JP4998007B2 - ワーク変形計算装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワーク変形計算装置関する。
部品の設計では、設計された部品を他の部品に取り付ける際の取付誤差を考慮して、公差を適切に設計することが必要とされる。部品の取付誤差を考慮した部品設計技術としては、下記の特許文献1に開示されるCAD装置が知られている。
特許文献1のCAD装置は、2つの部品間の4節リンク機構モデルを設定する動作モデル生成部と、4節リンク機構に基づき4節リンクを機構解析する動作解析処理部と、を備える。このような構成のCAD装置によれば、4節リンク機構解析手法を用いることにより、部品の取付誤差を考慮した部品の公差を設定することができる。
特開平7−287719号公報
しかしながら、上記CAD装置では、部品の捩れおよび撓みなどの変形が考慮されていないため、高精度に公差を設定することができないという問題がある。
また、部品の変形を解析する技術としては、有限要素法を利用した変形解析手法が知られている。しかしながら、有限要素法を利用した解析手法では、部品モデルに対して細かなメッシュを設定するため、部品の変形を高精度に計算することができるものの、計算量が増加してコンピュータへの計算負荷が高まり、解析に多くの時間を必要とする。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものである。したがって、本発明の目的は、解析に伴う計算負荷を抑制して解析に要する時間を短縮しつつ、ワークの変形を計算することができるワーク変形計算装置提供することである。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
本発明のワーク変形計算装置は、ワークの形状モデル上に互いに異なる第1〜第3の点を設定する設定手段と、前記第1および第2の点を支点として、前記第3の点を移動させるとともに、前記第3の点の移動にともなう前記形状モデルの変形を算出する計算手段と、を有し、前記ワークの形状モデルは、複数の点から構成され、前記計算手段は、前記第3の点の移動量および移動方向を示すベクトルを、前記第3の点から前記第1および第2の点に向かって減少するように前記形状モデル上の複数の点に比例配分することによって、前記形状モデル上の複数の点の変位を算出し、前記計算手段によって算出された前記形状モデル上の点の変位を記憶する記憶手段をさらに有し、前記設定手段は、前記記憶されている形状モデル上の点の変位から計算される前記ワークの変形後の形状モデル上に次の第1〜第3の点を設定し、前記計算手段は、前記変形後の形状モデルを基準とし、前記次の第1および第2の点を支点として、前記次の第3の点の移動にともなう前記変形後の形状モデル上の点の変位を算出し、前記設定手段は、前記ワークを他のワークに取り付けるために当該ワークに設けられている複数の取付点の取付順序にしたがって、次の第1〜第3の点を設定することを特徴とする。
本発明のワーク変形計算装置よれば、第1〜第3の点の相対的な位置関係を基準とする幾何学的な計算によって、ワークの形状モデルの変形を算出することができる。したがって、解析に要する時間を短縮することができる。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図中、同様の部材には同一の符号を用いた。
図1は、本発明の一実施の形態におけるワーク変形計算装置の概略構成を示すブロック図である。本実施の形態のワーク変形計算装置は、ワークの形状モデル上に設定される第1および第2の点を支点として、第3の点を移動させる解析モデルによってワークの変形現象を表現することにより、幾何学的な計算からワークの変形を算出するものである。
図1に示されるとおり、本実施の形態の変形計算装置100は、CPU110、RAM120、ROM130、ハードディスク140、表示部150、入力部160、およびインタフェース170を有する。これらの各部は、バスを介して相互に接続されている。
CPU110は、ワークの3次元形状モデルに対して種々の演算および制御を実行するものである。CPU110は、ワークの形状モデル上に互いに異なる第1〜第3の点を設定する設定部(設定手段)として機能する。また、CPU110は、第1および第2の点を支点として、第3の点を移動させるとともに、第3の点の移動にともなう形状モデル上の点の変位を算出する計算部(計算手段)として機能する。なお、各部の具体的な処理内容については、後述する。
RAM120は、上述した形状モデルを一時的に記憶するものであり、ROM130は、制御プログラムなどを予め記憶するものである。
ハードディスク140は、計算部によって算出された形状モデル上の点の変位を記憶する記憶部(記憶手段)として機能する。また、ハードディスク140は、ワークの形状モデル上に第1〜第3の点を設定する設定プログラム、ならびに、第1および第2の点を支点として第3の点を移動させるとともに、第3の点の移動にともなう形状モデル上の点の変位を算出するための計算プログラムを格納する。
表示部150は、たとえば、液晶ディスプレイおよびCRTディスプレイなどであり、ワークの形状モデルなどを表示する。
入力部160は、たとえば、キーボード、タッチパネル、およびマウスなどのポインティングデバイスであり、インタフェース170は、外部のCAD装置などからワークの形状モデルを受信するために用いられる。
以上のとおり、構成される本実施の形態のワーク変形計算装置では、ワークの形状モデル上に設定される第1および第2の点を支点として、第3の点を移動させる解析モデルに基づいて、ワークの変形が計算される。
次に、図2を参照して、本実施の形態のワーク変形計算装置における基本的な処理を説明する。図2は、図1に示すワーク変形計算装置における変形計算処理を説明するためのフローチャートである。図2のフローチャートに示す各処理は、CPU110によって実行される。
まず、本実施の形態の変形計算処理では、ワークの形状モデルが読み込まれる(ステップS101)。具体的には、インタフェース170を介して外部のCAD装置からワークの形状モデルが読み込まれる。読み込まれた形状モデルは複数の点から構成され、形状データはRAM120に展開される。
次に、ワークの形状モデル上に第1〜第3の点が設定される(ステップS102)。具体的には、ワークの取付手順などにしたがって予め設定されているワーク上の点が、形状モデル上に第1〜第3の点として設定される。本実施の形態では、ワークを他のワークに取り付けるための取付点または取付点近傍の点などが第1〜第3の点として設定される。
そして、第1および第2の点を支点として第3の点を移動させるとともに、第3の点の移動にともなう形状モデルの変形が算出される(ステップS103)。具体的には、ワークの形状モデルを構成する複数の点の変位は、第3の点の移動にともなう変位として座標計算により幾何学的に算出される。より具体的には、たとえば、第3の点の移動量および移動方向を示すベクトルを、第3の点からの第1および第2の点に向かって減少するように形状モデル上の各点に比例配分することによって、第3の点の移動にともなう形状モデル上の点の変位を幾何学的に算出する。変位が算出される形状モデル上の点は、少なくともワークの辺を構成することができる程度の数の点であり、あるいは、ワークの所望の部位の変形を認識できる程度の数の点である。
次に、算出された形状モデル上の点の変位が記憶され(ステップS104)、次の第1〜第3の点があるか否かが判断される(ステップS105)。そして、次の第1〜第3の点がなくなるまでステップS102〜S104に示す処理が繰り返され、処理が終了される。最終的なワークの変形後の形状モデルは、表示部150に表示される(ステップS106)。
以上のとおり、本実施の形態の変形計算処理によれば、形状モデル上の第1および第2の点を支点して第3の点を移動させる解析モデルによって、ワークの変形現象が表現される。そして、形状モデル上の点の変位は、第1〜第3の点の相対的な位置関係に基づく幾何学的な座標計算から算出されるため、ワークを構成する材料の物性値およびワークに作用する力(応力)などを考慮してワークの変形を計算する有限要素法とは異なり、ワークの形状データのみからワークの変形を計算することができる。さらに、現在の第1〜第3の点に基づいて算出された形状モデル上の点の変位に、次の第1〜第3の点に基づいて算出された変位を加算することによって、ワークの種々の変形を、複数の解析モデルの組み合わせにより表現することができる。
以下、自動車の車両内部に取り付けられるコックピットモジュール(以下、CPMと称する)の公差を解析する場合を例にとって、本実施の形態のワーク変形計算装置およびワーク変形計算方法をより詳細に説明する。
図3は、本実施の形態のワーク変形計算装置を用いて公差解析されるCPMを示す斜視図である。図3(A)は、本実施の形態におけるCPMの前面側斜視図であり、図3(B)は、図3(A)に示すCPMの背面側斜視図である。
図3に示されるとおり、本実施の形態のCPM200は、骨格部材としての金属製のメンバー部210と、メンバー部210を覆いつつ、速度計および音響装置などの機能関係部品を格納する樹脂製部品220と、を備える。メンバー部210は、たとえば、スチールから形成され、樹脂製部品220はポリプロピレン樹脂から形成される。樹脂製部品220は、中央部に設けられた取付孔G,Hと、両端部に設けられた取付孔I,Jとが、メンバー部210の対応する取付孔(不図示)とボルトで固定されることにより、メンバー部210に取り付けられている。また、CPM200には複数の取付孔A,B,C,D,S,M,N,Oが設けられており、これらの取付孔を車体側の対応する取付ピンまたはボルトと順次に係合することよって、CPM200は車両に取り付けられる。
図4は、図3に示すCPMを車両に取り付ける際に生じるCPMの変形現象を説明するための図である。図4に示されるとおり、車両に取り付けられるCPM200には、メンバー部210とサイドブラケット211,212との間の捩れ(図4の矢印1)およびCPM200の中央部から両端部に向かう撓み(図4の矢印2)が生じる。また、CPM200の樹脂製部品220にも撓み(図4の矢印3)が生じる。
図4の矢印1で示されるCPM200の捩れは、メンバー部210の両端部のサイドブラケット211,212に設けられた取付孔A〜Dを車両側の取付ピンA’〜D’と係合する際に、取付孔A〜Dの位置と取付ピンA’〜D’の位置との実車上での位置ずれに起因して生じるものである。図4の矢印2で示されるCPM200の撓みは、メンバー部210の中央部から下方に延長されるステアリングポストブラケットに設けられた取付孔Sが車両側の対応する取付孔S’とボルトによって固定される際に、取付孔Sの位置と取付孔S’の位置との実車上での位置ずれに起因して生じるものである。また、図4の矢印3で示される樹脂製部品220の撓みは、樹脂製部品220の背面上端に設けられた取付孔M,N,Oが車両側の対応する取付孔の取付ピンM’,N’,O’と係合する際に、取付孔M,N,Oの位置と取付ピンM’,N’,O’の位置との実車上での位置ずれに起因して生じるものである。
まず、図5および図6を参照しつつ、メンバー部210の両端部のサイドブラケット211,212に設けられた取付孔A〜Dを車両側の取付ピンA’〜D’と係合する際に生じるCPM200の変形を計算する変形計算処理について説明する。
図5は、図3に示すCPMの概略的な形状モデルを示す図であり、図6は、メンバー部の両端部のサイドブラケットに設けられた取付孔を車両側の取付ピンA’〜D’と係合する際に生じるCPMの変形を計算する解析モデルを示す図である。図5および図6に示すCPM200の取付動作では、先に、サイドブラケット211の取付孔A,Bを車両側の取付ピンA’,B’と係合させた状態で、サイドブラケット212の取付孔C,Dを車両側の取付ピンC’,D’と係合させる。また、概略的に示されるCPM200の形状モデルは、図3に示すCPM200の実物形状に作成されている。
まず、図5に示されるとおり、CPM200の形状モデルに、第1および第2の点として、取付孔A,Bの中心座標(以下、取付点A,Bと称する)が設定され、第3の点として取付孔C,Dの近傍に位置するメンバー部210の軸線端部の座標(以下、基準点Fと称する)が設定される。そして、基準点Fの移動先として、サイドブラケット212の軸中心に相当する点が目標点Kとして設定される。ここで、目標点Kとしては、取付孔と取付ピンの実車上での位置ずれを考慮して、基準点Fとは異なる座標位置が設定される。
そして、図6に示されるとおり、取付点A,Bを支点(軸)として、基準点Fを目標点Kに移動させるとともに、基準点Fの移動にともなう形状モデル上の点の変位が算出されることにより、ワークの変形が計算される。すなわち、取付孔A,Bを支点として、メンバー部210の端部を移動させる解析モデルによって、CPM200の捩れが表現される。この解析モデルに基づいて、CPM200の形状モデルの変形形状が幾何学的に計算される。上述したとおり、形状モデルを構成している複数の点の基準点Fの移動にともなう変位は、目標点Kの座標と基準点Fの座標との差分であるベクトルVを、基準点Kから取付点A,Bに向かって減少するように比例配分することによって算出される。このような幾何学的な計算によれば、図6に破線で示されるとおり、取付点A,Bから目標点Fに向かって移動量が比例的に増大するように、形状モデルを構成する複数の点が移動されてなる変形後の形状モデルが取得される。
次に、図7を参照しつつ、メンバー部210のステアリングブラケットに設けられた取付孔Sを介してCPM200を車両に取り付ける際に生じるCPM200の変形を計算する変形計算処理について説明する。図7は、メンバー部の中央部のステアリングブラケットに設けられた取付孔でCPMを車両に取り付ける際に生じるCPMの変形を計算する解析モデルを示す図である。
図7に示す解析モデルでは、取付ピンと係合している取付孔A,B(の中心座標)を支点として取付孔Sを車両側の取付孔S’の位置に移動させる解析モデルと、取付孔C,Dを支点として取付孔Sを取付孔S’の位置に移動させる解析モデルとによって、CPM200の中央部から両端部に向かって生じる撓みが表現される。そして、第3の点(取付孔Sの中心座標)を共有する2つの解析モデルに基づいて、CPM200の変形が幾何学的に計算される。
このとき、形状モデル上の点の変位の計算は、図6に示す解析モデルで算出された各点の座標を基準として算出される。すなわち、メンバー部210とサイドブラケット211,212とが捩れている状態を示すCPM200の形状モデルに、CPM200の軸方向の撓みが付加される。したがって、図7に示す解析モデルでは、メンバー部210とサイドブラケット211,212との間の捩れとCPM200の左右方向の撓みの両方が考慮されたCPM200の変形形状が計算される。
次に、図8を参照しつつ、樹脂製部品220の背面上端に設けられた取付孔M,N,Oを介してCPM200を車両に取り付ける際に生じるCPMの変形を計算する変形計算処理について説明する。図8は、樹脂製部品の背面上端に設けられた取付孔でCPMを車両に取り付ける際に生じるCPMの変形を計算する解析モデルを示す図である。
図8に示す解析モデルでは、まず、メンバー部210に樹脂製部品220を取り付けている取付孔H,J(の中心座標)を支点として取付孔Nを車両側の取付ピンN’の位置に移動させる解析モデルによって、取付孔Nが取付ピンN’と係合する際に生じる樹脂製部品220の撓みがモデル化される。同様に、メンバー部210に樹脂製部品220を取り付けている取付孔I,Gを支点として取付孔Mを車両側の取付ピンM’の位置に移動させる解析モデルによって、取付孔Mが取付ピンM’と係合する際に生じる樹脂製部品220の撓みが表現される。そして、これらの2つの解析モデルに基づいて、CPM200の変形が計算される。このとき、形状モデル上の点の変位の計算は、図7に示す解析モデルで算出された各点の座標を基準として算出される。
次に、取付ピンM’,N’と係合している取付孔M,Nを支点として、取付孔Oを車両側の取付ピンO’の位置に移動させる解析モデルによって取付孔Oが取付ピンO’と係合する際に生じる樹脂製部品220の撓みが表現される。そして、この解析モデルに基づいて、CPM200の変形が計算される。このとき、形状モデル上の点の変位の計算は、取付孔M,Nを移動させる解析モデルによって算出された各点の変位を基準として算出される。
以上のとおり、説明した本実施の形態のワーク変形計算装置およびワーク変形計算方法によれば、表1に示されるCPM200上の複数の点が、第1〜第3の点としてそれぞれ設定される(図9参照)。その結果、第1および第2の点を支点として、第3の点(基準点)を目標点に移動させる解析モデルを複数組み合わせることによって、複数の取付孔を介して車両に取り付けられるCPM200の変形現象を表現することができる。これらの複数の解析モデルに基づいた幾何学的な計算によって、CPM200の変形形状が計算される。
Figure 0004998007
そして、本実施の形態のワーク変形計算装置100を用いて、予め設定された公差解析条件に基づいて取付孔の位置が変更された複数の形状モデルの変形形状が計算される。予め設定された複数の評価箇所(図10の1〜19参照)に対する計算結果が、CPM200と周辺部品との隙・面差の基準値内になるように処理されることによって、CPM200の取付孔の位置公差が設定される。なお、公差解析自体は、統計的な処理に基づく一般的な公差解析と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図11は、本実施の形態のワーク変形計算方法を用いたCPMの変形解析結果と有限要素法を用いた変形解析結果との相関を示す図である。図11の横軸は、CPM200の複数の評価箇所の車両取付時の変位量を有限要素法を用いて計算した計算結果であり、縦軸は、同一の評価箇所の変位量を本実施の形態の形状計算方法を用いて計算した計算結果である。
図11に示されるとおり、有限要素法を用いた計算結果と本実施の形態の形状計算方法を用いた計算結果とは、非常に高い相関関係および適合率を示す。言い換えれば、本実施の形態の形状計算方法によれば、CPM200を構成する材料の物性値およびCPM200に作用する力などを考慮することなく、簡単な幾何学的な計算のみから、有限要素法と同程度の精度を有する形状解析を実行することができる。したがって、本実施の形態のワーク変形計算装置および変形計算方法によれば、解析に伴う計算負荷を抑制して解析に要する時間を短縮しつつ、ワークの変形を高精度に計算することができる。その結果、CPM200の変形を考慮した公差解析が実現される。
さらに、このような解析モデルを考慮した公差解析によれば、ワークの変形を考慮しない一般的な公差解析と比較すると、CPM200の所定の位置における変位量Mと、公差解析から算出された変位量Aとが、誤差20%以下に収まるとする割合式(1)の適合率が大幅に向上する。
|M−A|≦0.2×|M|+0.3(測定誤差)…(1)
以上のとおり、説明された本実施の形態は、以下の効果を奏する。
(a)本実施の形態のワーク変形計算装置は、CPMの形状モデル上に互いに異なる第1〜第3の点を設定する設定部と、第1および第2の点を支点として、第3の点を移動させるとともに、第3の点の移動にともなう形状モデルの変形を算出する計算部と、を有する。したがって、第1〜第3の点の相対的な位置関係を基準とする幾何学的な計算によって、CPMの形状モデルの変形を算出することができるため、解析に要する時間を短縮することができる。より具体的には、CPMを構成する材料の物性値およびCPMに作用する力などを考慮しない幾何学的な計算によってCPMの変形を計算することができるため、有限要素法を用いた変形解析よりも、解析に伴う計算負荷を抑制して解析に要する時間を短縮しつつ、有限要素法と同等レベルの高精度な計算結果を得ることができる。
(b)CPMの形状モデルは、複数の点から構成され、計算部は、第3の点の移動量および移動方向を示すベクトルを、第3の点から第1および第2の点に向かって減少するように形状モデル上の複数の点に比例配分することによって、形状モデル上の点の変位を算出する。したがって、簡単な幾何学的な座標計算で、第3の点の移動にともなう形状モデル上の点の複数の変位を算出することができる。
(c)第1および第2の点は、CPMを車両に取り付けるための取付点(取付孔)であり、第3の点は、第1および第2の点で車両に取り付けられている状態のCPMを、さらに異なる位置で車両に取り付けるための他の取付点または当該他の取付点近傍の点である。したがって、CPMを車両に取り付けている2つの取付点を支点とする解析モデルによってCPMの変形を計算するため、CPMの変形を精度良く計算することができる。
(d)本実施の形態のワーク変形計算装置は、計算部によって算出された形状モデル上の点の変位を記憶する記憶部をさらに有し、設定部は、記憶されている形状モデル上の点の変位から計算されるCPMの変形後の形状モデル上に次の第1〜第3の点を設定し、計算部は、変形後の形状モデルを基準とし、次の第1および第2の点を支点として、次の第3の点の移動にともなう変形後の形状モデル上の点の変位を計算する。したがって、複数の取付点でCPMが車両に取り付けられる際に生じるCPMの変形を、複数の解析モデルを組み合わせて表現することができる。
(e)設定部は、CPMを車両に取り付けるために当該CPMに設けられている複数の取付点の取付順序にしたがって、次の第1〜第3の点を設定する。したがって、CPMを車両に取り付ける手順にしたがってCPMの変形を順次に計算することができるため、CPMの変形形状の計算精度が向上する。
(f)CPMは、異なる材質の複数の部材から構成されている。したがって、異なる物性を有する複数の部材からCPMが構成される場合であっても、第1および第2の点を支点として第3の点を移動させる解析モデルを用いることにより、複数の部材の物性値の違いなどを考慮することなく、短時間でCPMの変形形状を計算することができる。また、CPMを構成する異なる物性の部材の数が増加した場合であっても、異なる物性の部材の数にかかわらず、短時間でCPMの変形形状を計算することができる。
(g)CPMは、金属製のメンバー部と樹脂製部品から構成されており、第1および第2の点は、樹脂製部品をメンバー部に取り付けている取付点であり、第3の点は、CPMを車両に取り付けるための取付点である。したがって、樹脂製部品を金属製のメンバー部に取り付けている2つの取付点を支点とする解析モデルによって樹脂製部品の変形を計算するため、樹脂製部品の変形を精度良く計算することができる。
(h)本実施の形態のワーク変形計算方法は、CPMの形状モデル上に互いに異なる第1〜第3の点を設定する段階と、第1および第2の点を支点として、第3の点を移動させるとともに、第3の点の移動にともなう形状モデルの変形を算出する段階と、を有する。したがって、第1〜第3の点の相対的な位置関係を基準とする幾何学的な計算によって、CPMの形状モデルの変形を算出することができるため、解析に要する時間を短縮することができる。
以上のとおり、上述した実施の形態において、本発明におけるワーク変形計算装置およびワーク変形計算方法を説明した。しかしながら、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、および省略することができることはいうまでもない。
たとえば、上述した実施の形態におけるCPMの公差解析では、複数の解析モデルを組み合わせて、CPMを車両に取り付ける際のワークの変形現象を表現した。しかしながら、必ずしも複数の解析モデルを適用する必要はなく、一つの解析モデルのみを適用してもよい。一つの解析モデルを適用する場合であっても、CPMの変形を考慮しない公差解析と比較すると、解析精度は大きく向上する。
また、上述した実施の形態では、CPMの変形を計算する場合を例にとって説明した。しかしながら、本発明のワーク変形計算装置および変形計算方法は、CPMの変形計算に限定されるものではなく、種々のワークの変形計算に適用されることができる。
本発明の一実施の形態におけるワーク変形計算装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示すワーク変形計算装置における変形計算処理を説明するためのフローチャートである。 図1に示すワーク変形計算装置を用いて公差解析されるCPMを示す斜視図である。 図3に示すCPMを車両に取り付ける際に生じるCPMの変形を説明するための図である。 図3に示すCPMの概略的な形状モデルを示す図である。 メンバー部の両端部のサイドブラケットに設けられた取付孔を車両側の取付ピンと係合する際に生じるCPMの変形を計算する解析モデルを示す図である。 メンバー部の中央部のステアリングブラケットに設けられた取付孔でCPMを車両に取り付ける際に生じるCPMの変形を計算する解析モデルを示す図である。 樹脂製部品の背面上端に設けられた取付孔でCPMを車両に取り付ける際に生じるCPMの変形を計算する解析モデルを示す図である。 図3に示すCPMの変形を計算するために用いられた複数の解析モデルを説明するための図である。 図3に示すCPMの公差評価箇所の一例を示す図である。 本実施の形態のワーク変形計算装方法を用いたCPMの変形解析結果と有限要素法を用いた変形解析結果との相関を示す図である。
符号の説明
100 ワーク変形計算装置、
110 CPU、
120 RAM、
130 ROM、
140 ハードディスク、
150 表示部、
160 入力部、
170 インタフェース、
200 コックピットモジュール、
210 メンバー部、
220 樹脂製部品。

Claims (4)

  1. ワークの形状モデル上に互いに異なる第1〜第3の点を設定する設定手段と、
    前記第1および第2の点を支点として、前記第3の点を移動させるとともに、前記第3の点の移動にともなう前記形状モデルの変形を算出する計算手段と、を有し、
    前記ワークの形状モデルは、複数の点から構成され、
    前記計算手段は、前記第3の点の移動量および移動方向を示すベクトルを、前記第3の点から前記第1および第2の点に向かって減少するように前記形状モデル上の複数の点に比例配分することによって、前記形状モデル上の複数の点の変位を算出し、
    前記計算手段によって算出された前記形状モデル上の点の変位を記憶する記憶手段をさらに有し、
    前記設定手段は、前記記憶されている形状モデル上の点の変位から計算される前記ワークの変形後の形状モデル上に次の第1〜第3の点を設定し、
    前記計算手段は、前記変形後の形状モデルを基準とし、前記次の第1および第2の点を支点として、前記次の第3の点の移動にともなう前記変形後の形状モデル上の点の変位を算出し、
    前記設定手段は、前記ワークを他のワークに取り付けるために当該ワークに設けられている複数の取付点の取付順序にしたがって、次の第1〜第3の点を設定することを特徴とするワーク変形計算装置。
  2. 前記第1および第2の点は、前記ワークを他のワークに取り付けるための取付点であり、前記第3の点は、前記第1および第2の点で前記他のワークに取り付けられている状態の前記ワークを、さらに異なる位置で前記他のワークに取り付けるための他の取付点または当該他の取付点近傍の点であることを特徴とする請求項1に記載のワーク変形計算装置。
  3. 前記ワークは、異なる材質の複数の部材から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のワーク変形計算装置。
  4. 前記ワークは、互いに異なる材質からなる第1および第2の部材から構成されており、
    前記第1および第2の点は、前記第2の部材を前記第1の部材に取り付けている取付点であり、前記第3の点は、前記ワークを他のワークに取り付けるための取付点であることを特徴とする請求項に記載のワーク変形計算装置。
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