JP2021110424A - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021110424A
JP2021110424A JP2020004207A JP2020004207A JP2021110424A JP 2021110424 A JP2021110424 A JP 2021110424A JP 2020004207 A JP2020004207 A JP 2020004207A JP 2020004207 A JP2020004207 A JP 2020004207A JP 2021110424 A JP2021110424 A JP 2021110424A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotating body
clutch device
cam member
pressure ring
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020004207A
Other languages
English (en)
Inventor
博之 千田
Hiroyuki Senda
博之 千田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuba Corp
Original Assignee
Mitsuba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuba Corp filed Critical Mitsuba Corp
Priority to JP2020004207A priority Critical patent/JP2021110424A/ja
Publication of JP2021110424A publication Critical patent/JP2021110424A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

【課題】「ロック状態」になるときの作動音(異音)の発生を低減することができるクラッチ装置の提供。【解決手段】係合凸部52cと係合凹部56dとが係合して「ロック状態」になるときに、第1および第2プレッシャーリング55,56の軸方向に対して所定角度で傾斜し、かつ第1および第2プレッシャーリング55,56の回転方向を向く第1および第2傾斜面S1,S2が、それぞれ互いに面接触される。これにより、係合凸部52cと係合凹部56dとの係合動作を緩やかにして、ひいてはクラッチ装置50を従前に比して徐々に「ロック状態」にすることができる。したがって、「ロック状態」になるときの作動音(異音)の発生を低減することができ、静粛性を向上させることが可能となる。【選択図】図10

Description

本発明は、駆動軸と従動軸との間に設けられるクラッチ装置に関する。
従来、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンドウ装置等の駆動源には、小型でありながら大きな出力が得られる減速機構付モータが用いられる。減速機構付モータでは、比較的大きな減速比が得られるウォーム減速機を用い、これにより出力軸に大きな負荷、例えば窓を無理にこじ開けるような負荷が掛かったとしても、出力軸は簡単には回転されることが無い。言い換えれば、ウォーム減速機は、防犯上有用な「ブレーキ力」を発生する。なお、より大きな負荷に耐えられるようにするには、より大きな減速比のウォーム減速機を採用すれば良い。
しかしながら、単にウォーム減速機の減速比を大きくしたのでは、防犯上では優れるものの、効率の悪い減速機構付きモータとなる。すなわち、減速比が大きいために、その分、窓の開閉に要する時間が長くなってしまう。そこで、モータの回転数を上げるためにモータの出力を上げることも考えられるが、騒音の発生や消費電力の増大を招くことになる。よって、減速機構付きモータの効率を悪化させること無く、より大きな負荷に耐えられるようにするのが望ましい。
例えば、特許文献1には、電動モータおよびウォーム減速機を備えた減速機構付モータが記載されている。そして、アーマチュア軸(駆動軸)とウォーム軸(従動軸)との間にはクラッチ装置が設けられている。このクラッチ装置は、アーマチュア軸が停止状態にあり、ウォーム軸に大きな回転力が付加されると、ウォーム軸が「ロック状態」になる。これにより、ウィンドウガラスが無理にこじ開けられるようなことが防止される。
特開2018−179119号公報
特許文献1に記載されたクラッチ装置では、ギヤケースに固定されたカバー部材に複数の係合凸部が設けられ、ウォーム軸に移動自在に設けられた第2プレッシャーリングに複数の係合凹部が設けられている。そして、ウォーム軸がアーマチュア軸に対して相対回転、つまりウォーム軸に大きな回転力が付加されると、係合凹部および係合凸部が係合される。これにより、第2プレッシャーリングおよびウォーム軸がそれ以上回転することが防止されて、ひいてはクラッチ装置が「ロック状態」になる。
しかしながら「ロック状態」になるときには、係合凹部に対して係合凸部が勢い良く入り込む。したがって、例えば、洗車時にウィンドウガラスを拭き取る等してウィンドウガラスに大きな負荷が繰り返し掛かるような場合には、通常では聴かないようなクラッチ装置の作動音(異音)が周期的に発生する虞があった。
本発明の目的は、「ロック状態」になるときの作動音(異音)の発生を低減することができるクラッチ装置を提供することにある。
本発明の一態様では、駆動軸と従動軸との間に設けられるクラッチ装置であって、前記駆動軸の端部に固定された第1回転体と、前記従動軸に軸方向に移動自在に設けられ、前記第1回転体に突き合わされる第2回転体と、前記従動軸の端部に固定され、前記駆動軸に対する前記従動軸の相対回転により、前記第2回転体を前記第1回転体から引き離すカム部材と、前記第1および第2回転体を回転自在に収容するハウジングと、前記ハウジングに設けられた第1係合部と、前記第2回転体に設けられ、前記第2回転体が前記第1回転体から引き離されたときに前記第1係合部に係合される第2係合部と、を備え、前記第1および第2係合部は、前記第1および第2回転体の軸方向に対して所定角度で傾斜し、かつ前記第1および第2回転体の回転方向を向く第1傾斜面および第2傾斜面をそれぞれ有し、前記第1および第2傾斜面は、前記第2回転体が前記第1回転体から引き離されたときに互いに面接触されることを特徴とする。
本発明の他の態様では、前記カム部材は、円柱状に形成され、前記第1および第2回転体の互いの対向部に、前記カム部材が入り込むV字溝がそれぞれ設けられ、前記カム部材が前記V字溝の最深部に配置されたときに、前記第1および第2回転体が互いに突き合わされ、前記第1回転体に対する前記カム部材の相対回転により前記カム部材が前記最深部から移動したときに、前記第2回転体が前記第1回転体から引き離されることを特徴とする。
本発明の他の態様では、前記V字溝は、一対の対向壁面を有し、前記第1および第2回転体の径方向を基準とした前記対向壁面の傾斜角度が、前記第1および第2回転体の軸方向を基準とした前記第1および第2傾斜面の傾斜角度よりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、第1係合部と第2係合部とが係合して「ロック状態」になるときに、第1および第2回転体の軸方向に対して所定角度で傾斜し、かつ第1および第2回転体の回転方向を向く第1および第2傾斜面が、それぞれ互いに面接触される。これにより、第1係合部と第2係合部との係合動作を緩やかにして、ひいてはクラッチ装置を従前に比して徐々に「ロック状態」にすることができる。したがって、「ロック状態」になるときの作動音(異音)の発生を低減することができ、静粛性を向上させることが可能となる。
パワーウィンドウ装置を示す概要図である。 パワーウィンドウモータを示す平面図である。 図2のクラッチ装置のA矢視図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 図3のC−C線に沿う断面図である。 クラッチ装置の分解斜視図である。 カバー部材の詳細構造を説明する斜視図である。 第2プレッシャーリングの詳細構造を説明する斜視図である。 クラッチ装置の動作説明図(分解状態)である。 クラッチ装置の動作説明図(組立状態)である。 (a),(b),(c),(d)は、係合凸部および係合凹部の係合動作を説明する図である。
以下、本発明の一実施の形態にについて、図面を用いて詳細に説明する。
図1はパワーウィンドウ装置を示す概要図を、図2はパワーウィンドウモータを示す平面図を、図3は図2のクラッチ装置のA矢視図を、図4は図3のB−B線に沿う断面図を、図5は図3のC−C線に沿う断面図を、図6はクラッチ装置の分解斜視図を、図7はカバー部材の詳細構造を説明する斜視図を、図8は第2プレッシャーリングの詳細構造を説明する斜視図をそれぞれ示している。
図1に示されるように、自動車等の車両の側面に設けられるサイドドア10には、例えばケーブル式のパワーウィンドウ装置11が搭載されている。パワーウィンドウ装置11は、サイドドア10のドア枠10aに設けられたウィンドウガラス12を電動で昇降させる装置である。パワーウィンドウ装置11は、パワーウィンドウモータ20と、このパワーウィンドウモータ20によって駆動されるウィンドウレギュレータ13と、を備えている。
パワーウィンドウモータ20は、モータ部21とギヤ部22とを備え、ギヤ部22には、外周部に駆動ケーブル14が巻き掛けられたドラム23が設けられている。ウィンドウレギュレータ13は、サイドドア10の上下方向、つまりウィンドウガラス12の昇降方向に延びるガイドレール13aを備え、ガイドレール13aの上下側には、駆動ケーブル14の移動方向を折り返す上側プーリ13bおよび下側プーリ13cがそれぞれ回転自在に取り付けられている。
ガイドレール13aには、ウィンドウガラス12の下端部を支持するキャリアプレート13dが摺動自在に設けられている。キャリアプレート13dには、上側プーリ13bおよび下側プーリ13cにより折り返された駆動ケーブル14の一側端部14aおよび他側端部14bが連結されている。
そして、車室内に設けられた操作スイッチ(図示せず)を開操作することで、パワーウィンドウモータ20は正方向に回転駆動され、ドラム23が時計回り方向に回転される。これにより、実線矢印に示されるように、駆動ケーブル14の他側端部14bが引っ張られて、キャリアプレート13dがガイドレール13aに沿って下降される。よって、ウィンドウガラス12が実線矢印に示されるように下降して、ウィンドウガラス12が開けられる。
一方、操作スイッチを閉操作することで、パワーウィンドウモータ20は逆方向に回転駆動され、ドラム23が反時計回り方向に回転される。これにより、破線矢印に示されるように、駆動ケーブル14の一側端部14aが引っ張られて、キャリアプレート13dがガイドレール13aに沿って上昇される。よって、ウィンドウガラス12が破線矢印に示されるように上昇して、ウィンドウガラス12が閉じられる。
図2に示されるように、パワーウィンドウモータ20を形成するモータ部21およびギヤ部22は、複数の締結ねじ24(図示では2つのみを示す)によって、互いに接続されている。
モータ部21は、断面が略小判形状(詳細図示せず)に形成された有底のヨーク25を備えている。これにより、パワーウィンドウモータ20の全体を扁平形状として、サイドドア10内の幅狭空間(図示せず)への搭載性を向上させている。ヨーク25は、導電性を有する金属板を深絞り成形(プレス成形)して形成され、ヨーク25内には、断面が略円弧形状に形成された複数の永久磁石26(図示では2つのみを示す)が設けられている。また、これらの永久磁石26の内側には、所定の隙間を介してアーマチュア27が回転自在に設けられている。なお、アーマチュア27には、所定の巻き数および巻き方で、コイル28が巻装されている。
アーマチュア27の回転中心には、アーマチュア軸(駆動軸)29が固定されている。アーマチュア軸29の軸方向一側(図中右側)は、ヨーク25の底部に設けられた第1軸受30により回転自在に支持されている。一方、アーマチュア軸29の軸方向他側(図中左側)は、ギヤケース34内に固定されたクラッチケース51内にまで延在されている。
アーマチュア軸29の軸方向に沿うクラッチケース51とアーマチュア27との間には、コンミテータ31が一体に設けられている。コンミテータ31は、導電性を有する複数の整流子片(図示せず)を備えており、これらの整流子片にコイル28の端部が電気的に接続されている。これにより、コンミテータ31からコイル28に駆動電流が供給されて、アーマチュア27に電磁力が発生する。よって、アーマチュア軸29が正方向または逆方向に所定の回転数で回転される。
ヨーク25の開口側(図中左側)には、プラスチック等の樹脂材料よりなるブラシホルダ(図示せず)が装着されている。このブラシホルダには、コンミテータ31を中心に互いに90度間隔で配置された一対のブラシ32(図示では1つのみを示す)が移動自在に設けられ、これらのブラシ32はコンミテータ31の外周に摺接するようになっている。なお、ブラシ32は、スプリング33の弾性力により安定した状態でコンミテータ31に摺接するようになっている。
ギヤ部22は、複数の締結ねじ24によりヨーク25に連結されるギヤケース34を備えている。このギヤケース34は、プラスチック等の樹脂材料により形成され、略バスタブ形状に形成されたウォームホイール収容部35を備えている。そして、ウォームホイール収容部35には、ウォーム減速機SDを形成するウォームホイール36が回転自在に収容されている。なお、ウォームホイール36の外周部分には、ギヤ歯36a(詳細図示せず)が形成され、当該ギヤ歯36aには、ウォーム39が噛み合わされている。
ウォームホイール収容部35の開口部分は、ギヤカバー37により閉塞されている。そして、ギヤカバー37の中心部分からは、ウォームホイール36の回転中心に一体に設けられたセレーション部36bが突出されている。ここで、セレーション部36bには、駆動ケーブル14が巻き掛けられたドラム23(図1参照)が、一体回転可能に装着される。
また、ギヤケース34には、ウォームホイール収容部35に隣接して、ウォーム収容部38が設けられている。このウォーム収容部38は、ギヤケース34の内部で、かつアーマチュア軸29の軸線上に配置されている。そして、ウォーム収容部38内には、ウォーム39が固定されたウォーム軸(従動軸)40が回転自在に収容されている。なお、ウォーム軸40およびアーマチュア軸29は、図2に示されるように、それぞれ同軸上に配置されている。ここで、ウォーム減速機SDは、ウォームホイール36,ウォーム39およびウォーム軸40によって構成されている。
さらに、ギヤケース34には、ウォームホイール収容部35およびウォーム収容部38の双方に隣接して、クラッチ収容部41が設けられている。このクラッチ収容部41は、ギヤケース34のヨーク25寄りの部分に配置され、その内部には、クラッチ装置50が収容されている。
ここで、クラッチ装置50は、アーマチュア軸29の回転力に対して、ウォーム軸40の回転力が上回る場合に「ロック状態(オン状態)」になり、これによりウォーム軸40に掛かる大きな負荷で無理にウォーム軸40が回転されることが阻止される。これに対し、ウォーム軸40の回転力に対してアーマチュア軸29の回転力が上回る場合に「アンロック状態(オフ状態)」になり、アーマチュア軸29およびウォーム軸40が供回りする。つまり、ウィンドウガラス12(図1参照)の昇降が可能となる。
このように、パワーウィンドウモータ20では、減速機構に、比較的大きな減速比が得られるウォーム減速機SDを採用している。そして、このウォーム減速機SDは、アーマチュア軸29(ウォーム軸40)の回転を所定の速度にまで減速して高トルク化し、この高トルク化された回転力を外部のウィンドウレギュレータ13(図1参照)に出力する。これにより、重量が嵩むウィンドウガラス12(図1参照)を容易に昇降させることができる。
次に、クラッチ装置50の構造について、図面を用いて詳細に説明する。
図3ないし図6に示されるように、クラッチ装置50は、アーマチュア軸29と、ウォーム軸40との間に設けられている。クラッチ装置50は、有底筒状に形成された鋼製のクラッチケース(ハウジング)51を備え、当該クラッチケース51は、筒状本体51aおよび底壁51bを有している。底壁51bの中心部分には、アーマチュア軸29が隙間を持って挿通される貫通孔51cが設けられている。すなわち、クラッチケース51の底壁51b側がアーマチュア軸29側に配置され、クラッチケース51の開口側がウォーム軸40側に配置されている。
底壁51bの外周部分には、一対の固定部51dが一体に設けられている。これらの固定部51dは、底壁51bの周方向に等間隔(180度間隔)で設けられ、アーマチュア軸29(ウォーム軸40)を中心に対向配置されている。一対の固定部51dには、ねじ穴51eがそれぞれ設けられ、これによりクラッチケース51は、一対の固定ねじ(図示せず)によりギヤケース34(図2参照)内に強固に固定される。
筒状本体51aの軸方向に沿う底壁51b側とは反対側の開口部分には、3つの装着凹部51fが設けられている。これらの装着凹部51fは、筒状本体51aの周方向に等間隔(120度間隔)で設けられ、筒状本体51aの径方向内側に配置されている。そして、3つの装着凹部51fには、クラッチケース51の開口側を閉塞するカバー部材52の固定凸部52bがそれぞれ入り込んでいる。つまり、クラッチケース51の開口部分には、カバー部材52が相対回転不能に固定されている。
カバー部材52は、クラッチケース51とともに本発明におけるハウジングを構成しており鋼製となっている。図7に示されるように、カバー部材52は、環状に形成された環状本体52aを備えている。環状本体52aには、当該環状本体52aから径方向外側に突出された3つの固定凸部52bが設けられている。そして、これらの固定凸部52bは、環状本体52aの周方向に等間隔(120度間隔)で設けられている。
また、3つの固定凸部52bには、カバー部材52をクラッチケース51の開口部分に装着した状態で、クラッチケース51内に向けて所定高さで突出された係合凸部52cが、それぞれ一体に設けられている。すなわち、3つの係合凸部52cは、カバー部材52の軸方向に突出されている。ここで、3つの係合凸部52cは、本発明における第1係合部を構成している。
さらに、それぞれの係合凸部52cには、カバー部材52の軸方向に真っ直ぐに延びた第1垂直面V1と、カバー部材52の軸方向に所定角度で傾斜された第1傾斜面S1と、が設けられている。これらの第1垂直面V1および第1傾斜面S1は、いずれも第1および第2プレッシャーリング55,56の回転方向を向いている。そして、第1垂直面V1は、第1および第2プレッシャーリング55,56の回転方向一側(図11中左側)に配置され、第1傾斜面S1は、第1および第2プレッシャーリング55,56の回転方向他側(図11中右側)に配置されている。また、図11(d)に示されるように、第1および第2プレッシャーリング55,56の軸方向(図中上下方向)を基準とした第1傾斜面S1の傾斜角度α度は、約21度に設定されている。
そして、図11(d)に示されるように、第1垂直面V1の一部および第1傾斜面S1の一部を含む係合凸部52cの先端部分は、クラッチ装置50の「ロック状態」において、第2プレッシャーリング56の係合凹部56dに入り込むようになっている。なお、図7,図9および図10では、第1傾斜面S1の配置箇所を分かり易くするために、当該第1傾斜面S1に網掛けを施している。
図4ないし図6に示されるように、環状本体52aの径方向内側には、ウォーム軸40を回転自在に支持する第2軸受53が嵌め込まれている。ここで、第2軸受53およびヨーク25の底部に設けられた第1軸受30(図2参照)は、何れも粉末冶金法で製造された多孔質の金属体に潤滑油を含浸させた滑り軸受となっている。また、クラッチケース51内には、筒状の第3軸受54が圧入により固定されている。そして、この第3軸受54においても、第1軸受30および第2軸受53と同様の滑り軸受となっている。
さらに、クラッチケース51内には、鉄等の金属材料によりそれぞれ略円柱形状に形成された第1プレッシャーリング55および第2プレッシャーリング56が回転自在に収容されている。具体的には、第1および第2プレッシャーリング55,56は、クラッチケース51内において、第3軸受54により回転自在に支持されている。よって、第1および第2プレッシャーリング55,56は、クラッチケース51内でスムーズに回転可能となっている。なお、第1プレッシャーリング55は本発明における第1回転体を構成し、第2プレッシャーリング56は本発明における第2回転体を構成している。
第1プレッシャーリング55は、第2プレッシャーリング56の第2突き合わせ面56aに突き合わせられる第1突き合わせ面(対向部)55aを備えている。また、第1プレッシャーリング55の軸方向に沿う第1突き合わせ面55a側とは反対側には、第1底面55bが設けられている。
そして、第1底面55bの中心部分には、アーマチュア軸29の軸方向他側の端部が固定されている。ここで、第1プレッシャーリング55とアーマチュア軸29との固定構造は、所謂「Dカット」の凹凸嵌合構造を採用している。すなわち、第1底面55bには、断面がD字形状の嵌合穴55cが設けられ、当該嵌合穴55cに、アーマチュア軸29の軸方向他側の断面がD字形状に形成された嵌合部29a(図4参照)が嵌合されている。これにより、第1プレッシャーリング55およびアーマチュア軸29は、がたつくこと無く互いに強固に連結され、一体回転可能となっている。
第1突き合わせ面55aには、第1プレッシャーリング55の径方向に沿う断面形状が略V字形状に形成された第1凹溝(V字溝)55dが設けられている。このV字形状に形成された第1凹溝55dにはカム部材57が入り込むようになっており、第1凹溝55dは第2プレッシャーリング56に向けて開口されている。そして、第1凹溝55dは、一対の対向壁面55eを備えており、これらの対向壁面55eは、互いに向き合うようにして配置されている。そして、図9に示されるように、第1および第2プレッシャーリング55,56の径方向を基準とした対向壁面55eの傾斜角度β度は、約50度に設定されている。ここで、対向壁面55eの傾斜角度β度は、第1傾斜面S1の傾斜角度α度よりも大きくなっている(β度>α度)。
第2プレッシャーリング56は、第1プレッシャーリング55の第1突き合わせ面55aに突き合わせられる第2突き合わせ面(対向部)56aを備えている。また、第2プレッシャーリング56の軸方向に沿う第2突き合わせ面56a側とは反対側には、第2底面56bが設けられている。
そして、図6および図8に示されるように、第2底面56bの中心部分には、ウォーム軸40を移動自在に支持する支持孔56cが設けられている。すなわち、第2プレッシャーリング56は、ウォーム軸40に軸方向に移動自在に設けられている。また、第2底面56bの支持孔56cの周囲には、カバー部材52に設けられた3つの係合凸部52c(図7参照)にそれぞれ係合され得る3つの係合凹部(第2係合部)56dが設けられている。なお、3つの係合凸部52cと3つの係合凹部56dとが互いに係合された状態が、クラッチ装置50の「ロック状態」である(図11(d)参照)。ここで、クラッチ装置50の詳細な動作については、後で説明する。
3つの係合凹部56dは、第2底面56bの周方向に等間隔(120度間隔)で設けられており、それぞれの係合凹部56dには、第2プレッシャーリング56の軸方向に真っ直ぐに延びた第2垂直面V2と、第2プレッシャーリング56の軸方向に所定角度で傾斜された第2傾斜面S2と、が設けられている。これらの第2垂直面V2および第2傾斜面S2は、いずれも第1および第2プレッシャーリング55,56の回転方向を向いている。そして、第2垂直面V2は、第1および第2プレッシャーリング55,56の回転方向一側(図11中左側)に配置され、第2傾斜面S2は、第1および第2プレッシャーリング55,56の回転方向他側(図11中右側)に配置されている。また、図11(d)に示されるように、第1および第2プレッシャーリング55,56の軸方向(図中上下方向)を基準とした第2傾斜面S2の傾斜角度は、第1傾斜面S1の傾斜角度と同じα度(約21度)に設定されている。
これにより、第1傾斜面S1および第2傾斜面S2は、互いに面接触可能となっている。なお、図8ないし図10では、第2傾斜面S2の配置箇所を分かり易くするために、当該第2傾斜面S2に網掛けを施している。
第2突き合わせ面56aには、第2プレッシャーリング56の径方向に沿う断面形状が略V字形状に形成された第2凹溝(V字溝)56eが設けられている。このV字形状に形成された第2凹溝56eにはカム部材57が入り込むようになっており、第2凹溝56eは第1プレッシャーリング55に向けて開口されている。そして、第2凹溝56eは、一対の対向壁面56fを備えており、これらの対向壁面56fは、互いに向き合うようにして配置されている。そして、図11(d)に示されるように、第1および第2プレッシャーリング55,56の径方向を基準とした対向壁面56fの傾斜角度は、第1凹溝55dを形成する対向壁面55eの傾斜角度と同じβ度(約50度)に設定されている。
また、図5に示されるように、第1プレッシャーリング55と第2プレッシャーリング56とが突き合わされた状態では、第1凹溝55dおよび第2凹溝56eは、断面形状が略菱形となって空間Sを形成する。そして、第1プレッシャーリング55と第2プレッシャーリング56との間に形成された空間Sには、円柱状に形成されたカム部材57が内接するようにして収容される。すなわち、カム部材57は、第1および第2凹溝55d,56e内に入り込んでいる。
第1凹溝55dおよび第2凹溝56eが形成する空間Sに収容されたカム部材57は、ウォーム軸40の軸方向に沿うウォーム39側とは反対側の端部に固定されている。具体的には、カム部材57の軸方向は、第1および第2プレッシャーリング55,56の径方向と一致しており、ウォーム軸40のカム部材57が設けられた部分は、略T字形状となっている。なお、ウォーム軸40およびカム部材57は一体に形成され、十分な剛性を持たせるために鋼製となっている。
そして、アーマチュア軸29に対するウォーム軸40の相対回転に伴って、ウォーム軸40に一体化されたカム部材57は、第1凹溝55dの最深部から第1凹溝55dの開口側に移動しようとする。すなわち、カム部材57は、空間Sの内部に収容不可能となり、第2プレッシャーリング55を回転させつつ、当該第2プレッシャーリング55を第1プレッシャーリング56から引き離すように動作する。
図4および図5に示されるように、第1プレッシャーリング55と底壁51bとの間、および第2プレッシャーリング56とカバー部材52との間には、所定のばね定数に設定された皿ばね58がそれぞれ設けられている。これらの皿ばね58は、第1プレッシャーリング55を第2プレッシャーリング56に向けて、第2プレッシャーリング56を第1プレッシャーリング55に向けて、それぞれ押圧している。つまり、一対の皿ばね58のばね力は、第1突き合わせ面55aと第2突き合わせ面56aとを、それぞれ突き合わせる方向に作用している。
ここで、クラッチ装置50は、クラッチケース51,カバー部材52,第2軸受53,第3軸受54,第1プレッシャーリング55,第2プレッシャーリング56,カム部材57,皿ばね58によって構成されている。
次に、以上のように形成されたクラッチ装置50の動作について、図面を用いて詳細に説明する。
図9はクラッチ装置の動作説明図(分解状態)を、図10はクラッチ装置の動作説明図(組立状態)を、図11(a),(b),(c),(d)は係合凸部および係合凹部の係合動作を説明する図をそれぞれ示している。
なお、図9ないし図11においては、クラッチ装置50の動作を分かり易くするために、クラッチケース51等の図示を省略している。
[ウィンドウガラスの通常の昇降動作(通常時動作)]
操作者により車室内に設けられた操作スイッチ(図示せず)が、開操作または閉操作されると、パワーウィンドウモータ20は正方向または逆方向に回転駆動される。これにより、図1に示されるようにウィンドウガラス12が昇降される。このとき、パワーウィンドウモータ20には、通常の負荷(ウィンドウガラス12の荷重)が掛かった状態となっている。したがって、アーマチュア軸29の回転力の方がウォーム軸40の回転力よりも大きい状態となっている。
よって、クラッチケース51内に設けられた一対の皿ばね58のばね力により、第1プレッシャーリング55および第2プレッシャーリング56が互いに突き合わされて、第1突き合わせ面55aと第2突き合わせ面56aとが、それぞれ当接した状態となる。具体的には、図5および図10に示されるように、第1突き合わせ面55aと第2突き合わせ面56aとが突き合わされて、第1凹溝55dおよび第2凹溝56eにより形成された略菱形の空間Sに、カム部材57が内接するようにして嵌まり込んだ状態となっている。言い換えれば、空間Sの長手方向とカム部材57の長手方向とが互いに一致しており、カム部材57は、第1凹溝55dおよび第2凹溝56eの最深部(最も深い部分)に配置された状態となっている。
これにより、クラッチ装置50は「アンロック状態」になり、アーマチュア軸29およびウォーム軸40が供回りする。つまり、第1プレッシャーリング55および第2プレッシャーリング56は、クラッチケース51の内部において、カム部材57と一緒に回転する。よって、ウィンドウガラス12が昇降される。
[ウィンドウガラスに大きな負荷が掛かった場合の動作(異常時および挟み込み時動作)]
例えば、ウィンドウガラス12に、当該ウィンドウガラス12を無理にこじ開けようとする大きな負荷が掛かった場合には、ウォーム軸40の回転力の方がアーマチュア軸29の回転力よりも大きい状態となる。これにより、ウォーム軸40がアーマチュア軸29に対して相対回転される。具体的には、アーマチュア軸29に固定された第1プレッシャーリング55に対して、カム部材57が相対回転される。
すると、第1プレッシャーリング55の第1凹溝55dにおける最深部に配置されていたカム部材57(図5および図10参照)が、第1凹溝55dの最深部から第1凹溝55dの開口側に登るようにして移動する。つまり、カム部材57は、第1凹溝55dに対して破線矢印Rに示されるように回転して、第1凹溝55dの内部から外部に出ようとする。
これにより、第2プレッシャーリング56がカム部材57と一緒に連れ回されて、一対の皿ばね58のばね力に抗して、第2プレッシャーリング56と第1プレッシャーリング55とが引き離される(離間する)。つまり、第1突き合わせ面55aと第2突き合わせ面56aとが互いに離れる。
よって、図11(a)の破線矢印M1に示されるように、カバー部材52に対して、第2プレッシャーリング56が近接するように移動して、係合凸部52cと第2底面56bとの間の距離hが徐々に小さくなっていく。
その後、図11(b)に示されるように、係合凸部52cに対して第2底面56bが摺接しつつ、カバー部材52に対する第2プレッシャーリング56の破線矢印R方向への回転が継続して行われる。
次いで、図11(c)に示されるように、カバー部材52に対して第2プレッシャーリング56が破線矢印R方向に回転しつつ、まず、カバー部材52の第1傾斜面S1と第2プレッシャーリング56の第2傾斜面S2とが互いに面接触して摺接するようになる。これは、第2プレッシャーリング56の回転方向に沿う前方側(図11中右側)に、第1および第2傾斜面S1,S2が設けられているためである。
これにより、係合凸部52cが係合凹部56dに対して急激に入り込む(係合する)ことが抑えられて、急激に入り込むときの異音の発生が抑えられる。すなわち、破線矢印M2に示されるように、係合凸部52cは係合凹部56d対して、上述した従前の技術よりも緩やかに入り込むようになっている。このとき、係合凸部52cが係合凹部56dに入り込むにしたがって、カバー部材52の第1垂直面V1と第2プレッシャーリング56の第2垂直面V2との間の離間距離tnが徐々に詰められていく。
その後、図11(d)に示されるように、係合凸部52cが係合凹部56dに完全に入り込んで係合される。このとき、カバー部材52の第1垂直面V1と第2プレッシャーリング56の第2垂直面V2とが、漸く当接して面接触される。これは、第2プレッシャーリング56の回転方向に沿う後方側(図11中左側)に、第1および第2垂直面V1,V2が設けられているためである。
これにより、クラッチ装置50が「ロック状態」になり、図中×(バツ)矢印の方向に対する第2プレッシャーリング56の回転が強制的に停止される。よって、ウォーム軸40(カム部材57)がそれ以上回転されることが規制されて、ウィンドウガラス12の下降(こじ開け)が阻止される。
ここで、係合凸部52cの係合凹部56dに対する係合動作において、第1および第2傾斜面S1,S2の傾斜角度α度が比較的小さく(約21度)、かつ第1および第2傾斜面S1,S2が互いに面接触して摺接するため、両者が互いに引っ掛かってしまうようなこと(互いに抉りながら摺接するようなこと)が、効果的に抑えられている。これにより、クラッチ装置50のスムーズな動作を実現している。
また、第2プレッシャーリング56のクラッチケース51内での軸方向への移動に対して、第1および第2凹溝55d,56eからカム部材57が完全に外れないようになっている。つまり、第2プレッシャーリング56が第1プレッシャーリング55に対して空回りしないようになっており、クラッチ装置50を効率良く「ロック状態」にすることができる。したがって、ウィンドウガラス12の下降(こじ開け)を素早く阻止できるようになっている。なお、当該クラッチ装置50は、挟み込み時においても同様に動作するようになっている。
さらに、対向壁面55e,56fの傾斜角度β度(約50度)を、第1および第2傾斜面S1,S2の傾斜角度α度よりも大きくしている(β度>α度)ので、所定の大きさの外部入力、つまりこじ開け時の比較的大きなトルクの入力等に伴って、第1および第2凹溝55d,56eに対してカム部材57をスムーズに回転させることが可能となっている。言い換えれば、クラッチ装置50をスムーズに動作させることができるため、アーマチュア軸29を回転させずに済み、ひいてはモータ部21(図2参照)を傷めることがない。
これに加えて、第1および第2傾斜面S1,S2を、互いに抉ること無くスムーズに摺接させつつも、急激な「ロック状態」への変化を抑えることが可能となっている。言い換えれば、異音の発生を抑えつつも、「ロック状態」になるまでに時間が掛かり過ぎること(ウィンドウガラス12が開いてしまうこと)が効果的に抑えられる。
以上詳述したように、本実施の形態に係るクラッチ装置50によれば、係合凸部52cと係合凹部56dとが係合して「ロック状態」になるときに、第1および第2プレッシャーリング55,56の軸方向に対して所定角度で傾斜し、かつ第1および第2プレッシャーリング55,56の回転方向を向く第1および第2傾斜面S1,S2が、それぞれ互いに面接触される。
これにより、係合凸部52cと係合凹部56dとの係合動作を緩やかにして、ひいてはクラッチ装置50を従前に比して徐々に「ロック状態」にすることができる。したがって、「ロック状態」になるときの作動音(異音)の発生を低減することができ、静粛性を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態に係るクラッチ装置50によれば、カム部材57は、円柱状に形成され、第1および第2プレッシャーリング55,56の互いの第1および第2突き合わせ面55a,56aに、カム部材57が入り込む第1および第2凹溝55d,56eがそれぞれ設けられ、カム部材57が第1および第2凹溝55d,56eの最深部に配置されたときに、第1および第2プレッシャーリング55,56が互いに突き合わされ、第1プレッシャーリング55に対するカム部材57の相対回転によりカム部材57が最深部から移動したときに、第2プレッシャーリング56が第1プレッシャーリング55から引き離されるようになっている。
これにより、クラッチ装置50を少ない部品点数で形成しつつも、ウォーム軸40の回転運動を第2プレッシャーリング56の軸線運動に容易に変換することができ、ひいては確実に「ロック状態」にすることができる。したがって、クラッチ装置50やパワーウィンドウモータ20が大型化したり複雑化したりすることが無い。
さらに、本実施の形態に係るクラッチ装置50によれば、第1および第2凹溝55d,56eは、一対の対向壁面55e,56fをそれぞれ有し、第1および第2プレッシャーリング55,56の径方向を基準とした対向壁面55e,56fの傾斜角度β度(約50度)が、第1および第2プレッシャーリング55,56の軸方向を基準とした第1および第2傾斜面S1,S2の傾斜角度α度(約21度)よりも大きくなっている(β度>α度)。
これにより、例えば、こじ開け時の比較的大きなトルクの入力に伴い、第1および第2凹溝55d,56eに対してカム部材57をスムーズに回転させることができ、ひいてはクラッチ装置50をスムーズに動作させてアーマチュア軸29を回転させずに済む。よって、モータ部21が早期に損傷することが抑制される。さらには、第1および第2傾斜面S1,S2を、互いに抉ること無くスムーズに摺接させつつも、急激な「ロック状態」への変化を抑えることができる。よって、異音の発生を抑えつつも、「ロック状態」になるまでに時間が掛かり過ぎてしまうことを効果的に抑えることができる。
また、本実施の形態に係るクラッチ装置50によれば、第1および第2凹溝55d,56eがそれぞれV字溝であり、かつカム部材57が円柱状であるため、両者の接触部分を略線接触にできる。これにより、第1および第2凹溝55d,56eとカム部材57との接触部分を少なくして、クラッチ装置50をスムーズに動作させることができる。よって、長期に亘ってクラッチ装置50を安定的に動作させることが可能となり、ひいては信頼性を向上させることができる。
さらに、本実施の形態に係るクラッチ装置50によれば、アーマチュア軸29とウォーム軸40との間にクラッチ装置50を設けたので、例えば、ウォーム減速機SDの出力側(セレーション部36b側)に設ける場合のクラッチ装置よりも、小型化を図ることができる。これは、ウォーム減速機SDに比較的大きな「ブレーキ力」が発生するためである。言い換えれば、本実施の形態に係るクラッチ装置50は、ウォーム減速機SDの「ブレーキ力」に対して、補助的に作用するものであって、敢えて複雑化させかつ大型化させるようなものでは無い。
また、本実施の形態に係るクラッチ装置50によれば、クラッチ装置50が、車両に設けられるウィンドウガラス12を開閉させるパワーウィンドウモータ20に用いられるので、車両の防犯上、非常に有用である。したがって、車両のユーザーに対する信頼を大幅に向上させることが可能となる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施の形態においては、クラッチ装置50を、車両のウィンドウガラス12を昇降させるパワーウィンドウモータ20に適用したものを示したが、本発明はこれに限らず、車両に搭載される電動サンルーフ装置やスライドドア装置等の駆動源にも適用することができる。
その他、上記実施の形態における各構成要素の材質,形状,寸法,数,設置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、上記実施の形態に限定されない。
10 サイドドア
10a ドア枠
11 パワーウィンドウ装置
12 ウィンドウガラス
13 ウィンドウレギュレータ
13a ガイドレール
13b 上側プーリ
13c 下側プーリ
13d キャリアプレート
14 駆動ケーブル
14a 一側端部
14b 他側端部
20 パワーウィンドウモータ
21 モータ部
22 ギヤ部
23 ドラム
24 締結ねじ
25 ヨーク
26 永久磁石
27 アーマチュア
28 コイル
29 アーマチュア軸(駆動軸)
29a 嵌合部
30 第1軸受
31 コンミテータ
32 ブラシ
33 スプリング
34 ギヤケース
35 ウォームホイール収容部
36 ウォームホイール
36a ギヤ歯
36b セレーション部
37 ギヤカバー
38 ウォーム収容部
39 ウォーム
40 ウォーム軸(従動軸)
41 クラッチ収容部
50 クラッチ装置
51 クラッチケース(ハウジング)
51a 筒状本体
51b 底壁
51c 貫通孔
51d 固定部
51e ねじ穴
51f 装着凹部
52 カバー部材(ハウジング)
52a 環状本体
52b 固定凸部
52c 係合凸部(第1係合部)
53 第2軸受
54 第3軸受
55 第1プレッシャーリング(第1回転体)
55a 第1突き合わせ面(対向部)
55b 第1底面
55c 嵌合穴
55d 第1凹溝(V字溝)
55e 対向壁面
56 第2プレッシャーリング(第2回転体)
56a 第2突き合わせ面(対向部)
56b 第2底面
56c 支持孔
56d 係合凹部(第2係合部)
56e 第2凹溝(V字溝)
56f 対向壁面
57 カム部材
58 皿ばね
S 空間
S1 第1傾斜面
S2 第2傾斜面
SD ウォーム減速機
V1 第1垂直面
V2 第2垂直面

Claims (3)

  1. 駆動軸と従動軸との間に設けられるクラッチ装置であって、
    前記駆動軸の端部に固定された第1回転体と、
    前記従動軸に軸方向に移動自在に設けられ、前記第1回転体に突き合わされる第2回転体と、
    前記従動軸の端部に固定され、前記駆動軸に対する前記従動軸の相対回転により、前記第2回転体を前記第1回転体から引き離すカム部材と、
    前記第1および第2回転体を回転自在に収容するハウジングと、
    前記ハウジングに設けられた第1係合部と、
    前記第2回転体に設けられ、前記第2回転体が前記第1回転体から引き離されたときに前記第1係合部に係合される第2係合部と、
    を備え、
    前記第1および第2係合部は、前記第1および第2回転体の軸方向に対して所定角度で傾斜し、かつ前記第1および第2回転体の回転方向を向く第1傾斜面および第2傾斜面をそれぞれ有し、
    前記第1および第2傾斜面は、前記第2回転体が前記第1回転体から引き離されたときに互いに面接触されることを特徴とする、
    クラッチ装置。
  2. 前記カム部材は、円柱状に形成され、
    前記第1および第2回転体の互いの対向部に、前記カム部材が入り込むV字溝がそれぞれ設けられ、
    前記カム部材が前記V字溝の最深部に配置されたときに、前記第1および第2回転体が互いに突き合わされ、
    前記第1回転体に対する前記カム部材の相対回転により前記カム部材が前記最深部から移動したときに、前記第2回転体が前記第1回転体から引き離されることを特徴とする、
    請求項1に記載のクラッチ装置。
  3. 前記V字溝は、一対の対向壁面を有し、
    前記第1および第2回転体の径方向を基準とした前記対向壁面の傾斜角度が、前記第1および第2回転体の軸方向を基準とした前記第1および第2傾斜面の傾斜角度よりも大きいことを特徴とする、
    請求項2に記載のクラッチ装置。
JP2020004207A 2020-01-15 2020-01-15 クラッチ装置 Pending JP2021110424A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020004207A JP2021110424A (ja) 2020-01-15 2020-01-15 クラッチ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020004207A JP2021110424A (ja) 2020-01-15 2020-01-15 クラッチ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021110424A true JP2021110424A (ja) 2021-08-02

Family

ID=77059499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020004207A Pending JP2021110424A (ja) 2020-01-15 2020-01-15 クラッチ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021110424A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9885402B2 (en) Driving unit
CN107850197B (zh) 致动器和车门开闭用致动器
JP5766189B2 (ja) 車両用開閉体の駆動装置
US8051737B2 (en) Worm gear drive
JP6950033B2 (ja) 減速機構付モータ
US6288464B1 (en) Motor having worm gear mechanism
EP2543808B1 (en) Actuator device for automatically activating the vehicle door of a motor vehicle
US6397523B1 (en) Drive device for a vehicle slide door
JP6809154B2 (ja) パワーシートモータ、及びパワーシートシステム
JP5194515B2 (ja) 車両用パワーシート装置の駆動装置
JP5697932B2 (ja) 減速機構付モータ装置および車両用電動シート装置
JP2017225287A (ja) アクチュエータおよび車両ドア開閉用アクチュエータ
JP2007327605A (ja) クラッチおよびこれを用いた減速機付きモータ並びに車両用自動開閉装置
JP2021110424A (ja) クラッチ装置
JP2014093787A (ja) モータ装置
JP6854690B2 (ja) クラッチ装置
JP2010096313A (ja) 電動モータ
JP6474354B2 (ja) 駆動ユニット
JP6372956B2 (ja) モータ装置
JP2021081027A (ja) 減速機構付モータ
JP2019183943A (ja) 減速機構及び減速機付モータ
JP2010078044A (ja) クラッチおよび減速機構付モータ
JP2010048352A (ja) クラッチ機構、クラッチ付減速機、および減速機付モータ
JP2017190857A (ja) 回転摺動部構造
JP2013133830A (ja) 減速機付モータおよびこの減速機付モータを用いたパワーウインド装置