JP4987692B2 - 内燃機関の潤滑油を浄化するためのジェット噴射式遠心分離機 - Google Patents

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Description

本発明は、取外し可能な蓋で閉鎖されたハウジングと、ハウジング内に回転可能に配置されたロータと、浄化されるべき加圧された潤滑油を供給する流路と浄化された無圧の潤滑油を導出する流路とを有し、ロータは少なくとも1つの反動ノズルを有する駆動部を一方とし、汚染物捕集領域を有する汚染物捕集部を他方とする2体を有する分割構造を有し、駆動部は第1の潤滑油部分流により、汚染物捕集部は第2の潤滑油部分流によりそれぞれ貫流され、駆動部と汚染物捕集部とは、汚染物捕集部を駆動部に軸芯方向から嵌着することによって係合可能で且つ駆動部から汚染物捕集部を軸芯方向に引き離すことによって係合解除可能なトルク伝達手段を備え、汚染物捕集部は廃棄またはクリーニングのために駆動部から分離可能であり、遠心分離機の運転中に汚染物捕集部の駆動部に対する軸芯方向移動を阻止または規制し且つ蓋が取り外された際に失効するか又は取外される手段が遠心分離機に設けられている、内燃機関の潤滑油を浄化するためのジェット噴射式遠心分離機に関する。
第1のジェット噴射式遠心分離機はドイツ実用新案登録第20010612号[DE20010612U1]の明細書から公知である。この遠心分離機では、ロータハウジングは互いに着脱式に連結可能な2体の要素から成り、駆動部は第1の連結手段を有し、汚染物捕集部は対応する第2の連結手段を有している。具体的な実施形態において、これらの連結手段は、ロータを構成する2つの構成要素の限定的な相対回転によって係合及び係合解除が実現される差込み継手を有する。
この公知のジェット噴射式遠心分離機は、ロータの汚染物捕集部を駆動部から切り離す際には、先ずロータ全体をジェット噴射式遠心分離機のハウジングから取り出し、その後、差込み継手の分離に必要な一定のトルクを加えてロータの双方の要素を相対回転させる必要があるという点で不都合であることが判った。ジェット噴射式遠心分離機のロータはその運転中に外側表面もオイル飛沫によって濡れるので、双方のロータ要素の連結及び分離のために必要なトルクを人力によって加えることは困難であることが多い。それゆえ、特に双方のロータ要素を互いに切り離す前に先ずロータの外側表面に付着したオイルを取り去って清潔にし、こうして差込み継手の解離に必要なトルクを加えることができるようにすることが必要である。別法として工具の使用も考えられるが、そのためには、一方で双方のロータ要素は工具を作用させるための適切な作用面を備えていなければならず、他方で、双方のロータ要素の一方とそれぞれ相互作用し得る適切な特殊工具の用意が必要である。いずれにしても、ロータを2つの構成要素に分離する場合には、時間のかかる面倒な処置が必要となり、こうした処置はジェット噴射式遠心分離機の保守時に常に必要となる。加えてこの場合には、遠心分離機を通して誘導されるオイル流全体は先ずロータ内部を貫流し、その後に駆動部の反動ノズルに供給されることから、浄化されるべき潤滑油のフル圧力がロータ内部を支配するため、より頑丈で耐圧性の高いロータが必要とされることも短所と見なされる。
ドイツ特許出願公開第4311906号[DE4311906A1]の明細書からは、内燃機関のクランクケースの換気装置が知られており、同装置はクランクケースガスに同伴されたオイル粒子を分離する、吸気路に通じる吸込み管と連結された装置を含んでいる。ここで分離装置として機能するのは内燃機関の潤滑油浄化のために設けられたオイル遠心分離機である。オイル遠心分離機のロータは、遠心分離機の運転中互いに密接連結されている2体の要素を有する。2体のロータ要素の相互分離可能性については文献中に何ら記載されていないことから、双方のロータ要素は個別要素として製造されてはいるが、続いて恒久連結されていると思われる。したがって、同文献には、内部に汚染物が沈着した汚染物捕集部のみの独立した廃棄可能性も開示されていない。この遠心分離機の場合にもロータは浄化されるべき潤滑油の油圧下にあり、この油圧は意図的に、遠心分離機の運転中にロータをその下部軸受けから持上げて、ロータの上側面と遠心分離機のハウジング蓋の下側面とに設けられた軸芯方向軸受けに押し付けるために利用される。こうした理由からロータはやはり頑丈で耐圧性を有するものでなければならない。
ドイツ特許公告第1012776号[DE1012776B]明細書から、ロータが2体式に構成された更に別のジェット噴射式遠心分離機が公知である。この公知の実施形態では、ロータの双方の要素は下部と上部とに径方向で互いに重なり合う領域を有し、同所で両者は複数本のネジを用いて互いに密に且つ着脱式に連結されている。これにより確かにロータの汚染物捕集部のみの別個の廃棄またはクリーニングは可能であるが、ロータを汚染物捕集部と駆動部とに分解する操作は、止めネジを個々に螺脱する必要があるので面倒で且つ時間を要し、これは続いて行われる組み付けの場合にも同様である。加えて、この場合にも潤滑油は先ずロータ内部を貫流し、その後に駆動部の反動ノズルに供給されるため、浄化されるべき潤滑油のフル圧力がロータ内部を支配することから、同じく、より頑丈で耐圧性の高いロータが必要である。
国際特許出願公開第98/46361号[WO98/46361A1]の明細書からは、ロータ内部空間の内壁から外壁にまで延びる少なくとも1つの案内手段を有した、ジェット噴射式遠心分離機用のロータが知られている。この種の案内手段は、それによってロータを補強して、ロータをプラスチックで製造可能にしようとするものである。ここに記載された実施形態によるロータは、クリップ継手によって互いに連結されて完全なロータを構成する2体の要素を有する。クリップ継手は一旦連結を行なえば双方のロータ要素の分離はもはや破壊しない限り不可能なように構成されている。ここでは、ロータ全体はプラスチックから製造されるため非常に安価となり、コスト上のデメリットなしに使用後に完全に廃棄できるため、この種のロータ要素の分離は考えられていない。この公知のロータの場合にも、潤滑油は先ずロータ内部空間を貫流し、続いてロータの駆動のために反動ノズルに供給されるので、その運転中に内部は潤滑油のフル圧力が支配している。したがって、この場合にも、所要の耐圧性を達成するために頑丈な構造のロータが必要である。
ドイツ特許公告第1105351号[DE1105351B]の明細書には、通例の配置とは異なり、反動ノズルを有した駆動部がロータの上部要素を形成し、ロータの汚染物捕集部がその下部要素を形成していることを特徴とするジェット噴射式遠心分離機が開示されている。双方のロータ要素は複数本の止めネジで互いに密に且つ着脱式に連結されている。この場合にも、ロータを分解するには、先ずロータ全体をハウジングから取り外し、その後に、汚染物捕集部を駆動部から切り離す前に、複数本のネジを螺脱しなければならないという短所がある。組み付けにも同じく多くの手間が必要とされることから、遠心分離機の容易且つスピーディーな保守の実現は不可能である。加えて、この場合にも、潤滑油は先ずロータ内部空間を貫流し、続いて反動ノズルを通って流出することから、ロータに潤滑油のフル圧力がかかるため、やはりロータは頑丈で耐圧性を有したものでなければならない。
国際特許出願第00/23194号[WO00/23194A1]明細書は、2体式ロータを有する遠心分離機を示している。ロータの双方の構成要素は互いにネジ継ぎされ、これによって事後の分離が可能とされているか、または、互いに耐久的に接合または溶接されても良い。相互の分離が可能な実施形態では、ロータの分離はロータインサートの取付けならびに、その後一定の運転時間の経過後に必要に応じてロータインサートを点検/交換するために行われる。この公知の遠心分離機では、駆動装置は空間的にロータから離間して配置されたタービンまたは電動機からなる。いずれの駆動装置もロータに設けられた反動ノズルに比較して非常にコスト高であり、製造コストの増加と遠心分離機取付けスペースの増大とを招来する。これは一般にその実現が意図されるコンパクトな構造と安価な製造可能性とに反している。
事前公開されなかった従来技術であるドイツ出願公開第102004005920号[DE102004005920A1]の明細書からは、流体から粒子状物質を分離するための遠心分離機の一部として使用されるロータユニットが公知となっている。このロータユニットは、粒子分離装置を収容する捕集チャンバと、ヘロ[Hero]−タービンを備える駆動チャンバとを有する。駆動チャンバは捕集チャンバに組付けることができ、また、それから切り離すことができる。駆動チャンバと捕集チャンバとの間の継手はヘロ−タービンによって生み出されるあらゆる回転運動を、粒子分離を行う捕集チャンバに直接伝達する。駆動チャンバが捕集チャンバから分離可能であることにより、捕集チャンバを内部に沈着したスラッジと共に廃棄することが可能である。
この公知のロータユニットでは、駆動チャンバが完全に捕集チャンバ外、この場合その下方に位置している点が短所と見なされる。このため、捕集チャンバの良好な回転を実現する十分な軸支を確保するために、駆動チャンバの領域に設けられた2個の軸受けの他に、駆動チャンバから離れた位置、ここでは捕集チャンバの上端に第3の軸受けが常に必要となる。この第3の軸受けは製造ならびに組付けのコストと手間の増加をもたらすと共に余分な重量を招来することになる。更にまた、捕集チャンバの取外し/組付けの度に上部の第3の軸受けに機械荷重がかかり、これが同軸受けの寿命にとって不利であることも短所と見なされる。したがって、第3の軸受けは時間経過に応じて高い摩擦値を示すことになり、これによって、さもなければ達成可能なロータ回転数の低下がもたらされる危険が存在する。最後に、遠心分離機のハウジングから捕集チャンバを取り外す際に駆動チャンバは連行されることなく確実に遠心分離機内に残される保証がない点も短所として触れておかなければならない。それどころかむしろ、捕集チャンバの取外し時に駆動チャンバも勝手に連行されてしまうことがあり、これによって、駆動チャンバの双方の軸受けに望ましくない形で機械荷重がかかることになる。この場合にも、軸受けの損傷は常に軸受け摩擦の高まりと所与の駆動パワーで達成可能なロータ回転数の低下とをもたらすことになる。
ドイツ実用新案登録第20010612号明細書 ドイツ特許出願公開第4311906号明細書 ドイツ特許公告第1012776号明細書 国際特許出願公開第98/46361号明細書 ドイツ特許公告第1105351号明細書 国際特許出願公開第00/23194号明細書 ドイツ特許出願公開第102004005920号明細書
そこで本発明の目的は、前述した短所が回避されて、特に軽量且つコンパクトな構造が達成され、高回転数でのスムーズな回転が持続的に保証され、ロータの汚染物捕集部のみの容易な取出しと廃棄が可能であり、所要の保守作業を速やか且つ容易に実施することのできる、冒頭に述べた類のジェット噴射式遠心分離機を提供することである。これによって、高効率、高度な運転信頼度ならびに安価な製造の実現が意図されている。
前記課題の解決は、本発明により、
− 駆動部は汚染物捕集部内の底部から上端に向かって延びているか又は汚染物捕集部の全長を貫通して延びており、
− 駆動部はロータの枢支に有用な全ての部品を備え、
− 駆動部は蓋の取外し時において軸芯方向での離脱に対して確実に位置決めされていることを特徴とする、冒頭に述べたジェット噴射式遠心分離機によって達成される。
本発明により、一方で、比較的軽量小型で且つシンプルまたそのために安価に製造し得る構造を有し、他方で、高度な運転信頼度が達成される、同時に、汚染物捕集部のみを同所に沈着した汚染物と共にハウジングから取り出す迅速且つ簡単な保守を実施可能なジェット噴射式遠心分離機が提供される。内燃機関では、通例オイル交換及びオイルフィルタ交換と結び付いた定期的な保守が行われることから、遠心分離機はロータの汚染物捕集部が所定の保守間隔を考慮して十分な容量の汚染物収容能力を有するように設計されているのが好適である。本発明によるジェット噴射式遠心分離機の重要な利点は、駆動部が耐久部品として遠心分離機の全使用期間にわたって遠心分離機内に保持可能である点である。これによって、遠心分離機の保守時における駆動部の不必要な交換が回避されて、コスト節減が達成される。駆動部はロータの枢支に必要な全ての部品、特にそのために必要な軸受けを含んでいることから、汚染物捕集部の交換時に軸受けを取り外して再び組み付けられる必要はなく、これは軸受けの品質と寿命にとって有利であり且つ長期的に高いロータ回転数を保証することになる。駆動部は汚染物捕集部内の底部から上端に向かって延びているか又は汚染物捕集部の全長を貫通して延びているので、複数の軸受けどうしをロータの軸芯方向において互いに広く離間して配置することが可能となって有利である。これにより、駆動部外例えば汚染物捕集部の上端に、ロータの枢支のために補足的な第3の軸受けを配置する必要がなく、それにも拘らずロータの良好な回転が保証される。駆動部の軸受けは蓋取り外し時に軸芯方向へ抜け出さないように形成されているので、駆動部が汚染物捕集部と共に不用意に抜け出すことが防止されており、従って、駆動部は常に遠心分離機内に残留し、軸受けの損傷が確実に防止されることになる。
更に、本発明によるジェット噴射式遠心分離機は、駆動部と汚染物捕集部とがそれぞれ固有の潤滑油部分流によって貫流されるという特徴を有している。これによって、遠心分離機の運転中では、駆動部のみが潤滑油送出ポンプによって生み出された浄化されるべき潤滑油のフル圧力下にあり、他方、これと対照的に、最早ロータの内部は浄化されるべき潤滑油の油圧には曝されないようにすることができる。これは、例えば、供給される浄化されるべき潤滑油の油圧がロータ内に流入する前に絞られて減圧されるような断面狭小箇所を、浄化されるべき潤滑油をロータ内に導くオイル流路に設けることによって容易に達成できる。これによって、ロータはその回転の結果として生じ、遠心力に起因する力を吸収するだけで良くなるので、ロータの負荷が著しく軽減される。その結果、用いるシールをより単純なもの及び/又はより少数とすることができ、更に、ロータの材料を余り頑丈でないものとする又はロータの壁厚を小さくすることが可能となる。
一方では、ロータの2部分を可能な限り容易に相互分離と相互連結できるようにするため、そして同時に、駆動ユニットの回転中に汚染物捕集部がスリップ無しに協働できるように、更に、駆動部と汚染物捕集部には、単純な軸芯方向での嵌着及び引き離しによって係合され及び係合解除されるトルク伝達手段が設けられている。これによって、汚染物捕集部を駆動部と連結するには、または、これらの2要素を互いに切り離すには、一つの方向すなわち軸芯方向での単純な移動だけで十分となる。例えばバヨネット式ロック或いは個々のネジの弛めや締め付けにおいて必要とされるようなトルクを加える回転運動はここでは不要である。
駆動部に対して軸芯方向に沿って嵌着された後の汚染物捕集部の相対位置を維持させるために、遠心分離機の運転中に、駆動部に対する汚染物捕集部の軸芯方向での移動を阻止または規制する手段が遠心分離機に設けられている。同時に、これらの手段は蓋が取り外されると失効するか又は取外されるように構成されている。こうして、ジェット噴射式遠心分離機の運転中には、汚染物捕集部が駆動部に対して所定の相対位置を保持することが保証され、これによって、ロータの2つの部分の間に必要な緊密性と駆動部から汚染物捕集部に対して伝達する必要のある駆動トルクとが保証される。
本発明によるジェット噴射式遠心分離機の別実施形態では、駆動部は潤滑油流路を形成する中央筒状体と、同筒状体から径方向外側に向かって延びる、少なくとも反動ノズルに至るオイル分岐路を内蔵する少なくとも一つのノズル支持体とを有する。こうして、筒状体が、ロータを支持することと、ロータの内部へオイルを供給することとに有利に用いられ、且つ、ノズル支持体が、ノズルを保持することと、ノズルへ加圧オイルを供給することとに用いられる、という好適な駆動部の構造が得られる。ノズル支持体は筒状体底部に位置しているのが好ましいが、或いは、ノズル支持体は筒状体の上部に設けられていても良い。
前述した実施形態のジェット噴射式遠心分離機の第1の発展形態では、ノズル支持体は二重底部の形態を有し、それら底部どうしの間隙にオイル分岐路が形成されている。この実施形態では、ノズル支持体の2つの底部どうしの間隙は、加圧オイルをノズルに供給するために用いられる。ここでは、2つの底部は適正な耐圧性を有するように構成されていることは勿論である。
或いは、オイル分岐路が内部に形成されたディスクの形状を有するノズル支持体が提案される。このディスクは、何の問題なく十分な耐圧性を備える、形状的に有利なシンプルな部品である。
更に別の形態では、ノズル支持体は単一または複数の筒状アームの形で形成されており、各アーム内を1本のオイル分岐路が縦走している。この実施形態の遠心分離機では、特に、もしも1本か2本のアームに各1個(一般にこれで十分)の反動ノズルが設けられている場合は、ノズル支持体は僅かな空間しか必要としない単純な形状を有することになる。円周方向で見て、筒状アームに隣接する余った空間または筒状アーム間の空間を遠心分離機のロータのために有利に用いることも可能である。これによって、遠心分離機の取付けスペースが特定されている際に、ロータの内部空間をより大きくできる。
ロータの枢支(枢支)は種々の形態で実施可能である。第1の実施形態が枢支に関して提案する処によれば、ロータはハウジングの一部を形成し、且つ、その他のハウジング(蓋など)に剛的または関節式に取り付けられた軸に支持されており、この軸はロータを貫通し、その上端は被嵌された蓋内に着脱自在に支保及びセンタリングされている。この解決方法により、特に安定した、耐加重性のある構造が実現される。ここでは、一般に軸は耐久部品として遠心分離機内に残すことができる。
或いは、ロータはハウジングの剛性部位を形成する軸の上に設けられた軸受けに支持されていても良く、ここで、前記軸はロータ内に延出し、その上端は取り付けられた蓋から離間している。ここでは、前記軸はロータ内或いはロータの上方で終了しても良い。ここで、ロータ及び/又は蓋はよりシンプルに構成することができる。この場合にも、軸は通常、耐久部品として遠心分離機内に残すことができる。
ロータの軸受けの第3の変形形態の提案によれば、ロータは下部及び上部の軸受けに、ロータの部品またはハウジング及び蓋の部品を成す各1個の軸柄によって支持されている。ここでは、ロータの内部に軸受け手段を配置しないことが有利である。
低摩擦のロータ軸受けを実現するため、それ自体は既に公知の滑り軸受け及び/又は転がり軸受けを使用できる。
汚染物捕集部は種々の形態と要領で形成することができる。その第1の実施形態では、汚染物捕集部は、径方向外側に周壁を有し、軸芯方向下部と軸芯方向上部とがそれぞれ全面的または部分的に開放された中空体によって形成され、軸芯方向下部では、ロータが組み付け完了後において、ノズル支持体がロータ内部空間を下方に向かって少なくとも部分的に制限する底部を形成し、軸芯方向上部では、中空体は、恒久的に又は着脱自在に支持された独立型の汚染物捕集部蓋によって閉鎖されている。
前記に代わる第2の実施形態の提案によれば、汚染物捕集部は、径方向外側に周壁を有する、軸芯方向上部が開放したカップ状の中空体によって形成され、中空体の軸芯方向上部は独立した固定取り付け又は着脱可能に取り付けされた独立型の汚染物捕集部蓋によって閉鎖されている。
さらなる別法としての第3の実施形態の提案によれば、汚染物捕集部は、径方向外側に周壁を有する、軸芯方向下部が全面的または部分的に開放したベル形の中空体によって形成され、ロータが組付け完成された状態では、ノズル支持体は軸芯方向下部でロータの内部空間を下方に向かって少なくとも部分的に制限する底部を形成している。
第四の実施形態では、汚染物捕集部は、径方向外側に周壁を有する、軸芯方向下部と軸芯方向上部とが閉じられた缶状中空体によって形成されている。
上述した4種の実施形態のいずれの汚染物捕集部でも、汚染物捕集部を形成する中空体は、特に汚染物捕集部の補強を目的とした径方向内側の筒状内壁を有している。
トルク伝達手段はロータの種々の箇所に配置されていて良い。第1の好ましい実施形態の提案によれば、ロータの駆動部と汚染物捕集部との間のトルク伝達手段は、ロータの径方向内側且つ軸芯方向上部領域に配置されている。トルク伝達手段のこうした配置は、特に、汚染物捕集部を駆動部に嵌着する際にトルク伝達手段が保守作業員にとって可視であり、これによって組付けを非常に容易に行い、組付けエラーを回避することができるという利点をもたらす。
前記の実施形態に対する別法として又はそれに加えて、ロータの駆動部と汚染物捕集部との間のトルク伝達手段は、ロータの軸芯方向下部の領域に配置することができる。トルク伝達手段のこうした配置は、軸芯方向下部が開放した形態の汚染物捕集部ならびに軸芯方向下部が閉じた形態の汚染物捕集部のいずれにも実施することができる。この実施形態では、トルク伝達手段が径方向外側に位置していれば、同所において、所与のトルクの伝達時に、駆動部と汚染物捕集部との円周方向に作用する力は比較的小さなものとなり、トルク伝達手段の実施形態をより軽量のものとすることができる。
アームを有する駆動部の実施形態に対しては、汚染物捕集部の下側面は、駆動部のアームを軸芯方向で上方から把持することで、これらのアームと協働して、ロータの駆動部と汚染物捕集部との間のトルク伝達手段を形成する輪郭を有しているのが好ましい。ここでは、駆動部にとって有利なことには、独立した別個のトルク伝達手段は不要であり、汚染物捕集部における同所のトルク伝達手段は非常にシンプルに形成することができる。
前記形態を補完するように、汚染物捕集部の下側面の輪郭は更に、駆動部のアームと軸芯方向で係合/離脱可能なラッチ連結として形成されていても良い。これにより、駆動部上における汚染物捕集部の軸芯方向変位を非常に簡単な方法で十分確実に防止することができる。
ロータが回転される際にロータ内部の浄化されるべき潤滑油もできるだけ効果的に回流させるため、更に、汚染物捕集部の内部には、径方向に延びる又は主として径方向に延びる案内・補強壁が設けられている。加えて、これにより、汚染物捕集部の機械的補強が達成されるため、汚染物捕集部へのより軽量またはより薄肉の材料の使用及び/又はより高回転数での運転が可能となる。
直前に説明した実施形態のジェット噴射式遠心分離機の発展形態の提案によれば、案内・補強壁の径方向内側の端部は、汚染物捕集部側におけるトルク伝達手段の一部を形成すること、及び、ロータの駆動部と汚染物捕集部との間のトルク伝達手段は、ロータの径方向内側領域において、筒状体の軸芯方向全長の少なくとも一部にわたって延びるように設けてある。この実施形態では、案内・補強壁は更に別の機能も果たすことになり、これは有利な高度の機能的統合を表している。
遠心分離機のロータのトルク伝達手段の場所に関わりなく、好ましくは、駆動部と汚染物捕集部との間のトルク伝達手段は、軸芯方向で結合可能且つ分離可能な、それぞれ径方向で見てアンダーカット有り又はアンダーカット無しの、多縁形輪郭または歯型形状または波型形状または溝−バネ構成によって形成されている。上述した全ての実施形態のトルク伝達手段は駆動部に対する汚染物捕集部の簡単な軸芯方向移動によって係合が実現/解除され、係合状態ではトルク伝達手段は駆動部によって生み出されたトルクを確実に汚染物捕集部に伝達する。例えば、アンダーカット付きの溝−バネ構成としてのトルク伝達手段の実施形態では、トルク伝達手段は、同時に、径方向に作用する力も吸収することができる。例えば、先に述べた案内・補強壁は駆動部の中央筒状体と、同じく軸芯方向における組み合わせによって、径方向力が案内・補強壁から中央筒状体に伝えられるように連結されることができる。この実施形態では、僅かな重量で特に安定した耐荷力のあるロータが実現される。
保守作業員にとってロータの組付け作業をできるだけ容易にすると共に組付けエラーをできるだけ回避するために、更に、駆動部と汚染物捕集部との間のトルク伝達手段は、進入斜面及び/又は進入尖端とを具える自動係合型として形成されている。
汚染物捕集部のできるだけ安価な製造を可能とするため、好ましくは、ロータの汚染物捕集部を形成する中空体はプラスチックからなる一体射出成形品とされている。
別法として、ロータの汚染物捕集部を形成する中空体は、2体の射出成形品が組み合わされた、好ましくは溶接接合されたプラスチック製コンポーネント(構造部品)であって良い。2体式の実施形態は製造が若干割高であるが、より複雑な汚染物捕集部の成形が可能である。
ロータの駆動部と汚染物捕集部とが互いに組付けられた状態においてオイルの漏れを十分にシールするため、更に好ましくは、ロータの駆動部と汚染物捕集部との間の接触領域のそれぞれに、少なくとも1つの、別体としての又は一体成形されたシールまたはシール状輪郭が設けられているのが良い。
前述した一連のジェット噴射式遠心分離機の実施形態とはかかわりなく、2本の潤滑油部分流を生成するために、遠心分離機に供給された潤滑油流は、遠心分離機内で、好ましくは2箇所の所定の絞りポイントを経て誘導される、量的に調節された2本の部分流に分割可能とされ、そのうち一方の部分流は駆動部とその反動ノズルに加圧下で供給され、他方の部分流は少なくとも1つの流入口を経て無圧にて汚染物捕集部に供給されるようにするのが好ましい。供給されたオイル流が遠心分離機内で分割されることにより、オイル流を分割し且つ量的に調節するための手段を遠心分離機の外側に設けることが回避される。これは遠心分離機をコンパクトな構造とするのに更に寄与することになる。加えて、オイル流を量的に調節された部分流に分割することにより、2つの部分流相互の量比を的確に定めることができる。こうして、一方で、駆動部が生み出すロータの駆動パワーに影響を与えることができる。また、他方で、オイルのロータ内滞留時間に所望通りの影響を及ぼすことが可能である。これにより、ジェット噴射式遠心分離機の運転にとって重要なパラメータを容易に決定し、また、必要に応じて構造を変更することが可能である。
ここでは、2箇所の絞りポイントは遠心分離機の駆動部側に設けられているのが好ましい。これにより、うっかり汚染物捕集部を欠落させた場合にも、内燃機関の潤滑に機能障害が生ずることはないという利点が得られる。汚染物捕集部で圧力降下が生じないため、潤滑油の圧力は完全に保持されている。
更に、好ましくは2箇所の絞りポイントのうち、汚染物捕集部に供給される潤滑油部分流が絞られる絞りポイントは、少なくとも1つの絞り孔によって、または、所定の間隙寸法を有した駆動部の上部軸受けによって形成されているのが良い。ここでは、絞りポイントのために独立した別個のコンポーネントを設ける必要はないと同時に良好な軸受け潤滑が保証される。更にここで有利なことには、互いに相対回転する軸受け部品の運動によって絞りポイントの自浄効果が生じ、これによってこの絞りポイントは汚れに対して不感である。
ここでは、別実施形態において、駆動部に供給される部分流は、汚染物捕集部に供給される部分流よりも体積において大であるのが好ましい。この好ましい分割によって、遠心分離機のロータの速やかな始動と高回転数が保証されると同時に、ロータの内部とその汚染物捕集部とを貫流する部分流の長い滞留時間が保証される。急速な回転数上昇を伴う速やかな始動は、ロータの始動前においてロータは差し当たり未だオイルを含まず、したがって軽いことの結果である。次いで遠心分離機にオイルが供給されると、2つの部分流のうち多量のオイル部分流が直ちに駆動ノズルに達して、まだ軽い状態のロータを急速に加速する一方で、汚染物捕集空間は遅れてようやくオイルで満たされることになる。この実施形態は、浄化されるべき潤滑油から小さな汚染物粒子、特に煤(すす)を分離する点で、遠心分離機の優れた効果に貢献する。
遠心分離機内への潤滑油誘導の点で可及的にシンプルな構造を達成するため、遠心分離機の好ましい実施形態の提案によれば、遠心分離機への潤滑油の供給は、駆動部についても汚染物捕集部についても、前記軸または下側軸支ピンを通して軸芯方向下方から行われる。軸または軸支ピンへの潤滑油の供給は、それ自体として公知のように、例えば遠心分離機ベースまたは例えばオイルフィルタ装置の一部を成すその他のコンポーネントを通じて行うことができる。
別法として、遠心分離機に対する潤滑油の供給は、駆動部については、軸または下側軸支ピンを通して軸芯方向下方から行い、汚染物捕集部については、それとは別個に軸芯方向上方から行うことが可能である。この補助的な実施形態により、より大きな構造的自由度が達成されることになり、このことはジェット噴射式遠心分離機の数多くの適用ケースにおいてより有利な解決方法に寄与することができる。
前述した全ての実施形態のジェット噴射式遠心分離機につき、別実施形態において、好ましくは、汚染物捕集部への潤滑油部分流は、軸芯方向上方において、径方向内側から外側に向かって、周回扇状流出の形態または周方向に配分された複数の個別ジェットの形態で、対応して形成された少なくとも1つの流入口を通して、供給可能である。この実施形態により、潤滑油は、汚染物捕集部の円周方向で見て、均等に配分されて同所にもたらされることになる。その際、潤滑油は同時に、遠心力が特に有効な、径方向外側に向かってできるだけ遠くの位置に誘導される。更に、このようにして、ロータを軸芯方向に貫いてできるだけ長い潤滑油流れ路が達成され、これによって同じくロータ内における遠心力の作用による汚染物粒子の分離が促進される。
流入口によってロータの円周方向における潤滑油部分流の所望の均等な配分が保証されない場合には、流入する潤滑油を汚染物捕集部の円周方向で均等に配分するための少なくとも1つのビルトイン部材を、汚染物捕集部内の軸芯方向上部に設けると良い。
別発展形態では、流入口の断面積よりも大きな断面積を有する少なくとも1つの潤滑油流出口が、ロータの軸芯方向下方で且つ径方向内側に設けられている。ここに記載した実施形態の流出口により、ロータ内部には、遠心力によって発生した潤滑油圧力以外に何らの潤滑油圧力も生じないことになる。
更に、流出口の径方向外側には、流出口から到来する無圧の潤滑油部分流を、ロータならびに各々の反動ノズルから流出するオイルジェットから切り離された案内経路に強制的に誘導するための偏向リブユニットまたは遮蔽ディスクが、ロータの下面及び/又はロータの下側に位置する遠心分離機ハウジング領域の上側面に設けられている。これにより、ロータの駆動が流出口から到来するオイル流によって阻害されることなく且つ駆動効果が低減されることがないように保証される。偏向リブ及び/又は遮蔽ディスクは、ロータ直下の領域において、ロータから流出する無圧の潤滑油流を反動ノズルから流出するオイルジェットから空間的に切り離す役割を果たす。これによって、ロータの反動推進駆動の完全な効果が常に保証されることになる。
既に先述したように、駆動部は上方への抜脱が防止されている。具体的にはこの防止対策は好ましくは、軸に嵌装または嵌挿または螺着された、或いは、蓋に設置または支保された安全手段によって行われる。この種の安全装置は速やか且つ容易に装着され、前記機能を極めて確実に果たすことができる。加えて、これにより、万一予期に反してロータ駆動部がクリーニングもしくは交換されなければならないような例外的なケースが発生した場合にも、必要に応じてロータの駆動部を遠心分離機から取り出すことが可能である。
上記において既に説明したように、トルク伝達手段は駆動部によって生み出されたトルクを汚染物捕集部に伝達するが、但しこの伝達手段は軸芯方向において容易に係合/解除が行えるように意図的に構成されており、その際、駆動部に対する汚染物捕集部の軸芯方向相対可動性を阻止または制限するために特別な手段が設けられている。この特別な手段を実現するために、汚染物捕集部は軸芯方向上側面に、蓋は軸芯方向下側面に、蓋が取り付けられた場合に、互いに連係して、駆動部に対する汚染物捕集部の軸芯方向での可動性を阻止または制限するストップ面をそれぞれ設けることが提案される。この実施形態により、蓋が取り外された場合には軸芯方向可動性の制限は失効し、こうして別段の対策を要することなく、蓋の取外しによって開放した遠心分離機のハウジングから汚染物捕集部を軸芯方向に取り出すことができるという利点が得られる。
前記実施形態の別法として、軸の上方で径方向外側に突き出て軸芯方向上部で着脱可能に連結されたストッパ体はその軸芯方向下側面に、また、汚染物捕集部はその軸芯方向上側面に、遠心分離機の運転中に互いに連係して駆動部に対する汚染物捕集部の軸芯方向での可動性を阻止または規制する1つのストップ面をそれぞれ有するように構成することが提案される。この実施形態において、蓋に代わる別個のコンポーネントつまりストッパ体がストップ面を有しており、これによって、蓋をよりシンプルなものとすることができ、例えば、ストップ面のために必要な金属製アダプタなしのプラスチック蓋とすることができる。
所要の個別部品数を抑えるため、安全装置とストッパ体とは1つのコンポーネントとして結合されているのが有利である。
運転中に有意な力が作用し、それがロータに対して軸芯方向上方に向かって作用する遠心分離機の実施形態において、本発明の提案では、汚染物捕集部の軸芯方向上側と蓋の軸芯方向下側との間に、蓋が取り付けられた場合における駆動部に対する汚染物捕集部の軸芯方向相対可動性を阻止または規制し、軸芯方向上方に向かう汚染物捕集部の力を吸収し、しかもその際にロータの運転が制動されることのない、もう一個の軸受けが設けられている。
更に別の、特に保守の容易なジェット噴射式遠心分離機の実施形態では、汚染物捕集部はその軸芯方向上側面に、また、蓋はその軸芯方向下側面に、蓋が取り付けられた場合に互いに接触せず、蓋が取り外される際には汚染物捕集部を駆動部から切り離して軸芯方向上方に連行する、相互に係合/離脱し得る連結手段、好ましくはラッチ手段をそれぞれ有することを特徴としている。この実施形態では、遠心分離機ハウジングの蓋を取り外す際に同時に汚染物捕集部が連行されることになり、これによって遠心分離機の保守に際して特に容易なハンドリングが可能になる。ここでは、新たな汚染物捕集部の取り付けには、古い汚染物捕集部を蓋から引き外し、新たな清浄な汚染物捕集部を蓋と連結、好ましくはラッチ係合させれば良い。その後、遠心分離機のハウジングに蓋を取り付けることにより、追加的な組付けステップを要することなく、同時に汚染物捕集部を再び前記駆動部と組付けて完全なロータをつくり出すことができる。遠心分離機の運転中のロータの回転は連結手段によって妨げられることはない。何故ならば、蓋が取り付けられた場合に双方の要素の連結手段は互いに接触することがないように形成され且つそのようにして蓋と汚染物捕集部とに配置されているからである。したがって、遠心分離機の運転中に、支障となり摩耗の原因となるような連結手段の摩擦が発生することはない。連結手段は蓋を取り外す際に初めて互いに接触して相互に係合することになる。
本発明による遠心分離機を既存の内燃機関にレトロフィット(後付け)できるように、本発明により更に、駆動部と汚染物捕集部との、ハウジングと相互作用する部品には、従来のロータが装着された既存の遠心分離機への駆動ユニットと汚染物捕集部との取り付けを可能にするような形状ならびに寸法を付与することが提案される。こうして、ごく僅かな費用でシステムアップを実現する有利な可能性が得られる。
汚染物粒子の沈着した遠心分離機汚染物捕集部を問題なく廃棄可能とするため、好ましくは、汚染物捕集部は金属を含まず、汚染物捕集部を形成するプラスチックは異種混合されていない、好ましくはリサイクルプラスチックであること、及び、有害物質の発生無しに又は僅かな発生量で焼却可能であるのが良い。
多くの使用ケースにおいて、ジェット噴射式遠心分離機はバイパス系オイル流れにおける浄化装置である。例えば内燃機関の潤滑油の浄化の場合には通例そうである。バイパス系流れにおけるジェット噴射式遠心分離機のこの種の使用には、遠心分離機に潤滑油を供給する流路に、流入側の設定変更可能な油圧が越えられて初めて遠心分離機へのオイル供給を許す最小油圧作動弁が配置されるのが好適である。こうした実施形態の遠心分離機により、オイルが十分な量で且つ十分な圧力で供される場合に初めてオイルが遠心分離機を貫流可能なようにすることができる。これにより、内燃機関側では、潤滑油部分流が遠心分離機に供される前に、内燃機関の全ての潤滑箇所の潤滑が行われるようにすることが保証される。
特にコンパクトな構造とできるだけ容易な遠心分離機の当初組付けとを実現するための一助として、遠心分離機は好ましくは、内燃機関の少なくとも一つの追加的な補助ユニット、特にオイルフィルタ及び/又はオイルクーラを有するモジュールの部品であり、同部品は所要の流れ連通を実現する形で内燃機関にフランジ連結可能とするのが良い。
更に、本発明により、潤滑油遠心分離機として使用される本発明によるジェット噴射式遠心分離機において、遠心分離機は主幹系流れ中にあるオイルフィルタに対するバイパス系流れ中で運転されること、及び、遠心分離機を貫流するバイパス系流れの流量は主幹系流れの体積流量の最大で10%、好ましくは5%であるように構成されている。この実施形態では、主幹系流れから取り出されて遠心分離機を貫流させられるバイパス系流れは非常に僅かであることから、前記内燃機関の潤滑箇所の潤滑油供給が阻害されることはない。しかも他方で、この量的に僅かなバイパス系流れは遠心分離機内での小さな汚染物粒子、特に煤(すす)を効果的に分離するには十分であり、これによって、オイル交換が行われる2つの保守間の間隔期間全体にわたって内燃機関の潤滑油のより清浄且つより汚染物粒子の少ない状態が保証される。
本発明による遠心分離機の更に別の実施形態は、遠心分離機はロータの枢支のための中央軸を含み、軸はその全長の少なくとも一部にわたって中空であってオイル供給流路の一区間を形成すること、同区間には、閉方向にプリロードされた最小油圧作動弁の弁体が軸芯方向に移動可能に配置されていること、弁体は軸から突出し、弁体のシールヘッドは軸外に位置すること、及び、シールヘッドと相互作用する弁座は、オイル供給流路が内部を縦走し、前記軸を担持する遠心分離機ハウジング部品の上に形成されていることを特徴としている。
最小油圧作動弁のシールヘッドが軸外に位置していることにより、比較的小さな外径の軸を使用することが可能である。これにより、相応して小さな直径を有した下部軸受けを遠心分離機ロータに使用することが可能であり、これによって有利なことには、この下部軸受けの低摩擦と共に所与の駆動パワーによる高いロータ回転数が達成される。同時に、最小油圧作動弁は遠心分離機内に付加的なスペースを必要としないことから、コンパクトな構造の維持が保証されることになる。
上述した遠心分離機の更に別の実施形態では、弁体は互いに連結された個別部品、特にシールヘッド、弁棒及び弁棒案内エンドピースによって構成されている。軸の中空部を貫いて延びる弁棒については比較的小さな直径で十分である。機能上からしてより大きな直径を要するシールヘッドは軸の外部にあるため、これによって軸直径の寸法が左右されることはない。弁体が複数部品からなることにより、個々の部品にそれぞれ最適な材料を使用することができ、その結果、最小油圧作動弁の最適な機能を容易な方法で達成することができる。
前記に対する別法として、弁体は一体式に形成されていても良い。この実施形態では、特に、弁体の安価な製造が達成される。
ジェット噴射式遠心分離機の更に別の実施形態は、駆動部は、オイル供給用の環状流路を形成することによって、駆動部が枢支されている中央軸を離間包囲する中央筒状体を含むこと、及び、駆動部の上部軸受けと汚染物捕集部のオイル流入口との間の環状流路の上端領域に、軸に径方向内側で取付けられているか又は筒状体に径方向外側で取付けられた遮蔽リングが配置されていることを特徴としている。遮蔽リングは、対応する前記軸受けを、軸受けの過熱を招来し得る無用に多量のオイルから保護する。しかし、同時に、遮蔽リングが径方向内側または径方向外側に取付けられることによって、それぞれ反対側において軸受けを潤滑するのに十分な量のオイルがなお自由に通過し得るので、上部軸受けの十分な潤滑が保証されている。遮蔽リングが径方向外側で筒状体に取付けられている実施形態では、更に、遮蔽リングの上方の軸受けに汚染物粒子を寄せ付けない汚染物捕集コーナが径方向外側に形成されるという利点が達成される。
ジェット噴射式遠心分離機の更に別の実施形態は、遠心分離機は中空の中央軸を含み、その中空の内部は、第1の軸芯方向領域でオイル供給流路の一区間を形成し、第2の軸芯方向領域でオイル吐出流路を形成していること、軸の中空の内部に、閉方向にプリロードされ弁座と相互作用する最小油圧作動弁の第1の弁体が制限された範囲内で軸芯方向に移動可能に設けられていること、及び、高圧遮断弁の閉方向にプリロードされた第2の弁体がオイル通路と相互作用することを特徴としている。
この実施形態では、ジェット噴射式遠心分離機は、非常にコンパクトな構造で最小油圧作動弁と高圧遮断弁との機能を一体化する弁ユニットを有している。ここでは、有利には、2個の可動式弁体しか必要とされず、これがコンパクトな構造と容易な組付けに寄与すると共に確実な機能を実現する。その際、有利なことには、構造が非常にコンパクトであることから、弁ユニット全体を遠心分離機ロータ用の軸の中空の内部に収容することができ、軸はそのために特に大きな外径を有している必要はない。ここで、最小油圧作動弁は遠心分離機の給油口に一定の最小油圧がかかる場合に初めてオイル流が遠心分離機を貫流することを許す。油圧がこの最小油圧を下回っていれば、最小油圧作動弁は閉じており、遠心分離機を貫流するオイル流れは生じない。高圧遮断弁は、遠心分離機に流入するオイルの圧力が過大な場合に、少なくとも1つのオイル部分流を短い流れ路を経て、ロータの駆動部と汚染物捕集部との脇を通るリリーフ流路を通して逃がし、こうして急速な減圧が達成されるようにする。高圧遮断弁を開放する圧力が達成されない限り、高圧遮断弁は閉じたままである。限定的にのみ軸芯方向にスライドし得る最小油圧作動弁の弁体は開状態においても、同時にリリーフ流路を閉状態に保つことができる。
このジェット噴射式遠心分離機の別実施形態では、第1の弁体と第2の弁体とのそれぞれの閉方向へのプリロードは単一のバネによって生み出されている。この実施形態は特にシンプル且つ省スペースタイプの構造を実現する。
別法として、第1の弁体と第2の弁体とのそれぞれの閉方向へのプリロードはそれぞれ専用の1本のバネによって生み出されていて良い。この実施形態により、双方の弁体へのプリロードとして作用する力により大きな可変性を持たせることができる。
別形態の提案によるジェット噴射式遠心分離機は、遠心分離機は中空の中央軸を含み、その中空の内部は、第1の軸芯方向領域で、駆動部と汚染物捕集部とへのオイル供給流路の一区間を形成し、第2の軸芯方向領域で、もっぱら汚染物捕集部へのオイル供給流路の一区間を形成していること、軸の中空の内部に、閉方向にプリロードされ、弁座と相互作用する最小油圧作動弁の弁体が制限された範囲内で軸芯方向に移動可能に設けられていること、及び、弁体内に、所定の断面を有するオイル通路が形成され、通路の弁座側のオリフィスは径方向外側で且つ弁座と相互作用する弁体のシール輪郭の下流側に位置していることを特徴としている。
このジェット噴射式遠心分離機では、有利には、弁体は遠心分離機に供給されたオイル流を2つの部分流に分割する手段として利用され、その際、一方の部分流は反動ノズルを有した駆動部に供給され、他方の部分流は浄化のために汚染物捕集部に供給される。ここでは、弁体を貫くオイル通路は、プリセット可能な流量のオイル流を汚染物捕集部に誘導する所定の断面を形成している。
弁体が閉ポジションにあれば、弁体は駆動部へのオイル部分流も、汚染物捕集部へのオイル部分流も共に完全に遮断する。これにより、最小油圧作動弁の閉状態では、オイル流が遠心分離機の汚染物捕集部を貫流して同所で場合により汚染物粒子を流動させて浄化された潤滑油に混入させる可能性が防止される。
前述した遠心分離機に代わる別実施形態の提案になる遠心分離機は、遠心分離機は中空の中央軸を含み、その中空の内部は、第1の軸芯方向領域で駆動部と汚染物捕集部とへのオイル供給流路の一区間を形成し、第2の軸芯方向領域でもっぱら汚染物捕集部へのオイル供給流路の一区間を形成していること、軸の中空の内部に、閉方向にプリロードされて弁座と相互作用する最小油圧作動弁の弁体が制限された範囲内で軸芯方向に移動可能に設けられていること、及び、弁体の外周と中空の軸の内周との間に所定の断面を有するオイル通路が形成されており、前記通路の弁座側のオリフィスは、径方向外側で且つ弁座と相互作用する弁体のシール輪郭(シール面)の下流側に位置していることを特徴としている。
この別解決方法により、汚染物捕集部に供給されるオイル部分流が、最小油圧作動弁の開放時に、弁体の外周と弁体を案内する中空の軸の内周との間の所定の環状間隙を通して誘導される点で相違するだけの、先に述べた遠心分離機の場合と同じ利点が達成される。ここでは、弁体が閉ポジションにあれば、弁体は駆動部へのオイル部分流の他に、汚染物捕集部へのオイル部分流も完全に遮断する。
更に別の本発明によるジェット噴射式遠心分離機は、汚染物捕集部の底部に、径方向と周方向とに分散配置された一連の開口が設けられ、開口のある底部から軸芯方向に沿って下方に離間し、且つ、ノズルの上方に、駆動部の一部を成す閉じた遮蔽ディスクが配置されていること、または、汚染物捕集部内におけるその閉じた底部の上方に、径方向と周方向とに分散配置された一連の開口を有する中間底部が配置されていることを特徴としている。
このジェット噴射式遠心分離機では、ロータは、径方向外側から内側に向かって見て、径方向においてより外側の部分のみがオイルで満たされ、これにより、ロータの質量はその内部にあるオイルの重量を含めてロータが満杯に満たされた場合よりも小さくなり、その結果、所与の駆動パワーにてより高い回転数が実現される。こうした相対的に高い回転数により、遠心力による潤滑油からの汚染物粒子の分離はより速やかに行なわれる。ロータ内部の径方向においてより外側の領域に沈着する汚染物粒子ケーキが径方向内側に向かって成長し、径方向において最も外側の円環を成す開口を覆うようになると、潤滑油はそれに続く径方向内側の円環を成す開口を通って流出し、こうして再びロータ内には限定された量のオイルしか含まれないことになる。但しこの利点は汚染物粒子ケーキが成長するにつれて徐々に小さくなる。
前述したジェット噴射式遠心分離機の発展形態では、開口の設けられた底部または中間底部は有孔板または網板として形成されている。
更に、底部または中間底部上には、それらの開口を覆うオイル透過性を有する被覆材料層、好ましくはフリースまたは織布からなる材料層が被着されていて良い。これらの材料層は潤滑油の透過を許容するが、汚染物粒子または汚染物粒子ケーキの大部分の透過を阻止する。
別のジェット噴射式遠心分離機は、汚染物捕集部の清浄油出口の径方向外側において、ロータの下方に位置する遠心分離機ハウジング部品の上側面に、2枚の遮蔽ディスクが上下に配置されており、清浄油出口から流出する無圧の潤滑油部分流は、下側遮蔽ディスクとその下側に位置する遠心分離機ハウジング部品との間を流れ、駆動部の反動ノズルから流出する高い流速の潤滑油部分流は、下側遮蔽ディスクと上側遮蔽ディスクの間の間隙を通って導出されることを特徴としている。
この遠心分離機では、反動ノズルから流出するオイル部分流と汚染物捕集部から流出するオイル部分流とは互いに分離された状態に維持され、ノズルから高速で流出するオイル流は回転中のロータの外周に達しないようにロータから引き離されており、これによってロータは流出する潤滑油に起因する望ましくない制動を蒙ることが回避される。
別のジェット噴射式遠心分離機は、ロータを枢支する中央軸が、ロータの下方に位置する遠心分離機ハウジング部品と一体形成されていることを特徴としている。
この遠心分離機では、軸を遠心分離機ハウジング部品と連結するための一切の組付けコストが回避されるため、これは遠心分離機の製造コストの低下を実現するための一助となる。更に、一体形成されていることから、例えば差込み継ぎまたはネジ継ぎの場合に不都合な状況下で生ずるように、軸が、軸を担持する遠心分離機ハウジング部品から外れるような事態は生ずることがない。
別のジェット噴射式遠心分離機は、ロータを枢支する中央軸に、ロータの少なくとも1つの軸受けブシュに対して好適な摺動状嵌め合いを形成する材料からなる少なくとも1つの軸受けスリーブが嵌着されていることを特徴としている。
この遠心分離機では、軸の材料を、ロータの軸受けブシュを顧慮した滑り特性とは関わりなく選択し得るという有利な可能性が得られる。これによって例えば、軽金属例えばアルミニウムまたはマグネシウムを、これら軽金属が摺動状嵌め合いに不適切な特性を有していても、軸の材料として使用することが可能である。軸に嵌着される軸受けスリーブがロータの軸受けブシュとの間の摺動状嵌め合いにとって好適な特性を有しておりさえすれば十分である。
軸に嵌着された前述した軸受けスリーブが真円の外周を有するように、この遠心分離機の別の実施形態では、軸に嵌着された後の軸受けスリーブは、その外周が研削加工によって完成されている。この事後的な研削加工によって軸受けスリーブが真円の外周形状を有するように加工されるため、たとえ軸が真円の形状から相違している場合にもそれが軸受けスリーブの外周として不利な結果をもたらすことはない。
更に別の実施形態のジェット噴射式遠心分離機は、ロータの駆動部は中央筒状体を有し、浄化されるべき潤滑油がこの筒状体を通して汚染物捕集部に供給されること、筒状体の上端領域には、径方向に延びる少なくとも1つの貫通孔が、汚染物捕集部へのオイル流入口として設けられること、筒状体の上端領域の外周に環状間隙を形成することで、軸芯方向下方と径方向外側に向かって閉じ且つ軸芯方向上方に向かって開いたスリーブ状カラーが設けられていること、及び、オイル流入口は前記環状間隙の下部に開口していることを特徴としている。
この遠心分離機に設けられたカラーによって、汚染物捕集部内に流入するオイル部分流は汚染物捕集部の円周全体にわたって均等に配分されると共にその速度が低下させられる。これにより、円周方向に均等な厚さの汚染物粒子ケーキが形成されると共に、既に汚染物捕集部内に沈着した汚染物粒子ケーキから汚染物粒子が洗い流される現象が生ずることはない。
更に別の実施形態のジェット噴射式遠心分離機は、ロータの駆動部はロータを枢支する回転軸を形成する中央筒状体を有すること、筒状体は下部及び上部で遠心分離機のハウジング部品に枢支されていること、下部軸受けとして、ロータの下方に位置するハウジング部品に挿入された軸受けブシュと、筒状体の下端に設けられた軸受けブシュに挿入された軸受け部品とによって形成された滑り軸受けが設けられていること、及び、上部軸受けとして、筒状体の上端とロータの上方に位置するハウジング部品、特に蓋との間に配置された転がり軸受けが設けられていることを特徴としている。
この実施形態の遠心分離機では、ロータを枢支する固定軸は設けられておらず、遠心分離機のそれぞれのハウジング部品に支持された、ロータの一部を成す回転軸が設けられている。筒状体の下端に挿入された軸受け部品とロータの下方に位置するハウジング部品に挿入された軸受けブシュとは好適な摺動嵌め合いを形成する材料からなる。したがって、筒状体自体は、駆動部の重量を最小限まで減少させるため、その他の軽金属などの材料で製造することができる。
直前に述べた遠心分離機の発展形態の提案によれば、ロータを枢支する回転軸を形成する筒状体は軸芯方向遊びをもって支持され、筒状体または軸受け部品の下側端面のサイズは遠心分離機の運転中に生ずる支配的な油圧を基準にして、ロータに上向きに作用する油圧に起因する軸芯方向の力が、下向きに作用するロータの軸芯方向重力と基本的に一致するように寸法設計されている。この実施形態の遠心分離機では、運転中つまりロータの回転中に、下部軸受けに作用するロータの重力は減少させられ、または完全に相殺されさえすることが実現される。これにより下部軸受けに生ずる軸芯方向の力も相応して減少させられ、その結果、所与の駆動パワーにてより高いロータ回転数とより長い軸受け寿命とが達成されることになる。
直前に述べた遠心分離機に代わる実施形態の提案によれば、ロータの駆動部は、ロータを枢支する軸を形成する中央筒状体を有すること、及び、筒状体は、軸芯方向に互いに離間して配置された2個の軸受けによって、ロータの下方に位置する遠心分離機のハウジング部品の下部でのみ枢支されている。
この遠心分離機では、ロータの支持はもっぱらその下部で行われるため、遠心分離機の上部ハウジング部品、特にその蓋はロータの支持に援用される必要はない。支持に要される横方向安定性はロータ下方に設けられた2個の軸受けの軸芯方向での離間によって十分に保証される。
上述した遠心分離機の別実施形態の提案によれば、下側の軸受けは、ロータの下方に位置するハウジング部品に挿入された軸受けブシュと、筒状体の下端に設けられて軸受けブシュに挿入された軸受け部品とによって形成された滑り軸受けとして設けられていること、及び、上側軸受けは、径方向で見て、筒状体の軸受け部品と、ロータの下方に位置するハウジング部品との間に配置された転がり軸受けとして設けられている。
この実施形態の枢支によって、遠心分離機の運転中に発生する軸芯方向ならびに径方向の力は確実に且つ低摩擦そして低摩耗で吸収されることができる。同時に、この場合にも非常にコンパクトな構造が保たれることになる。
更に別の実施形態のジェット噴射式遠心分離機では、遠心分離機はハウジングに固定された中央軸を有し、ロータの駆動部は同軸を離間包囲する中央筒状体を有すること、浄化されるべき潤滑油は、軸と筒状体との間の環状流路を通って汚染物捕集部に供給されること、及び、筒状体の内周には、軸芯方向に延びるリブが、環状間隙内へと径方向内側に向かうように設けられている。
この遠心分離機では、有利なことに、ロータの汚染物捕集部に供給されるオイル部分流は既にその途上の環状流路によって効果的に回流させられ、その結果、このオイル部分流は汚染物捕集部に流入する際にロータの回転と一致した回流を実現することになる。こうして、ロータの汚染物捕集部内への円周方向で見て均等な供給が達成される。特に、径方向隔壁を有する汚染物捕集部の実施形態では、こうして、個々の径方向隔壁によって隔てられた複数の汚染物捕集部チャンバ内への均等な供給が保証される。
本発明によるジェット噴射式遠心分離機の更に別の実施形態の提案によれば、遠心分離機はハウジングに固定された中央軸を有し、ロータの駆動部は軸を離間包囲する中央筒状体を有すること、潤滑油は中央軸の中空の下部区間を通って遠心分離機に供給可能とされること、浄化されるべき潤滑油を形成する部分流は、軸と筒状体との間の環状流路を通って汚染物捕集部に供給可能とされること、筒状体の下端に配置された滑り軸受けブシュは、中央軸の中空の下部区間に支持されること、及び、軸受けブシュの上方を向いた端面は、筒状体内に軸芯方向に沿って移動可能で閉方向にプリロードされた、最小油圧作動弁の弁体の弁座として形成されている。
この遠心分離機では、下部滑り軸受けと最小油圧作動弁とを有する特にコンパクトなユニットが実現され、これは非常にコンパクトな全体構造を実現するための一助となる。最小油圧作動弁の開状態においてその弁体は滑り軸受けブシュから持上げられており、そのため、軸受けブシュがロータと共に回転することが妨げられない。潤滑油をジェット噴射式遠心分離機で浄化している内燃機関が停止されると、遠心分離機を通るオイルの流れは終了し、最小油圧作動弁は閉ポジションに移動する。その際、弁体は先ず、まだ回転している滑り軸受けブシュに接触し、これに制動作用を及ぼす。これは遠心分離機ロータの惰性回転時間を有利に短縮することになり、これによって、前記内燃機関停止後の、ロータの回転と結びついた騒音の放出が回避される。
前述した実施形態に代わる別実施形態のジェット噴射式遠心分離機は、遠心分離機はハウジングに固定された中央軸を有し、ロータの駆動部は軸を離間包囲する中央筒状体を有すること、潤滑油は中央軸の中空の下部区間を通って遠心分離機に供給されること、浄化されるべき潤滑油を形成する部分流は、軸と筒状体との間の環状流路を通って汚染物捕集部に供給可能とされること、筒状体の下端に配置された滑り軸受けブシュは、中央軸の中空の下部区間に支持されること、軸は軸受けブシュの上端の高さ位置に径方向外側に突き出た段を有すること、及び、軸受けブシュと段との上方を向いた端面は、互いに共同して、筒状体内で軸芯方向に移動可能で閉方向にプリロードされた最小油圧作動弁の弁体の弁座として形成されており、弁体はその閉姿勢で、軸と軸受けブシュとの間の軸受け間隙を閉鎖することを特徴としている。
この遠心分離機では、最小油圧作動弁とその弁体の機能及び作用は前述した実施形態と殆ど同じである。但し、この別法としての実施形態は更になお、最小油圧作動弁の閉状態において、その弁体は、駆動部と汚染物捕集部とへのオイル流れ路に加えて、滑り軸受けブシュと前記ブシュを支持する軸部分との間の軸受け間隙も閉鎖するという利点を有している。これによって、最小油圧作動弁の閉時に潤滑需要が無いにも拘らず軸受け間隙を通るオイル流が生ずるといった事態が回避される。
前述した2実施形態のジェット噴射式遠心分離機の発展形態では、(70)弁体は中空で前記軸に支持されること、前記軸は、その弁体をガイドする領域の下部に、より大きな外径の部位を有し、その更に上方には、より小さな外径の部位を有すること、及び、弁体はその内周に、より大きな外径の部位をシールし、より小さな外径の部位から径方向に離間したシール輪郭(シール面)またはシールを有している。この実施形態の遠心分離機では、最小油圧作動弁の弁体はその閉姿勢において軸受けブシュならびに軸のいずれに対してもシールを実現する。この弁体はその開姿勢においてオイルが最小油圧作動弁を貫いて流れるための十分に大きな断面積を開放し、その際、オイルは第1の流れ路を経て径方向外側で弁体の脇を通過し且つまた第2の流れ路を経て径方向内側で弁体を貫流することができる。
更に別の実施形態の提案になるジェット噴射式遠心分離機は、遠心分離機の運転中には、汚染物捕集部の駆動部に対する軸芯方向での移動可能性を阻止または規制する役目を果たし、且つ、蓋が除去されると、取外し可能となるように遠心分離機に設けられた又は取り付けられた手段がラッチ舌片によって形成されており、このラッチ舌片は、汚染物捕集部または駆動部に配置されて、駆動部または汚染物捕集部に設けられたラッチ凹部と相互作用するラッチ突起を備えることを特徴としている。
汚染物捕集部と駆動部との間のこのラッチ連結は、ラッチされた状態において双方の部分の所望の軸芯方向における確実な連結を実現するが、但し必要に応じて容易に解除して汚染物捕集部を駆動部から切り離すことが可能である。
好ましい発展形態では、ラッチ舌片は汚染物捕集部の上部で且つ径方向内側に下向きに設けられ、ラッチ凹部は駆動部の上部で且つ径方向内側に設けられている。ここで、例えば汚染物捕集部へのオイル流入口として、いずれにせよ駆動部に設けられている穴を同時にラッチ凹部として利用することが可能であり、これによって補足的な部品を必要としない有利な二重機能が実現される。
前述したラッチ連結が不用意に外れることを確実に防止するために、更に別形態の提案によれば、ラッチ舌片は揺動軸を中心に揺動可能であること、ラッチ舌片は上方に向かって突出した作動端を具備して形成されること、及び、作動端を径方向内側に揺動させることにより、対応するラッチ舌片の各々は、各々のラッチ突起と共に径方向外側に向かって揺動されて、対応するラッチ縁から係合解除されるように形成されている。ここでは、ラッチ連結の解除はラッチ舌片の作動端のアクティブな操作によってのみ可能であることから、この点で作業員の意図的な干渉が必要である。ラッチ舌片の作動端に力が加えられない限り、汚染物捕集部と駆動部との連結は確実に保持されることになる。
前述した全ての遠心分離機では、汚染物捕集部は駆動部から切り離すことができ、こうして汚染物捕集部を予定使用期間の経過後に、内部に沈着した汚染物粒子ケーキと共に廃棄することが可能である。したがって、汚染物捕集部は使い捨て部品であり、他方、駆動部は遠心分離機の耐久部品である。使用期間のこうした相違を考慮した好ましい提案によれば、駆動部は金属、好ましくはアルミニウムまたはマグネシウム等の軽金属から成り、汚染物捕集部はプラスチック、好ましくはポリアミドまたはポリエチレン等の熱可塑性プラスチックからなる。
潤滑油から汚染物を効果的に分離するためには、潤滑油は汚染物捕集部内を径方向で可及的に遠い外側で貫流させられることが重要である。何故ならば、同所において最大の遠心力が作用するからである。但し、同時に、径方向外側から内側に向かって徐々に汚染物粒子ケーキが成長する際に、汚染物捕集部内への潤滑油の流入が汚染物粒子ケーキによって妨げられないことが保証されなければならない。この点を考慮した提案によれば、汚染物捕集部内の上部領域に、ロータの回転時に前記捕集部の中央領域から径方向外側に向かって延びる可撓性チューブ状アームまたは関節式筒状アームがオイル流入口として設けられている。
汚染物粒子ケーキが沈着していないか又は薄層の汚染物粒子ケーキしか沈着していない未だ新しい汚染物捕集部内において、チューブアームまたは筒状アームはロータ回転時に遠心力の作用によって基本的に径方向を向いた姿勢を取る。これにより、チューブアームまたは筒状アームを通って誘導された潤滑油は径方向外側に向かって相対的に遠い位置でチューブアームまたは筒状アームから流出して汚染物捕集部内に流入する。径方向内側に向かって徐々に汚染物粒子ケーキが成長するにつれて、チューブアームまたは筒状アームの先端は汚染物粒子ケーキの内周面と共に径方向内側に向かって移動し、これによって、汚染物捕集部内への潤滑油の流入口は同様に径方向内側に向かって移動する。したがって、汚染物捕集部内への浄化されるべき潤滑油の導入は常に、その時々の汚染物ケーキの厚さに応じて占めることのできる、径方向外側に向かって可及的に遠い位置で行われることになる。
前述した遠心分離機に代わる別解決方法の提案になる遠心分離機は、汚染物捕集部内の上部領域に、前記捕集部の中央領域から径方向外側に向かって延びる剛性の筒状アームが設けられ、前記アームの全長にわたって複数の穴がオイル流入口として設けられていることを特徴としている。
この遠心分離機では、ロータの回転または停止に関わらず、また、沈着した汚染物粒子ケーキの厚さに関わらず、筒状アームはその姿勢と向きを常に保持している。但し、遠心力が生ずるために、浄化されるべき潤滑油の流出は好ましくはその時々になお開放している径方向の最も外側の筒状アーム穴を通って行われるために、前述した遠心分離機の場合と同様な効果が達成されることになる。
以下、本発明の一連の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示したジェット噴射式遠心分離機1は、上方がネジ蓋14で閉鎖されたハウジング10を有している。ハウジング10内には、軸5を支持するハウジング部品10′が配置、固定されている。軸5にはロータ2が軸受け上に枢支されている。ハウジング10と蓋14の間の着脱自在な連結を実現するために、ハウジング10は雌ネジ11を有し、蓋14は雄ネジ16を有している。
ハウジング10内に配置されたハウジング部品10′はその中央に、雌ネジの切られた軸受容部12を有し、ここに軸5のネジ付き端部50が螺着されている。軸5は上方に向かって延びてロータ2全体を貫き、蓋14の内側面に達している。軸5は内部が中空に形成されており、同所に中央流路53が形成されている。浄化されるべき潤滑油はこの流路53を通じてロータ2へ供給される。中央流路53の下部領域からは2本の径方向流路54が分岐形成され、ノズル支持体31内の分岐路33を経て2個のノズル34に達している。加圧された潤滑油が供給されると、ノズル34が噴射オイルジェットにより反動原理に基づいてロータ2を駆動し、これによりロータは軸5上で軸芯20回りに回転する。
ノズル支持体31はロータ2の駆動部3の一部である。図1に示した実施形態では、駆動部3は更に、ノズル支持体31を上方で制限する底部32を有している。軸5の周りを回転する駆動部3は、上部と下部で、2つの滑り軸受け51,52からなる中間層を介して軸5の上に支持された筒状体30を有している。
筒状体30の内周と軸5の外周との間には環状流路30′が形成されており、潤滑油はこの環状流路を介してロータ2の汚染物捕集部4内に導入可能となっている。環状流路30′の上端における上部滑り軸受け52の領域には、所定の圧力下で通過するオイルの量を一定にする絞りポイント37が設けられている。供給されたオイルは無圧で汚染物捕集部4内の上端領域にある流入口44に達する。或いは、滑り軸受け52ではなく流入口44に絞りポイント37を形成することも可能である。
汚染物捕集部4を上方から下方へ向かって貫流した後、潤滑油は、図1において不可視だが軸芯方向に関して下方且つ径方向内側に位置する少なくとも1つの出口を通って、汚染物捕集部4から流出してロータ2の下方のオイルドレン領域13に達する。オイル捕集部4から遠心分離されたオイルは、ノズル34から流出したオイルと同じく、重力の作用によってオイルドレン領域13から流出し、好ましくは対応する内燃機関のオイルパンに達する。
ロータ2は、蓋14を螺脱すると、内部に汚染物が沈着した汚染物捕集部4を駆動部3から切り離すことで、ハウジング10から取り外せるように構成されている。このために、駆動部3は、軸5の上端に螺着されて軸5の一部を形成している安全装置38によって軸芯に沿って上方への抜脱が防止されている。汚染物捕集部4は単純な軸芯方向の移動によって駆動部3から切り離すことが可能であり、また、それと逆の操作で駆動部3と連結することができる。
駆動部3の回転運動を汚染物捕集部4に確実に伝達するため、これら2つの部品3,4の間にトルク伝達手段6が設けられている。これらのトルク伝達手段6は、必要に応じて、単独または複数の手段として設けることができ、また、複数の箇所に配置することもできる。図1の上部では、筒状体30と汚染物捕集部4の間の接触領域に第1のトルク伝達手段6が設けられており、ここでは、同トルク伝達手段は、図2aに示すように多角形状輪郭を有することも、図2bに例示するように歯形輪郭を有することも、或いは、その他の適当な噛合状輪郭を有することも可能である。
図1の右下部には、図3aに部分底面図として示す第2のトルク伝達手段6が示されている。ここでは、トルク伝達手段6は、汚染物捕集部40の底部42から下方に延びたピン46と、このピン46を収容するべく駆動部3の底部32に設けた凹部36とで構成されている。
トルク伝達手段6の更に別の実施形態が図1の左下部に示されている。ここでは、汚染物捕集部4の径方向外側の周壁40の下端領域は、駆動部3の底部32の径方向外側に立設された周縁領域35と重なり合っている。図3bが示すように、ここでは、トルク伝達手段6は波形輪郭によって形成されている。
図1に示したジェット噴射式遠心分離機では、安全装置38によってロータ2を越えて上方へ延長された軸は蓋の内部に達しており、この箇所によって軸はセンタリングされる。安全装置38の上端は金属製アダプタ15によって蓋14内に保持されている。
図1の左半分には、第1実施形態による汚染物捕集部4が表されている。この実施形態では、汚染物捕集部4は、径方向外側の周壁40、それと一体形成された上部壁41、及び、径方向内側の壁43を有している。ここでは、汚染物捕集部4は底部に向かって開放されている。ロータ2が組み付けられた状態では、汚染物捕集部4は駆動部3の底部32によって閉鎖されている。
図1の右半分に示す汚染物捕集部4の実施形態では、汚染物捕集部は、径方向外側の周壁40と一体形成された形で、上部壁41、及び、周壁40の下前面と溶接された底部42を有している。これら2部品間の溶接継目は符号40′によって表されている。
遠心分離機1の運転中には、ロータ2を上方へ移動させる力が発生することがある。この力を無害に除去するために、図1は互いに異なる2種類の対策を左半分と右半分とに示している。左半分では、汚染物捕集部4は、ロータ2の移動に伴って、蓋14内のアダプタ15の下側面と滑り接当するストップ面45を、軸芯に沿って上方且つ径方向内側に有している。
同じ問題の別の解決方法として、図1の右半分には、蓋14の下側面または同所に設けられたアダプタ15に取り付けられた補足的な軸芯方向の転がり軸受け15′が表されている。上方へ移動したロータ2はアダプタ15または転がり軸受け15′に接当し、これによって軸芯方向の力は低摩擦で蓋14に解放され、更に蓋を介してハウジング10へと解放される。
図2cは、同じ問題の第3の解決方法として、やはり軸芯方向の力を除去するように設計された補足的な径方向の転がり軸受け15′を示し、この軸受けは蓋14の下側面または蓋14に設けられたアダプタ15に取り付けられている。ロータ2が上方へ移動すると、汚染物捕集部4の上部壁41は、上側のストップ面45を介して径方向の転がり軸受け15′の径方向内側の軸受けリングに接当し、これによって、軸芯方向の力は低摩擦で蓋14に解放され、更にこの蓋を介してハウジング10に解放される。
図1に戻ると、ロータ2が加速される際にロータ2内のオイルをスリップ無しで回流させるために、及び/又は、ロータ2の運転中に生ずる軸芯方向の力を除去するために、汚染物捕集部4内を径方向に延びる案内・補強壁48が設けられている。
最後に、図1に示したジェット噴射式遠心分離機1は、軸5内に更に最小油圧作動弁7を有している。弁7は、十分に高い潤滑油圧力が掛る場合には図1に示される開ポジションを呈する。この弁は設定可能なオイル圧力以下では閉ポジションを呈し、潤滑油は遠心分離機1を貫流しないので、内燃機関の軸受けに対する優先的な潤滑が保証される。
弁7の開状態では、潤滑油は底部から中央流路53の全長を通って弁7に至り、次に2つの部分流に分割される。第1の部分流は分岐路33を通ってノズル34に流れ、駆動部3を介してロータ2を駆動する。第2の部分流は環状流路30′を通って軸芯に沿って上方に向かって流れ、絞りポイント37を経て減圧状態で汚染物捕集部4内に達する。かくして、汚染物捕集部4は、最早、供給オイルポンプによって生み出される高い油圧に曝されず、回転によって生ずる力を除去するだけで良いので、ロータ2に対する負荷が軽減される。
図4aは、下方に駆動部3を、上方に汚染物捕集部4の一部を組み付け前の透視図で示す。
駆動部3は、上方に延びる筒状体30と、この実施形態では上面が一体的な底部32によって形成されたノズル支持体31とからなる。ノズル支持体31の径方向外縁には、底部32の縁部35が、トルク伝達手段6を形成する波形輪郭を備えて設けられている。
図4aに示された汚染物捕集部4はその下部のみが周壁40の一部と共に見られる。周壁の軸芯方向下端には、駆動部3の波形輪郭と合う波形輪郭が形成されており、これによって汚染物捕集部4側のトルク伝達手段6が形成される。駆動部3と汚染物捕集部4の間のシールのために、汚染物捕集部4には更に周縁シール62が取付けられている。
図4bは駆動部3と汚染物捕集部4とが組み付けられて完全なロータ2が形成された状態を示している。今や視野に入らないトルク伝達手段6は互いに係合しており、この係合は駆動部3と汚染物捕集部4との軸芯方向での単純な接合によって達成されている。図4bの最上部と最下部には未だ軸5の一部が見える。
図5は更に別の実施形態のジェット噴射式遠心分離機1を示しており、図5のそれぞれ左半分と右半分には異なった実施形態が示されている。
ここでは、駆動部3は一様に種々の流路が貫通するディスクの形状を有している。駆動部3の上端には、ここでも、汚染物捕集部4が着脱自在に設置されており、駆動部3と汚染物捕集部4との係合及び係合解除には、やはり、単純な軸芯方向の相対移動で十分である。
駆動部3の下部を貫いて2本の分岐路33が径方向の互いに反対側に延びており、それらの末端は、ロータ2を軸芯20回りで回転駆動するための反動ノズル34に達している。分岐路33の上方では、更に別の流路が主として径方向に駆動部3を貫いて延びており、これらの流路は汚染物捕集部4から来る遠心分離された潤滑油の流出路47を形成している。分岐路33と流出流路47とを有するノズル支持体31の上方は底部32によって制限されている。更に、ここでも、筒状体30がノズル支持体31から軸芯に沿って上方に延びている。
ここでは、汚染物捕集部4は、径方向外側の周壁40と、閉じられた上部壁41とを有する、下方に開放したベル状を呈している。
駆動部3から汚染物捕集部4へ駆動トルクを伝達するために、ここでもトルク伝達手段6が設けられているが、種々の箇所に配置されていても良い。先の図4aと4bに関連して説明したものと同様に、同様のトルク伝達手段6を、周壁40と底部32の周縁領域35との間の、軸芯に沿って下端且つ径方向外側の重複領域に設けても良い。必要に応じて同所にシール62を配置しても良い。トルク伝達手段6の他の代替物は、トルク伝達用として汚染物捕集部4内に配置された案内・補強壁48である。これらの壁体48の径方向内側の端部は、筒状体30の外周面と協働してトルクを伝達する係合状態を形成することができ、この係合状態は汚染物捕集部4を駆動部3に対して軸芯方向に摺動させることによって得られ、係合解除は反対向きの軸芯方向移動によって得られる。
図5に示した実施形態では、ジェット噴射式遠心分離機4は内部にハウジング部品10′を配置したハウジング10を有する。このハウジング部品10′はその中央に軸受容部12を有し、同所にロータ2の軸5のネジ付き下端50が挿入されている。
この実施形態では、軸5は筒状体30の高さの大半を貫通して上方へ自由に延びるが、軸5の終端はロータ内部に位置する。したがって、汚染物捕集部4は、この場合にも、前述したように、閉じた上部壁41を備えている。
駆動部3を軸5に支持するために、ここでは、底部では滑り軸受け51が、上部では転がり軸受け52が使用される。
この場合にも、潤滑油の供給には軸5内の中央流路53が用いられる。流路53の下部領域では、前記流路から径方向流路54が分岐し、前記径方向流路はノズル支持体31内の分岐路33と連通し、加圧された潤滑油をノズル34に供給する。
流路53は軸5内を上方に向かって延び、軸上端近傍に達している。同所には、絞りポイント37を形成する比較的な小さな径方向孔が位置している。設定可能な潤滑油部分流は、この絞りポイント37を通って減圧状態で流入口44に達し、同所を通過して汚染物捕集部4内に達し、同所で遠心分離される。
この部分流の一部は絞りポイント37の後方領域から重力の作用によって転がり軸受け52を通過して環状流路30′内に流入し、同所を底部に向かって流下する。ここでは、環状流路30′の下端は汚染物捕集部4の潤滑油流出口47と連通しており、これによって、環状流路30′からのオイルと汚染物捕集部4からのオイルは合流してオイル領域13に集められる。
汚染物捕集部4の上部壁41の下側には、下方に突出したカラー41′が流入口44の径方向外側に位置するように一体形成されている。このカラー41′は、汚染物捕集部4内で汚染物が円周方向で均等に沈着するように、汚染物捕集部4内に流入するオイル流を円周方向に関して均等に分布させる役目を果たす。
上方に向かって作用する力を除去するために、2種類の異なった対策が図5の左半分と右半分に表されている。左側では、2つの交差するストップ面が設けられており、ストップ面45は汚染物捕集部4の上部壁41の一部であり、他方のストップ面は蓋14に挿入された金属製アダプタ15の一部である。別法として、図5の右半分には、一方で蓋14に取付けられ、他方で遠心分離機1が組立てられた状態において汚染物捕集部4に隣接する補足的な転がり軸受け15′が表されている。
最後に、図5の中央最上部には、(ここでは、可撓性スナップフック状を呈した)連結手段49がされている。蓋14の螺脱時に、この連結手段49は、同時に汚染物捕集部4を上方へ移動させることで、新たな対策を要することなく、汚染物捕集部4を駆動部3から切り離す役目を果たす。これによって特に容易且つ清潔なハンドリングが実現される。
この場合にも、駆動部3の下側にはオイルドレン領域13が設けてあり、ノズル34から流出した潤滑油と流出口47から到来する潤滑油とが、このオイルドレン領域13から無圧で且つ重力の作用により対応する内燃機関のオイルパンに流入する。
図6は、図5に示したジェット噴射式遠心分離機1の、駆動部3に関する一変形例を示している。図6に示した実施形態では、駆動部3はよりフラットに形成され、ノズル支持体31はノズル34に潤滑油を供給するための分岐路3のみを有する。ここでは、汚染物捕集部4から流出する遠心分離された潤滑油の流出路47は、ノズル支持体31の径方向の位置から、軸芯方向に関してより基端側に設けられており、これによって汚染物捕集部4の高さを増寸できている。ここでは、流出路47は好ましくは周方向に分散配置された複数の平行流路からなり、図6にはそれらのうち1本のみが表されている。図6に一部を示した遠心分離機1はその他の点では図5に示した実施形態と同じである。
図7は図6に示した遠心分離機1の駆動部3を図6のZ方向から眺めた姿を示している。図7の底部には、閲覧者に対向したノズル34を有するノズル支持体31が見られる。上方ではノズル支持体31はフラットな底部32によって制限されている。ノズル支持体31からは、筒状体30が中央を上方に向かって延びており、その一部のみが図示されている。
図8もまた、固定された連続軸を持たないことを特徴とする他のジェット噴射式遠心分離機1の垂直断面を示している。ここでは、正確にはロータ2の軸受けは、駆動部3と連結された2つの軸柄によって行われる。
この場合にも、駆動部3はノズル支持体31を有しているが、ここでは今やノズル支持体31は、径方向外側に向かって斜め下方に延びる2本の筒状アームの形を有している。1本の分岐路33が各アームを貫いて、各アームの末端にあるノズル34に延びている。ここでは、ノズル支持体31は上方に向かって延びる筒状体30と一体成形されているか又は溶接などによって連結されている。筒状体30の下端には、ここでは圧嵌めされた回転部品によって形成された第1の軸柄5′が設けられている。筒状体30の上端には上方軸柄5″が挿入されている。
下方の軸柄5′は下部滑り軸受け51内に位置し、軸柄5′の上方への移動は下側軸柄5′の下端に配置された径方向外側に突き出たフランジによって制限されている。これにより、駆動部3の全体の軸芯に沿った移動も規制される。
上側軸柄5″は、遠心分離機1のハウジング10の蓋14に取付けられた上部転がり軸受け52内に突入している。
この場合にも、汚染物捕集部4は駆動部3と着脱自在に連結されており、連結と連結解除はこの場合にも軸芯に沿った移動によって容易に行うことができる。
ここで汚染物捕集部4は事前に製造された2つの部分からなる中空体を形成しており、双方の部分は溶接継目40′に沿って例えば突き合わせ溶接により互いに恒久的に接合されている。ここでは、汚染物捕集部4は径方向外側の周壁40と上部壁41と底部42とを有している。ここでは、径方向内側では、汚染物捕集部4は自らの壁を備えない構成になっている。
駆動部3によって発生させられたトルクを汚染物捕集部4に伝達するため、ここでは、汚染物捕集部4の底部42の下側面の特別な輪郭が利用される。底部42は周方向から見てノズル支持体31のアームを上から把持するように形成されている。
輪郭どうしのこうした成形と相互作用は、図8のIX−IX線に沿った部分断面を示した図9から明らかである。図9に示した実施形態では、僅かなラッチ効果が補足的に達成され、これにより、汚染物捕集部4が上方に向かって自動的に駆動部3から離脱しようとする移動が阻止される。但し、このラッチ連結は同時に、汚染物捕集部4を駆動部3から切り離すための手動による軸芯に沿った引張り力の行使によって非常に簡単に解除可能である。
今や図8に再び示されるように、浄化されるべき潤滑油は、この場合にも、先ず下側軸柄5′を貫いて延びる中央流路53を介して底部から供給される。軸柄5′の上方には、図中に閉ポジションで示された最小油圧作動弁7が配置されている。同弁が開ポジションにある場合には、中央流路53の下部領域はノズル34に通じる分岐路33と連通している。
弁7を形成する弁体を貫いて小径の流路が軸芯方向に延びており、この流路は汚染物捕集部4に供給される潤滑油部分流のための絞りポイント37を形成する。絞りポイント37を貫流した後は、遠心分離されるべき潤滑油は、筒状体30内の流路53の上部を上方に向かって無圧で流れ、同所から、流入口44を通過して汚染物捕集部4内の上部領域に達する。
遠心分離された潤滑油は、流出口47を通って、汚染物捕集部4から径方向内側且つ軸芯に沿って下方に流出する。図8の右半分において、流出口47の領域には、偏向リブ17が、一方で駆動部3に他方ではハウジング部品10′に示されている。これらのリブ17は、ノズル43から流出するオイルジェットが駆動を妨げないようにするため、流出口47から流出するオイル流を均等化する役割を果たす。
図8の左半分には一つの別実施形態が表されている。ここでは、リブ17に代えて、ハウジング部品10′の表面と平行に且つ同部品の上面から離間して延びる遮蔽ディスク17′が取付けられている。流出口47から流出する遠心分離されたオイル部分流は遮蔽ディスク17′の下側を流れる。他方、ノズル34から流出するオイル流は遮蔽ディスク17′の上面に衝突する。その後、これら2つのオイル流は径方向において更に外側且つ軸芯方向において更に下側で再び出会い、合流してオイルドレン領域13から前記内燃機関のオイルパンに導出される。
図10は図14に示したロータ2の底面図である。径方向外側には汚染物捕集部4が見られ、その周壁40と底部42とはここでは閲覧者と対向している。
更に内側には駆動部3が見られる。駆動部は、筒状体30と、同所から延出する、反動ノズル34を備えた2本のアームの形を有するノズル支持体31とを備える。偏向リブ17は中央筒状体と同心状に延びている。
ここでは、トルク伝達手段6は、閲覧者に対向している底部42の下面とノズル支持体31との間において、軸芯方向の相対移動によって係合と係合解除が実現される相互重複輪郭によって形成されている。
図11は、図8と10とに示した駆動部3の側面図を示している。駆動部3の中央部は上方に延びた筒状体30によって形成されている。下方では、筒状体30から2本のアームが左右に延びて、ノズル支持体31を形成している。ノズル支持体31の径方向外端部には2個の反動ノズル34が見られる。更に、ノズル支持体31からは、偏向リブ17の短寸法の部位が下方に延びている。駆動部3と汚染物捕集部4とが組み付けられた状態では、駆動部3上の偏向リブ17は、汚染物捕集部4の底部42に設けられた偏向リブ17と互いに補い合って、図10に見られる閉じた偏向リブ環17を形成する。接触領域における漏れを回避するために、リブ輪郭どうしは重複するように構成されている。
図12に示されたロータは、互いに異なる2つの汚染物捕集部の構成を有し、それぞれ図12の左半分及び右半分に示されている。図12の左半分では、汚染物捕集部4は径方向外側の周壁40を有している。汚染物捕集部4の上部は径方向外側で周壁40と重なり合う蓋41で閉鎖されている。同様に、汚染物捕集部4の下部も独立した底部42によって閉鎖されており、ここでは、遠心分離された潤滑油の流出口47は径方向内側にて開放状態に保持されている。汚染物捕集部4の内部には、径方向に延びる案内・補強壁48が配置され、これらは例えば周壁40と連結または一体化されている。径方向内側では、汚染物捕集部4は内壁を持たない。
図12の右半分では、汚染物捕集部4は同じく径方向外側の周壁40を有しているが、ここでは、前記周壁は底部42と一体に形成されている。ここでも、汚染物捕集部4の上部は自身の蓋41で閉鎖されている。
ここでは、駆動部3は、2箇所の滑り軸受け51,52を介して、ロータ2全体を貫通するように恒久的に支持された軸5上に位置している。駆動部3はやはり筒状体30と、外側に向いた2本のアーム(図12にはアームの一方のみを示す)状のノズル支持体31とで構成されている。
ここでは、トルク伝達手段6は、既に図8と9に関連して説明したものと同様に形成することができる。
ここでも、軸5内には、或る最小圧力において初めてオイルがロータ2内を通ることを許容する最小油圧作動弁7が配置されている。図12に示す弁7の閉ポジションではオイルの流れは遮断される。
図12の最下部には、軸5を支持するハウジング10の一部が見られる。図12の最上部に示された蓋14の部位には軸5の上端がセンタリングされている。
図13は、図12と同様に、汚染物捕集部4の更に別の2実施形態を示している。ここでは、図13の左半分と右半分に示した汚染物捕集部4は、図12の左半分と右半分に示した汚染物捕集部4と基本的に同じであり、相違点は、図13に示した実施形態では、各汚染物捕集部4がそれぞれ専用の径方向内側の内壁43を有する点である。
図13の左半分に示した実施形態では、汚染物捕集部4は、径方向外側の周壁、上蓋41及び底部42の他に径方向内側の内壁43をも有している。壁体40と壁体43とは径方向に延びる案内・補強壁48を介して相互に連結されている。
図13の右半分に示した汚染物捕集部4の実施形態は、周壁40と、それと一体を成す底部42と、径方向内側の内壁43とを有している。ここでも、上部には独立した蓋41が設けられている。
トルク伝達手段6は、ここでも、図8と9に示した実施形態と同様に形成されている。
図12と13に示した全ての実施形態において、ロータ2の枢支は、それぞれ軸5と駆動部3との間に介設された、それぞれ1個の下部滑り軸受け51と上部滑り軸受け52とによって行われている。
やはり、図12と13に示した全ての実施形態において、図中にごく一部を示したネジ蓋14を取り去った後、そして、軸5の上端と連結された安全装置を取り外した後、汚染物を廃却するために汚染物捕集部4を軸芯方向上方へ移動すると、汚染物捕集部4を駆動部3から切り離すことができる。
図14はその左半分と右半分に、図8に示した実施形態と部分的に一致する、2つの更に別の実施形態のジェット噴射式遠心分離機1を示している。主な相違点は、図14ではロータ2を貫いてハウジング10の蓋14にまで延びている連続した軸5の上に配置された、ロータ2のもう一つの軸受けにある。ここでは、軸5は、そのネジ付き下端50をハウジング10のハウジング部品10′中の中央軸受容部12に保持されている。
ここでも、駆動部3は、上方に向かって延びる中央筒状体30と、分岐路33とノズル34を有する2本のアーム状のノズル支持体31とを有している。駆動部3は下部が滑り軸受け51により、上部が上部滑り軸受け52または上部転がり軸受け52のいずれかにより軸5に支持されている。
ここでも、汚染物捕集部4は、溶接継目40′に沿って相互に接合された2つの個別部品、好ましくは射出成形プラスチック部品によって形成されており、図14の左半分に示された汚染物捕集部4は径方向内側の内壁を伴わずに、図14の右半分に示された汚染物捕集部は径方向内側の内壁43を備えて形成されている。
軸5の中央流路53内には、この場合にも、図14に閉ポジションで示された最小油圧作動弁7が配置されている。弁の開ポジションでは、潤滑油は流路53の下部領域を通って、弁7を通過し、径方向流路54を介して、一方では、ノズル34に至る分岐路33に達し、他方では、筒状体30の内周と軸5の外周との間の環状流路30′に達する。この環状流路30′を貫流する第2の部分流は、上部軸受け52を通過して、上部流入口44を経て絞られて汚染物捕集部4内に達し、ここで遠心分離される。この部分流の油圧は汚染物捕集部4に至る経路で既に解放されているため、ここでも、汚染物捕集部4は回転時に遠心力によって生ずる力を受けるだけである。
図14の最上部の右半分には、蓋14における軸5の上端の単純なセンタリングが表されている。
図14の左半分の最上部に示されている実施形態は、ネジ蓋14の螺脱時に、別段の対策を要することなく汚染物捕集部4を駆動部3から切り離し、且つ、上方へ移動させる連結手段49を有する。
ロータ2に作用する上向きの力を受け入れるために、図14の左半分の上部には、蓋14と汚染物捕集部4の上部壁41との間に補足的な転がり軸受け15′が設けられている。
図14は、駆動部3の下側に、右側には偏向リブ17を、左側には既に図8に関連して説明した遮蔽ディスク17′を選択的に示す。
図15は、図14の右半分に基づく、ロータ2の下側に位置するハウジング部品10′の中央領域の平面視を示している。ここでは、ハウジング部品10′に設けられた偏向リブ17の配置が特に明瞭に見られる。図15の中央には、ここでは軸5が挿入されていない軸受容部12によって包囲された中央流路53が見られる。
図16は、筒状体30と汚染物捕集部4の径方向に延びる案内・補強壁48との間に位置する径方向内側のトルク伝達手段6の配置及び構成に関する第1の例を示している。このために、筒状体30には、壁体48の径方向内端を収容するための外側に向かって開いた溝が形成されている。こうして、駆動部3によって生み出されたトルクは筒状体30によって、前記筒状体と係合した壁体48を介して、汚染物捕集部4に伝達されることができる。同時に、図16は、ここでも、筒状体30と壁体48との間の係合と係合解除は、駆動部3に対する汚染物捕集部4の軸芯方向での相対移動によって簡単に実現可能なことを示す。ここでは、筒状体30は、もしもダイカスト成形品として製造された場合、外周部位において2つの互いに反対の径方向に簡単に型抜きすることが可能である。
図16の中央には、弁7を内部に配置した軸5が未だ見られる。軸5の外周と筒状体30の内周との間には、汚染物捕集部4に潤滑油を供給するための環状流路30′が延びている。
図16の背景には汚染物捕集部4の底部42が見られる。この底部42の下側にノズル支持体31が位置している。
図17は図16に示したトルク伝達手段6を部分展開図で示している。同図から、各トルク伝達手段6には進入尖端及び/又は進入斜面61が形成されており、これによって、トルク伝達手段どうしは、両者が組み付けられる際に、互いに相手を見付けるということが明瞭である。
図18は図16による実施形態に代わる2つの実施形態を示している。図18の左側では、汚染物捕集部4は径方向外側の周壁40と、径方向に延びる案内・補強壁48とを有している。壁体48の径方向内側端は、筒状体30に設けられた溝と相互作用してトルク伝達手段6を形成する。
図18の右側に示した破断部では、汚染物捕集部4は更に、径方向に延びる壁体48を介して径方向外側の周壁40と連結された径方向内側の内壁43を有している。この実施形態では、径方向に延びる壁体48の2つに1つは、径方向内側の内壁43を越えて径方向内側に突入し、同所で筒状体30の軸芯方向溝と係合してトルク伝達手段6を形成している。
図18に示した2つの実施形態でも、トルク伝達手段6は、駆動部3に対する汚染物捕集部4の単純な軸芯方向移動によって、係合及び係合解除が可能となっている。
図19は、図16と図18によるトルク伝達手段の更に別の変形例を示している。図19の変形例は同図の左上に破断部で表されている。ここでは、トルク伝達手段6は舌部及びアンダーカット付き溝部の形で形成されている。この実施形態では、径方向の内側から外側に向かって作用する力は壁体48から筒状体30に解放することができる。同時に、トルク伝達手段6の係合と係合解除は、相変わらず駆動部3に対する捕集部4の軸芯方向移動によって実現できる。
図20は、遠心分離機1の上部領域の部分垂直断面図によって、図5に示した遠心分離機1の変形例を示している。この変形は、図20に示した遠心分離機において遠心分離されるべき潤滑油部分流の供給を上方から行なう点にある。このために、ネジ蓋14には、下方から来て蓋14の表面と平行に延び、蓋14の中央で汚染物捕集部4に向かって下方に解放される供給流路18が成形されている。
ここでは、汚染物捕集部4は、径方向外側の周壁40の他に、軸芯方向から見て流路18の開口と厳密に対向した流入口44を中央に有する上部壁41を有している。遠心分離されるべき潤滑油が流路18を通じて供給されると、潤滑油は流路18の蓋側の終端から流入口44を垂直方向に上方から下方に向かって通り、汚染物捕集部4内に流入する。
図20中に見られる他の部分では、遠心分離機1は図5に示した実施形態と同じである。
図21は、拡大断面図によって、遠心分離機の上部領域の一部を示している。図21の右側には、独立したコンポーネントとして軸5の上端に螺着された安全装置38が見られる。安全装置38は、遠心分離機の運転中に、ここではその上部壁41のみが見られる汚染物捕集部4が駆動部3に対して上方に移動できないように保証している。
図21は、駆動部3のうち筒状体30の上端領域のみを示す。筒状体と軸5との間には上部滑り軸受け52が配置されている。滑り軸受け52は筒状体30に対して、前記軸受けの間隙が汚染物捕集部に向かうオイル流に対して適切な絞りポイント37を形成するような寸法の間隙を有している。絞りポイント37では、汚染物捕集部4に向かって流れるオイル部分流の油圧が解放される。その後、オイルは無圧にて流入口44を通って汚染物捕集部4内に流入する。
軸5のセンタリングのために、安全装置38の上端領域は、プラスチック製のネジ蓋14内にセンタリングされて挿入されている金属製アダプタ15内にセンタリングされて位置している。
ネジ蓋14の他に、汚染物捕集部4も又その個別部品と共に、汚染物捕集部4を安価に製造でき、且つ、環境適合的に、好ましくは焼却によって廃棄可能なプラスチックからなるのが好ましい。
図22は、内燃機関の潤滑油の浄化に使用される別の遠心分離機1を長手方向断面で示している。遠心分離機1は、上側がネジ蓋14で閉鎖されたハウジング10を有している。このために、ハウジング10は雌ネジ11を有し、蓋14は雌ネジ11と螺合される雄ネジ16を有している。
遠心分離機1の下部では、ハウジング10は、ここでは上方からハウジング10内に挿入されるインサートとして、ハウジング部品10′を備えている。
遠心分離機1の上部は、軸5に枢支されたロータ2を備えている。軸5の下端は、ハウジング部品10′の上側面に設けられた中央軸受容部12内に、例えば螺着または無理嵌めによって挿入されている。
遠心分離機1のロータ2は2体式の構成であり、駆動部3と汚染物捕集部4とを備える。
ロータ2の駆動部3は中央筒状体30と同筒状体から分岐した2本のアームとから成り、同アームの各々を貫通する分岐路33は反動ノズル34に達している。駆動部3は下部滑り軸受け51と上部転がり軸受け52によって、軸5上の軸受けに支持されている。
汚染物捕集部4は周壁40と上部壁41と底部42とから成り、周壁40と底部42との間には両者を互いに接合する溶接継目40′が周回している。蓋14がハウジング10から取り外されると、汚染物捕集部4は上方へ引上げることによって駆動部3から切り離され、別々に廃棄することができる。その反対向きに、新しい汚染物捕集部4を上方から駆動部3に押し付けることで、遠心分離機1を再び完成させることができる。
遠心分離機1で浄化されるべき潤滑油の供給は下方から、ハウジング部品10′の中央に設けられた中央給油口18を通して行われる。流入する潤滑油の流れは、同所から更に軸5の中空部位53を通り、同中空部位53から2つの部分流に、つまり、分岐路33を通ってノズル34に達する第1の部分流と、滑り軸受け51の絞りポイント37を通り、筒状体30と軸5の間の環状流路30′を通り、更に、汚染物捕集部4の上部領域にある流入口44を通る第2の部分流とに分岐する。汚染物捕集部4内の径方向外側部分は汚染物捕集領域4′を形成しており、ここには遠心力によって潤滑油から分離された汚染物粒子が汚染物粒子ケーキとして沈着する。
給油口18の領域内で、軸5の中空部位53内には、給油口18に或る最小油圧が生ずる場合にのみ遠心分離機1へのオイル流れを許す最小油圧弁7が配置されている。ここでは、最小油圧弁7は、軸5の中空部位53内で軸芯方向に移動可能で、且つ、コイルバネ76によって閉方向すなわち下方にプリロードされた弁体70を有する。図22は閉ポジションにある最小油圧弁7を示している。給油口18における油圧が上昇すると、弁体70はバネ76の力に抗して上方へ変位し、これによって、潤滑油は給油口18を通って軸5の中空部位53内に達し、同所から、先に説明したように、2つの部分流に分岐する。
ここでは、ロータ2の下部軸受け51は、ロータ2に属する軸受けブシュ21を有する滑り軸受けであり、この軸受けブシュ21は対応するように軸5の下部に機械加工された外周面に着座している。
上部軸受け52はここでは転がり軸受けであり、より正確には、軸5の上端と駆動部3に属する筒状体30の上端との間に配置された深溝型ボール軸受けである。
上部軸受け52の下側には遮蔽リング55が配置されており、図22の左半分にはその第1の実施形態が表され、図22の右半分にはその第2の実施形態が表されている。
図22の左半分では、遮蔽リング55は、好ましくは密着状の滑り嵌めによって軸5に取付けられている。遮蔽リング55の径方向外側と筒状体30上端との間には、少量のオイルが通過可能な間隙が設けられており、軸受け52に対して十分且つ過剰でない潤滑油を供給する。
図22の右半分では、遮蔽リング54は、やはり密着状の滑り嵌めによって筒状体30の上端内周に取付けられている。この実施形態では、遮蔽リング55の径方向内側と軸5との間に、軸受け52の潤滑のための少量のオイルを通すための間隙が開けられている。遮蔽リング55の下側面と筒状体30の内周との間のコーナ領域には、遠心力によって外側に運ばれる汚染物粒子が沈着可能であり、これによって、汚染物粒子が軸受け52の内部に不都合に達する危険がなくなる。
流入口44を通って汚染物捕集部4内の上部領域に達した潤滑油は、汚染物捕集部4内を上方から下方に向かって貫流し、その際、汚染物粒子はロータ2の回転に基づく遠心力によって汚染物捕集部4内の径方向外側領域つまり汚染物捕集領域4′に沈着する。浄化された潤滑油は、オイル流出口47を通って径方向内側の下方から汚染物捕集部4を離れ、同所から潤滑油はハウジング10の内部の無圧領域13に達する。更に潤滑油は同所から例えば対応する内燃機関のオイルパンに還流することができる。
オイル流出口47から流出するオイル流を緩速化し且つより均等にするために、駆動部3の下側面とハウジング部品10′の上側面とには、断続的な偏向リブ17が円周方向に設けられている。
ノズル34から流出する潤滑油流もまた、偏向リブ17から径方向外側に無圧領域13へと通過し、そこから対応する内燃機関のオイルパンに還流する。
図23は、最小油圧弁7の変形例を備えた図22による遠心分離機1の一部を示している。この実施形態では、軸5の中空部位53は軸芯方向に短く構成されており、弁体70を閉方向にプリロードするバネ76は中空部位53内に位置する弁体70の軸72の周囲に配置されている。これによって軸芯方向においてコンパクトな構造が実現される。
弁体70のシールヘッド71は、この場合にも、ロータ2の下側に位置するハウジング部品10′内の給油口18と共に設けられている。給油口18の領域には、シールヘッド71が密接状に押し付けられる弁座75が形成されている。シールヘッド71から上方に弁体70の軸72が延びている。軸72には弁バネ76が巻着されており、このバネの上端は軸5の中空部位53内に設けられた段上に支保され、同バネの下端はシールヘッド71上に支保されている。
軸72の上部の高さ位置では、軸受けブシュ21を有した下部軸受け51が軸5に設けられている。軸5の下部領域を貫通するように、径方向貫通孔54が中空部位53から発して外側に延びている。軸受けブシュ21を更に別の径方向貫通孔54″が貫いている。これにより、最小油圧弁7が開いた状態において、給油口18から軸5の中空部位53を通り分岐路33に流入してノズル34に達する潤滑油の流路が提供され、この流路を介して、駆動部3を駆動する第1の潤滑油部分流が通過する。
汚染物捕集部4に向かう第2の潤滑油部分流は、ここでは、給油口18から軸5の中空部位53と絞りポイント37とを経て、環状流路30′に流れ込み、ここから上方に向かって、汚染物捕集部4の流入口44(図23では見えない)に達する。
図23において可視のその他の個別部品ならびに符号については図22の説明を参照されたい。
図24は同じく、更に別の実施形態の遠心分離機の縦断面を示しており、この場合に重要な点は、最小油圧弁7と過圧遮断弁7′の結合体が設けられていることである。
図24の下部にはハウジング部品10′の中央領域が認められ、その中央には給油口18が配置されている。ここでは、給油口18は上方を向いた柄状を呈しており、その上側端面は、最小油圧弁7の弁体70との相互作用を行う弁座75として形成されている。
弁体70は中央にオイル通路74を有し、その上側端面は第2の弁座75′として形成されている。過圧遮断弁7′の一部としての第2の弁体70′がこの第2の弁座75′と相互作用を行う。図24では、双方の弁7,7′は閉じている。双方の弁7,7′の閉ポジションは、第2の弁体70′と軸5の中空部位53内に設けられた段部とに支持された共通の弁バネ76によって実現される。
図面の図25は、図24に示した最小油圧弁7と過圧遮断弁7′の結合体を、最小油圧弁7が開状態にあり、過圧遮断弁7′は引き続き閉状態にある体裁で示している。給油口18における油圧が上昇すると、ここでは、双方の弁体70,70′は共に、図4に見られるように弁体70が軸5の中空部位53内のストッパに当接するまで、バネ76の力に抗して上方へ変位する。このポジションでは、給油口18からの潤滑油は、径方向流路54,54″を介して弁体70を通過し、一方では分岐路33に流出可能であり、他方では環状流路30′に流出可能である。その際、軸受けブシュ21と軸5との間の軸受け間隙は、環状流路30′を経て汚染物捕集部4に流れる潤滑油部分流のための絞りポイント37を形成する。
図26では、給油口18における潤滑油の圧力の更なる上昇の結果、過圧遮断弁7′もまた開放された状態にある。ここでは、更なる油圧の上昇により、第2の弁体70′のみがバネ76の力に抗して更に上方へ変位し、これによって、第2の弁体70′は第1の弁体70に形成された弁座75′から持ち上げられている。その結果、オイル通路74を通過する流れは、軸5の上部を延びるリリーフ流路13′に解放され、同流路を通って遠心分離機1の無圧領域へ送られる。
図27は最小油圧弁7と過圧遮断弁7′の結合体の変形例を示している。相違点は、図27に示した実施形態では、2本の別々の弁バネ76,76′が設けられていることである。第1の弁バネ76は最小油圧弁7の第1の弁体70のみをプリロードしている。第2の弁バネ76′は過圧遮断弁7′の第2の弁体70′のみをプリロードしている。これにより、双方の弁体70,70′を閉方向にプリロードする力を個別に定めることができる。その他の点では、図27に示した実施形態は先に説明した図24〜図26に示した実施形態と同じである。
図28は、変形例の最小油圧弁7を有した遠心分離機の一部の縦断面を示している。この場合にも、最小油圧弁7が軸5内に収容されている。軸5の下端50にはネジ山が形成されており、これはハウジング部品10′の中央に設けられた対応するネジ穴に螺着されている。軸5の外周には、ネジ付き下端50の上方に、下部滑り軸受け51の一部としての軸受けブシュ21が配置されている。軸受けブシュ21の外側には、駆動部3の筒状体30の下端が着座している。
軸5の下部中空部位53.1は給油口18を形成している。更に、部位53.1には、最小油圧弁7の弁体70の弁座75を形成するスリーブ状の金属体が下方から挿入されている。
弁体70は弁座75の上方に配置されて、軸5の中空部位53.1内を軸芯に沿って摺動可能に設けられている。弁体70はバネ76により閉方向にプリロードされている。
図28は開ポジションにある最小油圧弁7を示し、弁体70が給油口18における潤滑油の圧力によって、バネ76の力に抗して上方へ変位されている。このポジションでは、弁体70は弁座75から持上げられ、軸5の中空部位53.1から、反動ノズル34に至る分岐路33に通じる径方向流路54を開通させる。この流路を介して第1の潤滑油部分流、すなわちより多量の潤滑油部分流が、駆動部3に向かって、より正確には駆動部の反動ノズル34に向かって流入する。
第2の潤滑油部分流は軸5内の第2の中空部位53.2を上方に流れ、この流路を経て、不図示の汚染物捕集部4内に流入する。この流路の一部は、弁体70を通るが、そのため前記弁体の軸芯方向長さの上部主要部には長手方向に沿った孔状を呈する中央オイル通路74が設けられている。弁体70の下端の前面近傍では、中央オイル通路74は、弁体70の外周付近に開口している2つの径方向孔に接続される。弁体70の外周と中空部位53.1の内周との間には、上部中空部位53.2と遠心分離機1の汚染物捕集部4の方向へ向かう潤滑油の或る所定の流量を提供する絞りポイント37が形成される。
給油口18における潤滑油圧力が不足している場合には、バネ76は弁体70を閉ポジションに押し付け、弁体は弁座75にシール状に密接される。このポジションでは、駆動部3に向かう第1の潤滑油部分流と、汚染物捕集部4に向かう第2の潤滑油部分流との双方の流路が閉鎖されている。
図29は図28に示した最小油圧弁7の変形例を示しており、相違点は、図29に示した最小油圧弁7では弁体70にオイル通路がないことである。ここではむしろ、弁体70の外周と中空部位53.1の内周との間に所定の環状間隙が設けられており、この環状間隙は、汚染物捕集部4に供給される潤滑油部分流と所定のオイル流とのための絞りポイント37を形成し、これによって、流入した潤滑油を駆動部3と汚染物捕集部4(ここでも不図示)とに向かう所望の2つの潤滑油部分流に分配する。図29に示した実施形態は他の詳細ならびに機能の点では、図28に示した実施形態と同じである。
図30は遠心分離機のより下方の部位の縦断面を示している。図30の最下部には、軸5用の中央軸受容部12を有したハウジング部品10′が認められ、軸5はネジ付き下端50によって軸受容部12に螺着されている。軸5上には、ロータ2がやはり2個の軸受けによって枢支されており、図30には、滑り軸受けとして形成された下部軸受け51のみが見られる。
図30の上部左右にはロータ2の汚染物捕集部4の下部領域が見られる。この場合の特徴は、汚染物捕集部4の底部42に複数の開口42.2が設けられていることである。ここで、これらの開口42.2は、底部42の円周に沿った3つの互いに半径の異なる同心円上のリース状に配分された貫通孔の形態で構成されている。
底部42の下側には、軸芯方向に離間して、ロータ2の駆動部3の一部を成す遮蔽ディスク32.1が位置している。底部42とディスク32.1との間の間隙は浄化されたオイルのオイル流出路47を形成する。
更に、駆動部3は、ロータ2を駆動する駆動ノズル34に至る2本の分岐路33を有している。遮蔽ディスク32.1からは、駆動部3の筒状体30が上方に向かって延びている。駆動部3と軸5との間には滑り軸受け51が配置されている。
軸5の下端は給油口18を形成し、同給油口からは軸5の中空部位53が上方に向かって連続している。分岐路33の高さ位置では、軸5の壁面を貫通する径方向流路54が、給油口18を分岐路33と連通させる。汚染物捕集部4に向かって流れる潤滑油部分流は軸5の中空部位53を通って更に上方へ流れ、同所で汚染物捕集部4内に達する。
汚染物捕集部4内における径方向外側の周壁40の内周に汚染物粒子がまだ沈着していないか又は比較的僅かな量の汚染物粒子しか沈着していない限り、浄化された潤滑油は汚染物捕集部4内から、最も径方向外側のリースに位置する開口42.2を通って、汚染物捕集部4のオイル流出路47内へと下向きに流れる。したがって、開口42.2の最も径方向外側のリースよりも径方向内側に位置する、汚染物捕集部4の部分はオイルで満たされない。これにより、内部にオイルを含む汚染物捕集部4の重量は比較的小さいままである。その結果、始動時におけるロータ2の迅速な加速と、所定の駆動出力における高速性とが保証される。
周壁40の内周に沈着した汚染物粒子のケーキが、最も外側のリースに位置する開口42.2を覆う程に厚くなると、浄化された潤滑油は、径方向内側に向かって次のリースに位置する開口42.2を通って流出する。こうして、汚染物粒子ケーキの厚さが次第に増しても、汚染物捕集部4内にあるオイル量は制限される。
図30の左半分では、汚染物捕集部4内にある複数の案内・補強壁48の一つが見られる。これらの壁は、それぞれ径方向に延びており、一方ではロータ2の加速時に潤滑油を連行し、他方では汚染物捕集部4を補強することで、汚染物捕集部4をもプラスチック化可能にする作用を有する。
図30の右半分では、底部42の上面に、オイル透過性だが汚染物粒子は基本的に透過不能な材料層42.3が補足的に配置されている。この層42.3は例えばフリースまたは織布で構成されている。
底部42の下側には、径方向に延びて底部42の下側面を支保するリブ32.4が設けてあり、前記リブは駆動部3の一部をなしている。
図31aは、図30に示した遠心分離機の、図30のA−A切断線に沿った断面を示している。径方向の一番外側には汚染物捕集部4の周壁40が位置している。周壁の径方向内側には、3本のリースをなす開口42.2を備えた底部42の平面図が見られる。案内・補強壁48は図31aには図示されていない。
図31aの中央には中空の内部53を備えた軸5が見られる。軸の径方向外側には駆動部3の筒状体30が同心状に配置されている。筒状体30は軸50と共に環状流路30′を包囲している。
図31bは図30に示した遠心分離機図30を、図30のB−B線に沿った断面で示している。ここでは、径方向に延びる総計4本の支保リブ32.4を有した遮蔽ディスク32.1の上側面が示されている。遮蔽ディスク32.1の下側には、それぞれ対応する反動ノズル34を備えた分岐路33が隠れている。図31bの中央には、筒状体30と軸5が断面で示されている。遮蔽ディスク32.1の上側面と支保リブ32.4との間の領域は、汚染物捕集部4から流出する浄化された潤滑油の流出路47を形成している。
図32に示す遠心分離機1の実施形態は、浄化された潤滑油流と反動ノズル34から流出する潤滑油流とを、互いに分離し、ロータ2の外周から遠ざけるための手段を有することを特徴とする。そのため、ハウジング部品10′の上側面には、同面から軸芯方向に離間し且つ相互に離間した2枚の遮蔽ディスク17′と17″が取付けられている。下側遮蔽ディスク17′はハウジング部品10′の上側面から僅かに軸芯方向に離間した位置で、汚染物捕集部4から流出する浄化された潤滑油の流出口47の近傍まで、径方向内側に向かって延びている。流出口47から流出するこの潤滑油は、ハウジング部品10′の上側面と下側遮蔽ディスク17′の下側面との間の間隙を、無圧の遠心分離領域13に流れ込む。
反動ノズル34から流出する潤滑油流は、下側遮蔽ディスク17′の上側面と上側遮蔽ディスク17″の下側面との間の間隙に達し、同所を通過して同じく無圧領域13に流入する。こうして、流出口47から流出する潤滑油部分流と反動ノズル34から流出する潤滑油部分流とが互いに不都合な影響を及ぼさなくなる。更に、流出する潤滑油の相当な量がロータ2の外周、より正確には汚染物捕集部4の外周に達さなくなり、これにより、ロータ2の外周に達する潤滑油によるロータ2の望ましくない減速が回避される。
図32の右側のなおも遠心分離機1の中央領域には、図29に示した実施形態と同じ最小油圧弁7が給油口18の上方に見られる。
図33は、軸5がロータ2を支持するハウジング部品10′と一体に形成されていることを特徴とする遠心分離機の一部を示している。ここでは、軸5とハウジング部品10′とからなる一体成形部品は、重量の点から軽金属からなっているのが好ましい。但し、例えばアルミニウムまたはマグネシウムなどの軽金属は滑り軸受けでの摺動フィットの点から見て不適切な特性を有するため、ここでは、図33によれば、更に軸5の下部外周に軸受けスリーブ51′が好ましくは圧入によって取り付けられている。この軸受けスリーブ51′の外周の真円性を保証するため、軸5に軸受けスリーブ51′を嵌着した後、軸受けスリーブ51′の外周を研摩加工によって厳密な円筒状の外周形状に仕上げるのが良い。
ロータ2の一部(ここでは駆動部3の一部)としての軸受けブシュ21が軸受けスリーブ51′の外周に着座している。
軸5の中空部位53内に配置された最小油圧弁7は既に図29に関連して説明した実施形態のものと同じである。図33に示す他の部品ならびに参照番号については先行する各図の説明を参照されたい。
図34は遠心分離機の中央上部領域の一部の縦断面を示している。図34の最上部には蓋14の中央領域が見られる。その下方には、ロータ2の一部、ここでは、汚染物捕集部4の上部壁41の中央領域が見られる。図34の中央には、中空の内部53を有した軸5が垂直に延びている。軸5は、ここでは図示されないロータ2の駆動部3である筒状体30によって、離れた位置から包囲されている。
汚染物捕集部4に部分流として供給される潤滑油は、軸5の中空の内部53を下方から上方へ向かって流れ、同所から転がり軸受け52の上方の径方向孔を通って、環状流路30′の上端領域に進入する。同所から、2つのオイル流入口44が汚染物捕集部4の内部へ通じている。
オイル流入口44の径方向外側では、カラー39がここでは圧入によって筒状体30の上端領域に設置されており、同カラーは軸芯に沿った下方と径方向に沿った外側で閉じており、軸芯に沿って上方では開放されている。このカラー39は、筒状体30の上端領域の外周と協働して環状間隙を形成し、これによって、流入口44を通って流入する潤滑油は汚染物捕集部4の円周方向に均等に配分され、可及的に上方となる上部壁41の直下で汚染物捕集部4に流入する。
ここでは、ロータ2の上方には、蓋14にセンタリングされて取付けられた補足的な転がり軸受け15′が設けられている。汚染物捕集部4の上部壁41の上側面には、例えば接着式リングの形態を持つリング状ストップ面45が設けられている。このストップ面45によって、運転中の回転に際してロータ2に生ずる軸芯方向の力を転がり軸受け15′に解放することができ、これによって、軸芯方向の力が生ずる場合にも低摩擦の運転が保証される。この補足的な軸受け15′はロータ2自体の枢支に対しては必要ではない。
図35に示す遠心分離機1の実施形態は、ロータ2を支持するためのハウジングに固定された軸が設けられておらず、ロータ2自体が回転軸を含み、この回転軸によってロータが遠心分離機のハウジング10と蓋14とに枢支されていることを特徴としている。
遠心分離機のロータ2は、ここでも、駆動部3と、駆動部と着脱式に連結されて軸芯に沿って上方に取り外し可能な汚染物捕集部4とを有している。駆動部3は中央筒状体30を含み、同中央筒状体30の下部領域からは2本のアームが分岐し、各アームは反動ノズル34に至るそれぞれ1本の分岐路33を有する。筒状体30の内部には流路30′が形成されている。
筒状体30の下部領域には、ハウジング部品10に挿入された軸受けブシュ51.1と共に良好な摺動フィットを提供する材料からなる軸受け部品51.2が、例えば無理嵌めによって挿入されている。軸受け部品51.2は例えばスチール製であり、軸受けブシュ51.1は例えば真鍮製である。他の駆動部3は例えばアルミニウムまたはマグネシウムなどの軽金属からなるのが好ましい。
筒状体30の上端には、一つの挿入部品が好ましくは無理嵌めで挿入されており、ロータ2から上方に突出した軸柄5″を形成している。上部転がり軸受け52によってロータ2は上方で蓋14内にセンタリングされている。
流路30′の下部領域で軸受け部品51.2の上側には、これも図29に示した実施形態と同じ最小油圧弁7が設けられている。中空軸受け部品51.2の給油口18に有る油圧によって最小油圧弁7が上方へ変位された時、流入する潤滑油は、ノズル34に至る分岐路33内へ向かう一方と、流入口44を介して流路30′から汚染物捕集部4内へ向かう他方という2つの部分流に分割される。
汚染物捕集部4内で浄化された潤滑油は、径方向内側下部に設けられたオイル流出口47を通って汚染物捕集部を去り、反動ノズル34から流出するオイル流と共に、無圧領域13に達する。
遠心分離機1の運転中には、発生した潤滑油圧により、それ以上の軸芯に沿った変位が上部転がり軸受け52への当接によって不可能となるまでロータ2が軸芯に沿って上方へ変位させられる。このポジションでは、図35に示したように、下部に設けられた滑り軸受け51には、軸芯方向での当接面が存在せず、これによって滑り軸受け51の円滑な回転が保証される。
図36は図35による遠心分離機1の変形例のやはり縦断面を示しており、ここでは、図35とは異なり、ロータ2の支持は、いずれも駆動部3の下部に配置された2個の軸受け51,52によって行われている。
この場合にも、ロータ2は駆動部3と汚染物捕集部4とを有し、これらは蓋14が螺脱されると互いに切り離すことができる。
この場合にも、駆動部3は、内部に形成された流路30′を備えた中央筒状体30と、反動ノズル34に至る2本の流路33を含み、側方に突き出した2本のアームとを有する。
この場合にも、筒状体30の下端には下方から軸受け部品51.2が例えば圧入によって挿入されている。この軸受け部品51.2は軸受けブシュ51.1内に着座しており、その軸受けブシュ51.1はハウジング部品10′の中央軸受け収容穴12に挿入されている。
軸受けブシュ51.1と軸受け部品51.2とによって形成された滑り軸受け51から軸芯方向に僅かに上方には、第2の軸受けとしての転がり時受け52が配置されている。この転がり軸受け52は、その外周を介して、ハウジング部品10′に設けられた中央軸受容部12内に着座し、その内周を介して、軸受け部品51.2の外周に着座している。2個の軸受け51と52のこうした配置と、汚染物捕集部4を貫いて上方へ延びた駆動部3とにより、ロータは容易に回転し得るようにして支持されると同時に傾倒モーメントに対して十分に支保されている。
ロータ2の上端では筒状体30は閉鎖されている。ロータ2の上部には補足的な軸受けはない。
筒状体30の内部に配置された最小油圧弁7は、先に図29に関連して説明した実施形態のものと同じである。
図37は遠心分離機の一実施形態を断面で示しており、やはりロータ2の軸受けのための中央軸5が設けられており、同中央軸の周囲に駆動部3の筒状体30が同心状に配置されている。図37に示した断面図は、ロータ2の上部中央領域の、潤滑油が汚染物捕集部4内に流入する流入口44の高さに位置している。
図37の中央には、先に既に説明したようにハウジング部品10′と連結されているか又は一体に形成された中央軸5が位置している。軸5の径方向外側には環状流路30′が位置しており、同環状流路はロータ2の駆動部3の一部としての中央筒状体30によって径方向外側で制限されている。
図37に示した実施形態の特徴は、一体成形されたリブ39′が、筒状体30の内周から、互いに平行に、筒状体30の長手方向に延出していることである。これらのリブ39′は、ロータ2の回転時、したがって筒状体30の回転時に、環状流路30′を通って流入口44の方向に向かって流れる潤滑油は効果的回流させられ、こうして、環状流路30′から流入口44への潤滑油の流れが単純化され且つ均等化されることになる。
筒状体30の径方向外側には、転回方向に配置、分配され、径方向内端が筒状体30から離間している案内・補強壁48が見られる。
最後に、図37には更に、駆動部3から汚染物捕集部4へのトルクの伝達に用いられる、互いに対向する2つのトルク伝達手段6が見られる。トルク伝達手段6どうしは、汚染物捕集部4を軸芯方向から駆動部に押し付けることで係合され、汚染物捕集部4を駆動部3から軸芯方向に引き離すことによって係合解除されるように構成されている。最後に、図37の背景には更に、汚染物捕集部4の底部42が見られる。
図38aは、変形例による最小油圧弁7を有する遠心分離機の一部を縦断面で示している。図38aに示した他の部品は図30に関連して説明した実施形態と同じである。
ここでも、ロータ2の下部は、ハウジングに固定された軸5に滑り軸受け51によって支持されている。ここでは、軸5は、ロータ2の下方のハウジング部品10′に設けられた中央軸受容部12内に、そのネジ付き下端50を介して螺着されている。
ネジ付き下端50の上方における軸5の下部領域の外周には、駆動部3の中央筒状体30に下方から挿入された軸受けブシュ21が着座している。ここでは、軸受けブシュ21の上側面は、最小油圧弁7の弁体70のための弁座75を形成している。弁体70は中空に形成され、軸5上を軸芯方向に移動可能である。弁体70の上方に配置された弁バネ76によって、弁体70は閉方向にプリロードされている。
中空部位53が設けられた軸5の下端の中央給油口18に十分な油圧が存在しない限り、最小油圧弁7は図38aに示した閉ポジションを占めている。このポジションでは、弁体70は弁座75と密接している。同時に、今や弁体70は拡径部を備えた軸5の部位5.1上に内径側で接している。このポジションでは、弁体70の内周は同所に設けられたシールリング77によって軸5の部位5.1に対してシールされている。そのため、潤滑油は給油口18から、2本の流路33へ流入することも、環状流路30′に流入することもできない。
もしも給油口18での油圧が最小圧力を越えると、同油圧によって弁体70はバネ76の力に抗して図38bに示した開ポジションへと押される。この時、弁体70は軸5のより小さな外径を有する部位5.2の高さに位置しており、これにより、軸5の部位5.2の外周と中空弁体70の内周との間に環状間隙が形成される。
図38bに示した、弁体70が持上げられたポジションでは、給油口18から到来する潤滑油は軸5の中空部位53を通って上方へ流れることができ、続いて2つの潤滑油部分流に分割される。第1の潤滑油部分流は先ず径方向外側へ向かって流れ、次いで下方に向かい、更に再び径方向外側へ向かって、図中不可視の反動ノズル34に至る分岐路33に流入する。第2の潤滑油部分流は、弁体70の中空内部の全長を軸芯に沿って上方へ向かって環状流路30′に流れ込み、同所から汚染物捕集部4内に流入する。
図39は、最小油圧弁7の変形例を有する図38aと38bに示した遠心分離機の変形例を示している。図39に示した実施形態においても、中央軸5はそのネジ付き下端50を介してハウジング部品10′の中央に設けられた軸受容部12に螺着されている。ネジ付き下端50の上方の、軸5の下部には、この場合にも、ロータ2を下部滑り軸受け51によって枢支するための軸受けブシュ21が着座している。軸受けブシュ21の外周には駆動部3の筒状体30の下端領域が設けられている。軸5の下部領域の外周と軸受けブシュ21の内周との間には滑り軸受け51の軸受け間隙56が設けられている。
図39に示した実施形態では、軸受けブシュ21の上側端面と、径方向内側で同端面に続くように軸5内に設けられた上向きの段部57とが協働して、最小油圧弁7の弁体70の弁座75を形成している。閉方向へプリロードするために、弁体70は上方に配置された弁バネ76によって加圧されている。大きな外径の下側部位5.1と同部位の上方に続く小さな外径の部位5.2とを有する軸5の実施形態は図38の実施形態と同じである。
図39に示した最小油圧弁7の閉ポジションでは、弁体70は弁座75に密接している。これにより、潤滑油流が給油口18から2本の流路33と環状流路30′とに流れることが阻止される。図38aと38bに示した実施形態と異なり、図39に示した実施形態に記された弁体70は補足的に下部滑り軸受け51の軸受け間隙56をも閉鎖する。これにより、最小油圧弁7が閉じている場合には、軸受け間隙56を通った油の漏れも生じる虞がない。
給油口18と軸5の中空部位53とにおける油圧の上昇によって弁体70がバネ76の力に抗して弁座75から持上げられた時、一方では、2本の流路33と環状流路30′とへの流路が開通し、他方では、軸受け間隙56も開放されてオイルの進入が可能となる。これによってオイルによる滑り軸受けの十分な潤滑が保証される。
油圧が低下すると、弁バネ76は再び弁体70を図39から看取される閉ポジションに押し戻す。同時に、弁体70はロータ2を制動停止させ、これによって、例えば対応する前記内燃機関の停止時などにおける、ロータ2の望ましくない長い惰性回転が防止される。
図39に見られるその他の個別部品ならびに参照番号については先の図の説明を参照されたい。
図40は既に説明した図35の実施形態の遠心分離機と殆どの点で一致する遠心分離機1の実施形態を示している。図40に示した遠心分離機1の相違点は、汚染物捕集部4内にて浄化されるべき潤滑油の流入口44の展開である。ここでは、単純な開口部に代えて、2本またはそれ以上の可撓性チューブアーム44.1が流入口44として設けられている。ここでは、チューブアーム44.1はその径方向内側端で筒状体30の上端領域に取り付けられ、浄化されるべき潤滑油を供給する筒状体30内の流路30′と連通している。
図40の左半分においてロータ2の汚染物捕集部4は、まだ比較的僅かな量の汚染物粒子が周壁40の内周面に沈着している状態で示されている。ここでは、チューブアーム44.1は、ロータ2の回転時に、遠心力によって図40の左上部に示した姿勢をとっており、この姿勢では、汚染物捕集部4内への浄化されるべき潤滑油の流入口44は、比較的に径方向外側で、既に沈着した汚染物粒子ケーキの内側表面の正面に位置している。
図40の右半分では、ロータ2は、かなり厚い汚染物粒子ケーキが汚染物捕集部4内に沈着し、汚染物捕集部4の使用期間の終了間際の状態と共に示されている。汚染物粒子ケーキが径方向外側から内側に向かって成長することにより、流入口44を形成する可撓チューブアーム44.1の自由端は、ケーキの成長につれて径方向内側に移動するので、最終的に図40の右半分に見られる姿勢をとる。可撓チューブアーム44.1により、汚染物捕集部4内に流入する浄化されるべき潤滑油の流入口44は、既に沈着した汚染物粒子ケーキが許容する限り、可及的に径方向外側に位置させられる。
図40に示したその他の部品ならびに参照番号については先行する各図の説明を参照されたい。
図41は、ロータ2の汚染物捕集部4と駆動部3とが、調節可能なラッチ舌片8によって互いに着脱可能に連結された変形例の遠心分離機を示している。
図41の上部には蓋14の中央領域が見られる。その下方には汚染物捕集部4の上部壁41が位置している。図41の下部には、ロータ2を枢支するべく下方から上方に向かって延びる軸5が見られ、前記軸はロータ2の駆動部3の筒状体30によって包囲されている。浄化されるべき潤滑油は、軸5と筒状体30との間の環状流路30′を通って下方から上方へ向かって供給され、流入口44を通過して汚染物捕集部4内に流入する。
円周方向に分散配置された複数のラッチ舌片8が、汚染物捕集部4の上部壁41の中央領域に対して連結されているか又は図のように一体に形成されている。これらのラッチ舌片8は軸5と平行に略垂直方向に延びており、その下端には内側を向いたラッチ突起80を有している。ラッチ舌片8の各上端は、手動操作または補助具を用いた径方向内側に向く力によって操作される作動端82を形成している。この操作力により、ラッチ舌片8は回旋軸81を中心にして傾動されて、ラッチ突起80は径方向外側へ傾動する。これによって、ラッチ突起80は筒状体30に設けられたオイル流入口44の上部領域によって形成されたラッチ縁83から外れる。ラッチ舌片8をこの状態とすると、蓋14が取り外された後、汚染物捕集部4を駆動部3から軸芯方向に引き外すことができる。
軸5の上端領域と筒状体30の上端との間には、ロータ2を枢支する上部軸受け52としての転がり軸受けが配置されている。軸受け52の直下には、既に図22に関連して説明した遮蔽リング55が配置されている。
左半分は第1の実施形態を右半分は第2の実施形態を示すジェット噴射式遠心分離機の垂直断面図 互いに異なる2つのトルク伝達手段を示す図 互いに異なる2つのトルク伝達手段を示す図 図1の変形例による遠心分離機の中央上端領域の部分垂直断面図 他の2つの補足的な変形例によるトルク伝達手段を示す図 他の2つの補足的な変形例によるトルク伝達手段を示す図 連結前における遠心分離機の駆動部と汚染物捕集部との透視図 互いに連結されて完全なロータとなった駆動部と汚染物捕集部とを示す図 やはり左半分に一つの実施形態を右半分に他の実施形態を示す更に別のジェット噴射式遠心分離機の垂直断面 遠心分離機の駆動部の領域の部分垂直断面図 図6に示した駆動部の側面図 他のジェット噴射式遠心分離機の垂直断面図 図8のIX−IX線に沿った遠心分離機の断面図 図14のジェット噴射式遠心分離機のロータを示す底面図 図10に示したロータの駆動部の側面図 図の左半分と右半分とに示された2つの異なる実施形態の汚染物捕集部を有するジェット噴射式遠心分離機の垂直断面図 図の左半分と右半分とに示された他の2つの異なる実施形態の汚染物捕集部を有するジェット噴射式遠心分離機の垂直断面図 図の左半分と右半分とに2つの異なる実施形態を示すジェット噴射式遠心分離機の同じく垂直断面図 図14に示したジェット噴射式遠心分離機のロータ下方に位置するハウジング部品の平面図 ジェット噴射式遠心分離機の部分水平断面図 図18のトルク伝達手段を展開して示す部分図 2つの異なる実施形態による汚染物捕集部とトルク伝達手段とを有するジェット噴射式遠心分離機の水平断面図 トルク伝達手段の変形例を有するジェット噴射式遠心分離機の水平断面図 図の左半分と右半分とに2つの異なる実施形態を示すジェット噴射式遠心分離機の上部領域の部分垂直断面図 更に別の実施形態による遠心分離機の中央上端領域の部分垂直断面図 最小油圧弁を有するジェット噴射式遠心分離機の縦断面図 最小油圧弁の変形例を有する図22に示した遠心分離機の一部の同じく縦断面図 遠心分離機の一部としての最小油圧弁と過圧遮断弁の結合体を双方の弁が閉じた状態で示した縦断面図 図24に示した最小油圧弁と高圧遮断弁とを最小油圧弁のみが開状態にある状態で示した同じく縦断面図 図24及び25に示した最小油圧弁と高圧遮断弁とを双方の弁がいずれも開状態にある状態で示した同じく縦断面図 図24に示した最小油圧弁と高圧遮断弁との変形例の縦断面図 遠心分離機の一部としての最小油圧弁の変形例の縦断面図 図28に示した最小油圧弁の変形例の同じく縦断面図 更に別の実施形態による遠心分離機のロータ下部及び下部ハウジング部品の縦断面図 図30のA−A線に沿った断面図 図30のB−B線に沿った断面図 他の遠心分離機の左下部領域の縦断面図 他の遠心分離機の下部滑り軸受けの領域の部分縦断面図 他の遠心分離機の中央上部領域の縦断面図 他の実施形態による遠心分離機の全体の同じく縦断面図 他の遠心分離機の全体の同じく縦断面図 他の遠心分離機の中心中央領域の断面図 下部軸受けと閉状態の最小油圧弁とを示す更に別の遠心分離機の中央下部領域の部分縦断面図 今や最小油圧弁が開状態の図38aに示した遠心分離機を示す図 図38aと38bとによる遠心分離機の変形例の同じく縦断面図 他の遠心分離機の全体の同じく縦断面図 他の遠心分離機の中央上部領域を示す縦断面図

Claims (76)

  1. 取外し可能な蓋(14)で閉鎖されたハウジング(10)と、前記ハウジング(10)内に回転可能に配置されたロータ(2)と、浄化されるべき加圧された潤滑油を供給する流路と浄化された無圧の潤滑油を導出する流路とを有し、前記ロータ(2)は少なくとも1つの反動ノズル(34)を有する駆動部(3)を一方とし、汚染物捕集領域を有する汚染物捕集部(4)を他方とする2体を有する分割構造を有し、前記駆動部(3)は第1の潤滑油部分流により、前記汚染物捕集部(4)は第2の潤滑油部分流によりそれぞれ貫流され、前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)との間には、前記駆動部(3)の回転運動を前記汚染物捕集部(4)に伝達するための手段として、前記汚染物捕集部(4)を前記駆動部(3)に軸芯方向から嵌着することによって係合可能で、且つ、前記駆動部(3)から前記汚染物捕集部(4)を軸芯方向に引き離すことによって係合解除可能なトルク伝達手段(6)を備え、前記汚染物捕集部(4)は廃棄またはクリーニングのために前記駆動部(3)から分離可能であり、遠心分離機(1)の運転中に前記汚染物捕集部(4)の前記駆動部(3)に対する軸芯に沿った移動を阻止または規制し且つ前記蓋(14)が取り外された際に失効するか又は取外される手段が遠心分離機(1)に設けられている、内燃機関の潤滑油を浄化するためのジェット噴射式遠心分離機(1)であって、
    前記駆動部(3)は前記汚染物捕集部(4)内の底部から上端に向かって延びている又は前記汚染物捕集部(4)の全体を貫通して延びており、
    前記駆動部(3)は前記ロータ(2)の枢支に有用な全ての部品を備えており、
    前記駆動部(3)は前記蓋(14)の取外し時において軸芯方向での離脱に対して確実に位置決めされていることを特徴とするジェット噴射式遠心分離機。
  2. 前記駆動部(3)は、潤滑油流路を形成する中央筒状体(30)と、前記筒状体(30)から径方向外側に向かって延びる、少なくとも前記反動ノズル(34)に至るオイル分岐路(33)を内蔵する少なくとも1つのノズル支持体(31)とを有することを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  3. 前記ノズル支持体(31)は二重底部の形態を有し、同底部間の間隙に前記オイル分岐路(33)が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  4. 前記ノズル支持体(31)は内部に前記オイル分岐路(33)が形成されたディスクの形を有することを特徴とする請求項2に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  5. 前記ノズル支持体(31)は2本またはそれ以上の数の筒状アームの形に形成され、各々のアームをそれぞれ1本のオイル分岐路(33)が縦走していることを特徴とする請求項2に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  6. 前記ロータ(2)は、前記ハウジング(10)の一部を形成する、残りのハウジング(10)に剛的または関節式に取り付けられた軸(5)に支持されており、前記軸は前記ロータ(2)を貫通し、その上端は取り付けられた前記蓋(14)内に着脱自在に支保、センタリングされていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  7. 前記ロータ(2)は、前記ハウジング(10)の剛性部位を形成する軸(5)に支持されており、前記軸は前記ロータ(2)内に延出し、且つ、取り付けられた前記蓋(14)から離間した上端で終了していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  8. 前記ロータ(2)は下部及び上部でそれぞれ1つの軸柄(5′,5″)によって支持され、前記軸柄(5′,5″)は前記ロータ(2)の部品または前記ハウジング(10)と前記蓋(14)の部品であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  9. 前記汚染物捕集部(4)は、径方向外側に周壁(40)を備えて、軸芯方向下部と軸芯方向上部とがそれぞれ全面的または部分的に開放された中空体によって形成され、軸芯方向下部では、前記ロータ(2)を組み付け完了後において、ノズル支持体(31)がロータ内部空間を下方に向かって少なくとも部分的に制限する底部(42)を形成し、軸芯方向上部では、前記中空体は、恒久的に又は着脱自在に支持された独立型の汚染物捕集部蓋によって閉鎖されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  10. 前記汚染物捕集部(4)は、径方向外側に周壁(40)を有する、軸芯方向上部が開放したカップ状の中空体によって形成され、前記中空体の軸芯方向上部は独立した固定取り付け又は着脱可能に取付けされた独立型の汚染物捕集部蓋によって閉鎖されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  11. 前記汚染物捕集部(4)は、径方向外側に周壁(40)を有する、軸芯方向下部が全面的または部分的に開放したベル形の中空体によって形成され、前記ロータが組付け完成された状態では、ノズル支持体(31)は軸芯方向下部において前記ロータの内部を下方に向かって少なくとも部分的に制限する底部(42)を形成していることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  12. 前記汚染物捕集部(4)は、径方向外側に周壁(40)を有する、軸芯方向下部と軸芯方向上部とが閉じられた缶状中空体によって形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  13. 前記汚染物捕集部(4)を形成する中空体は更に、径方向内側の筒状内壁を有することを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  14. 前記ロータ(2)の前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)との間の前記トルク伝達手段(6)は、前記ロータの径方向内側且つ軸芯方向上部の領域に設けられていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  15. 前記ロータ(2)の前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)との間の前記トルク伝達手段(6)は、前記ロータの軸芯方向下部の領域に設けられていることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  16. 前記汚染物捕集部(4)の下側面は、前記駆動部(3)のアームを軸芯方向で上方から把持することで、前記アームと協働して、前記ロータ(2)の前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)との間の前記トルク伝達手段を形成する輪郭を有することを特徴とする請求項5及び15に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  17. 前記汚染物捕集部(4)の下側面の輪郭は、更に、前記駆動部(3)のアームと軸芯方向で係合/離脱可能なラッチ連結として形成されていることを特徴とする請求項16に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  18. 前記汚染物捕集部(4)は、その内部に、径方向に延びる又は主として径方向に延びる案内・補強壁(48)を有することを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  19. 前記案内・補強壁(48)の径方向内側の端部は、前記汚染物捕集部側における前記トルク伝達手段(6)の一部を形成すること、及び、前記ロータ(2)の前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)との間のトルク伝達手段(6)は、前記ロータの径方向内側の領域において、前記筒状体(30)の軸芯方向全長の少なくとも一部にわたって延びるように設けられていることを特徴とする請求項18に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  20. 前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)との間の前記トルク伝達手段(6)は、軸芯方向で結合可能かつ分離可能な、それぞれ径方向で見てアンダーカット(60)有り又は無しの、多縁部輪郭または歯形状または波形状または溝−バネ構成によって形成されていることを特徴とする請求項1から19のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  21. 前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)との間の前記トルク伝達手段(6)は、進入斜面及び/又は進入尖端(61)とを具える自動係合型として形成されていることを特徴とする請求項20に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  22. 前記ロータ(2)の前記汚染物捕集部(4)を形成する前記中空体は、プラスチックからなる一体射出成形品であることを特徴とする請求項9から21のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  23. 前記ロータ(2)の前記汚染物捕集部(4)を形成する前記中空体は、2体の射出成形品が組み合わされた、好ましくは溶接接合されたプラスチック製コンポーネントであることを特徴とする請求項9から21のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  24. 前記ロータ(2)の前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)との間の接触領域のそれぞれに、少なくとも1つの、別体としての又は一体成形されたシール(62)またはシール状輪郭が設けられていることを特徴とする請求項1から23のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  25. 2本の潤滑油部分流を生成させるために、前記遠心分離機(1)に供給された潤滑油流は、前記遠心分離機(1)内で、好ましくは2箇所の所定の絞りポイント(34,37)を経て誘導される、量的に調節された2本の部分流に分割可能とされ、その一方の部分流は前記駆動部(3)とその反動ノズル(34)に加圧下で供給され、その他方の部分流は少なくとも1つの流入口(44)を経て無圧で前記汚染物捕集部(4)に供給されることを特徴とする請求項1から24のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  26. 2箇所の前記絞りポイント(34,37)は前記遠心分離機の前記駆動部(3)側に設けられていることを特徴とする請求項25に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  27. 2箇所の前記絞りポイント(34,37)のうち、前記汚染物捕集部(4)に供給される潤滑油部分流が絞られる前記絞りポイントは、少なくとも1つの絞り孔によって、または、所定の間隙寸法を有した前記駆動部(3)の上部軸受け(52)によって形成されていることを特徴とする請求項26に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  28. 前記駆動部(3)に供給される前記部分流は、前記汚染物捕集部(4)に供給される前記部分流よりも体積において大であることを特徴とする請求項16に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  29. 前記遠心分離機(1)への潤滑油の供給は、前記駆動部(3)についても前記汚染物捕集部(4)についても、前記軸(5)または前記下側軸支ピン(5′)を介して軸芯方向下方から行われることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  30. 前記遠心分離機(1)への潤滑油の供給は、前記駆動部(3)については、前記軸(5)または前記下側軸支ピン(5′)を介して軸芯方向下方から行われ、前記汚染物捕集部(4)については、それとは別個に軸芯方向上方から行われることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  31. 前記汚染物捕集部(4)への潤滑油部分流は、軸芯方向上方において、径方向内側から外側に向かって、周回扇状ジェットの形態または周方向に配分された複数の個別ジェットの形態で、対応して形成された少なくとも1つの流入口(44)を通して、供給可能であることを特徴とする請求項1から30のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  32. 流入する潤滑油を前記汚染物捕集部(4)の円周方向で均等に配分するための少なくとも1つのビルトイン部材(41′)が、前記汚染物捕集部(4)内の軸芯方向上部に設けられていることを特徴とする請求項31に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  33. 前記流入口(44)の断面積よりも大きな断面積を有する少なくとも1つのオイル流出口(47)が、前記ロータ(2)の軸芯方向下部で且つ径方向内側に設けられていることを特徴とする請求項25から32のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  34. 前記流出口(47)の径方向外側には、前記流出口(47)から到来する無圧の潤滑油部分流を、前記ロータ(2)ならびに前記各反動ノズル(34)から流出するオイルジェットから切り離された案内経路に強制的に誘導するための偏向リブユニット(17)または遮蔽ディスク(17′)が、前記ロータ(2)の下面及び/又はロータ(2)の下側に位置する遠心分離機ハウジング領域(10′)の上側面に設けられていることを特徴とする請求項33に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  35. 前記駆動部(3)は、前記軸(5)に嵌装または嵌挿または螺着された、或いは、蓋(14)に設置または支保された安全手段(38)によって、前記軸(5)からの上方への抜脱が防止されていることを特徴とする請求項6または7に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  36. 前記汚染物捕集部(4)は軸芯方向上側面に、前記蓋(14)は軸芯方向下側面に、前記蓋(14)が取り付けられた場合に、互いに連係して、前記汚染物捕集部(4)の前記駆動部(3)に対する軸芯方向での可動性を阻止または規制するストップ面(45,15)をそれぞれ有することを特徴とする請求項1から35のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  37. 前記軸(5)の上方で径方向外側に突き出て前記軸(5)と軸芯方向上部で着脱可能に連結されたストッパ体(38)はその軸芯方向下側面に、また、前記汚染物捕集部(4)はその軸芯方向上側面に、遠心分離機(1)の運転中に互いに連係して前記汚染物捕集部(4)の前記駆動部(3)に対する軸芯方向での可動性を阻止または規制する1つのストップ面をそれぞれ有することを特徴とする請求項6または7に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  38. 前記駆動部(3)は、前記軸(5)に嵌装または嵌挿または螺着された、或いは、蓋(14)に設置または支保された安全手段(38)によって、前記軸(5)からの上方への抜脱が防止されており、
    前記軸(5)の上方で径方向外側に突き出て前記軸(5)と軸芯方向上部で着脱可能に連結されたストッパ体(38)はその軸芯方向下側面に、また、前記汚染物捕集部(4)はその軸芯方向上側面に、遠心分離機(1)の運転中に互いに連係して前記汚染物捕集部(4)の前記駆動部(3)に対する軸芯方向での可動性を阻止または規制する1つのストップ面をそれぞれ有し、
    前記安全手段と前記ストッパ体とは1つのコンポーネント(38)として結合されていることを特徴とする請求項6または7に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  39. 前記汚染物捕集部(4)の軸芯方向上側と前記蓋(14)の軸芯方向下側との間に、前記蓋(14)が取り付けられた場合における前記駆動部(3)に対する前記汚染物捕集部(4)の軸芯方向相対可動性を阻止または規制し、軸芯方向上方に向かう前記汚染物捕集部(4)の力を吸収する、単純な軸芯方向軸受けの形態を備えたもう一個の軸受け(15′)が設けられていることを特徴とする請求項1から35のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  40. 前記汚染物捕集部(4)はその軸芯方向上側面に、また、前記蓋(14)は軸芯方向下側面に、前記蓋(14)が取り付けられた時には互いに接触せず、前記蓋(14)が取り外される際には前記汚染物捕集部(4)を前記駆動部(3)から切り離して軸芯方向上方に連行する、相互に係合/離脱し得る連結手段(19,49)、好ましくはラッチ手段をそれぞれ有することを特徴とする請求項1から39のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  41. 前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)との、前記ハウジング(10)と相互作用する部品には、前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)との、従来のロータが装着された既存の遠心分離機への取り付けを可能とする形状ならびに寸法が付与されていることを特徴とする請求項1から40のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  42. 前記汚染物捕集部(4)は金属を含まず、前記汚染物捕集部(4)を形成するプラスチックは異種混合されていない、好ましくはリサイクル用プラスチックであること、及び、有害物質の発生無しに又は僅かな発生量で燃焼可能であることを特徴とする請求項22から41のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  43. 前記遠心分離機(1)へ潤滑油を供給する流路(53)に、流入側の設定変更可能な油圧が越えられて初めて前記遠心分離機(1)へのオイル供給を許す最小油圧作動弁(7)が配置されていることを特徴とする請求項1から42のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  44. 前記遠心分離機は、内燃機関の少なくとも一つの追加的な補助ユニット、特にオイルフィルタ及び/又はオイルクーラを有するモジュールの部品であり、同部品は所要の流れ連通を実現しつつ内燃機関にフランジ連結可能であることを特徴とする請求項1から43のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  45. 前記遠心分離機(1)は主幹系流れ中にあるオイルフィルタに対するバイパス系流れ中で運転されること、及び、前記遠心分離機(1)を貫流するバイパス系流れの流量は主幹系流れの体積流量の最大で10%、好ましくは5%であることを特徴とする請求項44に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  46. 前記遠心分離機(1)は前記ロータ(2)の枢支のための中央軸(5)を含み、前記軸はその全長の少なくとも一部にわたって中空であってオイル供給流路(18)の一区間(53)を形成すること、この区間(53)には、閉方向にプリロードされた最小油圧作動弁(7)の弁体(70)が軸芯方向に移動可能に配置されていること、前記弁体(70)は軸(5)から突出し、前記弁体(70)のシールヘッド(71)は前記軸(5)の外に位置すること、及び、前記シールヘッド(71)と相互作用する弁座(75)は、前記オイル供給流路(18)が内部を縦走し、前記軸(5)を担持する遠心分離機ハウジング部品(10′)上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  47. 前記弁体(70)は、互いに連結された個別部品、特にシールヘッド(71)、弁棒(72)及び弁棒案内エンドピース(73)によって構成されていることを特徴とする請求項46に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  48. 前記弁体(70)は一体形成されていることを特徴とする請求項46に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  49. 前記駆動部(3)は、オイル供給用の環状流路(30′)を形成することによって、前記駆動部(3)が枢支されている中央軸(5)を離間包囲する中央筒状体(30)を含むこと、及び、前記駆動部(3)の上部軸受け(52)と前記汚染物捕集部(4)のオイル流入口(44)との間の前記環状流路(30′)の上端領域に、前記軸(5)に対して径方向内側で取付けられるか又は前記筒状体(30)に対して径方向外側で取付けられた遮蔽リング(55)が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  50. 前記遠心分離機(1)は中空の中央軸(5)を含み、その中空の内部(53)は、第1の軸芯方向領域でオイル供給流路(18)の一区間を形成し、第2の軸芯方向領域でオイル吐出流路(13′)を形成していること、前記軸(5)の中空の内部(53)に、閉方向にプリロードされ弁座(75)と相互作用する最小油圧作動弁(7)の弁体(70)が制限された範囲内で軸芯方向に移動可能に設けられていること、前記弁体(70)内にオイル通路(74)が形成されていること、及び、高圧遮断弁(7′)の閉方向にプリロードされた第2の弁体(70′)が前記オイル通路(74)と相互作用することを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  51. 前記第1の弁体(70)と前記第2の弁体(70′)との閉方向へのプリロードは単一のバネ(76)によって行われていることを特徴とする請求項50に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  52. 前記第1の弁体(70)と前記第2の弁体(70′)との閉方向へのプリロードはそれぞれ専用の1本のバネ(76,76′)によって生み出されていることを特徴とする請求項50に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  53. 前記遠心分離機(1)は中空の中央軸(5)を含み、その中空の内部(53)は、第1の軸芯方向領域(53.1)において、前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)とへの前記オイル供給流路(18)の一区間を形成し、第2の軸芯方向領域(53.2)において、専ら前記汚染物捕集部(4)へのオイル供給流路の一区間を形成していること、前記軸(5)の中空の内部(53)に、閉方向にプリロードされ、弁座(75)と相互作用する最小油圧作動弁(7)の弁体(70)が制限された範囲内で軸芯方向に移動可能に設けられていること、及び、前記弁体(70)内に、所定の断面を有するオイル通路(74)が形成され、前記通路の弁座側のオリフィスは径方向外側で且つ弁座(75)と相互作用する弁体(70)のシール輪郭の下流側に位置していることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  54. 前記遠心分離機(1)は中空の中央軸(5)を含み、その中空の内部(53)は、第1の軸芯方向領域(53.1)において、前記駆動部(3)と前記汚染物捕集部(4)とへの前記オイル供給流路(18)の一区間を形成し、第2の軸芯方向領域(53.2)において専ら前記汚染物捕集部(4)へのオイル供給流路の一区間を形成していること、前記軸(5)の中空の内部(53)に、閉方向にプリロードされて弁座(75)と相互作用する最小油圧作動弁(7)の弁体(70)が制限された範囲内で軸芯方向に移動可能に設けられていること、及び、前記弁体(70)の外周と前記中空の軸の内周(53)との間に所定の断面積を有するオイル通路が形成されており、前記通路の弁座側のオリフィスは、径方向外側で且つ前記弁座(75)と相互作用する弁体(70)のシール輪郭の下流側に位置していることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  55. 前記汚染物捕集部(4)の底部(42)に、径方向と周方向とに分散配置された一連の開口(42.2)が設けられ、前記開口のある前記底部(42)から軸芯方向に沿って下方に離間し、且つ、前記ノズル(34)の上方に、前記駆動部(3)の一部をなす閉じた遮蔽ディスク(32.1)が設けられていること、または、前記汚染物捕集部(4)内におけるその閉じた前記底部(42)の上方に、径方向と周方向とに分散配置された一連の開口を有する中間底部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  56. 前記開口(42.2)の設けられた前記底部(42)または前記中間底部は有孔板または網板として形成されていることを特徴とする請求項55に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  57. 前記底部(42)または前記中間底部上には、それらの開口(42.2)を覆うオイル透過性を有する被覆材料層、好ましくはフリースまたは織布からなる材料層が被着されていることを特徴とする請求項55または56に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  58. 前記汚染物捕集部(4)の清浄油出口(47)の径方向外側で、前記ロータ(2)の下方に位置する遠心分離機ハウジング部品(10′)の上側面に、2枚の遮蔽ディスク(17′,17″)が上下に配置されており、前記清浄油出口(47)から流出する無圧の潤滑油部分流は、下側の遮蔽ディスク(17′)とその下側に位置する前記遠心分離機ハウジング部品(10′)との間を流れ、前記駆動部(3)の前記反動ノズル(34)から流出する高速の潤滑油部分流は、下側の遮蔽ディスク(17′)と上側の遮蔽ディスク(17″)の間から排出されることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  59. 前記ロータ(2)を枢支する中央軸(5)が、前記ロータ(2)の下方に位置する遠心分離機ハウジング部品(10′)と一体形成されていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  60. 前記ロータ(2)を枢支する中央軸(5)に、前記ロータ(2)の少なくとも1つの軸受けブシュ(21)に対して好適な摺動状嵌め合いを形成する材料からなる少なくとも1つの軸受けスリーブ(51′)が嵌着されていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  61. 前記軸(5)に嵌着された後の前記軸受けスリーブ(51′)は、その外周が研削加工によって完成されていることを特徴とする請求項60に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  62. 前記ロータ(2)の前記駆動部(3)は中央筒状体(30)を有し、浄化されるべき潤滑油がこの筒状体を通して前記汚染物捕集部(4)に供給されること、前記筒状体(30)の上端領域には、径方向に延びる少なくとも1つの貫通孔が、前記汚染物捕集部(4)へのオイル流入口(44)として設けられていること、前記筒状体(30)の上端領域の外周に環状間隙を形成することによって、軸芯方向下方と径方向外側に向かって閉じ且つ軸芯方向上方に向かって開いたスリーブ状カラー(39)が設けられていること、及び、前記オイル流入口(44)は前記環状間隙の下部に開口していることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  63. 前記ロータ(2)の前記駆動部(3)は前記ロータ(2)を枢支する回転軸を形成する中央筒状体(30)を有すること、前記筒状体(30)は下部及び上部で前記遠心分離機(1)のハウジング部品(10′,14)に枢支されていること、下部軸受け(51)として、前記ロータ(2)の下方に位置する前記ハウジング部品(10′)に挿入された軸受けブシュ(51.1)と、前記筒状体(30)の下端に設けられた前記軸受けブシュ(51.1)に挿入された軸受け部品(51.2)とによって形成された滑り軸受けが設けられていること、及び、上部軸受け(52)として、前記筒状体(30)の上端と前記ロータ(2)の上方に位置するハウジング部品、特に前記蓋(14)との間に配置された転がり軸受けが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  64. 前記ロータ(2)を枢支する回転軸を形成する前記筒状体(30)は軸芯方向の遊びをもって支持されていること、及び、前記筒状体(30)または前記軸受け部品(51.2)の下側端面のサイズは、前記遠心分離機(1)の運転中に生ずる支配的な油圧を基準にして、油圧によって前記ロータ(2)に軸芯方向の上向きに作用する力が、軸芯方向の下向きに作用する前記ロータ(2)の重力と本質的に一致するように設計されていることを特徴とする請求項63に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  65. 前記ロータ(2)の前記駆動部(3)は、前記ロータ(2)を枢支する軸を形成する中央筒状体(30)を有すること、及び、前記筒状体(30)は、軸芯方向に互いに離間して配置された2つの軸受け(51,52)によって、前記ロータ(2)の下方に位置する前記遠心分離機(1)のハウジング部品(10′)の下部でのみ枢支されていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  66. 下側の前記軸受け(51)は、前記ロータ(2)の下方に位置する前記ハウジング部品(10′)に挿入された軸受けブシュ(51.1)と、前記筒状体(30)の下端に設けられて前記軸受けブシュ(51.1)に挿入された軸受け部品(51.2)とによって形成された滑り軸受けとして設けられていること、及び、上側の前記軸受け(52)は、径方向で見て、前記筒状体(30)の軸受け部品(51.2)と、前記ロータ(2)の下方に位置する前記ハウジング部品(10′)との間に配置された転がり軸受けとして設けられていることを特徴とする請求項65に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  67. 前記遠心分離機(1)はハウジングに固定された中央軸(5)を有し、前記ロータ(2)の前記駆動部(3)は前記軸(5)を離間包囲する中央筒状体(30)を有すること、浄化されるべき潤滑油は、前記軸(5)と前記筒状体(30)との間の環状流路(30′)を介して前記汚染物捕集部(4)に供給されること、及び、前記筒状体(30)の内周には、軸芯方向に延びるリブ(39′)が、前記環状流路(30′)内へと径方向内側に向かうように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  68. 前記遠心分離機(1)はハウジングに固定された中央軸(5)を有し、前記ロータ(2)の前記駆動部(3)は前記軸(5)を離間包囲する中央筒状体(30)を有すること、潤滑油は前記中央軸(5)の中空の下部区間(53)を通って前記遠心分離機(1)に供給可能とされること、浄化されるべき潤滑油を形成する部分流は、前記軸(5)と前記筒状体(30)との間の環状流路(30′)を通って前記汚染物捕集部(4)に供給可能とされること、前記筒状体(30)の下端に配置された滑り軸受けブシュ(51′)は、前記中央軸(5)の前記中空の下部区間(53)に支持されること、及び、前記軸受けブシュ(51′)の上方を向いた端面は、前記筒状体(30)内に軸芯方向に沿って移動可能で閉方向にプリロードされた、最小油圧作動弁(7)の弁体(70)の弁座(75)として形成されていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  69. 前記遠心分離機(1)はハウジングに固定された中央軸(5)を有し、前記ロータ(2)の前記駆動部(3)は前記軸(5)を離間包囲する中央筒状体(30)を有すること、潤滑油は前記中央軸(5)の中空の下部区間(53.1)を通って前記遠心分離機(1)に供給されること、浄化されるべき潤滑油を形成する部分流は、前記軸(5)と前記筒状体(30)との間の環状流路(30′)を通って前記汚染物捕集部(4)に供給可能とされること、前記筒状体(30)の下端に配置された滑り軸受けブシュ(51′)は、前記中央軸(5)の中空の下部区間に支持されること、前記軸(5)は前記軸受けブシュ(51′)の上端の高さ位置に径方向外側に突き出た段(57)を有すること、及び、前記軸受けブシュ(51′)と前記段(57)との上方を向いた端面は、互いに共同して、前記筒状体(30)内で軸芯方向に移動可能で閉方向にプリロードされた最小油圧作動弁(7)の弁体(70)の弁座(75)として形成されており、前記弁体(70)はその閉姿勢で、前記軸(5)と前記軸受けブシュ(51′)との間の軸受け間隙(56)を閉鎖することを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  70. 前記弁体(70)は中空で前記軸(5)に支持されること、前記軸(5)は、その前記弁体(7)をガイドする領域の下部に、より大きな外径の部位(5.1)を有し、その上方には、より小さな外径の部位(5.2)を有すること、及び、前記弁体(7)はその内周に、より大きな外径の部位(5.1)をシールし、より小さな外径の部位(5.2)から径方向に離間したシール輪郭またはシール(77)を有することを特徴とする請求項68または69に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  71. 前記遠心分離機(1)の運転中には、前記汚染物捕集部(4)の前記駆動部(3)に対する軸芯方向での移動可能性を阻止または規制する役目を果たし、且つ、前記蓋(14)が除去されると、取り外し可能となるように前記遠心分離機(1)に設けられた又は取り付けられた手段がラッチ舌片(8)によって形成されており、前記ラッチ舌片(8)は、前記汚染物捕集部(4)または前記駆動部(3)に配置されて、前記駆動部(3)または前記汚染物捕集部(4)に設けられたラッチ凹部(83)と相互作用するラッチ突起(80)を備えることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  72. 前記ラッチ舌片(8)は前記汚染物捕集部(4)の上部で且つ径方向内側に下向きに設けられ、前記ラッチ凹部(83)は前記駆動部(3)の上部で且つ径方向内側に設けられていることを特徴とする請求項71に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  73. 前記ラッチ舌片(8)は揺動軸(81)を中心に揺動可能であること、前記ラッチ舌片(8)は上方に向かって突出した作動端(82)を具備して形成されること、及び、前記作動端(82)を径方向内側に揺動させることにより、対応する前記ラッチ舌片(8)の各々は、各々の前記ラッチ突起(80)と共に径方向外側に向かって揺動されて、対応する前記ラッチ縁から係合解除されることを特徴とする請求項71または72に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  74. 前記駆動部(3)は金属、好ましくはアルミニウムまたはマグネシウム等の軽金属から成ること、及び、前記汚染物捕集部(4)はプラスチック、好ましくはポリアミドまたはポリエチレン等の熱可塑性プラスチックからなることを特徴とする請求項46から73のいずれか1項に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  75. 前記汚染物捕集部(4)内の上部領域に、前記ロータ(2)の回転時に前記捕集部の中央領域から径方向外側に向かって延びる可撓性チューブ状アーム(44.1)または関節式筒状アームがオイル流入口(44)として設けられていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
  76. 前記汚染物捕集部(4)内の上部領域に、前記捕集部の中央領域から径方向外側に向かって延びる剛性の筒状アームが設けられ、前記アームの全長にわたって複数の穴がオイル流入口(44)として設けられていることを特徴とする請求項1に記載のジェット噴射式遠心分離機。
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