JP4985138B2 - 透光性セラミックの着色改善方法、およびセラミックハイブリッドレンズの製造方法 - Google Patents

透光性セラミックの着色改善方法、およびセラミックハイブリッドレンズの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、透光性を有する透光性セラミック、特に着色している透光性セラミックの色中心を除去し、透光性セラミックの着色を改善方法に関する。
従来より、カメラ等に用いられる光学部品であるレンズには、ガラス材料、樹脂材料、単結晶、透光性セラミックス等の材料が用いられている。特に、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の用途においては、光学系の小型化が急務であり、レンズの小型化が求められている。
レンズを小型化するには、レンズに使用する光学材料の屈折率を高くすることが重要である。たとえば、特許文献1には、屈折率が2.0以上と高い、Ba(Mg,Ta)O3系、詳しくはBa{Sn,Zr(Mg,Ta)}O3ペロブスカイト型酸化物からなる透光性セラミックスが開示されている。本明細書に記載の「屈折率」は、特に断りがない限り、可視光d線(波長が587.56nm)における屈折率のことをいう。
さらに、特許文献1に記載の透光性セラミックは、その主成分であるBa{Sn,Zr(Mg,Ta)}O3系ペロブスカイト型酸化物が常誘電体の多結晶であるため、レンズにおいて複屈折を有さないという大きな利点がある。
以上のように、常誘電体にて屈折率の大きい透光性セラミックは、レンズの小型化、光学系の小型化に非常に有効である。
一方で、光学系をさらに小型化するには、レンズの小型化に加えて、レンズ枚数を削減することも重要である。
レンズ枚数を削減する手段として、レンズ形状を非球面にすることが挙げられる。これは、非球面レンズは球面レンズと比較して、そのレンズ材料の特性値を生かしながら球面収差等の種々の収差補正が可能となるからである。
ただ、光学材料がセラミックである場合、形状を非球面に加工するのが難しい。したがって、透光性セラミックの非球面レンズを作製するには、母材となる透光性セラミックスの球面レンズ上に、非球面形状の透光性樹脂膜を接合させるとよい。この方法を用いれば、たとえ母材レンズの材料がモールド成形による非球面加工が困難な材料であっても、非球面レンズを作製することが可能である。この方法にて作製したレンズをハイブリッドレンズという。
ここで、非球面のハイブリッドレンズを作製する一般的な方法について説明する。所望の非球面形状に対応する転写層を備える非球面金型に、一定量の紫外線硬化樹脂液を流し込み、その上に、母材レンズの非球面にしようとする面を、金型との間隔を一定に保つように金型面に向けて固定し、母材レンズ側から紫外線を照射し、樹脂を硬化させる。この場合、紫外線は母材レンズを透過して樹脂に照射される。
特開2004−75512号公報(全頁)
しかしながら、特許文献1に記載の透光性セラミックは、波長365nm程度の紫外線が照射されると、色中心が生成し、若干ながら着色するという不具合があった。
本発明は上述のような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、屈折率の高い透光性セラミックにおいて、その着色を改善する方法を提供するものである。
すなわち本発明は、透光性セラミックに対し、波長が(1240/Eg+120)nm〜700nmの光を照射し、着色を改善する、透光性セラミックの着色改善方法である。
また、本発明に係る透光性セラミックの主成分は、常誘電体であるペロブスカイト型化合物ABO3(AはBa、Ca、Sr、Laから選ばれる少なくとも1種、BはMg、Zn、Ta、Nb、Ti、Sn、Zr、Hf、Alから選ばれる少なくとも1種)であることが好ましい。
望ましくは、ペロブスカイト型化合物ABO3は、Ba{(MgZn),(TaNb)}O3系であり、照射する光の波長は400nm〜700nmである。
また、望ましくはペロブスカイト型化合物ABO3は、{La,(Sr,Ba,Ca)}{Al,(Ta,Nb)}O3 系であり、照射する光の波長は380nm〜700nmである。
また、本発明に係る透光性セラミックの主成分は、常誘電体であるパイロクロア型化合物であることが好ましい。望ましくは、La2Zr27系であり、照射する光の波長は365nm〜700nmである。
なお、本発明の透光性セラミックの着色改善方法は、たとえばハイブリッドレンズを製造する際の、紫外線照射による着色が生じた後に行われるものであることが好ましい。
本発明の透光性セラミックの着色改善方法によれば、特定の波長の光を照射するのみで着色を改善できるため、非常に低コストで簡便に、透明性の高い光学部品を得ることができる。
本発明の透光性セラミックの着色改善方法は、特に紫外線照射による着色に対して効果が高いため、透明性の高いセラミックハイブリッドレンズを簡便に得ることができる。
本発明の透光性セラミックの着色改善方法について詳細に説明する。
本発明の透光性セラミックは、多結晶からなるセラミックを対象とする。この透光性セラミックが何らかの色中心の作用により着色している場合、この透光性セラミックに対して特定波長の光を照射することにより、色中心が除去され、着色が改善される。
このとき、透光性セラミック中の色中心を除去するには、波長が(1240/Eg+120)nm以上の光を照射することが有効であることを見出した。ここでEgとは、透光性セラミックの価電子帯と伝導帯との間のバンドギャップの大きさであり、単位はeVである。照射光の中に波長が(1240/Eg+120)nm未満の光が相当量含まれている場合は、色中心の除去の効率が低下し、さらに別の色中心を生成する恐れもある。
また、波長が(1240/Eg+120)nm以上といっても、波長が700nmを超えると色中心を除去する効果が殆どなくなるので、照射光の波長は700nm以下である。
波長が(1240/Eg+120)nm〜700nmである光を照射する方法としては、レーザーでもよければ、通常のランプを用いても構わない。
レーザーなどを用いる場合は、中心波長が1240/Eg+120)nm〜700nmに入るようにする。その中でも効率の良い波長に設定すればなおよい。
通常のランプを用いる場合は、ローパスフィルタ(LPF)、ハイパスフィルタ(HPF)、バンドパスフィルタ(BPF)などを組み合わせて、照射光の波長範囲を所定の範囲内に収めることができる。
また、透光性セラミックのバンドギャップEgは、透光性セラミックの吸収端を示す波長から求められる。すなわち、1mm以下の薄肉の透光性セラミックの鏡面研磨済みの試料に対して光を透過させて透過率を測定し、光の波長を低下させていったとき透過率がゼロになるときの波長λを特定する。この波長を、(1)式に代入することによって、バンドギャップEg(eV)が求められる。
Eg=h・c/λ(h:プランク定数、c:光速) …(1)
さらに、照射する光の強度や照射する時間は、適宜設定すればよい。着色改善に要する時間を短縮したい場合は、光の強度を上げる方法がある。
次に、透光性セラミックの具体的な種類とその実施形態について説明する。
本発明の透光性セラミックの着色改善方法は、常誘電性を示し、かつペロブスカイト型化合物からなる透光性セラミックにおいて、特に有効である。
たとえば、Ba{(Mg,Zn),(Ta,Nb)}O3系の透光性セラミックでは、波長が400nm〜700nmの光を照射すれば、着色が効率良く改善される。BaサイトはCa、Srなどで置換されてもよいし、{(Mg,Zn),(Ta,Nb)}サイトは、Ti、Zr、Hf、Snなどで置換されてもよい。
また、たとえば、{La,(Sr,Ba,Ca)}{Al,(Ta,Nb)}O3 の透光性セラミックでは、波長が380nm〜700nmの光を照射すれば、着色が効率良く改善される。
さらに、透光性セラミックは常誘電体のパイロクロア型化合物でもよく、例えばLa2Zr27系では、波長が365nm〜700nmの光を照射すれば、着色が効率良く改善される。
なお、本発明の透光性セラミックの着色改善方法は、紫外線照射により生じた色中心に起因する着色の改善に特に有効である。色中心の原因としては、紫外線照射だけでなく、γ線照射、X線照射なども挙げられる。
たとえば、紫外線硬化樹脂との組み合わせによるハイブリッドレンズの製造時には、紫外線であるi線(波長:365nm)が照射され、このとき本発明の透光性セラミックは、可視光領域の短波長領域にて透過率の低下がみられ、着色が発生する。
この理由は定かではないが、価電子帯近傍にトラップされていた電子が紫外線の照射により解き放たれ、最初とは異なる場所にトラップされ、ドナーとして中間準位を形成するのではないかと思われる。そこで、(1240/Eg+120)nm〜700nmの波長域の光を照射すれば、中間準位を形成した電子が再度解き放たれ、元の場所へ戻り、色中心が消失するのではないかと考えられる。
したがって、i線照射により生じた着色を改善する場合は、着色改善時の照射光の波長下限が少なくとも365nmより長くなければならない。
また、本発明の着色改善方法は、紫外線照射による着色に対してだけでなく、γ線照射、X線照射などによる着色に対しても有効である。
[実施例1]本実施例は、紫外線照射により着色したBa{(Mg,Zn),(Ta,Nb)}O3系ペロブスカイト型化合物を主成分とする透光性セラミックに対し、種々の光を照射することによる、着色改善効果の大きさをみたものである。
まず、組成がBa{Zr0.25(Mg1/3Ta2/30.75}O3で表される板状の透光性セラミックを用意し、両主面を鏡面研磨して、φ20mm×厚み5mm の試料を得た。
この試料において、島津製作所製分光光度計(UV−200S)を用い、300nm〜900nmの波長域における直線透過率を測定した。これを初期透過率とする。
次に、この試料に対し、中心波長が365nmのブラックライトを、出力2.87mW/cm2にて照射した。照射時間が、5分を経過した時点、15分を経過した時点、30分を経過した時点、60分を経過した時点において、300nm〜900nmの波長域における直線透過率を測定した。これらのブラックライト照射後の直線透過率の波長依存性を、前記初期透過率とともに、図1に示す。
図1の結果より、ブラックライトの照射により、直線透過率の低下がみられた。特に波長400nm〜600nmにおける低下量が約8%と大きく、試料に着色がみられた。なお、照射時間が60分になった時点で、透過率の低下はほぼ飽和に達した。
次に、前記試料と同じ透光性セラミックの試料において、上述のブラックライトを60分間照射した着色試料を3個用意した。これら着色試料1〜3の着色試料に対し、色温度5300Kのメタルハライドランプを、光学フィルターを介して30分間照射した。このときの光学フィルターは、それぞれ、着色試料1が450nm以下の波長の光をカットするハイパスフィルタ(450HPFと記す)、着色試料2が600nm以下の波長の光をカットするハイパスフィルタ(600HPFと記す)、着色試料3が400nm未満と700nm超の波長の光をカットするバンドパスフィルタ(400−700BPFと記す)であった。メタルハライドランプ光を照射した後、直線透過率を測定した。結果を照射前の透過率とともに図2に示す。
図2の結果より、メタルハライドランプ光の照射により、着色試料の直線透過率の回復がみられた。特に試料1と3においては、初期透過率とほぼ同程度に回復し、着色がほぼ完全に消失した。
以上より、本実施例の組成Ba{Zr0.25(Mg1/3Ta2/30.75}O3の着色改善には、波長が400nm以上の光の照射が有効であることがわかった。なお、この組成のバンドギャップEgは4.4eVであるため、(1240/Eg+120)の値は400nmとなる。
[実施例2]本実施例は、Ba{(Mg,Zn),(Ta,Nb)}O3系ペロブスカイト型化合物の他の例である、組成式(Ba0.84Ca0.16){Ti0.25(Mg1/3Ta2/30.75}O3で表される透光性セラミックに関して、着色改善の効果をみたものである。
まず、組成が(Ba0.84Ca0.16){Ti0.25(Mg1/3Ta2/30.75}O3で表される板状の透光性セラミックを用意し、両主面を鏡面研磨して、φ20mm×厚み1mm の試料を得た。
この試料において、島津製作所製分光光度計(UV−200S)を用い、300nm〜900nmの波長域における直線透過率を測定した。これを初期透過率とする。
次に、この試料に対し、中心波長が365nmのブラックライトを、出力2.87mW/cm2にて60分間照射した。この後、ブラックライト照射後の300nm〜900nmの波長域における直線透過率を測定した。ブラックライト照射により直線透過率の低下がみられ、特に400nm〜600nmの範囲では、2%程度の低下がみられた。
次いで、色温度5300Kのメタルハライドランプを、400−700BPF光学フィルターを介して30分間照射した。この後、メタルハライドランプ照射後の直線透過率を測定した。結果を、初期透過率、ブラックライト照射後の透過率とともに図3に示す。
図3の結果より、メタルハライドランプ光の照射により、着色試料の直線透過率の回復がみられた。全波長域にわたって透過率が初期透過率とほぼ同程度に回復し、着色がほぼ完全に消失した。なお、この組成のバンドギャップEgは3.6eVであるため、(1240/Eg+120)の値は465nmとなる。
[実施例3]本実施例は、Ba{(Mg,Zn),(Ta,Nb)}O3系ペロブスカイト型化合物の他の例である、組成式Ba{(Sn2/3Zr1/30.25(Mg1/3Ta2/30.75}O3で表される透光性セラミックに関して、着色改善の効果をみたものである。
まず、組成がBa{(Sn2/3Zr1/30.25(Mg1/3Ta2/30.75}O3で表される板状の透光性セラミックを用意し、両主面を鏡面研磨して、φ20mm×厚み3mm の試料を得た。
この試料において、島津製作所製分光光度計(UV−200S)を用い、300nm〜900nmの波長域における直線透過率を測定した。これを初期透過率とする。
次に、この試料に対し、中心波長が365nmのブラックライトを、出力2.87mW/cm2にて60分間照射した。この後、ブラックライト照射後の300nm〜900nmの波長域における直線透過率を測定した。ブラックライト照射により直線透過率の低下がみられ、特に400nm〜600nmの範囲では、20%前後の低下がみられた。
次いで、色温度5300Kのメタルハライドランプを、400−700BPF光学フィルターを介して30分間照射した。この後、メタルハライドランプ照射後の直線透過率を測定した。結果を、初期透過率、ブラックライト照射後の透過率とともに図4に示す。
図4の結果より、メタルハライドランプ光の照射により、着色試料の直線透過率の回復がみられた。全波長域にわたって透過率が初期透過率とほぼ同程度に回復し、着色がほぼ完全に消失した。なお、この組成のバンドギャップEgは4.3eVであるため、(1240/Eg+120)の値は410nmとなる。
[実施例4]本実施例は、ペロブスカイト型化合物の他の例である{La,(SrBaCa)}{Al,(TaNb)}O3 系化合物からなる透光性セラミックに関して、着色改善の効果をみたものである。
まず、組成が(La0.6Sr0.4)(Al0.8Ta0.2)O3で表される板状の透光性セラミックを用意し、両主面を鏡面研磨して、φ20mm×厚み2mm の試料を得た。
この試料において、島津製作所製分光光度計(UV−200S)を用い、300nm〜900nmの波長域における直線透過率を測定した。これを初期透過率とする。
次に、この試料に対し、中心波長が254nmのブラックライトを、出力2.87mW/cm2にて60分間照射した。この後、ブラックライト照射後の300nm〜900nmの波長域における直線透過率を測定した。ブラックライト照射により直線透過率の低下がみられ、特に400nm〜600nmの範囲では、10%前後の低下がみられた。
次いで、色温度5300Kのメタルハライドランプを、400−700BPF光学フィルターを介して30分間照射した。この後、メタルハライドランプ照射後の直線透過率を測定した。結果を、初期透過率、ブラックライト照射後の透過率とともに図5に示す。
図5の結果より、メタルハライドランプ光の照射により、着色試料の直線透過率の回復がみられた。全波長域にわたって透過率が初期透過率とほぼ同程度に回復し、着色がほぼ完全に消失した。
なお、この組成のバンドギャップEgは4.8eVであるため、(1240/Eg+120)の値は380nmとなる。また、バンドギャップEgの値が大きいためか、中心波長が365nmのブラックライト照射では、直線透過率の低下は殆どみられなかった。
[実施例5]本実施例は、パイロクロア型化合物からなる透光性セラミックに関して、着色改善の効果をみたものである。
まず、組成がLa2Zr27で表される板状の透光性セラミックを用意し、両主面を鏡面研磨して、φ20mm×厚み1mm の試料を得た。
この試料において、島津製作所製分光光度計(UV−200S)を用い、300nm〜900nmの波長域における直線透過率を測定した。これを初期透過率とする。
次に、この試料に対し、中心波長が254nmのブラックライトを、出力2.87mW/cm2にて60分間照射した。この後、ブラックライト照射後の300nm〜900nmの波長域における直線透過率を測定した。ブラックライト照射により直線透過率の低下がみられ、特に400nm〜600nmの範囲では、10%強の低下がみられた。
次いで、色温度5300Kのメタルハライドランプを、400−700BPF光学フィルターを介して30分間照射した。この後、メタルハライドランプ照射後の直線透過率を測定した。結果を、初期透過率、ブラックライト照射後の透過率とともに図6に示す。
図6の結果より、メタルハライドランプ光の照射により、着色試料の直線透過率の回復がみられた。全波長域にわたって透過率が初期透過率とほぼ同程度に回復し、着色がほぼ完全に消失した。
なお、この組成のバンドギャップEgは5.1eVであるため、(1240/Eg+120)の値は365nmとなる。また、バンドギャップEgの値が大きいためか、中心波長が365nmのブラックライト照射では、直線透過率の低下は殆どみられなかった。
実施例1の試料において、ブラックライト照射による透過率の変化をみたものである。 着色した実施例1の組成において、メタルハライドランプ照射による透過率の変化をみたものである。 実施例2の試料において、ブラックライト照射による透過率の変化と、その後のメタルハライドランプ照射による透過率の変化をみたものである。 実施例3の試料において、ブラックライト照射による透過率の変化と、その後のメタルハライドランプ照射による透過率の変化をみたものである。 実施例4の試料において、ブラックライト照射による透過率の変化と、その後のメタルハライドランプ照射による透過率の変化をみたものである。 実施例5の試料において、ブラックライト照射による透過率の変化と、その後のメタルハライドランプ照射による透過率の変化をみたものである。

Claims (8)

  1. バンドギャップの大きさがEg(eV)である透光性セラミックに対し、波長が(1240/Eg+120)nm〜700nmの光を照射する工程を備えることを特徴とする、透光性セラミックの着色改善方法。
  2. 前記透光性セラミックの主成分が、常誘電性を示し、かつペロブスカイト型化合物からなることを特徴とする、請求項1に記載の透光性セラミックの着色改善方法。
  3. 前記透光性セラミックの主成分が、Ba{(Mg,Zn),(Ta,Nb)}O3系であり、前記波長が400〜700nmであることを特徴とする、請求項2に記載の透光性セラミックの着色改善方法。
  4. 前記透光性セラミックの主成分が、{La,(Sr,Ba,Ca)}{Al,(Ta,Nb)}O3 系であり、前記波長が380〜700nmであることを特徴とする、請求項2に記載の透光性セラミックの着色改善方法。
  5. 前記透光性セラミックの主成分が、常誘電性を示し、かつパイロクロア型化合物からなることを特徴とする、請求項1に記載の透光性セラミックの着色改善方法。
  6. 前記透光性セラミックの主成分がLa2Zr27であり、前記波長が365〜700nmであることを特徴とする、請求項5に記載の透光性セラミックの着色改善方法。
  7. 前記透光性セラミックに波長が(1240/Eg+120)nm〜700nmの光を照射する工程は、前記透光性セラミックに紫外線照射による着色が生じた後に行われるものであることを特徴とする、請求項1〜6に記載の透光性セラミックの着色改善方法。
  8. 透光性セラミックと紫外線硬化樹脂とを備え、かつ請求項7に記載の透光性セラミックの着色改善方法を用いて製造されたことを特徴とする、セラミックハイブリッドレンズの製造方法。
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