JP4993357B2 - 車両等における開閉体の駆動装置 - Google Patents

車両等における開閉体の駆動装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両等におけるドア、その他の開閉体を開閉するための駆動装置に関する。
従来の車両における開閉体、例えばスライドドアの駆動装置としては、例えば特許文献1及び2に記載されているように、開閉体に連結されたケーブルが巻回されている回転(出力)ドラムと、モータの駆動力が減速機構を介して入力され、モータの駆動力を回転ドラムに伝達可能な接続状態と伝達不能な非接続状態とに切り替えるクラッチ機構(電磁クラッチ)とを備え、クラッチ機構を接続状態として、回転ドラムを回転させることにより、これに巻回されたケーブルを介して、開閉体を開閉するようにしたものがある。
特開2005−83169号公報 特開2005−232918号公報
上記特許文献1及び2に記載されている開閉体の駆動装置においては、いずれも、回転ドラムの外径は軸方向に沿って一定とされ、その外周面に、開閉体を開閉するケーブルが巻回される螺旋溝が形成されている。
そのため、ケーブルに付着したダスト等の異物が、最側端部の螺旋溝を乗り越えて、回転ドラムの側端より落下し、その中心部に侵入することがある。
特に、特許文献1に記載の駆動装置のように、回転ドラムに巻回したケーブルを、回転ドラムの上方の配索経路を通して開閉体に連係したものにおいては、ケーブルに付着した異物が、配索経路より回転ドラムの上面に落下し、回転ドラムの側端より中心部に侵入し易くなる。
また、回転ドラムの側部の外周面には、通常、ケーブルの端末を係止する係止溝が、回転ドラムの内部に開口させて、かつ螺旋溝の周端と連続するようにして設けられているので、この係止溝に入り込んだ異物が、回転ドラムの内部に落下することがある。
このように、異物が回転ドラムの中心部に侵入すると、特許文献2の駆動装置のように、回転ドラム内に収容したクラッチ機構等の耐久性が損なわれることとなる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされてもので、異物が、回転ドラムの中心部に落下して侵入するのを防止することにより、回転ドラム内に収容したクラッチ機構等の耐久性を向上させうるようにした、車両等における開閉体の駆動装置を提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)一側面が開口し、他側面が側壁により閉塞された有底円筒状の回転ドラムを、回転軸をもってベースプレートに回転自在に枢支し、前記回転ドラムの外周面に形成された螺旋溝に、開閉体に連係されたケーブルを、その端末部を、前記回転ドラムに設けた係止溝に係止させて巻回し、かつ前記回転ドラム内に、前記ベースプレートに固定した電磁石と、この電磁石に対して、前記回転軸の軸方向で対向する磁性材よりなるロータと、前記回転ドラムの側壁と前記ロータ間に設けた磁性材よりなるアーマチュアとを設け、ータの駆動力を前記回転ドラムに伝達可能な接続状態、及び伝達不能な非接続状態に切り替え可能なクラッチ機構を収容してなる車両等における開閉体の駆動装置において、
前記回転ドラムにおける前記螺旋溝よりも側方の開口部側の外周面に、前記螺旋溝が形成された外周面の外径よりも大径をなす拡径部を設け、この拡径部に前記係止溝を設けるとともに、前記係止溝が形成されていない部分の前記拡径部の外周面に、円周方向を向く凹溝を設け、前記クラッチ機構を、前記拡径部を含む前記回転ドラムの円筒部内に収容して、前記ロータを前記円筒部の内部に位置させることにより、前記ロータの外周面全体を、前記拡径部を含む前記回転ドラムの円筒部により覆う。
(2)一側面が開口し、他側面が側壁により閉塞された有底円筒状の回転ドラムを、回転軸をもってベースプレートに回転自在に枢支し、前記回転ドラムの外周面に形成された螺旋溝に、開閉体に連係されたケーブルを、その端末部を、前記回転ドラムに設けた係止溝に係止させて巻回し、かつ前記回転ドラム内に、前記ベースプレートに固定した電磁石と、この電磁石に対して、前記回転軸の軸方向で対向する磁性材よりなるロータと、前記回転ドラムの側壁と前記ロータ間に設けた磁性材よりなるアーマチュアとを設け、ータの駆動力を前記回転ドラムに伝達可能な接続状態、及び伝達不能な非接続状態に切り替え可能なクラッチ機構を収容してなる車両等における開閉体の駆動装置において、
前記回転ドラムにおける前記螺旋溝よりも側方の開口部側の外周面に、前記螺旋溝が形成された外周面の外径よりも大径をなす拡径部を設け、前記クラッチ機構を、前記拡径部を含む前記回転ドラムの円筒部内に収容して、前記ロータを前記円筒部の内部に位置させることにより、前記ロータの外周面全体を、前記拡径部を含む前記回転ドラムの円筒部により覆い、さらに、前記係止溝を、前記回転ドラムにおける前記拡径部に、前記螺旋溝の周端と連続するとともに、回転ドラム内に開口しないように底部を閉塞壁により閉塞することにより、外側方に開口するようにして設け、かつ前記係止溝が形成されていない部分の前記拡径部の外周面に、円周方向を向く凹溝を設ける。
)上記(1)または(2)項において、前記回転ドラムを、前記ベースプレートに装着したドラムケース内に、該ドラム前記回転ドラムを、前記ベースプレートに装着したドラムケース内に、該ドラムケースの内周面が、前記回転ドラムの拡径部における少なくとも上部の外周面と近接するようにして収容する。
)上記(1)〜()項のいずれかにおいて、前記回転ドラムを、前記ベースプレートに、開口面を対向させて枢支し、かつ回転ドラムよりも上方に位置するベースプレートに、前記ケーブルの配索経路が設けられているものにおいて、前記ベースプレートに、回転ドラムにおける開口面側の側端部の上方を覆いうる閉塞部を設ける。
本発明によれば、次のような効果が奏せられる。
請求項1記載の発明によると、回転ドラムにおける螺旋溝よりも側方の開口部側の外周面に、螺旋溝が形成された外周面の外径よりも大径をなす拡径部を設けてあるため、ケーブルに付着したダスト等の異物が、最側端部の螺旋溝を乗り越えて、回転ドラムの開口端側より中心部に落下する恐れがなくなる。
そのため、回転ドラム内に収容したクラッチ機構等に、異物が付着するのが防止され、その耐久性は向上する。
また、係止溝が形成されていない部分の拡径部の外周面に、円周方向を向く凹溝を設けてあるため、万一、異物が拡径部を乗り越えても、凹溝内に入り込むので、それ以上異物が回転ドラムの開口端側に移動することはない。
さらに、係止溝を、拡径部に設けてあるため、ケーブルに付着した異物が、拡径部を乗り越えて係止溝内に入り込みにくくなるとともに、拡径部は肉厚が大となるので、係止溝を、回転ドラム内に開口させることなく、容易に形成することができる。
請求項2記載の発明によると、回転ドラムにおける螺旋溝よりも側方の開口部側の外周面に、前記螺旋溝が形成された外周面の外径よりも大径をなす拡径部を設け、係止溝を、前記回転ドラムにおける前記拡径部に、前記螺旋溝の周端と連続するとともに、回転ドラム内に開口しないように底部を閉塞壁により閉塞することにより、外側方に開口するようにして設けてあるため、異物が、最側端部の螺旋溝を乗り越えて、回転ドラムの開口端側より中心部に落下したり、係止溝より回転ドラムの内部に落下したりすることがなく、異物がクラッチ機構等に付着するのが確実に防止される。
また、係止溝が形成されていない部分の拡径部の外周面に、円周方向を向く凹溝を設けてあるため、万一、異物が拡径部を乗り越えても、凹溝内に入り込むので、それ以上異物が回転ドラムの開口端側に移動することはない。
さらに、係止溝を、拡径部に設けてあるため、ケーブルに付着した異物が、拡径部を乗り越えて係止溝内に入り込みにくくなるとともに、拡径部は肉厚が大となるので、係止溝を、回転ドラム内に開口させることなく、容易に形成することができる。
請求項記載の発明によると、回転ドラムを、前記ベースプレートに装着したドラムケース内に、該ドラムケースの内周面が、前記回転ドラムの拡径部における少なくとも上部の外周面と近接するようにして収容してあるため、異物が、拡径部を乗り越える恐れはより小さくなる。
請求項記載の発明によると、回転ドラムを、前記ベースプレートに、開口面を対向させて枢支し、かつ回転ドラムよりも上方に位置するベースプレートに、前記ケーブルの配索経路が設けられているものにおいて、前記ベースプレートに、回転ドラムにおける開口面側の側端部の上方を覆いうる閉塞部を設けてあるため、回転ドラムの上方の配索経路より落下した異物が、回転ドラムとベースプレートとの対向面間の隙間を通って、回転ドラムの中心部に落下する恐れが小さくなる。
以下、本発明一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の駆動装置を備える車両の側面図、図2は、駆動装置の縦断正面図、図3は、駆動装置の要部の分解斜視図である。なお、以下の説明においては、図1の左方を前とし、図2の左方及び図3の上方を左とする。
図1に示すように、ミニバンまたはワゴンタイプの車両の開閉体であるスライドドア1は、車体2の側面に設けられた上、中、下のガイドレール3、4、5により前後方向へ開閉可能に支持され、手動操作または車体2の後部に組み付けられた駆動装置6により、車体2の乗降口を閉鎖する全閉位置から、車体2の外側面より若干外方へ移動させつつ、車体2の側面に沿って後方へ移動した全開位置、及びその逆方向へ移動させることができる。
図2及び図3に示すように、駆動装置6は、車体2に固定される金属製の垂直のべ一スプレート7と、正逆回転可能なモータ8(図3においては図示略)と、モータ8の出力軸9に固着されたウォーム10に噛合する減速機構をなすウォームホイール11と、強化合成樹脂よりなる左右方向を向く回転軸12と、この回転軸12の右端部に一体成形された強化合成樹脂製の回転ドラム13と、ウォームホイール11と回転ドラム13との間の動力伝達経路を断続可能な電磁クラッチ14とを備えている。
ベースプレート7の一側方(図2の左側面)には、モータ8の出力軸9と、ウォームホイール11と、ウォームホイール11とを回転自在に収容するギヤケース15が近接して配設され、また、ベースプレート7の他側方(図2の右側面)には、電磁クラッチ14と、回転ドラム13と、回転ドラム13を覆うドラムケース16(図3においては省略)とが配設されている。なお、ウォームホイール11、電磁クラッチ14、回転ドラム13は、回転軸12と同軸に配置されている。
回転ドラム13の右側端より突出する回転軸12の右端部は、ドラムケース16の中心部に設けられた軸受孔17に、ボールベアリング18を介して枢支され、また、同じく左端部は、ベースプレート7に設けた円形の開口19を貫通して、ギヤケース15の中心部内に設けられた軸受筒部20内に、ボールベアリング21を介して枢支されている。
ウォームホイール11は、右方、すなわち電磁クラッチ14側が開口する短筒状断面を有し、ギヤケース15と一体をなす軸受筒部20の外面に、回転自在に嵌合されている。
ウォームホイール11の筒部内には、それと一体的に回転するダンパープレート22が圧嵌されている。ダンパープレート22は、ウォームホイール11の回転を、電磁クラッチ14の後述するロータ32に伝達する際の衝撃を緩和するためのものである。
回転ドラム13は、右側端が回転軸12と連続する側壁13aにより閉塞された有底円筒状をなし、側壁13aの内側面(左側面)と連続する内周面には、複数の係止凸部13bが、円周方向に間隔を設けて一体的に形成され、互いに隣接する係止凸部13bとの間には、後述するアーマチュア33の係止突片33aが嵌合される複数の係止凹部13cが形成されている。
回転ドラム13の外周面には、螺旋溝23が形成され、この螺旋溝23には、図1に示すように、一端がスライドドア1の開扉側と閉扉側にそれぞれ接続された、伝達部材としての開扉用のケーブル24aと閉扉用のケーブル24bとが、巻き取り及び送り出し可能に巻回されている。
両ケーブル24a、24bは、回転ドラム13の直上において、ベースプレート7とドラムケース16との間の配索空間に、左右方向に移動可能に設けられ、かつ互いに接近する方向に付勢された左右1対のテンションローラ(図示略)の対向面に掛け回され、常時テンションを与えられた状態で、ドラムケース16の挿通孔(図示略)から外部へ引き出され、スライドドア1に連結されている。
図2、図4及び図6に示すように、回転ドラム13における最左方の螺旋溝23と近接する左端部の外周面には、外径、螺旋溝23形成部、すなわちケーブル巻回部の最大外径よりも大径とした拡径部25が一体的に形成され、そのやや外方(左方)寄りの外周面には、その一部を残して、凹溝26が形成されている。
上記拡径部25は、ケーブル24a、24bに付着したダスト等の異物、または回転ドラム13の上方の配索経路より落下した異物が、螺旋溝23を乗り越えて左方へ移動し、回転ドラム13の内部、すなわち、電磁クラッチ14の収容空間に侵入するのを防止するためのものである。
また、凹溝26は、拡径部25をも乗り越えて左方に移動しようとする異物を、凹溝26内に入り込ませて、それ以上左方へ移動するのを防止するためのものである。
図2に示すように、ドラムケース16の上部の内周面は、回転ドラム13におけるケーブル巻回部の上部外周面と近接しており、またドラムケース16の左端面には、内周面が拡径部25の上部外周面と近接し、左端面がベースプレート7の右側面に当接する円弧状の閉塞片27が、その内周面と右方のドラムケース16の内周面とが連続するようにして一体的に形成されている。
この閉塞片27により、ベースプレート7の右側面と、回転ドラム13の左端面の上部との間に形成された隙間Sの一部が閉塞され、回転ドラム13の上方のケーブル配索経路より落下した異物が、隙間Sの上部を通って、電磁クラッチ14の収容空間に入り込むのが防止され、かつ異物が、拡径部25の外周面を乗り越えて隙間Sに侵入するの防止されている。
図2及び図3に示すように、ベースプレート7の上方には、回転ドラム13の側端部(内端部)側にほぼ直角に折曲されて、回転ドラム13の側端部、及びベースプレート7と回転ドラム13との隙間Sの上方を覆うようにした側面視右向き段状の閉塞部7aが、一体的に形成されている。このように、閉塞部7aを設けてあるため、回転ドラム13の上方のケーブル配索経路より、異物が回転ドラム13の上部外周面に落下したとしても、異物が、隙間Sを通って回転ドラム13の内部に侵入する恐れより小さくなる。
図5及び図6に示すように、回転ドラム13の開口端部である左端部、すなわち、拡径部25における凹溝26が形成されていない部分には、内径側に僅かに突出する厚肉部28が形成され、この厚肉部28には、上記開扉用のケーブル24aの他端を係止するための係止溝29が、外径方向と左外側方のみに開口し、回転ドラム13内には開口しないように、閉塞壁28aを残して、かつ最左方の螺旋溝23の周端と連続するようにして形成されている。
このように、係止溝29を、回転ドラム13内に開口しないように、閉塞壁28aを残して形成してあるため、ケーブル24aに付着した異物や、回転ドラム13の上方のケーブル配索経路より落下した異物が、係止溝29内に侵入しても、回転ドラム13内に入り込む恐れは小さい
また、係止溝29は、拡径部25に形成されているので、異物が、拡径部25を乗り越えて、止溝29内に入り込む恐れは小さい
さらに、拡径部25において、回転ドラム13の肉厚が大となっているので、係止溝29を、回転ドラム13内に開口させることなく、容易に形成することができる。
図7に示すように、回転ドラム13における側壁13aの右側面の外周部寄りには、上記閉扉用のケーブル24bの他端を係止するための係止溝30が、右方に開口し、かつ最右方の螺旋溝23の周端と連続するようにして形成されている。
上記電磁クラッチ14は、回転ドラム13の内径側である円筒部内に収容され、かつベースプレート7の右側面に固定されている電磁石31と、電磁石31の右側面に対して、回転軸12の軸方向で対向する磁性材よりなるロータ32と、回転ドラム13の側壁13aとロータ32間に設けられ、それらの内側面(左側面)と右側面に対して、軸方向に対向する磁性材よりなるアーマチュア33とを備えている。
電磁石31は、磁性材よりなるほぼ円筒状のフィールドコア31aと、フィールドコア31aに巻き付けられたコイル31bとを有し、フィールドコア31aは、ベースプレート7の右側面に、ねじ34により固定されている(図3参照)。
ロータ32の左側面には、左方を向き、フィールドコア31aの貫通孔35を回転自在に貫通する軸受筒部32aが連設され、この軸受筒部32a内には、回転軸12が相対回転自在に嵌合され、ロータ32は、回転ドラム13の円筒部内に回転自在に支持されている。
回転軸12の左端部の外周面に形成された環状溝36には、ロータ32の左方への移動を規制するストッパリング37が嵌合されている。
軸受筒部32aの左端部は、セレーション軸38となっており、このセレーション軸38に、ダンパープレート22の中心のセレーション孔39を嵌合することにより、ロータ32は、ダンパープレート22を介して、ウォームホイール11と一体的に回転するようになっている。
アーマチュア33の外周面には、上記回転ドラム13の係止凹部13cに、相対回転不能かつ軸方向に移動可能として嵌合される複数の係止突片33aが、放射方向を向いて一体的に形成されている。
アーマチュア33は、その中心に形成された軸孔40を、回転ドラム13内における回転軸12の右端部に形成された拡径軸部41に、軸方向に摺動可能に嵌合し、かつ係止突片33aを係止凹部13cに嵌合することにより、ロータ32と回転ドラム13の側壁13a間において、回転ドラム13と一体的に回転するようにして、回転ドラム13内に収容されている。
ロータ32とアーマチュア33との対向面間において、ロータ32の右側面に形成された環状凹溝42には、ウェーブワッシャ43が収容され、このウェーブワッシャ43により、アーマチュア33は、ロータ32の対向面(右側面)から離れる方向に常時付勢されている。これにより、電磁クラッチ14の非作動時において、アーマチュア33がロータ32側に移動するのが阻止され、ロータ32に当接して異音が発生するのが防止される。
アーマチュア33と回転ドラム13の側壁13aとの対向面間において、側壁13aの左側面に形成された凹部44には、回転軸12に軸方向に移動可能に嵌合された扁平リング状をなす緩衝部材45が、左端部をアーマチュア33側に若干突出させ、かつアーマチュア33との対向面間に僅かに隙間が形成されるようにして挿嵌されている。この緩衝部材45は、例えばゴムまたは熱可塑性エラストマー(例えばポリエステル、ウレタン系)等の弾性材、もしくは軟質合成樹脂材等により形成されている。
このように、アーマチュア33と回転ドラム13の側壁13aとの対向面間に、緩衝部材45を設けてあるため、電磁クラッチ14の非作動時において、アーマチュア33が右方に移動しても、側壁13aに直接当接することはなく、当接音の発生するのが防止される。
特に、電磁石31に通電して、電磁クラッチ14を接続状態とし、ロータ32に吸着されているアーマチュア33が、電磁石31への非通電直後に、ウエーブワッシャ43の反力により右方に押動させられた際でも、緩衝部材45に当接して衝撃が吸収されるので、側壁13aに衝突して打音を発生させることはない。
次に、駆動装置6の作用について説明する。
電磁石31に通電して電磁クラッチ14を作動させると、アーマチュア33が、ウェーブワッシャ43の付勢力に抗して、ロータ32に吸着される。この状態においては、モータ8の回転が、ウォーム10、ウォームホイール11、ダンパープレート22、ロータ32、アーマチュア33、回転ドラム13及びケーブル24aまたはケーブル24bに伝達され、スライドドア1を閉じ方向へまたは開き方向へ移動させることができる。
また、電磁石31への通電を停止して、電磁クラッチ14を非作動状態とすると、アーマチュア33が、ウェーブワッシャ43の付勢力により、ロータ32の右側面より離間し、回転ドラム13への動力の伝達が断たれることにより、スライドドア1の移動は停止する。
この際、上述したように、アーマチュア33は、ウエーブワッシャ43の反力により、回転ドラム13の側壁13a側に押動されるが、側壁13aとアーマチュア33との対向面間には、緩衝部材45を介設してあるため、これにアーマチュア33が当接して衝撃が吸収され、打音の発生が抑えられる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、回転ドラム13を、一端側(左端面)が開口する短筒状断面を有するものとし、その内部に電磁クラッチ14を収容し、かつ開口面側の側部外周面に、拡径部25を設けてあるが、回転ドラムを、両側面が開口する円筒状のものとし、その一方の内部に、電磁クラッチ14を収容し、他方の内部に、例えば回転ドラムの軸受等を収容するようなときには、回転ドラム13の両側部の外周面に、拡径部25を設けることもある。
本発明の駆動装置6は、上記スライドドアの他、ヒンジ式ドア、バックドア、サンルーフ、または窓等の開閉体を開閉する際にも適用することができる。
本発明の一実施形態を備える車両の側面図である。 本発明の駆動装置の中央縦断正面図である。 同じく、駆動装置の要部の分解斜視図である。 回転ドラムの正面図である。 図4のV-V線拡大縦断側面図である。 回転ドラムを開口側より見た斜視図である。 同じく、側壁側より見た斜視図である。
1 スライドドア(開閉体)
2 車体
3、4、5 ガイドレール
6 駆動装置
7 ベースプレート
7a 閉塞部
8 モータ
9 出力軸
10 ウォーム
11 ウォームホイール
12 回転軸
13 回転ドラム
13a 側壁
13b 係止凸部
13c 係止凹部
14 電磁クラッチ(クラッチ機構)
15 ギヤケース
16 ドラムケース
17 軸受孔
19 開口
20 軸受筒部
21 ボールベアリング
22 ダンパープレート
23 螺旋溝
24a、24b ケーブル
25 拡径部
26 凹溝
27 閉塞片
28 厚肉部
28a 閉塞壁
29、30 係止溝
31 電磁石
31a フィールドコア
31b コイル
32 ロータ
32a 軸受筒部
33 アーマチュア
33a 係止突片
34 ねじ
35 貫通孔
36 環状溝
37 ストッパリング
38 セレーション軸
39 セレーション孔
40 軸孔
41 拡径軸部
42 環状凹溝
43 ウエーブワッシャ
44 凹部
45 緩衝部材
S 隙間

Claims (4)

  1. 一側面が開口し、他側面が側壁により閉塞された有底円筒状の回転ドラムを、回転軸をもってベースプレートに回転自在に枢支し、前記回転ドラムの外周面に形成された螺旋溝に、開閉体に連係されたケーブルを、その端末部を、前記回転ドラムに設けた係止溝に係止させて巻回し、かつ前記回転ドラム内に、前記ベースプレートに固定した電磁石と、この電磁石に対して、前記回転軸の軸方向で対向する磁性材よりなるロータと、前記回転ドラムの側壁と前記ロータ間に設けた磁性材よりなるアーマチュアとを設け、ータの駆動力を前記回転ドラムに伝達可能な接続状態、及び伝達不能な非接続状態に切り替え可能なクラッチ機構を収容してなる車両等における開閉体の駆動装置において、
    前記回転ドラムにおける前記螺旋溝よりも側方の開口部側の外周面に、前記螺旋溝が形成された外周面の外径よりも大径をなす拡径部を設け、この拡径部に前記係止溝を設けるとともに、前記係止溝が形成されていない部分の前記拡径部の外周面に、円周方向を向く凹溝を設け、前記クラッチ機構を、前記拡径部を含む前記回転ドラムの円筒部内に収容して、前記ロータを前記円筒部の内部に位置させることにより、前記ロータの外周面全体を、前記拡径部を含む前記回転ドラムの円筒部により覆ったことを特徴とする車両等における開閉体の駆動装置。
  2. 一側面が開口し、他側面が側壁により閉塞された有底円筒状の回転ドラムを、回転軸をもってベースプレートに回転自在に枢支し、前記回転ドラムの外周面に形成された螺旋溝に、開閉体に連係されたケーブルを、その端末部を、前記回転ドラムに設けた係止溝に係止させて巻回し、かつ前記回転ドラム内に、前記ベースプレートに固定した電磁石と、この電磁石に対して、前記回転軸の軸方向で対向する磁性材よりなるロータと、前記回転ドラムの側壁と前記ロータ間に設けた磁性材よりなるアーマチュアとを設け、ータの駆動力を前記回転ドラムに伝達可能な接続状態、及び伝達不能な非接続状態に切り替え可能なクラッチ機構を収容してなる車両等における開閉体の駆動装置において、
    前記回転ドラムにおける前記螺旋溝よりも側方の開口部側の外周面に、前記螺旋溝が形成された外周面の外径よりも大径をなす拡径部を設け、前記クラッチ機構を、前記拡径部を含む前記回転ドラムの円筒部内に収容して、前記ロータを前記円筒部の内部に位置させることにより、前記ロータの外周面全体を、前記拡径部を含む前記回転ドラムの円筒部により覆い、さらに、前記係止溝を、前記回転ドラムにおける前記拡径部に、前記螺旋溝の周端と連続するとともに、回転ドラム内に開口しないように底部を閉塞壁により閉塞することにより、外側方に開口するようにして設け、かつ前記拡径部における前記係止溝が形成されていない部分の外周面に、円周方向を向く凹溝を設けたことを特徴とする車両等における開閉体の駆動装置。
  3. 前記回転ドラムを、前記ベースプレートに装着したドラムケース内に、該ドラムケースの内周面が、前記回転ドラムの拡径部における少なくとも上部の外周面と近接するようにして収容したことを特徴とする請求項1または2記載の車両等における開閉体の駆動装置。
  4. 前記回転ドラムを、前記ベースプレートに、開口面を対向させて枢支し、かつ回転ドラムよりも上方に位置するベースプレートに、前記ケーブルの配索経路が設けられているものにおいて、前記ベースプレートに、回転ドラムにおける開口面側の側端部の上方を覆いうる閉塞部を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両等における開閉体の駆動装置。
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