行する。
このステップS2では、オルタネータ3のロータ31を発電時と同じ向きへ回転加速させてから、ステップS3において、スタータ2を駆動させることにより、内燃機関1をクランキングする。
なお、前記ステップS2では、インバータ7により、オルタネータ3のステータコイル32bに回転磁界生成用の電流を供給することにより、ロータ31を回転駆動させて所定の目標回転速度にまで加速させるようにする。目標回転速度は、内燃機関1の完爆時に上昇するクランクシャフト回転速度に基づいて適宜に設定される。
この後、ステップS4において、内燃機関1が完爆したか否かを判定する。ここでの判定は、例えばクランクシャフトの角速度が規定値以上になったか否かを調べることにより行えるが、それ以外の公知の方法とすることも可能である。
ここで、前記ステップS4で否定判定した場合、つまり内燃機関1が完爆しなければ、当該ステップS4を繰り返すことにより、完爆するまで待つ。
しかしながら、前記ステップS4で肯定判定した場合、つまり内燃機関1が完爆した場合には、続くステップS5において、オルタネータ3のロータ31に対する回転駆動力の供給を停止させてから、このフローチャートの処理を終了する。
このような制御装置9により実行する各ステップS1〜S5が、請求項に記載の各手段に相当する。
以上説明したように、要するに、内燃機関1を始動する際、オルタネータ3のロータ31を発電時と同じ向きに回転加速させておいて、スタータ2で内燃機関1をクランキングさせるようにしている。
このスタータ2により内燃機関1をクランキングすることに伴いクランクプーリ11が回転され、このクランクプーリ11の回転動力がベルト15を介して各プーリ12〜14に伝達されることになるが、このベルト15によってオルタネータプーリ12の外径側環体12bが回転されたときには、例えば図6に示すように、既にオルタネータ3のロータ31および内径側環体12aが外径側環体12bと同じ向きに回転加速されている。
そのため、外径側環体12bの回転速度がロータ31および内径側環体12aの回転速度より速くなるまでの間、ワンウェイクラッチ12cがフリーになっていて、オルタネータプーリ12の外径側環体12bとロータ31および内径側環体12aとが相対回転するので、オルタネータプーリ12の外径側環体12bからオルタネータ3が切り離されて、外径側環体12bが空転していることになる。
これにより、要するに、内燃機関1のクランキングの際、オルタネータプーリ12およびベルト15に、オルタネータ3を発電駆動するための負荷(ロータ31系のイナーシャと発電抵抗とを含む)が加担されなくなる。
こうした後、内燃機関1が完爆すると、図6に示すように、クランクプーリ11の回転速度が急上昇するとともに、このクランクプーリ11からベルト15を通じて回転駆動されるオルタネータプーリ12の外径側環体12bの回転速度が急上昇することになる。その一方で、内燃機関1が完爆したことに伴い、オルタネータ3のロータ31に対する回転駆動力の供給を停止させるので、ロータ31および内径側環体12aが惰性回転しながら減速することになる。
これにより、オルタネータプーリ12の外径側環体12bの回転速度がオルタネータ3のロータ31および内径側環体12aの回転速度よりも速くなり、その時点で、ワンウェイクラッチ12cがロックして、ロータ31および内径側環体12aと外径側環体12bとが一体化して、両者が同期回転するようになる。
ところで、前述したように内燃機関1が完爆してワンウェイクラッチ12cがロックするときには、オルタネータ3のロータ31および内径側環体12aの回転速度がオルタネータプーリ12の外径側環体12bの回転速度と略同期していて、ロータ31および内径側環体12aと外径側環体12bとの回転速度差が小さいので、ベルト15に衝撃荷重がほとんど加担されなくなる。
ちなみに、本発明の比較例として、内燃機関1のクランキングの際に、前記のようにロータ31を回転加速させずに静止している場合について、図7を参照して説明する。その場合、内燃機関1の完爆に伴いクランクプーリ11の回転速度が急上昇することに伴いオルタネータ3のロータ31が急加速されることになって、ベルト15に瞬間的に過大な負荷がかかることになる。この他、背景技術の欄で提示した特許文献4のように、クランキング時にオルタネータ3の発電機能を休止させている場合だと、内燃機関1の完爆時に、オルタネータ3の静止しているロータ31のイナーシャがベルト15にかかることになる。このベルト15にかかる負荷は、前記比較例に比べると小さいものの、クランキング毎にベルト15に繰り返し作用することを考えると、特許文献4では、ベルト15の寿命が低下することは明らかである。
このような比較例や従来例に比べると、上述した本実施形態の場合には、ベルト15に加担される負荷が遥かに小さくて済むと言える。したがって、内燃機関1のクランキングの際にベルト15がオルタネータプーリ12の外周でスリップすることが抑制または防止されるようになって、ベルト鳴きを防止することが可能になる他、ベルト15の寿命を向上することが可能になる。
特に、本実施形態では、公知の既存構成に、インバータ7を追加して、制御装置9の制御プログラムを変更するだけであるから、既存の販売車両に搭載される内燃機関1やその周辺のハード構成を変更する必要がなく、また、設備コストの上昇を抑えることが可能になる等、実用上においてきわめて有利となる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。以下で例を挙げる。
(1)上記実施形態において、発電機としてのオルタネータ3は、いわゆるモータジェネレータとすることも可能である。また、オルタネータ3で発電した電力を蓄積するためのバッテリ6は、大容量コンデンサ等とすることも可能であり、あるいはバッテリ6と大容量コンデンサとを組み合わせた蓄電装置を用いることも可能である。
(2)上記実施形態においては、内燃機関1の始動要求が有ったときに、オルタネータ3のロータ31を回転加速させてから、スタータ2を駆動させるようにした例を挙げているが、オルタネータ3のロータ31の回転加速と同時にスタータ2を駆動させることも可能である。
本発明に係る内燃機関の制御装置の適用対象となる構成例を模式的に示す図である。 図1の内燃機関に付設されるオルタネータや補機の動力伝達系を模式的に示す図である。 図1および図2のオルタネータの内部構造の概略を示す断面図である。 図3のオルタネータプーリの内部構造の概略を示す断面図である。 図1の制御装置による動作説明に用いるフローチャートである。 図1の内燃機関の始動時におけるクランクプーリおよびオルタネータロータの回転変化と、ベルトの張力変動との関係を示すグラフである。 本発明の比較例で、図6に対応するグラフである。
符号の説明
1 内燃機関
2 スタータ
3 オルタネータ(発電機)
31 オルタネータのロータ
31a ロータコイル
31c ロータ軸
32 オルタネータのステータ
32b ステータコイル
4 励磁用電源回路
5 整流器
6 バッテリ
7 インバータ
8 オルタネータ以外の補機
9 制御装置
11 クランクプーリ
12 オルタネータプーリ
12a 内径側環体
12b 外径側環体
12c ワンウェイクラッチ
15 ベルト

Claims (3)

  1. 必要に応じてクランクシャフトを回転させるためのスタータと、クランクシャフトによりベルトを介して回転駆動されて発電する発電機とが付設される内燃機関の制御装置であって、
    前記発電機は、そのロータに前記ベルト巻き掛け用のプーリが取り付けられ、このプーリには、前記ロータとの回転差に応じて前記両者を一体化する状態と切り離す状態とに切り替わるワンウェイクラッチが組み込まれており、
    前記内燃機関の始動要求の有無を判定する始動要求判定手段と、
    前記始動要求判定手段で始動要求有と判定したときに、前記スタータでクランキングさせる前に、前記発電機のロータを発電側へ回転加速させる始動補助手段とを含む、ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記始動補助手段は、前記発電機のロータに励磁電流を供給するための励磁用電源回路と、前記発電機のステータコイルに回転磁界生成用の電流を供給するためのインバータとを制御することにより、前記ロータを励磁させるとともに前記ステータに回転磁界を生成させて、前記ロータを発電側へ回転加速させる、ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記クランキングに伴い内燃機関が完爆したか否かを判定する完爆判定手段をさらに含み、
    前記始動補助手段は、前記完爆判定手段により完爆したと判定したときに、前記発電機のロータに対する回転駆動力の供給を停止させる、ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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