JP4986680B2 - 窒化物系半導体レーザ素子の製造方法 - Google Patents

窒化物系半導体レーザ素子の製造方法 Download PDF

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この発明は、窒化物系半導体レーザ素子に関し、特に、導電性基板上に複数の窒化物系半導体層が形成された窒化物系半導体レーザ素子の製造方法に関する。
従来、導電性基板上に、複数の窒化物系半導体層が形成された窒化物系半導体レーザ素子が知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、窒化物系半導体からなる導電性基板上に、n型窒化物系半導体各層、活性層およびp型窒化物系半導体各層が順次形成された窒化物系半導体レーザ素子が開示されている。この特許文献1では、窒化物系半導体からなる導電性基板を用いているため、サファイア基板などを用いる場合のように、格子定数差に起因して、基板上に形成される窒化物系半導体各層に格子欠陥が発生するのを抑制することが可能となる。また、サファイア基板などの固い基板に比べて、素子分離が容易であるという利点もある。
特開平11−4048号公報
上記特許文献1に開示された構造を有する窒化物系半導体レーザ素子では、n型窒化物系半導体各層、活性層およびp型窒化物系半導体各層は、導電性基板の幅と同じ幅を有している。このため、活性層を介して形成されるn型窒化物系半導体層とp型窒化物系半導体層とのpn接合領域が大きくなるので、pn接合容量が増大するという不都合がある。その結果、窒化物系半導体レーザ素子の応答速度を高速化するのが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、応答速度を高速化することが可能な窒化物系半導体レーザ素子の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の窒化物系半導体レーザ素子の製造方法による窒化物系半導体レーザ素子は、導電性基板と、導電性基板上に形成された第1窒化物系半導体層と、第1窒化物系半導体層上に形成され、導電性基板の幅よりも小さい幅を有する活性層と、活性層上に形成され、導電性基板の幅よりも小さい幅を有する平坦部と、平坦部から突出するように形成された活性層の幅よりも小さい幅を有する凸部とを含む第2窒化物系半導体層と、第2窒化物系半導体層の凸部上に形成されたオーミック電極と、凸部の側面、平坦部、および、第1窒化物系半導体層の表面を覆うように形成された絶縁膜と、オーミック電極の上面と接触するように絶縁膜の一部上に形成され、導電性基板の幅よりも小さい幅を有するとともに、活性層の端部が位置する領域を越える領域にまで延びて形成された端部を有するパッド電極とを備えている。
の窒化物系半導体レーザ素子では、上記のように、第1窒化物系半導体層上に形成される活性層の幅を導電性基板の幅よりも小さくするとともに、活性層上に形成される第2窒化物系半導体層の幅を導電性基板の幅よりも小さくすることによって、第1窒化物系半導体層が第1導電型であり、第2窒化物系半導体層が第2導電型である場合、活性層を介して形成される第1窒化物系半導体層と第2窒化物系半導体層とのpn接合領域が小さくなるので、第1窒化物系半導体層と第2窒化物系半導体層とによるpn接合容量を小さくすることができる。また、絶縁膜の一部上に形成されるパッド電極の幅を、導電性基板の幅よりも小さくすることによって、パッド電極と、絶縁膜と、第1および第2窒化物系半導体層とにより形成される寄生容量も小さくすることができる。その結果、窒化物系半導体レーザ素子の応答速度を高速化することができる。また、パッド電極を、活性層の端部が位置する領域を越える領域にまで延びる端部を有するように構成することによって、パッド電極の幅を導電性基板の幅よりも小さくしたとしても、その活性層の端部が位置する領域を越えるパッド電極の端部において、外部と電気的に接続することができる。これにより、パッド電極の幅を導電性基板の幅よりも小さくした場合にも、パッド電極と外部との接続が困難になることがない。また、活性層上に形成される第2窒化物系半導体層に、平坦部を設けることによって、第2窒化物系半導体層に活性層の幅よりも小さい幅を有する凸部を設けたとしても、平坦部により光の横方向の閉じ込めが強くなり過ぎるのを抑制することができるので、横モードを安定化させることができる。これにより、窒化物系半導体レーザ素子の発光特性が低下するのを抑制することができる。
記の窒化物系半導体レーザ素子において、好ましくは、第1窒化物系半導体層は、第1導電型の第1窒化物系半導体層を含み、第2窒化物系半導体層は、第2導電型の第2窒化物系半導体層を含む。
記の窒化物系半導体レーザ素子において、好ましくは、活性層の端部が位置する領域を越える領域にまで延びて形成されたパッド電極の端部において、パッド電極は、外部と電気的に接続されている。このように構成すれば、パッド電極の幅を導電性基板の幅よりも小さくしたとしても、容易に、パッド電極を外部と電気的に接続することができる。
記の窒化物系半導体レーザ素子において、好ましくは、導電性基板は、転位の集中している領域を有しており、導電性基板の幅よりも小さい幅を有する活性層は、導電性基板上の転位の集中している領域以外の領域に形成されている。このように構成すれば、活性層には転位の集中している領域が形成されないので、転位の集中している領域に電流が流れるのを抑制することができる。これにより、転位の集中している領域に電流が流れることに起因するリーク電流の発生を抑制することができる。また、転位の集中している領域に流れる電流を抑制することができるので、転位の集中している領域からの不必要な発光を抑制することができる。これにより、窒化物系半導体レーザ素子の動作を安定化させることができる。
記の窒化物系半導体レーザ素子において、好ましくは、第2窒化物系半導体層の平坦部の幅は、活性層の幅と実質的に同じである。このように構成すれば、第2窒化物系半導体層の平坦部の幅を活性層の幅よりも小さくする場合と異なり、第2窒化物系半導体層および活性層をエッチングによりパターニングする際に、活性層の上面でエッチングを止める必要がないので、容易に、導電性基板の幅よりも小さい幅を有する活性層および第2窒化物系半導体層を形成することができる。
以下、本発明の実施形態及び参考形態を図面に基づいて説明する。
(第1参考形態)
図1は、本発明の第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図2は、図1の100−100線に沿った断面図である。図3は、図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の発光層の詳細を示した断面図である。まず、図1〜図3を参照して、第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造について説明する。
第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子10では、図2に示すように、約100μmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のキャリア濃度を有する酸素がドープされたn型GaN基板1上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型層2が形成されている。なお、n型GaN基板1は、ウルツ鉱型構造を有するとともに、(0001)面の表面を有している。また、n型GaN基板1およびn型層2の両端部の近傍には、それぞれ、n型GaN基板1の裏面からn型層2の上面にまで延びるとともに、約10μmの幅を有する転位の集中している領域1aがストライプ状(細長状)に形成されている。なお、n型GaN基板1は、本発明の「導電性基板」の一例である。
ここで、第1参考形態では、n型層2の転位の集中している領域1a以外の領域上に、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅D1(約7.5μm)を有するn型クラッド層3、発光層4およびp型クラッド層5が順次形成されている。
n型クラッド層3は、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.05Ga0.95Nからなる。なお、n型クラッド層3は、本発明の「第1窒化物系半導体層」の一例である。
また、発光層4は、図3に示すように、n型キャリアブロック層4aと、n型光ガイド層4bと、多重量子井戸構造を有するMQW(Multiple Quantum Well)活性層4eと、アンドープの光ガイド層4fと、p型キャップ層4gとによって構成されている。n型キャリアブロック層4aは、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.1Ga0.9Nからなる。n型光ガイド層4bは、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型GaNからなる。また、MQW活性層4eは、約20nmの厚みを有するアンドープIn0.05Ga0.95Nからなる4層の障壁層4cと、約3nmの厚みを有するアンドープIn0.15Ga0.85Nからなる3層の井戸層4dとが交互に積層されている。なお、MQW活性層4eは、本発明の「活性層」の一例である。また、アンドープの光ガイド層4fは、約100nmの厚みを有するアンドープGaNからなる。p型キャップ層4gは、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.1Ga0.9Nからなる。
また、図2に示すように、p型クラッド層5は、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.05Ga0.95Nからなる。このp型クラッド層5は、平坦部5aと、平坦部5aの中央から上方に突出するように形成された凸部5bとを含んでいる。そして、p型クラッド層5の平坦部5aが、上記したn型GaN基板1の幅よりも小さく、かつ、発光層4の幅と同じ幅D1(約7.5μm)を有するとともに、約100nmの厚みを有している。また、p型クラッド層5の凸部5bは、発光層4の幅よりも小さい幅W(約1.5μm)を有するとともに、平坦部5aの上面から約300nmの突出高さを有している。なお、p型クラッド層5は、本発明の「第2窒化物系半導体層」の一例である。
p型クラッド層5の凸部5b上には、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなるp型コンタクト層6が形成されている。そして、p型クラッド層5の凸部5bとp型コンタクト層6とによって、電流通路領域となるストライプ状(細長状)のリッジ部7が構成されている。また、リッジ部7を構成するp型コンタクト層6上には、下層から上層に向かって、約5nmの厚みを有するPt層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約150nmの厚みを有するAu層とによって構成されるp側オーミック電極8が形成されている。なお、p側オーミック電極8は、本発明の「オーミック電極」の一例である。また、p側オーミック電極8の上面以外の領域を覆うように、約250nmの厚みを有するSiN膜からなる絶縁膜9が形成されている。
ここで、第1参考形態では、図1および図2に示すように、絶縁膜9の所定領域上に、p側オーミック電極8の上面と接触するように、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅B1(約150μm)を有するp側パッド電極11が形成されている。このp側パッド電極11は、図1に示すように、平面的に見て、四角形状に形成されている。そして、p側パッド電極11の一方の端部11aは、発光層4の一方の端部4hが位置する領域を越える領域にまで延びるように、n型層2の上面上に位置する絶縁膜9上に形成されている。また、p側パッド電極11の他方の端部11bは、発光層4の他方の端部4iが位置する領域を越える領域にまで延びるように、n型クラッド層3の側面上に位置する絶縁膜9上に形成されている。なお、p側パッド電極11の一方の端部11aは、ワイヤボンディング可能な平坦面を有するように形成されている一方、p側パッド電極11の他方の端部11bは、ワイヤボンディング可能な平坦面は設けられていない。このため、p側パッド電極11の他方の端部11bは、一方の端部11aに比べて、リッジ部7からの距離が小さい。また、p側パッド電極11は、下層から上層に向かって、約100nmの厚みを有するTi層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約3μmの厚みを有するAu層とによって構成されている。なお、p側パッド電極11は、本発明の「パッド電極」の一例である。そして、p側パッド電極11の一方の端部11a上には、p側パッド電極11の一方の端部11aと外部とを電気的に接続するためのワイヤ12がボンディングされている。
また、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1a以外の領域上には、n型GaN基板1の裏面に近い方から順に、約10nmの厚みを有するAl層と、約20nmの厚みを有するPt層と、約300nmの厚みを有するAu層とによって構成されるn側電極13が形成されている。
図4は、図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子を用いた半導体レーザの構造を示した斜視図である。次に、図1、図2および図4を参照して、第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子を用いた半導体レーザの構造について説明する。
第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子10を用いた半導体レーザは、図4に示すように、窒化物系半導体レーザ素子10が装着されるステム21と、気密封止するためのキャップ22とを備えている。ステム21には、3本のリード21a〜21cが設けられているとともに、3本のリード21a〜21cのうち、リード21aおよび21bは、ステム21の上面から突出している。また、ステム21の上面上には、ブロック23が設けられているとともに、ブロック23の側面上には、サブマウント24が設けられている。そして、このサブマウント24上に、第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子10が装着されている。具体的には、レーザ光がステム21の上面に対して垂直な方向に出射されるように、窒化物系半導体レーザ素子10のへき開面がステム21の上面に対して平行に配置されている。また、窒化物系半導体レーザ素子10を構成するp側パッド電極11の端部11a(図1および図2参照)にボンディングされたワイヤ12は、リード21aと電気的に接続されている。また、ステム21の上面上の窒化物系半導体レーザ素子10のへき開面と対向する領域には、受光素子25が装着されている。この受光素子25には、ワイヤ26の一方端がボンディングされているとともに、そのワイヤ26の他方端は、リード21bにボンディングされている。そして、キャップ22は、窒化物系半導体レーザ素子10および受光素子25を覆うように、ステム21の上面上に溶接されている。
第1参考形態では、上記のように、n型クラッド層3上に形成される発光層4の幅D1(約7.5μm)をn型GaN基板1の幅よりも小さくするとともに、発光層4上に形成されるp型クラッド層5の幅を発光層4の幅と同じにすることによって、発光層4を介して形成されるn型クラッド層3とp型クラッド層5とのpn接合領域が小さくなるので、pn接合容量を小さくすることができる。また、絶縁膜9の所定領域上に形成されるp側パッド電極11の幅B1(約150μm)を、n型GaN基板1の幅よりも小さくすることによって、p側パッド電極11と、絶縁膜9と、n型層2とにより形成される寄生容量も小さくすることができる。その結果、窒化物系半導体レーザ素子10の応答速度を高速化することができる。
また、第1参考形態では、p側パッド電極11の端部11aを、発光層4の一方の端部4hが位置する領域を越える領域にまで延びるように、n型層2の上面上に位置する絶縁膜9上に形成することによって、p側パッド電極11の幅B1(約150μm)をn型GaN基板1の幅よりも小さくしたとしても、発光層4の一方の端部4hが位置する領域を越えるp側パッド電極11の一方の端部11aにおいて、リード21aと電気的に接続することができる。これにより、p側パッド電極11の幅B1(約150μm)をn型GaN基板1の幅よりも小さくした場合にも、p側パッド電極11とリード21aとの接続が困難になることがない。また、発光層4上に形成されるp型クラッド層5に平坦部5aを設けることによって、p型クラッド層5に発光層4の幅よりも小さい幅W(約1.5μm)を有する凸部5bを設けたとしても、平坦部5aにより光の横方向の閉じ込めが強くなり過ぎるのを抑制することができるので、横モードを安定化させることができる。これにより、窒化物系半導体レーザ素子10の発光特性が低下するのを抑制することができる。
また、第1参考形態では、n型層2の転位の集中している領域1a以外の領域上に、n型クラッド層3、発光層4およびp型クラッド層5を形成することによって、n型クラッド層3、発光層4およびp型クラッド層5には転位の集中している領域1aが形成されないので、転位の集中している領域1aに電流が流れるのを抑制することができる。これにより、転位の集中している領域1aに電流が流れることに起因するリーク電流の発生を抑制することができる。また、転位の集中している領域1aに流れる電流を抑制することができるので、転位の集中している領域1aからの不必要な発光を低減することができる。これにより、窒化物系半導体レーザ素子10の動作を安定化させることができる。
図5〜図17は、図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図1〜図3および図5〜図17を参照して、第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスについて説明する。
まず、図5〜図8を参照して、n型GaN基板1(図1参照)の形成プロセスについて説明する。図5に示すように、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相堆積)法を用いて、基板温度を約600℃に保持した状態で、サファイア基板31上に、約20nmの厚みを有するAlGaN層32を成長させる。その後、基板温度を約1100℃に変えて、AlGaN層32上に、約1μmの厚みを有するGaN層33を成長させる。この際、GaN層33の全領域に、縦方向に伝播された転位が、約5×10cm−2以上(たとえば、約5×10cm−2)の密度で形成される。
次に、図6に示すように、プラズマCVD法を用いて、GaN層33上に、約10μmの間隔を隔てて、約390μmの幅と約200nmの厚みとを有するSiNまたはSiOからなるマスク層34を、約400μmの周期でストライプ状(細長状)に形成する。
次に、図7に示すように、HVPE(Halide Vapor Phase Epitaxy:ハライド気相成長)法を用いて、基板温度を約1100℃に保持した状態で、マスク層34を選択成長マスクとして、GaN層33上に、約150μmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のキャリア濃度を有する酸素がドープされたn型GaN層1bを横方向成長させる。この際、n型GaN層1bは、マスク層34が形成されていないGaN層33上に選択的に縦方向に成長した後、徐々に横方向に成長する。このため、GaN層33上のマスク層34が形成されていない領域に位置するn型GaN層1bには、約5×10cm−2以上(たとえば、約5×10cm−2)の密度で縦方向に伝播された転位の集中している領域1aが、約10μmの幅でストライプ状(細長状)に形成される。その一方、マスク層34上に位置するn型GaN層1bには、n型GaN層1bが横方向に成長することにより転位が横方向へ曲げられるので、縦方向に伝播された転位が形成されにくく、転位密度は、約5×10cm−2以下(たとえば、約1×10cm−2)である。この後、n型GaN層1bのマスク層34よりも下方の領域(サファイア基板31など)を除去することによって、図8に示されるような、約5×1018cm−3のキャリア濃度を有する酸素がドープされたn型GaN(0001)Ga面基板1が形成される。
次に、上記のようにして形成したn型GaN(0001)Ga面基板1(以下、n型GaN基板1という)上に、図9に示すように、MOCVD法を用いて、n型層2、n型クラッド層3、発光層4、p型クラッド層5およびp型コンタクト層6を順次成長させる。
具体的には、基板温度を約1100℃の成長温度に保持した状態で、HおよびNからなるキャリアガスと、NHおよびTMGa(トリメチルガリウム)からなる原料ガスと、SiHからなるドーパントガスとを用いて、n型GaN基板1上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型層2を成長させる。この後、原料ガスにTMAl(トリメチルアルミニウム)をさらに加えて、n型層2上に、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.05Ga0.95Nからなるn型クラッド層3を成長させる。次に、n型クラッド層3上に、図3に示したような構造を有する発光層4を成長させる。
具体的には、n型クラッド層3の形成に続いて、n型クラッド層3上に、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.1Ga0.9Nからなるn型キャリアブロック層4a(図3参照)を成長させる。
次に、基板温度を約800℃の成長温度に保持した状態で、HおよびNからなるキャリアガスと、NHおよびTMGaからなる原料ガスと、SiHからなるドーパントガスとを用いて、n型キャリアブロック層4a上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型光ガイド層4bを成長させる。
この後、原料ガスにTMIn(トリメチルインジウム)をさらに加えるとともに、ドーパントガスを用いないで、n型光ガイド層4b上に、約20nmの厚みを有するアンドープIn0.05Ga0.95Nからなる4層の障壁層4cと、約3nmの厚みを有するアンドープIn0.15Ga0.85Nからなる3層の井戸層4dとを交互に成長させることによりMQW活性層4eを形成する。
そして、原料ガスをNHおよびTMGaに変えて、MQW活性層4e(障壁層4c)上に、約100nmの厚みを有するアンドープGaNからなるアンドープの光ガイド層4fを成長させる。この後、原料ガスにTMAlをさらに加えるとともに、CpMgからなるドーパントガスを用いて、アンドープの光ガイド層4f上に、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.1Ga0.9Nからなるp型キャップ層4gを成長させる。これにより、n型キャリアブロック層4a、n型光ガイド層4b、MQW活性層4e、アンドープの光ガイド層4fおよびp型キャップ層4gからなる発光層4が形成される。
次に、図9に示すように、基板温度を約1100℃の成長温度に保持した状態で、HおよびNからなるキャリアガスと、NH、TMGaおよびTMAlからなる原料ガスと、CpMgからなるドーパントガスとを用いて、発光層4上に、約400nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.05Ga0.95Nからなるp型クラッド層5を成長させる。この後、原料ガスをNHおよびTMGaに変えて、p型クラッド層5上に、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなるp型コンタクト層6を成長させる。
上記のように、n型GaN基板1上に、n型層2、n型クラッド層3、発光層4、p型クラッド層5およびp型コンタクト層6を成長させる際に、n型GaN基板1の転位が伝播することにより、n型GaN基板1の裏面からp型コンタクト層6の上面にまで延びる転位の集中している領域1aが形成される。
この後、窒素ガス雰囲気中で、約800℃の温度条件下でアニール処理する。
次に、図10に示すように、真空蒸着法を用いて、p型コンタクト層6上の所定領域に、下層から上層に向かって、約5nmの厚みを有するPt層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約150nmの厚みを有するAu層とによって構成されるp側オーミック電極8を形成した後、p側オーミック電極8上に、約250nmの厚みを有するNi層35を形成する。この際、p側オーミック電極8およびNi層35が、約1.5μmの幅Wを有するストライプ状(細長状)になるように形成する。
次に、図11に示すように、Cl系ガスによるドライエッチングを用いて、Ni層35をマスクとして、p型コンタクト層6およびp型クラッド層5の上面から約300nmの厚み分をエッチングする。これにより、p型コンタクト層6がパターニングされるとともに、p型クラッド層5に平坦部5aと凸部5bとが形成される。また、約1.5μmの幅Wを有するとともに、p型クラッド層5の凸部5bとp型コンタクト層6とによって構成されるストライプ状(細長状)のリッジ部7が形成される。この後、Ni層35を除去する。
次に、図12に示すように、p型クラッド層5の平坦部5a上の転位の集中している領域1a以外の領域に、p側オーミック電極8およびリッジ部7を覆うように、約7.5μmの幅D1を有するレジスト36を形成する。
次に、図13に示すように、レジスト36をマスクとして、p型クラッド層5の平坦部5aの上面から発光層4およびn型クラッド層3までをエッチングする。これにより、n型クラッド層3、発光層4およびp型クラッド層5の転位の集中している領域1aが除去されるとともに、n型クラッド層3、発光層4およびp型クラッド層5(平坦部5a)の幅が、それぞれ、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅D1(約7.5μm)となる。なお、p型クラッド層5の平坦部5aと発光層4とが同じ幅D1(約7.5μm)になるようにエッチングすることによって、p型クラッド層5の平坦部5aの幅を発光層4の幅よりも小さくする場合と異なり、発光層4の上面でエッチングを止める必要がないので、容易に、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅D1(約7.5μm)を有する発光層4およびp型クラッド層5を形成することができる。この後、レジスト36を除去する。
次に、図14に示すように、プラズマCVD法を用いて、全面を覆うように、約250nmの厚みを有するSiN膜(図示せず)を形成した後、そのSiN膜上の所定領域にレジスト37を形成する。そして、レジスト37をマスクとして、p側オーミック電極8の上面上に位置するSiN膜を除去することによって、約250nmの厚みを有するSiN膜からなる絶縁膜9を形成する。この後、レジスト37を除去する。
次に、図15に示すように、n型層2の上面上に位置する絶縁膜9上に、約150μmの間隔B1を隔ててレジスト38を形成する。この際、発光層4の一方の端部4h側に位置するレジスト38を、発光層4の一方の端部4hが位置する領域から所定量離れた領域に形成する。また、発光層4の他方の端部4i側に位置するレジスト38を、発光層4の他方の端部4iが位置する領域の近傍の領域に形成する。この後、真空蒸着法を用いて、全面を覆うように、下層から上層に向かって、約100nmの厚みを有するTi層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約3μmの厚みを有するAu層とを形成することによって、p側パッド電極11を構成する金属層を形成する。次に、レジスト38を除去することによって、レジスト38上に位置する金属層をリフトオフする。これにより、p側パッド電極11の一方の端部11aを、発光層4の一方の端部4hが位置する領域を越える領域にまで延びるように、n型層2の上面上に位置する絶縁膜9上に形成する。また、p側パッド電極11の他方の端部11bを、発光層4の他方の端部4iが位置する領域を越える領域にまで延びるように、n型クラッド層3の側面上に位置する絶縁膜9上に形成する。また、p側パッド電極11の幅は、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅B1(約150μm)となる。
次に、図16に示すように、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板1の裏面上に、n型GaN基板1の裏面に近い方から順に、約10nmの厚みを有するAl層と、約20nmの厚みを有するPt層と、約300nmの厚みを有するAu層とによって構成されるn側電極13を形成する。
最後に、図1および図2に示したように、p側パッド電極11の一方の端部11a上に、p側パッド電極11の一方の端部11aと外部とを電気的に接続するためのワイヤ12をボンディングする。このようにして、第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子が形成される。
(第2実施形態)
図17は、本発明の第2実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図18は、図17の200−200線に沿った断面図である。図17および図18を参照して、この第2実施形態では、上記第1参考形態と異なり、n型GaN基板の幅と同じ幅を有するn型クラッド層上に、n型GaN基板よりも小さい幅を有する発光層およびp型クラッド層を順次形成する場合の例について説明する。
すなわち、この第2実施形態による窒化物系半導体レーザ素子40では、図18に示すように、上記第1参考形態と同様、n型GaN基板1上に、n型層2が形成されている。n型層2上には、n型GaN基板1の幅と同じ幅を有するとともに、上記第1参考形態のn型クラッド層3と同様の厚みおよび組成を有するn型クラッド層43が形成されている。また、n型GaN基板1、n型層2およびn型クラッド層43の両端部の近傍には、それぞれ、n型GaN基板1の裏面からn型クラッド層43の上面にまで延びる転位の集中している領域1aが形成されている。なお、n型クラッド層43は、本発明の「第1窒化物系半導体層」の一例である。
ここで、第2実施形態では、n型クラッド層43の転位の集中している領域1a以外の領域上に、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅D2(約4.5μm)を有する発光層44およびp型クラッド層45が順次形成されている。この発光層44は、図3に示した第1参考形態の発光層4と同様の構成を有している。また、p型クラッド層45は、上記第1参考形態のp型クラッド層5と同様の厚みおよび組成を有するとともに、上記第1参考形態のp型クラッド層5と同様の平坦部45aおよび凸部45bを含んでいる。そして、p型クラッド層45の平坦部45aが、上記したn型GaN基板1の幅よりも小さい幅D2(約4.5μm)を有するとともに、p型クラッド層45の凸部45bは、発光層44の幅よりも小さい幅W(約1.5μm)を有している。なお、p型クラッド層45は、本発明の「第2窒化物系半導体層」の一例である。
p型クラッド層45の凸部45b上には、上記第1参考形態のp型コンタクト層6と同様の厚みおよび組成を有するp型コンタクト層46が形成されているとともに、p型クラッド層45の凸部45bとp型コンタクト層46とによってリッジ部47が構成されている。また、リッジ部47を構成するp型コンタクト層46上には、p側オーミック電極8が形成されている。そして、p側オーミック電極8の上面以外の領域を覆うように、上記第1参考形態の絶縁膜9と同様の厚みおよび組成を有する絶縁膜49が形成されている。
ここで、第2実施形態では、図17および図18に示すように、絶縁膜49の所定領域上に、p側オーミック電極8の上面と接触するように、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅B2(約250μm)を有するp側パッド電極51が形成されている。このp側パッド電極51は、図17に示すように、平面的に見て、四角形状に形成されている。そして、p側パッド電極51の一方の端部51aおよび他方の端部51bは、それぞれ、発光層44の一方の端部44hおよび他方の端部44iが位置する領域を越える領域にまで延びるように、n型クラッド層43の上面上に位置する絶縁膜49上に形成されている。また、p側パッド電極51の一方の端部51aおよび他方の端部51bは、第1参考形態のp側パッド電極11と異なり、リッジ部47の中心に対して左右対称に配置されている。なお、第2実施形態のp側パッド電極51の厚みおよび組成は、上記第1参考形態のp側パッド電極11と同様である。なお、p側パッド電極51は、本発明の「パッド電極」の一例である。そして、p側パッド電極51の一方の端部51a上には、p側パッド電極51の一方の端部51aと外部とを電気的に接続するためのワイヤ12がボンディングされている。
そして、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1a上には、約250nmの厚みと約40μmの幅とを有するSiO膜からなる絶縁膜54が形成されている。また、n型GaN基板1の裏面上には、絶縁膜54を覆うように、上記第1参考形態のn側電極13と同様の厚みおよび組成を有するn側電極53が形成されている。
第2実施形態では、上記のように、n型クラッド層43上に形成される発光層44の幅D2(約4.5μm)をn型GaN基板1の幅よりも小さくするとともに、発光層44上に形成されるp型クラッド層45の幅を発光層44の幅と同じにすることによって、n型クラッド層43の幅がn型GaN基板1の幅と同じである場合においても、発光層44を介して形成されるn型クラッド層43とp型クラッド層45とのpn接合領域が小さくなるので、pn接合容量を小さくすることができる。また、絶縁膜49の所定領域上に形成されるp側パッド電極51の幅B2(約250μm)を、n型GaN基板1の幅よりも小さくすることによって、p側パッド電極51と、絶縁膜49と、n型クラッド層43とにより形成される寄生容量も小さくすることができる。その結果、上記第1参考形態と同様、窒化物系半導体レーザ素子40の応答速度を高速化することができる。また、第2実施形態では、n型GaN基板1の幅と同じ幅を有するn型クラッド層43上に、n型クラッド層43の幅よりも小さい幅(n型GaN基板1の幅よりも小さい幅D2(約4.5μm))を有する発光層44を形成することによって、容易に、発光層44を介して形成されるn型クラッド層43とp型クラッド層45とのpn接合領域を小さくすることができる。
また、第2実施形態では、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1a上に絶縁膜54を形成するとともに、その絶縁膜54を覆うようにn側電極53を形成することによって、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1aとn側電極53とが接触しないので、転位の集中している領域1aに流れる電流をより抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1参考形態と同様である。
なお、第2実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスとしては、まず、図5〜図11に示した第1参考形態と同様の製造プロセスを用いて、図18に示したリッジ部47までを形成する。
この後、図12に示した第1参考形態の製造プロセスと同様のプロセスを用いてレジストを形成する際、この第2実施形態では、約4.5μmの幅を有するレジスト(図示せず)を形成する。そして、図13に示した第1参考形態の製造プロセスと同様のプロセスを用いてエッチングする際、この第2実施形態では、レジストをマスクとして、p型クラッド層45の平坦部45aの上面から発光層44までをエッチングする。これにより、第2実施形態では、発光層44およびp型クラッド層45の転位の集中している領域1aが除去されるとともに、発光層44およびp型クラッド層45(平坦部45a)の幅が、それぞれ、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅D2(約4.5μm)となる。この後、図14に示した第1参考形態と同様の製造プロセスを用いて、絶縁膜49を形成する。
次に、第2実施形態では、図18に示したような形状を有するp側パッド電極51を形成する。p側パッド電極51の一方の端部51aおよび他方の端部51bは、それぞれ、発光層44の一方の端部44hおよび他方の端部44iが位置する領域を越える領域にまで延びるとともに、リッジ部47の中心に対して左右対称になるように形成する。また、p側パッド電極51の幅は、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅B2(約250μm)となるようにパターニングする。
次に、プラズマCVD法、SOG(スピンオングラス)法(塗布法)、または、電子ビーム蒸着法を用いて、n型GaN基板1の裏面上の全面に、SiO膜(図示せず)を形成した後、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1a以外の領域上に位置するSiO膜を除去することによって、図18に示したSiO膜からなる絶縁膜54を形成する。この後、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板1の裏面上に、絶縁膜54を覆うように、n側電極53を形成する。
最後に、第2実施形態では、p側パッド電極51の一方の端部51a上に、p側パッド電極51の一方の端部51aと外部とを電気的に接続するためのワイヤ12をボンディングする。このようにして、第2実施形態による窒化物系半導体レーザ素子が形成される。
(第3参考形態)
図19は、本発明の第3参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図であり、図20は、図19の300−300線に沿った断面図である。図21は、図19および図20に示した第3参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の発光層の詳細を示した断面図である。図19〜図21を参照して、この第3参考形態では、上記第1および第2実施形態と異なり、n型GaN基板上に順次形成されるn型層、n型クラッド層、発光層、p型クラッド層のすべてが、n型GaN基板よりも小さい幅を有する場合の例について説明する。
すなわち、この第3参考形態による窒化物系半導体レーザ素子60では、図20に示すように、n型GaN基板1の転位の集中している領域1a以外の領域上に、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅D3(約10.5μm)を有するn型層62、n型クラッド層63、発光層64およびp型クラッド層65が順次形成されている。また、n型GaN基板1の転位の集中している領域1a上には、後述する製造プロセスにおいて、選択成長マスクとして用いる約100nmの厚みを有するSiN膜74が形成されている。
n型層62は、上記第1参考形態のn型層2と同様、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaNからなる。また、n型クラッド層63は、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.2Ga0.8Nからなる。なお、n型クラッド層63は、本発明の「第1窒化物系半導体層」の一例である。
また、発光層64は、図21に示すように、n型キャリアブロック層64aと、n型光ガイド層64bと、MQW活性層64eと、p型光ガイド層64fと、p型キャップ層64gとによって構成されている。n型キャリアブロック層64aは、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.25Ga0.75Nからなる。n型光ガイド層64bは、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.15Ga0.85Nからなる。また、MQW活性層64eは、約20nmの厚みを有するアンドープAl0.2Ga0.8Nからなる4層の障壁層64cと、約3nmの厚みを有するアンドープAl0.08In0.02Ga0.9Nからなる3層の井戸層64dとが交互に積層されている。なお、MQW活性層64eは、本発明の「活性層」の一例である。また、p型光ガイド層64fは、約100nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.15Ga0.85Nからなる。p型キャップ層64gは、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.25Ga0.75Nからなる。
また、図20に示すように、p型クラッド層65は、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.2Ga0.8Nからなる。このp型クラッド層65は、平坦部65aおよび凸部65bを含んでいる。そして、p型クラッド層65の平坦部65aが、上記したn型GaN基板1の幅よりも小さい幅D3(約10.5μm)を有する。また、p型クラッド層65の凸部65bは、発光層64の幅よりも小さい幅W(約1.5μm)を有するとともに、約300nmの平坦部65aの上面からの突出高さを有する。なお、p型クラッド層65は、本発明の「第2窒化物系半導体層」の一例である。
p型クラッド層65の凸部65b上には、p型コンタクト層66が形成されているとともに、p型クラッド層65の凸部とp型コンタクト層66とによってリッジ部67が構成されている。このp型コンタクト層66は、上記第1参考形態のp型コンタクト層6と同様、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなる。また、リッジ部67を構成するp型コンタクト層66上には、p側オーミック電極8が形成されている。そして、p側オーミック電極8の上面以外の領域を覆うように、絶縁膜69が形成されている。この絶縁膜69は、上記第1参考形態の絶縁膜9と同様、約250nmの厚みを有するSiN膜からなる。
ここで、第3参考形態では、図19および図20に示すように、絶縁膜69の所定領域上に、p側オーミック電極8の上面と接触するように、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅B3(約120μm)を有するp側パッド電極71が形成されている。このp側パッド電極71の一方の端部71aは、図19に示すように、平面的に見て、矩形状に突出するように形成されている。そして、p側パッド電極71の矩形状に突出した一方の端部71aは、発光層64の一方の端部64hが位置する領域を越える領域にまで延びるように、SiN膜74の上面上に位置する絶縁膜69上に形成されている。その一方、p側パッド電極71の他方の端部71bは、発光層64の他方の端部64iが位置する領域を越えないように、p型クラッド層65の平坦部上に位置する絶縁膜69上に形成されている。また、p側パッド電極71は、上記第1参考形態のp側パッド電極11と同様、下層から上層に向かって、約100nmの厚みを有するTi層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約3μmの厚みを有するAu層とによって構成されている。なお、p側パッド電極71は、本発明の「パッド電極」の一例である。そして、p側パッド電極71の矩形状に突出した一方の端部71a上には、p側パッド電極71の一方の端部71aと外部とを電気的に接続するためのワイヤ12がボンディングされている。
また、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1a以外の領域上には、約300μmの幅を有するn側電極73が形成されている。このn側電極73は、上記第1参考形態のn側電極13と同様、n型GaN基板1の裏面に近い方から順に、約10nmの厚みを有するAl層と、約20nmの厚みを有するPt層と、約300nmの厚みを有するAu層とによって構成されている。
第3参考形態では、上記のように、n型クラッド層63上に形成される発光層64の幅D3(約10.5μm)をn型GaN基板1の幅よりも小さくするとともに、発光層64上に形成されるp型クラッド層65の幅を発光層64の幅と同じにすることによって、発光層64を介して形成されるn型クラッド層63とp型クラッド層65とのpn接合領域が小さくなるので、pn接合容量を小さくすることができる。また、絶縁膜69の所定領域上に形成されるp側パッド電極71の幅B3(約120μm)を、n型GaN基板1の幅よりも小さくすることによって、p側パッド電極71と、絶縁膜69およびSiN膜74と、n型GaN基板1とにより形成される寄生容量も小さくすることができる。特に、第3参考形態では、発光層64の一方の端部64hが位置する領域を越える領域にまで延びるように形成されたp側パッド電極71の一方の端部71aを、平面的に見て矩形状に突出するように形成しているので、平面的に見て四角形状に形成されたp側パッド電極の一方の端部を、発光層の一方の端部が位置する領域を越える領域にまで延びるように形成した第1および第2実施形態に比べて、p側パッド電極71の形成領域をより小さくすることができる。このため、第1および第2実施形態よりも寄生容量を小さくすることができる。その結果、窒化物系半導体レーザ素子60の応答速度をより高速化することができる。
また、第3参考形態では、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1a以外の領域上にn側電極73を形成することによって、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1aとn側電極73とが接触しないので、転位の集中している領域1aに流れる電流をより抑制することができる。
なお、第3参考形態のその他の効果は、上記第1参考形態と同様である。
図22は、図19および図20に示した第3参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図5〜図8、図10、図11、図15および図19〜図22を参照して、第3参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスについて説明する。
まず、図5〜図8に示した第1参考形態と同様の製造プロセスを用いて、n型GaN基板1を形成する。
次に、第3参考形態では、図22に示すように、n型GaN基板1の転位の集中している領域1a上に、約100nmの厚みを有するSiN膜74を、約10.5μmの間隔D3を隔てて形成する。この後、MOCVD法を用いて、SiN膜74を選択成長マスクとして、n型GaN基板1上に、n型層62、n型クラッド層63、発光層64、p型クラッド層65およびp型コンタクト層66を順次成長させる。
具体的には、基板温度を約1100℃の成長温度に保持した状態で、HおよびNからなるキャリアガスと、NH3およびTMGaからなる原料ガスと、SiHからなるドーパントガスとを用いて、n型GaN基板1上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型層62を成長させる。この後、原料ガスにTMAlをさらに加えて、n型層62上に、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.2Ga0.8Nからなるn型クラッド層63を成長させる。次に、n型クラッド層63上に、図21に示したような構造を有する発光層64を成長させる。
具体的には、n型クラッド層63の形成に続いて、n型クラッド層63上に、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.25Ga0.75Nからなるn型キャリアブロック層64a(図21参照)を成長させる。
この後、基板温度を約800℃の成長温度に保持した状態で、HおよびNからなるキャリアガスと、NH、TMGaおよびTMAlからなる原料ガスと、SiHからなるドーパントガスとを用いて、n型キャリアブロック層64a上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.15Ga0.85Nからなるn型光ガイド層64bを成長させる。
次に、ドーパントガスを用いないで、n型光ガイド層64b上に、約20nmの厚みを有するアンドープAl0.2Ga0.8Nからなる4層の障壁層64cと、約3nmの厚みを有するアンドープAl0.08In0.02Ga0.9Nからなる3層の井戸層64dとを交互に成長させることによりMQW活性層64eを形成する。なお、障壁層64cを成長させる際には、原料ガスとしてNH、TMGaおよびTMAlを用いるとともに、井戸層64dを成長させる際には、原料ガスとしてNH、TMGa、TMAlおよびTMInを用いる。
次に、CpMgからなるドーパントガスを用いて、MQW活性層64e(障壁層64c)上に、約100nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.15Ga0.85Nからなるp型光ガイド層64fを成長させる。この後、p型光ガイド層64f上に、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.25Ga0.75Nからなるp型キャップ層64gを成長させる。これにより、n型キャリアブロック層64a、n型光ガイド層64b、MQW活性層64e、p型光ガイド層64fおよびp型キャップ層64gからなる発光層64が形成される。
次に、図22に示すように、基板温度を約1100℃の成長温度に保持した状態で、HおよびNからなるキャリアガスと、NH、TMGaおよびTMAlからなる原料ガスと、CpMgからなるドーパントガスとを用いて、発光層64上に、約400nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.2Ga0.8Nからなるp型クラッド層65を成長させる。この後、原料ガスをNHおよびTMGaに変えて、p型クラッド層65上に、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなるp型コンタクト層66を成長させる。
上記のように、n型GaN基板1上に、n型層62、n型クラッド層63、発光層64、p型クラッド層65およびp型コンタクト層66を成長させる際に、第3参考形態では、n型GaN基板1の転位の集中している領域1a上に形成されたSiN膜74を選択成長マスクとして用いるので、n型層62、n型クラッド層63、発光層64、p型クラッド層65およびp型コンタクト層66に、n型GaN基板1の転位が伝播するのを抑制することができる。また、約10.5μmの間隔D3を隔てて形成されたSiN膜74を選択成長マスクとして、n型GaN基板1上に、窒化物系半導体各層(62〜66)を形成することによって、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅D3(約10.5μm)を有する窒化物系半導体各層(62〜66)を形成することができるので、n型GaN基板1の幅と同じ幅を有する窒化物系半導体各層を形成する場合に比べて、クラックが発生するのを抑制することができる。この場合、第3参考形態のように、窒化物系半導体各層(63〜65)のAl組成比を高くしたとしても、窒化物系半導体各層(63〜65)にクラックが発生するのを抑制することができる。また、大きい厚みを有する窒化物系半導体層を形成した場合においても、クラックが発生するのを抑制することができる。また、隣接するSiN膜74間の距離が約10.5μmの幅D3を有するように形成されているので、n型層62、n型クラッド層63、発光層64、p型クラッド層65およびp型コンタクト層66の幅が、それぞれ、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅D3(約10.5μm)となる。
次に、図10および図11に示した第1参考形態と同様の製造プロセスを用いて、図20に示したp型クラッド層65の凸部65bとp型コンタクト層66とによって構成されるリッジ部67を形成する。
この後、第3参考形態では、図20に示したような形状を有するp側パッド電極71を形成する。p側パッド電極71の矩形状に突出した一方の端部71aは、発光層64の一方の端部64hが位置する領域を越える領域にまで延びるように形成する。また、p側パッド電極71の他方の端部71bは、発光層64の他方の端部64iが位置する領域を越えないように形成する。また、p側パッド電極71の幅は、n型GaN基板1の幅よりも小さい幅B3(約120μm)となるようにパターニングする。
次に、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板1の裏面上の全面に、n側電極73を構成する金属層(図示せず)を形成した後、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域1a上に位置する金属層を除去することによって、裏面電極73を形成する。
最後に、第3参考形態では、図19および図20に示したように、p側パッド電極71の矩形状に突出した一方の端部71a上に、p側パッド電極71の一方の端部71aと外部とを電気的に接続するためのワイヤ12をボンディングする。このようにして、第3参考形態による窒化物系半導体レーザ素子が形成される。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、発光層とp型クラッド層の平坦部とが同じ幅になるようにしたが、本発明はこれに限らず、p型クラッド層の平坦部の幅が発光層の幅よりも小さくてもよい。
また、上記第1参考形態および第2実施形態では、p側パッド電極を、平面的に見て、四角形状になるように形成したが、本発明はこれに限らず、p側パッド電極の端部が、発光層の端部が位置する領域を超える領域にまで延びて形成されていれば、四角形状以外の平面形状を有するp側パッド電極を形成してもよい。
また、上記実施形態では、ウルツ鉱型構造の窒化物系半導体各層を形成するようにしたが、本発明はこれに限らず、閃亜鉛鉱型構造の窒化物系半導体各層を形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、MOCVD法を用いて、窒化物系半導体各層を結晶成長させるようにしたが、本発明はこれに限らず、HVPE法、および、TMAl、TMGa、TMIn、NH、SiH、GeHおよびCpMgなどを原料ガスとして用いるガスソースMBE法(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシャル成長法)などを用いて、窒化物系半導体各層を結晶成長させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、窒化物系半導体各層の表面が(0001)面になるように積層したが、本発明はこれに限らず、窒化物系半導体各層の表面が他の方向になるように積層してもよい。たとえば、窒化物系半導体各層の表面が(1−100)面や(11−20)面などの(H、K、−H−K、0)面になるように積層してもよい。この場合、MQW活性層内にピエゾ電場が発生しないので、井戸層のエネルギバンドの傾きに起因する正孔と電子との再結合確率の低下を抑制することができる。その結果、MQW活性層の発光効率を向上させることができる。また、(1−100)面や(11−20)面から傾斜している基板を用いてもよい。
また、上記実施形態では、活性層として多重量子井戸(MQW)構造の活性層を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、量子効果を有しない大きな厚みを有する単層または単一量子井戸構造の活性層であっても同様の効果を得ることができる。
本発明の第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。 図1の100−100線に沿った断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の発光層の詳細を示した断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子を用いた半導体レーザの構造を示した斜視図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1および図2に示した第1参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。 図17の200−200線に沿った断面図である。 本発明の第3参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の構造を示した平面図である。 図19の300−300線に沿った断面図である。 図19および図20に示した第3参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の発光層の詳細を示した断面図である。 図19および図20に示した第3参考形態による窒化物系半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。
1 n型GaN基板(導電性基板)
3、43、63 n型クラッド層(第1窒化物系半導体層)
4e、64e MQW活性層(活性層)
4h、44h、64h 端部
5、45、65 p型クラッド層(第2窒化物系半導体層)
5a、45a、65a 平坦部
5b、45b、65b 凸部
8 p側オーミック電極(オーミック電極)
9、49、69 絶縁膜
11、51、71 p側パッド電極(パッド電極)
11a、51a、71a 端部

Claims (3)

  1. 転位の集中している領域を有する導電性基板上に第1窒化物系半導体層、活性層および第2窒化物系半導体層を順次形成する工程と、
    前記第2窒化物系半導体層上にストライプ状のオーミック電極を形成する工程と、
    前記第2窒化物系半導体層をエッチングすることにより、前記第2窒化物系半導体層の上面に、平坦部と前記オーミック電極の下方に位置する凸部とを形成する工程と、
    前記第2窒化物系半導体層の上面からエッチングすることにより、前記転位の集中している領域から前記第1窒化物系半導体層、前記活性層および前記第2窒化物系半導体層に延びて形成された転位の集中している領域を除去し、前記活性層の幅を前記導電性基板の幅より小さくする工程と、
    前記凸部の側面から前記活性層の側面までを覆うとともに、前記活性層の端部が位置する領域を越える領域にまで延びる絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に、前記オーミック電極の上面と接触するとともに、前記活性層の端部が位置する領域を越える領域にまで延びるパッド電極を形成する工程とを備え、
    前記活性層の幅を前記導電性基板の幅よりも小さくする工程は、前記導電性基板の両端部の近傍に形成された前記転位の集中している領域を、前記第2窒化物半導体層の前記平坦部の上面から前記活性層までエッチングする、窒化物系半導体レーザ素子の製造方法。
  2. 前記第1窒化物系半導体層は、第1導電型の第1窒化物系半導体層を含み、前記第2窒化物系半導体層は、第2導電型の第2窒化物系半導体層を含む、請求項1に記載の窒化物系半導体レーザ素子の製造方法。
  3. 前記第2窒化物系半導体層の平坦部の幅は、前記活性層の幅と実質的に同じである、請求項1又は2に記載の窒化物系半導体レーザ素子の製造方法。
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