以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、本発明に係る液体吐出装置をインクジェットプリンタに適用したものである。
図1は本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタ1の構成を示す模式的平面図である。図1に示すインクジェットプリンタ1は、左右に平行に延びる前後一対のガイドレール2,3を有し、後側のガイドレール2にはヘッドホルダ4が支持され、前側のガイドレール3にはヘッドホルダ4上部に保持されたバッファタンク5が支持されている。一方のガイドレールには、例えばプーリ・ベルト機構等により構成される走査機構6が設けられ、この走査機構6が駆動されることによりヘッドホルダ4はバッファタンク5と共にガイドレール2,3に沿って左右にスライド移動する。このヘッドホルダ4の下部にはインクジェットヘッド7が保持されている。インクジェットヘッド7の下面には複数のノズル列8が開口しており、その下方では記録用紙等の被記録媒体9が後側から前側に向けて水平に送られるよう構成されている。このインクジェットプリンタ1は、ヘッドホルダ4を左右に走査しながらインクジェットヘッド7のノズル列8より下方へインクを吐出し、搬送中の被記録媒体9の適宜箇所にそのインクを着弾させることにより、被記録媒体9に所定の画像及び文字を形成することができる。
インクジェットプリンタ1には、互いに色の異なるインク(即ちブラックインク、マゼンタインク、イエローインク又はシアンインク)を貯留した4個のインクタンク10が着脱可能に装着される。各インクタンク10が装着されると、その後部にインクチューブ11の一端が接続されるようになっている。インクチューブ11は4個のインクタンク10に個別に設けられている。各インクチューブ11の他端はバッファタンク5に固定されたジョイント12に接続されており、各ジョイント12の内部空間は、バッファタンク5に形成されて互いに異なるインクが流れる4個のバッファインク流路13の流入口にそれぞれ連通されている。つまり、インクジェットプリンタ1に装着されたインクタンク10の内部空間は、インクチューブ11及びジョイント12の各内部空間を介し、対応するバッファインク流路13と連通しており、各インクタンク10内のインクはこの順でバッファインク流路13へと供給されるようになっている。
図2は図1の矢印II方向に見たヘッドホルダ4の周辺構成を示す模式的側面図である。図2に示すように、バッファタンク5の後下端部にはバッファインク流路13の流出口となるインク供給口14が設けられ、このインク供給口14がインクジェットヘッド7の上面に開口したインク導入口15と連通される。更に詳しくは、バッファタンク5のうちインク供給口14が開口する面と、インクジェットヘッド7のうちインク導入口15が開口する面との間にはゴム製のシール部材16が介在し、このシール部材16に形成された孔を介して開口14,15が互いに液密に連通される。バッファタンク5内を流れたインクは、インク供給口14、シール部材16の孔及びインク導入口15を順に通過し、インクジェットヘッド7内の流路を介してノズル8へ供給される。
図1に戻ると、バッファタンク5には更にジョイント18が固定され、このジョイント18には排気チューブ19の一端が接続されている。排気チューブ19の他端には排気ポンプ20が接続され、排気ポンプ20が作動するとバッファインク流路13内に侵入したエアを外部に排出することができるようにしている。
図3はインクジェットプリンタ1のインク及びエアの流路を概念的に示すブロック図、図4(a)は図2のIVa−IVa線に沿って示すインクジェットヘッド7の上面図、図4(b)は図2のIVb−IVb線に沿って示すインクジェットヘッド7の底面図である。なお、以降のインクタンクやその他流路等の説明において参照符号に付された添え字「K」、「M」、「Y」及び「C」は、ブラックインク、マゼンタインク、イエローインク及びシアンインクにそれぞれ対応していることを表しており、各インクに共通する事項の説明に際しては参照符号にこれら添え字を付さないこともある。
図3に示すように、まずインクジェットヘッド7には、合計6個のインク導入口15K,15M,15Ya,15Yb,15Ca,15Cbが左右に並んで設けられ(図4(a)も参照)、各インク導入口15K,15M,15Ya,15Yb,15Ca,24Cbには、互いに独立したヘッドインク流路17K,17M,17Ya,17Yb,17Ca,17Cbが連通されている。そして、インクジェットヘッド7には、前後に配列されて左右に並ぶ合計12列のノズル列8Ka〜8Kc,8Ma〜8Mc,8Ya〜8Yc,8Ca〜8Ccが形成されている(図4(b)も参照)。
参照符号の添え字が表すとおり、インクジェットヘッド7には、ブラック及びマゼンタインクの2種のインクに対して1個のインク導入口が設けられ、イエロー及びシアンインクの2種のインクに対して2個のインク導入口が設けられ、各インクに対して3列のノズル列が形成されている。具体的には、左端に配されたブラックインク導入口15Kはブラックヘッドインク流路17Kを介して3列のブラックノズル列8Ka〜8Kcと連通し、残り5個のインク導入口のうち左右中央に配されたマゼンタインク導入口15Mはマゼンタヘッドインク流路17Mを介して3列のマゼンタノズル列8Ma〜8Mcと連通している。第1及び第2イエローインク導入口15Ya,15Ybはマゼンタインク導入口15Mを左右に挟むよう配置され、第1イエローインク導入口15Yaは第1イエローヘッドインク流路17Yaを介して2列のイエローノズル列8Ya,8Ybと連通し、第2イエローインク導入口15Ybは第2イエローヘッドインク流路17Ybを介して1列のイエローノズル列8Ycと連通している。第1及び第2シアンインク導入口15Ca,15Ybは、イエローインク導入口15Ya,15Yb及びマゼンタインク導入口15Mを挟むよう配置され、第1シアンインク導入口15Caは第1シアンヘッドインク流路17Caを介して1列のシアンノズル列8Caと連通し、第2シアンインク導入口15Cbは第2シアンヘッドインク流路17Cbを介して2列のシアンノズル列8Cb,8Ccと連通している。
次に上流側から順に説明すると、ブラックインクタンク10Kの内部空間はブラック用のインク供給流路21Kに連通している。このインク供給流路21Kは、ブラックインクチューブ11Kの内部空間、ジョイント12Kの内部空間、及びバッファタンク5内の供給流路22Kより構成され、その下流端はバッファタンク5の後端部に形成された気液分離室24Kの上端に連通している。気液分離室24Kは鉛直に延び、インク供給流路21K内に侵入したエアを捕捉する空間として機能する。この気液分離室24Kの下端開口が前述したインク供給口14Kをなしており、このインク供給口14Kがブラックインク導入口15Kと液密に連通される。なお、マゼンタインクに関する流路構造もこれと同様であるため詳細な説明を省略する(図3符号10M〜15M,21M,22M,24Mを参照)。
イエローインクタンク10Yの内部空間は、イエロー用の供給流路21Yに連通している。この供給流路21Yは、イエローインクチューブ11Yの内部空間、ジョイント12Yの内部空間、及びバッファタンク5内の供給流路22Yで構成されている。その下流端にはバッファタンク5内に形成された分配流路23Yが連通されており、分配流路23Yはインク流入口23Yaを有している。分配流路23Yは、供給流路21Y内のインクを2個のインク導入口15Ya,15Ybへと分配するための流路であり、分配流路23Yには2つのインク流出口23Yb,23Ycがその下流端として設定される。各インク流出口23Yb,23Ycは気液分離室24Ya,24Ybの上端にそれぞれ連通しており、各気液分離室24Ya,24Ybの下端が前述したインク供給口14Ya,14Ybをなしており、各インク供給口14Ya,14Ybがイエローインク導入口15Ya,15Ybと液密に連通される。なお、シアンインクに関する流路の構造もこれと同様であるため詳細な説明を省略する(図3符号10C〜13C,14Ca,14Cb,15Ca,15Cb,21C〜23C,23Ca〜23Cc,24Ca,24Cbを参照)。
バッファタンク5にはインク毎にバッファインク流路13が形成されると上述したが、上記の概念に従えば、ブラック及びマゼンタインク用のバッファインク流路13K,13Mには、1個の供給流路22K,22Mと、1個の気液分離室24K,24Mとがそれぞれ含まれる。また、イエロー及びシアンインク用のバッファインク流路13Y,13Cには、1個の供給流路22Y,22C、1個の分岐流路23Y,23C、及び2個の気液分離室24Ya,24Yb,24Ca,24Cbがそれぞれ含まれる。
なお、各供給流路22K,22M,22C,22Yは,インクを一時的に貯留する貯留部22Kb,22Mb,22Cb,22Ybを有し、更に、この貯留部の上流側の上流部22Ka,22Ma,22Ca,22Yaと、下流側の流出部22Kc,22Mc,22Cc,22Ycとを有している。ブラック及びマゼンタインク用の供給流路22K,22Mにおいては、流出部22Kc,22Mcの下流端に更に終端部22Kd,22Mdが連通し、イエロー及びシアンインク用の供給流路22Y,22Cにおいては、流出部22Cc,22Ycの下流端に分配流路23Y,23Cのインク流入口23Ya,23Caが連通している。各部の詳細な構造については後述する。
ブラック及びマゼンタインク用のバッファインク流路13K,13Mにおいては、その供給経路22K,22Mの終端部22Kd,22Mdに排気口25K,25Mが開口し、イエロー及びシアンインク用のバッファインク流路13Y,13Cにおいては、その分配流路23Y,23Cに排気口25Y,25Cが開口している。各排気口25K,25M,25Y,25Cには、バッファタンク5内に形成された排気流路26K,26M,26Y,26Cが連通し、その端部はジョイント18の内部空間を介して排気チューブ19の内部空間に連通している。そのため、排気ポンプ20が作動すると、排気チューブ19の内部空間、ジョイント18の内部空間、及び排気流路26K,26M,26Y,26Cに負圧が印加され、各気液分離室24で捕捉されたエアがこれら空間を介して外部に排出される。これにより、インクジェットヘッド7内のヘッドインク流路17K,17M,17Ya,17Yb,17Ca,17Cbにエアが到達してインクの吐出不良が生じるのを未然に防ぐことができる。
次に、図5乃至図10を参照してバッファタンク5の構成を説明する。図5は図1に示すバッファタンク5の分解斜視図であり、図6は図5に示すバッファタンク5を組み付けた状態にして示すバッファタンク5の側面図である。図5及び図6に示すように、バッファタンク5は上タンク部31及び下タンク部32を上下に組み付けることにより構成される。上下タンク部31,32の組付けに際しては、上タンク部31の下面前後中央部に突設されたボス部31a,31b(31bについては図8参照)と、下タンク部32の上面前端部に突設されたボス部32a,32bとが互いに突き合わされるとともに、上タンク部31の後部に形成された流路形成部31gと、下タンク部31の後部に形成された流路形成部32gとが互いに突き合わされる。上タンク部31は下タンク部32に対して前後寸法が大きく、上タンク部31の前端部は下タンク部32の前端部に対して前方へと突出する。この前方へと突出する上タンク部31の前端部が前側のガイドレール3に支持され、バッファタンク5のうち主に下タンク部32がヘッドホルダ4内に保持される(図2も併せて参照)。
上下タンク部31,32には多数の溝や貫通孔が形成されており、これら溝や貫通孔は、上下タンク部31,32を組み付けることによって閉鎖される。また、上下タンク部31,32の上下表面に可撓性を有した樹脂製のフィルム33〜37を貼り付けることによっても閉鎖される。これにより、バッファタンク5内にバッファインク流路13(図3参照)や排気流路26(図3参照)が形成される。なお、以降のバッファタンク5の方向は図1に示すようにインクジェットプリンタ1に設けられた状態を基準にしており、この方向に従えばバッファインク流路13(図3参照)は概ね前側が上流側、後側が下流側となっている。
図7は上下タンク部31,32を組み付けた状態にして示す平面図、図8は上タンク部31の底面図である。図7に示すように、上タンク部31の上面前端部には、非貫通の4個のジョイント取付孔40K,40M,40Y,40Cが開口しており、その底面に貫通孔41K,41M,41Y,41Cが開口している。ジョイント12(図1参照)がジョイント取付孔40K,40M,40Y,40C内に嵌め込まれると、各ジョイント12の内部空間の一端が対応する貫通孔41K,41M,41Y,41Cと連通する。つまり、貫通孔41K,41M,41Y,41Cの上側開口が、バッファインク流路13K,13M,13Y,13Cの流入口(すなわち、供給流路22K,22M,22Y,22Cの流入口)をなしている。
図7及び図8を参照すると、各貫通孔41K,41M,41Y,41Cは凹溝42K,42M,42Y,42Cの前端部にそれぞれ開口している。各凹溝42K,42M,42Y,42Cは前後に延び、その後端部は貫通孔43K,43M,43Y,43Cを介して凹溝44K,44M,44Y,44Cの前端部にそれぞれ連通している。右端の凹溝44Kは、貫通孔43Kの開口部から斜め右後方に向けて延び、残りの凹溝44M,44C,44Yは貫通孔43M,43C,43Yの開口部から斜め左後方に向けて延びている。
上タンク部31の上面前部には凹溝44K,44M,44Y,44Cの開口を覆うように第1フィルム33が貼り付けられ、上タンク部31の上面前部には凹溝42K,42M,42Y,42Cの開口を覆うように第2フィルム34が貼り付けられる。これにより、バッファタンク5の前部に、各供給流路22の上流部22Ka,22Ma,22Ya,22Caが形成され、インクチューブ11及びジョイント12の各内部空間を流れたインクは、まず上流部22Ka,22Ma,22Ya,22Caに流入する。上流部22Ka,22Ma,22Ya,22Ca内のインクは、上タンク部31の前部上面側と前部下面側とを行き来しながら概ね後側へと向けて流れていく。
各上流部22Ka,22Ma,22Ya,22Caの下流端には、貯留部22Kb,22Mb,22Yb,22Cbが連通している。図6に戻ると、バッファタンク5の前後中央部には、4個の貯留部22Kb,22Mb,22Yb,22Cbが上下に階層をなすよう配置されている。より詳しくは、上タンク部31の上面側にマゼンタ用の貯留部22Mbが配置され、上タンク部31の下面側にシアン用の貯留部22Cbが配置され、下タンク部32の上面側にイエロー用の貯留部22Ybが配置され、下タンク部32の下面側にブラック用の貯留部22Kbが配置されている。
図7を参照すると、マゼンタ用の貯留部22Mbは、上タンク部31の上面前後中央部に形成されたタンク溝49Mの開口が、上記第1フィルム33で閉鎖されることにより構成される。タンク溝49Mは前後左右に幅広の平面視矩形状に形成され、凹溝44Mの後端部はタンク溝49Mの左前隅部に連通している。
図7及び図8を参照すると、凹溝44Cの前端部には貫通孔45Cが開口している。図8に示すように、上タンク部31の下面には、マゼンタ用のタンク溝49Mと上下に重なる位置に平面視矩形状のタンク溝49Cが形成されており、貫通孔45Cはタンク溝49Cの左前隅部に開口している。シアン用の貯留部22Cbは、タンク溝49Cの開口が第2フィルム34とは別体の第3フィルム35で閉鎖されることにより構成される。貫通孔45Cは、上タンク部31の上面側に形成された上流部22Caと、上タンク部31の下面側に配置された貯留部22Cbとを連絡する流路となっている。
図9は下タンク部32の平面図、図10は上下タンク部31,32を組み付けた状態にして示す底面図である。図6、図8及び図9に示すように、上タンク部31の下面には、タンク溝49Cの前方の領域から左右一対の上側ボス31a,31bが円筒状に突設され、下タンク部32の上面には、前端部から左右一対の下側ボス32a,32bが円筒状に突設されている。上下タンク部31,32を組み付けるときには、これら上側ボス31a,31bと下側ボス32a,32bの各端面が合わせられる。上側ボス31a,31bの端面は第3フィルム35を貼り付ける面よりも下方に位置しており、下側ボス32a,32bの端面は後述する第4フィルム36を貼り付ける面よりも上方に位置しており、シアン用の貯留部22Cbと、イエロー用の貯留部22Ybとは上下に離間して配置される。
図7乃至図10を参照すると、凹溝44Kの前端部には貫通孔45Kが開口している。この貫通孔45Kは右側の上側ボス31aを上下に延び、右側の下側ボス32aを上下に延びる貫通孔46Kと上下に連通している。貫通孔46Kは、下タンク部32の下面に形成された平面視矩形状のタンク溝49Kの右前隅部に開口している。ブラック用の貯留部22Kbは、このタンク溝49Kの開口が第5フィルム37で閉鎖されることによって構成される。貫通孔45K,46Kは上タンク部31の上面側に形成された上流部22Kaと、下タンク部32の下面側に配置された貯留部22Kbとを連絡する。
図7乃至図10を参照すると、凹溝44Yの前端部には貫通孔45Yが開口している。この貫通孔45Yは左側の上側ボス31bを上下に延び、左側の下側ボス32bを上下に延びる貫通孔46Yと互いに上下に連通している。貫通孔46Yは、下タンク部32の下面左前部に形成された凹溝47Yの底面に開口しており、凹溝47Yの底面には別の貫通孔48Yが開口している。下タンク部32の上面には、他のタンク溝と上下にほぼ重なる位置に平面視矩形状のタンク溝49Yが形成され、前記貫通孔48Yはこのタンク溝49Yの右前隅部に開口している。イエロー用の貯留部22Ybは、このタンク溝49Yの開口が第4フィルム36で閉鎖されることによって構成され、凹溝47Yの開口は上記第5フィルム37で閉鎖される。貫通孔45Y,46Y、凹溝47Y、及び貫通孔48Yは、上タンク部31の上面側に形成された上流部22Yaと下タンク部32の上面側に配置された貯留部22Ybとを連絡する。
供給流路22がこのような貯留部22Kb,22Mb,22Yb,22Cbを有するため、インクジェットヘッド7に供給されるインクをここで一時的に溜めておくことができる。また、各貯留部22Kb,22Mb,22Yb,22Cbは可撓性を有したフィルム33,35,36,37で仕切られている。そのため、インクタンク10からインクジェットヘッド7のインク導入口15までの間の流路内のインクの圧力が変動しても、フィルム33,35,36,37の弾性変形により貯留部2Kb,22Mb,22Yb,22Cbの容積を変動させて、インクの圧力変動を吸収することができる。
各貯留部22Kb,22Mb,22Yb,22Cbには、流出部22Kc,22Mc,22Yc,22Ccが連通している。図7を参照すると、タンク溝49Mの右後隅部は凹溝51Mの前端部に連通しており、凹溝51Mの後端部には貫通孔52Mが開口している。この凹溝51Mの開口も第1フィルム33で閉鎖される。このようにマゼンタ用の貯留部22Mbは、凹溝51M及び貫通孔52Mにより構成された流出部22Mcに連通されている。貯留部22Mb内のインクは流出部22Mcに流入し、図8に示す貫通孔52Mの下側開口を介して上タンク部31の後部に形成された流路形成部31gの下面側へと送られる。
図7及び図8を参照すると、タンク溝49Cの右後隅部には貫通孔50Cが開口している。貫通孔50Cは、上タンク部31の上面後部の右縁に形成された凹溝51Cの前端部に連通しており、凹溝51Cの後端部には貫通孔52Cが開口している。この凹溝51Cの開口も第1フィルム33で閉鎖される。このようにシアン用の貯留部22Cbは、貫通孔50C、凹溝51C及び貫通孔52Cにより構成された流出部22Ccに連通されている。貯留部22Cb内のインクは流出部22Ccに流入し、図8に示す貫通孔52Cの下側開口を介して上タンク部31の流路形成部31gの下面側へと送られる。
図10を参照すると、タンク溝49Kの左上隅部には貫通孔52Kが形成されており、ブラック用の貯留部22Kbは、貫通孔52Kにより構成された流出部22Kcに連通されている。貯留部22Kb内のインクは流出部22Kcに流入し、図9に示す貫通孔52Kの上側開口を介して下タンク部32の後部に形成された流路形成部32gの上面側へと送られる。
図9及び図10を参照すると、タンク溝49Yの右後隅部には貫通孔50Yが開口している。貫通孔50Yは上タンク部31の上面後部の右縁に形成された凹溝51Yの前端部に連通しており、凹溝51Yの後端部には貫通孔52Yが開口している。この凹溝51Yの開口も第5フィルム37で閉鎖される。このようにイエロー用の貯留部22Ybは、貫通孔50Y、凹溝51Y及び貫通孔52Yにより構成された流出部22Ycに連通されている。貯留部22Yb内のインクは流出部22Ycに流入し、図9に示す貫通孔52Yの上側開口を介して下タンク部32の流路形成部32gの上面側へと送られる。
なお、各ダンパ溝49K,49M,49Y,49C内には、矩形状のダンパ溝49K,49M,49Y,49Cの対角線に沿って平行に延びる2条の整流リブ31c〜31f,32c〜32fが設けられており、貯留部22Kb,22Mb,22Yb,22Cbの上流端部と下流端部はそれぞれこの2条の整流リブ31c〜31f,32c〜32fで挟まれた領域に配置されている。そのため、貯留部22Kb,22Mb,22Yb,22Cbに流入したインクが、整流リブ31c〜31f,32c〜32fに案内されて流出部22Kc,22Mc,22Yc,22Ccへと導かれ易くなっている。
図8及び図9を併せて参照すると、上タンク部31の流路形成部31gの下面側には、互いに区画された4個の空間53K,53M,53Y,53Cが形成されており、該各空間53K,53M,53Y,53Cは下側に開口している。また、下タンク部32の流路形成部32gの上面側には、これら空間53K,53M,53Y,53Cと平面視で同一形状に区画された4個の空間54K,54M,54Y,54Cが形成されており、該各空間54K,54M,54Y,54Cが上側に開口している。上下タンク部31,32を組み付けるとこれら空間が互いに上下に連通し、ブラック及びマゼンタ用の供給流路22K,22Mの終端部22Kd,22Mdと、イエロー及びシアン用の分配流路23Y,23Cとの合計4個の流路が構成される。
上タンク部31の流路形成部31gは、略水平方向に延びる水平壁31kと、この水平壁31kの外縁から下方に延びる外壁31mとを有し、この外壁31mは水平壁31kを縁取るように配置されている。この水平壁31kと外壁31mとで囲まれてなる領域には、該領域を4個の空間53K,53M,53Y,53Cに仕切る3つの仕切壁31p,31q,31rが設けられ、これら仕切壁31p〜31rは水平壁31kから下方に延びている。これにより、下側に開口する4個の空間53K,53M,53Y,53Cが形成されている。下タンク部32の流路形成部32gもこれと同様にして、水平壁32k、外壁32m及び仕切壁32p,32q,32rを有している。そして、これら上下の流路形成部31g,31hを互いに突き合わせると、互いの外壁31m,32m同士が上下に組み合されるとともに、互いの各仕切壁31p〜31r,32p〜32r同士が上下に組み合され、互いに形成されている4個の空間53K,53M,53Y,53C,54K,54M,54Y,54Cがそれぞれ連通してバッファタンク5の後部に互いに独立した4個の流路22Kd,22Md,23Y,23Cが形成される。なお、水平壁31k,32kは必ずしも完全に水平に延びている必要性はなく、また適宜段差が形成されていてもよい。
図9にはこれら4個の流路22Kd,22Md,23Y,23Cの平断面視での形状が示されている。図9を参照すると、左端にブラック用の終端部22Kdが配置され、この終端部22Kdは平面視にて略上下に延びている。すなわち、終端部22Kdを構成する空間54Kを仕切るための仕切壁32pは、前記領域の左部を平面視で略上下に延びるよう配置されている。また、前述した貫通孔52Kは水平壁32kを上下に貫通して形成されており、その上側開口は、終端部22Kdを構成する空間54Kの前端部に配置されている。そのため、流出部22Kcがこの終端部22Kdの前端部に連通する。
仕切壁32pにより区画された前記領域の右部には、残り2つの仕切壁32q,32rが配置される。そのうち一方の仕切壁32qは前記領域の後端部の左右中央部に閉じた空間54Mが区画されるように平面視でU字状に形成されている。他方の仕切壁32rも平面視でU字状に形成され、仕切壁32qを外囲している。そのため、前記領域の右部には、空間54Mと、を外囲するU字状の空間54Cと、更にこの空間54Cを外囲するU字状の空間54Yとが形成される。つまり、イエロー用の分配流路23YはU字状に形成されてマゼンタ用の供給流路22Mの終端部22Mdを取り囲むようにして配置されている。シアン用の分配流路23CもU字状に形成され、イエロー用の分配流路23Yを取り囲むようにして配置されている。
図8に示すように、マゼンタ用の供給流路22Mの流出部22Mcを構成する貫通孔52Mは、流路形成部31gの水平壁31kを貫通している。マゼンタ用の貫通孔52Mの下側開口は終端部22Mdを構成する空間53Mの後端部に配置されている。そのため、流出部22Mcはこの終端部22Mcの前端部に連通する。
また、シアン用の供給流路22Cの流出部22Ccを構成する貫通孔52Cも、流路形成部31gの水平壁31kを貫通しており、この貫通孔52Cの下側開口は分配流路22Cを構成する空間54Cに配置されている。つまり、流出部22Ycは分配流路22Yに連通しており、貫通孔52Mの上側開口は分配流路23Cのインク流入口23Caを形成している。
図9に示すように、イエロー用の供給流路22Yの流出部22Ycを構成する貫通孔52Yは、流路形成部32gの水平壁32kを貫通しており、この貫通孔52Yの上側開口は分配流路22Yを構成する空間54Yに配置されている。つまり、流出部22Ycは分配流路22Yに連通し、貫通孔52Yの上側開口は分配流路23Yのインク流入口23Yaを形成している。
図6,図9及び図10を併せて参照すると、下タンク部32には、流路形成部32gから下方に延びる延在部32hが一体に形成されている。この延在部32hの内部には、各気液分離室24K,24M,24Ya,24Yb,24Ca,24Cbを構成する6個の空間55K,55M,55Ya,55Yb,55Ca,55Cbが区画されている。
そのうち左端の空間55Kは、ブラック用の終端部22Kdを構成する空間54Kに連通している。空間55Kが構成する気液分離室24Kは終端部22Kdに対して鉛直下方に延びており、その鉛直下端にはブラック用のインク供給口14Kが設けられている。中央の空間55Mは空間54Mに連通しており、この空間54Mが構成する気液分離室24Mの鉛直下端にはマゼンタ用のインク供給口14Mが開口している。
平面視U字状のイエロー用の分配流路23Yは、その両端部が流路形成部31g,32gの後端に配置されるように形成されるが、各端部に延在部32hの空間55Ya,55Ybが連通している。つまり、分配流路23Yの各端部にインク流出口23Yb,23Ycが設定され、これら2つのインク流出口23Yb,23Ycにおいて2つの気液分離室24Ya,24Ybがそれぞれ連通している。そして分配流路23Yは、インク導入口23Yaより取り込んだイエローインクをこれら2つのインク流出口23Yb,23Ycより流出させることで、2つの気液分離室24Ya,24Ybにインクを分配供給する。気液分離室24Ya,24Ybの鉛直下端には、第1及び第2イエローインク供給口14Ya,14Ybがそれぞれ設けられている。なお、シアン用の分配流路23C及び気液分離室24Ca,24Cbについてもこれと同様の構成となっているため重複説明を省略する(符号14Ca,14Cb,23C,23Ca〜23Cc,24Ca,24Cb,54C,55Ca,55Cb参照)。
このように鉛直方向に延びる気液分離室24を介してインクジェットヘッド7のインク導入口15へとインクを供給する流路構造としているため、終端部22Kd,22Mdや分配流路23Y,23Cに侵入したエアを気液分離室24の鉛直上部に捕捉することができ、エアが鉛直下端に設けたインク供給口14を通過してインク導入口15に到達するのを避けることができる。また、2つのインク導入口が設定されているイエロー・シアンインクに関しては、各インク導入口に対応して2つの気液分離室を設けているため、何れのインク導入口にもエアが侵入しないようにしている。
図7及び図8を併せて参照すると、終端部22Kd,22Mdや分配流路23Y,23Cには、排気口25K,25M,25C,25Yが開口している。この排気口25K,25M,25C,25Yは上タンク部31の流路形成部31gの水平壁を上下に貫通して形成されているため、鉛直上部に捕捉されているエアがこの排気口25K,25M,25C,25Yをなるべく通過しやすくなるようにしている。
図7を参照すると、ブラック・マゼンタ用の排気口25K,25Mの上側開口は、流路形成部31gの上面側に形成された凹溝61K,61Mにそれぞれ連通し、これら凹溝61K,61Mは流路形成部31gの左縁部に向けて延びている。凹溝61K,61Mの左端部には貫通孔62K,62Mが開口しており、この貫通孔62K,62Mは流路形成部31gの左端部から下方に延びる円筒部31w,31x(図6,図8参照)の内部を延びている。この円筒部31w,31xに前述したジョイント18(図1,図3参照)が取り付けられ、このジョイント18に排気チューブ19(図1,図3参照)が接続される。凹溝61K,61Mの上側開口は前述した第1フィルム33によって閉鎖され、これによりブラック・マゼンタ用の排気流路26K,26Mが構成される。このように、終端部22Kd,22Md(図8参照)は、排気口25K,26Kを介して排気流路26K,26Mに接続される。
図8及び図9を参照すると分かるように、ブラック・マゼンタ用の排気口25K,25Mは平面視で気液分離室24K,24Mと重なる位置に設けられ、これら気液分離室24K,24Mで捕捉されたエアは排気口25K,25Mの周辺に溜まるようになる。従って、排気ポンプ20(図1,図3参照)が作動して排気流路25K,25Mに負圧が印加されると、気液分離室24K,24Mで捕捉されたエアは排気口25K,25Mを通過して排気流路25K,25Mへと導かれやすい。そのため、ブラック・マゼンタ用の終端部22Kd,22Mdに侵入したエアがインク導入口15K,15Mに到達する可能性を低くすることができる。
イエロー・シアンインクに関しても、各分配流路23Y,23Cに対して1個の排気口25Y,25Cが設けられている。図8を参照すると、これら排気口25Y,25Cは流路形成部31gの上面側に形成された凹溝61Y,61Cにそれぞれ連通している。各凹溝61K,61Mは屈曲しているものの一筆書き可能に形成され、流路形成部31gの左縁部に向けて延びている。凹溝61K,61Mの左端部に開口する貫通孔62K,62Mは、流路形成部31gの左端部から下方に延びる円筒部31y,31z(図6,図8参照)の内部を延び、これら円筒部31y,31zには前述したジョイント18(図1,図3参照)を介して排気チューブ19(図1,図3参照)が接続される。凹溝61Y,61Cの上側開口は前述した第1フィルム33によって閉鎖され、これにより、分岐部や集合部のない一筆書き可能な1本の排気流路26Y,26Cが構成される。そして、分配流路26Y,26C(図8参照)は、1個の排気口25Y,26Cを介し、このような排気流路26Y,26Cに接続される。
図11は図9のXI−XI線に沿って切断して示すバッファタンク5の断面図である。図9のXI−XI線はU字状の分配流路23Yに沿って延びているため、図11の紙面左右方向が分配流路23Yの延在方向であって分配流路23Y内でのイエローインクの流れ方向となる。図11に示すように、分配流路23Yのインク流入口23Yaは、この流れ方向に関して第1気液分離室24Yaと第2気液分離室24Ybとの間に配置されているが、第2気液分離室24Ybにより近い側に設けられている。
インク流入口23Yaは分配流路23Yの上流端であり、図11においてこのインク流入口23Yaを基準に左側及び右側の両側が流れ方向の下流側となる。排気口25Yはインク流入口23Yaと部分的に上下に重なる位置に配置され、この重なる部分から第1気液分離室24Yaが設けられている側へと延びている。
図8に示すように排気口25Yは平面視でL字状に形成されており、U字状の分配流路23Yのうち前側を左右方向に延びる部分に対応する部分と、そこから分配流路23Yに沿って後方に向けて延びる部分とを有している。つまり、排気口25Yは、分配流路23Yの流れ方向における2つの気液分離室24Ya,24Ybの中間位置に設けられている。そして、この中間位置から、2つの気液分離室24Ya,24Ybのうちインク流入口23Yaから見て遠くに位置する気液分離室24Yaと連通している側の端部に向けて延在している。
図11に示す寸法d1は排気口25Yの流れ方向の寸法、寸法d2は第2気液分離室24Yb(第2インク流出口23Yc)の中心位置から排気口25Yの端縁までの距離、寸法d3は第1気液分離室24Ya(第1インク流出口23Yb)の中心位置から排気口25Yの端縁までの距離である。上記のようなL字状の排気口25Yを形成しているため、寸法d3は寸法d2よりも小さい。さらに言えば、第2インク流出口23Ybの上流端縁は、排気口25Yと上下に重なるようにして配置されている。
第1気液分離室24Yaにおいて捕捉されたエアは、流路形成部31gの水平壁31kの下面のうち第1インク流出口24Ybと平面視で重なる部分に溜まる傾向にある。この部分は排気口25Yの端縁と近接しているため、排気流路26Yに負圧が印加されると、この部分に溜まるエアは排気口25Yを良好に通過し、排気流路26Yを介して外部に排出される。他方、第2気液分離室24Ybにおいて捕捉されたエアは、流路形成部31gの水平壁31kの下面のうち第2インク流出口24Ycと平面視で重なる部分に溜まる傾向にある。この部分は排気口25Yの端縁と離間しているため、排気流路26Yに負圧が印加されると、この部分に溜まるエアはインクの流れに逆らって排気口25Yに向けて吸引されるが、排気口25Yは2つの気液分離室の中間位置に配置されているため、第2気液分離室24Ybで捕捉されたエアもバランスよく排気口25Yに導くことができる。
また、排気口25Yはこの分配流路23Yに対して単一のものであるため、第1気液分離室24Yaで捕捉されたエアの吸引が完了していたとしても、この部分に溜まるエアを継続して吸引することができる。つまり、従来のように各気液分離室に対応して排気口が設けられていたときと比べると、2つの気液分離室24Ya,24Ybにおいて捕捉したエアをそれぞれ外部に排出し得るようになる。そのため、排気ポンプ20(図1,図3参照)の動作後に分配流路23Y内に残留するエアの量を減らすことができ、インク導入口にエアが到達する可能性を低くすることができる。
図12は図9のXII−XII線に沿って切断して示すバッファタンク5の断面図である。図9のXII−XII線もU字状の分配流路23Cに沿って延びているため、図12の紙面左右方向が分配流路23Cの延在方向であって分配流路23C内でのシアンインクの流れ方向となる。図12に示すように、分配流路23Cのインク流入口23Caは、第2気液分離室Cbと上下に重なる位置に配置され、図11においてこのインク流入口23Caを基準に右側が流れ方向の下流側となる。
図8に示すように排気口25Cも平面視でL字状に形成されている。つまり、この排気口25CもU字状の分配流路23Cのうち前側を左右方向に延びる部分に対応する部分と、そこから分配流路23Cに沿って後方に向けて延びる部分とを有しており、分配流路23Cの流れ方向における2つの気液分離室24Ca,24Cbの中間位置に設けられている。そしてこの中間位置から、2つの気液分離室24Ca,24Cbのうちインク流入口23Yaから見て遠くに位置する気液分離室24Caが連通している側の端部に向けて延在している。
図12に示す寸法d4は排気口25Cの流れ方向の寸法、寸法d5は第2気液分離室24Cb(第2インク流出口23Cc)の中心位置から排気口25Cの端縁までの距離、寸法d6は第1気液分離室24Ca(第1インク流出口23Cb)の中心位置から排気口25Cの端縁までの距離である。上記L字状の排気口25Cを形成しているため、寸法d6は寸法d5よりも小さい。
第1気液分離室24Caにおいて捕捉されたエアは、流路形成部31gの水平壁31kの下面のうち第1インク流出口24Cbと平面視で重なる部分に溜まる傾向にある。この部分は排気口25Cの端縁と近接しているため、排気流路26Cに負圧が印加されると、この部分に溜まるエアは排気口25Cを良好に通過し、排気流路26Cを介して外部に排出される。
他方、第2気液分離室24Cbにおいて捕捉されたエアは、流路形成部31gの水平壁31kの下面のうち第2インク流出口24Ccと平面視で重なる部分に溜まる傾向にある。この部分は排気口25Yの端縁と離間しているが、この部分は排気口25Yに対してインクの流れ方向上流側に位置する。そのため、排気流路26Yに負圧が印加されると、この部分に溜まるエアはインクの流れに沿って排気口25Yに向けて流れていく。従って、第2気液分離室24Cbで細くされたエアも排気口25Cを良好に通過し、排気流路26Cを介して外部に排出される。
しかも、排気口25Cはこの分配流路23Cに対して単一のものであるため、第1気液分離室24Caで捕捉されたエアの吸引が完了していたとしても、この部分に溜まるエアを継続して吸引することができる。つまり、イエロー用の排気系と同様に、2つの気液分離室において捕捉したエアをそれぞれ外部に排出し得るようになる。そのため、排気ポンプ20(図1,図3参照)の動作後に分配流路23C内に残留するエアの量を減らすことができ、インク導入口にエアが到達する可能性を低くすることができる。
上記実施形態は本発明の一例に過ぎず、本発明の範囲内で適宜変更可能である。例えば、2種のインクの各々に対して2つのインク導入口をインクジェットヘッドに設けた場合を例示したが、2つのインク導入口を設けるインクの種類はこれに限定されない。また、インクを供給する方式は所謂チューブ供給方式に限定されず、その他の方式を適宜採用可能である。
本発明に係る液体吐出装置は、インクジェットプリンタに限定されず、インク以外の液体、例えば着色液を吐出して液晶表示装置のカラーフィルタを製造する装置や、導電液を吐出して電気配線を形成する装置等に使用する液体吐出装置にも好適に適用することができる。