JP4996873B2 - 能動騒音制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、適応フィルタを用いて騒音・振動を制御する能動騒音制御装置及び能動振動制御装置に関し、特に、エンジン等の騒音・振動源を有する移動体の室内等の閉空間に適用して好適な能動騒音制御装置に関する。
従来から車室内の振動騒音に対する能動振動騒音制御装置として、適応ノッチフィルタを用いたものが知られている(特許文献1)。この能動振動騒音制御装置では、車両において車室内の振動騒音はエンジンの出力軸の回転に同期して発生することに注目して、エンジン出力軸の回転に基づく周波数の車室内振動騒音を、適応ノッチフィルタを利用して消音させるものである。
図10は、一般的な、能動振動騒音制御装置100の概略ブロック図を示す図である。能動振動騒音制御装置100では、周波数カウンタ12が、エンジン回転パルスEpから騒音Nzの周波数fを検出し、基準信号生成手段14に出力し、基準信号生成手段14において基準信号を生成して、適応フィルタ16を通し、D/A変換器40、LPF42及び増幅器44を介してスピーカ18を駆動する。また、参照信号生成手段30は、基準信号生成手段14から入力された基準信号に基づいて参照信号を生成し、この参照信号とマイクロフォン20で検出した誤差信号eが最小になるように、基準信号生成手段14によって適応フィルタ16のフィルタ係数を更新している。参照信号生成手段30には、車室におけるスピーカ18の位置からマイクロフォン20の位置までの信号伝達特性に対応した補正値が設定され、この補正値に基づいて適応フィルタ16のフィルタ係数の更新がされている。
ここで、実際の信号伝達特性の測定は、例えばフーリエ変換装置からなる信号伝達特性測定装置を、能動振動騒音制御装置100を構成するD/A変換器40の入力側(適応フィルタ16の出力側)と、A/D変換器50の出力側(フィルタ係数更新手段32の入力側)間に接続して、この信号伝達特性測定装置により行う。信号伝達特性は、マイクロコンピュータ80がD/A変換器40の入力側に出力する制御信号と、マイクロフォン20からA/D変換器50を通じてマイクロコンピュータ80へ入力される誤差信号eに基づいて測定される。
従って、信号伝達特性の測定方法によって、車室におけるスピーカ18とマイクロフォン20との間の信号伝達特性には、マイクロコンピュータ80の前記出力と前記入力との間に挿入されたアナログ電子回路、例えば、スピーカ18、マイクロフォン20、D/A変換器40、LPF42、増幅器44、46、BPF48及びA/D変換器50による信号伝達特性も含まれることになる。
言い換えれば、信号伝達特性の測定方法によっては、車室におけるスピーカ18とマイクロフォン20との間の信号伝達特性は、適応フィルタ16の出力からフィルタ係数更新手段32の入力までの信号伝達特性となる。
特開2000−99037号公報(図8)
しかしながら、上記の能動振動騒音制御装置100を一定期間作動させた後は、前記アナログ電子回路の構成要素は経時劣化が生じ、その時点で伝達特性測定装置で測定した場合の信号伝達特性と、能動振動騒音制御装置100の使用開始時に伝達特性測定装置により測定した信号伝達特性は異なってしまう。従って、能動振動騒音制御装置100の使用開始時に伝達特性測定装置により測定した信号伝達特性に基づいて参照信号生成手段30に設定された補正値のまま、能動振動騒音制御装置100を継続動作させると、経時劣化に基づく信号伝達特性の誤差が生じて、車室内の振動騒音の打ち消し効果が低下するというおそれがある。特に、スピーカ18のコーンでは、所定時間の使用により固有振動数が大きく低下し、スピーカの出力特性が大きく変化して性能の低下を招きやすい。
本発明は、上記の課題を考慮してなされたものであって、能動騒音制御装置を構成するアナログ電子回路が経時劣化した場合であっても、車室内の騒音の打ち消し効果の低下を防ぐことができる能動騒音制御装置を提供することを目的とする
本発明に係る能動騒音制御装置は、騒音源から発生する騒音の周波数から調波の基準信号を出力する基準信号生成手段と、前記基準信号が入力されて、前記騒音を相殺するための制御信号を出力する適応フィルタと、前記制御信号を相殺騒音として出力する相殺騒音発生手段と、前記騒音と前記相殺騒音との誤差を検出し、誤差信号として出力する誤差信号検出手段と、前記相殺騒音発生手段から前記誤差信号検出手段までの信号伝達特性に対応した補正値に基づいて前記基準信号を補正してた参照信号を生成する参照信号生成手段と、前記誤差信号と前記参照信号に基づいて前記適応フィルタのフィルタ係数を更新するフィルタ係数更新手段と、前記補正値を更新する補正値更新手段と、を備える能動騒音制御装置であって、前記補正値更新手段は、前記補正値を更新するための補正データが記録された補正値テーブルと、動作時間計時手段と、補正値制御手段と、を有し前記補正値テーブルには、前記相殺騒音発生手段が所定時間動作した後の信号伝達特性に対応した補正値が補正データとして記録され、前記補正値制御手段は、前記動作時間計時手段で計時された前記相殺騒音発生手段の動作時間に対応する前記補正データを読み出して、前記参照信号生成手段の補正値を更新するものであり、前記動作時間計時手段は、前記補正値制御手段が、前記相殺騒音発生手段の動作時間に対応する前記補正データを読み出す際に、前記動作時間を調整する機能を有し、前記動作時間を調整するとき、前記相殺騒音発生手段の消費電力を積算し、積算した消費電力量が、通常の前記相殺騒音発生手段の使用頻度の場合の消費電力量と比べて大きい場合には、実計時した動作時間を長くする一方、積算した消費電力量が通常の前記相殺騒音発生手段の使用頻度の場合の消費電力量と比べて小さい場合には、実計時した動作時間を短くすることを特徴とする。
本発明によれば、相殺騒音発生手段から誤差信号検出手段までの信号伝達特性に対応した補正値を更新するための補正データが記録された補正値テーブルを用いて、参照信号生成手段に記録されている補正値を更新することにより、所定時間動作後の相殺騒音発生手段から誤差信号検出手段までの信号伝達特性に対応した補正値と、参照信号生成手段に初期設定されている補正値との間で生じるずれを最小限にすることができる。
前記補正値更新手段は、前記補正テーブルの他、動作時間計時手段と補正値制御手段とを有し、前記補正値制御手段は、前記動作時間計時手段で計時された相殺騒音発生手段の動作時間に対応する前記補正データを読み出して、前記参照信号生成手段の補正値を更新することにより、前記能動騒音制御装置を構成するアナログ電子回路の経時劣化に対応して、前記参照信号生成手段の補正値を更新するという適応制御を達成することができる。
そして、本発明によれば、前記動作時間計時手段は、前記相殺騒音発生手段の消費電力量を算出し、前記消費電力量に基づいて、前記相殺騒音発生手段の動作時間を調整することにより、前記能動騒音制御装置を構成するアナログ電子回路の経時劣化に対応して、前記参照信号生成手段の補正値をより適切に更新することができる。
前記補正値制御手段は、前記動作時間計時手段で計時された時間に対応する補正データを前記補正値テーブルに記録された補正データから補間して求めて、前記参照信号生成手段の補正値を更新することにより、相殺騒音発生手段から誤差信号検出手段までに含まれるアナログ電子回路の経時劣化に対して、任意の時間に前記参照信号生成手段の補正値を更新することができる。
前記相殺騒音発生手段の構成の変更を検知する構成変更検知手段が、前記相殺騒音発生手段と前記補正値更新手段との間に接続され、前記補正値制御手段は、前記構成変更検知手段が前記相殺騒音発生手段の構成の変更を検知した場合に、計時した前記相殺騒音発生手段の動作時間を初期化することにより、構成変更後の前記相殺騒音発生手段の動作時間を正確に計時し、計時した時間に対応した補正値の更新をすることが可能となる。
前記補正値テーブルは、前記相殺騒音発生手段の構成に対応した複数の補正データ群が記録され、前記補正値制御手段は、前記相殺騒音発生手段の構成に対応した補正データ群から補正データを読み出して、前記参照信号生成手段の補正値を更新する。従って、予め相殺騒音発生手段の構成の変化を想定して、構成の変化後の相殺騒音発生手段に対応した補正データを補正値テーブルに用意しておくことにより、相殺騒音発生手段の構成が変更した場合であっても、即座に、構成の変化後の相殺動騒音発生手段に対応した補正データを補正値テーブルから読み出して、補正値を更新することが可能となる。
本発明によれば、動作時間計時手段は、相殺騒音発生手段の消費電力量を算出し、前記消費電力量に基づいて、前記相殺騒音発生手段の動作時間を調整することにより、能動騒音制御装置を構成するアナログ電子回路の経時劣化に対応して、参照信号生成手段の補正値をより適切に更新することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る能動騒音制御装置10のブロック図である。図2は、図1に示す能動騒音制御装置10がエンジン72を有する移動体である車両70に搭載された模式図を示している。この実施形態に係る能動騒音制御装置10は、基本的には周波数カウンタ12、基準信号生成手段14、適応フィルタ16、スピーカ(相殺騒音発生手段)18、マイクロフォン(誤差信号検出手段)20、補正値更新手段22、参照信号生成手段30及びフィルタ係数更新手段32から構成される。これらのうち、周波数カウンタ12、基準信号生成手段14、適応フィルタ16、補正値更新手段22、参照信号生成手段30及びフィルタ係数更新手段32はマイクロコンピュータ80により構成されている。
また、図2に示すように、実際上、能動騒音制御装置10は、ダッシュボード下に配置固定されており、ボンネット下のシャーシ上にマウントされたエンジン72の主軸の回転を検出する回転センサから得られるエンジン回転パルスEpと、運転席上のルーフライニングに固定されたマイクロフォン20からの誤差信号eとが入力されて、運転席の座席下に配置したスピーカ18から制御音が出力されるような構成とされている。なお、この実施形態では、理解の容易化のために、運転席のみの騒音制御について説明するが、助手席、後席等他の席においても同様に適用することができる。なお、図10に示した能動振動騒音制御装置100と同一の構成要素には同一の符号を付している。
周波数カウンタ12は、エンジン回転パルスEpから騒音Nzの周波数fを検出し、基準信号生成手段14に出力する。基準信号生成手段14は、騒音Nzの周波数fから調波の基準信号を生成し、適応フィルタ16及び参照信号生成手段30に出力する。この基準信号は、例えば、余弦波信号、正弦波信号として出力される。
適応フィルタ16は、基準信号から騒音Nzを相殺するための制御信号を生成する。デジタル信号である制御信号が、D/A変換器40、LPF(低域通過フィルタ)42及び増幅器44を介してスピーカ18に供給され、スピーカ18を介して制御音として出力される。なお、適応フィルタ16としては、適応ノッチフィルタやFIRフィルタを用いることができる。また、スピーカ18は、オーディオ用のスピーカとして用いることも可能である。
マイクロフォン20は、騒音Nzとスピーカ18からの制御音との相殺誤差音を検出し、誤差信号eとして出力する音検出器である。
補正値更新手段22は、動作時間計時手段24、補正値制御手段26及び補正値テーブル28を有する。動作時間計時手段24は、マイクロコンピュータ80以外の部分に搭載されている図示しないクロック(発振子)が発生するクロック信号を計数することにより、スピーカ18の動作時間を計時することができる。計時されたスピーカ18の動作時間は、補正値制御手段26に出力される。
補正値テーブル28には、参照信号生成手段30で設定されている補正値Cを更新するための補正データが記録されている。なお、補正値テーブル28のメモリ容量は小容量で足り、補正データ以外のデータやプログラム領域に対する影響は小さい。
参照信号生成手段30は、スピーカ18とマイクロフォン20との間の信号伝達特性に基づく補正値Cが設定され、この補正値Cに基づいて基準信号生成手段14から出力された基準信号を補正した参照信号を生成する。
フィルタ係数更新手段32は、参照信号と誤差信号eが最小になるように、適応フィルタ16のフィルタ係数を更新する。
図3は、能動騒音制御装置10の動作時間tと、信号伝達特性測定装置82により測定したスピーカ18とマイクロフォン20との間の信号伝達特性に基づき参照信号生成手段30に記憶されている補正値Ctを更新するための補正データCtとの関係を示した図である。ここで、補正データCtは、主として、スピーカ18とマイクロフォン20の経時劣化により変化した信号伝達特性に基づき補正値Cを更新するための補正データを意味する。また、時間t0は、使用開始時を意味し、C0は、使用開始時の補正データ、すなわち初期特性を意味する。さらに、時間t1〜t5は、例えば、所定の間隔で定めた時間や対数間隔で定めた時間である。補正データC1〜C5は、時間t1〜t5における補正値Ctを更新するための補正データである。
測定点P0〜P5以外の時間における補正データCtは、既に求めた測定点P0〜P5における補正データC0〜C5をもとにして、補間して求めた補正データが補正値テーブル28に記録される。補間は、例えば、直線補間や最小二乗法等を用いて行う。また、補正値テーブル28には、複数のスピーカ18とマイクロフォン20の組み合わせに対応したスピーカ18とマイクロフォン20との間の信号伝達特性に基づいた補正データCtが記録されている。
動作時間計時手段24は、能動騒音制御装置10の動作時間を確認しながら、例えば、所定時間tx経過した場合に、その経過時間txを補正値制御手段26に出力する。補正値制御手段26は、補正値テーブル28から時間txに対応した補正データCxを読み取り(図3参照)、この補正データCxを参照信号生成手段30に出力し、参照信号生成手段30の補正値Cを補正データCxに基づいて更新する。参照信号生成手段30は、基準信号生成手段14からの基準信号を、更新された補正値Cに基づいて補正した参照信号を生成し、フィルタ係数更新手段32は、この補正後の参照信号と誤差信号eが最小になるように、適応フィルタ16のフィルタ係数を更新する。補正値Cの更新は、上述したように予め所定時間を定めて更新する場合のほか、一定の時間間隔毎に更新する場合や、また、車両の搭乗者が希望する場合に更新するようにしてもよい。
この第1実施形態における能動騒音制御装置10では、使用開始時にマイクロコンピュータ80によって、主としてスピーカ18等のアクチュエータとマイクロフォン20との間の信号伝達特性を測定し、初期特性として補正値C’を設定する。この補正値Cの設定時に、補正値テーブル28に記憶されている補正データC0と補正値C0’が異なる場合がある。かかる場合には、C0’とC0の差分ΔC、すなわち、ΔC=C0’−C0を求めて、ΔCに基づいて補正値テーブル28の補正データの補完をする。具体的には、図4に示すように、補正データC0〜C5をΔC調整する。例えば、調整後の補正データC1’は、C1’=C1+ΔCとなる。調整後の補正データC0’〜C5’を読み出すことにより、初期設定時の補正値Cのずれを考慮して、以後の補正値Cの精度を高めることができる。
なお、図5に示すように、測定の便宜上、能動騒音制御装置10における信号伝達特性測定装置82による信号伝達特性の測定は、D/A変換器40の入力側(適応フィルタ16の出力側)と、A/D変換器50の出力側(フィルタ係数更新手段32の入力側)間に接続して行う。従って、測定で得られる信号伝達特性は、適応フィルタ16の出力からフィルタ係数更新手段32の入力までに含まれるアナログ電子回路を含んだものとなる。従って、スピーカ18、マイクロフォン20以外にD/A変換器40、LPF42、増幅器44、46、BPF(帯域通過フィルタ)48及びA/D変換器50を含んだ信号伝達特性が測定されることとなる。よって、スピーカ18とマイクロフォン20のみの経時劣化を考慮した補正データCtを求める場合には、図5の点線で示したように、スピーカ18の入力側とマイクロフォン20の出力側との間に信号伝達特性測定装置82を接続して信号伝達特性を測定することとなる。また、補正データCtは、一部又はすべてを信号伝達特性測定装置82によって測定した信号伝達特性に基づいて定めずに、適応フィルタ16の出力からフィルタ係数更新手段32の入力までのアナログ電子回路についてシミュレーションにより求めた信号伝達特性に基づいて補正データCtを定めてもよい。
以上説明したように、この実施形態に係る能動騒音制御装置10では、騒音源から発生する騒音の周波数から調波の基準信号を出力する基準信号生成手段14と、前記基準信号が入力されて、前記騒音を相殺するための制御信号を出力する適応フィルタ16と、前記制御信号を相殺騒音として出力するスピーカ(相殺騒音発生手段)18と、前記騒音と前記相殺騒音との誤差を検出し、誤差信号として出力するマイクロフォン(誤差信号検出手段)20、前記スピーカ18から前記誤差信号検出手段までの信号伝達特性に対応した補正値Cに基づいて前記基準信号を補正して出力する参照信号生成手段30と、前記誤差信号と前記参照信号に基づいて前記適応フィルタ16のフィルタ係数を更新するフィルタ係数更新手段32と、前記補正値Cを更新する補正値更新手段22とを備えている。前記補正値更新手段22は、前記補正値Cを更新するための補正データが記録された補正値テーブル28を有し、前記補正値テーブル28には、前記スピーカ18が所定時間動作した後の信号伝達特性に対応した補正値Ctが補正データとして記録されている。
能動騒音制御装置10によれば、スピーカ18からマイクロフォン20までの信号伝達特性に対応した補正値Cを更新するための補正データが記録された補正値テーブル28を用いて、参照信号生成手段30に記録されている補正値Cを更新することにより、所定時間動作後のスピーカ18からマイクロフォン20までの信号伝達特性に対応した補正値Cと、参照信号生成手段30に初期設定されている補正値Cとの間で生じるずれを最小限にすることができる。
また、補正値更新手段22における補正値制御手段26は、動作時間計時手段24で計時された時間に対応する補正データを読み出して、参照信号生成手段30の補正値Cを更新することにより、スピーカ18からマイクロフォン20までに含まれるアナログ電子回路の経時劣化に対応して、参照信号生成手段30の補正値Cを更新するという適応制御を達成することができる。
さらに、動作時間計時手段24は、スピーカ18の駆動電圧及び駆動電流を検出し、この駆動電圧及び駆動電流から算出したスピーカ18の消費電力量を積算し、この積算した消費電力量に基づいてスピーカ18の動作時間を調整してもよい。具体的には、積算した消費電力量が通常のスピーカ18の使用頻度の場合の消費電力量と比べて大きい場合には、スピーカ18の経時劣化が大きいと考えられる。かかる場合には、スピーカ18の実際の計時した動作時間長くする。また、積算した消費電力量が通常のスピーカ18の使用頻度の場合の消費電力量と比べて小さい場合には、スピーカ18の経時劣化が小さいと考えられる。かかる場合には、スピーカ18の実際の計時した動作時間短くする。このように、スピーカ18の消費電力量を考慮することにより、より適切に参照信号生成手段30の補正値Cを更新することが可能となる。
図6は、この発明の第2実施形態に係る能動騒音制御装置10Aの構成を示すブロック図である。能動騒音制御装置10Aでは、相殺騒音発生手段18と補正値制御手段26の間に、構成変更検知手段60が設けられている。
構成変更検知手段60は、相殺騒音発生手段18のIDを磁気的、電気的又は光学的手段等により読み取る。
相殺騒音発生手段18を構成する各電子機器には、個体情報を識別するためのID(識別記号)が付されており、この電子機器のIDは構成変更検知手段60内に記憶されている。
構成変更検知手段60は、構成変更検知手段60内に記憶されているIDと、相殺騒音発生手段18を検知して得られるIDを照合することにより、相殺騒音発生手段18の構成の変更を検知することが可能となる。すなわち、相殺騒音発生手段18から検知して得られたIDについて照合した結果、構成変更検知手段60内に記憶されているIDと一致するIDが発見できなかった場合には、相殺騒音発生手段18の構成が変更されたと判断することができる。構成変更検知手段60が、相殺騒音発生手段18の構成の変更を検知した場合には、相殺騒音発生手段18で検知された電子機器のIDが情報として、補正値制御手段26に出力される。なお、相殺騒音発生手段18の構成を変更するという意味は、相殺騒音発生手段18自体の交換をも含む概念である。
補正値テーブル28には、図7に示すように、相殺騒音発生手段18を構成する電子機器以外の電子機器を用いた場合の信号伝達特性に対応した補正データCtが電子機器のID毎、例えば、X1、X2、X3のように複数の補正データ群として電子機器毎に記録されている。従って、補正値制御手段26は、入力されたIDに対応した補正データCtを補正値テーブル28から読出して、参照信号生成手段30に出力することにより参照信号生成手段30の補正値Cが更新される。また、補正値制御手段26は、IDが情報として入力された場合に動作時間計時手段24に記録されている相殺騒音発生手段18の動作時間を初期化する。参照信号生成手段30は、基準信号生成手段14からの基準信号を更新された補正値Cに基づいて補正した参照信号を生成し、フィルタ係数更新手段32は、参照信号と誤差信号eが最小になるように、適応フィルタ16のフィルタ係数を更新する。
構成変更検知手段60が、相殺騒音発生手段18と補正値制御手段26との間に接続され、補正値制御手段26は、構成変更検知手段60が相殺騒音発生手段18の構成の変更を検知した場合に、計時した相殺騒音発生手段18の動作時間を初期化することにより、構成変更後の相殺騒音発生手段18の動作時間を正確に計時し、計時した時間に対応した補正値Cの更新をすることが可能となる。
また、補正値テーブル28には、相殺騒音発生手段18の構成に対応した複数の補正データ群が記録され、補正値制御手段26は、相殺騒音発生手段18の構成に対応した補正値Ctを補正値テーブル28から読み出して、参照信号生成手段30の補正値Cを更新する。能動騒音制御装置10Aによれば、予め相殺騒音発生手段18の構成の変化を想定して、構成の変化後の相殺騒音発生手段18に対応した補正データを補正値テーブル28に用意しておくことにより、相殺騒音発生手段18の構成が変更した場合であっても、即座に、構成の変化後の相殺騒音発生手段18に対応した補正データを補正値テーブル28から読み出して、補正値Cを更新することが可能となる。
図8は、この発明の第3実施形態に係る能動振動制御装置10Bの構成を示した図である。図9は、能動振動制御装置10Bの動作時間tと、伝達特性測定装置により測定したエンジンマウント74と振動検出センサ76との間の信号伝達特性に基づく補正値Ctの関係を示した図である。エンジンマウント(相殺振動発生手段)74は、自己伸縮形のエンジンマウントであって、フレームに対してエンジン72を支持している。振動検出センサ(誤差信号検出手段)76は、エンジンマウント74の近傍に設けられており、エンジン72の振動を検出する。
能動振動制御装置10Bでは、使用開始時にマイクロコンピュータ80によって、エンジン72とエンジンマウント74との間の信号伝達特性を測定して、この信号伝達特性に基づいて補正値Cを設定する。次に、周波数カウンタ12が、エンジン回転パルスEpから振動の周波数fを検出し、基準信号生成手段14に出力し、基準信号生成手段14において基準信号を生成して、適応フィルタ16を通し、エンジンマウント74を駆動する。
また、動作時間計時手段24は、エンジンマウント74の動作時間を確認しながら、例えば、所定時間tx経過した場合に、その経過時間txを補正値制御手段26に出力する。補正値制御手段26は、補正値テーブル28から時間txに対応した補正値Cxを読み取り(図9参照)、この補正値Cxを参照信号生成手段30に出力することにより、参照信号生成手段30の補正値Cが補正値Cxに基づいて更新される。参照信号生成手段30は、基準信号生成手段14からの基準信号を補正値Cxに基づいて補正した参照信号を生成し、フィルタ係数更新手段32は、参照信号と誤差信号eが最小になるように、適応フィルタ16のフィルタ係数を更新する。
以上説明したように、能動振動制御装置10Bでは、振動源から発生する振動の周波数から調波の基準信号を出力する基準信号生成手段14と、前記基準信号が入力されて、前記振動を相殺するための制御信号を出力する適応フィルタ16と、前記制御信号を相殺振動として出力するエンジンマウント(相殺振動発生手段)74と、前記振動と前記相殺振動との誤差を検出し、誤差信号として出力する振動検出センサ(誤差信号検出手段)76、前記エンジンマウント74から前記誤差信号検出手段までの信号伝達特性に対応した補正値Cに基づいて前記基準信号を補正して出力する参照信号生成手段30と、前記誤差信号と前記参照信号に基づいて前記適応フィルタ16のフィルタ係数を更新するフィルタ係数更新手段32と、前記補正値Cを更新する補正値更新手段22とを備え、前記補正値更新手段22は、前記補正値Cを更新するための補正データが記録された補正値テーブル28を有し、前記補正値テーブル28には、前記エンジンマウント74が所定時間動作した後の信号伝達特性に対応した補正値Ctが補正データとして記録されている。
能動振動制御装置10Bによれば、エンジンマウント74から振動検出センサ76までの信号伝達特性に対応した補正値Cを更新するための補正データが記録された補正値テーブル28を用いて、参照信号生成手段30に記録されている補正値Cを更新することにより、所定時間動作後のエンジンマウント74から振動検出センサ76までの信号伝達特性に対応した補正値Cと、参照信号生成手段30に初期設定されている補正値Cとの間で生じるずれを最小限にすることができる。
また、本発明は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
第1実施形態に係る能動騒音制御装置のブロック図である。 第1実施形態に係る能動騒音制御装置が車両に設置された状態を示す図である。 補正値テーブルの補正データと時間の関係を示す図である。 補正値テーブルの補正データの調整方法を示す図である。 本発明の実施形態に係る能動動騒音制御装置における信号伝達特性を測定するために、信号伝達特性測定装置を接続したブロック図である。 第2実施形態に係る能動騒音制御装置のブロック図である。 第2実施形態に係る能動騒音制御装置における補正データと時間の関係を示す図である。 第3実施形態に係る能動振動制御装置の模式図である。 第3実施形態に係る能動振動制御装置における補正データと時間の関係を示す図である。 従来の能動振動騒音制御装置のブロック図である。
符号の説明
10、10A…能動騒音制御装置 10B…能動振動制御装置
12…周波数カウンタ 14…基準信号生成手段
16…適応フィルタ 18…スピーカ(相殺騒音発生手段)
20…マイクロフォン(誤差信号検出手段) 22…補正値更新手段
24…動作時間計時手段 26…補正値制御手段
28…補正値テーブル 30…参照信号生成手段
32…フィルタ係数更新手段 40…D/A変換器
42…LPF 44、46…増幅器
48…BPF 50…A/D変換器
60…構成変更検知手段 70…車両
72…エンジン 74…エンジンマウント
76…振動検出センサ 80…マイクロコンピュータ
82…信号伝達特性測定装置 100…能動振動騒音制御装置

Claims (1)

  1. 騒音源から発生する騒音の周波数から調波の基準信号を出力する基準信号生成手段と、
    前記基準信号が入力されて、前記騒音を相殺するための制御信号を出力する適応フィルタと、
    前記制御信号を相殺騒音として出力する相殺騒音発生手段と、
    前記騒音と前記相殺騒音との誤差を検出し、誤差信号として出力する誤差信号検出手段と、
    前記相殺騒音発生手段から前記誤差信号検出手段までの信号伝達特性に対応した補正値に基づいて前記基準信号を補正した参照信号を生成する参照信号生成手段と、
    前記誤差信号と前記参照信号に基づいて前記適応フィルタのフィルタ係数を更新するフィルタ係数更新手段と、
    前記補正値を更新する補正値更新手段と、
    を備える能動騒音制御装置であって、
    前記補正値更新手段は、前記補正値を更新するための補正データが記録された補正値テーブルと、動作時間計時手段と、補正値制御手段と、を有し
    前記補正値テーブルには、前記相殺騒音発生手段が所定時間動作した後の信号伝達特性に対応した補正値が補正データとして記録され、
    前記補正値制御手段は、前記動作時間計時手段で計時された前記相殺騒音発生手段の動作時間に対応する前記補正データを読み出して、前記参照信号生成手段の補正値を更新するものであり、
    前記動作時間計時手段は、前記補正値制御手段が、前記相殺騒音発生手段の動作時間に対応する前記補正データを読み出す際に、前記動作時間を調整する機能を有し、前記動作時間を調整するとき、前記相殺騒音発生手段の消費電力を積算し、積算した消費電力量が、通常の前記相殺騒音発生手段の使用頻度の場合の消費電力量と比べて大きい場合には、実計時した動作時間を長くする一方、積算した消費電力量が通常の前記相殺騒音発生手段の使用頻度の場合の消費電力量と比べて小さい場合には、実計時した動作時間を短くする
    ことを特徴とする能動騒音制御装置。
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