JP4997412B2 - 魚類の性統御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、魚類の性を統御する魚類の性統御方法に係り、特に、ヒラメ,カレイ,マツカワ等のカレイ目魚類の性を雌に統御する魚類の性統御方法に関する。
一般に、魚類の中には雌の方が雄より全長が大きくなるものが多く、岩手県が魚類養殖の中心として期待しているカレイ目魚類のマツカワ(学名:Verasper moseri)もその一種である。しかし、カレイ目魚類は、雌雄の割合、所謂性比が安定せず、一般には雄の割合が高かった。特に、マツカワは、飼育環境によっては、1割程度しか雌化しない場合があった。放流後の資源造成を考慮すると、放流種苗の性比は1:1にすることが望ましい。
従来、魚類の性比を統御する方法として、水温を調節する方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。これは、カレイ目魚類、特にヒラメを、30日齢から飼育したもので、水温を18℃以下で飼育することにより、カレイ目魚類、特にヒラメの雌化を図っている。本文献では、実験の結果、水温18℃で飼育すると雌化が促進され、水温27℃で飼育すると雄化が促進されることが記載されている。
日本比較内分泌学会ニュース JSCE No.120(2006年2月発行)
しかしながら、この従来の性統御方法では、水温を調節して魚類の性比を統御しているが、水温調整だけでは必ずしも雌化が促進されるとは限らず、それ以外の性分化要因を考慮することが期待されているという実情があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、水温以外の性分化要因によりカレイ目魚類の性統御、特に雌化を促進させる魚類の性統御方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明の魚類の性統御方法は、カレイ目魚類の性を統御する魚類の性統御方法において、カレイ目魚類の生息領域内に、赤色光のみを少なくとも当該魚類の雌雄決定前から雌雄決定までの間の所定期間照射する構成としている。
本願出願人は、光の波長に着眼し、カレイ目魚類の性統御には、光の波長が大きく関わっていることを解明した。また、実験により、光に含まれる赤色成分が性統御、特に雌化を促進させることを突き止めた。これにより、カレイ目魚類の性統御、特に雌化を図るときは、孵化後、雌雄決定前から、雌雄決定までの間の所定期間赤色光のみを照射する。魚種によって雌雄決定時期は異なるが、所定期間照射することにより、魚類の性統御、特に雌化を促進させることができる。この方法は、カレイ目魚類に良く適合し、雌化を促進させることができる。
そして、必要に応じ、上記赤色光は、光の波長Wのうち最大強度の波長Wが600nm≦Wの範囲にある構成としている。これにより、カレイ目魚類の性統御、特に雌化を促進させることができる。
また、必要に応じ、上記赤色光の照射を、間欠的に行なう構成としている。
更に、必要に応じ、上記赤色光の照射を、毎日所定時間H行なう構成としている。ある一定量以上の赤色光を定期的に照射することにより、昼夜の状態を作り出すことができ、カレイ目魚類の性統御、特に雌化を促進させることができる。
更にまた、必要に応じ、上記赤色光の照射を、毎日所定時間H行なうとともに、上記所定時間Hを、24h当り、9h≦H≦15hとし、他の時間は光の照射を行なわない暗い状態にする構成としている。日本での日出から日没までの時間は、最短で約9時間、最長で約15時間である。所定時間Hを、9h≦H≦15hとすることにより、日本で養殖を行なう場合、自然界と略同等時間の昼夜の状態を作り出すことができる。
そしてまた、必要に応じ、上記生息領域内の水温を18℃以下にする構成としている。魚類の中には、水温が雌雄の決定に影響する、所謂、水温依存性性決定機構を持つ種類が生存する。例えば、カレイ目魚類は水温依存性性決定機構を持つ魚種であり、特に、ヒラメやカレイ等は、18℃以下の水温にすることにより、性統御に好影響を与えることができ、上記の赤色光の照射と相俟って相乗的に雌化を促進させることができる。
また、必要に応じ、上記生息領域内の水温を14℃以下にする構成としている。より一層性統御に好影響を与えることができ、上記の赤色光の照射と相俟って相乗的に雌化を促進させることができる。
更に、必要に応じ、上記カレイ目魚類がマツカワ(学名:Verasper moseri)である構成としている。上記の方法は、カレイ目魚類の中でも特にマツカワに良く適合し、雌化を促進させることができる。マツカワは冷水性高級魚として知られるカレイであり、マツカワの雌は雄に比較して全長が大きくなるので、雌を多数養殖できることで、産業上極めて意義が大きい。
そして、また、必要に応じ、上記赤色光の照射を、上記魚類の孵化後50日齢前から行なう構成としている。一般にマツカワの雌雄決定は、約90日齢とされているので、孵化後50日齢前から赤色光を照射することにより、雌化を確実に促進させることができる。この場合、90日齢を超えて赤色光を照射することが望ましい。これにより、マツカワの性統御に必要な所定期間を確実に満たすことができ、そのため、マツカワの雌化を促進させることができる。
また、必要に応じ、上記赤色光の照射を、上記魚類の孵化後30日齢以後から行なう構成としている。一般に、マツカワにおいて、雌雄決定のための感受期は孵化後30日齢以後なので、これ以後に照射することで無駄な照射を行なわなくて済み、照射効率が向上させられる。
更に、必要に応じ、上記赤色光の照射を、上記魚類の孵化後30日齢以後から少なくとも100日齢まで行なう構成としている。マツカワの雌雄が決定する約90日齢前後の期間、赤色光を照射するので、確実にマツカワの雌化を促進させることができる。また、一般に、マツカワにおいて、雌雄決定のための感受期は孵化後30日齢以後なので、これ以後に照射することで無駄な照射を行なわなくて済み、照射効率が向上させられる。更に、マツカワによっても雌雄決定時期に個体差があるので、少なくとも100日齢まで照射することにより、より確実にマツカワの雌化を促進させることができる。
本発明の魚類の性統御方法によれば、カレイ目魚類の性統御には光の波長が大きく関わっているという事実に基づいて、孵化後、少なくとも魚類の雌雄決定前から雌雄決定までの間の所定期間、赤色光のみを照射するので、カレイ目魚類の性統御、特に雌化を促進させることができる。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る魚類の性統御方法を説明する。本発明の実施の形態に係る魚類の性統御方法は、カレイ目魚類であるマツカワ(学名:Verasper moseri)の雌化を促進させる方法である。
本発明の実施の形態に係る魚類の性統御方法は、マツカワを水槽で養殖する養殖装置において実現される。
図1には、本発明の実施の形態に係る養殖装置Sを示している。本養殖装置Sの基本的構成は、水槽1と、光源10とを備えてなる。
水槽1は、図1に示すように、光源10からの光以外を遮断するように、適宜の材質,形状にする。実施の形態では、プラスチックで例えば略円柱状に形成され、上部には開口2が設けられている。この開口2には、遮光性のシート3が被せられている。
光源10は、図1に示すように、水槽1内に光を照射するもので、蛍光灯11とフィルム状のカラーフィルタ12とを用いて構成されている。水槽1の上部に蛍光灯11を設置し、この蛍光灯11をカラーフィルタ12で被覆している。そして、水槽1の開口2を遮光性のシート3で被覆している。カラーフィルタ12は、蛍光灯11から発せられる光を透過させて、波長Wのうち最大強度の波長Wが600nm≦Wにある赤色光にするものである。
従って、この実施の形態に係る魚類の養殖装置Sを用いて、養殖を行なうときは、先ず、水槽1の開口2から水を入れる。この水は、マツカワMが自然界で生息するために必要な水と近い成分の水である。この水中に、孵化後30日齢のマツカワMを適宜の数収容する。この状態で、蛍光灯11を点灯し、光を照射しながら飼育する。光の照射は、毎日所定時間H行ない、24h当り、9h≦H≦15h照射する。実施の形態では12時間照射する。他の時間は光の照射を行なわない暗い状態にする。このように養殖すると、蛍光灯11から発せられた光は、フィルタ12を透過して赤色光となり、また、水槽1の開口2は遮光性のシート3で被覆され、水槽1の外部からの光を遮断できるので、水槽1内には、上記の赤色光のみが照射されるようになる。この赤色光の照射を、少なくともマツカワMが孵化後100日齢になるまで間欠的に行なう。
一般に、マツカワの雌雄が決定するとされている約90日齢前後の期間、赤色光を照射するので、確実にマツカワの雌化を促進させることができる。また、一般に、マツカワにおいて、雌雄決定のための感受期は孵化後30日齢以後なので、これ以後に照射することで無駄な照射を行なわなくて済み、照射効率を向上させることができる。更に、マツカワによっても雌雄決定時期に個体差があるので、少なくとも100日齢まで照射することにより、より確実にマツカワの雌化を促進させることができる。また、この性統御方法を実現するための養殖装置Sは、水槽1と光源10のみで構成されているので、多大な設備投資を行なわなくても良いことから、比較的簡易に構築できる。
実験例
次に、実験例について説明する。
〔実験例1〕
光源として、蛍光灯と青色、緑色、赤色、白色の4種類のフィルム状のカラーフィルタを用意し、各カラーフィルタを透過させた光の波長を測定した。
図2は、各カラーフィルタを透過させた光の波長分布を示している。この実験は、暗室で行ない、各カラーフィルタで蛍光灯を被覆し、蛍光灯から発せられる光を透過させて照射し、分光放射計を用いて測定した。また、白色のフィルタを透過させると、限りなく自然光に近い白色光となる。
以下に、各透過光の波長の測定結果について説明する。
(A)青色透過光
光の波長Wは、W≧409nmとなり、波長Wのうち最大強度の波長Wは446nmとなった。
(B)緑色透過光
光の波長Wは、472nm≦W≦636nmとなり、波長Wのうち最大強度の波長Wは555nmとなった。
(C)赤色透過光
光の波長Wは、W≧585nmとなり、波長Wのうち最大強度の波長Wは622nmとなった。
(D)白色透過光
光の波長Wは、W≧409nmとなり、波長Wのうち最大強度の波長Wは555nmとなった。
〔実験例2〕
上記〔実験例1〕と同様の光源を用い、各カラーフィルタを透過させた光の光量子数を測定した。
この実験は、各カラーフィルタで蛍光灯を被覆し、蛍光灯から発せられる光を透過させて、200リットルの水を貯留した水槽内の水中に照射し、水槽の略中央の水中で光量子計を用いて測定した。
以下に、各透過光の光量子数の測定結果について説明する。
青色透過光の光量子数は、3.0μmol/m2/秒となった。
緑色透過光の光量子数は、1.8μmol/m2/秒となった。
赤色透過光の光量子数は、2.1μmol/m2/秒となった。
白色透過光の光量子数は、12.5μmol/m2/秒となった。
次に、図1に示す本発明の実施の形態に係る養殖装置Sを用意し、各養殖装置Sについて、以下の実験例3乃至5の性統御実験を行なった。比較例として、実施の形態とは光の波長Wの異なる養殖装置も用意した。この実験は、カレイ目魚類であるマツカワ(学名:Verasper moseri)を水槽1に貯留した水中に収容し、各種の光源10から光を水槽1内に照射して養殖し、マツカワMの雌の割合を測定した。マツカワMの雌雄が肉眼で判別できる全長100mmになるまで飼育し、所定数のマツカワMの生殖腺を見て雌雄を判別した。また、光の照射時間は、毎日6:00から18:00までの12時間とし、それ以外は光の照射を行なわない暗い状態にした。
〔実験例3〕
図3には、本発明の実施の形態に係り、光源10として蛍光灯11とカラーフィルタ12とを用いて実験を行なった結果を示し、各色の光を照射したマツカワMの雌の割合を示している。この実験は、図1に示すように、2000リットルの水を貯留した白色水槽1に、全長15.7mmのマツカワMを1000尾収容し、水槽1の上部にカラーフィルタ12で被覆された18wの蛍光灯11を2本設置して、透過光を照射して行なった。カラーフィルタ12は、青色、緑色、赤色の3種類で、3つの水槽1を用いて、各水槽1に1種類のカラーフィルタ12を被覆した蛍光灯11を設置して実験を行なった。蛍光灯11は、青色、緑色、赤色の光を発するものを用い、各色と同色のカラーフィルタ12を被覆した。実験は、孵化後38日齢(全長15.7mm)から91日齢(全長40mm)までの53日間行なった。そして、マツカワMが210日齢(全長100mm)になったとき、各水槽1のマツカワMを150尾ずつ測定した。
雌の割合は、図3に示すように、青色が16.0%、緑色が17.3%、赤色が27.3%となった。青色と緑色とは、略同じ割合となったが、赤色を照射した水槽1は、青色及び緑色の水槽1に比較して、有意に雌の割合が高くなった。
〔実験例4〕
図4には、本発明の実施の形態に係り、光源10として蛍光灯11とカラーフィルタ12とを用いて実験を行なった結果を示し、各色の光を照射したマツカワMの雌の割合を示している。この実験は、図1に示すように、2000リットルの水を貯留した白色水槽1に、全長12.3mmのマツカワMを1000尾収容し、水槽1の上部にカラーフィルタ12で被覆された18wの蛍光灯11を2本設置して、透過光を照射して行なった。カラーフィルタ12は、青色、白色、赤色の3種類で、3つの水槽1を用いて、各水槽1に1種類のカラーフィルタ12を被覆した蛍光灯11を設置して実験を行なった。蛍光灯11は、白色の光を発するものを用いた。実験は、孵化後35日齢(全長12.3mm)から90日齢(全長40mm)までの55日間行なった。そして、マツカワMが208日齢(全長100mm)になったとき、各水槽1のマツカワMを150尾ずつ測定した。
雌の割合は、図4に示すように、白色が26.0%、青色が27.3%、赤色が36.7%となった。白色と青色とは、略同じ割合となったが、赤色を照射した水槽1は、白色及び青色の水槽1に比較して、有意に雌の割合が高くなった。
〔実験例5〕
図5には、本発明の実施の形態に係り、光源10として蛍光灯11とカラーフィルタ12とを用いて実験を行なった結果を示し、各色の光を照射したマツカワMの雌の割合を示している。この実験は、図1に示すように、200リットルの水を貯留した白色水槽1に、全長12.3mmのマツカワMを200尾収容し、水槽1の上部にカラーフィルタ12で被覆された18wの蛍光灯11を2本設置して、透過光を照射して行なった。カラーフィルタ12は、青色、緑色、白色、赤色の4種類で、4つの水槽1を用いて、各水槽1に1種類のカラーフィルタを被覆した蛍光灯11を設置して実験を行なった。蛍光灯11は、白色の光を発するものを用いた。実験は、孵化後35日齢(全長12.3mm)から90日齢(全長40mm)までの55日間行なった。そして、マツカワMが208日齢(全長100mm)になったとき、各水槽1のマツカワMを青色112尾,緑色128尾,白色126尾,赤色126尾測定した。
雌の割合は、図5に示すように、青色が38.4%、緑色が39.1%、白色が42.9%、赤色が59.5%となった。青色と緑色と白色とは、略同じ割合となったが、赤色を照射した水槽1は、青色,緑色及び白色の水槽1に比較して、有意に雌の割合が高くなった。
これらの実験の結果、光の波長とマツカワMの性統御、特に雌化とは大きな関わりがあることが解明された。特に、赤色光を照射して飼育したマツカワMは、雌になる割合が高く、これにより、赤色成分が、マツカワMの性統御、特に雌化を促進させるという結果が得られた。
尚、上記実施の形態において、水槽1を上述の構成としたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような材質,形状でも良く、適宜変更して差支えない。
また、上記実施の形態において、光源10を蛍光灯11とカラーフィルタ12とを用いて構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、図6に示すように、光源10として光を透過させるカラー板を用い、水槽1の開口2をカラー板で被覆しても良い。このカラー板は、自然光あるいは人工光を透過させて、波長Wのうち最大強度の波長Wが600nm≦Wにある赤色光にするものである。また、光源としてLEDを用いても良く、適宜変更して差支えない。
更に、上記実施の形態において、所定時間Hを9h≦H≦15hとしたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、何時間照射しても良く、適宜変更して差支えない。
更にまた、上記実施の形態において、水槽1の開口2を遮光性のシート3で被覆したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、光源からの光以外の光を遮断できれば良く、適宜変更して差支えない。
尚また、上記実施の形態において、魚類を孵化後30日齢から赤色光を照射したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、孵化後すぐからでも良く、適宜変更して差支えない。
また、上記実施の形態において、カレイ目魚類をマツカワMとしたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、カレイ目魚類であればどの魚でも良く、適宜変更して差支えない。
更に、本発明に係る性統御方法は、図7(A)に示すように、窓付きの建物内に水槽1を収納し、窓を、適宜のフィルタを用いる等して、これから照射する光を赤色光にする光源10としても実現できる。また、本発明に係る性統御方法は、図7(B)に示すように、窓なしの建物内に水槽1を収納し、建物内に水槽1に向けて赤色光を照射する光源10を設けても実現できる。
更にまた、本発明に係る養殖方法は、図8に示すように、海に設置した網生簀内に魚類を収容し、例えば、カラー板を、網生簀の上部に取り付ける、あるいは網生簀内の水面に浮かべる等して設け、これから照射する光を赤色光にする光源としても実現できる。
本発明の実施の形態に係る魚類の性統御方法を示す図である。 本発明の実験例に用いた蛍光灯とカラーフィルタとからなる光源の波長を示し、(A)は青色透過光、(B)は緑色透過光、(C)は赤色透過光、(D)は白色透過光を示すグラフである。 本発明の実験例において、光源として青色、緑色、赤色の光を発する蛍光灯と、青色、緑色、赤色のカラーフィルタとを用いて実験を行なった結果を示すグラフである。 本発明の実験例において、光源として白色を発する蛍光灯と青色、白色、赤色のカラーフィルタとを用いて実験を行なった結果を示すグラフである。 本発明の実験例において、光源として白色を発する蛍光灯と青色、緑色、白色、赤色のカラーフィルタとを用いて実験を行なった結果を示すグラフである。 本発明の性統御方法に係り、光源として光を透過させるカラー板を用いた場合の性統御方法を示す図である。 本発明の性統御方法に係り、(A)は光源を窓で構成した場合、(B)は光源を建物内に設けた場合の性統御方法を示す図である。 本発明の性統御方法に係り、海に設置した網生簀の上部に光源を設けた場合の性統御方法を示す図である。
符号の説明
S 養殖装置
M マツカワ
1 水槽
2 開口
3 シート
10 光源
11 蛍光灯
12 カラーフィルタ

Claims (11)

  1. カレイ目魚類の性を統御する魚類の性統御方法において、
    カレイ目魚類の生息領域内に、赤色光のみを少なくとも当該魚類の雌雄決定前から雌雄決定までの間の所定期間照射することを特徴とする魚類の性統御方法。
  2. 上記赤色光は、光の波長Wのうち最大強度の波長Wが600nm≦Wの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の魚類の性統御方法。
  3. 上記赤色光の照射を、間欠的に行なうことを特徴とする請求項1または2記載の魚類の性統御方法。
  4. 上記赤色光の照射を、毎日所定時間H行なうことを特徴とする請求項3記載の魚類の性統御方法。
  5. 上記赤色光の照射を、毎日所定時間H行なうとともに、上記所定時間Hを、24h当り、9h≦H≦15hとし、他の時間は光の照射を行なわない暗い状態にすることを特徴とする請求項4記載の魚類の性統御方法。
  6. 上記生息領域内の水温を18℃以下にすることを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の魚類の性統御方法。
  7. 上記生息領域内の水温を14℃以下にすることを特徴とする請求項6記載の魚類の性統御方法。
  8. 上記カレイ目魚類がマツカワ(学名:Verasper moseri)であることを特徴とする請求項1乃至7何れかに記載の魚類の性統御方法。
  9. 上記赤色光の照射を、上記魚類の孵化後50日齢前から行なうことを特徴とする請求項8記載の魚類の性統御方法。
  10. 上記赤色光の照射を、上記魚類の孵化後30日齢以後から行なうことを特徴とする請求項9記載の魚類の性統御方法。
  11. 上記赤色光の照射を、上記魚類の孵化後30日齢以後から少なくとも100日齢まで行なうことを特徴とする請求項10記載の魚類の性統御方法。
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