JP4990803B2 - 光モジュールおよびその係止構造 - Google Patents
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Description
この種の光モジュールとしては、ケージに挿入および抜出可能なハウジングと、ハウジング内に設けられた光電気変換部と、ハウジングに対するケージの係止を解除する係止解除機構とを備えたものがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、小型化を実現でき、高密度実装が可能となる光モジュールおよびその係止構造の提供を目的とする。
本発明では、前記ハンドルは、前記ハウジングに形成された回動軸に回動可能に支持されたハンドル本体と、前記ハンドル本体に形成された押圧突起とを有し、前記押圧突起は、前記抜出方向側に前記ハンドル本体を変位させることにより前記本体部を押圧することによって前記解除部材を回動動作させることができることが好ましい。
本発明では、前記ハウジングの外側面には、薄肉凹部が形成され、前記ハンドル本体を前記ハウジングに最も近づけたときに、このハンドル本体の少なくとも一部が前記薄肉凹部の内部に配置されることが好ましい。
また、解除部材の動作を小さくできるため、これを動作させるハンドルの動作範囲も小さくできる。このため、光モジュールの周囲にハンドル回動のための大きなスペースを確保する必要がなく、ケージを複数並べて用いる場合に高密度実装が可能となる。
符号2は光モジュール1を収納可能な収納ケースであるケージであり、符号3は光モジュール1に挿入される光コネクタプラグ(光コネクタ)である。
図1に示すように、ケージ2は金属などからなり、前面側に開口2aを有するスリーブ状に形成されている。ケージ2は、マザーボード4側の回路に電気的に接続された接続端子(図示略)を有し、マザーボード4上に設けられる。
図1に示す例では、係合プレート6は、断面略矩形の筒状とされたケージ2を構成する4つの側板のうち1つである側板2bに形成され、この側板2bに対向する側板2cに接近および離間する方向に先端が移動するように弾性変形できる。
図6および図7に示すように、係合プレート6には、後述する光モジュール1の係止突起20が係止する係止穴6aが形成されている。係合プレート6の先端部分6bは、先端方向に行くに従って前記離間方向に傾斜している。
図1および図8に示すように、光コネクタプラグ3は、ハウジング31内にフェルール32を備えている。
以下の説明においては、図2に示すように、光コネクタプラグ3が挿入されるハウジング11の挿入口11aが形成された側を前方といい、その反対方向を後方ということがある。また、図2におけるA1方向を上方といい、A2方向を下方ということがある。また、B1、B2方向を幅方向ということがある。
図1〜図3および図8に示すように、光モジュール1は、ケージ2に挿入および抜出可能なハウジング11と、ハウジング11内に設けられた光電気変換部12と、光電気変換部12に接続された回路基板13(図3参照)と、ハウジング11に設けられた係止解除機構14を備えている。
本体部16は、断面矩形の筒状に形成され、外側面16a、16aの前部には、図4における上下方向(A1、A2方向)にわたって薄肉凹部18が形成されており、これによって薄肉凹部18が形成された部分の幅L1は、それ以外の部分の本体部16の幅L2に比べ狭くなっている(図5参照)。
図示例では、薄肉凹部18の深さは、延出部37bの厚さと同じまたはそれより大きくされ、これによって延出部37bの外側面37dは、ハウジング11の外側面16aとほぼ面一または外側面16aより内側方に位置している。
このため、光モジュール1の幅を小さくでき、省スペース化が可能となる。
挿入部17の前部の下面には下方に突出する係止突起20が形成されている。係止突起20は、ケージ2の係合プレート6に形成された係止穴6aに係止可能である。
光電気変換素子22は、光信号を電気信号に変換する機能と、電気信号を光信号に変換する機能とのうち一方または両方を備えており、半導体レーザなどの発光素子、フォトダイオードなどの受光素子を例示できる。
光電気変換素子22は、フェルール32に内蔵されている光ファイバに、接続部品21に内蔵された光ファイバを介して、光信号を送信または受信可能に接続される。
本体部26の前縁のほぼ中央には、爪部26aが形成されている。爪部26aは、ハウジング11から離れる方向に延び、その先端から前方に延びる断面L字状に形成されている。
軸部27が本体部26の後部に形成されているため、図4に示す状態では、本体部26は軸部27より前方(一方向)に延出している。
延出部28の先端部には、2つの突出部28a、28aが後方に延出して形成されている。突出部28a、28aは、延出部28がハウジング11に接近した位置にあるときに先端がそれぞれ係止突起20の両側方に位置する(図3参照)。
リリースプレート23は、軸部27を支点として回動可能となっており、これによって、延出部28の先端がハウジング21に対し接近および離間する方向に移動可能である。
なお、図示例では、延出部28の軸部27からの延出方向は、本体部26の延出方向のほぼ反対方向となっているが、これに限らず、本体部26の延出方向とは異なる方向であればよい。
カバー本体33は、底板部35と、その両側縁に立設された側板部36、36とを有する。
カバー25は、側板部36に形成された係止穴36aに、ハウジング11の側板部19の外面に形成された係止突起19bが係止することでハウジング11に取り付けできるようになっている。
底板部35下面には、押圧片34の前方位置に平面視矩形の凹部35aが形成されている。凹部35aは、底板部35をハウジング11側に曲げ変形させることで形成することができる。凹部35aを形成することによって、底板部35の強度を高め、押圧片34の押圧力を安定させることができる。
ハンドル本体37は、長板状の操作部37aと、その両端から操作部37aに対し垂直に延出する長板状の延出部37b、37bとを有する。
延出部37bの先端には、軸受け穴37cが形成されている。軸受け穴37cは、ハウジング11に形成された回動軸18aに嵌合し、これによってハンドル24は、回動軸18aを支点として回動可能となっている。
押圧突起38、38は、延出部37b、37bの先端にそれぞれ形成され、延出部37bの先端から、延出部37bに対し垂直かつ互いに近づく方向に延出している。
図6および図7に示すように、光モジュール1を開口2a(図1参照)からケージ2に挿入する。この際、リリースプレート23の延出部28は押圧片34によりハウジング11側に回動しているため、光モジュール1の挿入動作の妨げにはならない。
光モジュール1をさらに挿入方向に移動させ、係止突起20が係止穴6aに達すると、係合プレート6は弾性力によりハウジング11に近づく方向に移動し、係止突起20が係止穴6aに嵌合する。これによって、光モジュール1は移動が規制され、脱落が防止される。
この状態では、光モジュール1の回路基板13がケージ2の接続端子(図示略)に接続されるため、光電気変換素子22は、回路基板13および接続端子を介して、マザーボード4側の回路に電気的に接続される。
図8および図9に示す状態では、ハンドル24の延出部37bは、本体部16の下部から薄肉凹部18の側面に沿って上下方向(A1、A2方向)に延在し、操作部37aは断面矩形のハウジング11の上辺(対向辺)に近接した位置にあり、押圧突起38はハンドル24の下端に位置している。以下、このハンドル24の位置を通常位置という。
図2に示すように、通常位置における光モジュール1の前方に位置する空間を前方範囲10(抜き出し方向範囲)という。
なお、図8〜図11では、説明の都合上、ケージ2の図示を省略した。図9および図11では、カバー25の図示を省略した。
ハンドル本体37をさらに回動させると、押圧突起38は本体部26の前部の両側縁付近を上方(A1方向)に押圧し、押圧片34の弾性力に抗してリリースプレート23を軸部27を中心として回動させる。
係合プレート6が下方に変位することによって係止突起20から外れるため、光モジュール1がケージ2から抜き出し可能となる。以下、光モジュール1が抜き出し可能となるハンドル24の位置を引出位置という。
図示例では、引出位置において、ハンドル24の延出部37bは前後方向に向いている。このため、ハンドル本体37は、通常位置から引出位置に至るまでほぼ前方範囲10(図2参照)内で移動したことになる。すなわち、ハンドル本体37を抜出方向側に変位させることでリリースプレート23を回動動作させることができたことになる。
なお、引出位置における延出部37bの方向は、操作部37aに近づく方向に上昇するように傾斜していてもよい。
このため、大型の光コネクタプラグ3(例えばSC形光コネクタ)を用いる場合でも、光モジュール1を小型化できる。
また、リリースプレート23がわずかな動作で前記係止を解除可能であるので、これを動作させるハンドル24の動作範囲も小さくできる。このため、光モジュール1の周囲にハンドル24の回動のための大きなスペースを確保する必要はなく、ケージ2を複数並べて用いる場合に高密度実装が可能となる。
Claims (4)
- マザーボードに設けられたケージに挿入および抜出可能であり、光コネクタ用の挿入口を有するハウジングと、
前記ハウジングに挿入された前記光コネクタと前記マザーボードとの間で光信号と電気信号との変換を行う光電気変換部と、
前記ハウジングに対するケージの係止を解除する係止解除機構と、を備え、
前記ケージに、弾性変形可能な係合プレートが形成され、
前記ハウジングに、前記係合プレートに形成された係止穴に係止する係止突起が形成され、
前記係止解除機構は、前記ハウジングに対して回動可能な解除部材と、前記解除部材を回動させるハンドルと、前記解除部材を押圧するカバーとを備え、
前記解除部材は、前記回動動作の支点となる軸部と、前記軸部から一方向に延出する本体部と、前記軸部から他方向に延出する延出部とを有し、
前記ハンドルが前記本体部を押圧することによる前記解除部材の回動動作によって、前記延出部が前記係合プレートをハウジングから離れる方向に押圧し変位させて、前記係止突起に対する係止を解除可能であり、
前記カバーは、前記ハウジングに係止するカバー本体と、前記カバー本体から延出する弾性変形可能な押圧片とを備え、
前記押圧片は、前記延出部を前記ハウジングに近づく方向に弾性により押圧するように形成されていることを特徴とする光モジュール。 - 前記ハンドルは、前記ハウジングに形成された回動軸に回動可能に支持されたハンドル本体と、前記ハンドル本体に形成された押圧突起とを有し、
前記押圧突起は、前記抜出方向側に前記ハンドル本体を変位させることにより前記本体部を押圧することによって前記解除部材を回動動作させることができることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。 - 前記ハウジングの外側面には、薄肉凹部が形成され、
前記ハンドル本体を前記ハウジングに最も近づけたときに、このハンドル本体の少なくとも一部が前記薄肉凹部の内部に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の光モジュール。 - マザーボードに設けられたケージに挿入および抜出可能であり、光コネクタ用の挿入口を有するハウジングと、 前記ハウジングに挿入された前記光コネクタと前記マザーボードとの間で光信号と電気信号との変換を行う光電気変換部と、前記ハウジングに対するケージの係止を解除する係止解除機構と、を備えた光モジュールが、前記ケージに係止する構造であって、
前記ケージに、弾性変形可能な係合プレートが形成され、
前記ハウジングに、前記係合プレートに形成された係止穴に係止する係止突起が形成され、
前記係止解除機構は、前記ハウジングに対して回動可能な解除部材と、前記解除部材を回動させるハンドルと、前記解除部材を押圧するカバーとを備え、
前記解除部材は、前記回動動作の支点となる軸部と、前記軸部から一方向に延出する本体部と、前記軸部から他方向に延出する延出部とを有し、
前記ハンドルが前記本体部を押圧することによる前記解除部材の回動動作によって、前記延出部が前記係合プレートをハウジングから離れる方向に押圧し変位させて、前記係止突起に対する前記係合プレートの係止を解除可能であり、
前記カバーは、前記ハウジングに係止するカバー本体と、前記カバー本体から延出する弾性変形可能な押圧片とを備え、
前記押圧片は、前記延出部を前記ハウジングに近づく方向に弾性により押圧するように形成されていることを特徴とする光モジュールの係止構造。
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