JP6108592B2 - レール削正方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両用レールの頭頂部形状、特に頭頂面の断面形状(断面プロフィール)を研削により修正するレール削正方法に関し、更に詳しくは、定位置に固定した測定器の伝送データからレール削正パターンを算出するレール削正方法に関する。
鉄道車両用レールでは、頭頂部、特に頭頂面の断面形状が偏摩耗により変形する。この偏摩耗は、遠心力が加わる曲線区間の外軌ゲージ側で顕著である。また、高速線区間内での波状摩耗等を発生させる。更に、ロングレールの累積通トン数による交換周期を短縮させる原因になる。これらのため、従来より曲線区間での偏摩耗除去や高速線区間内での波状摩耗除去、ロングレールの累積通トン数による交換周期の延伸等を目的としてレール削正が頻繁に行われている。
レール削正は、一定区間ずつ頭頂面の断面形状を測定し、測定形状に基づいて削正後の最適な頭頂面形状を決め、その頭頂面形状が得られるように削正車による削正パターン(砥石による研削圧力・研削角度及びパス数)を決め、それに基づいて削正車による削正を行う。ここで、削正後の最適な頭頂面形状は、様々な条件を課せられているので比較的容易に一義的に決まるが、その最適な頭頂面形状を実現するための削正パターンについては、勘と経験に頼るところが大きく、精度や効率に大きなバラツキが生じ、技術継承という点でも問題がある。
この問題を解決するために、レール削正方法の自動化が考えられており、その一つが特許文献1により提示された「鉄道のレールヘッドの面を軌道上で修正する方法とその方法を実施する装置」である。この自動化法では、削正車の前後にレールヘッドの輪郭(レール頭頂面の横断面プロフィール)を測定するセンサが設置されており、削正前の輪郭に応じて研削量を設定するに当たり、削正後の輪郭を考慮することにより、最終的な輪郭を、目標とするものへ正確に収束させるというものである。
今一つの自動化法は、特許文献2により提示された「鉄道線路のレールを削り直す作業のプログラムを作成する方法およびこの方法を実行する装置」である。この方法および装置では、研削前のレール頭頂部の横断面プロフィールを、削正車に搭載した測定装置により自動測定し、自動測定された輪郭に基づいて削正車による研削パターン(研削のパス回数、研削工具の選択、各パスでの研削モード)を自動で作成する。
更に別の自動化法は、特許文献3により提示された「軌道整備システム及びレール削正システム」であり、ここではレール探傷車両にCCDカメラを搭載して光切断法によりレールの横断面形状データをコンピュータに入力し、その入力データに基づいてコンピュータがレールの削正パス回数を含む削正パターンを決定して、レール削正指示書を出力し、その指示書に基づいてレール削正車でレールの削正作業を行う。
これらの自動化法では、いずれも削正車に搭載されたプロフィールセンサによりレール頭頂部の輪郭、すなわち頭頂面の横断面形状を測定することが前提となっているが、削正車に搭載されたセンサでは、車両の走行に伴う振動の影響のために、レール削正に必要な精度のデータが得られない。また、レール削正は一定区間の往路及び復路で行われるが、車輪のスリップのために往路と復路でレール長手方向の位置ずれが発生し、特に波状摩耗発生部分の形状測定が不正確になる。
これらのため、実際の現場では、依然として経験と勘に頼った非効率な削正作業が行われている。ちなみに、実際の削正に要求される測定精度は10μmオーダーであるのに対し、削正車に搭載されたセンサによる測定精度は100μmを大きく超える。
特公昭60−030802号公報 特開平03−103502号公報 特開2001−317930号公報
本発明の目的は、鉄道車両用レールの頭頂面プロフィールを、実用に耐える精度で効率的に削正でき、更にはその技術伝承も可能なレール削正方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者は鉄道車両用レールの頭頂面プロフィールの測定に関しては10μmオーダーでの測定が可能な定位置での測定が不可欠と考え、これを前提として削正作業の合理化について検討追求した。その結果、先ずは削正区間内の頭頂面プロフィールを定位置に固定した測定器で測定して、後はその測定データ処理により、必要な削正量の分布を求め、求めた削正量の分布を実現するべく削正パターンを求めるのが合理的であるとの結論に達した。
また、頭頂面の摩耗形態は曲線区間の外軌と内軌とでは大きく異なり、遠心力による摩耗を受ける外軌の方が複雑となり、その結果として外軌と内軌との間で削正パターンが大きく相違する。その結果、削正パターンの求め方が一層複雑化するので、統一的で規則性のある削正パターンの求め方が必要であるとの結論も同時に得た。
本発明のレール削正方法は、かかる知見を基礎として開発されたものであり、鉄道車両用レールの頭頂面プロフィールを一定区間ごとに削正するにあたり、一定区間の頭頂面プロフィールを定位置に固定された測定器により測定する工程と、測定データを削正車上のデータ処理装置に伝送する工程と、伝送された測定データに基づいて前記データ処理装置が切削パターンスケジュールを算出する工程と、算出された削正パターンスケジュールを前記削正車が実行する工程とを含んでおり、
削正車上のデータ処理装置は、前記測定データから削正後の頭頂面プロフィールと、その頭頂面プロフィールを実現するための研削量分布と、研削量分布を実現するための規則性にしたがった削正パターン及びそのスケジュールとを算出し、算出した削正パターンのスケジュールにしたがって削正車による削正作業を実行させ
算出された削正パターンスケジュールを実行する際は、各パスごと、或いは適宜のパス間で頭頂面プロフィールを定位置で測定して削正の進行状況をチェックし、目標プロフィールから外れている場合は次のパス、或いは次パス以降で削正パターンスケジュールに修正を加える
本発明のレール削正方法においては、削正すべきレールの頭頂面プロフィールを定位置に固定された測定器により測定するので、削正車に搭載した場合に問題となる振動、スリップ等の影響を受けない。このため、頭頂面プロフィールについての正確な初期測定データが得られる。その初期測定データは削正車上のデータ処理装置へ伝送され、削正パターンを求める材料とされる。そして、削正車上のデータ処理装置は規則性にしたがって削正パターン及びそのスケジュールを算出するので、頭頂面の摩耗状況や作業者の技量差等に影響されない高精度で効率的かつ安定的な削正作業を可能とする。また、削正についての技術継承が可能となる。
削正パターンスケジュールを算出する際の規則性については、研削代が大きい箇所から研削代が小さい箇所へ順に研削を行うのが、手法上簡単であり、精度的にも効率的にも望ましい。また、各削正パターンにおいては、複数の回転砥石の傾斜角度を特定の値を中心にした所定範囲内で段階的に変更するのが好ましい。これは同一角度で研削を行うと平坦面の研削が続き研削効率が低下するのを回避すること、及び最終的な頭頂面プロフィールに近い僅かなアーチを付与することが目的である。
算出された削正パターンスケジュールを実行する際、その研削パターンスケジュールに基づいてフィードフォワード的に削正作業を行ってもよいが、砥石の状況やレールの硬度状況等によりパターンどおりの削正が行われない懸念もある。このため、本発明のレール削正方法では各パスごと、或いは適宜のパス間で頭頂面プロフィールを定位置測定して削正の進行状況をチェックし、目標プロフィールから外れている場合は次のパス、或いは次パス以降で修正を行う(すなわち、削正パターンスケジュールに修正を加える)。

本発明のレール削正方法は、レール削正をレール上を走行する削正車によって行うにもかかわらず、削正パターンを作成するための頭頂面プロフィールの測定に削正車を使わず、削正区間内の定位置でプロフィール測定を行うので、高精度な測定データを取得することができる。また、削正車上のデータ処理装置での削正パターン及びそのスケジュールの算出を規則性を持って行うので、作業者の技量に影響されない正確かつ合理的な算出が可能となる。これらにより、削正車上のデータ処理装置による削正パターンの算出、これによる削正作業を正確で効率的なものとすることができる。更にまた、データ処理装置が測定データから規則性にしたがって削正パターンを算出するので、削正についての技術継承も可能となる。
本発明の一実施形態に使用される削正車の構造説明図である。 同削正車に搭載された研削装置の構造説明図である。 同実施形態に使用されるプロフィール測定器の正面図である。 同実施形態におけるデータ伝送システムの説明図である。 レールの摩耗状況を内軌について示す模式図である。 レールの摩耗状況を外軌について示す模式図である。 レールの削正パターンを内軌について示す模式図である。 レールの削正パターンを外軌について示す模式図である。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態のレール削正方法では、図1に示すように、レール10,10上を自走する削正車20が使用される。この削正車20は自走のための前後一組の台車21,21を備えると共に、各側5個ずつ計10個の研削装置22を備えた10頭式である。台車21は、両側の車輪を車軸で連結した前後一組の輪軸25,25を装備している。各側5個の研削装置22は、台車21,21の前後にあって、各側のレール10上に位置して台車21,21上の車体に取付けられている。
個々の研削装置22は、図2に示すように、図示されない押圧機構により回転砥石23をレール10の頭頂面に押し付けると共に、その押し付け力を広範囲に調整することができる。また、図示されないアクチュエータにより、フィールド側及びゲージ側のそれぞれに傾斜駆動されることにより、回転砥石23による研削角度を左右のレール10,10を繋ぐレベルラインに対して広範囲に調整することができる。研削角度については、遠心力が付加される外軌ゲージ側の顕著な偏摩耗(車輪のフランジによる摩耗)に対応するために、ゲージ側への傾斜角度が例えば最大75度というようにフィールド側への傾斜角度(例えば最大45度)より大きく設定されている。
本実施形態のレール削正方法では又、図3に示すように、削正車20と共に、レール10のヘッドプロフィール(頭頂部の断面プロフィール)を測定する形状測定器30が使用される。この形状測定器30は、ミニプロフと呼ばれる小型の接触式測定器であり、レール10の頭頂面上に磁石により固定される本体31内の第1軸32と、第1軸32から直角方向に伸びると共に第1軸32の方向に付勢された伸縮アーム33と、伸縮アーム33の先端部に第1軸32と平行に取付けられた第2軸34と、第2軸34に、当該第2軸34と平行な軸により回動自在に取付けられた接触子35とを備えている。接触子35は、伸縮アーム33の第1軸32の側への付勢により、先端部がレール10の頭頂部表面に弾性的に接触する。
そして、各軸がレール10の長手方向を向く状態で本体31をレール10の頭頂面上に固定し、接触子35の先端で頭頂部の表面をトレースすることにより、形状測定器30は頭頂部表面の横断面プロフィールを両側面まで含めて正確に測定する。形状測定器30としては、ここではミニプロフと呼ばれる接触式測定器が使用されているが、これに限るものではなく、XY方向のマグネスケールを用いたもの、レーザー光とCCDカメラの組合せを用いたものなど、固定で高精度に頭頂面プロフィールを測定できるものであれば、その種類は問わない。
形状測定器30で測定された頭頂部の断面プロフィールデータは、図4に示すように、形状測定器30から発信されるデータ信号が、削正車20内のパーソナルコンピュータからなるデータ処理装置40に直接、又はスマートフォンと呼ばれる携帯端末や固定式受信装置41を介して伝送される。断面プロフィールについての測定データを受信したデータ処理装置40は、次の手順により、削正区間についての削正パターン、より具体的には削正パターンのスケジュールを作成する。
以下に、この削正パターンのスケジュール作成法について、図5〜図8並びに表1及び表2に基づいて説明する。
先ず、曲線区間の外軌レール及び内軌レールにおける削正パターンのスケジュール作成法について説明する。鉄道車両用の車輪50の外周面は、外側から内側へかけて外径が漸増したテーパー面からなる踏面51と、内側の縁部に突設された大径のフランジ52とからなる。
曲線区間の外軌レール10においては、図5に示すように、車輪50の踏面51による頭頂面の傾斜摩擦に加え、車両が曲線区間を走行することに伴う遠心力が、車輪50のフランジ52を介してレール10のゲージ側に加わること、及び車輪50の踏面51のなかで外径が最も大きく内軌との径差が最大となるフランジ近傍がレール10のゲージ側肩部へ集中的に接触することによるゲージ側肩部の偏摩耗が顕著に進行する。
このような摩耗を生じた外軌レール10の頭頂面プロフィールが、形状測定器30により測定されると、先ず図5中に破線で示す研削後の頭頂面プロフィールを算出する。この算出では、頭頂面を、上に僅かに凸で且つフィールド側からゲージ側へ向けて僅かに下降した平坦状の傾斜面に回復させることを主眼とするが、研削可能範囲は研削後の頭頂面から5mm以内のレベルというような制約が存在する場合もあるので、ゲージ側肩部の偏摩耗の完全な削正は不可能であり、研削後もゲージ側肩部の偏摩耗は残る。結果、図5中にハッチングで示す部分が研削対象部となり、研削量は全体的な傾向としてフィールド側で大きく、ゲージ側へ向かうにつれて徐々に小さくなる。
こうして研削量分布が求まると、規則性、すなわち予め定めた法則にしたがって削正パターンのスケジュールを算出する。ここにおける規則性は、研削量の大きい部分から小さい部分へ順に研削を行うというものであるから、削正パターンのスケジュールは例えば表1のようになり、これを図にて模式的に示したのが図6である。
Figure 0006108592
表1中の縦の列は削正パス番号及び削正パターンの種類を表しており、横の列の1〜5は、削正車20の片側に5個縦列配置された研削装置22の配列番号である。縦の列について更に説明すると、第1パスの削正パターンは「1」、第2パス及び第3パスの削正パターンも「1」、第4パス、第5パス及び第6パスの削正パターンは「2」、第7〜第14パスの削正パターンは「3」〜「10」であることを示している。横の列に示された5個の研削装置22については、それぞれの回転砥石23の傾斜角度及びパワーが示されている。研削角度F6は、回転砥石23がフィールド側へ6度傾斜していることを示し、G13は回転砥石がゲージ側へ13度傾斜していることを示す。
表1に示された削正パターンスケジュールでは、図6からも分かるように、外軌レール10での研削量が最も大きいフィールド側の肩部の研削を行うために、回転砥石23をフィールド側へ6〜12度(9±3度)の範囲内で傾けた削正パターン1が3回繰り返される。次に、回転砥石23をフィールド側へ1〜5度(3±2度)の範囲内で傾けた削正パターン2が、同じく3回繰り返される。こうして研削量が最も大きいフィールド側の肩部の研削が実質的に終了する。
次に、残った部分、すなわちレール頭頂面の中央部からゲージ側の肩部へかけての部分が第7パスから第12パスにより実施される。ここでは削正パターン3〜8により、ゲージ側の肩部から中央部にかけて順次、研削が行われる。これは、平坦部より角部の方が研削効率が高く、研削効率の高い順に研削を行う方が合理的だからである。
ちなみに、削正パターン3における回転砥石の傾斜角度はゲージ側へ22〜30度(26±4度)の範囲内、削正パターン4における回転砥石の傾斜角度はゲージ側へ13〜20度(16.5±3.5度)の範囲内、削正パターン5における回転砥石の傾斜角度はゲージ側へ8〜12度(10±2度)の範囲内、削正パターン6における回転砥石の傾斜角度はゲージ側へ4〜7度(5.5±1.5度)の範囲内、削正パターン7における回転砥石の傾斜角度はゲージ側へ2〜3度(2.5±0.5度)の範囲内、削正パターン8における回転砥石の傾斜角度は0度を中心に両側へ1度の範囲内である。
最後の第13パス及び第14パスは仕上げパスである。ここでは削正パターン9及び10により中央部近辺が低パワー、低車速にて研削される。削正パターン9における回転砥石の傾斜角度はゲージ側へ0度を中心に両側へ2度、削正パターン10における回転砥石の傾斜角度はゲージ側へ3〜7度(5±2度)である。
各削正パターンにおいては、5個の研削装置22における回転砥石23の傾斜角度が特定の値を中心にした範囲内で段階的に変更されているが、これは、同一角度で研削を行うと平坦面の研削が続き研削効率が低下するのを回避すること、及び最終的な頭頂面プロフィールに近い僅かなアーチを付与することが目的である。
以上は、外軌レール10に対する削正パターンのスケジュール作成方法である。次に、内軌レール10に対する削正方法、特に削正パターンのスケジュール作成方法について説明する。
曲線区間の内軌レール10においては、図7に示すように、遠心力による偏摩耗が生じないため、摩耗形態は基本的に直線区間と同様になる。その結果、車輪50の踏面51による頭頂面の傾斜摩擦と、レール長手方向における波状摩耗が生じる。研削後の頭頂面プロフィールは、波状摩耗が最も顕著な部分において最終プロフィール、すなわち上に僅かに凸で且つフィールド側からゲージ側へ向けて僅かに下降した平坦状の傾斜面が実現されなければならない。このため、頭頂面プロフィールの形状測定器30による測定は、波状摩耗が最も大きい箇所で行う。研削量分布は、最も大きな波状摩耗が除去されるものでなければならず、傾向としては、傾斜摩耗に波状摩耗による盛り上がりが加わるため、頭頂面のフィールド側肩部で最も大きく、ゲージ側肩部、中央部の順に小さくなる。その結果、削正パターンのスケジュールは例えば表2のようになり、これを図にて模式的に示したのが図8である。
Figure 0006108592
表2に示された削正パターンスケジュールを図8を参照して説明すると、先ず研削量が最も大きいフィールド側の盛り上がった肩部を研削するために、第1パスから第3パスで削正パターン1を繰り返し、第4パスで削正パターン2を実施する。削正パターン1では回転砥石がフィールド側へ6〜12度(9±3度)傾斜しており、削正パターン2では回転砥石がフィールド側へ1〜5度(3±2度)傾斜している。
こうしてフィールド側の肩部研削が終了すると、次は2番目に研削量が多いゲージ側の盛り上がった肩部の研削を行う。このために第5パスで削正パターン3を、第6パスで削正パターン4を行う。削正パターン3では回転砥石がゲージ側へ22〜30度(26±4度)傾斜しており、削正パターン4では回転砥石がゲージ側へ13〜20度(16.5±3.5度)傾斜している。
こうしてゲージ側の肩部研削が終了すると、第7パスで削正パターン5を、第8パスで削正パターン6を、第9パスで削正パターン7を、第10パスでは削正パターン8をそれぞれ順番に実施し、残った頭頂面を研削して平坦化する。ちなみに、削正パターン5では回転砥石がゲージ側へ8〜12度(10±2度)の範囲内で傾斜しており、削正パターン6では回転砥石がゲージ側へ4〜7度(5.5±1.5度)の範囲内で傾斜している。また、削正パターン7では回転砥石がゲージ側へ2〜3度(2.5±0.5度)の範囲内で傾斜しており、削正パターン8では回転砥石が0度を中心に両側へ±1度の範囲内で傾斜している。
最後の第11パス及び第12パスは仕上げである。ここでは削正パターン9及び10により中央部近辺が低パワー、低車速にて研削される。削正パターンは外軌の場合と同じであり、削正パターン9における回転砥石の傾斜角度はゲージ側へ0度を中心に両側へ2度の範囲内であり、削正パターン10における回転砥石の傾斜角度はゲージ側へ3〜7度(5±2度)の範囲内である。
各削正パターンにおいて、5個の研削装置22における回転砥石23の傾斜角度が特定の値を中心にした特定範囲内で段階的に変更されていることは、外軌レールの場合と同じである。
以上は曲線区間における外軌レール及び内軌レールについての説明であるが、直線区間における外軌レール及び内軌レールの削正パターン作成法が、曲線区間における内軌レールの削正パターン作成法に準じることは前述したとおりである。
本実施形態のレール削正方法では、以上のようして作成された削正パターンスケジュール(表1及び表2参照)にしたがって削正作業を行う。削正作業では、削正区間を削正車20が往復を繰り返し、往路で1パス、復路で1パスというように、1パスずつ削正パターンにしたがってレール10,10の頭頂面を研削し、最終的に目標とする断面プロフィールに仕上げる。
削正パターンスケジュールを作成するために、事前に削正区間内の定位置で頭頂面の断面プロフィールを測定することは前述したとおりであるが、実際の作業では各削正パターンが目標とするプロフィールどおりに研削作業が進まないことが多いので、各パスの後、或いは所定数のパス毎に前記定位置で頭頂面の断面プロフィールを測定し、削正パターンが目標とするプロフィールどおりに進んでいるか否かをチェックする。そして、削正パターンが目標とするプロフィールどおりに進んでいない場合は、これを是正するべく削正パターンに修正を加える。
かくして、曲線区間及び直線区間における外軌レール及び内軌レールの各頭頂面の断面プロフィールが、目標とする断面プロフィールに正確に、しかも効率的に仕上がる。以上、10頭式の削正車によるレール削正方法を述べたが、削正車としては10頭式以外にも4頭式、6頭式、8頭式、16頭式、20頭式などがあり、これらによるレール削正方法も本発明の範疇であることは言うまでもない。
10 レール
20 削正車
21 台車
22 研削装置
23 回転砥石
25 輪軸
30 形状測定器
31 本体
32 第1軸
33 伸縮アーム
34 第2軸
35 接触子
40 データ処理装置
41 固定式受信装置
50 車輪
51 踏面
52 フランジ

Claims (3)

  1. 鉄道車両用レールの頭頂面プロフィールを一定区間ごとに削正するにあたり、一定区間の頭頂面プロフィールを定位置に固定された測定器により測定する工程と、測定データを削正車上のデータ処理装置に伝送する工程と、伝送された測定データに基づいて前記データ処理装置が切削パターンスケジュールを算出する工程と、算出された削正パターンスケジュールを前記削正車が実行する工程とを含んでおり、
    削正車上のデータ処理装置は、前記測定データから削正後の頭頂面プロフィールと、その頭頂面プロフィールを実現するための研削量分布と、研削量分布を実現するための規則性にしたがった削正パターン及びそのスケジュールとを算出し、算出した削正パターンのスケジュールにしたがって削正車による削正作業を実行させ
    算出された削正パターンスケジュールを実行する際は、各パスごと、或いは適宜のパス間で頭頂面プロフィールを定位置で測定して削正の進行状況をチェックし、目標プロフィールから外れている場合は次のパス、或いは次パス以降で削正パターンスケジュールに修正を加えるレール削正方法。
  2. 請求項1に記載のレール削正方法において、削正パターンスケジュールを算出する際の規則性は、研削代が大きい箇所から研削代が小さい箇所へ順に研削を行うものであるレール削正方法。
  3. 請求項1又は2に記載のレール削正方法において、各削正パターンにおける複数の回転砥石の傾斜角度は特定の値を中心にした所定範囲内で段階的に変更されるレール削正方法。
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