JP4985927B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、表示装置に関し、特に表示パネルに複数のフレキシブルプリント基板を配設した表示装置に関するものである。
従来の表示装置としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。特許文献1に記載の液晶表示装置(表示装置)は、液晶表示素子100(表示パネル)を図示しないケース体に配設し、このケース体を回路基板300に配設するとともに、液晶表示素子100に備えられるフレキシブル回路基板200を、回路基板300に実装された接続コネクタ600へ電気的に接続したものである。
特開平6−3688号公報
このような表示装置は、車両用の表示装置として用いられることがある。この車両用の表示装置は−40℃〜100℃といった過酷な環境下で使用される場合があり、特に低温環境下に弱い液晶表示パネルにあっては、ヒータパネルを設けて液晶表示パネルを温めて液晶の応答性を早めてやることが一般的である。このようにヒータパネルを備える表示パネルの場合は、液晶表示パネル用のフレキシブルプリント基板と、ヒータパネル用のフレキシブルプリント基板とを備える構成であり、この2枚のフレキシブルプリント基板の折り曲げ方向を個々に定めて回路基板に実装されたコネクタに接続する必要があり、製造工程における組み付け性が悪く、組み付け時間がかかることから製造コストを高くしてしまうといった問題点を有している。
本発明はこの様な点に鑑みなされたもので、組み付け性を向上させ、コストを低く抑えることが可能な表示装置を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するため、表示パネルと、この表示パネルの背後に配置された回路基板と、前記表示パネルと前記回路基板とを電気的に接続する第1および第2のフレキシブルプリント基板とを備え、前記第1および第2のフレキシブルプリント基板は、前記表示パネルに固着される固定部と、前記表示パネル外に引き出される引出部とを有し、前記第1のフレキシブルプリント基板の前記引出部と前記第2のフレキシブルプリント基板の前記引出部とは少なくとも一部分が重なり合った状態で前記表示パネルに配設され、前記第1のフレキシブルプリント基板の前記引出部は、前記第2のフレキシブルプリント基板の前記引出部よりも硬質に形成されるとともに、前記第2のフレキシブルプリント基板の前記引出部よりも前記表示パネルの表面側に位置してなることを特徴とする表示装置である
(削除)
また、前記第1のフレキシブルプリント基板は前記表示パネルと電気的に接続される電源ライン,信号ライン,グランドラインを有しており、前記第1のフレキシブルプリント基板の前記引出部に前記電源ラインおよび前記信号ラインが形成されない余剰領域を埋めるように前記グランドラインを形成することによって硬質に形成されるものである。
また、前記表示パネルが保持されるケース体を備え、このケース体の周壁または底壁に前記第1のフレキシブルプリント基板を係止する係止部を設けたものである。
また、前記表示パネルは、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルの裏面側に配置され、前記液晶表示パネルを加熱するヒータパネルとから構成され、前記第1のフレキシブルプリント基板の前記固定部は前記液晶表示パネルに固着され、前記第2のフレキシブルプリント基板の前記固定部は前記ヒータパネルに固着されているものである。
また、前記表示パネルは第1の液晶表示パネルと、この第1の液晶表示パネルの裏面側に配置された第2の液晶表示パネルとから構成され、前記第1のフレキシブルプリント基板の前記固定部は前記第1の液晶表示パネルに固着され、前記第2のフレキシブルプリント基板の前記固定部は前記第2の液晶表示パネルに固着されているものである。
組み付け性を向上させ、コストを低く抑えることが可能な表示装置を得ることができる。
車両に備えられている表示装置を実施形態として説明する。図1は、本発明の実施形態を示す表示装置の正面図である。図2は、図1に於ける表示装置をX方向から見た側面図であり、図3は、図1に於ける表示装置をY方向から見た側面図である。但し、図2および図3の表示装置は複数のフレキシブルプリント基板が回路基板と接続されていない状態を示す。図4は、表示装置に用いられる表示パネルにフレキシブルプリント基板を固着した状態を示す側面図であり、図5は、図4に於ける表示パネルの正面図である。なお、本実施形態に於ける表示パネルは、液晶表示パネルとヒータパネルとから構成される。
表示装置は、透過型の液晶表示パネル1(表示パネル)と、この液晶表示パネル1の裏面側に配置され、液晶表示パネル1を加熱するヒータパネル2(表示パネル)と、ヒータパネル2の裏面側に配置されたプリズムシート3や拡散シート4と、液晶表示パネル1,ヒータパネル2,プリズムシート3および拡散シート4が保持されるケース体5と、このケース体5の背後に配置された硬質の回路基板6と、液晶表示パネル1と回路基板6とを電気的に接続する第1のフレキシブルプリント基板7と、ヒータパネル2と回路基板6とを電気的に接続する第2のフレキシブルプリント基板8を備えている。なお、液晶表示パネル1とヒータパネル2とは貼り合わしてある。
液晶表示パネル1は、二枚のガラス基板の間に液晶分子を封入し、各々のガラス基板に例えばスモーク調の偏光膜(図示せず)を貼ったものであり、ガラス基板の表面側端部に電源ラインS1,信号ラインS2,グランドラインS3に対応する電極部(図示せず)が設けられている。そして、この電極部に外部測定量に応じた信号(電圧)が印加されると、例えば車両の作動状態や各種警告メッセージなどがドットマトリクス表示される(黒色で現れる)ようになっている。これらの表示部以外は、回路基板6に実装してある例えば白色で発光する発光ダイオード(図示せず)の点灯によって白色で透過照明されるようになっている。なお、表示部以外が黒色で表示部が白色で透過照明されるようにしても良い。
ヒータパネル2は、ガラス基板の板面にITOなどの透明電極を例えばスパッタリング法により形成し、この透明電極の両端側(図1に於ける左右方向)に電力を供給するための電極部(図示せず)を設けたものであり、この電極部に所定電圧を加えることによってガラス基板全体が熱せられるようになっている。
ケース体5は例えば白色の合成樹脂からなり、周壁9や底壁10などを有しており、底壁10には位置決めピン11が設けてある。また、第1のフレキシブルプリント基板7が配設してある側の底壁10(或いは周壁9であっても良い)には、第1のフレキシブルプリント基板7を係止する断面コ字状の係止部12が設けてある。
回路基板6には、前述した発光ダイオードの他に、電源回路や液晶を駆動させる駆動回路などの駆動手段が設けられている。また、第1のフレキシブルプリント基板7および第2のフレキシブルプリント基板8が接続される第1のコネクタ13と第2のコネクタ14が回路基板6の裏面側に固着してある。また、ケース体5に設けられた位置決めピン11に対応した箇所に位置決め孔15が設けてある。
第1のフレキシブルプリント基板7は、図5に示す様に幅広部16と幅狭部17を有している。この第1のフレキシブルプリント基板7は、図示しないが、合成樹脂製のベースフィルムの両面に例えばエッチング法で液晶表示パネル1の電極部および回路基板6に設けた電源回路や駆動回路などと接続される電源ラインS1,信号ラインS2,グランドラインS3に対応する電極部を形成した後、液晶表示パネル1の電極部および回路基板6に固着された第1のコネクタ13と接続される箇所の導電部を除いて絶縁保護となる保護フィルムを貼り合わせたものであり、幅広部16の縁部(図5に於ける上側)が液晶表示パネル1に固着される固定部18であり、それ以外の液晶表示パネル1外に引き出される部分が引出部19となっている。
また、引出部19に設けられる銅箔よりなるグランドラインS3は、電源ラインS1,信号ラインS2が形成されない余剰領域を埋めるように広い領域に形成され、耐ノイズ性の向上が図られるようになっている(図5参照)。この様にグランドラインS3を広い領域に形成することによって、第1のフレキシブルプリント基板7が第2のフレキシブルプリント基板8よりも硬質となるものである。なお、グランドラインS3は余剰領域全てに設ける必要はなく、引出部19の硬度が保たれるようであれば設ける範囲は任意である。
第2のフレキシブルプリント基板8は、合成樹脂製のベースフィルムの片面にヒータパネル2の電極部に接続する導電回路(導電部)を形成した後、ヒータパネル2の電極部および回路基板6に固着された第2のコネクタ14と接続される箇所の導電部を除いて絶縁保護となる保護フィルムを貼り合わせたものであり、ヒータパネル2に固着される固定部18Aと、ヒータパネル2外に引き出される幅狭の引出部19Aを有している。
本実施形態における表示装置は以下のようにして組み付けられる。液晶表示パネル1と第1のフレキシブルプリント基板7とは予め接続しておく。方法は、例えば合成樹脂性接着剤の中に導電性微粒子を分散させてなる異方性導電膜を、ガラス基板の図示しない電極部と第1のフレキシブルプリント基板7の固定部18との間に介在させてUV照射あるいは加熱圧着することによって第1のフレキシブルプリント基板7の固定部18を液晶表示パネル1に固着させる。
同様に、ヒータパネル2と第2のフレキシブルプリント基板8も予め接続しておく。方法は、第2のフレキシブルプリント基板8の固定部18Aを、ヒータパネル2の電極部および第1のフレキシブルプリント基板7が固着された液晶表示パネル1の縁部に対応したヒータパネル2の縁部箇所とに例えば異方性導電膜を用いて固着する。
その後、図4に示す様に第1のフレキシブルプリント基板7が固着された液晶表示パネル1と第2のフレキシブルプリント基板8が固着されたヒータパネル2とを両面テープ或いは接着剤を用いて貼り合わせる。すると、第1のフレキシブルプリント基板7の幅広部16でもある引出部19の一端部が第2のフレキシブルプリント基板8の引出部19Aの一部分(ほぼ半分)に重なり合った状態で配設されることになる。図3および図5中、斜線部分が第1のフレキシブルプリント基板7の引出部19と第2のフレキシブルプリント基板8の引出部19Aとが重なり合った状態で配設される部分である。
次に、拡散シート4,プリズムシート3,ヒータパネル2が貼り合わされた液晶表示パネル1をケース体5に保持させる。詳細は図示しないが、これらの各部品をケース体5の前面側開口部に挿入すると液晶表示パネル1の端縁が係止されてケース体5に保持される。その状態で、第1のフレキシブルプリント基板7の引出部19を係止部12の溝内に挿入して第1のフレキシブルプリント基板7を係止部12に係止させる。
次に、ケース体5を回路基板6に装着する。その際、回路基板6の位置決め孔15にケース体5に設けられた位置決めピン11が入り、ケース体5と回路基板6とが位置決めされる。なお、図示しないが、ケース体5はビス或いはケース体5に設けた係止片などによって回路基板6に固定される。また、ケース体5を回路基板6に装着した後に、第1のフレキシブルプリント基板7の引出部19を係止部12に係止しても良い。その後、第1のフレキシブルプリント基板7の引出部19先端を第1のコネクタ13内に挿入し、第2のフレキシブルプリント基板8の引出部19A先端を第2のコネクタ14内に挿入する。組み付けが完了した状態に於いて、第1のフレキシブルプリント基板7の引出部19が第2のフレキシブルプリント基板8の一部分の引出部19Aを覆うようになっている。
前述した様に、液晶表示パネル1に固着された第1のフレキシブルプリント基板7の引出部19と、ヒータパネル2に固着された第2のフレキシブルプリント基板8の引出部19Aとが重なり合った状態となっているため、第1のフレキシブルプリント基板7の引出部19を折り曲げて先端を第1のコネクタ13内に挿入することによって、第2のフレキシブルプリント基板8の引出部19Aが第2のコネクタ14方向へ案内されるため、引出部19Aを第2のコネクタ14内に挿入しやすくなる。即ち、組み付け性を向上させることができ、組み付け時間が低減できて製造コストを低く抑えることが可能となる。
また、第1のフレキシブルプリント基板7の引出部19に設けられるグランドラインS3を電源ラインS1,信号ラインS2が形成されない余剰領域を埋めるように広い領域に形成することによって第1のフレキシブルプリント基板7が硬質となり、第1のフレキシブルプリント基板7の引出部19先端を第1のコネクタ13内に挿入した際、第1のフレキシブルプリント基板7の硬質化された部分で第2のフレキシブルプリント基板8を撓ませることになり、第2のフレキシブルプリント基板8の引出部19Aが第2のコネクタ14方向へ更に倣いやすくなって、より挿入しやすくなる。また、第1のフレキシブルプリント基板7に形成されるグランドラインS3を広い領域に設けるのみの単純な方法で第1のフレキシブルプリント基板7を硬質に形成することができる。
また、ケース体5の底壁10に係止部12を設けたことにより、第1のフレキシブルプリント基板7の引出部19を係止部12に係止することができ、それにより、第1および第2のフレキシブルプリント基板7,8の引出部19,19Aが第1および第2のコネクタ13,14方向へ案内されるため、各引出部19,19Aを各コネクタ13,14内に挿入しやすくなる。更に、係止部12に引出部19を係止することによって、第1および第2のフレキシブルプリント基板7,8がケース体5から大きくはみ出すのを抑えることができ、表示装置を表示装置ケースに配設する際、挟み込まれるのを防ぐことができる。
また、表示パネルを、液晶表示パネル1と、この液晶表示パネル1の裏面側に配置され、液晶表示パネル1を加熱するヒータパネル2とから構成することで、車両用表示装置の表示パネルとして好適な表示装置を得ることができる。
なお、前記実施形態に於いて、表示パネルを液晶表示パネルとヒータパネルとで構成したが、第1の液晶表示パネルと第2の液晶表示パネルとで構成しても良く、この構成であっても前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施形態を示す表示装置の正面図。 同表示装置の側面図(図1に於けるX矢視)。 同表示装置の側面図(図1に於けるY矢視)。 同表示装置に用いられるフレキシブルプリント基板が固着された表示パネルの側面図。 同フレキシブルプリント基板が固着された表示パネルの正面図。
1 液晶表示パネル(表示パネル)
2 ヒータパネル(表示パネル)
5 ケース体
6 回路基板
7 第1のフレキシブルプリント基板
8 第2のフレキシブルプリント基板
9 周壁
10 底壁
12 係止部
13 第1のコネクタ
14 第2のコネクタ
18,18A 固定部
19,19A 引出部
S1 電源ライン
S2 信号ライン
S3 グランドライン

Claims (5)

  1. 表示パネルと、この表示パネルの背後に配置された回路基板と、前記表示パネルと前記回路基板とを電気的に接続する第1および第2のフレキシブルプリント基板とを備え、前記第1および第2のフレキシブルプリント基板は、前記表示パネルに固着される固定部と、前記表示パネル外に引き出される引出部とを有し、前記第1のフレキシブルプリント基板の前記引出部と前記第2のフレキシブルプリント基板の前記引出部とは少なくとも一部分が重なり合った状態で前記表示パネルに配設され、前記第1のフレキシブルプリント基板の前記引出部は、前記第2のフレキシブルプリント基板の前記引出部よりも硬質に形成されるとともに、前記第2のフレキシブルプリント基板の前記引出部よりも前記表示パネルの表面側に位置してなることを特徴とする表示装置。
  2. 前記第1のフレキシブルプリント基板は前記表示パネルと電気的に接続される電源ライン,信号ライン,グランドラインを有しており、前記第1のフレキシブルプリント基板の前記引出部に前記電源ラインおよび前記信号ラインが形成されない余剰領域を埋めるように前記グランドラインを形成することによって硬質に形成されるものであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記表示パネルが保持されるケース体を備え、このケース体の周壁または底壁に前記第1のフレキシブルプリント基板を係止する係止部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記表示パネルは、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルの裏面側に配置され、前記液晶表示パネルを加熱するヒータパネルとから構成され、前記第1のフレキシブルプリント基板の前記固定部は前記液晶表示パネルに固着され、前記第2のフレキシブルプリント基板の前記固定部は前記ヒータパネルに固着されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の表示装置。
  5. 前記表示パネルは第1の液晶表示パネルと、この第1の液晶表示パネルの裏面側に配置された第2の液晶表示パネルとから構成され、前記第1のフレキシブルプリント基板の前記固定部は前記第1の液晶表示パネルに固着され、前記第2のフレキシブルプリント基板の前記固定部は前記第2の液晶表示パネルに固着されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の表示装置。
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