JP4994983B2 - 切断機におけるガイドフェンスの取付構造 - Google Patents
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Description
一方、ガイドフェンスとターンテーブルとの間には、ターンテーブルを回転させる際のガイドフェンスとの干渉を避けるために、数mm程度の隙間が設けられている。よって、板厚が薄い被切断材を切断する際には、被切断材が当該隙間に入り込んで位置決めができない場合がある。そこで、特許文献2では、ガイドフェンスの下端に、ガイド面と連続する位置決め凸部を突出して、ターンテーブルの上面に凹設した円弧状の凹部に挿入させ、ガイドフェンスとターンテーブルとの間の隙間を部分的に塞ぐようにしたガイドフェンスの取付構造を開示している。
ここで、「載置台」とは、被切断材が載置される据え置きの台全般を指し、載置台の載置面全体が回転するタイプ(概ね矩形状で形成され、載置面を有さないベースの上部に、載置面を有するターンテーブルを配置したもの)や、載置面の中央部が回転し左右両端は回転しないタイプ(概ね凹形状で形成され、左右に載置面を有するベースの中央の凹部に、載置面を有するターンテーブルを配置したもの)、載置面が回転しないタイプ(概ね矩形状で形成され、載置面を有するベースのみがあり、ターンテーブルがないもの)等を含む。何れのタイプにおいても、ガイドフェンスはその両端をベースに固定するのが一般的である。
請求項2に記載の発明は、請求項1の目的に加えて、転動体を利用した使い勝手をより良好とするために、転動体の一部を、ガイドフェンスのガイド面よりも前方へ突出させたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の目的に加えて、載置台の載置面が、水平回転可能なターンテーブルで形成され、転動体が前記ターンテーブルの上方でガイドフェンスに設けられるものにあって、ガイドフェンスの剛性をより好適に確保するために、凹部を、前記ターンテーブルの水平回転に伴う転動体の相対移動軌跡に沿って形成された平面円弧状の溝としたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、転動体の一部を、ガイドフェンスのガイド面よりも前方へ突出させているので、転動体を利用して位置決めの際の被切断材の左右への位置修正等が容易に行え、より使い勝手が良好となる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、凹部を平面円弧状の溝としたことで、ガイドフェンスの剛性をより好適に確保でき、ターンテーブル内の防塵も維持できる。
図1は、切断機の一例であるスライドマルノコのベースの平面図、図2はその側面図で、スライドマルノコは、載置台となるベース1上に、被切断材の載置面を形成する略円形のターンテーブル2を載置し、そのターンテーブル2の後方(図1,2の左側)にアーム3を傾動可能に連結して、アーム3の上端に、モータ駆動する鋸刃を備えた本体(図示は省略)を前後方向へスライド可能且つ上下動可能に保持した周知の構成となっている。
ターンテーブル2は、ベース1との間で軸着したボルト4を中心に水平回転可能で、中央で前後方向には、本体の下降時に鋸刃が進入する刃口板5が設けられて、その前方に回転操作用のグリップ6が設けられている。
一方、ターンテーブル2の上面には、ボールベアリング16が嵌合可能で、ターンテーブル2の水平回転に伴うボールベアリング16の相対移動軌跡に沿った凹部としての案内溝18が、刃口板5を除く平面視C字状に凹設されている。よって、ガイドフェンス7とターンテーブル2との間の隙間13は、左右のボールベアリング16,16によって部分的に塞がれることになる。
これらの切断の際、被切断材Wをガイドフェンス7の左右のガイド面11,11に押し当てて位置決めが行われるが、このときガイドフェンス7は、被切断材Wの押し当てによって後方へ撓もうとする。しかし、ボールベアリング16の外輪17の周面が案内溝18の外周側の内側面に干渉して抵抗力を発揮させるため、ガイドフェンス7の剛性が維持され、撓みが抑えられる。
また、これらの被切断材の位置決めの際には、ガイドフェンス7の下方でガイド面11よりも前方へ突出したボールベアリング16の外輪17の周面が被切断材の押し当て面に当接するため、被切断材をガイド面11に沿って左右方向へ容易に微動させることができ、位置の修正等が簡単に行える。
特にここでは、ボールベアリング16の一部を、ガイドフェンス7のガイド面11よりも前方へ突出させているので、ボールベアリング16を利用して位置決めの際の被切断材の左右への位置修正等が容易に行え、より使い勝手が良好となる。
さらに、凹部を、ターンテーブル2の水平回転に伴うボールベアリング16の相対移動軌跡に沿って形成された平面円弧状の案内溝18としたことで、ガイドフェンス7の剛性をより好適に確保でき、ターンテーブル2内の防塵も維持できる。
一方、凹部は、ターンテーブルの回転可能角度によっては左右一対の円弧状の溝とすることもできる。
さらに、転動体の数は上記形態に限らず、3つ以上配設してもよい。従って、凹部の数も転動体に合わせて増えることになる。
また、ターンテーブルを支持する基盤がターンテーブル内に収容されてターンテーブルのみが載置台として現れるものや、本体がスライドしないもの、アームが傾動しないタイプ等、上記形態のスライドマルノコ以外の切断機においても本発明は適用可能である。
Claims (3)
- 被切断材を載置する水平な載置台の上方に、回転刃を有する本体を上下動可能に設け、前記載置台に、前記被切断材の載置面上を非接触で左右に横切り、前面に前記被切断材を当接させるガイド面を備えたガイドフェンスを設けてなる切断機において、前記ガイドフェンスを前記載置台上に取り付けるための構造であって、
前記ガイドフェンスを、前記ガイド面を有する左右一対のガイド部と、そのガイド部間の中央後方にあって前記ガイド部同士を連結する半円状の迂回部とからなるものとして、前記ガイドフェンスの左右両側を前記載置台に固定し、前記ガイド部と前記迂回部との連結部分に、下方へ突出する上下方向の支柱を設けて前記支柱の下端に転動体を設け、その転動体を前記載置台の上面に形成した凹部に嵌合させたことを特徴とする切断機におけるガイドフェンスの取付構造。 - 転動体の一部を、ガイドフェンスのガイド面よりも前方へ突出させたことを特徴とする請求項1に記載の切断機におけるガイドフェンスの取付構造。
- 載置台の載置面が、水平回転可能なターンテーブルで形成され、転動体が前記ターンテーブルの上方でガイドフェンスに設けられるものにあっては、凹部を、前記ターンテーブルの水平回転に伴う転動体の相対移動軌跡に沿って形成された平面円弧状の溝としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の切断機におけるガイドフェンスの取付構造。
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