JP2021162347A - 物体検出システムおよび物体検出装置 - Google Patents

物体検出システムおよび物体検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】送信波の識別性を高める。【解決手段】本開示の一例としての物体検出システムは、複数の物体検出装置を備え、複数の物体検出装置の各々は、周波数が互いに異なるパターンで変化する複数のチャープ信号に基づく周波数変調がそれぞれ施された複数の波動のうち他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、他の物体検出装置と略同時に送信する送信部と、物体での反射に応じて戻ってきた送信波としての受信波を受信する受信部と、送信波および受信波の送受信の結果として取得される情報に基づいて、物体に関する情報を検出する検出処理部と、を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、物体検出システムおよび物体検出装置に関する。
従来、超音波を送信波として送信し、物体により反射されて戻ってきた送信波としての受信波を受信することで、たとえば物体までの距離のような、物体に関する情報を検出する技術が知られている。
国際公開WO2011/102130号公報
上記のような従来の技術においては、物体に関する情報を検出するための物体検出装置が複数設けられたシステムが実現されることがある。このようなシステムにおいては、物体に関する情報をより詳細に検出するために、複数の物体検出装置の各々から、送信波が略同時に(同時並行的に)送信されることがある。この場合、干渉などを抑制するために、送信波の識別性を高めることが望まれる。
そこで、本開示の課題の一つは、送信波の識別性を高めることが可能な物体検出システムおよび物体検出装置を提供することである。
本開示の一例としての物体検出システムは、複数の物体検出装置を備え、複数の物体検出装置の各々は、周波数が互いに異なるパターンで変化する複数のチャープ信号に基づく周波数変調がそれぞれ施された複数の波動のうち他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、他の物体検出装置と略同時に送信する送信部と、物体での反射に応じて戻ってきた送信波としての受信波を受信する受信部と、送信波および受信波の送受信の結果として取得される情報に基づいて、物体に関する情報を検出する検出処理部と、を備える。
上述した物体検出システムによれば、周波数が互いに異なるパターンで変化する複数のチャープ信号に基づく周波数変調がそれぞれ施された複数の波動の単独または2以上の組み合わせに基づいて、適切な識別情報を含むように符号化した上で送信波を送信することができる。したがって、送信波の識別性を高めることができる。
上述した物体検出システムにおいて、送信部は、複数のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動のうち他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、他の物体検出装置と略同時に送信する。このような構成によれば、位相変調を併用することで、表現可能な符号が増えるので、送信波の識別性をさらに高めることができる。
また、上述した物体検出システムにおいて、複数のチャープ信号は、周波数が単調に増加する第1チャープ信号と、周波数が単調に減少する第2チャープ信号と、を含む。このような構成によれば、簡素な波形の2つのチャープ信号により、送信波の識別性を簡単に高めることができる。
また、上述した物体検出システムにおいて、送信波と受信波との類似度を示す相関値を取得する相関処理部をさらに備え、検出処理部は、相関値と閾値との比較結果に基づいて、物体に関する情報を検出する。このような構成によれば、相関値を用いて、物体に関する情報を精度よく検出することができる。
また、上述した物体検出システムにおいて、検出処理部は、送信波が送信されたタイミングと受信波が受信されたタイミングとの差に基づいて、物体に関する情報として、物体までの距離を検出する。このような構成によれば、物体までの距離という有用な情報を物体に関する情報として得ることができる。
また、本開示の他の一例としての物体検出システムは、複数の物体検出装置を備え、複数の物体検出装置の各々は、周波数が所定のパターンで変化する単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動のうち他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、他の物体検出装置と略同時に送信する送信部と、物体での反射に応じて戻ってきた送信波としての受信波を受信する受信部と、送信波および受信波の送受信の結果として取得される情報に基づいて、物体に関する情報を検出する検出処理部と、を備える。
上述した物体検出システムによれば、周波数が所定のパターンで変化する単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動の単独または2以上の組み合わせに基づいて、適切な識別情報を含むように符号化した上で送信波を送信することができる。したがって、送信波の識別性を高めることができる。
上述した物体検出システムにおいて、単一のチャープ信号の所定のパターンは、周波数が単調に増加または減少するパターンである。このような構成によれば、簡素な波形の2つのチャープ信号により、送信波の識別性を簡単に高めることができる。
また、上述した物体検出システムにおいて、送信波と受信波との類似度を示す相関値を取得する相関処理部をさらに備え、検出処理部は、相関値と閾値との比較結果に基づいて、物体に関する情報を検出する。このような構成によれば、相関値を用いて、物体に関する情報を精度よく検出することができる。
また、上述した物体検出システムにおいて、検出処理部は、送信波が送信されたタイミングと受信波が受信されたタイミングとの差に基づいて、物体に関する情報として、物体までの距離を検出する。このような構成によれば、物体までの距離という有用な情報を物体に関する情報として得ることができる。
また、本開示のさらに他の一例としての物体検出装置は、周波数が互いに異なるパターンで変化する複数のチャープ信号に基づく周波数変調がそれぞれ施された複数の波動のうち他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、他の物体検出装置と略同時に送信する送信部と、物体での反射に応じて戻ってきた送信波としての受信波を受信する受信部と、送信波および受信波の送受信の結果として取得される情報に基づいて、物体に関する情報を検出する検出処理部と、を備える。
上述した物体検出装置によれば、周波数が互いに異なるパターンで変化する複数のチャープ信号に基づく周波数変調がそれぞれ施された複数の波動の単独または2以上の組み合わせに基づいて、適切な識別情報を含むように符号化した上で送信波を送信することができる。したがって、送信波の識別性を高めることができる。
また、本開示のさらに他の一例としての物体検出装置は、周波数が所定のパターンで変化する単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動のうち他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、他の物体検出装置と略同時に送信する送信部と、物体での反射に応じて戻ってきた送信波としての受信波を受信する受信部と、送信波および受信波の送受信の結果として取得される情報に基づいて、物体に関する情報を検出する検出処理部と、を備える。
上述した物体検出装置によれば、周波数が所定のパターンで変化する単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動の単独または2以上の組み合わせに基づいて、適切な識別情報を含むように符号化した上で送信波を送信することができる。したがって、送信波の識別性を高めることができる。
図1は、第1実施形態にかかる物体検出システムを備えた車両を上方から見た外観を示した例示的かつ模式的な図である。 図2は、第1実施形態にかかる物体検出システムのECU(電子制御装置)および物体検出装置の概略的なハードウェア構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。 図3は、第1実施形態にかかる物体検出装置が物体までの距離を検出するために利用する技術の概要を説明するための例示的かつ模式的な図である。 図4は、第1実施形態にかかる物体検出装置の詳細な構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。 図5は、第1実施形態にかかる第1チャープ信号を示した例示的かつ模式的な図である。 図6は、第1実施形態にかかる第2チャープ信号を示した例示的かつ模式的な図である。 図7は、第1実施形態にかかる識別情報に応じた変調パターンの例を示した例示的かつ模式的な図である。 図8は、第1実施形態にかかる物体検出システムが物体までの距離を検出するために実行する一連の処理を示した例示的かつ模式的なフローチャートである。 図9は、第2実施形態にかかる変調方法の例を示した例示的かつ模式的な図である。 図10は、第2実施形態にかかる識別情報に応じた変調パターンの例を示した例示的かつ模式的な図である。 図11は、変形例にかかる変調方法の例を示した例示的かつ模式的な図である。
以下、本開示の実施形態および変形例を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態および変形例の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、あくまで一例であって、以下の記載内容に限られるものではない。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態にかかる物体検出システムを備えた車両1を上方から見た外観を示した例示的かつ模式的な図である。
図1に示されるように、物体検出システムは、一対の前輪3Fと一対の後輪3Rとを含んだ四輪の車両1の内部に搭載されたECU(電子制御装置)100と、車両1の外装に搭載された物体検出装置201〜204と、を備えている。
図1に示される例では、一例として、物体検出装置201〜204が、車両1の外装としての車体2の後端のたとえばリヤバンパにおいて、互いに異なる位置に設置されている。
ここで、第1実施形態において、物体検出装置201〜204が有するハードウェア構成および機能は、それぞれ同一である。したがって、以下では、簡単化のため、物体検出装置201〜204を総称して物体検出装置200と記載することがある。
なお、第1実施形態において、物体検出装置200の設置位置は、図1に示される例に限られるものではない。物体検出装置200は、車体2の前端のたとえばフロントバンパに設置されてもよいし、車体2の側面に設置されてもよいし、リヤバンパ、フロントバンパ、および側面のうち2つ以上に設置されてもよい。また、第1実施形態では、物体検出装置200の個数も、図1に示される例に限られるものではない。ただし、第1実施形態の技術は、物体検出装置200が複数存在する構成に有効である。
第1実施形態にかかる物体検出システムは、以下に説明するような構成に基づき、超音波の送受信を行い、当該送受信の時間差などを取得することで、周囲に存在する人間を含む物体(たとえば後述する図2に示されるオブジェクトO)に関する情報を検出する。
図2は、第1実施形態にかかる物体検出システムのECU100および物体検出装置200のハードウェア構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
図2に示されるように、ECU100は、通常のコンピュータと同様のハードウェア構成を備えている。より具体的に、ECU100は、入出力装置110と、記憶装置120と、プロセッサ130と、を備えている。
入出力装置110は、ECU100と外部(図1に示される例では物体検出装置200)との間における情報の送受信を実現するためのインターフェースである。
記憶装置120は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などといった主記憶装置、および/または、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などといった補助記憶装置を含んでいる。
プロセッサ130は、ECU100において実行される各種の処理を司る。プロセッサ130は、たとえばCPU(Central Processing Unit)などといった演算装置を含んでいる。プロセッサ130は、記憶装置120に記憶されたコンピュータプログラムを読み出して実行することで、たとえば駐車支援などといった各種の機能を実現する。
一方、図2に示されるように、物体検出装置200は、送受波器210と、制御部220と、を備えている。これらの構成により、物体検出装置200は、車両1の周囲に存在する物体までの距離を検出する車載センサの一例としての車載ソナーとして構成される。
送受波器210は、圧電素子などの振動子211を有しており、当該振動子211により、超音波の送受信を実現する。
より具体的に、送受波器210は、振動子211の振動に応じて発生する超音波を送信波として送信し、当該送信波として送信された超音波が外部に存在する物体で反射されて戻ってくることでもたらされる振動子211の振動を受信波として受信する。図2に示される例では、送受波器210からの超音波を反射しうる物体として、路面RSと、当該路面RS上に設置されたオブジェクトOが例示されている。
なお、図2に示される例では、送信波の送信と受信波の受信との両方が単一の振動子211を有した単一の送受波器210により実現される構成が例示されている。しかしながら、第1実施形態の技術は、たとえば、送信波の送信用の振動子と受信波の受信用の振動子とが別々に設けられた構成のような、送信側の構成と受信側の構成とが分離された構成にも当然に適用可能である。
制御部220は、通常のコンピュータと同様のハードウェア構成を備えている。より具体的に、制御部220は、入出力装置221と、記憶装置222と、プロセッサ223と、を備えている。
入出力装置221は、制御部220と外部(図1に示される例ではECU100および送受波器210)との間における情報の送受信を実現するためのインターフェースである。
記憶装置222は、ROMやRAMなどといった主記憶装置、および/または、HDDやSSDなどといった補助記憶装置を含んでいる。
プロセッサ223は、制御部220において実行される各種の処理を司る。プロセッサ223は、たとえばCPUなどといった演算装置を含んでいる。プロセッサ223は、記憶装置333に記憶されたコンピュータプログラムを読み出して実行することで、各種の機能を実現する。
ここで、第1実施形態にかかる物体検出装置200は、いわゆるTOF(Time Of Flight)法と呼ばれる技術により、物体に関する情報として、物体までの距離を検出する。以下に詳述するように、TOF法とは、送信波が送信された(より具体的には送信され始めた)タイミングと、受信波が受信された(より具体的には受信され始めた)タイミングとの差を考慮して、物体までの距離を算出する技術である。
図3は、第1実施形態にかかる物体検出装置200が物体までの距離を検出するために利用する技術の概要を説明するための例示的かつ模式的な図である。
図3に示される例では、第1実施形態にかかる物体検出装置200が送受信する超音波の信号レベル(たとえば振幅)の時間変化がグラフ形式で表されている。図3に示されるグラフにおいて、横軸は、時間に対応し、縦軸は、物体検出装置200が送受波器210(振動子211)を介して送受信する信号の信号レベルに対応する。
図3に示されるグラフにおいて、実線L11は、物体検出装置200が送受信する信号の信号レベル、つまり振動子211の振動の度合の時間変化を表す包絡線(エンベロープ波形)の一例を表している。この実線L11からは、振動子211がタイミングt0から時間Taだけ駆動されて振動することで、タイミングt1で送信波の送信が完了し、その後タイミングt2に至るまでの時間Tbの間は、慣性による振動子211の振動が減衰しながら継続する、ということが読み取れる。したがって、図3に示されるグラフにおいては、時間T2が、いわゆる残響時間に対応する。
実線L11は、送信波の送信が開始したタイミングt0から時間Tpだけ経過したタイミングt4で、振動子211の振動の度合が、一点鎖線L21で表される所定の閾値Th1を超えた(または以上の)ピークを迎える。この閾値Th1は、振動子211の振動が、検出対象の物体(たとえば図2に示されるオブジェクトO)により反射されて戻ってきた送信波としての受信波の受信によってもたらされたものか、または、検出対象外の物体(たとえば図2に示される路面RS)により反射されて戻ってきた送信波としての受信波の受信によってもたらされたものか、を識別するために予め設定された値である。
なお、図3には、閾値Th1が時間経過によらず変化しない一定値として設定された例が示されているが、第1実施形態において、閾値Th1は、時間経過とともに変化する値として設定されてもよい。
ここで、閾値Th1を超えた(または以上の)ピークを有する振動は、検出対象の物体により反射されて戻ってきた送信波としての受信波の受信によってもたらされたものだとみなすことができる。一方、閾値Th1以下の(または未満の)ピークを有する振動は、検出対象外の物体により反射されて戻ってきた送信波としての受信波の受信によってもたらされたものだとみなすことができる。
したがって、実線L11からは、タイミングt4における振動子211の振動が、検出対象の物体により反射されて戻ってきた送信波としての受信波の受信によってもたらされたものである、ということが読み取れる。
なお、実線L11においては、タイミングt4以降で、振動子211の振動が減衰している。したがって、タイミングt4は、検出対象の物体により反射されて戻ってきた送信波としての受信波の受信が完了したタイミング、換言すればタイミングt1で最後に送信された送信波が受信波として戻ってくるタイミング、に対応する。
また、実線L11においては、タイミングt4におけるピークの開始点としてのタイミングt3は、検出対象の物体により反射されて戻ってきた送信波としての受信波の受信が開始したタイミング、換言すればタイミングt0で最初に送信された送信波が受信波として戻ってくるタイミング、に対応する。したがって、実線L11においては、タイミングt3とタイミングt4との間の時間ΔTが、送信波の送信時間としての時間Taと等しくなる。
上記を踏まえて、TOF法により検出対象の物体までの距離を求めるためには、送信波が送信され始めたタイミングt0と、受信波が受信され始めたタイミングt3と、の間の時間Tfを求めることが必要となる。この時間Tfは、タイミングt0と、受信波の信号レベルが閾値Th1を超えたピークを迎えるタイミングt4と、の差分としての時間Tpから、送信波の送信時間としての時間Taに等しい時間ΔTを差し引くことで求めることができる。
送信波が送信され始めたタイミングt0は、物体検出装置200が動作を開始したタイミングとして容易に特定することができ、送信波の送信時間としての時間Taは、設定などによって予め決められている。したがって、TOF法により検出対象の物体までの距離を求めるためには、結局のところ、受信波の信号レベルが閾値Th1を超えたピークを迎えるタイミングt4を特定することが重要となる。
ところで、上述した実施形態のような、物体検出装置200が複数設けられた構成においては、周囲に存在する物体に関する情報をより詳細に検出するために、複数の物体検出装置200の各々から、送信波が略同時に(同時並行的に)送信されることがある。この場合、干渉などを抑制するために、送信波の識別性を高めることが望まれる。
そこで、第1実施形態は、物体検出装置200を以下のように構成することで、送信波の識別性を高めることを実現する。
図4は、第1実施形態にかかる物体検出装置200の詳細な構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
図4に示されるように、第1実施形態では、送信側の構成として、複数(一例として3つ)の送信部401、403、および405が設けられているとともに、受信側の構成として、複数(一例として3つ)の受信部402、404、および406が設けられている。
ここで、図4には、送信側の構成と受信側の構成とが分離された状態で図示されているが、このような図示の態様は、あくまで説明の便宜のためのものである。したがって、図4に示される例では、たとえば、送信部401と受信部402との組み合わせと、送信部403と受信部404との組み合わせと、送信部405と受信部406との組み合わせとが、それぞれ1つの物体検出装置200を構成する。ただし、前述の繰り返しになるが、第1実施形態の技術は、送信側の構成と受信側の構成とが分離された構成にも当然に適用可能である。
また、図4には、送信側の構成と受信側の構成とがそれぞれ3つずつ図示されているが、第1実施形態では、図1に示される4つの物体検出装置200に対応するように、送信側の構成と受信側の構成とがさらに1つずつ設けられうる。
なお、第1実施形態において、図4に示される構成のうち少なくとも一部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働の結果、より具体的には、物体検出装置200のプロセッサ223が記憶装置222からコンピュータプログラムを読み出して実行した結果として実現される。ただし、実施形態では、図4に示される構成のうち少なくとも一部が、専用のハードウェア(回路:circuitry)によって実現されてもよい。
まず、物体検出装置200の送信側の構成について説明する。
図4に示されるように、送信部401は、送波器411と、搬送波出力部412と、変調パターン決定部413と、乗算器414と、増幅回路415と、を備えている。
また、送信部403および405は、送波器411と同様の送波器431および451をそれぞれ備えている。図4では、送波器431および451以外の図示がスペースの都合で省略されているが、送信部403および405は、送波器431および451以外においても、送信部401と同様の構成を備えている。
送波器411は、前述した振動子211によって構成され、当該振動子211により、増幅回路415から出力される(増幅後の)送信信号に応じた送信波を送信する。
ここで、第1実施形態において、送波器411は、たとえばECU100の制御のもとで、他の物体検出装置200の送波器431および451と実質的に同時に送信波を送信するように構成される。したがって、第1実施形態では、受信波として戻ってきた送信波の送信元を特定可能にするために、送信波に識別情報を付与する必要がなる。
そこで、第1実施形態は、たとえば正弦波のような搬送波を、送信波に付与すべき識別情報に対応した変調パターンで変調することで、識別情報を含むように符号化された送信波を生成する。
より具体的に、搬送波出力部412は、送信波のもととなる、たとえば正弦波のような搬送波を出力する。そして、変調パターン決定部413は、送信波に付与すべきたとえば0または1のビットの連続からなるビット列の符号からなる識別情報に対応した、搬送波の変調パターンを決定する。そして、乗算器414は、変調パターン決定部413からの出力と、搬送波出力部412からの出力と、を乗算することで、搬送波を変調し、識別情報を含むように符号化された送信波を生成する。
なお、第1実施形態において、識別情報の符号長は、図1に示されるような4つの物体検出装置200が設けられた構成において、少なくとも4つの物体検出装置200を互いに識別可能な程度に設定される。
第1実施形態において、搬送波の変調パターンは、下記の図5および図6に示されるような、互いに異なる複数(一例として2つ)のチャープ信号を用いて決定される。
図5は、第1実施形態にかかる第1チャープ信号を示した例示的かつ模式的な図であり、図6は、第1実施形態にかかる第2チャープ信号を示した例示的かつ模式的な図である。
図5に示されるように、第1チャープ信号は、所定の期間Tにおいて周波数がf1からf2まで単調に(より具体的には線形に)増加する信号である(実践L500参照)。また、図6に示されるように、第2チャープ信号は、所定の期間Tにおいて周波数がf2からf1まで単調に(より具体的には線形に)減少する信号である(実践L600参照)。
ここで、第1実施形態では、第1チャープ信号に基づく周波数変調が施された期間T分の搬送波としての第1の波動と、第2チャープ信号に基づく周波数変調が施された期間T分の搬送波としての第2の波動と、の2以上の組み合わせに基づいて、識別情報を含むように符号化された送信波が生成される。
たとえば、第1実施形態では、上記の第1の波動には、「1」というビットが割り当てられ、上記の第2の波動には、「0」というビットが割り当てられる。この場合、たとえば「1101」というビット列の符号からなる識別情報を含むように符号化された送信波は、次の図7に示されるような変調パターンで搬送波が変調されることにより生成される。
図7は、第1実施形態にかかる識別情報に応じた変調パターンの例を示した例示的かつ模式的な図である。
図7に示される例において、「UP」は、周波数が単調に増加する第1チャープ信号を示し、「DOWN」は、周波数が単調に減少する第2チャープ信号を示している。また、図7に示される例では、上述した通り、第1チャープ信号に基づく周波数変調が施された第1の波動には「1」というビットが割り当てられ、第2チャープ信号に基づく周波数変調が施された第2の波動には「0」というビットが割り当てられるものとする。
上記を踏まえると、図7に示されるように、「1101」というビット列の符号からなる識別情報を含むように符号化された送信波は、第1チャープ信号(「UP」)に基づく上記の第1の波動と、第1チャープ信号(「UP」)に基づく上記の第1の波動と、第2チャープ信号(「DOWN」)に基づく上記の第2の波動と、第1チャープ信号(「UP」)に基づく上記の第1の波動と、の4つの波動がこの順番で組み合わされることにより構成される。
したがって、第1実施形態において、変調パターン決定部413は、送信波に付与すべき識別情報を「1101」というビット列の符号として決定した場合、第1チャープ信号に基づく周波数変調と、第1チャープ信号に基づく周波数変調と、第2チャープ信号に基づく周波数変調と、第1チャープ信号に基づく周波数変調と、の4回の周波数変調がこの順番で連続的に実行されるパターンを、搬送波の変調パターンとして決定する。
図4に戻り、増幅回路415は、乗算器414から出力される送信信号を増幅し、増幅後の送信信号を送波器411に出力する。このようにして、第1実施形態において、物体検出装置200の送信側の構成は、周波数が互いに異なるパターンで変化する2つのチャープ信号に基づく周波数変調がそれぞれ施された2つの波動のうち他の物体検出装置200とは異なる2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を送信する。
次に、物体検出装置200の受信側の構成について説明する。
図4に示されるように、受信部402は、受波器421と、増幅回路422と、フィルタ処理部423と、識別部424と、複数(一例として3つ)の信号処理系統425A〜425Cと、を備えている。
また、受信部404および406は、受波器421と同様の受波器441および461をそれぞれ備えている。図4では、受波器441および461以外の図示がスペースの都合で省略されているが、受信部404および406は、受波器441および461以外においても、受信部402と同様の構成を備えている。
受波器421は、前述した振動子211によって構成され、当該振動子211により、物体により反射された送信波を受信波として受信する。
増幅回路422は、受波器421が受信した受信波に応じた信号としての受信信号を増幅する。
フィルタ処理部423は、増幅回路422により増幅された受信信号にフィルタリング処理を施す。このフィルタリング処理には、ノイズの抑制およびドップラーシフトの補正などが含まれる。
ここで、第1実施形態では、前述したように、複数の送波器411、431、および451から複数の送信波が実質的に同時に送信されている。このため、受波器421により受信される受信波は、複数の送波器411、431、および451から送信された複数の送信波に対応する複数の波動が少なくとも部分的に重畳されることで構成されている。
そこで、第1実施形態では、送波器411、431、および451の個数と同数の信号処理系統425A〜425Cが設けられている。信号処理系統425A〜425Cは、いずれも、相関処理部426と、包絡線処理部427と、閾値処理部428と、検出処理部429と、を備えている。これらの構成に基づき、信号処理系統425A〜425CBは、受波器421を介して受信される受信波と送波器411、431、および451を介して送信される複数の送信波との関係と特定する機能と、特定された当該関係に基づいて、物体に関する情報を検出する機能と、を実現する。
相関処理部426は、送信側の構成から取得される送信信号と、フィルタ処理部423によるフィルタリング処理を経た受信信号と、に基づいて、送信波と受信波との識別情報の類似度に対応した相関値を取得する。相関値は、一般的によく知られた相関関数などに基づいて算出される。
そして、包絡線処理部427は、相関処理部426により取得された相関値に対応した信号の波形の包絡線を求める。
そして、閾値処理部428は、包絡線処理部427により求められた包絡線の値と、所定の閾値と、を比較し、比較結果に基づいて、送信波と受信波との識別情報が所定以上のレベルで類似するか否かを判定する。
そして、検出処理部429は、閾値処理部428による処理結果に基づいて、送信波と受信波との識別情報の類似度が所定以上のレベルとなるタイミング、すなわち反射により戻ってきた送信波としての受信波の信号レベルが閾値を超えたピークを迎えるタイミング(たとえば図2に示されるタイミングt4)を特定し、TOF法により、物体に関する情報として、物体までの距離を検出する。
ここで、第1実施形態において、信号処理系統425Aの相関処理部426は、送信部401から取得される送信信号を利用して相関値を取得するように構成されている。このため、信号処理系統425Aの相関処理部426により取得される相関値は、送波器411から送信される送信波に対する類似性を反映した値となる。
同様に、信号処理系統425Bの相関処理部426は、送信部403から取得される送信信号を利用して相関値を取得し、信号処理系統425Cの相関処理部426は、送信部405から取得される送信信号を利用して相関値を取得するように構成されている。このため、信号処理系統425Bの相関処理部426により取得される相関値は、送波器431から送信される送信波に対する類似性を反映した値となり、信号処理系統425Cの相関処理部426により取得される相関値は、送波器451から送信される送信波に対する類似性を反映した値となる。
したがって、第1実施形態において、信号処理系統425Aの検出処理部429は、送波器411から送信された送信波が反射により戻ってくることで受波器421により受信された受信波の信号レベルが閾値を超えたピークを迎えるタイミングを特定する。また、信号処理系統425Bの検出処理部429は、送波器431から送信された反射により戻ってくることで受波器421により受信された受信波の信号レベルが閾値を超えたピークを迎えるタイミングを特定し、信号処理系統425Cの検出処理部429は、送波器451から送信された反射により戻ってくることで受波器421により受信された受信波の信号レベルが閾値を超えたピークを迎えるタイミングを特定する。
このように、第1実施形態では、3つの信号処理系統425A〜425Cを用いて、送波器411から送信された送信波が反射により戻ってくることで受波器421により受信されたタイミングと、送波器431から送信された送信波が反射により戻ってくることで受波器421により受信されたタイミングと、送波器451から送信された送信波が反射により戻ってくることで受波器421により受信されたタイミングと、が適切に特定される。そして、それぞれの送受信のタイミングの差に基づいて、物体までの距離が適切に検出される。
以上の構成に基づき、第1実施形態にかかる物体検出システムは、次の図8に示されるような流れで処理を実行することで、物体に関する情報を検出する。
図8は、第1実施形態にかかる物体検出システムが物体までの距離を検出するために実行する一連の処理を示した例示的かつ模式的なフローチャートである。
図8に示されるように、第1実施形態では、まず、S801において、物体検出システムの各物体検出装置200は、変調パターン決定部413により、送信波に付与すべき識別情報に対応した、搬送波の変調パターンを決定する。
そして、S802において、各物体検出装置200は、送受波器210により、S801で決定された変調パターンで搬送波が変調されることで生成される送信波を送信する。
そして、S803において、各物体検出装置200は、送受波器210により、S802で送信された送信波が物体での反射により戻ってきた結果としての受信波を受信する。
そして、S804において、各物体検出装置200は、相関処理部426により、送信波と受信波との識別情報の類似度に対応した相関値を取得する。
そして、S805において、各物体検出装置200は、検出処理部829により、S804で取得された相関値(の包絡線)と閾値との比較結果に基づいて、物体までの距離を検出する。そして、処理が終了する。
以上説明したように、第1実施形態にかかる物体検出システムは、複数の物体検出装置200を備えている。複数の物体検出装置200は、それぞれ同一の構成を有している。
たとえば、第1実施形態において、複数の物体検出装置200のうちの1つは、送信部401と、受信部402と、検出処理部429と、を備えている。送信部401は、周波数が互いに異なるパターンで変化する複数のチャープ信号に基づく周波数変調がそれぞれ施された複数の波動のうち他の物体検出装置200とは異なる2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、他の物体検出装置200と略同時に送信する。受信部402は、物体での反射に応じて戻ってきた送信波としての受信波を受信する。検出処理部429は、送信波および受信波の送受信の結果として取得される情報に基づいて、物体に関する情報を検出する。
上述した構成によれば、周波数が互いに異なるパターンで変化する複数のチャープ信号に基づく周波数変調がそれぞれ施された複数の波動の2以上の組み合わせに基づいて、適切な識別情報を含むように符号化した上で送信波を送信することができる。したがって、送信波の識別性を高めることができる。
より具体的に、第1実施形態において、上記の複数のチャープ信号は、周波数が単調に増加する第1チャープ信号(図5参照)と、周波数が単調に減少する第2チャープ信号(図6参照)と、を含んでいる。このような構成によれば、簡素な波形の2つのチャープ信号により、送信波の識別性を簡単に高めることができる。
また、第1実施形態において、物体検出装置200は、送信波と受信波との類似度を示す相関値を取得する相関処理部426をさらに備えている。そして、検出処理部429は、相関値と閾値との比較結果に基づいて、物体に関する情報を検出する。このような構成によれば、相関値を用いて、物体に関する情報を精度よく検出することができる。
また、第1実施形態において、検出処理部429は、送信波が送信されたタイミングと受信波が受信されたタイミングとの差に基づいて、物体に関する情報として、物体までの距離を検出する。このような構成によれば、物体までの距離という有用な情報を物体に関する情報として得ることができる。
<第2実施形態>
上述した第1実施形態では、複数のチャープ信号に基づく周波数変調を利用した変調パターンで搬送波を変調することで、送信波の識別性を高めることが実現されている。しかしながら、第2実施形態として、単一のチャープ信号に基づく周波数変調を利用しながら、さらに位相変調を利用した変調パターンで搬送波を変調することで、送信波の識別性を高める構成も考えられる。
なお、第2実施形態にかかる物体検出システムのハードウェア構成および機能的構成は、上述した第1実施形態と基本的に同様である。ただし、第2実施形態では、変調パターン決定部413a(図4参照)が、上述した第1実施形態と異なる手法で搬送波の変調パターンを決定する。
図9は、第2実施形態にかかる変調方法の例を示した例示的かつ模式的な図である。
図9に示されるように、第2実施形態では、周波数が所定のパターンで変化する単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動の2以上の組み合わせにより、送信波が生成される。なお、ここで言及している複数の波動の各々は、図5に示される期間T分の搬送波に相当する。
たとえば、図9に示される例では、期間Tにおいて単調に増加する第1チャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ「π」という位相が割り当てられるように位相変調が施された第3の波動に、「0」というビットの符号が割り当てられるとともに、第1チャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ「0」という位相が割り当てられるように位相変調が施された第4の波動に、「1」というビットの符号が割り当てられる。この場合、たとえば「1101」というビット列の符号からなる識別情報を含むように符号化された送信波は、次の図10に示されるような変調パターンで搬送波が変調されることにより生成される。
図10は、第2実施形態にかかる識別情報に応じた変調パターンの例を示した例示的かつ模式的な図である。
図10に示されるように、第2実施形態において、「1101」というビット列の符号からなる識別情報を含むように符号化された送信波は、「0」という位相が割り当てられた上記の第4の波動と、「0」という位相が割り当てられた上記の第4の波動と、「π」という位相が割り当てられた上記の第3の波動と、「0」という位相が割り当てられた上記の第4の波動と、の4つの波動がこの順番で組み合わされることにより構成される。
したがって、第2実施形態において、変調パターン決定部413aは、送信波に付与すべき識別情報を「1101」というビット列の符号として決定した場合、第1チャープ信号に基づく周波数変調と「0」という位相を割り当てる位相変調との組み合わせと、第1チャープ信号に基づく周波数変調と「0」という位相を割り当てる位相変調との組み合わせと、第1チャープ信号に基づく周波数変調と「π」という位相を割り当てる位相変調との組み合わせと、第1チャープ信号に基づく周波数変調と「0」という位相を割り当てる位相変調との組み合わせと、がこの順番で連続的に実行されるパターンを、搬送波の変調パターンとして決定する。
以上説明したように、第2実施形態にかかる物体検出システムは、基本的には上述した第1実施形態と同様の構成を有している。ただし、第2実施形態は、上述した第1実施形態と異なり、周波数が所定のパターンで変化する単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動の2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を送信する。
上述した構成によれば、周波数が所定のパターンで変化する単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動の2以上の組み合わせに基づいて、適切な識別情報を含むように符号化した上で送信波を送信することができる。したがって、第2実施形態によっても、上述した第1実施形態と同様に、送信波の識別性を高めることができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上述した第1実施形態と同様である。
<変形例>
なお、上述した2つの実施形態では、本開示の技術が、超音波の送受信によって物体に関する情報を検知する構成に適用されているが、本開示の技術は、超音波以外の波動としての、音波、ミリ波、または電磁波などの送受信によって物体に関する情報を検知する構成にも適用することが可能である。
また、上述した2つの実施形態では、物体に関する情報として物体までの距離を検出する構成が例示されているが、本開示の技術は、物体に関する情報として、物体の有無のみを検出する構成にも適用可能である。
また、上述した第1実施形態では、2つのチャープ信号に基づく周波数変調が施された2つの波動(第1の波動および第2の波動)の2以上の組み合わせにより送信波を生成する技術が例示されている。しかしながら、本開示の技術は、互いに異なるパターンで周波数が変化する3つ以上のチャープ信号を利用して周波数変調を実行する技術も含んでいる。また、本開示の技術は、複数のチャープ信号に基づく周波数変調が施された複数の波動の単独により送信波を生成する技術も含んでいる。
同様に、上述した第2実施形態では、単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる2つの位相がそれぞれ割り当てられるように位相変調が施された2つの波動(第3の波動および第4の波動)の2以上の組み合わせにより送信波を生成する技術が例示されている。しかしながら、本開示の技術は、単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる3つ以上の位相がそれぞれ割り当てられるように位相変調が施された3つ以上の波動の2以上組み合わせにより送信波を生成する技術も含んでいる。また、本開示の技術は、単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動の単独により送信波を生成する技術も含んでいる。
また、本開示の技術は、次の図11に示されるような、上述した2つの実施形態を組み合わせたような技術にも適用可能である。
図11は、変形例にかかる変調方法の例を示した例示的かつ模式的な図である。
図11に示されるように、この変形例では、上述した第1実施形態と同様に複数のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ、上述した第2実施形態と同様に互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動の単独または2以上の組み合わせにより、送信波が生成される。なお、ここで言及している複数の波動の各々は、図5および図6に示される期間T分の搬送波に相当する。
たとえば、図11に示される例では、期間Tにおいて単調に減少する第2チャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ「π」という位相が割り当てられるように位相変調が施された第5の波動に、「00」というビット列の符号が割り当てられる。また、第2チャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ「0」という位相が割り当てられるように位相変調が施された第6の波動に、「01」というビット列の符号が割り当てられる。
また、図11に示される例では、期間Tにおいて単調に増加する第1チャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ「π」という位相が割り当てられるように位相変調が施された第7の波動に、「10」というビット列の符号が割り当てられる。また、第1チャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ「0」という位相が割り当てられるように位相変調が施された第8の波動に、「11」というビット列の符号が割り当てられる。
図11に示される変形例によれば、周波数変調に基づく符号化と位相変調に基づく符号化とを併用することで、表現可能な符号が増えるので、送信波の識別性をさらに高めることができる。
以上、本開示の実施形態および変形例を説明したが、上述した実施形態および変形例はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上述した新規な実施形態および変形例は、様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上述した実施形態および変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
200、201、202、203、204 物体検出装置
401、403、405 送信部
402、404、406 受信部
426 相関処理部
429 検出処理部

Claims (11)

  1. 複数の物体検出装置を備え、
    前記複数の物体検出装置の各々は、
    周波数が互いに異なるパターンで変化する複数のチャープ信号に基づく周波数変調がそれぞれ施された複数の波動のうち他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、前記他の物体検出装置と略同時に送信する送信部と、
    物体での反射に応じて戻ってきた前記送信波としての受信波を受信する受信部と、
    前記送信波および前記受信波の送受信の結果として取得される情報に基づいて、前記物体に関する情報を検出する検出処理部と、
    を備える、物体検出システム。
  2. 前記送信部は、前記複数のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された前記複数の波動のうち前記他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された前記送信波を、前記他の物体検出装置と略同時に送信する、
    請求項1に記載の物体検出システム。
  3. 前記複数のチャープ信号は、前記周波数が単調に増加する第1チャープ信号と、前記周波数が単調に減少する第2チャープ信号と、を含む、
    請求項1または2に記載の物体検出システム。
  4. 前記送信波と前記受信波との類似度を示す相関値を取得する相関処理部をさらに備え、
    前記検出処理部は、前記相関値と閾値との比較結果に基づいて、前記物体に関する情報を検出する、
    請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の物体検出システム。
  5. 前記検出処理部は、前記送信波が送信されたタイミングと前記受信波が受信されたタイミングとの差に基づいて、前記物体に関する情報として、前記物体までの距離を検出する、
    請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の物体検出システム。
  6. 複数の物体検出装置を備え、
    前記複数の物体検出装置の各々は、
    周波数が所定のパターンで変化する単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動のうち他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、前記他の物体検出装置と略同時に送信する送信部と、
    物体での反射に応じて戻ってきた前記送信波としての受信波を受信する受信部と、
    前記送信波および前記受信波の送受信の結果として取得される情報に基づいて、前記物体に関する情報を検出する検出処理部と、
    を備える、物体検出システム。
  7. 前記単一のチャープ信号の前記所定のパターンは、前記周波数が単調に増加または減少するパターンである、
    請求項6に記載の物体検出システム。
  8. 前記送信波と前記受信波との類似度を示す相関値を取得する相関処理部をさらに備え、
    前記検出処理部は、前記相関値と閾値との比較結果に基づいて、前記物体に関する情報を検出する、
    請求項6または7に記載の物体検出システム。
  9. 前記検出処理部は、前記送信波が送信されたタイミングと前記受信波が受信されたタイミングとの差に基づいて、前記物体に関する情報として、前記物体までの距離を検出する、
    請求項6〜8のうちいずれか1項に記載の物体検出システム。
  10. 周波数が互いに異なるパターンで変化する複数のチャープ信号に基づく周波数変調がそれぞれ施された複数の波動のうち他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、前記他の物体検出装置と略同時に送信する送信部と、
    物体での反射に応じて戻ってきた前記送信波としての受信波を受信する受信部と、
    前記送信波および前記受信波の送受信の結果として取得される情報に基づいて、前記物体に関する情報を検出する検出処理部と、
    を備える、物体検出装置。
  11. 周波数が所定のパターンで変化する単一のチャープ信号に基づく周波数変調が施され、かつ互いに異なる位相が割り当てられるように位相変調が施された複数の波動のうち他の物体検出装置とは異なる単独または2以上の組み合わせに基づいて符号化された送信波を、前記他の物体検出装置と略同時に送信する送信部と、
    物体での反射に応じて戻ってきた前記送信波としての受信波を受信する受信部と、
    前記送信波および前記受信波の送受信の結果として取得される情報に基づいて、前記物体に関する情報を検出する検出処理部と、
    を備える、物体検出装置。
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