JP4994412B2 - レーダ装置 - Google Patents
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Description
Xp1 = Xn + Vx1*Δt
Yp1 = Yn + Vy1*Δt
Vx1 = (V - Vs*cosθ)/sinθ
Vy1 = -Vs
(ただし、ΔtはN回前と今回の観測時間差、(Xn,Yn)はN回前の観測時の対象の位置、Vはレーダで計測された今回の対象の、レーダ装置に対する相対速度、θはレーダで計測されたレーダの正対方向に対して対象のなす角度、Vsは自車の大地に対する速度(車速))
で算出し、
前記対象速度算出手段は、前記対象移動方向判定手段により、今回の対象の位置(X0,Y0)と前記予測位置(Xp1,Yp1)との差分ΔP1が予め設定された値以下の場合には、前記対象がX方向に移動していると判定し、前記対象のX方向を
(V - Vs*cosθ)/sinθ
で算出し、
前記対象移動方向判定手段により、前記差分ΔP1が予め設定された値を超える場合には、前記対象のX方向速度を0とするものである。
図1はこの発明の実施の形態1に係るレーダ装置を示すブロック図である。本実施の形態1のレーダ装置は、送信経路として、変調用信号を生成する電圧発生回路102、この電圧発生回路102により制御される電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)(以下VCOという)103、分配器104、送信用スイッチ105、サーキ
ュレータ106、及び送受信共用アンテナ107を備えている。受信経路としては、前記送受信共用アンテナ107、前記サーキュレータ106、ミキサ108、バンドパスフィルタ(BPF:Band Pass Filter)(以下BPFという)109、アンプ110、A/D変換器111、メモリ112、信号処理部113を備えている。信号処理部113には自車両から、自車速とヨーレートが加えられる。本レーダ装置は、さらに制御部101を備えており、この制御部101が、送受信共用アンテナ107の方向を制御するためのアンテナ方向制御部114、前記電圧発生器102、前記A/D変換器111、前記メモリ112、前記信号処理部113、及びアンテナ方向制御部114を制御するようになされている。
c)に示す。分配器104は、入力されたFMCWの一部を送信信号として送信用スイッチ105へ出力し、残りをローカル信号としてミキサ108へ出力する。送信用スイッチ105では、入力されたFMCWをパルス変調し、サーキュレータ106を経て、送受信共用アンテナ107へ出力する。送受信共用アンテナ107は、入力された送信信号を送信波として空間に放射する。
DSP(Digital Signal Processor)で構成され、制御部101によってアップフェーズ、あるいはダウンフェーズの観測期間が終了した時点で、アップフェーズにおけるビート信号のA/D値、あるいは、ダウンフェーズにおけるビート信号のA/D値が入力され、対象の距離・相対速度・角度を算出する。
V = Vx*sinθ (式1)
となる。
よって、求めたいVxは、(式1)を変形して、(式2)で表される。
Vx= V / sinθ (式2)
と、図5(a)のように、VsとVxのベクトル和のレーダ方向の投影成分となる。ここで、絶対座標で見た場合には、図5(b)となり、実際の対象のX方向の速度Vxは、
Vx= (V - Vs*cosθ) / sinθ (式3)
となる。
ないことがわかる。
Vx1 = (V - Vs*cosθ) / sinθ (式4)
Vy1 = Vs (式5)
となる。
一方、図6(b)は対象がY方向にのみ移動している場合を示しており、この場合、レーダで観測されるX方向、Y方向それぞれの速度Vx2、Vy2は、
Vx2 = 0 (式6)
Vy2 = V / cosθ (式7)
となる。
前述したように、対象の検出位置はばらつく可能性があるため、移動方向の判定を、例えば、前回検出位置(X1,Y1)と今回検出位置(X0,Y0)から判定することは難しい。
(位置(X,Y)は、レーダで観測された距離Rと角度θから算出する。X=R*sinθ、Y=R*cosθ)
そこで、N回前の検出位置(Xn,Yn)から今回の検出位置の予測位置(Xp,Yp)を求め、今回の検出位置(X0,Y0)との差分により、対象の移動方向を判定することを考える。
Xp1 = Xn + Vx1*Δt (式8)
Yp1 = Yn + Vy1*Δt (式9)
(ここで、ΔtはN回前と今回の観測時間差を表す。)
と表すことができる。
一方、対象がY方向にのみ移動していると仮定した場合の今回の予測位置(Xp2,Yp2)は
、
Xp2 = Xn + Vx2*Δt = Xn (式10)
Yp2 = Yn + Vy2*Δt (式11)
と表すことができる。
ΔP1 = (X0 - Xp1)*(Y0 - Yp1) (式12)
同様に、対象がY方向にのみ移動していると仮定した場合の今回の検出位置と予測位置の差分ΔP2を以下のように定義する。
ΔP2 = (X0 - Xp2)*(Y0 - Yp2) (式13)
ここで、それぞれの場合を仮定した差分ΔP1、ΔP2を比較し、差分の小さい方を対象の移動方向とし、(式4)から(式7)を用い、今回のX方向、Y方向の速度とする。あるいは、差分に所定の閾値を設け、差分がその閾値以下の場合に対象の移動方向を確定してもよい。なお、ここでは差分ΔP1、ΔP2を(式12)、(式13)を用いて求めることを示したが、今回の検出位置と予測位置を用いて、他の方法を用いて差分を求めてもよい。また、上記では予測位置を求め、今回の検出位置との差分から対象の移動方向を判定する手法を示したが、対象の位置の過去履歴、あるいは対象の位置と相対速度の過去履歴をもとに、対象の移動方向を判定してもよい。
S701:距離・相対速度・角度を算出し、結果をメモリに記憶する。
S702:対象の移動方向を判定する。詳細は後述。
S703:移動方向がX方向のみの場合はS704へ進む。そうでなければ、S705へ進む。
S704:対象のX方向速度、Y方向速度を(式4)、(式5)から算出する。
S705:対象のX方向速度、Y方向速度を(式6)、(式7)から算出する。
S801:N回前の検出位置(Xn,Yn)から今回の検出位置の予測位置(Xp,Yp)を以下により算出する。
対象がX方向にのみ移動していると仮定し、(式4)、(式5)、(式8)、(式9)から(Xp1,Yp1)を算出する。
対象がY方向にのみ移動していると仮定し、(式6)、(式7)、(式10)、(式11)から(Xp2,Yp2)を算出する。
S802:今回の検出位置と予測位置との差分を以下により算出する。
対象がX方向にのみ移動していると仮定した場合、(式12)からΔP1を算出。
対象がY方向にのみ移動していると仮定した場合、(式13)からΔP2を算出。
S803:対象の移動方向を以下により算出する。
ΔP1 < ΔP2の場合:対象はX方向に移動していると判定。
ΔP1 >= ΔP2の場合:対象はY方向に移動していると判定。
ΔP1 < ΔP2、かつΔP1 < Tpの場合:対象はX方向に移動していると判定。
ΔP1 >= ΔP2、かつΔP2 < Tpの場合:対象はY方向に移動していると判定。
実施の形態2に係るレーダ装置の構成は、図1にブロック図で示したものと同じである。以下、実施の形態1と異なる点のみ説明する。
V - Vs*cosθ (式14)
の値が小さくなり、その結果求められるVxの誤差が大きくなってしまうことが考えられる。よって、ある程度θの小さい範囲においては、(式4)のみでX方向速度を算出するのではなく、それに加えて、Xの時間変化率からX方向速度をさらに求め、(式4)から求めたX方向速度との重み付け平均をとることが望ましい。
S1001:距離・相対速度・角度を算出し、結果をメモリに記憶する。
S1002:対象の移動方向を判定する。詳細は既述。
S1003:移動方向がX方向のみの場合はS1004へ進む。そうでなければ、S1007へ進む。
S1004:対象の第1のX方向速度Vx11を以下の(式16)より算出する。
Vx11 = (V - Vs*cosθ) / sinθ (式16)
S1005:対象の第2のX方向速度Vx12を以下の(式17)より算出する。
Vx12 = ( X0 - Xn) / Δt (式17)
(X0:今回の検出位置、Xn:N回前の検出位置、Δt:N回前と今回の観測時間差)
S1006:(式16)、(式17)で算出したVx11、Vx12を用い、重み付け平均を行な
い、対象のX方向速度を算出する(式18、式19)。
Vx1 = (1-α)*Vx11 + α*Vx12 (式18)
(α:0以上1以下の係数)
Vy1 = Vs (式19)
S1007:対象のX方向速度、Y方向速度を(式6)、(式7)から算出する。
実施の形態3に係るレーダ装置の構成は、図1にブロック図で示したものと同じである。以下、実施の形態1と異なる点のみ説明する。
ΔP1 < ΔP2、かつΔP1 < Tpの場合:対象はX方向に移動していると判定。
ΔP1 >= ΔP2、かつΔP2 < Tpの場合:対象はY方向に移動していると判定。
ΔP1 > Tp、かつΔP2 > Tpの場合:対象はX方向とY方向それぞれに移動ベクトル成分を有する(すなわち斜め方向へ移動している)と判定。
とすることを考える。
S1101:距離・相対速度・角度を算出し、結果をメモリに記憶する。
S1102:対象の移動方向を判定する。
S1103:移動方向がX方向のみの場合はS1104へ進む。そうでなければ、S1105へ進む。
S1104:対象のX方向速度、Y方向速度を(式4)、(式5)から算出する。
S1105:移動方向がY方向のみの場合はS1106へ進む。そうでなければ、S1107へ進む。
S1106:対象のX方向速度、Y方向速度を(式6)、(式7)から算出する。
S1107:対象のX方向速度、Y方向速度を(式20)、(式21)から算出する。
Vx= α*(V-Vs*cosθ)/sinθ (式20)
(ただし、αは0以上1以下の値、Vはレーダで計測された対象の相対速度、θは対象の
角度、Vsは自車の速度)
Vy= (1-α)*V / cosθ (式21)
ここで重み付け係数であるαは、差分ΔP1、ΔP2の値をもとに求められる。
例えば、
α = ΔP2 / (ΔP1+ΔP2) (式15)
としてもよい。
移動成分を持っている場合、すなわち対象が斜め方向に移動している場合についても、正確に対象のX方向速度、Y方向速度を算出することができる。
102 変調用信号を生成する電圧発生回路、
103 電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)、
104 分配器、
105 送信用スイッチ、
106 サーキュレータ、
107 送受信共用アンテナ、
108 ミキサ、
109 バンドパスフィルタ(BPF:Band Pass Filter)、
110 アンプ、
111 アナログデジタル(A/D:Analog to Digital)変換器、
112 メモリ、
113 信号処理部、
114 アンテナ方向制御部。
Claims (4)
- 自車に搭載したレーダから対象に向けて電波を送信して、前記自車と前記対象の距離、角度と相対速度を計測するレーダ装置において、前記レーダの正対方向の法線方向をXとするとき、前記対象の移動方向を判定する対象移動方向判定手段と、前記対象移動方向判定手段の判定結果に基づき、前記対象の速度を算出する対象速度算出手段を有し、前記対象移動方向判定手段は、前記対象が前記レーダに対してX方向に移動していると仮定した場合の今回の予測位置(Xp1,Yp1)を、
Xp1 = Xn + Vx1*Δt
Yp1 = Yn + Vy1*Δt
Vx1 = (V - Vs*cosθ)/sinθ
Vy1 = -Vs
(ただし、ΔtはN回前と今回の観測時間差、(Xn,Yn)はN回前の観測時の対象の位置、Vはレーダで計測された今回の対象の、レーダ装置に対する相対速度、θはレーダで計測されたレーダの正対方向に対して対象のなす角度、Vsは自車の大地に対する速度(車速))
で算出し、
前記対象速度算出手段は、前記対象移動方向判定手段により、今回の対象の位置(X0,Y0)と前記予測位置(Xp1,Yp1)との差分ΔP1が予め設定された値以下の場合には、前記対象がX方向に移動していると判定し、前記対象のX方向速度を
(V - Vs*cosθ)/sinθ
で算出し、
前記対象移動方向判定手段により、前記差分ΔP1が予め設定された値を超える場合には、前記対象のX方向速度を0とすることを特徴とするレーダ装置。 - 請求項1に記載のレーダ装置において、第2の対象速度算出手段と、対象速度決定手段をさらに備え、前記第2の対象速度算出手段は、前記対象の距離と角度から算出されたX方向の位置の過去履歴をもとに前記対象のX方向速度を算出し、前記対象速度決定手段は、前記対象がX方向に移動していると判定された場合には、前記対象速度算出手段のX方向速度Vx1を、
Vx11 = (V - Vs*cosθ)/sinθと
第2の対象速度算出手段からのX方向速度
V12 = (X0 - Xn)/Δt
(ただし、ΔtはN回前と今回の観測時間差、X0は今回レーダで計測された対象のX位置、XnはN回前の観測時のレーダで計測された対象のX位置、Vはレーダで計測された今回の対象の、レーダ装置に対する相対速度、θはレーダで計測されたレーダの正対方向に対して対象のなす角度、Vsは自車の大地に対する速度(車速))とを用い、
Vx1 = (1 - α)*Vx11 + α*Vx12
(ただし、α:0以上1以下の係数)
で算出することを特徴とするレーダ装置。 - 請求項2に記載のレーダ装置において、前記対象速度決定手段は、前記対象のX方向の位置によって、αの値を変更することを特徴とするレーダ装置。
- 自車に搭載したレーダから対象に向けて電波を送信して、前記自車と前記対象の距離、角度と相対速度を計測するレーダ装置において、前記レーダの正対方向をYとするとき、前記対象の移動方向を判定する対象移動方向判定手段と、前記対象移動方向判定手段の判定結果に基づき、前記対象の速度を算出する対象速度算出手段を有し、前記対象移動方向判定手段は、前記対象が前記レーダに対してY方向に移動していると仮定した場合の今回の予測位置(Xp2,Yp2)を、
Xp2 = Xn + Vx2*Δt
Yp2 = Yn + Vy2*Δt
Vx2 = 0
Vy2 = V/cosθ
(ただし、ΔtはN回前と今回の観測時間差、(Xn,Yn)はN回前の観測時の対象の位置、Vはレーダで計測された今回の対象の、レーダ装置に対する相対速度、θはレーダで計測されたレーダの正対方向に対して対象のなす角度)
で算出し、
前記対象速度算出手段は、前記対象移動方向判定手段により、今回の対象の位置(X0,Y0)と前記予測位置(Xp2,Yp2)との差分ΔP2が予め設定された値以下の場合には、前記対象がY方向に移動していると判定し、前記対象のY方向速度を、
V/cosθ
で算出し、
前記対象移動方向判定手段により、前記差分ΔP2が予め設定された値を超える場合には、前記対象のY方向速度を
-Vs
とすることを特徴とするレーダ装置。
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