JP4981360B2 - 心無し研削盤 - Google Patents

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Description

本発明は、調整車とブレードとでワークを回転支持しながら研削砥石車と調整車とでワークを挟み込んで研削する心無し研削盤に関する。
心無し研削盤は、調整車とブレードとでワークを回転支持しながら、研削砥石車と調整車とでワークを挟み込んで工作物を研削する装置である。ワークは研削砥石車の外周面と調整車の外周面との間隔に応じて、その仕上げ寸法が決まる。調整車は、研削砥石車に対して近接離反できるように前後進可能に支持されており、調整車の側方には、調整車を前後進させるためのアクチュエータが設けられている。そして、調整車は、研削されるワークの仕上げ寸法に応じて、研削砥石車に対して進退するように構成されている。
従来、研削されるワークの仕上げ寸法を確認するには、調整車を所定の位置に移動させた後に、試削ワークを研削し、その試削ワークの仕上げ寸法を実際に計測して誤差を算出し、その誤差に応じて、調整車の位置を調整するようになっていた。しかし、これでは、試削ワークの研削が材料および工程のロスとなり、歩留まりが悪く、また、研削時間も別途かかるため、生産効率が低いといった問題があった。
そこで、これらの問題を解決するために、特許文献1に示すような心無し研削盤が開発されていた。特許文献1の心無し研削盤は、定寸装置により、ワーク両端部の被研削面の外径寸法を計測して、研削砥石車の位置を補正することで、ワークの仕上げ寸法管理を行うように構成されている。
特開平11−188621号公報
しかしながら、心無し研削盤は、調整車の外周面が徐々に磨耗してその外径が小さくなっていくので、前記の特許文献1の心無し研削盤では、ワークを試削する必要があるので、全加工工程に要する時間が長くなり、生産効率が低下してしまうといった問題があった。
そこで、本発明は前記の問題を解決するためのものであって、試削ワークの研削による材料や工程のロスを低減して生産効率を高めることができるとともに、ワークの加工精度を向上させることができる心無し研削盤を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための請求項1に係る発明は、調整車とブレードとでワークを回転支持しながら研削砥石車と前記調整車とで前記ワークを挟み込んで研削する心無し研削盤において、前記研削砥石車の外周面と前記調整車の外周面との間の距離を計測するための計測ヘッドを有する計測手段を備え、この計測ヘッドを、上下方向と研削砥石車の軸方向とこの軸方向に対して直交する水平方向との三軸方向に移動可能に構成し、前記研削砥石車および前記調整車が前記ワークと非接触な領域、および前記研削砥石車および前記調整車が前記ワークと接触する領域において前記研削砥石車の外周面と前記調整車の外周面との間に対し進退自在にしており、前記計測手段は、前記研削砥石車の外周面と前記調整車の外周面との間に隙間をあけて挿入される計測ヘッドと、この計測ヘッドに形成され前記研削砥石車の外周面に向かって開口する第一噴射ノズルと、前記計測ヘッドに形成され前記調整車の外周面に向かって開口する第二噴射ノズルと、前記第一噴射ノズルおよび前記第二噴射ノズルにそれぞれ流体を供給して噴射させる流体噴射手段と、前記第一噴射ノズルおよび前記第二噴射ノズルから噴射される流体圧力をそれぞれ検出する圧力測定手段とを有しており、前記圧力測定手段で検出された流体圧力に基づいて、前記研削砥石車の外周面と前記調整車の外周面との間の距離を算出するとともに、研削される前記ワークの仕上げ寸法を算出する演算装置を備えたことを特徴とする心無し研削盤である。
前記構成によれば、研削砥石車の外周面と調整車の外周面との間の距離を直接計測することで、調整車の磨耗状態を含めた正確な外周面間距離を計測できる。したがって、研削されるワークの仕上げ寸法を正確に算出することができ、ワークの加工精度を大幅に向上させることができる。また、研削砥石車の外周面と調整車の外周面との間の距離を所望の状態に保った状態で、ワークの研削を行うことができるので、試削ワークを研削しなくてもよく、材料や工程のロスを低減でき、生産効率を高めることができる。また、計測位置に噴射ノズルを自動的に移動させることができ、正確な計測を行うことができる。さらに、噴射ノズルから研削砥石車および調整車の外周面にそれぞれ噴射される流体圧力に基づいて、研削砥石車の外周面と調整車の外周面との間の距離を算出しているので、計測手段は、研削砥石車および調整車に非接触である。したがって、研削加工中であっても、計測可能であるので、ワークの仕上げ寸法を調整車の磨耗に応じてリアルタイムで算出でき、加工精度をさらに高めることができる。
請求項に係る発明は、前記研削砥石車と前記調整車との間には、前記ワークの研削加工時に前記ワークと非接触な領域であって、前記計測ヘッドが挿入可能である計測領域が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の心無し研削盤である。
前記構成によれば、研削加工中においても、ワークと計測手段とが干渉することなく、研削砥石と調整車との距離が計測可能となる。
本発明によれば、試削ワークの研削工程を可能な限り排除し、加工工程におけるサイクルタイムを短縮して、試削に伴うワーク材料のロスを低減して生産効率を高めることができるとともに、ワークの加工精度を向上させることができるといった優れた効果を発揮する。
本発明に係る心無し研削盤および心無し研削盤のワーク仕上げ寸法管理方法を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明に係る心無し研削盤を実施するための最良の形態を示した(a)は拡大正面図、(b)および(c)は要部拡大断面図、図2は本発明に係る心無し研削盤を実施するための最良の形態を示した要部斜視図、図3は本発明に係る心無し研削盤を実施するための最良の形態を示した(a)は正面図、(b)は平面図、図4は本発明に係る心無し研削盤を示した要部平面図である。
まず、本実施の形態に係る心無し研削盤の構成について説明する。
図3の(a)および(b)に示すように、本発明に係る心無し研削盤1は、調整車10とブレード20(図3の(a)参照)とでワーク30を回転支持しながら、研削砥石車40と調整車10とでワーク30を挟み込んで心無し研削するものである。
研削砥石車40は、ベッド2上に設けられた砥石車フレーム41に回転自在に支持されており、ベルト45などの回転力伝達手段を介して連結されたモータ43によって回転されるように構成されている。
調整車10は、研削砥石車40の側方で、調整車10の回転軸11が研削砥石車40の回転軸44と平行になるように配置されている。調整車10は、ベッド2上に設けられた調整車フレーム12に回転自在に支持されている。調整車フレーム12は、ベッド2上に配設されたスライド台3上に、研削砥石車40に対して近接離反できるように前後進可能に支持されている。調整車フレーム12の側方には、調整車フレーム12をスライド台3上で前後進させるためのアクチュエータ13が設けられている。このアクチュエータ13の作動によって、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間の距離が適宜調整され、ワーク30が所望の外径に研削されるようになっている。回転軸11には、調整車10を回転させるモータ14(図3の(b)参照)がベルト15(図3の(b)参照)などの回転力伝達手段を介して連結されている。
調整車10の上方には、調整車10の外周表面を削るドレス装置4が設けられている。ドレス装置4は、刃(図示せず)を、回転する調整車10の表面に当接させながら、調整車10の軸方向に沿って移動させることで、調整車10の外周表面を削る。
ところで、本発明は、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間の距離(以下、外周面間距離という)L1(図1の(b)参照)を計測する計測手段50を、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間に対し進退自在に設けたことを特徴とする。ここで、進退自在とは、計測手段50の計測ヘッド51が、外周面46,16間に挿入される動作と、外周面46,16間から退避する動作を意味する。
図1の(a)、(b)および(c)に示すように、本実施の形態に係る計測手段50は、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間に、外周面46,16の表面から隙間をあけて挿入される計測ヘッド51を備えている。計測ヘッド51は、研削されるワーク30の仕上げ寸法(外径寸法)よりも若干小さい厚さ寸法L4(図1の(b)参照)を有した直方体状に形成されている。計測ヘッド51には、その内部に、研削砥石車40の外周面46に向かって開口する第一噴射ノズル52と、調整車10の外周面16に向かって開口する第二噴射ノズル53とが、互いに背合わせ状態で形成されている。また、図1の(b)および(c)に示すように、計測手段50は、第一噴射ノズル52および第二噴射ノズル53にそれぞれ流体を供給して噴射させる流体噴射手段54と、第一噴射ノズル52および第二噴射ノズル53から噴射される流体の圧力をそれぞれ検出する圧力測定手段55とを備えている。
計測ヘッド51の内部には、第一噴射ノズル52に連通する第一流路52aの一部が形成されている。第一流路52aの上流側端部には、第一噴射ノズル52に流体(本実施の形態では空気)を供給して噴射させるための流体噴射手段54を構成する第一ポンプ54aが接続されている。第一ポンプ54aは、第一噴射ノズル52に一定の流体圧力で、空気を供給する。また、計測ヘッド51の内部には、第二噴射ノズル53に連通する第二流路53aの一部が形成されている。第二流路53aの上流側端部には、第二噴射ノズル53に流体(本実施の形態では空気)を供給して噴射させるための流体噴射手段54を構成する第二ポンプ54bが接続されている。第二ポンプ54bは、第二噴射ノズル53に一定の流体圧力で、空気を供給する。なお、本実施の形態では、第一ポンプ54aと第二ポンプ54bは、空気を噴射するように構成されているが、噴射する流体はこれに限られるものではなく、流体圧力を検出できるものであれば、他の気体あるいは液体であってもよい。
第一流路52aには、第一噴射ノズル52から噴射される流体の圧力を検出する圧力測定手段55を構成する第一圧力計55aが接続されている。一方、第二流路53aには、第二噴射ノズル53から噴射される流体の圧力を検出する圧力測定手段55を構成する第二圧力計55bが接続されている。第一圧力計55aおよび第二圧力計55bには、検出された流体の圧力に基づいて、外周面間距離L1(図1の(b)参照)を算出するとともに、研削されるワーク30の仕上げ寸法を算出する演算装置56が接続されている。
演算装置56は、第一噴射ノズル52(または第二噴射ノズル53)と流体が噴射される研削砥石車40の外周面46(または調整車10の外周面16)との距離L2(L3)(ともに図1の(b)参照)に応じて、第一噴射ノズル52(または第二噴射ノズル53)から噴射される流体の圧力が変動する性質を利用して、第一噴射ノズル52(または第二噴射ノズル53)と研削砥石車40の外周面46(または調整車10の外周面16)との距離を算出するものである。具体的には、図1の(b)に示すように、前記距離L2(L3)が長いと、流体圧力は小さく、図1の(c)に示すように、前記距離L2’(L3’)が短いと、流体圧力は大きくなる。
演算装置56には、予め所定の距離ごとに噴射される流体の圧力を実測してつくられた流体圧力と距離のパラメータが入力されている。これによって、演算装置56では、第一噴射ノズル52から噴射される流体の圧力に対応する距離L2を割り出すことによって、流体圧力に応じた第一噴射ノズル52と研削砥石車40の外周面46との距離L2が算出される。さらに、演算装置56では、第二噴射ノズル53から噴射される流体の圧力に対応する距離L3を割り出すことによって、流体圧力に応じた第二噴射ノズル53と調整車10の外周面16との距離L3が算出される。
ワーク30の研削加工中に計測が行われる場合には、このとき、流体の圧力は、研削砥石車40の外周面46(または調整車10の外周面16)の周速度によっても変動するため、予め周速度ごとにも流体の圧力を計測して、周速度を考慮したパラメータをつくっておけば、さらに精度の高い距離の算出を行えるので好ましい。
そして、演算装置56は、第一噴射ノズル52と研削砥石車40の外周面46との距離L2、計測ヘッド51の厚さ寸法L4および第二噴射ノズル53または調整車10の外周面16との距離L3とを加算することで、外周面間距離L1を算出する。
さらに、演算装置56は、算出された外周面間距離L1に応じて、研削されるワーク30の仕上げ寸法を算出する。具体的には、予め所定の外周面間距離L1ごとにワーク30の仕上げ寸法を実測して、外周面間距離L1とワーク30の仕上げ寸法とのパラメータをつくっておき、このパラメータを演算装置56に入力しておく。これによって、演算装置56では、外周面間距離L1に対応するワーク30の仕上げ寸法を割り出すことで、外周面間距離L1に応じてワーク30の仕上げ寸法が算出される。なお、ワーク30の仕上げ寸法は、外周面間距離L1と略同等となるが、パラメータをつくってワーク30の仕上げ寸法を算出することで、ワーク30の加工精度を大幅に向上させることが可能となる。
計測ヘッド51の上部には、図1の(a)、図2および図3の(a)に示すように、第一噴射ノズル52および第二噴射ノズル53を有する当該計測ヘッド51を、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間に対し進退移動させるとともに研削砥石車40および調整車10の軸方向に沿って移動させる計測位置移動手段57が設けられている。
前記計測位置移動手段57は、計測ヘッド51の上部に設けられた伸縮アーム58と、この伸縮アーム58を研削砥石車40の軸方向に移動させる移動装置59とを備えている。伸縮アーム58は、上下方向に伸縮自在に構成されており、計測ヘッド51を上下方向に移動させるように構成されている。伸縮アーム58の内部には、第一流路52aの一部および第二流路53aの一部が形成されている。移動装置59は、研削砥石車40の軸方向に沿って配置され伸縮アーム58の移動をガイドするガイドレール(図示せず)と、伸縮アーム58をガイドレールに沿って移動させる移動装置(図示せず)とを有している。ガイドレールは、研削砥石車40の軸方向に対して直交する水平方向に移動自在に設けられており、計測ヘッド51は、互いに直交する三軸方向(図2参照)に移動可能に構成されている。
図4に示すように、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間には、研削加工時にワーク30と非接触な領域であって、前記計測ヘッド51が挿入可能である計測領域61が設けられている。計測領域61は、研削砥石車40の外周面46および調整車10の外周面16の軸方向両端部間に位置しており、研削されるワーク30の外側に位置している。すなわち、研削砥石車40および調整車10は、研削されるワーク30よりも長い軸方向長さを有しており、その両端部で、外周面間距離L1が計測される。
なお、図5に示すようなワーク30’を部分的に研削する心無し研削盤においては、研削砥石車40’および調整車10’の軸方向両側に、鍔状の計測用部材62が設けられ、その外周面間で計測領域61’が構成されることとなる。
次に、本発明に係る心無し研削盤のワーク仕上げ寸法管理方法を説明しながら、前記構成の心無し研削盤1の作用を説明する。
前記構成の心無し研削盤1を用いてワーク仕上げ寸法を管理するに際しては、まず、演算装置56に、研削されるワーク30の形状に応じて実測されたデータからつくられたパラメータを入力しておく。そして、ワーク30の研削を行いながら、計測ヘッド51を、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間の計測領域61に挿入して、外周面間距離L1を算出する。このとき、演算装置56では、第一噴射ノズル52および第二噴射ノズル53から噴射される流体の圧力に基づいて外周面間距離L1が算出されるとともに、この外周面間距離L1に基づいてワーク30の仕上げ寸法が算出される。
このように、計測手段50を用いて、外周面間距離L1を直接計測することで、調整車10の外周面16および研削砥石車40の外周面46の磨耗状態を含めた正確な外周面間距離L1を計測できる。さらに、この外周面間距離L1に基づいて、ワーク30の仕上げ寸法を算出しているので、研削されるワーク30の仕上げ寸法を正確に算出することができる。したがって、ワーク30の加工精度を向上させることができる。
また、研削砥石車40と調整車10との位置関係を所望の状態に保った状態で、ワーク30の研削を行うことができるので、常時、所望の形状のワーク30を製作することができ、試削ワークを研削する必要はない。したがって、ワーク30の材料ロスを低減することができ、歩留まりをよくして、生産効率を高めることができる。
特に、本実施の形態によれば、第一噴射ノズル52(または第二噴射ノズル53)から研削砥石車40の外周面46(または調整車10の外周面16)にそれぞれ噴射される流体の圧力に基づいて、外周面間距離L1を算出しているので、計測ヘッド51は、研削砥石車40および調整車10に非接触で計測可能である。したがって、かかる計測手段50によれば、ワーク30を研削しながら、調整車10の磨耗に応じてリアルタイムで外周面間距離L1を計測することができる。そのため、算出されるワーク30の仕上げ寸法が許容値から外れようとしている場合には、アクチュエータ13またはドレス装置4を作動させて、調整車10の位置を調整するか、あるいは両端の計測領域61での計測に基づくワーク30の仕上げ寸法の算出値が違っている場合には、テーパ補正することで、ワーク30の仕上げ寸法を常に許容値の範囲内に保つことができる。このように、本実施の形態によれば、研削しながらワーク30の仕上げ寸法を調整することができるので、研削が長時間に亘って研削中に調整車10の磨耗量が徐々に大きくなっても、ワーク30の仕上げ寸法を一定に保つことができ、ワーク30の加工精度を大幅に向上させることができる。
また、前記構成によれば、計測位置移動手段57で計測ヘッド51を移動させることによって、所定の計測位置に第一噴射ノズル52および第二噴射ノズル53を移動させることができ、第一噴射ノズル52および第二噴射ノズル53を計測領域61,61間に自動的に挿入配置させることができる。したがって、計測ヘッド51に形成されている第一噴射ノズル52および第二噴射ノズル53を正確な位置に挿入することができ、計測精度を向上させることができる。さらに、計測ヘッド51の移動を迅速に行うことができ、加工時間の短縮化を図ることができる。
さらに、前記研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16に計測領域61,61を形成したことによって、研削加工中の計測スペースを確保できる。
なお、通し送り研削を行う場合には、外周面間距離L1の計測は、ワーク30の研削を行う前に、研削砥石車40と調整車10が回転せずに止まった状態で行う。この場合も、調整車10の磨耗状態を含めた正確な外周面間距離L1を計測できる。
図6は本発明に係る心無し研削盤を実施するための最良の他の形態を示した拡大正面図である。
本実施の形態に係る心無し研削盤は、図6に示すように、計測手段70が、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間に嵌挿される計測ヘッド71を備えている。計測ヘッド71は、研削されるワーク30の仕上げ寸法と略同等の厚さL5を有した直方体状に形成されている。各外周面46,16に対向する計測ヘッド71の各側面には、プレート状のひずみゲージ72,72がそれぞれ取り付けられている。ひずみゲージ72,72は、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間で挟持された際の変形量を計測する。
各ひずみゲージ72,72には、検出された変形量に基づいて、外周面間距離L1を算出するとともに、この外周面間距離L1に基づいて、研削されるワーク30の仕上げ寸法を算出する演算装置73が接続されている。
演算装置73は、外周面間距離L1が、ひずみゲージ72,72を含んだ計測ヘッド71の厚さL5よりも小さい場合に、ひずみゲージ72,72がその距離L1と厚さL5の寸法差に応じて変形する性質を利用して、外周面間距離L1を算出するものである。
演算装置73には、予め所定の外周面間距離L1ごとにひずみゲージ72,72の変形量を実測してつくられた、変形量と外周面間距離L1のパラメータが入力されている。これによって、演算装置73では、ひずみゲージ72,72の変形量に対応する外周面間距離L1を割り出すことで、変形量に応じた、外周面間距離L1が算出される。
さらに、演算装置73は、算出された外周面間距離L1に応じて、研削されるワーク30の仕上げ寸法を算出する。具体的には、第一の実施の形態と同様に、予め所定の外周面間距離L1ごとにワーク30の仕上げ寸法を実測して、外周面間距離L1とワーク30の仕上げ寸法とのパラメータをつくっておき、このパラメータを演算装置73に入力しておく。これによって、演算装置73では、外周面間距離L1に対応するワーク30の仕上げ寸法を割り出すことで、外周面間距離L1に応じた、ワーク30の仕上げ寸法が算出される。
計測ヘッド71の上部には、ひずみゲージ72,72が取り付けられた当該計測ヘッド71を、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間に対し進退移動させるとともに研削砥石車40および調整車10の軸方向に沿って移動させる計測位置移動手段74が設けられている。
前記計測位置移動手段74は、計測ヘッド71の上部に設けられた伸縮アーム75と、この伸縮アーム75を研削砥石車40の軸方向に移動させる移動装置76とを備えている。伸縮アーム75は、上下方向に伸縮自在に構成されており、計測ヘッド71を上下方向に移動させるように構成されている。伸縮アーム75の内部には、ひずみゲージ72,72と演算装置73を接続するコードが挿通されている。移動装置76は、研削砥石車40の軸方向に沿って配置され伸縮アーム75の移動をガイドするガイドレール(図示せず)と、伸縮アーム75をガイドレールに沿って移動させる移動装置(図示せず)とを有している。ガイドレールは、研削砥石車40の軸方向に対して直交する水平方向に移動自在に設けられており、計測ヘッド71は、互いに直交する三軸方向に移動可能に構成されている。
なお、本実施の形態では、計測手段70以外の構成については、第一の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係る心無し研削盤を用いて行うワーク仕上げ寸法管理方法を説明しながら、前記構成の心無し研削盤の作用を説明する。
本実施の形態に係る心無し研削盤を用いてワーク仕上げ寸法を管理するに際しては、まず、演算装置73に、圧力計測手段55で測定された圧力値と外周面間距離L1との関係を入力しておく。そして、ワーク30の研削前に、計測ヘッド71を、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16間に嵌挿して、外周面間距離L1を算出する。このとき、演算装置73では、ひずみゲージ72,72の変形量に対応した外周面間距離L1を割り出すことで、正確な外周面間距離L1が算出される。さらに、演算装置73では、この外周面間距離L1に対応するワーク30の仕上げ寸法を割り出すことで、外周面間距離L1に応じた正確なワーク30の仕上げ寸法が算出される。
このように、本実施の形態では、研削前に、計測手段70を用いて、外周面間距離L1を直接計測することで、調整車10の外周面16および研削砥石車40の外周面46の磨耗状態を含めた正確な外周面間距離L1を計測できる。さらに、この外周面間距離L1に基づいて、ワーク30の仕上げ寸法を算出しているので、研削されるワーク30の仕上げ寸法を正確に算出することができる。したがって、ワーク30の加工精度を高めることができる。
また、本実施の形態では、図1の実施の形態の計測手段50と比較して、計測ヘッド71にひずみゲージ72,72と取り付けるといった簡単な構造の計測手段70とすることができるので、心無し研削盤の製作コストの低減を図ることができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。例えば、前記実施の形態では、計測ヘッド51,71を、上方から下降させて研削砥石車40と調整車10との間に挿入するように構成されているが、下方から上昇させて研削砥石車40と調整車10との間に挿入するようにしてもよい。
また、研削砥石車40の外周面46と調整車10の外周面16との間の距離L1を計測する計測手段50,70は、前記構成のものに限られるものではなく、他の構成であってもよいのは勿論である。
さらに、前記実施の形態では、計測ヘッド51,71は、それぞれ1つずつ設けられて、計測位置移動手段57,74によって、研削砥石車40の軸方向に移動されるように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、複数の計測ヘッドを、計測領域の上方にそれぞれ設けて、上下移動のみ可能な移動手段で保持するようにしてもよい。このようにすれば、外周面間距離を研削砥石車および調整車の軸方向両端で、同時に計測できるので、研削砥石車の外周面と調整車の外周面の平行度も管理することができる。
本発明に係る心無し研削盤を実施するための最良の形態を示した(a)は拡大正面図、(b)および(c)は要部拡大断面図である。 本発明に係る心無し研削盤を実施するための最良の形態を示した要部斜視図である。 本発明に係る心無し研削盤を実施するための最良の形態を示した(a)は正面図、(b)は平面図である。 本発明に係る心無し研削盤を実施するための最良の形態を示した要部平面図である。 ワークの研削状態の具体的形状を示した正面図である。 本発明に係る心無し研削盤を実施するための最良の他の形態を示した拡大正面図である。
符号の説明
1 心無し研削盤
10 調整車
16 外周面
20 ブレード
40 研削砥石車
46 外周面
50 計測手段
51 計測ヘッド
52 第一噴射ノズル
53 第二噴射ノズル
54 流体噴射手段
55 圧力計測手段
56 演算装置
57 計測位置移動手段
61 計測領域
70 計測手段
71 計測ヘッド
72 ひずみゲージ
73 演算装置
74 計測位置移動手段
L1 (研削砥石車の外周面と調整車の外周面間の)距離

Claims (2)

  1. 調整車とブレードとでワークを回転支持しながら研削砥石車と前記調整車とで前記ワークを挟み込んで研削する心無し研削盤において、
    前記研削砥石車の外周面と前記調整車の外周面との間の距離を計測するための計測ヘッドを有する計測手段を備え、この計測ヘッドを、上下方向と研削砥石車の軸方向とこの軸方向に対して直交する水平方向との三軸方向に移動可能に構成し、前記研削砥石車および前記調整車が前記ワークと非接触な領域、および前記研削砥石車および前記調整車が前記ワークと接触する領域において前記研削砥石車の外周面と前記調整車の外周面との間に対し進退自在にしており、
    前記計測手段は、前記研削砥石車の外周面と前記調整車の外周面との間に隙間をあけて挿入される計測ヘッドと、この計測ヘッドに形成され前記研削砥石車の外周面に向かって開口する第一噴射ノズルと、前記計測ヘッドに形成され前記調整車の外周面に向かって開口する第二噴射ノズルと、前記第一噴射ノズルおよび前記第二噴射ノズルにそれぞれ流体を供給して噴射させる流体噴射手段と、前記第一噴射ノズルおよび前記第二噴射ノズルから噴射される流体圧力をそれぞれ検出する圧力測定手段とを有しており、
    前記圧力測定手段で検出された流体圧力に基づいて、前記研削砥石車の外周面と前記調整車の外周面との間の距離を算出するとともに、研削される前記ワークの仕上げ寸法を算出する演算装置を備えた
    ことを特徴とする心無し研削盤。
  2. 前記研削砥石車と前記調整車との間には、前記ワークの研削加工時に前記ワークと非接触な領域であって、前記計測ヘッドが挿入可能である計測領域が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の心無し研削盤。
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