JP4989266B2 - 築堤の構築装置および築堤の構築方法 - Google Patents

築堤の構築装置および築堤の構築方法 Download PDF

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本願発明は築堤の構築装置および築堤の構築方法に関するものである。
水底に築堤を構築するには、図18に示すように、気中において袋40に土砂41を詰めた大型の土嚢42を水面から投下して水底43に沈設させる方法がある。この方法は土砂41の袋詰めを台船44上で行った後、これを昇降装置45によって水底43に沈設している。また、その他の方法としては、例えば、特開平8−189019号公報の発明がある。
特開平8−189019号公報
しかし、上記のような築堤の構築方法は、土砂を土嚢袋に充填する際に次のような問題があった。(1)大型であるため充填に時間がかかる。(2)充填に時間がかかるため摩耗による破損が内側から起こる。(3)気中で充填するため袋の強度を水中重量よりも大きくする必要がある。(4)ポンプ圧送で充填するため軽量な袋が挙動してしまう。
また土砂が充填された土嚢袋を水底に沈設する際には次のような問題があった。(1)昇降装置が大型になるためクレーンや吊り枠などの設備が大掛かりになる。(2)土嚢袋を投下する際にステージとの摩擦で破損する。(3)土嚢袋が水底に着底したときの衝撃によって破損する。(4)水底の突起物などによって土嚢袋に穴が開く。(5)水深が深い水底への沈設は位置決め精度が悪い。
本願発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は大きな土嚢袋であっても小型クレーンで設置できるとともに、短時間で土砂が充填でき、この土砂が充填された土嚢を目標とする位置に精度良く着底できる築堤の構築装置および築堤の構築方法を提供することである。
以上の課題を解決するための築堤の構築装置は、矩形状の袋体保持枠の上部に縦材を介して吊り枠が設置され、前記袋体保持枠の下部には、上面に注入管と排水管とを備えた充填材注入用袋が設置され、該充填材注入用袋の周辺端部には袋体保持枠からの引張材が接続され、該引張材により充填材注入用袋が引っ張られて広げられたことを特徴とする。
また、矩形状の袋体保持枠の上部に縦材を介して吊り枠が設置され、前記袋体保持枠の下部には、上面に注入管を備えた透水性の充填材注入用袋が設置され、該充填材注入用袋の周辺端部には袋体保持枠からの引張材が接続され、該引張材により充填材注入用袋が引っ張られて広げられたことを特徴とする。
前記充填材注入用袋の内部は仕切板で複数の仕切部に仕切られたことを特徴とする。更に、前記充填材注入用袋の上面内側には耐摩耗性シートが貼り付けられたことを特徴とする。前記袋体保持枠には変位センサ、水中測位装置、音響測深機および水中カメラが設置されたことを特徴とする。
また、前記充填材注入用袋は、袋体保持枠に複数設置されていることを含む。
本発明に係る築堤の構築方法は、上記本発明に係る築堤の構築装置を形成する工程と、該築堤の構築装置をクレーンで吊り下げて当該築堤の構築装置の下部に設置されている充填材注入用袋を水底に着座させる工程と、該水底に着座された充填材注入用袋を水で膨張させた後に充填材を注入するとともに前記水を排水する工程と、該充填材の入った充填材注入用袋を前記袋体保持枠から分離する工程と、該充填材注入用袋を分離した築堤の構築装置を前記クレーンで引き上げる工程と、を順次繰り返して、充填材の入った充填材注入用袋を水底に積み重ねることである。
また、上記築堤の構築装置を形成する工程と、該築堤の構築装置をクレーンで吊り下げて当該築堤の構築装置の下部に設置されている充填材注入用袋を水中にて水で膨張させた後に水底に着座させる工程と、該膨張させた充填材注入用袋に充填材を注入するとともに前記水を排水する工程と、該充填材の入った充填材注入用袋を前記袋体保持枠から分離する工程と、該充填材注入用袋を分離した築堤の構築装置を前記クレーンで引き上げる工程と、を順次繰り返して、充填材の入った充填材注入用袋を水底に積み重ねることである。
更に、前記充填材注入用袋を透水性とした本発明にかかる築堤の構築装置を形成する工程と、該築堤の構築装置をクレーンで吊り下げて当該築堤の構築装置の下部に設置されている充填材注入用袋を水底に着座させる工程と、該水底に着座させた充填材注入用袋を水で膨張させた後に当該充填材注入用袋に充填材を注入するとともに、前記充填材の注入により前記透水性の充填材注入用袋の内部から外へ水を押し出す工程と、該充填材の入った充填材注入用袋を前記袋体保持枠から分離する工程と、該充填材注入用袋を分離した築堤の構築装置を前記クレーンで引き上げる工程と、を順次繰り返して、充填材の入った充填材注入用袋を水底に積み重ねることである。
更に、前記充填材注入用袋を突起のある水底に着座させる前に、前記水底に覆砂して前記突起を覆うことを含むものである。
軽量な充填材注入用袋と袋体保持枠のみを吊るため小型のクレーンでの作業ができる。また充填材注入用袋を設置する袋体保持枠についても軽微なものにすることができる。また土嚢袋を水面から投下して築堤を構築する工法に比べて、充填材注入用袋が着底したときの衝撃が少ないため、袋の過大な強度を必要としない。また充填材注入用袋を透水性とし、上面に注入管のみを設置したことにより、土砂以外の充填材である細粒分の少ない砂や濃度の低いスラリー、または固化処理土を未膨張(膨張していない状態)の状態から充填することができる。また充填材注入用袋の内部が仕切板で複数の仕切部に仕切られたことにより、複数の箇所から充填材を充填することができるので速く充填することができる。また複数に仕切られた仕切部に手順を追って充填材を充填することにより袋の移動がないので安定した作業ができる。また許容張力以上の力が充填材注入用袋に掛からないように引張材の張力が調整できるので充填材注入用袋の破断が防げる。また充填材注入用袋を袋体保持枠に固定することにより波浪や充填の圧力による移動が防げる。また充填材注入用袋を広げて伸したことにより充填材が万遍なく充填できる。また水底での充填材注入用袋の形状確認が遠隔からできる。また充填材注入用袋への充填材の充填に時間がかかったとしても摩耗による内部からの破損が防げる。また水底の突起物による充填材注入用袋の破損が防げる。
以下、本願発明の築堤の構築装置およびその構築方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。また各実施の形態において同じ構成は同じ符号を付して説明し、異なった構成にのみ異なった符号を付して説明する。
図1および図2は第1の実施の形態の築堤の構築装置1である。この築堤の構築装置1は袋体保持枠2と、この上部に縦材3を介して設置された吊り枠4と、前記の袋体保持枠2に設置された充填材注入用袋5とから構成されている。この充填材注入用袋5は横幅が略10m、長さが略20〜30mで、通常の土嚢袋よりもはるかに大きく、膨張すると楕円柱状になる。
また袋体保持枠2は平面長方形の下枠6と上枠7とが柱材(四隅と長辺方向中央部とに配置)8で接合されて形成され、各柱材8間にブレース9が架設されている。また上枠7の上面には鋼板10が敷設され、この上に油圧ユニット設置用の水密箱10aが設置されている。
また下枠6の柱材8が設置された箇所にはワイヤーなどの引張材12が設置され、この先端部における把持具13によって充填材注入用袋5の四隅と長辺方向中央部とが把持されている。そして引張材12にはトルクウインチ11で張力が付与されているため、充填材注入用袋5が平面長方形に広げられて下枠6に固定されている。しかし、この引張材12の緊張は、充填材注入用袋5に充填材である土砂が充填されて膨張すると、台船上に置かれた遠隔装置によって自動的に緩められる。また充填材注入用袋5の端部を把持具13で把持するのは台船上で作業員によって行われるが、この取り外しは上記と同じ遠隔装置によって水中で自動的に行われる。
この充填材である土砂の充填材注入用袋5への充填は、水で充填材注入用袋5を膨張させてから、この水を排水するとともに、この排水した水の泥水密度(水に含まれる土砂の割合)によって充填の程度を確認する。そして、上枠7に設置された変位センサ14で充填材注入用袋5との相対距離を計測して土砂の充填による形状の変化を確認する。
また充填材注入用袋5の上面には土砂を注入する注入管15と、水を排出する排水管16とがそれぞれ設けられ、この注入管15には注入ホース17が、排水管16には排水ホース18がそれぞれ台船上で接続され、取り外しは上記の遠隔装置によって水中で自動的に行われる。
一方、上枠7には複数の縦材3によって平面長方形の吊り枠4が接合され、これによって充填材注入用袋5を設置した袋体保持枠2がクレーンで水底に吊り下げられるようになっている。また吊り枠4には充填材注入用袋5の設置位置への誘導を行う水中測位装置19と傾斜計20とが設置されるとともに、これらによって決定された水底の形状を確認するための音響測深機21および水中カメラ22も設置されている。
また図3は第2の実施の形態の築堤の構築装置23を示したものである。この築堤の構築装置23は充填材注入用袋5の内部に仕切板24で3つの仕切部25が形成されたものであり、これ以外は上記の第1の実施の形態の築堤の構築装置1と同じ構成である。この充填材注入用袋5の仕切部25ごとに土砂が充填できるので時間がかからない。また仕切部25ごとに手順を追って充填すると充填材注入用袋5を移動させずに作業ができるという利点がある。また各仕切部25には注入管15と排水管16とがそれぞれ設置されている。なお、この仕切部25の数はこれ以上またはこれ以下であってもよい。
また図4は第3の実施の形態の築堤の構築装置26を示したものである。この築堤の構築装置26は充填材注入用袋5の上面内側にゴムやアルミなどの耐摩耗性シート27を貼り付けたものであり、これ以外は上記の第1の実施の形態の築堤の構築装置1と同じ構成である。この耐摩耗性シート27は、土砂による摩耗を最も受けやすい注入管と排水管とを中心にした上面内側を覆って保護している。
また図5は第4の実施の形態の築堤の構築装置28を示したものである。この築堤の構築装置28は上枠7から縦材3と吊り枠4とを撤去したものであり、これ以外は第1の実施の形態の築堤の構築装置1と同じ構成である。したがって、この吊り枠4に代わるものとして、クレーンのフックを引っ掛ける掛止具29が鋼板10に四つ設置され、該鋼板10には充填材注入用袋5の設置位置への誘導を行う水中測位装置19、傾斜計20、音響測深機21および水中カメラ22がそれぞれ設置されている。
また図6は第5の実施の形態の築堤の構築装置30を示したものである。この築堤の構築装置30は充填材注入用袋5が透水性で、上面に注入管15のみが設置されたものであり、これ以外は第1の実施の形態の築堤の構築装置1と同じ構成である。この充填材注入用袋5には、上記の充填材である土砂に代わって、細粒分の少ない砂や濃度の低いスラリー、または固化処理土などの充填材を未膨張(膨張していない状態)の状態から充填することができ、これらを注入管15から注入することによって充填材注入用袋5が膨張し、この膨張にしたがって充填材注入用袋5内の水が外部に排出される。これは充填材注入用袋5が透水性であるため、固化処理土などの充填にともなって内部の水が充填材注入用袋5の全面から押し出されるためである。
このように透水性で、上面に注入管15のみを設置した充填材注入用袋5は、第2、第3、第4の実施の形態の築堤の構築装置23、26、28、30にも適用することができ、特に第2の実施の形態の築堤の構築装置23においては、各仕切部25ごとに注入管15のみが設置されている。
次に、第1の実施の形態の築堤の構築方法について説明する。この方法は、第1の実施の形態の築堤の構築装置1を使用したものであり、空のまま水底に沈設した充填材注入用袋2内に充填材としての土砂31を充填して築堤33を構築するものである。
まず作業者が充填材注入用袋5を台船34上において袋体保持枠2の下枠6に引張材12で固定する。これは引張材12の先端部における把持具13で充填材注入用袋5の四隅と長辺側中央部とを把持して行う。このとき充填材注入用袋5は平面長方形に広げられた状態であるが、端部を引張材12で引っ張って弛みのない状態にする。この引張材12の張力の調整は台船上の遠隔装置によってトルクウインチ11を作動させて行う。そして充填材注入用袋5の上面における注入管15に注入ホース17を接続するとともに、排水管16に排水ホース17を接続する。
次に、図7に示すように、この充填材注入用袋が固定された築堤の構築装置1を、台船34上のクレーン36で吊り上げる。そして、図8に示すように、これを水中に沈めるとともに、GPS37、水中測位装置19および傾斜計20によって充填材注入用袋5が着底される位置に誘導する。
次に、図9に示すように、充填材注入用袋5が着底される水底の形状を音響測深機21や水中カメラ22を用いて確認する。そして、この水底形状が良好な場合、すなわち充填材注入用袋5に穴を空けるような突起がない場合は、そのまま築堤の構築装置1を沈設して充填材注入用袋5を着底させる。しかし、水底形状が不良な場合、すなわち充填材注入用袋5に穴を空けるような突起がある場合には、この突起を砂で覆った後、築堤の構築装置1を沈設して充填材注入用袋5を着底させる。
次に、図10に示すように、着底させた充填材注入用袋5内に注入管15から水38を充填して楕円柱状に膨張させるとともに、この膨張した充填材注入用袋5と上枠7との相対距離を変位センサ14で計測して形状の変化を確認する。そして、この形状の変化によって充填材注入用袋5に水38が十分注入されたことを確認した後に、この注入を止めると横幅が略10mで、長さが略20〜30mの楕円柱が形成される。
次に、この水38を排水管16によって充填材注入用袋5から抜きつつ、注入管15で土砂31の充填を行うとともに、この排水管16で抜いた水38の泥水密度(水に含まれる注入土砂の割合)によって土砂31の充填状態を確認する。そして、この泥水密度によって充填材注入用袋5に十分な土砂31が充填されたと判断したときに、注入管15からの土砂31の充填を止めると、前記と同じように横幅が略10mで、長さが略20〜30mの楕円柱の土嚢32が形成される。
次に、図11に示すように、この楕円柱の充填材注入用袋5の端部に把持されている把持具13をコントローラからの信号によって取り外すと、充填材注入用袋5が袋体保持枠2の下枠6から離れた状態になる。そして、この充填材注入用袋5が分離された築堤の構築装置1を水中から吊り上げて台船34上に戻す。
次に、図12および図13に示すように、上記と同じ工程を繰り返すことによって、水底39に土嚢32が積み重ねられた築堤33が構築される。これは従来のように(図18参照)台船44上において土砂41を袋40に詰めて大型の土嚢42を形成し、これを水底43に沈設して積み重ねる方法とは異なって、最初に充填材注入用袋5を水底39に沈設して、そこに土砂31を充填した巨大な土嚢32を形成する。そしてこの作業を順次繰り返して土嚢32を水底39に積み重ねることによって築堤33を構築する。
なお、第2または第3の実施の形態の築堤の構築装置23、26を使用する場合も、上記と同じ方法を適用することができる。
次に、第2の実施の形態の築堤の構築方法について説明する。この方法は、図14に示すように、第4の実施の形態の築堤の構築装置28を使用したものであり、水底39に空のまま沈設した充填材注入用袋5内に土砂31を充填して築堤33を構築することは第1の実施の形態の築堤の構築方法と同じである。
まず作業者が充填材注入用袋5を台船34上において袋体保持枠2に引張材12で固定する。そして、この固定した充填材注入用袋5を、上記と同じ方法で広げ、充填材注入用袋5の上面における注入管15に注入ホース17を接続するとともに、排水管16に排水ホース18を接続する。
次に、この充填材注入用袋が固定された築堤の構築装置1を、上記と同じ方法で吊り上げ、水中に沈めて水底39に着底させる。次に、上記と同じ方法で、この充填材注入用袋5内に水38を充填して横幅が略10mで、長さが略20〜30mの楕円柱を形成する。
次に、上記と同じ方法によって、この充填材注入用袋5内に土砂31を充填するとともに水38を抜くと、土砂31が充填された横幅が略10mで、長さが略20〜30mの楕円柱の土嚢32が形成される。次に、上記と同じ方法で、この土嚢32から把持具13を取り外した後、この土嚢32が離れた築堤の構築装置1を水中から吊り上げて台船34上に戻す。そして、上記と同じ工程を繰り返すことによって、水底39に土嚢32が積み重ねられた築堤33が構築される。
次に、第3の実施の形態の築堤の構築方法について説明する。この方法は、第5の実施の形態の築堤の構築装置30を使用し、水底39に沈設した充填材注入用袋2内に、土砂31以外の充填材35を充填して築堤33を構築するものである。
まず、上記と同じ方法で、作業者が充填材注入用袋5を袋体保持枠2の下枠6に固定して平面長方形に広げるとともに、充填材注入用袋5の上面における注入管15に注入ホース17を接続する。次に、図15に示すように、上記と同じ方法で、この充填材注入用袋5が固定された築堤の構築装置1を吊り上げて、水中に沈めて水底39に着底させる。
次に、上記と同じ方法で、この着底させた充填材注入用袋5内に水38を充填して、横幅が略10mで、長さが略20〜30mの楕円柱を形成する。次に、この膨張した充填材注入用袋5内に細粒分の少ない砂や濃度の低いスラリー、または固化処理土などの充填材35を充填して、充填材注入用袋5内の水を外部に排出する。これは充填材注入用袋5が透水性であるため、充填材注入用袋5内の水が固化処理土などの充填にともなって充填材注入用袋全面から押し出されるものである。よって横幅が略10mで、長さが略20〜30mの楕円柱の土嚢32が形成される。
次に、上記と同じ方法によって、この土嚢325から把持具13を取り外して下枠6から離した状態にする。そして、この土嚢32が分離された築堤の構築装置1を水中から吊り上げて台船34上に戻す。そして、上記と同じ工程を繰り返すことによって、水底39に土嚢32が積み重ねられた築堤33が構築される。
次に、第4の実施の形態の築堤の構築方法について説明する。この方法は、第1の実施の形態の築堤の構築装置1を使用したものであり、充填材注入用袋5を水底39に着底させる前に水中などで膨張させ、これに土砂31を充填して築堤33を構築するものである。
まず、上記と同じ方法で、作業者が充填材注入用袋5を袋体保持枠2の下枠6に固定し、平面長方形に広げるとともに、充填材注入用袋5の上面における注入管15に注入ホース17を接続するとともに、排水管16に排水ホース18を接続する。
次に、図16に示すように、上記と同じ方法で、袋体保持枠2を吊り上げて水中に沈める。そして、この状態で充填材注入用袋5内に水38を充填して膨張させて、この充填材注入用袋5と上枠7との相対距離を変位センサ14で計測して形状の変化を確認する。そして、この形状の変化によって充填材注入用袋5に水38が十分注入されたことを確認した後、この注入を止めると、横幅が略10mで、長さが略20〜30mの楕円柱が形成される。
次に、上記と同じ方法で、この膨張した充填材注入用袋5を着底させ、これに土砂31を充填して土嚢32を形成する。そして、上記と同じ方法で、充填材注入用袋5から把持具13を取り外し、該充填材注入用袋5が離れた築堤の構築装置1を水中から吊り上げて台船34上に戻す。次に、上記と同じ工程を繰り返すことによって、水底39に土嚢32が積み重ねられた築堤33が構築される。
なお、この第4の実施の形態の築堤の構築方法は、第2〜第5の実施の形態の築堤の構築装置23、26、28、30を使用する場合も適用することができ、上記と同じ方法で行うものとする。
次に、第5の実施の形態の築堤の構築方法について説明する。この方法は、第1〜第5の実施の形態の築堤の構築装置1、23、26、28、30を使用して、水底39に未膨張のまま沈設した充填材注入用袋2内に、土砂31または土砂以外の充填材35を直接充填して築堤33を構築するものである。この実施の形態においては第1の実施の形態の築堤の構築装置1を使用して説明する。
まず、上記と同じ方法で、作業者が充填材注入用袋5を袋体保持枠2の下枠6に固定して平面長方形に広げるとともに、充填材注入用袋5の上面における注入管15に注入ホース17を、排水管16に排水ホース18をそれぞれ接続する。次に、図17の(1)に示すように、上記と同じ方法で、この充填材注入用袋5が固定された築堤の構築装置1を吊り上げて、水中に沈めて水底39に着底させる。このとき充填材注入用袋5は未膨張、すなわち膨張していない状態である。
次に、同図の(2)に示すように、この未膨張の充填材注入用袋5に、土砂31、または細粒分の少ない砂や濃度の低いスラリー、または固化処理土などの充填材35を充填して充填材注入用袋5を膨張させると、横幅が略10mで、長さが略20〜30mの楕円柱の土嚢32が形成される。この充填材35の充填によって充填材注入用袋5内の水38が排水管16から排水されるが、第5の実施の形態の透水性の充填材注入用袋5の場合は、透水性であるため、土砂31または固化処理土などの充填材35の充填にともなって充填材注入用袋5の全面から押し出される。
次に、上記と同じ方法によって、この充填材注入用袋5から把持具13を取り外して下枠6から離れた状態にする。そして、この充填材注入用袋5が分離された築堤の構築装置1を水中から吊り上げて台船34上に戻す。そして、上記と同じ工程を繰り返すことによって、水底39に土嚢32が積み重ねられた築堤33が構築される。
なお、上記の第1〜第5の実施の形態の築堤の構築方法において袋体保持枠2に設置された充填材注入用袋5は一つであるが、これは一つに限らず複数であっても良い。
第1の実施の形態の築堤の構築装置の斜視図である。 (1)は袋体保持枠の下枠の斜視図、(2)は充填材注入用袋の断面図である。 第2の実施の形態の築堤の構築装置の袋体保持枠の下枠の斜視図である。 第3の実施の形態の築堤の構築装置の袋体保持枠の下枠の斜視図である。 第4の実施の形態の築堤の構築装置の斜視図である。 (1)は第5の実施の形態の築堤の構築装置の袋体保持枠の下枠の斜視図、(2)は充填材注入用袋の断面図である。 第1の実施の形態の築堤の構築方法であり、築堤の構築装置を吊り上げた斜視図である。 築堤の構築装置を水中に吊り下げた断面図である。 築堤の構築装置を水底に設置した断面図である。 (1)は充填材注入用袋に土砂を充填する断面図、(2)は充填材注入用袋の断面図である。 充填材注入用袋を分離した築堤の構築装置を水中から引き上げる断面図である。 第1段目の上に充填材注入用袋を設置する断面図である。 第1段目の上に2段目の土嚢を設置する断面図である。 第2の実施の形態の築堤の構築方法の断面図である。 第3の実施の形態の築堤の構築方法であり、(1)は断面図、(2)は土砂注入用袋の断面図である。 第4の実施の形態の築堤の構築方法の断面図である。 第5の実施の形態の築堤の構築方法であり、(1)は充填材注入用袋を着底させた断面図、(2)は充填材注入用袋に充填材を充填した断面図、充填材注入用袋の断面図である。 従来の築堤の構築方法の断面図である。
符号の説明
1、23、26、28、30 築堤の構築装置
2 袋体保持枠
3 縦材
4 吊り枠
5 充填材流入用袋
6 下枠
7 上枠
8 柱材
9 ブレース
10 鋼板
10a 水密箱
11 トルクウインチ
12 引張材
13 把持具
14 変位センサ
15 注入管
16 排水管
17 注入ホース
18 排水ホース
19 水中測位装置
20 傾斜計
21 音響測深機
22 水中カメラ
24 仕切板
25 仕切部
27 耐摩耗性シート
29 掛止具
31 充填材
32、42 土嚢
33 築堤
34、44 台船
35 充填材
36 クレーン
37 GPS
38 水
39、43 水底
40 袋
45 昇降装置

Claims (10)

  1. 矩形状の袋体保持枠の上部に縦材を介して吊り枠が設置され、前記袋体保持枠の下部には、上面に注入管と排水管とを備えた充填材注入用袋が設置され、該充填材注入用袋の周辺端部には袋体保持枠からの引張材が接続され、該引張材により充填材注入用袋が引っ張られて広げられたことを特徴とする築堤の構築装置。
  2. 矩形状の袋体保持枠の上部に縦材を介して吊り枠が設置され、前記袋体保持枠の下部には、上面に注入管を備えた透水性の充填材注入用袋が設置され、該充填材注入用袋の周辺端部には袋体保持枠からの引張材が接続され、該引張材により充填材注入用袋が引っ張られて広げられたことを特徴とする築堤の構築装置。
  3. 充填材注入用袋の内部は仕切板で複数の仕切部に仕切られたことを特徴とする請求項1または2に記載の築堤の構築装置。
  4. 充填材注入用袋の上面内側には耐摩耗性シートが貼り付けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかひとつに記載の築堤の構築装置。
  5. 袋体保持枠には変位センサ、水中測位装置、音響測深機および水中カメラが設置されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかひとつに記載の築堤の構築装置。
  6. 充填材注入用袋は、袋体保持枠に複数設置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかひとつに記載の築堤の構築装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかひとつに記載の築堤の構築装置を形成する工程と、該築堤の構築装置をクレーンで吊り下げて当該築堤の構築装置の下部に設置されている充填材注入用袋を水底に着座させる工程と、該水底に着座された充填材注入用袋を水で膨張させた後に充填材を注入するとともに前記水を排水する工程と、該充填材の入った充填材注入用袋を前記袋体保持枠から分離する工程と、該充填材注入用袋を分離した築堤の構築装置を前記クレーンで引き上げる工程と、を順次繰り返して、充填材の入った充填材注入用袋を水底に積み重ねることを特徴とする築堤の構築方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかひとつに記載の築堤の構築装置を形成する工程と、該築堤の構築装置をクレーンで吊り下げて当該築堤の構築装置の下部に設置されている充填材注入用袋を水中にて水で膨張させた後に水底に着座させる工程と、該膨張させた充填材注入用袋に充填材を注入するとともに前記水を排水する工程と、該充填材の入った充填材注入用袋を前記袋体保持枠から分離する工程と、該充填材注入用袋を分離した築堤の構築装置を前記クレーンで引き上げる工程と、を順次繰り返して、充填材の入った充填材注入用袋を水底に積み重ねることを特徴とする築堤の構築方法。
  9. 充填材注入用袋を透水性とした請求項2〜6のいずれかひとつに記載の築堤の構築装置を形成する工程と、該築堤の構築装置をクレーンで吊り下げて当該築堤の構築装置の下部に設置されている充填材注入用袋を水底に着座させる工程と、該水底に着座させた充填材注入用袋を水で膨張させた後に当該充填材注入用袋に充填材を注入するとともに、前記充填材の注入により前記透水性の充填材注入用袋の内部から外へ水を押し出す工程と、該充填材の入った充填材注入用袋を前記袋体保持枠から分離する工程と、該充填材注入用袋を分離した築堤の構築装置を前記クレーンで引き上げる工程と、を順次繰り返して、充填材の入った充填材注入用袋を水底に積み重ねることを特徴とする築堤の構築方法。
  10. 充填材注入用袋を突起のある水底に着座させる前に、前記水底に覆砂して前記突起を覆うことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の築堤の構築方法。
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