JP4983697B2 - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムの技術分野に関する。
この種のシステムとして、NSR(NOx Storage Reduction :NOx吸蔵還元)触媒を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された内燃機関の排気浄化装置(以下、「従来の技術」と称する)によれば、吸蔵された硫黄成分がNSR触媒から放出される度合いを、吸蔵された硫黄成分の蓄積量が多い程抑制することによって、急激なSOxの放出を抑制することが可能であるとされており、係る硫黄成分が放出される度合いを抑制する手法として、空燃比を初期値から徐々にリッチ空燃比化する旨が開示されている。
特許第3446815号公報
例えばNSR触媒の排気上流側に酸化触媒を設置する構成においては、酸化触媒もまた硫黄被毒する。酸化触媒に吸蔵された硫黄は、NSR触媒に吸蔵される硫黄と較べて脱離し易く、NSR触媒の硫黄再生時においては、酸化触媒から脱離した硫黄がNSR触媒に流入する。この際、酸化触媒から脱離した硫黄の量が過多である場合、一部の硫黄はNSR触媒をすり抜けてテールエンドに到達し、エミッションの悪化を生じかねない。このような問題に対し、従来の技術に示されるような空燃比の徐変制御を適用しようとしても、酸化触媒からの硫黄離脱がリッチ雰囲気中でなくとも生じることに起因して、NSR触媒に流入する硫黄の量が必ずしも適切に制御され難い。その結果、とりわけNSR触媒の硫黄再生時初期において、エミッションの悪化が回避され難い。即ち、従来の技術には、NSR触媒の硫黄再生時にエミッションが一時的に悪化しかねないという技術的な問題点がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、NSR触媒の硫黄再生時におけるエミッションの悪化を好適に回避し得る内燃機関の排気浄化システムを提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る内燃機関の排気浄化システムは、排気空燃比を変化させることが可能な排気空燃比可変手段を備えた内燃機関の排気浄化システムであって、前記内燃機関の排気経路に設置された酸化触媒と、前記排気経路に設置され、リッチ雰囲気における硫黄の再生が可能なNSR触媒と、前記NSR触媒に吸蔵された硫黄の再生要求が生じた場合に、前記NSR触媒において基準温度よりも高い所定の再生温度における前記吸蔵された硫黄の再生がなされるように前記排気空燃比可変手段を制御する第1制御手段と、前記再生温度における硫黄の再生に先んじて、前記NSR触媒の温度が前記再生温度未満の抑制温度となるように前記排気空燃比可変手段を制御する第2制御手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係る「内燃機関」とは、一又は複数の気筒を有し、当該気筒の各々における燃焼室における、例えばガソリン、軽油或いは各種アルコール等の燃料、又は当該燃料を含む混合気の爆発或いは燃焼に伴って生じる力を、例えばピストン、コネクティングロッド又はクランク軸等を適宜含み得る物理的な又は機械的な動力伝達経路を経て駆動力として取り出すことが可能に構成された機関を包括する概念であり、例えば2サイクル或いは4サイクルレシプロエンジン等を指す。
このような本発明に係る内燃機関に備わる「排気空燃比可変手段」とは、排気空燃比(即ち、排気における空気と燃料との比であって、必ずしも燃焼室における燃料の燃焼状態を制御する上での制御上の空燃比と一致しておらずともよい)を可変とし得る物理的、機械的、電気的、磁気的又は化学的手段を包括する概念であり、例えば、吸気系、燃焼室、若しくは排気系に燃料を噴射可能に構成された各種の燃料噴射手段、又は吸気系若しくは燃焼室における吸入空気量を調整可能な吸入空気量調整手段(例えば、スロットルバルブ等の各種吸気絞り弁及び吸気弁若しくは排気弁又はその両方の開閉位相若しくはリフト量又はその両方を制御可能な可変動弁手段等の形態を採り得る)等、一又は複数に限定されない各種の態様を有する。
本発明に係る内燃機関の排気浄化システム(以下、適宜「本発明に係る排気浄化システム」等と略称する)には、リッチ雰囲気における、吸蔵された硫黄の再生(以下、適宜「S再生」と略称する)が可能に構成されたNSR触媒が備わる。ここで「リッチ雰囲気」とは、上述した排気空燃比が燃料過剰な状態(即ち、リッチ)にある雰囲気であり、還元剤として機能し得る例えばCO(一酸化炭素)やHC(炭化水素)等が相対的に多い雰囲気を指す。この種のリッチ雰囲気における硫黄再生とは、アルカリ金属或いはアルカリ土類金属等のNOx吸蔵材がSOxと中和反応すること等によりNSR触媒を被毒する、化学的に安定な硫酸塩や亜硫酸塩を、例えばこの種の各種還元剤の還元作用により還元分解し、S単体、SO等のSOx或いはHS等を包括する概念としての硫黄含有物として離脱せしめること等を指す。
尚、本発明に係る「酸化触媒」とは、排気中の対象物質を酸化可能な限りにおいて如何なる構成を有していてもよく、三元触媒であってもよい。また、酸化触媒とNSR触媒とは、ハードウェア構成においてその少なくとも一部が共有又は共用されてもよい。更に、本発明に係る排気浄化システムでは、例えば、酸化触媒とNSR触媒との間にDPF(Diesel Particulate Filter)等の捕集手段が介在し、酸化触媒によりNO、CO又はHCを酸化してDPFにトラップされたPM(Particulate Matter:粒子状物質)を酸化燃焼せしめ、所謂CRT(Continuously Re-generation Trap)と称されるPM連続再生が実現されてもよい。
本発明に係る排気浄化システムによれば、例えばECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第1制御手段が、NSR触媒に吸蔵された硫黄の再生要求(以下、適宜「S再生要求」と称する)が生じた場合に、NSR触媒において所定の再生温度におけるS再生がなされるように排気空燃比可変手段が制御される。尚、これ以降、このような第1制御手段による排気空燃比可変手段の制御を適宜「S再生制御」と称することとする。また、NSR触媒の温度をこれ以降適宜「NSR触媒床温」と称することとする。
ここで、NSR触媒におけるS再生に係る「再生温度」とは、例えば、NSR触媒に溶損等の不具合を生じさせず且つS再生を好適に行い得るものとして予め実験的に、経験的に、理論的に又はシミュレーション等に基づいて定められた、少なくとも基準温度(通常時(即ち、NOx吸蔵、NOx還元及びS被毒が行われる期間)におけるNSR触媒床温)と較べて高温側の温度である。従って、S再生要求に応じたS再生が行われるに際しては、好適な一形態として、NSR触媒床温を再生温度まで上昇させる必要が生じるが、この際、例えば先に述べたリッチ雰囲気に含まれるCOやHC等の各種還元剤が、排気中の余剰酸素によりNSR触媒で燃焼し得るため、好適な一形態として、NSR触媒床温は、S再生の実行過程において上昇し得る。この際、排気空燃比可変手段の態様に応じて、例えば、噴射燃料量が増量される、吸入空気量が絞られる、或いはHCが排気中に添加される等、各種の駆動制御がなされ、NSR触媒床温は、再生温度を目標温度として上昇する。この際、NSR触媒床温の上昇速度は、燃料噴射量の増量の度合い若しくは吸入空気の絞り度合い又は燃焼室内がリッチ空燃比に保たれる期間とストイキ空燃比に保たれる期間との比率(即ち、一種のデューティ比である)或いはHC添加量等に応じて可変に制御され得る。
尚、「S再生要求」とは、好適な一形態としてNSR触媒の硫黄被毒量(以下、適宜「S被毒量」と称する)に基づいて(例えば、S被毒量が所定値以上である場合等に)生じる要求であるが、この場合、NSR触媒のS被毒量を直接の判断基準値にせずともよく、例えば、車両や内燃機関の運転条件に基づいてS再生を行うべき旨の実践上の判断を下し得る程度に前回のS再生時点から時間が経過した場合に(即ち、言わば間接的な指標値を利用してS被毒量を推定した結果として)生じてもよい。
一方、NSR触媒の排気上流側に位置する酸化触媒もまた、NSR触媒と同様にS被毒する。ところが、酸化触媒を被毒する硫黄は、NSR触媒を被毒する硫酸塩や亜硫酸塩等と異なり、アルミナ等の塩基性担体表面にトラップされるため、少なくともNSR触媒を被毒する、上記安定化合物と較べて脱離し易い性質がある。従って、S再生要求が生じた際に、即座に再生温度におけるS再生を実行しようとすると、酸化触媒から脱離した硫黄含有物が、その量の大小はあれ(その時点の酸化触媒のS被毒量等に応じて変化し得る)、NSR触媒に流入することとなる。
このため、NSR触媒では、場合によっては一時的に硫黄含有物の量が増大して、NSR触媒を被毒することなくNSR触媒をすり抜け、車両のテールエンドにおける硫黄含有物の排出許容値を一時的にせよ超過するといった事態が生じかねない。そこで、本発明に係る排気浄化システムでは、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第2制御手段が、第1制御手段によるS再生制御の実行に先んじて、NSR触媒床温が再生温度未満の抑制温度となるように排気空燃比可変手段を制御する。尚、これ以降、このような第2制御手段による排気空燃比可変手段の制御を適宜「S抑制制御」と称することとする。
ここで、抑制温度とは、再生温度未満の範囲で設定される固定値、又は当該範囲で二値的に、段階的に若しくは連続的に設定される可変値を採り、少なくとも上述した基準温度よりも高温である。従って、第1及び第2制御手段は、基本的には相互に同種の制御を実行することとなるが、S抑制制御においては、少なくともNSR触媒床温の目標温度がS再生制御と異なるため、NSR触媒床温の上昇カーブがS再生制御におけるそれと異なることとなる。即ち、S抑制制御がなされるに際しては、目標温度が再生温度未満の抑制温度に設定されるため、NSR触媒床温の上昇カーブは、再生温度を目標温度とする場合と較べて明らかに緩やかになる。同様に、NSR触媒に隣接する(距離を規定するものではない)酸化触媒の温度(以下、適宜「酸化触媒床温」と称する)の上昇カーブもまた、S再生制御の実行時と較べて緩やかになる。
ここで特に、酸化触媒からの硫黄の脱離は、排気空燃比よりも酸化触媒床温に対してより高い感度を有する傾向がある。即ち、酸化触媒におけるS再生は、酸化触媒床温の上昇に伴って、NSR触媒におけるS再生よりも早期に活性化する。従って、本発明に係る排気浄化システムによれば、NSR触媒においてS再生要求が生じた後、再生温度を目標温度とした(即ち、NSR触媒床温を可及的速やかに再生温度へ上昇させることによる)S再生がなされる場合と較べて、NSR触媒からの硫黄の脱離が抑制される期間(尚、NSR触媒においても、再生温度未満の温度領域で全くS再生がなされない訳ではない)を長く採ることが可能となり、また酸化触媒におけるS再生速度も抑制することが可能となる。このため、NSR触媒が、酸化触媒から脱離した硫黄含有物と、NSR触媒自身から脱離した硫黄含有物とで飽和する等の事態が防止される。即ち、NSR触媒に再被毒されることなく過剰な硫黄含有物がNSR触媒をすり抜けることにより生じるエミッションの悪化が好適に防止されるのである。
尚、S抑制制御からS再生制御への切り替えは、S抑制制御が実行されることにより酸化触媒床温の上昇が幾らかなり緩慢になり、S再生が抑制されることに鑑みれば、各種の態様を採り得る。例えば、S抑制制御は、S再生制御がなされる場合(即ち、S再生要求が生じた場合)に、予め設定された期間実施されるものであってもよいし、例えば、酸化触媒におけるS被毒量或いは更に酸化触媒のS再生量に応じて、その都度個別具体的に決定される期間実施されてもよい。尚、先に述べたように、S再生制御とS抑制制御とは、排気空燃比可変手段の制御を介してNSR触媒床温(間接的に、酸化触媒床温である)をコントロールする点について同種の制御であり、S再生制御は、S抑制制御の実行期間の初期において選択的に又は限定的になされる制御であってもよい。
本発明に係る内燃機関の排気浄化システムの一の態様では、前記酸化触媒の硫黄被毒量を特定する特定手段と、前記特定された硫黄被毒量に基づいて前記硫黄被毒量が第1基準値以上であるか否かを判別する第1判別手段とを更に具備し、前記第2制御手段は、前記硫黄被毒量が前記第1基準値以上である旨が判別された場合に、前記再生温度における硫黄の再生に先んじて前記NSR触媒の温度が前記抑制温度となるように前記排気空燃比可変手段を制御する。
この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る特定手段により、酸化触媒におけるS被毒量が特定される。一方で、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第1判別手段は、この特定されたS被毒量に基づいて、酸化触媒におけるS被毒量が第1基準値以上であるか否かを判別する。この際、第2制御手段は、酸化触媒におけるS被毒量が第1基準値以上である旨の判別がなされた場合にS抑制制御を実行する。従って、この態様によれば、S再生制御の実行機会を可及的に拡大することができ、効率的である。
尚、本発明における「特定」とは、例えば、特定対象又は特定対象と相関する物理量を所定の検出手段を介して直接的に又は間接的に検出すること、当該検出手段を介して直接的に又は間接的に検出された特定対象又は特定対象と相関する物理量に基づいて予め然るべき記憶手段等に記憶されたマップ等から該当する値を選択すること、この種の特定対象、特定対象と相関する物理量又は選択された値等から、予め設定されたアルゴリズムや計算式に従って導出すること、或いはこのように検出、選択又は導出された値等を、例えば電気信号等の形で単に取得すること等を包括する広い概念である。特定手段は、係る概念の範囲内において、例えば、燃料噴射量や酸化触媒床温等に基づいた数値演算処理の結果として酸化触媒におけるS被毒量を特定してもよいし、内燃機関及び該内燃機関を搭載する車両の運転条件や、前回NSR触媒においてS再生がなされてからの経過時間等に基づいて酸化触媒におけるS被毒量を特定してもよい。即ち、特定手段により特定される「S被毒量」が、S被毒量そのものに限定されない各種の指標値の態様を採り得ることに鑑みれば、特定されるS被毒量と、判別手段が判断基準とするS被毒量とは、必ずしも同種でなくてもよい。
尚、この態様では、前記特定された硫黄被毒量に基づいて前記硫黄被毒量が前記第1基準値未満の値である第2基準値未満であるか否かを判別する第2判別手段を更に具備し、前記第1制御手段は、前記硫黄被毒量が前記第2基準値未満である旨が判別された場合に、前記再生温度における硫黄の再生が開始されるように前記排気空燃比可変手段を制御してもよい。
この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第2判別手段によって、酸化触媒におけるS被毒量が、好適な一形態として、例えばS再生制御が開始された場合の酸化触媒のS再生量を、テールエンドにおけるエミッションの悪化を顕在化させない範囲に収め得る値等としての第2基準値未満である旨が判別された場合に、S抑制制御が停止され、S再生制御が開始されるため、エミッションの悪化を効率的に且つ効果的に抑制可能である。
本発明に係る内燃機関の排気浄化システムの他の態様では、前記排気空燃比可変手段は、燃焼室において前記リッチ雰囲気を生成可能な第1手段と、前記排気経路における前記酸化触媒の上流側において排気中にHCを添加することにより前記リッチ雰囲気を生成可能な第2手段とを含み、前記第2制御手段は、前記NSR触媒の温度が前記抑制温度となるように前記第2手段を制御し、前記第1制御手段は、前記再生温度における硫黄の再生がなされるように前記第1手段を制御する。
この態様によれば、排気空燃比可変手段は、第1及び第2手段を含んで構成される。
第1手段は、例えば、燃料噴射装置やスロットルバルブ等を含み、例えば吸入空気量を絞りつつアフター噴射燃料を増量する等の措置により燃焼室においてリッチ雰囲気を生成可能に構成される(以下、このようにして形成されるリッチ雰囲気を適宜「燃焼リッチ雰囲気」と称する)。このため、第1手段を介して形成される燃焼リッチ雰囲気においては、還元剤は主としてCOとなる。一方、第2手段は、排気経路に設置された、例えばHC添加弁等の態様を有し、排気中にHC(即ち、好適には燃料である)を添加することにより排気経路においてリッチ雰囲気を生成可能に構成される(以下、このようにして形成されるリッチ雰囲気を適宜「添加リッチ雰囲気」と称する)。このため、第2手段を介して形成される添加リッチ雰囲気においては、還元剤は主としてHCとなる。
ここで、第2制御手段は、S抑制制御において第2手段を介して添加リッチ雰囲気を生成させ、第1制御手段は、S再生制御において第1手段を介して燃焼リッチ雰囲気を形成する。ここで、いずれの手段によりいずれのリッチ雰囲気が生成されるにせよ、酸化触媒床温の上昇を抑制する(即ち、先に述べたように緩慢にする)ことは可能であるが、還元力はHCの方がCOよりも弱いため、S抑制制御がなされる期間においては、酸化触媒からの硫黄の脱離が少なくともCOを還元剤とする場合と較べて進行し難くなる。
従って、この態様によれば、酸化触媒床温の上昇を抑制することによる、酸化触媒におけるS脱離の抑制を図りつつ、更に還元力を相対的に低下させることによるS脱離の抑制が図られるため、NSR触媒におけるS再生に際しエミッションの悪化が生じる可能性がより低減される。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
<発明の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の好適な各種実施形態について説明する。
<第1実施形態>
<実施形態の構成>
始めに、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るエンジンシステム10の構成について説明する。ここに、図1は、エンジンシステム10の構成を概念的に表してなる概略構成図である。
図1において、エンジンシステム10は、図示せぬ車両に搭載され、ECU100及びエンジン200を備える。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備え、エンジン200の動作全体を制御することが可能に構成された電子制御ユニットであり、本発明に係る「第1制御手段」、「第2制御手段」、「特定手段」、「第1判別手段」及び「第2判別手段」の一例である。ECU100は、ROMに格納される制御プログラムに従って、後述する基本制御を実行することが可能に構成されている。
エンジン200は、ガソリンを燃料とする、本発明に係る「内燃機関」の一例たる直列4気筒ガソリンエンジンである。エンジン200の概略について説明すると、エンジン200は、シリンダブロック201に4本のシリンダ202が並列配置された構成を有している。そして、各気筒内において燃料を含む混合気が点火装置(不図示)の点火動作により着火した際に生じる力が、不図示のピストンを紙面と垂直な方向に往復運動させ、更にコネクティングロッドを介してピストンに連結されるクランクシャフト(いずれも不図示)の回転運動に変換される構成となっている。以下に、エンジン200の要部構成を、その動作の一部と共に説明する。尚、本実施形態に係るエンジン200は、シリンダ202が図1において紙面と垂直な方向に4本並列してなる直列4気筒ディーゼルエンジンであるが、個々のシリンダ202の構成は相互に等しいため、ここでは一のシリンダ202についてのみ説明することとする。
尚、本実施形態におけるエンジン200は、ガソリンエンジンであるが、本発明に係る「内燃機関」とは、好適な一形態として軽油を燃料とするディーゼルエンジンであってもよい。
シリンダ202内における混合気の燃焼に際し、エアフィルタを介して外部から吸入された空気たる吸入空気は、吸気管203に導かれる。吸気管203には、吸入空気の量を調節可能なスロットルバルブ204が配設されている。このスロットルバルブ204は、ECU100と電気的に接続され且つECU100により上位に制御されるスロットルバルブモータ(不図示)から供給される駆動力により回転可能に構成された回転弁であり、スロットルバルブ204を境にした吸気管203の上流部分と下流部分とをほぼ遮断する全閉位置から、ほぼ全面的に連通させる全開位置まで、その回転位置が連続的に制御される構成となっている。スロットルバルブ204は、本発明に係る「排気空燃比可変手段」の一例である。
吸気管203は、吸気マニホールド205と連通しており、この吸気マニホールド205を介して更に、各シリンダに設けられた吸気ポート206に連通している。一方、吸気管203に導かれる吸入空気は、吸気マニホールド205上流側の合流位置において、後述するEGRガスと混合され、吸気ポート206とシリンダ内部とを連通させることが可能に構成された不図示の吸気バルブの開弁時にシリンダ202内に吸気として吸入される。シリンダ202内には、筒内直噴型のユニットインジェクタ207から燃料たるガソリンが噴射される構成となっており、噴射された燃料が各シリンダ内部で、当該吸気と混合され、上述した混合気となる。尚、詳細は省略するが、燃料は、不図示の燃料タンクに貯留されており、不図示のフィードポンプの作用により燃料タンクから汲み出され、不図示の低圧配管を介して公知の各種態様を採り得高圧ポンプ(不図示)に圧送される構成となっている。この高圧ポンプは、コモンレール208に対し、燃料を供給することが可能に構成されている。
コモンレール208は、ECU100と電気的に接続され、上流側(即ち、高圧ポンプ側)から供給される高圧燃料をECU100により設定される目標レール圧まで蓄積することが可能に構成された、高圧貯留手段である。尚、コモンレール208には、レール圧を検出することが可能なレール圧センサ及びレール圧が上限値を超えないように蓄積される燃料量を制限するプレッシャリミッタ等が配設されるが、ここではその図示を省略することとする。前述したユニットインジェクタ207は、シリンダ202毎に搭載されており、夫々が高圧デリバリ209を介してコモンレール208に接続されている。
ここで、ユニットインジェクタ207の構成について補足すると、ユニットインジェクタ207は、ECU100から供給される指令に基づいて作動する電磁弁と、この電磁弁への通電時に燃料を噴射するノズル(いずれも不図示)とを備える。当該電磁弁は、コモンレール208の高圧燃料が印加される圧力室と、当該圧力室に接続された低圧側の低圧通路との間の連通状態を制御することが可能に構成されており、通電時に当該加圧室と低圧通路とを連通させると共に、通電停止時に当該加圧室と低圧通路とを相互に遮断する。
一方、ノズルは、噴孔を開閉するニードルを内蔵し、圧力室の燃料圧力がニードルを閉弁方向(噴孔を閉じる方向)に付勢している。従って、電磁弁への通電により加圧室と低圧通路とが連通し、圧力室の燃料圧力が低下すると、ニードルがノズル内を上昇して開弁する(噴孔を開く)ことにより、コモンレール208より供給された高圧燃料を噴孔より噴射することが可能に構成される。また、電磁弁への通電停止により加圧室と低圧通路とが相互に遮断されて圧力室の燃料圧力が上昇すると、ニードルがノズル内を下降して閉弁することにより、噴射が終了する構成となっている。
上述した混合気は、圧縮工程において点火装置の点火動作により着火して燃焼し、燃焼ガス或いは一部未燃のHC及び不完全燃焼によるCO等を含む排気として、吸気バルブの開閉に連動して開閉する排気バルブ(不図示)の開弁時に排気ポート210を介して排気マニホールド211に導かれる構成となっている。この排気マニホールド211は、排気管212に連通している。
排気マニホールド211には、排気管212とは別にEGR通路213が連通している。EGR通路213は、排気マニホールド211と吸気管203とを連通させる金属製且つ中空の管状部材であり、上述した合流位置において吸気管203と連通する構成となっており、排気の一部をEGRガスとして吸気管203に再循環させることが可能に構成されている。EGR通路213には、EGRクーラ214が設置されている。EGRクーラ214は、EGR通路213に設けられた冷却装置である。EGRクーラ213は、外周部にエンジン200の冷却水配管が張り巡らされた金属製且つ中空の管状部材であり、EGRクーラ214を通過する排気を冷却することが可能に構成されている。
EGRバルブ215は、EGR通路213に設置された開閉可能な弁体と、当該弁体を駆動する駆動装置を含むバルブ機構である。EGRバルブ215の弁体は、当該駆動装置により開閉状態が連続的に変化するように構成されており、当該開閉状態に応じて、EGR通路213を流れるEGRガスの流量、即ち、EGR量を制御することが可能に構成されている。EGRバルブ215の駆動装置は、ECU100と電気的に接続されており、EGRバルブ215の弁体の開閉状態は、ECU100により上位に制御される構成となっている。
排気管212には、酸化触媒216及びNSR触媒217が設置されている。
酸化触媒216は、アルミナ等の塩基性多孔質担体に白金等の貴金属を担持してなり、排気中のCO、HC(主としてSOF)及びNO等を酸化することが可能に構成された触媒である。
NSR触媒217は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属等のNOx吸蔵材と貴金属をアルミナ等の多孔質担体に担持してなるNOx吸蔵還元型触媒である。
NSR触媒217は、リーン雰囲気において、排気中のNOを貴金属上でNOxに酸化し、塩基性物質であるNOx吸蔵材がNOxと中和反応して硝酸塩や亜硝酸塩を形成することによりNOxを吸蔵することが可能に構成されており、またリッチ雰囲気において、吸蔵されていた硝酸塩や亜硝酸塩が分解しNOxが放出されると共に、貴金属の触媒作用によりHCやCO等の還元剤と反応してNに浄化される構成となっている。
尚、NSR触媒217は、酸化触媒216及びECU100と共に、本発明に係る「内燃機関の排気浄化システム」の一例を構成している。
酸化触媒216には、第1温度センサ218が備わる。第1温度センサ218は、酸化触媒216の触媒床温たる酸化触媒床温Tccoを検出することが可能に構成されたセンサである。第1温度センサ218は、ECU100と電気的に接続されており、検出された酸化触媒床温Tccoは、ECU100により一定又は不定の周期で取得される構成となっている。
NSR触媒217には、第2温度センサ219が備わる。第2温度センサ219は、NSR触媒217の触媒床温たるNSR触媒床温Tnsrを検出することが可能に構成されたセンサである。第2温度センサ219は、ECU100と電気的に接続されており、検出されたNSR触媒床温Tnsrは、ECU100により一定又は不定の周期で取得される構成となっている。
<実施形態の動作>
エンジン200では、NSR触媒217がNOxを吸蔵する過程で、NOx吸蔵材が排気中の硫黄を硫酸塩又は亜硫酸塩等の形で吸蔵することによりS被毒する。NSR触媒217におけるS被毒の度合いが大きくなると、NSR触媒217におけるNOx吸蔵能力が低下して、エンジン200のNOx排出量が増加する。このため、エンジンシステム10では、ECU100により基本制御が実行され、NSR触媒217に吸蔵された硫黄を、適宜HSやSOx等の硫黄含有物として脱離させ、NOx吸蔵能力の回復が図られる。
ここで、図2を参照し、S再生制御の詳細について説明する。ここに、図2は、S再生制御のフローチャートである。
図2において、ECU100は、NSR触媒217のS被毒量Snsrが閾値Snsr1以上であるか否かを判別する(ステップS101)。ここで、ECU100は、所定の時間周期で、NSR触媒床温Tnsrとエンジン200の燃料消費量とに基づいて単位S被毒量を演算し、演算された単位S被毒量を前回値に加算することによって、NSR触媒217のS被毒量Snsrを積算値として記憶している。ステップS101では、記憶されている最新のS被毒量Snsrが閾値Snsr1以上であるかが判別される。尚、閾値Snsr1は適合値であり、例えば、NSR触媒217におけるNOx吸蔵能力の低下が、実践上看過し得ない程度に顕在化し得るS被毒量として設定されている。
NSR触媒217のS被毒量Snsrが閾値Snsr1未満である場合(ステップS101:NO)、ECU100は、S再生要求がないものとして処理をステップS101に戻す。一方、S被毒量Snsrが閾値Snsr1以上である場合(ステップS101:YES)、ECU100は、NSR触媒217においてS再生要求が生じたものとして、処理をステップS102に移行させる。
ステップS102では、酸化触媒216のS被毒量Sccoが閾値Scco1以上であるか否かが判別される。
ここで、酸化触媒216も、触媒担体が塩基性であるためにNSR触媒217と同様S被毒する。ECU100は、NSR触媒217のS被毒量Snsrを算出したのと同様に、所定の時間周期で、酸化触媒床温Tccoとエンジン200の燃料消費量とに基づいて酸化触媒216の単位S被毒量を演算し、演算された単位S被毒量を前回値に加算することによって、酸化触媒216のS被毒量Sccoを積算値として記憶している。ステップS102では、記憶されている最新のS被毒量Sccoが閾値Scco1以上であるかが判別される。尚、閾値Scco1については後述する。
酸化触媒216のS被毒量Sccoが閾値Scco1未満である場合(ステップS102:NO)、ECU100は、NSR触媒床温Tnsrの目標値たる目標温度Tnsrtgを、再生温度TnsrHに設定する(ステップS107)。
係る再生温度TnsrHは、NSR触媒217におけるS再生を少なくとも実践上不足のないように(好適には、NSR触媒217が熱負荷により溶損しない範囲で可及的に高効率にS再生がなされるように)決定された、本発明に係る「再生温度」の一例である。本実施形態において、再生温度Tnsrは、概ね700℃前後の値に設定されている。尚、再生温度Tnsrは、エンジン200の通常の動作範囲においてNSR触媒床温Tnsrが採り得る温度よりも十分に高い値となっている。
目標温度Tnsrtgが再生温度TnsrHに設定されると、ECU100は、燃焼リッチ雰囲気におけるS再生制御を実行する(ステップS108)。この際、ユニットインジェクタ207の駆動制御を介して、排気空燃比AFがS再生用のリッチ空燃比AFrich(例えば、ストイキ値を14.6とした場合に、14・2程度の値)に制御される。
より具体的には、排気空燃比をリッチ側に推移させるための燃料噴射は、吸気工程終期のアフター噴射として実行される。一方、エンジン200の出力トルクがS再生制御の実行前後で変化しないように、ECU100は、スロットルバルブ204の開度を絞り、吸入空気量を減少させる。その結果、トルクショックを生じさせることなく、排気空燃比がリッチ空燃比AFrichに変化し、排気は燃焼リッチ雰囲気となって、排気管212に供給される。
尚、NSR触媒床温Tnsrの制御は、第2温度センサ219により検出されるNSR触媒床温Tnsrをフィードバックした、空燃比のデューティ制御により実現される。より具体的には、ECU100は、排気空燃比AFを、ストイキ空燃比とリッチ空燃比AFrichとの間で二値的に変化させると共に、それら各空燃比の制御期間の長さの比(即ち、一種のデューティ比)をフィードバック量に応じて変化させる(即ち、排気空燃比AFがリッチ空燃比AFrichに制御される期間が長い程、NSR触媒床温Tnsrの上昇が促される)ことにより、NSR触媒床温Tnsrを迅速且つ正確に目標温度Tnsrtg(ここでは、再生温度TnsrH)に収束させる。再生温度TnsrHを目標温度としたS再生制御は、本発明に係る「第1制御手段」によりなされる上述した「S再生制御」の一例である。
S再生制御が実行されると、NSR触媒217のS被毒量Snsrが閾値Snsr0(Snsr0<Snsr1)未満まで低下したか否かが判別される(ステップS109)。尚、閾値Snsr0は、NSR触媒217におけるNOx吸蔵能力が回復した旨の判断を下し得る適合値であり、ハンチング防止のため、上述した閾値Snsr0よりも十分に小さい値に設定されている。
S被毒量Snsrが閾値Snsr0以上である場合(ステップS109:NO)、ECU100は、処理をステップS107に戻し、一連の処理を繰り返すと共に、S被毒量Snsrが閾値Snsr0未満まで低下した場合(ステップS109:YES)、処理をステップS101に戻す。即ち、実質的に次なるS再生要求が生じるまで処理は待機状態に維持される。
一方、ステップS102に係る判別において、酸化触媒216のS被毒量Sccoが閾値Scco1以上である旨が判別された場合(ステップS102:YES)、ECU100は、NSR触媒217の目標温度Tnsrtgを、初期値TnsrL0に対し所定周期毎に徐変量ΔTnsrを加算してなる可変値としての抑制温度TnsrLに設定する(ステップS103)。即ち、最初に訪れるステップS103において、抑制温度TnsrLはTnsrL0であり、以下所定周期毎にTnsrLは、TnsrL0+nΔTnsr(n=1,2,・・・)と変化する。
目標温度Tnsrtgの設定が終了すると、ECU100は、設定された目標温度Tnsrtg(即ち、TnsrL)が、先に述べた再生温度TnsrH未満であるか否かを判別する(ステップS104)。
目標温度Tnsrtgが再生温度TnsrH以上である場合(ステップS104:NO)、処理はステップS107に移行され、無条件に目標温度が再生温度TnsrHに設定される。即ち、NSR触媒床温Tnsrは、再生温度TnsrHを上限としてその目標値が設定される。但し、ステップS104に係る抑制温度TnsrLの設定プロセスにおいて、徐変量ΔTnsrの加算周期は十分に長く採られており、且つ徐変量ΔTnsrの値も十分に小さく採られているため、抑制温度TnsrLは、基本的には再生温度TnsrH未満の温度領域で設定される。
尚、抑制温度TnsrLの初期値TnsrL0は、NSR触媒床温Tnsrが通常採り得る温度よりは高く、且つ徐変量の加算に伴いNSR触媒床温Tnsrが変化した場合にも、NSR触媒床温Tnsrが、NSR触媒217におけるリッチ雰囲気中のS再生が十分に行われ難い程度に再生温度TnsrHよりも低い温度範囲に維持されるように設定されている。例えば、初期値TnsrL0は、600℃前後であってもよい。
尚、ここでは、所定周期毎に抑制温度TnsrLが徐変されることとしたが、抑制温度TnsrLは固定値であってもよい。また、所定周期の設定態様も自由であり、例えば、NSR触媒床温Tnsrが目標温度に到達した時点で次なる目標温度が設定されてもよい。
目標温度Tnsrtgが抑制温度TnsrLに設定されると、ECU100は、ステップS108と同様の燃焼リッチ雰囲気におけるS再生制御であるS抑制制御を実行する(ステップS105)。但し、第2温度センサ219により検出されるNSR触媒床温Tnsrをフィードバックしてなされる上述した空燃比のデューティ制御の実行態様は、目標温度Tnsrtgの差異に応じてステップS108と異なる。再生温度TnsrLを目標温度としたS抑制制御は、本発明に係る「第2制御手段」によりなされる上述した「S抑制制御」の一例である。尚、S抑制制御の詳細な効果については、後述する。
S抑制制御が開始されると、酸化触媒216のS被毒量Sccoが、閾値Scco0(Scco0<Scco1)未満まで低下したか否かが判別される(ステップS106)。尚、閾値Sccoは、少なくともハンチング防止のため、上述した閾値Scco1よりも十分に小さい値に設定される。
S被毒量Sccoが閾値Scco0以上である場合(ステップS109:NO)、ECU100は、処理をステップS103に戻し、一連の処理を繰り返すと共に、S被毒量Sccoが閾値Scco未満まで低下した場合(ステップS106:YES)、処理をステップS107に移行する。即ち、NSR触媒217におけるS再生の態様は、S抑制制御から上述したS再生制御に切り替わる。
次に、図3を参照し、本実施形態の効果について、視覚的に説明する。ここに、図3は、基本制御の実行過程における各触媒の状態を表すタイミングチャートである。
図3において、上段から順に、酸化触媒216のS被毒量Sccoの時間特性、NSR触媒217のS被毒量Snsrの時間特性、NSR触媒217の目標温度Tnsrtgの時間特性及び車両のテールエンドにおけるSOx濃度Dsoxの時間特性が配列している。
図3において、時刻T0以降の時刻T1において、NSR触媒217のS被毒量Snsrが閾値Snsr1に達し、上述したS再生要求が生じたとする。この際、酸化触媒216のS被毒量Sccoは上述した閾値Scco1を超えており、ECU100によりS再生制御に先んじてS抑制制御が実行される。この際、上述したように、NSR触媒217の目標温度Tnsrtgは、抑制温度TnsrLの初期値TnsrL0に設定される。
ここで、抑制温度TnsrLにおいては、NSR触媒217におけるS再生は、目標温度が低いことに起因して還元剤の増量が抑制される(還元剤の増量により温度上昇が促されるため)ことと、NSR触媒床温Tnsrが再生温度に達しないことによって、その進行速度が顕著に緩慢となる。尚、NSR触媒217におけるS被毒量Snsrの時間特性は、図示PRF_Snsr(実線参照)として表される。
一方、図示PRF_Scco(実線参照)として表される酸化触媒216におけるS被毒量Sccoを見れば明らかなように、酸化触媒216におけるS再生は、十分なリッチ雰囲気でなくても、酸化触媒床温Tcco(本実施形態では、制御に利用されていないが、基本的にNSR触媒床温Tnsrの高低が夫々高低に対応する)の上昇に応じて、顕著に進行する。
これは、触媒中におけるS吸蔵形態が、酸化触媒216とNSR触媒217とで異なることに起因している。即ち、NSR触媒217では、硫黄が化学的に安定な硫酸塩又は亜硫酸塩として吸蔵されることによりS脱離が生じ難いのに対し、酸化触媒216では、比較的に簡単にS脱離が生じるため、S抑制制御の実行期間においては、酸化触媒216からのS脱離のみが進行するのである。
S抑制制御による酸化触媒216におけるS再生が支配的に進行し、時刻T2において、酸化触媒216におけるS被毒量Sccoが閾値Scco0に到達すると、S再生に係る制御は、S抑制制御からS再生制御に切り替わる。即ち、NSR触媒床温Tnsrtgは、再生温度TnsrHに設定され(NSR触媒床温Tnsrtgの時間特性は、図示PRF_Tnsrtg参照)、上述したリッチ空燃比AFrichのデューティ比が大きくなって、温度上昇及び還元剤の増加が促進される。その結果、時刻T2を境にNSR触媒217のS被毒量Snsrが減少を開始する。
ここで、テールエンドのSOx濃度Dsoxの特性(図示PRF_Dsox参照)を見れば明らかなように、本実施形態に係る基本制御によれば、S抑制制御がなされる時刻T1からT2までの期間において酸化触媒216からのS脱離が支配的に促進され、時刻T2以降はNSR触媒217からのS脱離が支配的に促進される。即ち、NSR触媒217が大量の硫黄含有物に晒される可能性が極めて低くなっており、SOx濃度Dsoxは、予め設定された許容値Dsoxthを超えることはなく、エミッションの悪化が防止される。
ここで、比較例として、NSR触媒217におけるS再生要求が生じた際に即座にS再生制御がなされる場合の特性を図示鎖線として表すと、時刻T1において、目標温度Tnsrtgが再生温度TnsrHに設定される(PRF_cmp3参照)ため、リッチ空燃比AFrichのデューティ比は相対的に大きくなり、相対的に多くの還元剤がNSR触媒217に到達する。その結果、時刻T1において、NSR触媒217からの顕著なS脱離が開始される(PRF_cmp2参照)。
一方で、酸化触媒216におけるS脱離も、NSR触媒Tnsrの温度上昇が促進されることにより酸化触媒216の温度上昇も促進されるため、本実施形態と較べて更に促進される形となり(図示PRF_cmp1参照)、時刻T1を境にS再生が急速に進行する。その結果、NSR触媒217が過渡的に大量の硫黄含有物に晒され、硫黄含有物がNSR触媒217をすり抜けてテールエンドに大量に放出される。このため、図示PRF_cmp4に示す如く、S再生制御開始初期(即ち、時刻T1近傍)において、SOx濃度Dsoxは、許容値Dsoxthを大きく超過して、エミッションの悪化が生じることとなる。
このように、本実施形態によれば、酸化触媒216のS被毒量Sccoが閾値Scco1を超えた場合に、S再生制御(目標温度が再生温度である)の実行に先んじてS抑制制御(目標温度が抑制温度である)が実行されることによって、酸化触媒216からの急激なS脱離が抑制され(即ち、「S抑制制御」と称される所以である)、且つNSR触媒217におけるS脱離が顕著に阻害される。このため、NSR触媒217のS再生を行う際に、エンジン200のエミッションの悪化が好適に防止されるのである。
補足すると、酸化触媒216のS被毒量Sccoの閾値Scco1とは、上記比較例の如き制御プロセスが実行された場合に、テールエンドにおけるSOx濃度Dsoxが許容値Dsoxthを超過しかねない旨に相当する値に設定される。即ち、SccoがScco1未満であれば、S再生要求に応じて即座にS再生制御が実行されても少なくとも実践上は問題がない。但し、S抑制制御は、酸化触媒216からの急速なS脱離を抑制し得るから、例えば、S再生要求が生じた場合に常に実行されてもよい。また、S抑制制御の実行期間は、本実施形態で説明した、酸化触媒のS被毒量Scooに基づいて決定されずともよく、予め設定された固定又は可変な期間であってもよい。
<第2実施形態>
次に、図4を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。ここに、図4は、第2実施形態に係る基本制御の実行過程における各触媒の状態を表すタイミングチャートである。尚、同図において、図3と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図4において、図3における目標温度Tnsrtgの時間特性に替えて、目標空燃比AFtgの時間特性(図示、PRF_AFtg参照)が示される。ここで、本実施形態では、目標空燃比AFtgが、時刻T1においてストイキ空燃比AFstから一旦リッチ空燃比AFrich1(AFrich1>AFrich)まで低下させられ、AFrich1からAFrichまでは時間経過と共に漸減される。
本実施形態によれば、排気空燃比AFがストイキ空燃比AFstからリッチ空燃比AFrichまで二値的に切り替えられる場合(第1実施形態に相当し、図示PRF_cmp5参照)と較べ、排気空燃比の連続制御により酸化触媒216に供給される還元剤の量をより精細に制御することが可能となるため、S抑制制御を実行するに際して、NSR触媒床温Tnsrの変化量及び酸化触媒216のS脱離量(S被毒量Sccoの減少量)をより精細に制御することが可能となる。
従って、テールエンドにおけるSOx濃度Dsoxをより精細に制御することが可能となって、NSR触媒217のS再生時におけるエミッションの悪化が好適に防止される。
<第3実施形態>
次に、図5を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。ここに、図5は、第3実施形態に係るエンジンシステム20の構成を概念的に表してなる概略構成図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図5において、エンジンシステム20は、エンジン200にHC添加弁220を備える点において、第1及び第2実施形態に係るエンジンシステム10と相異している。HC添加弁220は、ユニットインジェクタ207に対する燃料供給ラインのうち低圧側のラインから分岐した分岐管(図示省略)に接続された一種のインジェクタであり、ECU100と電気的に接続されることにより、その動作がECU100に制御される構成となっている。
エンジンシステム20においては、ECU100は、HC添加弁220の駆動制御により、排気管212に未燃状態のHCを供給することが可能であり、HC添加弁220を介して排気にHCが添加された場合には、燃焼室内の燃焼形態がストイキであるにせよ、酸化触媒216に到達する排気は、その排気空燃比がリッチ空燃比となり、本発明に係る「リッチ雰囲気」の他の一例たる添加リッチ雰囲気となる。
次に、図6を参照し、第3実施形態における基本制御について説明する。ここに、図6は、第3実施形態における基本制御のフローチャートである。尚、同図において、図3と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図6において、ECU100は、第1実施形態に係る燃焼リッチ雰囲気によるS抑制制御に替えて、添加リッチ雰囲気におけるS抑制制御を実行する(ステップS201)。ここで、排気にHCが添加されることにより生成される添加リッチ雰囲気では、還元剤がHCとなる。HCは、燃焼リッチ雰囲気における還元剤であるCOと較べて還元力が弱いため、本実施形態では、S抑制制御における酸化触媒216からのS脱離速度が、第1実施形態と較べて低下する。このため、酸化触媒216からの急速なS脱離を防止することが可能となり、NSR触媒217のS再生時におけるエミッションの悪化が好適に防止される。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の排気浄化システムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係るエンジンシステムの構成を概念的に表してなる概略構成図である。 図1のエンジンシステムにおいてECUにより実行される基本制御のフローチャートである。 図1のエンジンシステムに備わる各触媒について図2の基本制御の実行過程における状態を表してなるタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る基本制御のフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るエンジンシステムの構成を概念的に表してなる概略構成図である。 図5のエンジンシステムにおいてECUにより実行される基本制御のフローチャートである。
符号の説明
10…エンジンシステム、100…ECU、200…エンジン、203…吸気管、204…スロットルバルブ、207…ユニットインジェクタ、212…排気管、216…酸化触媒、217…NSR触媒、220…HC添加弁。

Claims (4)

  1. 排気空燃比を変化させることが可能な排気空燃比可変手段を備えた内燃機関の排気浄化システムであって、
    前記内燃機関の排気経路に設置された酸化触媒と、
    前記排気経路に設置され、リッチ雰囲気における硫黄の再生が可能なNSR触媒と、
    前記NSR触媒に吸蔵された硫黄の再生要求が生じた場合に、前記NSR触媒において基準温度よりも高い所定の再生温度における前記吸蔵された硫黄の再生がなされるように前記排気空燃比可変手段を制御する第1制御手段と、
    前記再生温度における硫黄の再生に先んじて、前記NSR触媒の温度が前記再生温度未満の抑制温度となるように前記排気空燃比可変手段を制御する第2制御手段と
    を具備することを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記酸化触媒の硫黄被毒量を特定する特定手段と、
    前記特定された硫黄被毒量に基づいて前記硫黄被毒量が第1基準値以上であるか否かを判別する第1判別手段と
    を更に具備し、
    前記第2制御手段は、前記硫黄被毒量が前記第1基準値以上である旨が判別された場合に、前記再生温度における硫黄の再生に先んじて前記NSR触媒の温度が前記抑制温度となるように前記排気空燃比可変手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記特定された硫黄被毒量に基づいて前記硫黄被毒量が前記第1基準値未満の値である第2基準値未満であるか否かを判別する第2判別手段を更に具備し、
    前記第1制御手段は、前記硫黄被毒量が前記第2基準値未満である旨が判別された場合に、前記再生温度における硫黄の再生が開始されるように前記排気空燃比可変手段を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記排気空燃比可変手段は、燃焼室において前記リッチ雰囲気を生成可能な第1手段と、前記排気経路における前記酸化触媒の上流側において排気中にHCを添加することにより前記リッチ雰囲気を生成可能な第2手段とを含み、
    前記第2制御手段は、前記NSR触媒の温度が前記抑制温度となるように前記第2手段を制御し、
    前記第1制御手段は、前記再生温度における硫黄の再生がなされるように前記第1手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
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