JP4981635B2 - 信号処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、信号処理システムに関し、詳しくは、少なくとも2つのアナログ信号を切り換えて出力する信号処理システムに関する。
異なる機能を有する多数の回路が一体に形成された集積回路において、各回路への信号の入力および各回路の信号処理結果の出力は、集積回路のパッケージに設けたピン(入出力端子)を介して行われる。ピンの数が入出力の数より少ない場合には、切換スイッチ回路を設けて入出力する信号を切り換えることにより、複数の回路でピンを共有することが一般的に行われている。
上述したような切換スイッチ回路で出力を切り換える方法としては、例えば、特許文献1に記載の信号処理回路が知られている。この特許文献1に係る信号処理回路は自動焦点検出装置に係わる回路であり、同文献の図14に記載されている回路のうち、信号処理回路の出力の切り換えに関係する部分のみを図12に示す。
特許2666274号公報
この信号処理回路は、センシング部104(原図では光電変換部15)、第1のアナログ信号出力回路110、第1の演算回路119、および制御回路114からなるクロック同期回路100と、第2のアナログ信号出力回路112(原図では温度検出回路19)、および第2の演算回路121からなるクロック非同期回路120と、スイッチ(SW1)132(原図ではアナログスイッチAN4)、スイッチ(SW2)133(原図ではアナログスイッチAN5)、およびインバータ131からなる切換回路130と、負荷容量(C1)140(原図では不図示)から構成されたセンサIC(Integrated Circuit)1000である。
制御回路114は、外部から入力されるクロックCLKに同期した制御信号phi(x)、sh(x)、str_sel、ana_selを出力する。センシング部104は、光信号を電気信号に変換する回路であり、制御回路114から入力される制御信号phi(x)に同期した信号を出力する。第1のアナログ信号出力回路110は、センシング部104の出力が入力され、制御回路114から入力される制御信号sh(x)に同期したクロック同期信号Vscを出力する。第1の演算回路119は、クロック同期信号Vscが入力され、制御回路114から入力される制御信号str_selに同期した信号を出力する。一方、第2のアナログ信号出力回路112は、周囲の温度に応じた信号を生成する回路であり、クロックCLKに同期しないクロック非同期信号Vnscを出力する。第2の演算回路121は、クロック非同期信号Vnscが入力され、この信号を演算増幅して出力する。
切換回路130は、入力される2つの信号から一方を選択し、出力する回路である。スイッチ(SW1)132の制御端子には、制御回路114から制御信号ana_selが入力され、スイッチ(SW2)133の制御端子には、インバータ131を介した制御信号ana_selが入力される。クロック同期回路100の出力端子はスイッチ(SW1)132の一端に接続され、クロック非同期回路120の出力端子はスイッチ(SW2)133の一端に接続される。スイッチ(SW1)132とスイッチ(SW2)133の他端は共通に接続され、これがセンサIC1000の出力端子となり、出力信号Voutを出力する。出力信号Voutは負荷容量(C1)140に入力される。制御回路114からの制御信号ana_selがHレベルになると、スイッチ(SW1)132がオン(閉)、スイッチ(SW2)133がオフ(開)となり、クロック同期信号Vscを演算増幅した信号がセンサIC1000から出力される。一方、制御信号ana_selがLレベルに切り換わると、スイッチ(SW2)133がオン(閉)、スイッチ(SW1)132がオフ(開)となり、クロックCLKとは係わりのないクロック非同期信号Vnscを演算増幅した信号がセンサIC1000から出力される。
このような従来の信号処理回路では、第1の演算回路119の出力端子にスイッチ(SW1)132が接続され、第2の演算回路121の出力端子にスイッチ(SW2)133が接続されるため、スイッチ(SW1)132またはスイッチ(SW2)133のオン抵抗と負荷容量(C1)140によって高域遮断フィルタ(ローパスフィルタ)が形成されてしまう。このため、スイッチ(SW1)132がオン(閉)になった場合には、クロック同期回路100から出力される信号の周波数帯域が、スイッチ(SW1)132のオン抵抗および負荷容量(C1)140によって形成される高域遮断フィルタのカットオフ周波数より低くなるようにしなければならなかった。つまり、高域遮断フィルタにより信号通過帯域が制限されてしまい、読み出し速度の向上が困難であった。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、負荷容量による信号帯域の制限を受けることなく、2種類の信号を1つの端子より出力できる信号処理システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、第1の発明に係わる信号処理システムは、クロックに同期した第1のアナログ信号を出力する第1のアナログ信号出力部と、クロックに同期しない第2のアナログ信号を出力する第2のアナログ信号出力部と、入力される信号に所定の演算を実行して出力する演算部と、前記演算部に対する入力を前記第1のアナログ信号または前記第2のアナログ信号に変更すると共に、その変更に同期して前記演算部の機能を変更する制御部を有し、前記演算部は、オペアンプと、第1の容量と、第2の容量と、第1のスイッチと、第2のスイッチと、第3のスイッチとで構成され、前記第1の容量は前記オペアンプの反転入力端子と前記第1のアナログ信号出力部の第1の出力端子の間に接続され、前記第1のスイッチは前記オペアンプの非反転入力端子と前記第1のアナログ信号出力部の第2の出力端子の間に接続され、前記第2のスイッチは前記オペアンプの非反転入力端子と前記第2のアナログ信号出力部の出力端子の間に接続され、前記第2の容量および前記第3のスイッチは、前記オペアンプの反転入力端子と出力端子の間に並列に接続され、前記制御部は前記第3のスイッチの開閉による前記演算部の機能変更に同期して、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチを制御する。
また、第の発明に係わる信号処理システムは、前記第1の発明において、前記演算部が前記第2のアナログ信号出力部に係る信号を出力中に、前記第1のアナログ信号出力部へのクロックの供給を停止させる前記制御部を有する。
さらに、第の発明に係わる信号処理システムは、前記第1の発明または前記第2の発明において、前記第1のアナログ信号出力部がCCDセンサ回路であり、前記第2のアナログ信号出力部が温度検出回路である。
の発明に係わる信号処理システムは、クロックに同期した第1のアナログ信号を出力する第1のアナログ信号出力部と、クロックに同期しない第2のアナログ信号を出力する第2のアナログ信号出力部と、前記第1のアナログ信号出力部と前記第2のアナログ信号出力部の出力端子に接続され、前記第1のアナログ信号と前記第2のアナログ信号のどちらかを選択的に切り換えて出力する切換部と、前記切換部によって選択された前記第1のアナログ信号または前記第2のアナログ信号のいずれかが入力される演算部と、を有し、前記演算部は、オペアンプと受動素子にて構成され、前記オペアンプの反転入力端子と前記切換部との間には入力容量が接続され、前記オペアンプの前記反転入力端子と出力端子との間には、スイッチと帰還容量が並列に接続され、前記スイッチの切り換えにより、前記演算部の機能を変更する。
の発明に係わる信号処理システムは、前記第の発明において、前記第2のアナログ信号を出力の際には、前記クロックを停止する。
の発明に係わる信号処理システムは、前記第1乃至第5の発明において、前記演算部は、前記第1のアナログ信号を入力する際には、反転増幅回路として機能し、一方、前記第2のアナログ信号を入力する際には、ボルテージフォロア回路として機能する。
第1の発明によれば、演算部に入力される信号の切り換えに応じて、演算部の機能を変更することにより、演算部の出力側に接続される負荷容量による帯域制限を受けることなく、一つの端子から異なる出力を得ることができる。
また、第の発明によれば、オペアンプの非反転入力端子に接続された2つのスイッチを排他的に切り換え、この切り換えに同期してオペアンプの反転入力端子と出力端子の間に設けられたスイッチの開閉を切り換えることによって、演算部の構成を変更させることができ、演算部の出力側に接続される負荷容量によって帯域制限を受けることなく、一つの端子から異なる出力を得ることができる。
さらに、第の発明によれば、第2のアナログ信号に係わる信号を出力中に、第1のアナログ信号出力部へのクロックの供給を停止させている。このため、出力中の第2のアナログ信号にクロック同期ノイズが重畳されてしまうことを低減することができる。
さらに、第の発明によれば、CCDセンサ回路と温度検出回路を有する信号処理システムおいて、1つの出力端子を2つの信号処理の結果で共有することができる。
の発明によれば、第1のアナログ信号出力部および第2のアナログ信号出力部と、演算部との間にスイッチを有する切換部を設け、演算部に入力されるアナログ信号の切り換えに応じて演算部の機能を変更しているので、演算部の出力側に接続される負荷容量が切換部のスイッチと直結して高域遮断フィルタを構成することがなく、このため、負荷容量によって帯域制限を受けることなく、一つの端子から異なる出力を得ることができる。また、第4の発明によれば、演算部の機能を変更することが可能となる。
の発明によれば、クロック非同期の第2のアナログ信号の出力中には、第1のアナログ信号出力部へのクロックの供給を停止させており、このため、出力中の第2のアナログ信号にクロック同期ノイズが重畳されてしまうことを低減することができる。
の発明によれば、演算部の回路構成を、クロック同期のアナログ信号を出力中は反転増幅回路に、クロック非同期のアナログ信号を出力中はボルテージフォロア回路に変更することができる。
(第1実施形態)
以下、図面に従って本発明を適用した信号処理システムの好ましい実施形態について説明する。図1から図3は本発明の第1実施形態に係わり、図1は信号処理回路を組み込んだセンサIC1のブロック図であり、図2はセンサIC1中の演算回路2のブロック図であり、図3は入出力信号と各制御信号の関係および各スイッチの状態を示す図である。
センサIC1は、センシング部4、第1のアナログ信号出力部10、第2のアナログ信号出力部12、切換回路11、演算回路2、および制御回路14から構成されている。切換回路11は、第1のスイッチ(S1)41、第2のスイッチ(S2)42、およびインバータ29から構成されている。制御回路14は、外部から入力されるクロックORG_CLKに同期した制御信号phi(x)、sh(x)、ana_sel、str_selをそれぞれ生成して、出力する。制御信号phi(x)はセンシング部4に、制御信号sh(x)は第1のアナログ信号出力部10に、制御信号ana_selは切換回路11に、制御信号str_selは演算回路2に、それぞれ出力される。センシング部4は、制御回路14からクロックORG_CLKに同期した制御信号phi(x)が入力され、この制御信号phi(x)に同期してセンサ信号Vfdaを出力する。
第1のアナログ信号出力部10には、センサ信号VfdaとクロックORG_CLKに同期した制御信号sh(x)が入力される。第1のアナログ信号出力部10は、センサ信号Vfdaに対して信号処理を施し、制御信号sh(x)に同期して、クロック同期信号Vsc1および基準信号Vsc2を出力する。クロック同期信号Vsc1は第1の入力信号Vin1として演算回路2に、基準信号Vsc2は切換回路11の第1のスイッチ(S1)41に、それぞれ入力される。
第2のアナログ信号出力部12は、制御回路14からの制御信号を必要とせず、クロックORG_CLKに係わりのないクロック非同期信号Vnscを切換回路11の第2のスイッチ(S2)42に出力する。
切換回路11は、演算回路2への入力信号を切り換えるための回路であり、第1のスイッチ(S1)41の一端には基準信号Vsc2が入力され、第2のスイッチ(S2)42の一端にはクロック非同期信号Vnscが入力される。第1のスイッチ(S1)41および第2のスイッチ(S2)42の他端は共通に接続され、この共通端から出力される信号は第2の入力信号Vin2として演算回路2に入力される。したがって、演算回路2には、第1のアナログ信号出力部10から出力されるクロック同期信号Vsc1が第1の入力信号Vin1として入力され、切換回路11から出力される信号が第2の入力信号Vin2として入力される。また、制御回路14から出力される制御信号str_selが入力される。演算回路2は制御信号str_selの状態に応じて演算機能が変更され、その演算結果をセンサIC1の出力信号Voutとして出力する。出力信号Voutの出力端子には、負荷容量(C1)140が接続される。
第1のスイッチ(S1)41の開閉は、制御回路14からの制御信号ana_selによって制御されており、制御信号ana_selがHレベルのときにオン(閉)となり、Lレベルのときにオフ(開)となる。また、第2のスイッチ(S2)42の開閉は、インバータ29を介した制御信号ana_selによって制御されており、制御信号ana_selがLレベルのときにオン(閉)となり、Hレベルのときにオフ(開)となる。したがって、第1のスイッチ(S1)41と第2のスイッチ(S2)42は、インバータ29により排他的に動作する。
次に、演算回路2の詳細について、図2を用いて説明する。演算回路2は、オペアンプ30、入力容量(Ci)44、帰還容量(Cf)45、および帰還スイッチ(S3)43で構成されている。入力容量(Ci)44の一端は第1の入力信号Vin1の入力端子に接続され、他端はオペアンプ30の反転入力端子に接続されている。帰還容量(Cf)45と帰還スイッチ(S3)43は、オペアンプ30の反転入力端子と出力端子の間に並列に接続されている。オペアンプ30の非反転入力端子は、第2の入力信号Vin2の入力端子に接続されており、オペアンプ30の出力端子は、出力信号Voutの出力端子に接続されている。帰還スイッチ(S3)43の制御端子は制御信号str_selに接続されている。
帰還スイッチ(S3)43は、入力される制御信号str_selによって開閉制御がなされる。すなわち、制御信号str_selがHレベルの場合には、帰還スイッチ(S3)43がオン(閉)となり、Lレベルの場合には、帰還スイッチ(S3)43がオフ(開)となる。
次に、このように構成された本発明の第1実施形態の動作について、図3を用いて説明する。まず、第1のアナログ信号出力部10の信号を出力する場合は、各制御信号を図3の上段に示す状態にし、各スイッチの開閉関係を制御する。
すなわち、制御信号ana_selをHレベルとすることによって、第1のスイッチ(S1)41をオン(閉)とし、第2のスイッチ(S2)42をオフ(開)とする。これによって、演算回路2の第1の入力信号Vin1にはクロック同期信号Vsc1が入力され、第2の入力信号Vin2には基準信号Vsc2が入力される。また、制御信号str_selをLレベルとすることによって、帰還スイッチ(S3)43をオフ(開)とする。これによって、演算回路2は入力容量(Ci)44と帰還容量(Cf)45の容量比によって決まる増幅率を持つ反転増幅回路となる。この結果、演算回路2は、クロック同期信号Vsc1と基準信号Vsc2の差分を(Ci/Cf)倍した信号を出力信号Voutとして出力する。
また、第2のアナログ信号出力部12の出力であるクロック非同期信号Vnscを出力する場合には、各制御信号を図3の下段に示す状態にし、各スイッチの開閉関係を制御する。すなわち、制御信号ana_selをLレベルとすることによって、第1のスイッチ(S1)41をオフ(開)とし、第2のスイッチ(S2)42をオン(閉)とする。これによって演算回路2の第1の入力信号Vin1にはクロック同期信号Vsc1が入力され、第2の入力信号Vin2にはクロック非同期信号Vnscが入力される。
また、制御信号str_selをHレベルとすることによって、帰還スイッチ(S3)43をオン(閉)とする。これによって、オペアンプ30の反転入力端子と出力端子の間は短絡され、演算回路2はボルテージフォロア回路として動作する。なお、オペアンプ30の反転入力端子と出力端子が短絡されるため、帰還容量(Cf)45の両端は同電位になる。そのため、帰還容量(Cf)45には電荷が蓄積されなくなり、演算回路2はスイッチトキャパシタ型反転増幅回路として動作しなくなる。
このように、制御信号ana_selと制御信号str_selを同時に切り換え、演算回路2へ入力する信号を変更すると共に、演算回路2の機能を変更することにより、クロックORG_CLKに同期したクロック同期信号Vsc1と基準信号Vsc2の差分を演算増幅した信号と、クロックORG_CLKに同期しないクロック非同期信号Vnscを演算増幅した信号の2つの異なる出力を一つのオペアンプ30で得ることができる。つまり、本実施形態においては、クロックORG_CLKに同期した信号を出力信号として出力する際には、演算回路2は帰還容量(Cf)45と入力容量(Ci)44の比で決まる増幅率を持つ反転増幅回路として機能し、クロックORG_CLKに非同期の信号を出力信号として出力する際には、演算回路2はボルテージフォロア回路として機能する。
また、本実施形態においては、負荷容量(C1)140と、第1のスイッチ(S1)41および第2のスイッチ(S2)42の間に演算回路2を接続していることから、従来技術のように、負荷容量(C1)140と、第1のスイッチ(S1)41あるいは第2のスイッチ(S2)42が直結し、第1のスイッチ(S1)41または第2のスイッチ(S2)42のオン抵抗と負荷容量(C1)140によって高域遮断フィルタが形成されることがなく、そのため、負荷容量(C1)140による信号帯域の制限を受けることがなくなる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係わる信号処理システムを図4および図5を用いて説明する。図4は第2実施形態に係わる信号処理回路を組み込んだセンサIC1のブロック図であり、図5は第2実施形態における入出力信号と各制御信号の関係を示す図である。図4に示すブロック図は、制御回路14を除いて図1に示した第1実施形態に係わるブロック図の構成と同様である。したがって、以下、相違点である制御回路14を中心に説明する。
制御回路14は、クロック生成回路13、デジタル信号生成回路16、および回路構成切換回路18から構成されている。クロック生成回路13は、制御信号ctrlおよび第1のクロックORG_CLKが外部より入力され、第2のクロックCLKを出力する。制御信号ctrlがHレベルの場合には、第2のクロックCLKは第1のクロックORG_CLKと同一の波形となり、また制御信号ctrlがLレベルの場合には、第2のクロックCLKはLレベルに固定される。
デジタル信号生成回路16は、第2のクロックCLKが入力され、制御信号phi(x)をセンシング部4に、制御信号sh(x)を第1のアナログ信号出力部10に出力する。第2のクロックCLKが第1のクロックORG_CLKと同一の場合には、制御信号phi(x)、sh(x)は第1のクロックORG_CLKに同期した波形になる。一方、第2のクロックCLKがLレベルに固定されている場合には、制御信号phi(x)、sh(x)もLレベルに固定される。
回路構成切換回路18は、外部から制御信号setが入力され、制御信号ana_selを切換回路11に、制御信号str_selを演算回路2に出力する。制御信号setがHレベルの場合には、制御信号ana_selはLレベルになり、制御信号str_selはHレベルになる。逆に、制御信号setがLレベルの場合には、制御信号ana_selはHレベルになり、制御信号str_selはLレベルになる。
次に、このように構成された本発明の第2実施形態の動作について、図5を用いて説明する。まず、第1のアナログ信号出力部10の信号を出力する場合は、各制御信号を図5の上段に示す関係となるように制御する。
すなわち、クロック生成回路13に入力される制御信号ctrlがHレベルになり、クロック生成回路13から第1のクロックORG_CLKと同一の第2のクロックCLKが出力される。第2のクロックCLKはデジタル信号生成回路16に入力され、デジタル信号生成回路16から第2のクロックCLKに同期した制御信号phi(x)がセンシング部4に、制御信号sh(x)が第1のアナログ信号出力部10に出力される。このため、この第2のクロックCLKに同期して、センシング部4からセンサ信号Vfdaが出力され、第1のアナログ信号出力部10からクロック同期信号Vsc1および基準信号Vsc2が出力される。
また、回路構成切換回路18に入力される制御信号setはLレベルになり、回路構成切換回路18からHレベルの制御信号ana_selとLレベルの制御信号str_selが出力される。制御信号ana_selは切換回路11に入力され、このため、第1のスイッチ(S1)41はオン(閉)となり、第2のスイッチ(S2)42はオフ(開)となる。したがって、切換回路11から基準信号Vsc2が出力される。制御信号str_selは演算回路2の帰還スイッチ(S3)43(図2参照)に入力され、帰還スイッチ(S3)43はオフ(開)となる。このため、演算回路2は反転増幅回路として機能する。
すなわち、第1実施形態と同様に、演算回路2の第1の入力信号Vin1としてクロック同期信号Vsc1が入力され、第2の入力信号Vin2として基準信号Vsc2が入力される。したがって、演算回路2からは、第1の入力信号Vin1と第2の入力信号Vin2の差分(Vin2−Vin1)を、入力容量(Ci)44と帰還容量(Cf)45の比によって決まる増幅率で増幅した出力信号Voutが出力される。
次に、第2のアナログ信号出力部12の信号を出力する場合は、各制御信号を図5の下段に示す関係となるように制御する。このときには、クロック生成回路13に入力される制御信号ctrlはLレベルになり、クロック生成回路13からの出力である第2のクロックCLKがLレベルになる。したがって、デジタル信号生成回路16より出力される制御信号phi(x)、sh(x)も、Lレベルとなる。このため、第2のクロックCLKに同期して、デジタル信号生成回路16内部のトランジスタが一斉にオン/オフするために発生する急激な電流変化がなくなり、この急激な電流変化によって引き起こされる電源/GND(グランド)線の電位変化が発生しなくなる。つまり、第2のアナログ信号出力部12からの出力は、第2のクロックCLKに同期して発生する電源/GND線の電位変化による影響を受けなくなる。
また、回路構成切換回路18に入力される制御信号setはHレベルになり、回路構成切換回路18からはLレベルの制御信号ana_selとHレベルの制御信号str_selが出力される。制御信号ana_selは切換回路11に入力され、このため、第1のスイッチ(S1)41はオフ(開)となり、第2のスイッチ(S2)42はオン(閉)となる。したがって、切換回路11からはクロック非同期信号Vnscが出力される。制御信号str_selは演算回路2の帰還スイッチ(S3)43に入力され、帰還スイッチ(S3)43はオン(閉)となる。このため、演算回路2のオペアンプ30の反転入力端子と出力端子の間は短絡状態となる。
したがって、演算回路2はボルテージフォロア回路として機能し、オペアンプ30の非反転入力端子にはクロック非同期信号Vnscが入力される。また、デジタル信号生成回路16に入力される第2のクロックCLKをLレベルに固定し、デジタル信号生成回路16の動作を停止させることで、電源/GND線の電位変動が発生しなくなる。この結果、第2のアナログ信号出力部12から電源/GND線の電位変化による影響を受けていないクロック非同期信号Vnscが出力され、ボルテージフォロア回路によって、そのまま出力信号Voutとして出力される。
このように第2実施形態においても、制御信号ana_selと制御信号str_selを同時に切り換え、演算回路2へ入力する信号を変更すると共に、演算回路2の機能を変更することにより、クロックORG_CLKに同期したクロック同期信号Vsc1と基準信号Vsc2との差分を演算増幅した信号と、クロックORG_CLKに同期しないクロック非同期信号Vnscを演算増幅した信号の2つの異なる出力を一つのオペアンプ30で得ることができる。また、演算回路2の負荷が負荷容量(C1)140だけになるため、高域遮断フィルタによる帯域制限を受けなくなる。
また、第2実施形態においては、クロック非同期信号Vnscを出力する際には、クロック生成回路13から出力される第2のクロックCLKをLレベルに固定している。そのため、デジタル信号生成回路16から出力される制御信号phi(x)、sh(x)もLレベルに固定され、第2のクロックCLKに同期して発生する電源/GND線の電位変化がなくなる。したがって、第2のアナログ信号出力部12からの出力が、第2のクロックCLKに同期して発生する電源/GND線の電位変化による影響を受けなくなる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係わる信号処理システムを図6から図11を用いて説明する。図6は第3実施形態に係わる信号処理回路を組み込んだセンサIC1とその周辺回路のブロック図であり、図7は第3実施形態における入出力信号と各制御信号の関係を示す図であり、図8から図11は第3実施形態における各信号の波形を示すタイミングチャートである。図6に示すブロック図は、第1実施形態に係わる図1のブロック図を基に、より具体的な回路構成を示している。
第3実施形態におけるセンサIC1は、クロック同期回路8、クロック非同期回路9、および演算回路2で構成されている。クロック同期回路8は、センシング部4、第1のアナログ信号出力部10、および制御回路14で構成されている。センシング部4は、CCD(Charge Coupled Device)転送路21、ゲート部22、PD部(Photo
Diode)23、FDA(Floating Diffusion Amplification)回路24で構成されている。第1のアナログ信号出力部10は、CDS(Correlated Double Sampling:相関2重サンプリング)回路25、第1のSH(Sample and Hold)回路26、第2のSH回路27で構成されている。制御回路14は、クロック生成回路13、デジタル信号生成回路16、レジスタ回路17、および回路構成切換回路18で構成されている。
クロック非同期回路9は、第2のアナログ信号出力部12および切換回路11で構成されている。第2のアナログ信号出力12は、温度検出回路15で構成されている。切換回路11は、第1のスイッチ(S1)41、第2のスイッチ(S2)42、およびインバータ29から構成されている。演算回路2は、オペアンプ30、帰還スイッチ(S3)43、入力容量(Ci)44、および帰還容量(Cf)45で構成されている。また、センサIC1の外部には、マイコン6およびA/D変換器7が配置されている。
マイコン6は、第1のクロックORG_CLK、第3のクロックIO_CLK、および制御信号ADTを生成する。第1のクロックORG_CLKの出力端子は、制御回路14内のクロック生成回路13に接続されている。第3のクロックIO_CLKの出力端子は、制御回路14内のレジスタ回路17に接続されている。また、制御信号ADTの出力端子は、A/D変換器7に接続されている。
制御回路14内のレジスタ回路17は、第3のクロックIO_CLKが入力され、制御信号ctrlおよび制御信号setを生成する。制御信号ctrlの出力端子はクロック生成回路13に接続され、制御信号setの出力端子は回路構成切換回路18およびデジタル信号生成回路16に接続されている。
クロック生成回路13は、マイコン6から入力された第1のクロックORG_CLKと、レジスタ回路17から入力された制御信号ctrlに基づいて、第2のクロックCLKを生成し、デジタル信号生成回路16に出力する。
デジタル信号生成回路16は、レジスタ回路17から入力された制御信号setに応じて制御信号phitg、phi1、phi2、phir、shcds、shsc1、shsc2を、第2のクロックCLKに同期して生成する。このデジタル信号生成回路16で生成された制御信号phitgの出力端子はゲート部22に、制御信号phi1、phi2の出力端子はCCD転送路21に、制御信号phirの出力端子はFDA回路24に、制御信号shcdsの出力端子はCDS回路25に、制御信号shsc1の出力端子は第1のSH回路26に、制御信号shsc2の出力端子は第2のSH回路27に、それぞれ接続されている。
PD部23は、被写体像などの画像を光電変換する複数の光電変換素子で構成された1次元あるいは2次元フォトダイオード列であり、入射光量に応じた信号電荷を発生する。ゲート部22は、PD部23で発生した信号電荷を制御信号phitgに同期してCCD転送路21に送る。CCD転送路21は、ゲート部22を通って送られてきた信号電荷を、制御信号phi1、phi2に同期して順次転送する。FDA回路24は、CCD転送路21から転送されてきた信号電荷を、制御信号phirに同期して信号電圧に変換し、センシング部4の出力としてセンサ信号Vfdaを出力する。
CDS回路25の入力端子は、第1のアナログ信号出力部10の入力端子であり、センシング部4から出力されるセンサ信号Vfdaが入力される。CDS回路25は、入力されたセンサ信号Vfdaに対し、制御信号shcdsに同期して、ノイズ除去および演算増幅を行い、その信号を画素信号Vcdsとして出力する。CDS回路25の出力端子は、第1のSH回路26および第2のSH回路27に接続されている。第1のSH回路26は制御信号shsc1に従って画素信号Vfdaをサンプルアンドホールドし、クロック同期信号Vsc1を出力する。同様に第2のSH回路27は制御信号shsc2に従って画素信号Vfdaをサンプルアンドホールドし、基準信号Vsc2を出力する。
温度検出回路15は、センサIC1の環境温度に応じた信号を出力する回路であり、マイコン6から出力される第1のクロックORG_CLKおよび第3のクロックIO_CLKの有無に係わらず、クロック非同期信号Vnscを出力する。
第1のスイッチ(S1)41の一端には基準信号Vsc2が入力され、第2のスイッチ(S2)42の一端にはクロック非同期信号Vnscが入力される。第1のスイッチ(S1)41の他端と第2のスイッチ(S2)42の他端は互いに接続され、この接続端から出力される信号が第2の入力信号Vin2として演算回路2に入力される。第1のスイッチ(S1)41の制御端子は、回路構成切換回路18の制御信号ana_selの出力端子に接続されており、第2のスイッチ(S2)42の制御端子は、インバータ29を介して制御信号ana_selの出力端子に接続されている。したがって、制御信号ana_selがHレベルの際には、第1のスイッチ(S1)41がオン(閉)、第2のスイッチ(S2)42がオフ(開)となり、一方、制御信号ana_selがLレベルの際には、第1のスイッチ(S1)41がオフ(開)、第2のスイッチ(S2)42のオン(閉)となる。
演算回路2は、第1のアナログ信号出力部10から出力されるクロック同期信号Vsc1が第1の入力信号Vin1として入力され、切換回路11から出力される信号が第2の入力信号Vin2として入力される。また、回路構成切換回路18から制御信号str_selが入力される。演算回路2の出力端子は、センサIC1の出力信号Voutの出力端子としてA/D変換器7に接続されている。ここでA/D変換器7は第1実施形態および第2実施形態に示した負荷容量(C1)140に相当する。この演算回路2は第1実施形態において図2を用いて説明した構成と同様であるので、詳細な説明は省略する。A/D変換器7は、センサIC1の出力信号Voutおよびマイコン6からの制御信号ADTが入力される。A/D変換器7は、制御信号ADTに同期して、出力信号VoutをA/D変換する。
次に、本発明の第3実施形態の動作について、図7から図11を用いて説明する。クロック非同期信号Vnscを出力する場合、すなわち、第2のアナログ信号出力部12からの信号を出力する場合は、各制御信号が図7の下段に示す関係となるように制御する。この状態は、第2実施形態の場合と同様であるので、詳細な説明は省略するが、演算回路2はボルテージフォロア回路の回路構成に切り換わり、また切換回路11の第2のスイッチ(S2)42がオン(閉)となり、第1のスイッチ(S1)41がオフ(開)となる。したがって、第2のアナログ信号出力部12内の温度検出回路15の出力が、ボルテージフォロア回路として機能する演算回路2を介して出力信号Voutとして出力される。
次に、第1のクロックORG_CLKに同期した信号を出力する場合、すなわち、第1のアナログ信号出力部10からの信号を出力する場合は、各制御信号が図7の上段に示す関係となるように制御する。この状態では、第2実施形態の場合と同様に、演算回路2は反転増幅回路の回路構成に切り換わり、また切換回路11の第1のスイッチ(S1)41がオン(閉)となり、第2のスイッチ(S2)42がオフ(開)となる。したがって、第1のアナログ信号出力部10から出力されるクロック同期信号Vsc1と基準信号Vsc2の差分が入力容量(Ci)44と帰還容量(Cf)45の比で決まる増幅率で増幅され、出力信号Voutとして出力される。
以下、各制御信号と各入出力信号の関係について、図8から図11に示すタイミングチャートを用いて詳述する。図8は蓄積時および画素読み出し時における各信号の状態を示すタイミングチャートであり、図9から図11は画素読み出し時の詳細を示すタイミングチャートである。図8では、蓄積モード時に温度出力であるクロック非同期信号Vnscが出力され、画素読み出しモード時に画素出力であるクロック同期信号Vsc1と基準信号Vsc2との差分を演算増幅した信号が出力されるとして記載している。クロック非同期信号Vnscを出力中は、特定のタイミングで出力される制御信号を必要としないため、詳細な説明は省略する。以降、図9から図11を用いて、クロック同期回路8からの信号を出力しているときの動作について詳細に説明する。
PD部23は、光電効果により、入射光量に応じた信号電荷を発生する。PD部23で発生した信号電荷は、制御信号phitgがLレベルの期間はPD部23内に蓄積され、制御信号phitgがHレベルになると、ゲート部22を通って各画素の信号電荷として一斉にCCD転送路21に移される。
CCD転送路21は、制御信号phi1および制御信号phi2により信号電荷を順次転送し、FDA回路24に入力する。FDA回路24は、制御信号phirによりCCD転送路21から転送されてきた信号電荷を一画素毎あるいは任意の画素数毎の信号電圧に変換し、センサ信号Vfda(x)として出力する。
制御信号phi1、phi2による電荷転送と制御信号phirによるFDA回路24のリセット動作により、センサ信号Vfda(x)が形成される。このため、センサ信号Vfda(x)は3つの出力期間に分けられ、それぞれの期間をリセット期間t、零レベル期間t0、信号期間tSと呼ぶこととする(図9参照)。リセット期間tは、制御信号phirがHレベルの期間であり、この期間でFDA回路24内の信号電荷は充放電により一定値まで戻される。このため、リセット期間は一定の信号電圧であるリセットレベルVr(x)を出力する。
次に、制御信号phirがHレベルからLレベルに変化すると、FDA回路24内のフィードスルー成分により、FDA回路24はリセットレベルVr(x)とは異なる電圧を出力する。この制御信号phirがHレベルからLレベルになり、次に制御信号phi1および制御信号phi2が変化するまでの期間を零レベル期間t0とし、この期間の信号電圧をフィードスルーレベルVf(x)とする。
3つ目の期間である信号期間tSは、零レベル期間t0後から制御信号phirが再びHレベルになるまでの期間を指し、この期間中の信号電圧を信号レベルVs(x)とする。この信号レベルVs(x)は、PD部23で発生し、CCD転送路21によって転送されてきた電荷量によって変化する。図9では、制御信号phi1および制御信号phi2が1回変化する度に制御信号phirをHレベルにし、1画素毎の信号レベルVs(x)を出力している。
制御信号shcdsがHレベルの期間中に、CDS回路25は入力されているセンサ信号Vfda(x)の電圧を回路内で保持する。その後、制御信号shcdsがLレベルになると、CDS回路25は回路内で保持している電圧と入力されているセンサ信号Vfda(x)の差分を演算増幅して、画素信号Vcds(x)として出力する。
すなわち、制御信号shcdsはセンサ信号Vfda(x)の零レベル期間t0中にHレベルになり、CDS回路25はフィードスルーレベルVf(x)を回路内で保持する。そして、制御信号shcdsがLレベルになると、CDS回路25は回路内に保持したフィードスルーレベルVf(x)と入力されている信号レベルVs(x)の差分を演算増幅して、画素信号Vcds(x)を出力する。この画素信号Vcds(x)を出力する期間をCDS演算出力期間tCDSと呼ぶこととする(図10参照)。なお、図10では、CDS回路25が増幅率Av1倍の反転増幅回路として動作するものとして波形を記述している。CDS回路25の特性は下記の式1に示す。
Vcds(x)=−Av1×(Vf(x)−Vs(x)) ・・・式1
第1のSH回路26および第2のSH回路27は、制御信号shsc1および制御信号shsc2がHレベルでサンプル状態に、Lレベルでホールド状態になるサンプルアンドホールド回路である。第1のSH回路26は制御信号shsc1により、また第2のSH回路27は制御信号shsc2により制御され、それぞれの制御信号がHレベルの期間に画素信号Vcds(x)をサンプルする。そして、制御信号shsc1および制御信号shsc2がLレベルの期間中、第1のSH回路26および第2のSH回路27は、それぞれでサンプルした信号電圧を保持し続ける。すなわち、制御信号shsc1は画素毎のCDS演算出力期間tCDS中にHレベルになり、制御信号shsc2は特定画素のCDS演算出力期間tCDS中にHレベルになる。
したがって、第1のSH回路26は画素毎の信号であるクロック同期信号Vsc1(x)を出力し、第2のSH回路27は基準となる基準信号Vsc2(y)を出力する。この第1のSH回路26が電圧をホールドしている期間を第1のホールド期間tSH1と呼び、第2のSH回路27が電圧をホールドしている期間を第2のホールド期間tSH2と呼ぶこととする。
第1のスイッチ(S1)41および第2のスイッチ(S2)42は、制御信号ana_selがHレベルの場合には、第1のスイッチ(S1)41はオン(閉)に、第2のスイッチ(S2)42はオフ(開)になり、制御信号ana_selがLレベルの場合には、第1のスイッチ(S1)41はオフ(開)に、第2のスイッチ(S2)42はオン(閉)になる。また、演算回路2内の帰還スイッチ(S3)43は、制御信号str_selがHレベルの場合にはオン(閉)となり、Lレベルの場合にはオフ(開)となる。
図8に示したタイミングチャートにおいて、動作モードが画素読み出しのタイミングでは、制御信号ana_selがHレベルとなり、制御信号str_selがLレベルとなっていることから、第1のスイッチ(S1)41がオン(閉)、第2のスイッチ(S2)42がオフ(開)となり、また帰還スイッチ(S3)43がオフ(開)となっている。このため、演算回路2は反転増幅回路として機能し、このとき第1の入力信号Vin1として第1のSH回路26に保持されたクロック同期信号Vsc1(x)が入力され、第2の入力信号Vin2として第2のSH回路27に保持された基準信号Vsc2(y)が入力される。したがって、演算回路2は、クロック同期信号Vsc1(x)と基準信号Vsc2(y)の差分を、入力容量(Ci)44と帰還容量(Cf)45の比で決まる増幅率Av2で増幅した出力信号Vout(x)を出力する。演算回路2が反転増幅回路として機能するときの特性を、下記の式2に示す。
Vout(x)=−Av2×(Vsc2(y)−Vsc1(x)) ・・・式2
すなわち、制御信号str_selがHレベルからLレベルになることで、演算回路2は反転増幅回路に機能が変わり、第1のSH回路26に保持されたクロック同期信号Vsc1(x)と、第2のSH回路27に保持された基準信号Vsc2(y)の差分を、入力容量(Ci)44と帰還容量(Cf)45の比で決まる増幅率Av2で増幅した出力信号Vout(x)を出力する。なお、出力信号Vout(x)のうち、出力として有効な期間は、第1のホールド期間tSH1と同じ期間であり(図11参照)、この期間を有効出力電圧期間tSIGと呼ぶこととする。
このように、演算回路2が反転増幅回路として機能するときは、外部から入力される第1のクロックORG_CLKに同期して周期性を持った出力信号Vout(x)を出力する。なお、図中、Vr(x)、Vf(x)、Vs(x)、Vfda(x)、Vcds(x)、Vsc1(x)、およびVout(x)のxは、画素番号を示し、図9〜図11ではx=0〜7である。また、Vsc2(y)のyは、別の画素番号を示すものであり、図11ではy=0である。例えば、PD部23がアルミ配線層で覆われ遮光された遮光画素と遮光されていない開口画素の2種類のフォトダイオード列で構成されている場合、制御信号shsc2を遮光画素のCDS演算出力期間tCDS中にHレベルにし、制御信号shsc1を各開口画素のCDS演算出力期間tCDS中にHレベルにする。これにより、遮光画素からの出力信号が基準信号Vsc2(y)となり、開口画素からの出力信号がクロック同期信号Vsc1(x)となり、その差分が演算増幅されて出力信号Vout(x)となる。
このように、本発明の各実施形態においては、オペアンプ30の非反転入力端子に接続された第1のスイッチ(S1)41および第2のスイッチ(S2)42の開閉で排他的に切り換え、入力する信号を変更すると共に、この変更に同期してオペアンプ30の帰還部に設けた帰還スイッチ(S3)43を開閉することにより、演算回路2の機能を変更させている。これにより、一つのオペアンプ30で異なる出力を得ることが可能になり、かつ、演算回路2の負荷に高域遮断フィルタが形成されず、信号通過帯域に制限を受けなくなる。また、クロックORG_CLKに非同期のアナログ信号を出力する際には、デジタル信号生成回路16に入力される第2のクロックCLKをLレベルに固定している。このため、クロック非同期信号Vnscの出力中に、第2のクロックCLKに同期して発生するノイズを低減させることができる。また、レジスタ回路17が出力する制御信号setおよび制御信号ctrlは第3のクロックIO_CLKによって制御されるため、制御信号setの状態は保持される。したがって、制御信号ctrlをLレベルにし、デジタル信号生成回路16の動作を一時的に中断した後に、制御信号ctrlをHレベルにし、再度動作を開始させても、中断時の続きからデジタル信号生成回路16を動作させることができる。
なお、本発明の各実施形態を説明するにあたって、切換回路11において、第1のアナログ信号および第2のアナログ信号の切り換えをおこなっていたが、これに限らず、3以上のアナログ信号を切り換えるようにしても勿論かまわない。
以上、本発明の第1実施形態から第3実施形態を用いて説明したが、本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1実施形態に係わる信号処理システムを組み込んだセンサICの構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係わる信号処理システムを組み込んだセンサIC中の演算回路のブロック図である。 本発明の第1実施形態に係わる信号処理システムを組み込んだセンサICの入出力信号と各制御信号の関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係わる信号処理システムを組み込んだセンサICの構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係わる信号処理システムを組み込んだセンサICの入出力信号と各制御信号の関係を示す図である。 本発明の第3実施形態に係わる信号処理システムを組み込んだセンサICとその周辺装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係わる信号処理システムを組み込んだセンサICの入出力信号と各制御信号の関係を示す図である。 本発明の第3実施形態に係わる信号処理システムの各信号の入出力波形の関係を示すタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係わる信号処理システムの各信号の入出力波形の関係を示すタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係わる信号処理システムの各信号の入出力波形の関係を示すタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係わる信号処理システムの各信号の入出力波形の関係を示すタイミングチャートである。 従来の信号処理システムの回路の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1・・・センサIC
2・・・演算回路
4・・・センシング部
6・・・マイコン
7・・・A/D変換器
10・・・第1のアナログ信号出力部
11・・・切換回路
12・・・第2のアナログ信号出力部
13・・・クロック生成回路
14・・・制御回路
15・・・温度検出回路
16・・・デジタル信号生成回路
17・・・レジスタ回路
18・・・回路構成切換回路
21・・・CCD転送路
22・・・ゲート部
23・・・PD部
24・・・FDA回路
25・・・CDS回路
26・・・第1のSH回路
27・・・第2のSH回路
29・・・インバータ
30・・・オペアンプ
41・・・第1のスイッチ(S1)
42・・・第2のスイッチ(S2)
43・・・帰還スイッチ(S3)
44・・・入力容量(Ci)
45・・・帰還容量(Cf)
100・・・クロック同期回路
104・・・センシング部
110・・・第1のアナログ信号出力回路
112・・・第2のアナログ信号出力回路
114・・・制御回路
119・・・第1の演算回路
120・・・クロック非同期回路
121・・・第2の演算回路
130・・・切換回路
131・・・インバータ
132・・・スイッチ(SW1)
133・・・スイッチ(SW2)
140・・・負荷容量(C1)
1000・・・センサIC

Claims (6)

  1. クロックに同期した第1のアナログ信号を出力する第1のアナログ信号出力部と、
    クロックに同期しない第2のアナログ信号を出力する第2のアナログ信号出力部と、
    入力される信号に所定の演算を実行して出力する演算部と、
    前記演算部に対する入力を前記第1のアナログ信号または前記第2のアナログ信号に変更すると共に、その変更に同期して前記演算部の機能を変更する制御部と、
    を有し、
    前記演算部は、オペアンプと、第1の容量と、第2の容量と、第1のスイッチと、第2のスイッチと、第3のスイッチとで構成され、
    前記第1の容量は前記オペアンプの反転入力端子と前記第1のアナログ信号出力部の第1の出力端子の間に接続され、
    前記第1のスイッチは前記オペアンプの非反転入力端子と前記第1のアナログ信号出力部の第2の出力端子の間に接続され、
    前記第2のスイッチは前記オペアンプの非反転入力端子と前記第2のアナログ信号出力部の出力端子の間に接続され、
    前記第2の容量および前記第3のスイッチは、前記オペアンプの反転入力端子と出力端子の間に並列に接続され、
    前記制御部は前記第3のスイッチの開閉による前記演算部の機能変更に同期して、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチを制御する
    ことを特徴とする信号処理システム。
  2. 前記制御部は、前記演算部が前記第2のアナログ信号出力部に係る信号を出力中に、前記第1のアナログ信号出力部へのクロックの供給を停止させることを特徴とする請求項に記載の信号処理システム。
  3. 前記第1のアナログ信号出力部がCCDセンサ回路であり、前記第2のアナログ信号出力部が温度検出回路であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の信号処理システム。
  4. クロックに同期した第1のアナログ信号を出力する第1のアナログ信号出力部と、
    クロックに同期しない第2のアナログ信号を出力する第2のアナログ信号出力部と、
    前記第1のアナログ信号出力部と前記第2のアナログ信号出力部の出力端子に接続され、前記第1のアナログ信号と前記第2のアナログ信号のどちらかを選択的に切り換えて出力する切換部と、
    前記切換部によって選択された前記第1のアナログ信号または前記第2のアナログ信号のいずれかが入力される演算部と、
    を有し、
    前記演算部は、オペアンプと受動素子にて構成され、前記オペアンプの反転入力端子と前記切換部との間には入力容量が接続され、前記オペアンプの前記反転入力端子と出力端子との間には、スイッチと帰還容量が並列に接続され、前記スイッチの切り換えにより、前記演算部の機能を変更することを特徴とする信号処理システム。
  5. 前記第2のアナログ信号を出力の際には、前記クロックを停止することを特徴とする請求項に記載の信号処理システム。
  6. 前記演算部は、前記第1のアナログ信号を入力する際には、反転増幅回路として機能し、一方、前記第2のアナログ信号を入力する際には、ボルテージフォロア回路として機能することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の信号処理システム。
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