JP4995649B2 - 自走式大腸内視鏡及びその洗浄方法 - Google Patents

自走式大腸内視鏡及びその洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明は、挿入チューブの軟性部の内外にループ状に配設したエンドレスベルトを走行させて自走式に大腸内に挿入可能な内視鏡及びその洗浄方法に関する。特には、エンドレスベルトの駆動手段を洗浄しやすいように改良した自走式大腸内視鏡に関する。
現在の大腸内視鏡検査は、内視鏡を大腸内に手で押し込みながら挿入して行われており、特に大腸の湾曲部を通して奥に挿入するために、腸管の過伸展や過屈曲などを伴い、被験者が強い痛みを感じることが多い。又、時々大腸を穿孔させる。これに対して、被験者に苦痛を与えない大腸内視鏡として、大腸の湾曲形状に沿って自走する方式のものが提案されている。
本発明者は、挿入チューブの軟性部の内外にループ状に配設したエンドレスベルトを走行させて自走式に大腸内に挿入可能な内視鏡を提案した(例えば特許文献1参照)。エンドレスベルトは軟性部の外側で大腸壁に接触しつつ反挿入方向に走行して前進力を生じさせる。一方、軟性部の内側では、エンドレスベルトは長さ方向に延びるように設けられたガイドパイプ内を通る。ここで、エンドレスベルトが軟性部の先端付近で軟性部の内側から外側に出てくる際、エンドレスベルトは、軟性部の先端付近の管壁を貫通するガイドホールを通って、ガイドパイプ外に出る。エンドレスベルトが駆動装置により駆動されると、軟性部の外側では大腸壁との摩擦により内視鏡を大腸内へ誘導し、同部の内側ではガイドパイプ内をスムーズに進む。したがって、内視鏡は腸管を過度に伸展させたり屈曲させることなく進む。このように大腸の位置と形態を比較的そのままの状態に保ちながら、大腸内視鏡を大腸内にスムーズに進入させることができるため、被験者へ与える苦痛はほとんどない。
このような内視鏡においては、エンドレスベルトは、内視鏡本体に設けられた駆動装置で駆動される。駆動装置は、一般には複数の歯車を組合わせて構成される。検査時には、エンドレスベルトが直接大腸壁と接触するため、体液や汚物が付着する。このため、このようなエンドレスベルトが接触する歯車も汚染される。そこで、内視鏡本体を洗浄する際は、エンドレスベルトやこのような歯車もきれいに洗浄できることが要求される。
特許第3514252号
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、エンドレスベルトの駆動手段を洗浄しやすいように改良した自走式大腸内視鏡を提供することを目的とする。
本発明の自走式大腸内視鏡は、 大腸内に挿入されるチューブ状の軟性挿入部と、 該軟性挿入部の管壁の外側及び内側に沿う周回経路に配設されたエンドレスベルトと、 該ベルトの駆動手段と、 該ベルト駆動手段を囲うケーシングと、 前記軟性挿入部内側の周回経路に沿って延び、前記エンドレスベルトをその内孔においてガイドするガイドパイプと、を備えた自走式大腸内視鏡であって、 前記駆動手段が、前記エンドレスベルトが巻き回される歯車組立と、該歯車組立を回転駆動するモータと、を有し、 前記ケーシングに、前記モータが収容される、前記軟性挿入部と反対側のモータ収容部と、該モータ収容部の前記軟性挿入部側に設けられて、前記歯車組立が収容される歯車組立収容部とを有し、 前記歯車組立収容部が、断面形状が半円状の2個の半割部材からなるとともに該半割部材の各々が回動可能であり、該半割部材を開くと前記歯車組立収容部内の全ての歯車が露出することを特徴とする。
ケーシングが二つ割りできると、ベルト駆動手段を構成する複数の歯車を露出させやすいので、これらの歯車を洗浄しやすくなる。
本発明においては、 前記駆動手段が、前記エンドレスベルトが巻き回される歯車組立と、該歯車組立を回転駆動するモータと、を有し、 前記ケーシングに、前記モータが収容される、前記軟性挿入部と反対側のモータ収容部と、該モータ収容部の前記軟性挿入部側に設けられて、前記歯車組立が収容される歯車組立収容部とを有し、 前記歯車組立収容部が、断面形状が半円状の2個の半割部材からなり、該半割部材の各々が回動可能であることとできる。
本発明によれば、半割部材を開くと、歯車組立を構成する複数の歯車が完全に露出するので、歯車の洗浄や交換を行いやすい。また、この場合、モータ収容部を歯車収容部から液密に隔離しておけば、モータに洗浄液や水などによる損傷を与えない。
本発明の自走式大腸内視鏡の洗浄方法は、前述の自走式大腸内視鏡の洗浄方法であって、 まず、該自走式大腸内視鏡を、前記半割部材を開いた状態で、洗浄液で満たされた洗浄槽に浸漬して前記歯車組立及び歯車組立収容部を洗浄し、 その後、前記半割部材を閉じて、前記洗浄槽内で前記駆動手段を駆動して前記エンドレスベルトを十分に回転させて、前記ガイドパイプ内を洗浄し、 再び、前記洗浄槽内で前記半割部材を開いて前記歯車組立を洗浄することを特徴とする。
本発明によれば、エンドレスベルトを、大腸内視鏡検査又は治療後に切り離さずに洗浄することができるので、内視鏡の洗浄作業を簡易に行うことができる。また、エンドレスベルトを摩耗するまで使用することができる。
なお、エンドレスベルトは、大腸内視鏡検査又は治療後に途中で切り離して内視鏡本体から取り外し、エンドレスベルトと内視鏡本体とを別々に洗浄し、洗浄後エンドレスベルトを再接続することも可能である。
また、前記ガイドパイプ内を洗浄する際、前記エンドレスベルトを前後方向に何回も正逆転させながら十分に回転させることにより、前記エンドレスベルトを洗浄するとともに、該エンドレスベルトがあたかもブラシのような作用をして前記ガイドパイプ内も十分に洗浄することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ケーシングを半割りとしてエンドレスベルト駆動手段を構成する歯車を露出できるようにしたので、検査又は治療後にエンドレスベルトを切り離さずにエンドレスベルトや駆動手段などを洗浄できる。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の対象となる自走式大腸内視鏡(一例)の外観を示す斜視図である。
自走式大腸内視鏡1は、上部に駆動部ケーシング70で保護されたベルト駆動部5、その下方に操作部7、操作部7から延びて、大腸内に挿入される挿入部(挿入チューブ)9等を備える。挿入部9は、先端部11、湾曲部13、軟性部(軟性挿入部)15よりなり、軟性部15の表面には複数(この例では3本)のエンドレスベルト17が長手方向に配設されている。
図2は、図1の内視鏡の挿入部の先端部の断面図である。
図3は、図1の内視鏡の挿入部の軟性部の断面図である。
図4は、図1の内視鏡の挿入部の軟性部の先端付近の側面図である。
図5(A)は、図1の内視鏡のエンドレスベルトの構造を模式的に示す斜視図、図5(B)はエンドレスベルトが巻かれるプーリの形状を模式的に示す側面図、図5(C)はエンドレスベルトとプーリのかみ合い状態を模式的に示す側面図である。
挿入部9の先端部11には、図2に示すように、受像口19、一つ又は二つ(この例では2つ)の投光口21、吸引鉗子口23、送気送水口25が設けられている。受像口19には、観察装置がファイバースコープの場合は対物レンズが、電子スコープの場合はCCD等の撮像素子が設置され、先端面からの画像を受像する。受像された画像は、挿入部9内に挿通された、ファイバースコープの場合はイメージガイド、電子スコープの場合はリード線によって操作部7に伝えられ、ユニバーサルコード27を介してディスプレイ等に送られて表示される。投光口21の内孔には光ファイバー等のライトガイドが挿通され、操作部7を通り、ユニバーサルコード27を介して外部の光源に接続されている。光源の光は先端面から照射される。
吸引鉗子口23は操作部7の鉗子挿入口29(図1参照)とつながっており、別体の鉗子31が通される。挿入部9の先端から突き出た鉗子31の先端は鉗子31の基部で操作され、患部の治療や組織の採取に用いられる。
送気送水口25の内孔は送気送水管となっており、操作部7の送気送水ボタン33の操作により空気と洗浄水が送気送水口25から噴射される。また、大腸内に滞留した体液や洗浄水は、吸引鉗子口23から吸引され、外部へ排出される。この操作は操作部7の吸引ボタン35により行われる。
挿入部9の湾曲部13は、操作部7に設けられた操作つまみ37を操作することによって上下左右斜めに屈曲させることができる。
図3、図4に示すように、軟性部15には長手方向に複数のエンドレスベルト17が配設されている。軟性部15の直径は5〜30mm、特には20mm以内が好ましい。この例では、エンドレスベルト17を3本設けた例を説明する。なお、エンドレスベルト17の数は、多ければ多いほど自走性が増すため好ましい。
エンドレスベルト17は、軟性部15の管壁の外側及び内側に沿う周回経路に沿って配置されている。つまり、エンドレスベルト17は、軟性部15の管壁の外側においては、同部の外側に設けられたガイドフック39に支えられており、管壁の内側においては、同部の内側に設けられたガイドパイプ41内を通っている。
ガイドフック39は、図3に示すように断面の中心角が180°を越える円弧状であり、各エンドレスベルト17のガイドフック39から露出する部分が放射状外方向に位置するよう、軟性部15の長手方向に沿って飛び飛びに配列されている(図4参照)。したがって、ガイドフック39に支えられたエンドレスベルト17の外側表面はガイドフック39の外に現れており、大腸への挿入時に大腸内壁と十分な面積をもって接触する。また、軟性部15が強く湾曲してもエンドレスベルト17はガイドフック39から外れることがない。
ガイドフック39は、軟性部15の長さ方向に1〜3cm間隔で形成されている。なお、ガイドフック39を長手方向に連続して形成することもできる。
図3、図4に示すように、挿入時には、軟性部15の外側でガイドフック39に支持されたエンドレスベルト17は、軟性部15の外側で大腸壁に接触しつつ反挿入方向に走行して前進力を生じさせる。一方、軟性部15の内側では、エンドレスベルト17は、長さ方向に延びるガイドパイプ41の直線状部41a内を通って挿入方向に走行する。エンドレスベルト17が軟性部15の先端付近で軟性部15の内側から外側へ出てくる際、図4に示すように、エンドレスベルト17は、軟性部15の先端付近に設けられた、軟性部15の管壁を貫通するガイドホール49に固定されたガイドパイプフランジ部41bを通って外に出る。
一方、内視鏡を体内から抜き出す際は、エンドレスベルト17を前述の挿入時と逆方向に走行させる。つまり、エンドレスベルト17を、軟性部15の外側では挿入方向に走行させ、内側では反挿入方向に走行させる。
エンドレスベルト17は、柔軟で強い強度をもつ例えば炭素繊維や樹脂等で作られ、図5(A)、(C)に示すように、軸18aと、軸18aの長さ方向に沿って配列された複数のラック歯18bからなる。軸18aの断面形状は円形で、直径は、例えば1〜3mmである。ラック歯18bの断面形状も円形で、軸18aの外周に、一定の間隔で、軸18aと同軸上に固定されている。ラック歯18bの直径は、例えば1〜3mm、厚さは、例えば0.1〜1.0mmであり、ラック歯18b間の間隔は、例えば0.1〜1.0mmである。軸18aの直径と、ラック歯18bの直径は、ラック歯18bの直径が軸18aの直径よりも大きくなるように、上記の範囲内で選定される。ラック歯18bの外面は、高い摩擦力をもつような材料でコーティングしてもよい。また、後述するピニオン歯51cも含めてプーリ51bの外周面も高い摩擦力をもつような材料でコーティングしてもよい。エンドレスベルト17の長さについては後述する。
エンドレスベルト17の断面形状を円形にしたことにより、エンドレスベルト17は軸芯に対して全方向に等しい力で柔軟に屈曲することができる。このため、大腸の湾曲に沿って挿入部9を挿入するときに、エンドレスベルト17が挿入部9の動きに追随しやすくなる。このとき、エンドレスベルト17の全外周面にラック歯18bが形成されているため、エンドレスベルト17がねじれても、ラック歯18bの一部が必ず大腸内壁と接触し、エンドレスベルト17を大腸内壁と摩擦させることができる。このため、エンドレスベルト17と大腸内壁との摩擦力が増し、挿入部9の自走性が向上する。
次に、エンドレスベルト駆動部5と、同駆動部5が収容されている駆動部ケーシング70の構造を説明する。
図6は、図1の内視鏡のエンドレスベルト駆動部及び駆動部ケーシングの一部の側面断面図である。
図7は、図1の内視鏡のエンドレスベルト駆動部及び駆動部ケーシングの横断面図である。
図8は、駆動部ケーシングを両側に開いた状態を示す横断面図である。
図9は、駆動部ケーシングを一方に開いた状態を示す側面図である。
図10は、駆動部ケーシングを両側に開いた状態を示す側面図である。
エンドレスベルト駆動部5は、図6、図7に示すように、3本のエンドレスベルト17の各々が巻き回される歯車組立50−1〜3と、歯車組立50を回転駆動するモータ55とを有する。図7に示すように、歯車組立50−1〜3は、モータ55の軸55aに対して、等間隔(この例では、中心角度が60°)で配置されている。
各歯車組立50は、図6に示すように、エンドレスベルト17を挟持する駆動ローラ51を有する。駆動ローラ51は、エンドレスベルト17が巻き回されたプーリ51bと、プーリ51bと同軸に連結された笠歯車51aよりなる。各プーリ51bの側面には、図5(B)に示すように、断面が凹状の溝が形成されている。そして、この凹状溝内には、上述のエンドレスベルト17のラック歯18bとかみ合うピニオン歯51cが形成されている。エンドレスベルト17を前述のように軟性挿入部9の長さ方向に走行させるために、図6や図7に示すように、駆動ローラ51は、回転軸がエンドレスベルト走行方向と直交するように、軸52に回転可能に支持されている(詳細後述)。
モータ55の軸55aには大平歯車59が固定されている。図7に示すように、歯車組立50−1〜3は、大平歯車59に噛み合う小平歯車54−1〜3、同小平歯車54の軸54aに固定されて、駆動ローラ51の笠歯車51aと噛み合う笠歯車53を有する。
モータ55が駆動され、モータ軸55aが回転すると、大平歯車59、小平歯車54、笠歯車53を介して笠歯車51aが回転し、それとともにプーリ51bが回転する。これにより、エンドレスベルト17が走行する。
駆動部ケーシング70は、図1に示すように、全体として、挿入部9に比べて径大の円筒状形のケーシングである。同ケーシング70は、図1や図6に示すように、モータ55が収容されるモータ収容部71と、歯車組立50が収容される歯車組立収容部72と、後述するガイドパイプ口45が形成されたガイドパイプ基端部73とからなり、各部は軟性挿入部9から遠い順に配置されている。
図6に示すように、モータ収容部71は、歯車組立収容部72と液密に隔離されており、モータ軸55aはシール等を介して歯車組立収容部72に突き出している。
歯車組立収容部72は、図1や図7に示すように、断面形状が半円状の2個の半割部材75、76からなる。半割部材は75、76、図7に示すように、ヒンジ77で回動可能となっている。前述のように、駆動ローラ51の回転軸は、エンドレスベルト走行方向と直交するので、各駆動ローラ51を回転可能に支持する軸52は、歯車組立収容部71の内面から内部方向に、エンドレスベルト走行方向と直交方向に延びるように設けられている。この例では、各軸52は、各半割部材75、76の内面に設けられた台座75a、75b、76aから延びている。詳しく説明すると、軸52−1、52−2は、一方の半割部材75の台座75a、75bに設けられており、軸52−3は、他方の半割部材76の台座76aに設けられている。
半割部材75、76を開くと、図8、図9、図10に示すように、歯車組立50を構成する全ての歯車51、53、54が露出するので、洗浄しやすくなる。また歯車の取付け・取外しも簡単に行えるので、歯車の交換なども容易に行える。又、駆動部内の掃除もしやすくなるので大腸内視鏡検査後にエンドレスベルトを切り離す必要がなくなる(洗浄方法については後述する)。
ガイドパイプ基端部73の側面には、図1や図6に示すように、ガイドパイプ口45が開けられている。軟性部15の先端部付近から同部15の内部を直線状に延びたガイドパイプ41の直線状部41aは、駆動部ケーシング70内において、上方に斜めに屈曲した屈曲部41dを経て、屈曲部41dからガイドパイプ口45に斜めに延びる傾斜部41eにつながっている。
エンドレスベルト17の外側部17aは、挿入部9の外面からガイド部47を通って駆動部ケーシング70内に入り、続いてガイドパイプ傾斜部41eの側壁に開けられている孔を横切って基端側に伸びて、駆動ローラ51に巻回保持されている。同ローラ51で折り返されたエンドレスベルト17の内側部17bは、ガイドパイプ傾斜部41eで同部41eの側壁を貫通して直線状部41a内に入り、同部41a内を通って挿入部9の軟性部15の先端付近に開けられたガイドホール49(図4参照)に至る。
ガイドホール49の位置は、図4に示すように、軟性部15の先端から0〜10cmの位置が好ましい。何故ならば、エンドレスベルト17の外側部17aと大腸内壁が接触する部分が多い方が、自走式大腸内視鏡の自走性が向上するからである。
一方、大腸内に挿入された大腸内視鏡の挿入部9の先端部は、上述のように、S状結腸から下行結腸、横行結腸、上行結腸を経て回腸部に達するまで、大腸内各部位を進行する。軟性部15の径は16mm程度にするため、大腸内視鏡の先端が大腸内を進行したとき、挿入されている軟性部15の内側の長さと外側の長さには、大腸の湾曲による差が生じる。挿入部の先端が回腸内に達して径が16mmの軟性部15が円を描いたときに、外側の長さは直線状のときに比べて3.12%長くなる。
このため、軟性部15の表面に配設したエンドレスベルト17の長さも、このような長さの変化に対応するよう余裕をもたせて設定する必要がある。したがって、エンドレスベルト17の長さを、軟性部15を直線状に保持した状態で、軟性部15先端の手前のガイドホール49から、駆動装置を経由して同じガイドホール49まで緊張した状態で一周する長さの102〜104%とした。エンドレスベルト17の長さをこのように設定することにより、エンドレスベルト17は軟性部15の屈曲に十分に追随し、安定して大腸内へ内視鏡を進めることができる。
上述のように、エンドレスベルト17の長さは、若干の余裕をもつように設定されている。このとき、エンドレスベルト17を駆動するプーリ51bにピニオン歯51cが形成されているため、エンドレスベルト17とプーリ51bは、ラック歯18bとピニオン歯51cによって確実にかみ合い、エンドレスベルト17は空回りすることなく駆動する。
モータ55を回転させて、プーリ51bを反時計方向に回転させると、プーリ51bとかみ合う外側のエンドレスベルト17aは図6の左向きに回転する。このとき、エンドレスベルト17の外側が大腸内壁に接触していると、エンドレスベルト17と大腸内壁の摩擦力により挿入部9は図6の右方向に駆動される。挿入部9を後退させるときはモータ55を反対方向に回転させる。
次に、この自走式大腸内視鏡の洗浄方法を説明する。
まず、洗浄液(例えば、蛋白分解酵素液や、内視鏡専用殺菌消毒液、例えばグルタラール製剤)が満たされた洗浄槽を準備する。そして、駆動部ケーシング70の半割部材75、76を開いて同洗浄槽に浸漬して、歯車組立収容部72内の歯車組立50を洗浄する。その後、洗浄槽内で、半割部材75、76を閉じて、モータ55により歯車組立50を駆動してエンドレスベルト17を何回も前方向と後方向に正逆転させながら十分に回転させ、ガイドパイプ41内を洗浄する。この際、エンドレスベルト17も洗浄されるとともに、エンドレスベルト17があたかもブラシのような作用をしてガイドパイプ41内も十分に洗浄される。そして、再び、洗浄槽内で半割部材75、76を開いて歯車組立50を洗浄する。
このように、エンドレスベルト17を、大腸内視鏡検査又は治療後に切り離さずに洗浄することができるので、内視鏡の洗浄作業を簡易に行うことができる。また、エンドレスベルト17を摩耗するまで使用することができる。
なお、エンドレスベルト17は、大腸内視鏡検査又は治療後に途中で切り離して内視鏡本体から取り外し、エンドレスベルト17と内視鏡本体とを別々に洗浄し、洗浄後エンドレスベルト17を再接続することも可能である。
本発明の対象となる自走式大腸内視鏡(一例)の外観を示す斜視図である。 図1の内視鏡の挿入部の先端部の断面図である。 図1の内視鏡の挿入部の軟性部の断面図である。 図1の内視鏡の挿入部の軟性部の先端付近の側面図である。 図5(A)は、図1の内視鏡のエンドレスベルトの構造を模式的に示す斜視図、図5(B)はエンドレスベルトが巻かれるプーリの形状を模式的に示す側面図、図5(C)はエンドレスベルトとプーリのかみ合い状態を模式的に示す側面図である。 図1の内視鏡のエンドレスベルト駆動部及び駆動部ケーシングの一部の側面断面図である。 図1の内視鏡のエンドレスベルト駆動部及び駆動部ケーシングの横断面図である。 駆動部ケーシングを両側に開いた状態を示す横断面図である。 駆動部ケーシングを一方に開いた状態を示す側面図である。 駆動部ケーシングを両側に開いた状態を示す側面図である。
符号の説明
1 自走式大腸内視鏡 5 ベルト駆動部
7 操作部 9 挿入部
11 先端部 13 湾曲部
15 軟性部(軟性挿入部) 17 エンドレスベルト
18a 軸 18b ラック歯
19 受像口 21 投光口
23 吸引鉗子口 25 送気送水口
27 ユニバーサルコード 29 鉗子挿入口
31 鉗子 33 送気送水ボタン
35 吸引ボタン 37 操作つまみ
39 ガイドフック 41 ガイドパイプ
41a 直線状部 41b フランジ部
41d 屈曲部 41e 傾斜部
45 ガイドパイプ口 47 ガイド部
49 ガイドホール
50 歯車組立 51 駆動ローラ
51a 笠歯車 51b プーリ
51c ピニオン歯 52 軸
53 笠歯車 54 小平歯車
55 モータ 55a モータ軸
59 大平歯車 70 駆動部ケーシング
71 モータ収容部 72 歯車組立収容部
73 ガイドパイプ基端部 75、76 半割部材
75a、76a 台座 77 ヒンジ

Claims (3)

  1. 大腸内に挿入されるチューブ状の軟性挿入部と、
    該軟性挿入部の管壁の外側及び内側に沿う周回経路に配設されたエンドレスベルトと、
    該ベルトの駆動手段と、
    該ベルト駆動手段を囲うケーシングと、
    前記軟性挿入部内側の周回経路に沿って延び、前記エンドレスベルトをその内孔においてガイドするガイドパイプと、
    を備えた自走式大腸内視鏡であって、
    前記駆動手段が、前記エンドレスベルトが巻き回される歯車組立と、該歯車組立を回転駆動するモータと、を有し、
    前記ケーシングに、前記モータが収容される、前記軟性挿入部と反対側のモータ収容部と、該モータ収容部の前記軟性挿入部側に設けられて、前記歯車組立が収容される歯車組立収容部とを有し、
    前記歯車組立収容部が、断面形状が半円状の2個の半割部材からなるとともに該半割部材の各々が回動可能であり、該半割部材を開くと前記歯車組立収容部内の全ての歯車が露出することを特徴とする自走式大腸内視鏡。
  2. 請求項に記載された自走式大腸内視鏡の洗浄方法であって、
    まず、該自走式大腸内視鏡を、前記半割部材を開いた状態で、洗浄液で満たされた洗浄槽に浸漬して前記歯車組立及び歯車組立収容部を洗浄し、
    その後、前記半割部材を閉じて、前記洗浄槽内で前記駆動手段を駆動して前記エンドレスベルトを回転させて、前記ガイドパイプ内を洗浄し、
    再び、前記洗浄槽内で前記半割部材を開いて前記歯車組立を洗浄することを特徴とする自走式大腸内視鏡の洗浄方法。
  3. 前記ガイドパイプ内を洗浄する際、前記エンドレスベルトを前後方向に正逆転させながら回転させることにより、前記エンドレスベルトを洗浄するとともに、該エンドレスベルトがあたかもブラシのような作用をして前記ガイドパイプ内も洗浄することを特徴とする請求項記載の自走式大腸内視鏡の洗浄方法。
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