JPWO2017141370A1 - 物体検出装置、物体検出方法及び物体検出プログラム - Google Patents

物体検出装置、物体検出方法及び物体検出プログラム Download PDF

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Abstract

物体検出装置(10)は、移動体(100)に搭載される。放射部(131)は、移動体(100)に搭載された音響信号出力装置(21)により周波数の異なる複数の波の重ね合わせで構成される音響信号を放射する。受付部(132)は、移動体(100)に搭載された放射部(131)によって放射された音響信号が物体で反射した反射波の信号を受け付ける。検出部(116)は、受付部(132)によって受け付けられた反射波の信号を受信信号として、受信信号と参照信号との相関値を計算することにより、移動体(100)の周囲に存在する物体を検出する。

Description

この発明は、移動体の周囲に存在する物体を検出する技術に関する。
移動体の周囲に存在する物体を検出する技術として、例えば車両の周囲に存在する周辺車両を検出する技術がある。移動体の周囲にある物体を検出することにより、検出された物体との衝突を避けるように移動体を制御するといったことが可能になる。
特許文献1には、超音波センサを用いて物体を検出することが記載されている。
特表2013−518333号公報
超音波センサを用いる場合のように、音響信号を用いて物体を検出する場合、移動体と物体との少なくともいずれかが移動していると、ドップラーシフトと呼ばれる周波数偏移が生じ、物体の検出精度が落ちてしまう。
この発明は、ドップラーシフトが生じる場合にも、音響信号を用いて精度よく物体を検出可能とすることを目的とする。
この発明に係る物体検出装置は、
周波数の異なる複数の波の重ね合わせで構成される音響信号であって移動体から放射された音響信号が物体で反射することによって生じる反射波の信号を受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた前記反射波の信号を受信信号として、前記受信信号と参照信号との相関値を計算することにより、前記物体を検出する検出部と
を備える。
この発明では、周波数の異なる複数の波の重ね合わせで構成される音響信号を用いて物体を検出する。これにより、ドップラーシフトが生じた場合であっても精度よく物体を検出可能である。
実施の形態1に係る物体検出装置10が移動体に搭載された場合の構成図。 実施の形態1に係る移動体100と、移動体100の周囲に存在する物体200との状況の説明図。 実施の形態1に係る物体検出装置10の全体的な動作を示すフローチャート。 実施の形態1に係るステップST1の動作を示すフローチャート。 実施の形態1に係る送信信号を生成方法の説明図。 実施の形態1に係る送信信号を生成方法の説明図。 実施の形態1に係るステップST2の動作を示すフローチャート。 実施の形態1に係るステップST3の動作を示すフローチャート。 実施の形態1に係る相対距離d及びドップラーシフト量の説明図。 実施の形態1に係る相対距離d及びドップラーシフト量の説明図。 実施の形態1に係る相互相関関数の説明図。 変形例1に係る物体検出装置10の構成図。 変形例2に係る物体検出装置10の構成図。 実施の形態2に係る物体検出装置10の構成図。 実施の形態2に係る移動体100と、移動体100の周囲に存在する物体200との状況の説明図。 実施の形態2に係るステップST2の動作を示すフローチャート。 実施の形態2に係るステップST3の動作を示すフローチャート。 実施の形態3に係る物体検出装置10の構成図。 実施の形態3に係る移動体100と、移動体100の周囲に存在する物体200との状況の説明図。 実施の形態3に係るステップST1の動作を示すフローチャート。 実施の形態3に係るステップST3の動作を示すフローチャート。 実施の形態4に係る物体検出装置10の構成図。 実施の形態4に係る物体検出装置10の全体的な動作を示すフローチャート。
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を参照して、実施の形態1に係る物体検出装置10が移動体に搭載された場合の例を説明する。
物体検出装置10は、移動体100に搭載されるコンピュータである。実施の形態1では、移動体100は車両であるものとして説明する。しかし、移動体100は、船といった他の種類であってもよい。また、物体検出装置10の搭載の実装形態としては、移動体100または図示した他の構成要素と、一体化してまたは分離不可能な形態で実装しても、取り外し可能または分離可能な形態で実装してもよい。
物体検出装置10は、プロセッサ11と、記憶装置12と、オーディオインタフェース13と、車載インタフェース14とのハードウェアを備える。プロセッサ11は、システムバスを介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
プロセッサ11は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ11は、具体例としては、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
記憶装置12は、メモリ121と、ストレージ122とを備える。メモリ121は、具体例としては、RAM(Random Access Memory)である。ストレージ122は、具体例としては、HDD(Hard Disk Drive)である。また、ストレージ122は、SD(Secure Digital)メモリカード、CF(CompactFlash)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬記憶媒体であってもよい。
オーディオインタフェース13は、移動体100に搭載された音響信号出力装置21及び音響信号入力装置22をオーディオバスを介してシステムバスに接続するための装置である。オーディオインタフェース13は、具体例としては、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、HDMI(登録商標、High−Definition Multimedia Interface)の端子である。
音響信号出力装置21は、音響信号を出力する装置である。音響信号出力装置21は、具体例としては、D/A(デジタル/アナログ)変換器と、信号増幅器と、放射装置とを備える装置である。D/A変換器は、オーディオバスを介してオーディオインタフェース13から送信された送信信号波形情報を含むデジタル信号を、電気信号であるアナログ信号に変換する装置である。信号増幅器は、D/A変換器によってアナログ信号に変換された送信信号を増幅する装置である。放射装置は、信号増幅器で増幅されたアナログ信号である送信信号を、音響信号として放射する装置である。放射装置は、具体例としてはスピーカである。なお、放射装置は、スピーカではなく、周波数のピークが複数存在するアナログ信号を放射できる装置であればよく、例えば、共振周波数が異なる超音波センサを複数個集合させた装置でもよい。
音響信号入力装置22は、音響信号出力装置21から放射された音響信号が物体で反射した反射波を含む音響信号を収集する装置である。音響信号入力装置22は、具体例としては、収集装置と、信号増幅器と、A/D(アナログ/デジタル)変換器とを備える装置である。収集装置は、装置外部からの音響信号を、電気信号であるアナログ信号に変換して収集する装置である。信号増幅器は、収集装置で収集されたアナログ信号を増幅する装置である。A/D変換器は、信号増幅器で増幅されたアナログ信号を、受信信号波形情報を含むデジタル信号に変換して、オーディオバスを介してオーディオインタフェース13に送信する装置である。収集装置は、具体例としてはマイクロホンである。なお、収集装置は、マイクロホンではなく、周波数のピークが複数存在する音響信号を収集できる装置であればよく、例えば、共振周波数が異なる超音波センサを複数個集合させた装置でもよい。
車載インタフェース14は、移動体100に搭載された車両情報ECU23及びセンサECU24を車載バスを介してシステムバスに接続するための装置である。車載インタフェース14は、具体例としては、USB、IEEE1394、HDMI(登録商標)の端子である。車載バスは、具体例としては、CAN(Control Area Network)である。
車両情報ECU23は、時刻と、移動体100の速度といった情報を取得する装置である。
センサECU24は、気温、風速といった移動体100の外部の環境についての情報である外部環境情報を、取得する装置である。外部環境情報は、音速Vを補正するために利用される。そのため、外部環境情報としては気温、風速に限らず、湿度、気圧、比熱、密度といった音速Vの補正に利用可能なパラメータであればよい。
物体検出装置10は、機能構成要素として、時刻同期部111と、送信信号生成部112と、受信信号生成部113と、車両信号生成部114と、環境信号生成部115と、検出部116と、放射部131と、受付部132と、時刻取得部141と、車両情報取得部142と、環境情報取得部143とを備える。
時刻同期部111と、送信信号生成部112と、受信信号生成部113と、車両信号生成部114と、環境信号生成部115と、検出部116との各部の機能は、ソフトウェアにより実現される。記憶装置12のストレージ122には、ソフトウェアによって実現される各部の機能を実現するプログラムが記憶されている。このプログラムは、プロセッサ11によりメモリ121に読み込まれ、プロセッサ11によって実行される。
放射部131と、受付部132との各部の機能は、オーディオインタフェース13によって実現される。
時刻取得部141と、車両情報取得部142と、環境情報取得部143との機能は、車載インタフェース14によって実現される。
物体検出装置10の各部の機能の処理の結果を示す情報とデータと信号値と変数値は、メモリ121、又は、プロセッサ11内のレジスタ又はキャッシュメモリに記憶される。以下の説明では、物体検出装置10の各部の機能の処理の結果を示す情報とデータと信号値と変数値は、メモリ121に記憶されるものとする。
ソフトウェアによって実現される各機能を実現するプログラムは、記憶装置12に記憶されているとした。しかし、このプログラムは、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬記憶媒体に記憶されてもよい。
図1では、プロセッサ11は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ11は、複数であってもよく、複数のプロセッサ11が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
***動作の説明***
図2から図10を参照して、実施の形態1に係る物体検出装置10の動作を説明する。
実施の形態1に係る物体検出装置10の動作は、実施の形態1に係る物体検出方法に相当する。また、実施の形態1に係る物体検出装置10の動作は、実施の形態1に係る物体検出プログラムの処理に相当する。
図2を参照して、実施の形態1に係る移動体100と、移動体100の周囲に存在する物体200との状況を説明する。実施の形態1では、物体200は、移動体100の前方を走行する車両とする。
図2には、音響信号出力装置21及び音響信号入力装置22が設置された移動体100と、物体200とが示されている。図2では、音響信号出力装置21と音響信号入力装置22とが移動体100の前側の近接した位置に配置されている。
この状況では、音響信号出力装置21から物体200までの最短経路長と、反射波の発生源から音響信号入力装置22までの最短経路長とは、いずれもほぼ等しく距離dとなる。反射波の発生源は、音響信号出力装置21から出力された送信信号が物体200に最短で到達する位置である。
また、図2に示すように、移動体100は速度vで走行し、物体200は速度vで走行する。この状況において、物体検出装置10は、物体200を検出するとともに、相対距離d及び相対速度Δv=v―vの推定を行う。
**全体的な動作**
図3を用いて、実施の形態1に係る物体検出装置の全体的な動作を説明する。
図3に示す処理の前提として、図1に示すように、時刻同期部111は、時刻取得部141が車両情報ECU23から取得した時刻に基づき、同期信号を生成し、送信信号生成部112と受信信号生成部113と車両信号生成部114と環境信号生成部115とに送信している。
ステップST1の放射処理では、送信信号生成部112は、時刻同期部111によって送信された同期信号に基づき、一定時間T秒毎に送信信号を放射部131に送信する。放射部131は、送信信号生成部112から送信信号が送信されると、受信した送信信号を音響信号出力装置21に送信する。音響信号出力装置21は、受信した送信信号を音響信号として放射する。
ステップST2の受付処理では、受付部132は、音響信号入力装置22によりデジタル信号に変換された音響信号である受信信号を受け付ける。受付部132によって受け付けられる受信信号には、移動体100の周囲に物体200がある場合には、ステップST1で音響信号出力装置21により放射された音響信号(送信信号)が物体200で反射することによって生じる反射波に対応した、信号成分が含まれる。また、受信信号には、反射波に対応した信号成分以外にもノイズが含まれる場合がある。
受信信号生成部113は、受付部132によって受け付けられた最新T秒間の受信信号を検出部116に、一定時間T1秒毎に送信する。ここで、時間T1は、時間T以下である。
また、車両信号生成部114は、車両情報取得部142を介して移動体100の速度を取得して、検出部116に送信する。
また、環境信号生成部115は、環境情報取得部143を介して外部環境情報を取得して、検出部116に送信する。
なお、受信信号生成部113と車両信号生成部114と環境信号生成部115とは、時刻同期部111によって送信された同期信号に基づき、ステップST1で送信信号の送信が開始されたタイミングと同期して動作する。
ステップST3の検出処理では、検出部116は、ステップST2で受信信号生成部113によって送信された受信信号に基づき、移動体100の周囲に存在する物体200を検出する。
また、検出部116は、物体200が検出された場合には、受信信号とともに、ステップST2で車両信号生成部114によって送信された速度と、環境信号生成部115によって送信された外部環境情報とに基づき、物体200の相対距離d及び相対速度Δvを推定する。
**ステップST1の詳細動作**
図4を参照して、実施の形態1に係るステップST1の動作を詳細に説明する。
ステップST11の経過時間判定処理では、送信信号生成部112は、時刻同期部111によって送信された同期信号に基づき、前回送信信号を送信した送信時刻からの経過時間を計測する。
送信信号生成部112は、送信時刻からT秒経過した場合には、処理をステップST12に進め、送信時刻からT秒経過していない場合には、再びステップST11を実行する。
ステップST12の送信処理では、送信信号生成部112は、予めメモリ121に記憶しておいた信号波形を読み出し、読み出された信号波形を送信信号として放射部131に送信する。そして、放射部131は、音響信号出力装置21を介して、送信信号を音響信号として放射する。
ここで、音響信号として放射される送信信号は、周波数の異なる複数の波の重ね合わせで構成される信号である。送信信号は、周波数が等比数列に従い増加する複数の波を重ね合わせた信号であることが望ましい。送信信号は、周波数毎に初期位相が異なる複数の波を重ね合わせた信号であることが望ましい。
また、送信信号の構成要素である各々の波の周波数は、いずれも音波あるいは低周波超音波の周波数帯域内、具体的には16kHzから100kHzの範囲内にあることが望ましい。つまり、送信信号である音響信号は、音波と低周波超音波とのいずれかの周波数帯域内の周波数の複数の波を重ね合わせた信号であることが望ましい。
また、ステップST3で物体200を検出するだけでなく、移動体100と物体200との相対距離d及び相対速度Δvを推定する場合には、送信信号は、第1信号と、第1信号の位相を反転させた第2信号とを含む信号である。
具体的には、送信信号としては、q(≧2)種類の周波数成分を含み、かつ、その周波数が等比級数で増加し、かつ、周波数と初期位相とが1対1で対応するような信号が利用できる。すなわち、具体例としては、送信信号として、数1に示す信号u(t,T)を用いることができる。
Figure 2017141370
ここで、p(>0)は帯域幅に対応する定数である。f(>0)は、最低周波数を表す定数である。T(>0)は、初期位相に関する定数である。aは各周波数の振幅に対応する定数である。
この信号は、周波数がf,p1/q,p2/q,...,p(q−1)/qとp1/q倍ずつ増加している。また、この信号は、各整数kについての周波数(pk/q)における初期位相は2πT・pk/qとなり、周波数と初期位相とが1対1で対応している。
また、送信信号としては、ある帯域幅内で周波数が連続的に分布する信号も利用できる。これは、信号u(t,T)において、周波数振幅特性上で各周波数のピークが区別できなくなるまで周波数の増加率p1/qを小さくすることに対応している。
また、送信信号としては信号u(t,T)の一部区間を窓関数で切り出した信号、切り出した信号同士の重ねあわせ等、元の信号u(t,T)と同等の周波数特性を有する信号も利用できる。具体例としては、区間t≦t≦tを切り出す矩形窓をrect[t,t]とすると、数2に示す2つの信号と、数2に示す2つの信号を重ねあわせた数3に示す信号w(t)とも送信信号として利用できる。
Figure 2017141370
Figure 2017141370
上記説明では、送信信号生成部112は、メモリ121から読み出した信号波形を送信信号として用いた。しかし、ステップST12で送信信号生成部112は、信号波形を生成して送信信号としてもよい。
具体例としては、信号u(t,T)を用いる場合には、図5に示すように、物体検出装置10は、送信信号の構成要素となる複数の周波数の正弦波波形をメモリ121に記憶しておく。そして、ステップST12で送信信号生成部112は、メモリ121から複数の周波数の正弦波波形を読み出し、読み出された複数の周波数の正弦波波形を足し合わせることにより、送信信号となる信号波形を生成する。なお、図5では、k=0,...,q−1の各整数kについて、f=pk/qf0であり、φ=2πfである。
また、周波数が連続的に分布する信号を送信信号として用いる場合には、図6に示すように、物体検出装置10は、ホワイトノイズやピンクノイズといった信号波形を基準波形としてメモリ121に記憶しておく。そして、ステップST12で送信信号生成部112は、メモリ121から基準波形を読み出し、読み出された基準波形に基準帯域幅を通過帯域とするバンドパスフィルタを通すことにより、送信信号となる信号波形を生成する。通過帯域fは、例えば、f≦f≦fq−1である。この場合、送信信号生成部112は、必要に応じて、通過後の信号波形にオールパスフィルタを通して周波数位相特性を変更するといった、その他種々の信号処理を施してもよい。なお、物体検出装置10は、基準波形に代えて、基準波形の生成に必要となる乱数のシードといった情報をメモリ121に記憶しておき、ステップST12で送信信号生成部112がメモリ121に記憶された情報から基準波形を生成してもよい。
**ステップST2の詳細動作**
図7を参照して、実施の形態1に係るステップST2の動作を詳細に説明する。
ステップST21の受付処理では、受付部132は、時刻同期部111によって送信された同期信号に基づき、音響信号入力装置22によって常時収集される受信信号のうち、最新T秒間分の受信信号をメモリ121に記憶しておく。具体的には、受付部132は、音響信号入力装置22によって収集された受信信号をメモリ121に書き込み、収集されてからT秒経過した受信信号をメモリ121から消去する。
ステップST22の経過時間判定処理では、受信信号生成部113は、時刻同期部111によって送信された同期信号に基づき、前回受信信号を送信した送信時刻からの経過時間を計測する。
受信信号生成部113は、送信時刻からT1秒経過した場合には、処理をステップST23に進め、送信時刻からT1秒経過していない場合には、処理をステップST21に戻す。
ステップST23の送信処理では、受信信号生成部113は、メモリ121に記憶された最新T秒間分の受信信号を読み出し、読み出された受信信号を検出部116に送信する。
また、この際、車両信号生成部114は、車両情報取得部142を介して移動体100の速度を取得して、検出部116に送信する。
また 、環境信号生成部115は、環境情報取得部143を介して外部環境情報を取得して、検出部116に送信する。
**ステップST3の詳細動作***
図8を参照して、実施の形態1に係るステップST3の動作を詳細に説明する。
ステップST31の相関処理では、検出部116は、ステップST2で受信信号生成部113によって送信された受信信号と、少なくとも2種類の参照信号それぞれとについて、相互相関関数を計算する。
実施の形態1では、2種類の参照信号1,2がメモリ121に記憶されているとする。そして、検出部116は、2種類の参照信号1,2をメモリ121から読み出して、受信信号と参照信号1,2それぞれとについて、相互相関関数を計算する。検出部116は、計算された各相互相関関数をメモリ121に書き込む。
参照信号は、受信信号との相互相関関数にピークが立つような信号であればよい。具体例としては、参照信号として送信信号が利用できる。このとき、ドップラーシフトが生じない場合の理想的な受信信号は、送信信号が相対距離に起因する時間だけ遅延した信号と相似の信号波形となる。そのため、参照信号と受信信号との相互相関関数は、送信信号の自己相関関数が遅延時間だけシフトしたものになり、ピークが生じる。また、ドップラーシフトが生じる場合は、それに応じてさらにピーク位置がシフトする。
参照信号は、送信信号に限らず、送信信号と同等の周波数特性を有する信号も利用できる。具体例としては、送信信号を数3に示す信号w(t)としたとき、送信信号である信号w(t)以外にも、信号u(t,T)、数4に示す信号U(t)、数4に示す信号V(t)を参照信号として利用できる。
Figure 2017141370
ステップST32のピーク判定処理では、検出部116は、ステップST31で計算された各相互相関関数にピークが存在するか否かを判定する。
具体的には、検出部116は、ステップST31で計算された各相互相関関数をメモリ121から読み出す。そして、検出部116は、各相互相関関数について、周囲よりも値が基準値以上高くなる時刻をピークとして特定する。検出部116は、ピークとして特定された時刻がある場合には、ピークが存在すると判定し、ピークとして特定された時刻がない場合には、ピークが存在しないと判定する。
検出部116は、ピークが存在する場合には、処理をステップST34に進め、ピークが存在しない場合には、処理をステップST35に進める。
なお、検出部116は、ステップST31で相互相関関数を計算して、ピークの存在判定をし、判定結果をメモリ121に書き込み、ステップST32で判定結果をメモリから読み出して相関ピークが存在するか否かを判定してもよい。ここで、判定結果は、ピークが存在する場合はそのピーク位置であり、ピークがしない場合はピークが存在しない、つまり物体不検出であることを表すフラグ等である。このようにすることで、メモリ121の使用量を減らすことができる。
ステップST33の音速計算処理では、検出部116は、ステップST31及びステップST32と並行して、音速を計算する。
具体的には、1気圧の乾燥空気の音速V(m(メートル)/s(秒))は、V=331.5+0.61Tと近似できる。ここで、Tは摂氏温度である。そこで、検出部116は、外部環境情報が示す気温を、上記近似式に代入することにより、音速を計算する。また、風が吹いている場合には、風速が音速に加算あるいは減算される。そこで、検出部116は、外部環境情報が示す風速を用いて、音速を計算する。
なお、検出部116は、音速を340m/sのように定数としてもよい。また、検出部116は、センサ等によって音速Vを測定してもよい。
ステップST34の第1計算処理では、検出部116は、ステップST32でピークが存在したため、移動体100の周囲に物体200が検出されたとして、移動体100と検出された物体200との相対距離dを推定する。また、検出部116は、ドップラーシフト率ρを推定する。
検出部116は、相対距離d及びドップラーシフト率ρを、受信信号と参照信号との相互相関関数の最大ピーク位置が基準のピーク位置からどれだけシフトしたかを求めることで推定する。検出部116は、相対距離d及びドップラーシフト率ρの推定値をメモリ121に書き込む。
相対距離dの推定方法を説明する。
具体例として、数3に示す信号w(t)を送信信号とし、数4に示す信号U(t)を参照信号として利用した場合を考える。
このとき、図9に示すように、もしドップラーシフトが生じなければ、つまりρ=1であれば、受信信号y(t)は相対距離に対応する時間(d+d)/Vだけ遅延が生じる。ここで、図2の状況において、送信信号が受信されるまでの伝送経路は、音響信号出力装置21→物体200(反射波の発生源)→音響信号入力装置22となる。そのため、経路長はd+dとなる。
ところが、図9の最下段に示すように、ドップラーシフトが生じている場合には信号が伸縮する。図9ではρ>1の場合を示している。そのため、図10に示すように、受信信号y(t)と参照信号U(t)との相互相関関数の最大ピーク位置ty,Uは、送信信号w(t)と参照信号U(t)との相互相関関数の最大ピーク位置tw,Uを基準として、相対距離に対応する時間遅延の分とドップラーシフトの分との合算だけシフトする。そのため、シフト量Δtは数5によって表される。
Figure 2017141370
また、数4に示す信号V(t)を参照信号として利用すれば、受信信号y(t)と参照信号V(t)との相互相関関数の最大ピーク位置ty,Vは、送信信号w(t)と参照信号V(t)との相互相関関数の最大ピーク位置tw,Vを基準として、最大ピーク位置ty,Uと同様にシフトする。但し、図9の最下段に示すように、信号の伸縮は信号中心に対して左右に等距離で生じるため、ドップラーシフトに起因するピークシフトはU(t)を参照信号とした場合と距離が等しく逆向きになる。従って、シフト量Δtは数6によって表される。
Figure 2017141370
そのため、ドップラーシフトに起因するピークシフトは、数7に示すように各々のピークシフト量の平均をとることで相殺でき、相対距離に対応する時間遅延量Δtが得られる。
Figure 2017141370
そこで、検出部116は、相対距離dを数8により推定する。
Figure 2017141370
ドップラーシフト率の推定方法を説明する。
引き続き、具体例として、数3に示す信号w(t)を送信信号とし、数4に示す信号U(t)及び信号V(t)を参照信号として利用した場合を考える。
上述したようにドップラーシフトに起因するピークシフトは距離が等しく逆向きになり、相対距離に起因するピークシフトは参照信号によらず距離が等しく同じ向きになる。そのため、ドップラーシフト以外の要因に起因するピークシフトは、各々のピークシフト量の差をとることで相殺できる。
従って、最大ピーク位置ty,Uと最大ピーク位置ty,Vとの間の距離は、数9によって表される。ここで、図10に示すように、tw,V−tw,U=2Tである。
Figure 2017141370
従って、これをドップラーシフト率ρについて解くと、数10となる。検出部116は、ドップラーシフト率ρを数10により推定する。
Figure 2017141370
なお、上述した具体例では、波形が対称な2種類の信号U(t)及び信号V(t)を参照信号とした。また、信号U(t)及び信号V(t)を原点から等距離の位置に配置した信号w(t)を送信信号とした。そして、これらの参照信号及び送信信号を用いることにより、ドップラーシフト、あるいは、相対距離dに対応する時間遅延に起因するピークシフトを相殺した。
しかし、送信信号は、第1信号と、第1信号を反転させた第2信号とを含む信号であればよい。この場合、参照信号は、第1信号の成分を含む信号と、第2信号を含む信号とにすればよい。このような送信信号及び参照信号を用いれば、ドップラーシフト、あるいは、相対距離dに対応する時間遅延に起因するピークシフトを相殺できる。
但し、送信信号のうち、参照信号に含まれる成分以外の成分は、相互相関のピーク検出時の妨げにならないような信号であることが望ましい。相互相関のピーク検出時の妨げにならないような信号とは、例えば、各参照信号と互いに無相関な信号である。
具体例としては、2種類の参照信号である信号U(t)及び信号V(t)を、時間軸原点を中心に既知の異なる時間だけ離した信号も、送信信号として利用できる。また、信号w(t)以外の信号が含まれた信号も、送信信号として利用できる。
ステップST35の不検出処理では、検出部116は、ステップST32でピークが存在しなかったため、移動体100の周囲に物体200が検出されなかったとする。検出部116は、物体200が検出されなかったことを示すフラグをメモリ121に書き込む、あるいは、相対距離d及び相対速度Δvの推定値として、物体200が検出されなかった場合の特別な値をメモリ121に書き込む。
ステップST36の第2計算処理では、検出部116は、ステップST34で推定されたドップラーシフト率ρの推定値から移動体100と物体200との相対速度Δvを推定する。検出部116は、相対速度Δvの推定値をメモリ121に書き込む。
相対速度Δvの推定方法を説明する。
図2に示す状況において、ドップラーシフト率ρは、数11によって表される。
Figure 2017141370
数11を速度vについて解くと、相対速度Δv=v―vは、数12となる。
Figure 2017141370
そこで、検出部116は、数12に移動体100の速度v及び音速Vの値を代入して相対速度Δvを推定する。
ここで、検出部116は、ステップST2で車両信号生成部114によって送信された速度vと、ステップST33で計算された音速Vとを用いて、相対速度Δvを計算する。
なお、移動体100の速度vと音速Vsの間にV>>vの関係が成り立つ場合は、相対速度Δvを数13のように近似することも可能である。しかし、ステップST2で車両信号生成部114によって送信された速度vを用いることで、より高精度に相対速度Δvを推定することができる。
Figure 2017141370
ステップST38の出力処理では、検出部116は、物体200が検出された場合には、ステップST34で推定された相対距離dの推定値と、ステップST36で推定された相対速度Δvの推定値とをメモリ121から読み出す。そして、検出部116は、読み出された相対距離d及び相対速度Δvの推定値を出力する。
一方、検出部116は、物体200が検出されなかった場合には、ステップST35でメモリ121に書き込まれたフラグ、あるいは、相対距離d及び相対速度Δvの推定値を読み出す。そして、検出部116は、読み出されたフラグ、あるいは、相対距離d及び相対速度Δvの推定値を出力する。
***実施の形態1の効果***
以上のように、実施の形態1に係る物体検出装置10は、周波数の異なる複数の波の重ね合わせで構成される信号を送信信号として用いる。これにより、相関処理におけるS/N比(信号対雑音比)を向上できるため、遠距離の物体200を検出できる。また、移動体100と物体200との相対距離d及び相対速度Δvを推定することができる。
周波数の異なる複数の波の重ね合わせで構成される信号を送信信号として用いることの効果を説明する。
音波を用いて物体200を検出する装置としては、超音波センサが知られており、近距離の障害物を検出することを目的として、移動体に搭載されている場合がある。ここで、超音波センサは、40kHzといった単一の周波数成分を有する信号を送受信する。より正確には、超音波センサは、単一の周波数を中心周波数として、中心周波数の前後数%の周波数成分を含む信号を送受信する。そのため、送信信号として利用できる信号は、単一周波数によるパルス信号か、あるいは特定の符号によって振幅、位相、周波数等を変調させた信号(振幅変調信号、位相変調信号、周波数変調信号)となる。
送信信号としてパルス信号を用いる場合には、例えば受信信号の振幅がある閾値を超えた時刻を受信時刻とみなして、送受信に要した時間と音速から障害物までの相対距離を推定する方式が用いられる。この方式は複雑な信号処理が不要である一方で、雑音に弱いという欠点がある。
また、送信信号として変調信号(M系列(maximal length sequence))等の符号パターンに対して、異なる周波数、振幅、位相等を割り当てた信号)を用いる場合がある。この場合には、図11に示すように、受け付けられた受信信号と送信信号との数14に示す相互相関関数を計算し、その最大ピーク位置のずれから送受信に要した時間を求め、相対距離を推定する方式が用いられる。図11では、送信信号として周波数変調信号を用いた場合を示している。
Figure 2017141370
この方式は、相関処理によりS/N比を向上することができる一方で、符号長に応じてS/N比が向上するために、遠距離を測定するためには信号長が長くなるという欠点がある。さらに、移動体100と物体200との少なくともいずれかが移動している場合には、ドップラー効果による周波数偏移(以下、ドップラーシフトと呼ぶ)が生じるため、周波数変調信号は相関処理に適さない。
これに対して、周波数の異なる複数の波の重ね合わせで構成される信号を送信信号として用いると、信号長が同一でも、単一周波数の信号を用いるよりもS/N比を向上できる。つまり、信号長の増加を抑えつつ、遠距離の物体200を検出できる。また、相互相関関数の最大ピーク位置から受信時刻を求め、相対距離dを推定できるとともに、ピーク位置のずれ量からドップラーシフト量を推定することもできる。
また、実施の形態1に係る物体検出装置10は、周波数が等比数列に従い増加する複数の波を重ね合わせた信号を送信信号として用いる。これにより、より精度よく遠距離の物体200を検出できる。また、より精度よく移動体100と物体200との相対距離d及び相対速度Δvを推定することができる。
周波数が等比数列に従い増加する複数の波を重ね合わせた信号を送信信号として用いることの効果を説明する。
ドップラーシフトは乗法的に作用する。つまり、全ての周波数成分が等しい倍率で増減する。そのため、理想的な受信信号は、空気による減衰率α(<1)と、ドップラーシフト率ρと、移動体100と物体200との相対距離dと、音速Vとを用いてα・u(ρ(t−2d)/V)によって表される。
そのため、各周波数が等比級数で増加するような信号を用いることで、ドップラーシフトが生じた場合にも、送信信号と受信信号の周波数振幅特性の重なりが大きくなる。したがって、送信信号と受信信号との相互相関関数に大きなピークが立ちやすくなる。その結果、精度よく物体200を検出することができるとともに、精度よく移動体100と物体200との相対距離d及び相対速度Δvを推定することができる。
実施の形態1に係る物体検出装置10は、周波数毎に初期位相が異なる複数の波を重ね合わせた信号を送信信号として用いる。これにより、より精度よく遠距離の物体200を検出できる。また、より精度よく移動体100と物体200との相対距離d及び相対速度Δvを推定することができる。
周波数毎に初期位相が異なる複数の波を重ね合わせた信号を送信信号として用いることの効果を説明する。
ドップラーシフトが生じているとき、周波数と初期位相とが1対1で対応していると、送信信号と受信信号とに同じ周波数成分が含まれる場合に、その周波数に対応する位相が両者で一致する。そのため、各周波数に対応する相互相関関数のピーク位置が一致し、大きなピークが立ちやすくなる。その結果、精度よく物体200を検出することができるとともに、精度よく移動体100と物体200との相対距離d及び相対速度Δvを推定することができる。
実施の形態1に係る物体検出装置10は、音波と低周波超音波とのいずれかの周波数帯域内の周波数の複数の波を重ね合わせた信号を送信信号として用いる。これにより、より精度よく遠距離の物体200を検出できる。また、より精度よく移動体100と物体200との相対距離d及び相対速度Δvを推定することができる。
音波と低周波超音波とのいずれかの周波数帯域を用いることの効果を説明する。
空気中に放射された音波は、空気の粘性の影響で次第にエネルギーが減衰する。このとき、空気の減衰定数α、音波の伝搬距離zとすると、エネルギー密度はexp(−2αz)に比例する。文献(吉久光一,“屋外の音の伝搬における空気吸収の計算(ISO 9613−1について)”,騒音制御,Vol. 21,No. 3,pp. 130−135 (1997))によると、減衰定数αは、周波数の2乗に概ね比例するため、周波数が高くなるほど減衰が大きくなる。そのため、超音波センサ等の、音波を用いた物体検出装置でよく用いられる周波数である40kHz、200kHz、400kHzといった高周波帯域の信号は遠距離の物体検出には不向きである。物体検出装置10は、これよりも低い周波数帯域の音波を送信信号として用いることで、エネルギーの減衰を抑え、遠距離の物体200の検出が可能である。
但し、16kHz未満の周波数帯域の信号は一般に人間の可聴域内である。そのため、健康面及び騒音問題といった観点から、16kHz未満の周波数帯域は用いないことが望ましい。
また、数m程度以下の近距離の場合には、16kHzから40kHzの範囲内に限らず、より高周波帯域の信号を用いても物体200の検出は可能である。従って、物体検出装置10は、16kHzから100kHzの範囲内の音波あるいは低周波超音波を使用する。
また、実施の形態1に係る物体検出装置10は、環境情報取得部143を介して取得された外部環境情報により音速Vを計算する。これにより、精度よく移動体100と物体200との相対速度Δvを計算できる。
***他の構成***
<変形例1>
実施の形態1では、物体200の検出精度をより高くするとともに、移動体100と物体200との相対距離d及び相対速度Δvの推定精度をより高くするために、物体検出装置10は多くの機能構成要素を備えた。しかし、変形例1として、実施の形態1に比べ、多少の精度低下が起こる可能性はあるものの、機能構成要素を簡略化してもよい。この変形例1について、実施の形態1と異なる点を説明する。
図12を参照して、変形例1に係る物体検出装置10の構成を説明する。
物体検出装置10は、プロセッサ11と、記憶装置12と、オーディオインタフェース13とのハードウェアを備える。
物体検出装置10は、機能構成要素として、時刻同期部111と、検出部116と、受付部132とを備える。受付部132は、移動体100に搭載された音響信号出力装置21から出力された音響信号が物体で反射した反射波を含む受信信号を、移動体100に搭載された音響信号入力装置22を介して受け付ける。時刻同期部111は、音響信号出力装置21と音響信号入力装置22との動作を同期させ、音響信号出力装置21から放射された音波が音響信号入力装置22により受け付けられるまでの時間計測を可能とする。検出部116は、受付部132によって受け付けられた受信信号に基づき、物体200を検出するとともに、移動体100と物体200との相対距離d及び相対速度Δvを推定する。
なお、物体検出装置10は、図12に示す構成に、図1に示す一部のハードウェアと機能とを追加されてもよい。
<変形例2>
実施の形態1では、時刻同期部111と、送信信号生成部112と、受信信号生成部113と、車両信号生成部114と、環境信号生成部115と、検出部116との各部の機能がソフトウェアで実現された。しかし、変形例2として、これらの各部の機能はハードウェアで実現されてもよい。この変形例2について、実施の形態1と異なる点を説明する。
図13を参照して、変形例2に係る物体検出装置10の構成を説明する。
各部の機能がハードウェアで実現される場合、物体検出装置10は、プロセッサ11と記憶装置12とに代えて、処理回路15を備える。処理回路15は、物体検出装置10の各部の機能及び記憶装置12の機能を実現する専用の電子回路である。
処理回路15は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)が想定される。
各部の機能を1つの処理回路15で実現してもよいし、各部の機能を複数の処理回路15に分散させて実現してもよい。
<変形例3>
変形例3として、時刻同期部111と、送信信号生成部112と、受信信号生成部113と、車両信号生成部114と、環境信号生成部115と、検出部116との一部の機能がハードウェアで実現され、他の機能がソフトウェアで実現されてもよい。つまり、物体検出装置10の各部のうち、一部の機能がハードウェアで実現され、他の機能がソフトウェアで実現されてもよい。
プロセッサ11と記憶装置12とオーディオインタフェース13と車載インタフェース14と処理回路15とを、総称して「プロセッシングサーキットリー」という。つまり、各部の機能は、プロセッシングサーキットリーにより実現される。
<変形例4>
実施の形態1では、図2に示すように、音響信号出力装置21と音響信号入力装置22を移動体100の前側の近接した位置に配置し、移動体100の前方を走行する車両である物体200を検出する例を説明した。しかし、これに限られず、音響信号出力装置21と音響信号入力装置22を移動体100の後側の近接した位置に配置して、移動体100の後方を走行する車両である物体200を検出することもできる。また、音響信号出力装置21と音響信号入力装置22を移動体100の前方側と後方側との両方に配置し、前方及び後方を走行する車両である物体200を検出するようにしてもよい。
また、物体200は、車両に限らず、歩行者、建物のような構造物といった移動速度が音速以下の他の種類であってもよい。
また、音響信号出力装置21と音響信号入力装置22とは近接していなくても、音響信号入力装置22は音響信号出力装置21から放射した出力信号が物体200に反射して発生する反射波を収集できる位置に配置されていればよい。
また、図2に示す状況では、音響信号入力装置22は移動体100の前側に1個配置されていた。しかし、音響信号入力装置22の個数は1個に限られず、2個以上配置されてもよい。音響信号入力装置22が複数個配置された場合、検出部116は、音響信号入力装置22それぞれで収集された受信信号に対する推定結果を総合する。
推定結果を総合するとは、具体例としては、それぞれの推定値の平均をとるといったことである。これにより、推定精度を向上されることができる。
実施の形態2.
物体200が移動体100の斜め側方に位置する場合、1個の音響信号入力装置22による受信信号から推定される相対速度Δvは、物体200の相対速度Δvの斜め方向成分になってしまう。
実施の形態2は、少なくとも2つの音響信号入力装置22を利用して物体200を検出する点が実施の形態1と異なる。これにより、実施の形態2では、物体200が移動体100の斜め側方に位置する場合にも、相対速度Δvを推定可能になる。実施の形態2では、この異なる点を説明する。
***構成の説明***
図14を参照して、実施の形態2に係る物体検出装置10の構成を説明する。
物体検出装置10は、少なくとも2つの音響信号入力装置22を備える。実施の形態2では、物体検出装置10は、音響信号入力装置22Aと、音響信号入力装置22Bとを備える。
また、物体検出装置10は、各音響信号入力装置22に対応する受付部132を備える。実施の形態2では、物体検出装置10は、音響信号入力装置22Aに対応する受付部132Aと、音響信号入力装置22Bに対応する受付部132Bとを備える。
***動作の説明***
図15から図17を参照して、実施の形態2に係る物体検出装置10の動作を説明する。
実施の形態2に係る物体検出装置10の動作は、実施の形態2に係る物体検出方法に相当する。また、実施の形態2に係る物体検出装置10の動作は、実施の形態2に係る物体検出プログラムの処理に相当する。
図15を参照して、実施の形態2に係る移動体100と、移動体100の周囲に存在する物体200との状況を説明する。実施の形態2では、物体200は、移動体100の左側方を走行する車両とする。
図15には、音響信号出力装置21及び2つの音響信号入力装置22が左側方に設置された移動体100と、物体200とが示されている。図15では、音響信号入力装置22Aは音響信号出力装置21と近接した位置に配置され、音響信号入力装置22Bは音響信号出力装置21と離れた位置に配置されている。
この状況では、音響信号出力装置21及び音響信号入力装置22Aと、音響信号入力装置22Bとの間は、距離d12である。また、音響信号出力装置21から物体200までの最短経路長と、反射波の発生源から音響信号入力装置22Aまでの最短経路長は、いずれもほぼ等しく距離dとなる。反射波の発生源は、音響信号出力装置21から出力された送信信号が物体200に最短で到達する位置である。さらに、反射波の発生源から音響信号入力装置22Bまでの最短経路長は、距離dとなる。
また、音響信号出力装置21及び音響信号入力装置22Aと、反射波の発生源とのなす角はいずれもほぼ等しくθとなる。また、音響信号入力装置22Bと反射波の発生源とのなす角はθとなる。なお、角度は移動体100の前方を0°、後方を180°として反時計回りに定義される。
また、図15に示すように、移動体100は速度vで走行し、物体200は速度vで走行する。この状況において、相対距離d及び相対距離dと、相対速度Δv=v―vとの推定を行う。
全体的な動作と、ステップST1の詳細動作とは、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
**ステップST2の詳細動作**
図16を参照して、実施の形態2に係るステップST2の動作を詳細に説明する。
ステップST22の処理は、図7のステップST22の処理と同じである。
ステップST21Bの受付処理では、受付部132Aは、音響信号入力装置22Aによって常時収集される受信信号1のうち、最新T秒間分の受信信号1をメモリ121に記憶しておく。同様に、受付部132Bは、音響信号入力装置22Bによって常時収集される受信信号2のうち、最新T秒間分の受信信号2をメモリ121に記憶しておく。
ステップST23Bの送信処理では、受信信号生成部113は、メモリ121に記憶された最新T秒間分の受信信号1,2を読み出し、読み出された受信信号1,2を検出部116に送信する。また、この際、車両信号生成部114は、車両情報取得部142を介して移動体100の速度を取得して、検出部116に送信する。同様に、環境信号生成部115は、環境情報取得部143を介して外部環境情報を取得して、検出部116に送信する。
**ステップST3の詳細動作**
図17を参照して、実施の形態2に係るステップST3の動作を詳細に説明する。
ステップST32からステップST33の処理は、図8のステップST32からステップST33の処理と同じである。また、ステップST35の処理は、図8のステップST35の処理と同じである。
ステップST31Bの相関処理では、検出部116は、ステップST2で受信信号生成部113によって送信された受信信号1,2それぞれと、少なくとも2種類の参照信号1,2それぞれとについて、相互相関関数を計算する。
実施の形態2では、2種類の参照信号1,2がメモリ121に記憶されているとする。そして、検出部116は、2種類の参照信号1,2をメモリ121から読み出して、受信信号1,2それぞれと参照信号1,2それぞれとについて、相互相関関数を計算する。検出部116は、計算された各相互相関関数をメモリ121に書き込む。
ステップST34Bの第1計算処理では、検出部116は、移動体100と検出された物体200との相対距離d及びドップラーシフト率ρを推定する。検出部116は、相対距離d及びドップラーシフト率ρの推定値をメモリ121に書き込む。
相対距離dの推定方法を説明する。
検出部116は、受信信号1,2それぞれについて、図8のステップST34の処理と同じ処理により、数7に従いピークシフト量の平均を計算する。受信信号1について計算されたピークシフト量の平均Δt と、受信信号2について計算されたピークシフト量の平均Δt とを用いて、検出部116は、数15により相対距離d,dを推定する。
Figure 2017141370
ここで、相対距離dに関しては、送信信号が受信されるまでの伝送経路は、音響信号出力装置21→物体200(反射波の発生源)→音響信号入力装置22Aとなる。そのため、経路長はd+dとなる。したがって、相対距離dの推定値は、送受信に要する時間を距離に換算した値を1/2倍して計算される。
また、相対距離dに関しては、送信信号が受信されるまでの伝送経路は、音響信号出力装置21→物体200(反射波の発生源)→音響信号入力装置22Bとなるため、経路長はd+dとなる。そのため、相対距離dの推定値は、送受信に要する時間を距離に換算した値から相対距離dを減算して計算される。
ドップラーシフト率ρの推定方法を説明する。
検出部116は、受信信号1,2それぞれについて、図8のステップST34の処理と同じ処理により、数10に従いドップラーシフト率ρを推定する。図15に示す状況において、音響信号入力装置22Aで収集された受信信号から計算されたドップラーシフト率ρの推定値をρとし、音響信号入力装置22Bで収集された受信信号から計算されたドップラーシフト率ρの推定値をρとする。
ステップST36Bの第2計算処理では、検出部116は、ステップST34Bで推定されたドップラーシフト率ρの推定値ρから相対速度Δvを推定するとともに、推定値ρから相対速度Δvを推定する。
相対速度Δvの推定方法を説明する。
図15に示す状況において、推定値ρ,ρはそれぞれ数16によって表される。
Figure 2017141370
ここで、cosθ及びcosθの値は、図15における、3辺の長さがd12、d、dの三角形から三辺測量の原理により計算することができる。距離d12は音響信号入力装置22Aと音響信号入力装置22Bとの間の距離のため、既知の値である。また、相対距離d及び相対距離dは、ステップST34Bで計算された相対距離の推定値を用いることができる。
そこで、検出部116は、距離d12と、相対距離dと、相対距離dとの値から、cosθ及びcosθを数17により計算する。
Figure 2017141370
検出部116は、移動体100の速度vと、音速Vと、計算されたcosθ及びcosθの値とを、数16の推定値ρ,ρそれぞれの式に代入し、速度vについて解く。これにより、検出部116は、音響信号入力装置22A,22Bそれぞれに対応した相対速度Δv=v―vの推定値Δv,Δvを得る。
ステップST37Bの総合処理では、検出部116は、ステップST36Bで推定された音響信号入力装置22A,22Bそれぞれに対応した推定値Δv,Δvを総合して、相対速度Δvを推定する。
具体的には、実施の形態2では、検出部116は、推定値Δv,Δvの平均を計算することにより、相対速度Δvを推定する。検出部116は、推定された相対速度Δvをメモリ121に書き込む。
なお、検出部116は、推定値Δv,Δvの分布の最頻値を相対速度Δvとする方法や、外れ値判定処理を行い、外れ値でない推定結果だけを用いて相対速度Δvを計算するといった、他の方法により、相対速度Δvを計算してもよい。
ステップST38Bの出力処理では、検出部116は、物体200が検出された場合には、ステップST34Bで推定された相対距離d,dの推定値と、ステップST37Bで推定された相対速度Δvの推定値とをメモリ121から読み出す。そして、検出部116は、読み出された相対距離d,d及び相対速度Δvの推定値を出力する。
一方、検出部116は、物体200が検出されなかった場合には、ステップST35でメモリ121に書き込まれたフラグ、あるいは、相対距離d,d及び相対速度Δvの推定値を読み出す。そして、検出部116は、読み出されたフラグ、あるいは、相対距離d,d及び相対速度Δvの推定値を出力する。
なお、ステップST38Bでは、検出部116は、相対距離の推定値d,d及び既知の距離d12から、三辺測量の原理により物体200の相対位置座標を計算し、出力してもよい。
***実施の形態2の効果***
以上のように、実施の形態2に係る物体検出装置10は、複数の受信信号から得た推定結果に三辺測量の原理を適用する。これにより、物体200が移動体100の側方に存在し、かつ、送信信号の伝送経路に角度が付いている場合にも、相対距離d及び相対速度Δvを推定することができる。
なお、物体200が移動体100の真横に存在する場合には、実施の形態1と同様に、音響信号入力装置22を移動体100の側方に1個配置することで相対距離d及び相対速度Δvの推定が可能である。
***他の構成***
<変形例5>
実施の形態2では、図15に示すように、移動体100の左側に2つの音響信号入力装置22A,22Bが配置された。これにより、移動体100の左側に存在する物体200が検出された。変形例5として、移動体100の右側に2つの音響信号入力装置22を配置して、移動体100の右側に存在する物体200を検出してもよい。また、移動体100の左右両側にそれぞれ2つの音響信号入力装置22を配置して、移動体100の左右両側に存在する物体200を検出するようにしてもよい。
<変形例6>
実施の形態2では、2つの音響信号入力装置22を配置するとした。しかし、変形例6として、3つ以上の音響信号入力装置22が配置されてもよい。
3つ以上の音響信号入力装置22が配置された場合には、ステップST34Bで検出部116は、各音響信号入力装置22についての相対距離d及びドップラーシフト率ρを推定する。また、ステップST36BからステップST37Bで検出部116は、各音響信号入力装置22に対応した相対速度Δvを計算し、計算された相対速度Δvを総合する。
3つ以上の音響信号入力装置22を用いることにより、3辺測量を複数回行うことになり、相対速度Δvと物体200の相対位置座標との推定精度を高めることが可能になる。
実施の形態3.
物体200で反射した反射波と、音響信号出力装置21から送信され、物体200で反射していない直接音とが重なる距離では、相互相関関数にピークが立たず、物体200が検出されない場合がある。
実施の形態3は、少なくとも2つの音響信号出力装置21を利用して物体200を検出する点が実施の形態2と異なる。これにより、実施の形態3では、反射波と直接音とが重なる距離でも、相互相関関数にピークが立ち、物体200を精度よく検出可能になる。実施の形態3では、この異なる点を説明する。
***構成の説明***
図18を参照して、実施の形態3に係る物体検出装置10の構成を説明する。
物体検出装置10は、少なくとも2つの音響信号出力装置21を備える。実施の形態3では、物体検出装置10は、音響信号出力装置21Aと、音響信号出力装置21Bとを備える。
また、物体検出装置10は、各音響信号出力装置21に対応する放射部131を備える。実施の形態3では、物体検出装置10は、音響信号出力装置21Aに対応する放射部131Aと、音響信号出力装置21Bに対応する放射部131Bとを備える。
***動作の説明***
図19から図21を参照して、実施の形態3に係る物体検出装置10の動作を説明する。
実施の形態3に係る物体検出装置10の動作は、実施の形態3に係る物体検出方法に相当する。また、実施の形態3に係る物体検出装置10の動作は、実施の形態3に係る物体検出プログラムの処理に相当する。
図19を参照して、実施の形態3に係る移動体100と、移動体100の周囲に存在する物体200との状況を説明する。実施の形態3では、物体200は、移動体100の左側方を走行する車両とする。
図19には、2つの音響信号出力装置21及び2つの音響信号入力装置22が左側方に設置された移動体100と、物体200とが示されている。図19では、音響信号入力装置22Aは音響信号出力装置21Aと近接した位置に配置され、音響信号入力装置22Bは音響信号出力装置21Bと近接した位置に配置されている。
この状況では、音響信号出力装置21A及び音響信号入力装置22Aと、音響信号出力装置21B及び音響信号入力装置22Bとの間は、距離d12である。また、音響信号出力装置21Aから物体200までの最短経路長と、音響信号出力装置21Aから出力された送信信号の反射波の発生源から音響信号入力装置22Aまでの最短経路長は、いずれもほぼ等しく距離dA1となる。この反射波の発生源から音響信号入力装置22Bまでの最短経路長は、距離dA2となる。また、音響信号出力装置21Bから物体200までの最短経路長と、音響信号出力装置21Bから出力された送信信号の反射波の発生源から音響信号入力装置22Bまでの最短経路長は、いずれもほぼ等しく距離dB1となる。この反射波の発生源から音響信号入力装置22Aまでの最短経路長は、距離dB2となる。
また、音響信号出力装置21A及び音響信号入力装置22Aと、音響信号出力装置21Aから出力された送信信号の反射波の発生源とのなす角はいずれもほぼ等しくθA1となる。音響信号入力装置22Bとこの反射波の発生源とのなす角はθA2となる。また、音響信号出力装置21B及び音響信号入力装置22Bと、音響信号出力装置21Bから出力された送信信号の反射波の発生源とのなす角はいずれもほぼ等しくθB1となる。音響信号入力装置22Aとこの反射波の発生源とのなす角はθB2となる。
また、図19に示すように、移動体100は速度vで走行し、物体200は速度vで走行する。この状況において、相対距離d及び相対距離dと、相対速度Δv=v―vとの推定を行う。
全体的な動作と、ステップST2の詳細動作とは、実施の形態2と同じであるため、説明を省略する。
**ステップST1の詳細動作**
図20を参照して、実施の形態3に係るステップST1の動作を詳細に説明する。
ステップST11の処理は、図4のステップST11の処理と同じである。
ステップST12Cの送信処理では、送信信号生成部112は、予めメモリ121に記憶しておいた信号波形を読み出し、読み出された信号波形を送信信号として放射部131A,131Bに送信する。そして、放射部131A,131Bは、音響信号出力装置21を介して、送信信号を音響信号として放射する。ここでは、放射部131Aが放射する送信信号を送信信号Aとし、放射部131Bが放射する送信信号を送信信号Bとする。
ここで、音響信号出力装置21A,21Bから送信される送信信号A,Bは、異なる信号である。具体的には、送信信号A,Bは互いに無相関である。つまり、送信信号A,B同士の相互相関関数にピークが立たない。
**ステップST3の詳細動作**
図21を参照して、実施の形態3に係るステップST3の動作を詳細に説明する。
ステップST32からステップST33の処理は、図17のステップST32からステップST33の処理と同じである。また、ステップST35の処理は、図17のステップST35の処理と同じである。
ステップST31Cの相関処理では、検出部116は、ステップST2で受信信号生成部113によって送信された受信信号1,2のそれぞれと、少なくとも4種類の参照信号A1,A2,B1,B2それぞれとについて、相互相関関数を計算する。参照信号A1,A2は、送信信号Aに対応した2種類の参照信号である。また、参照信号B1,B2は、送信信号Bに対応した2種類の参照信号である。
実施の形態3では、4種類の参照信号A1,A2,B1,B2がメモリ121に記憶されているとする。そして、検出部116は、4種類の参照信号A1,A2,B1,B2をメモリ121から読み出して、受信信号1,2それぞれと参照信号A1,A2,B1,B2それぞれとについて、相互相関関数を計算する。検出部116は、計算された各相互相関関数をメモリ121に書き込む。
つまり、検出部116は、音響信号出力装置21の数(2個)×音響信号入力装置22の数(2個)×2=8個の相互相関関数を計算する。
ここで、受信信号1及び受信信号2は、いずれにも送信信号Aに対応した反射波と、送信信号Bに対応した反射波とが混合されている。このとき、送信信号Aと送信信号Bとが互いに無相関であるので、受信信号1,2それぞれについて、参照信号A1,A2との相互相関関数を計算すると、送信信号Aの反射波に対応した相関ピークのみが立つ。同様に、受信信号1,2それぞれについて、参照信号B1,B2との相互相関関数を計算すると、送信信号Bの反射波に対応した相関ピークのみが立つ。
そのため、送信信号Aの直接音が送信信号Bの反射波と重なった場合、及び、送信信号Bの直接音が送信信号Aの反射波と重なった場合でも、相互相関関数を計算することで、それぞれの反射波に対応するピークのみを抽出することができる。したがって、送信信号A,Bそれぞれに対応した相対距離d及び相対速度Δvを推定することができる。
ステップST34Cの第1計算処理では、検出部116は、送信信号A、Bそれぞれについて、図17のステップST34Bと同様の処理により、相対距離d及びドップラーシフト率ρを推定する。検出部116は、相対距離d及びドップラーシフト率ρの推定値をメモリ121に書き込む。
ここで、送信信号Aに対応した、各音響信号入力装置22から物体200までの相対距離dの推定値をそれぞれ推定値dA1,dA2とし、ドップラーシフト率ρの推定値をそれぞれ推定値ρA1,ρA2とする。また、送信信号Bに対応した、各音響信号入力装置22から物体200までの相対距離dの推定値をそれぞれ推定値dB1,dB2とし、ドップラーシフト率ρの推定値をそれぞれ推定値ρB1,ρB2とする。
ステップST36Cの第2計算処理では、検出部116は、図17のステップST36Bと同様の処理により、ステップST34Cで推定されたドップラーシフト率ρの推定値ρA1から相対速度ΔvA1を推定し、推定値ρA2から相対速度ΔvA2を推定し、推定値ρB1から相対速度ΔvB1を推定し、推定値ρB2から相対速度ΔvB2を推定する。
相対速度Δvの推定方法を説明する。
図19に示す状況において、推定値ρA1,ρA2,ρB1,ρB2はそれぞれ数18によって表される。
Figure 2017141370
検出部116は、図17のステップST36Bのcosθとcosθとの値と同様に、三辺測量の原理に基づき、cosθA1とcosθA2とcosθB1とcosθB2の値を数19により計算する。
Figure 2017141370
検出部116は、移動体100の速度vと、音速Vと、計算されたcosθA1とcosθA2とcosθB1とcosθB2の値とを、数18の推定値ρA1,ρA2,ρB1,ρB2それぞれの式に代入し、速度vについて解く。これにより、検出部116は、送信信号A,Bと音響信号入力装置22A,22Bとの各組合せに対応した相対速度Δv=v―vの推定値ΔvA1,ΔvA2,ΔvB1,ΔvB2を得る。
ステップST37Cの総合処理では、検出部116は、ステップST34Cで推定された推定値dA1,dB1を総合して相対距離dを推定するとともに、推定値dA2,dB2を総合して相対距離dを推定する。また、検出部116は、ステップST36Cで推定された推定値ΔvA1,ΔvA2,ΔvB1,ΔvB2を総合して、相対速度Δvを推定する。
具体的には、実施の形態3では、検出部116は、推定値dA1,dB2の平均を計算することにより、相対距離dを推定し、推定値dA2,dB2の平均を計算することにより、相対距離dを推定する。また、検出部116は、推定値ΔvA1,ΔvA2,ΔvB1,ΔvB2の平均を計算することにより、相対速度Δvを推定する。検出部116は、推定された相対速度Δvをメモリ121に書き込む。
なお、検出部116は、推定値ΔvA1,ΔvA2,ΔvB1,ΔvB2の分布の最頻値を相対速度Δvとする方法や、外れ値判定処理を行い、外れ値でない推定結果だけを用いて相対速度Δvを計算するといった、他の方法により、相対速度Δvを計算してもよい。
ステップST38Cの出力処理では、検出部116は、物体200が検出された場合には、ステップST37Cで推定された相対距離d,dの推定値及び相対速度Δvの推定値をメモリ121から読み出す。そして、検出部116は、読み出された相対距離d,d及び相対速度Δvの推定値を出力する。
一方、検出部116は、物体200が検出されなかった場合には、ステップST35でメモリ121に書き込まれたフラグ、あるいは、相対距離d,d及び相対速度Δvの推定値を読み出す。そして、検出部116は、読み出されたフラグ、あるいは、相対距離d,d及び相対速度Δvの推定値を出力する。
なお、ステップST38Cでは、検出部116は、相対距離の推定値d,d及び既知の距離d12から、三辺測量の原理により物体200の相対位置座標を計算し、出力してもよい。
***実施の形態3の効果***
以上のように、実施の形態3に係る物体検出装置10は、複数の送信信号を用いて物体200を検出する。これにより、反射波と直接音とが重なる距離でも、相互相関関数にピークが立ち、精度よく物体200を検出することができる。
***他の構成***
<変形例7>
実施の形態3では、図19に示すように、移動体100の左側に2つの音響信号出力装置21A,21Bと、2つの音響信号入力装置22A,22Bとが配置された。これにより、移動体100の左側に存在する物体200が検出された。変形例7として、移動体100の右側に2つの音響信号出力装置21と、2つの音響信号入力装置22とを配置して、移動体100の右側に存在する物体200を検出してもよい。また、移動体100の左右両側にそれぞれ2つの音響信号出力装置21と、2つの音響信号入力装置22とを配置して、移動体100の左右両側に存在する物体200を検出するようにしてもよい。
<変形例8>
実施の形態3では、2つの音響信号出力装置21を配置するとした。しかし、変形例8として、3つ以上の音響信号出力装置21が配置されてもよい。
3つ以上の音響信号出力装置21が配置された場合には、ステップST34Cで検出部116は、各音響信号出力装置21についての相対距離d及びドップラーシフト率ρを推定する。また、ステップST36Cで検出部116は、各音響信号出力装置21に対応した相対速度Δvを計算する。そして、ステップST37Cで検出部116は、計算された相対距離d及び相対速度Δvを総合する。
<変形例9>
実施の形態3では、異なる送信信号を放射する2つの音響信号出力装置21を配置するとした。しかし、変形例9として、1つの音響信号出力装置21から互いに無相関である信号を重ねあわせた送信信号を送信するようにしてもよい。これにより、実施の形態3と同様に、反射波と直接音とが重なる距離でも、相互相関関数にピークが立ち、精度よく物体200を検出することが可能になる。
なお、無相関性の程度は必ずしも完全な無相関である必要はなく、物体検出装置10に必要とされる検出精度または測定性能を満足する程度であればよい。
実施の形態4.
実施の形態1〜3では、移動体100の周囲に存在する物体200を検出することを説明した。実施の形態4では、検出された結果に基づき、移動体100を制御する点が実施の形態1〜3と異なる。実施の形態4では、この異なる点を説明する。
実施の形態4では、実施の形態1に機能追加した場合を説明する。しかし、実施の形態2,3に機能追加することも可能である。
***構成の説明***
図22を参照して、実施の形態4に係る物体検出装置10の構成を説明する。
図22では、説明を分かりやすくするために、主に検出部116以外の機能構成要素については省略されている。
車載インタフェース14は、車両制御ECU25に接続されている。車両制御ECU25は、ブレーキ、アクセル、ハンドルといった制御機器を制御する装置である。
物体検出装置10は、機能構成要素として、制御部117を備える。制御部117の機能は、検出部116等と同様に、ソフトウェアによって実現される。
***動作の説明***
図23を参照して、実施の形態4に係る物体検出装置10の動作を説明する。
実施の形態4に係る物体検出装置10の動作は、実施の形態4に係る物体検出方法に相当する。また、実施の形態4に係る物体検出装置10の動作は、実施の形態4に係る物体検出プログラムの処理に相当する。
ステップST41の物体検出処理では、物体検出装置10は、実施の形態1で説明した方法により、移動体100の周囲に存在する物体200を検出するとともに、相対距離d及び相対速度Δvを推定する。
ステップST42の制御処理では、制御部117は、ステップST41で物体200が検出された場合には、出力された相対距離d及び相対速度Δvに基づき移動体100を制御する制御信号を、車載インタフェース14を介して車両制御ECU25に送信する。これにより、制御部117は、移動体100の動作を制御する。
具体例としては、移動体100の前方に物体200が検出され、相対距離dが基準距離以内であり、かつ、相対速度Δvが基準速度以上である場合には、移動体100が物体200に衝突する恐れがあるとして、制御部117はブレーキを制御する制御信号を車両制御ECU25に送信する。これにより、ブレーキが制御され、移動体100が減速して、移動体100が物体200に衝突することが防止される。
また、他の具体例としては、車線変更時、横方向の物体200を検出し、移動予定先の場所に物体200がなければ車線変更するようにハンドル等を制御し、物体200があれば車線変更しないようにハンドル等を制御する。これにより、車線変更時に物体200に衝突することが防止される。
<変形例10>
実施の形態2〜4では、実施の形態1と同じように、物体検出装置10の各部の機能がソフトウェアで実現された。しかし、実施の形態1の変形例2と同じように、物体検出装置10の各部の機能はハードウェアで実現されてもよい。また、実施の形態1の変形例3と同じように、物体検出装置10は、一部の機能がハードウェアで実現され、他の機能がソフトウェアで実現されてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。これらの実施の形態及び変形例のうち、いくつかを組み合わせて実施してもよい。また、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施してもよい。なお、本発明は、以上の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
具体例としては、実施の形態1では、移動体100の前後方向に存在する物体200を検出することを説明した。また、実施の形態2,3では、移動体100の左右方向に存在する物体200を検出することを説明した。これらを組み合わせて、移動体100の前後左右方向に存在する物体200を検出できるように構成してもよい。
また、音響信号出力装置21及び音響信号入力装置22を移動体100の底側に配置して、移動体100が走行する路面上に存在する物体200を検出してもよい。また、音響信号出力装置21及び音響信号入力装置22を移動体100の上側に配置して、移動体100の上側に存在する物体200を検出してもよい。
10 物体検出装置、11 プロセッサ、12 記憶装置、111 時刻同期部、112 送信信号生成部、113 受信信号生成部、114 車両信号生成部、115 環境信号生成部、116 検出部、12 記憶装置、121 メモリ、122 ストレージ、13 オーディオインタフェース、131 放射部、132 受付部、14 車載インタフェース、141 時刻取得部、142 車両情報取得部、143 環境情報取得部、15 処理回路、21 音響信号出力装置、22 音響信号入力装置、23 車両情報ECU、24 センサECU、100 移動体、200 物体。

Claims (15)

  1. 周波数の異なる複数の波の重ね合わせで構成される音響信号であって移動体から放射された音響信号が物体で反射することによって生じる反射波の信号を受け付ける、受付部と、
    前記受付部によって受け付けられた前記反射波の信号を受信信号として、前記受信信号と参照信号との相関値を計算することにより、前記物体を検出する検出部と
    を備える物体検出装置。
  2. 前記音響信号は、周波数が等比数列に従い増加する複数の波を重ね合わせた信号である
    請求項1に記載の物体検出装置。
  3. 前記音響信号は、周波数毎に初期位相が異なる複数の波を重ね合わせた信号である
    請求項1又は2に記載の物体検出装置。
  4. 前記音響信号は、音波と低周波超音波とのいずれかの周波数帯域内の周波数の複数の波を重ね合わせた信号である
    請求項1から3までのいずれか1項に記載の物体検出装置。
  5. 前記音響信号は、第1信号と、前記第1信号を反転させた第2信号とを含む信号である
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の物体検出装置。
  6. 前記検出部は、前記受信信号と、前記参照信号である参照信号U(t)及び参照信号V(t)それぞれとの相関値を計算することにより、前記移動体と前記物体との距離と、前記移動体と前記物体との相対速度との少なくともいずれかを推定する
    請求項1から5までのいずれか1項に記載の物体検出装置。
  7. 前記検出部は、前記受信信号と前記参照信号U(t)との相関値のピーク位置の基準位置に対するシフト量Δtと、前記受信信号と前記参照信号V(t)との相関値のピーク位置の基準位置に対するシフト量Δtとの和(Δt+Δt)により相対距離に対応する時間遅延量Δtを計算し、計算された前記時間遅延量Δtから前記移動体と前記物体との距離を推定する
    請求項6に記載の物体検出装置。
  8. 前記検出部は、前記受信信号と前記参照信号U(t)との相関値のピーク位置の基準位置に対するシフト量Δtと、前記受信信号と前記参照信号V(t)との相関値のピーク位置の基準位置に対するシフト量Δtとの差(Δt−Δt)によりドップラーシフト量sを計算し、計算されたドップラーシフト量sから前記移動体と前記物体との相対速度を推定する
    請求項6に記載の物体検出装置。
  9. 前記物体検出装置は、前記受付部として、前記移動体の異なる位置で受信された前記反射波の信号を受け付ける受付部A及び受付部Bを備え、
    前記検出部は、前記受付部Aによって受け付けられた反射波の信号を受信信号Aとして、前記受信信号Aに基づく前記移動体と前記物体との距離dと、前記受付部Bによって受け付けられた反射波の信号を受信信号Bとして、前記受信信号Bに基づく前記移動体と前記物体との距離dとを計算するとともに、前記受信信号Aと前記受信信号Bとの少なくともいずれかに基づくドップラーシフト量sを計算して、前記受付部Aと前記受付部Bとの間の距離d12と前記距離dと前記距離dと前記ドップラーシフト量sとから、前記移動体と前記物体との相対速度を推定する
    請求項6に記載の物体検出装置。
  10. 前記検出部は、前記ドップラーシフト量sとして、前記受信信号Aに基づくドップラーシフト量sと、前記受信信号Bに基づくドップラーシフト量sとを計算して、前記受付部Aと前記受付部Bとの間の距離d12と前記距離dと前記距離dと前記ドップラーシフト量sとから相対速度Δv1を計算し、前記受付部Aと前記受付部Bとの間の距離d12と前記距離dと前記距離dと前記ドップラーシフト量sとから相対速度Δv2を計算し、前記相対速度Δv1と前記相対速度Δv2とから、前記移動体と前記物体との相対速度を推定する
    請求項9に記載の物体検出装置。
  11. 前記物体検出装置は、さらに、
    前記音響信号として音響信号Aを放射する放射部Aと、前記音響信号として前記音響信号Aと異なる音響信号Bを放射する放射部Bとを備え、
    前記検出部は、前記音響信号A用の前記参照信号と、前記音響信号B用の前記参照信号とのそれぞれについて、前記移動体と前記物体との相対距離と、前記移動体と前記物体との相対速度との少なくともいずれかを推定する
    請求項9又は10に記載の物体検出装置。
  12. 前記検出部は、前記移動体の速度を用いて、前記移動体と前記物体との距離と、前記移動体と前記物体との相対速度との少なくともいずれかを推定する
    請求項6から11までのいずれか1項に記載の物体検出装置。
  13. 前記検出部は、前記移動体の外部の環境についての外部環境情報から、前記音響信号の速度である音速を計算して、計算された音速を用いて、前記移動体と前記物体との距離と、前記移動体と前記物体との相対速度との少なくともいずれかを推定する
    請求項6から12までのいずれか1項に記載の物体検出装置。
  14. 移動体に設けられた受付部が、周波数の異なる複数の波の重ね合わせで構成される音響信号であって、前記移動体から放射された音響信号が物体で反射した反射波の信号を受け付け、
    プロセッサが、前記受付部によって受け付けられた反射波の信号を受信信号として、前記受信信号と参照信号との相関値を計算することにより、前記物体を検出する物体検出方法。
  15. 周波数の異なる複数の波の重ね合わせで構成される音響信号であって移動体から放射された音響信号が物体で反射することによって生じる反射波の信号を受け付けると、
    前記受付処理によって受け付けられた反射波の信号を受信信号として、前記受信信号と参照信号との相関値を計算することにより、前記物体を検出する検出処理と
    をコンピュータに実行させる物体検出プログラム。
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