JP4978489B2 - ケーシングのフランジ構造、ターボ分子ポンプおよび真空ポンプ - Google Patents

ケーシングのフランジ構造、ターボ分子ポンプおよび真空ポンプ Download PDF

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    • F04D19/00Axial-flow pumps
    • F04D19/02Multi-stage pumps
    • F04D19/04Multi-stage pumps specially adapted to the production of a high vacuum, e.g. molecular pumps

Description

本発明は、ケーシングのフランジ構造、ターボ分子ポンプおよび真空ポンプに関する。
ケーシング内で高速回転する回転体を有するターボ分子ポンプにおいては、回転体が破壊した際のエネルギーをフランジの変形によって吸収するようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載のフランジには、ケーシング取付用のボルトが挿通するボルト孔が周方向に複数設けられ、この各ボルト孔の外側に薄肉部を介してそれぞれ貫通孔が設けられる。これにより回転体の破壊時に、ボルトの相対移動によって薄肉部を変形させ、回転体の破壊のエネルギーを吸収する。
特開2004−162696号公報
しかしながら、上記特許文献1記載のフランジでは、ボルト孔の外側の薄肉部の変形によりボルトの進路が塞がれてボルトの相対移動が妨げられ、効率よく破壊のエネルギーを吸収することができない。
本発明によるケーシングのフランジ構造は、ロータを収容するケーシングの端部に設けられ、ボルトを介して相手側部材に締結されるフランジの構造であって、ボルトの取付位置に対応し、フランジの表面に周方向にかけて長手状に形成された有底溝を有し、有底溝の底面には、ロータの回転方向側端部にボルトが貫通するためのボルト孔が開口され、ボルト孔近傍の第1の部位からロータの回転方向の反対側端部である第2の部位にかけて、少なくとも、第2の部位における幅が、ボルト孔よりも狭く、ボルトの直径よりも小さい長孔状のスリット孔が開口されていることを特徴とする。
また、本発明によるケーシングのフランジ構造は、ロータを収容するケーシングの端部に設けられ、ボルトを介して相手側部材に締結されるフランジの構造であって、ボルトの取付位置に対応し、フランジの表面に周方向にかけて長手状に形成された有底溝を有し、有底溝の底面には、ロータの回転方向側端部にボルトが貫通するためのボルト孔が開口され、ボルト孔の近傍の第1の部位からロータの回転方向の反対側端部である第2の部位にかけて、長孔状のスリット孔が開口され、ボルト孔に貫通されるボルトと前記ボルト孔との間に、前記ボルト挿入用の円筒部を有するカバーが設けられ、前記長孔状のスリット孔は、少なくとも、第2の部位における幅が、ボルト孔よりも狭く、カバーの前記円筒部の外径よりも小さいことを特徴とする。
本発明によれば、フランジの表面に長手状に有底溝を形成し、この有底溝にボルト孔とスリット孔を開口するようにしたので、ロータの破壊時にボルトがスリット孔に沿って相対移動し、ロータの破壊のエネルギーを効率よく吸収することができる。
−第1の実施の形態−
以下、図1〜図4を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るターボ分子ポンプの全体構成を示す断面図であり、図2は、このターボ分子ポンプの取付状態を示す図である。ターボ分子ポンプは、例えば半導体製造装置に用いられる真空ポンプである。なお、説明の便宜上、以下では図示のようにターボ分子ポンプの上下方向を定義する。
図1に示すようにターボ分子ポンプのポンプ本体1は、略円筒形状の外側ケーシング2と、外側ケーシング2の下部に取り付けられるベース3と、外側ケーシング2に収容され、ベース3に回転可能に支持されるロータ4とを有する。
図2に示すように外側ケーシング1の上部のフランジ21は、半導体製造装置側の真空チャンバ7のフランジ71にボルト10によって固定される。なお、ボルト10はフランジ21のボルト孔22を貫通し、フランジ71に設けられたネジ部72に螺合されるが、ボルト孔22の周囲の構成については後述する。
図1に示すようにロータ4の外周面には、上下方向に間隔をあけて複数段の回転翼41が形成され、各段の回転翼41の間に固定翼43が交互に挿設されている。各段の固定翼43はスペーサ48を介して積層されている。ロータ4の回転翼41の下方には回転円筒部42が形成されている。ベース3側には回転円筒部42に対向して固定円筒部が44が設けられ、固定円筒部44の内周面に螺旋状溝が形成されている。以上の回転翼41と固定翼43はタービン翼部を構成し、回転円筒部42と固定円筒部44はモレキュラードラッグポンプ部を構成する。
ロータ4は、上下一対のラジアル磁気軸受け51およびアキシャル磁気軸受け52により非接触支持され、モータ6により回転駆動される。磁気軸受け51,52には、ロータ4の浮上位置を検出するためのラジアル変位センサ53,54およびスラスト変位センサ55がそれぞれ設けられている。モータ6は例えばDCブラシレスモータであり、ロータ4のシャフト部45に、永久磁石が内蔵されたモータロータ61が装着され、ベース3側に、回転磁界を形成するためのモータステータ62が設けられている。
シャフト部45の下端にはセンサターゲット46が設けられ、センサーターゲット46と対向する位置にギャップセンサ55が設けられている。なお、56,57は、非常用のメカニカルベアリングである。
このようなターボ分子ポンプ1では、ロータ4の高速回転により吸気口1aからガス分子が流入し、このガス分子はタービン翼部およびモレキュラードラッグポンプ部のガス通路をそれぞれ経て排気口1bから排気される。これにより吸気口1a側が高真空状態となる。この際、何らかの原因により高速回転中のロータ4が破壊すると、遠心力によってロータ4が周囲に飛散し、その飛散物により外側ケーシング2にはロータ4の回転方向と同方向の回転トルクが作用する。この回転トルクは上部のフランジ21を介して真空系のフランジ71に作用するため、真空系の装置が破損するおそれがある。これを防止するため、本実施の形態では以下のようにポンプ本体1のフランジ21を構成する。
図3(a)は、第1の実施の形態に係るフランジ21の構成を示す正面図(図1の矢視III図であり、図3(b)は図3(a)のb−b線断面図である。フランジ21の上面には、ボルト10の締結位置に対応して所定深さの座グリ23(有底溝)が設けられている。座グリ23は、円周方向に所定範囲(例えば5°〜10°程度)にわたって等間隔に複数延設され、座グリ23の下方にフランジ厚さの薄い薄肉部21aが形成されている。薄肉部21aは、後述するようにボルト10の相対移動によって変形可能な厚さに形成され、薄肉部21aが変形しやすいようにボルト10はフランジ21よりも硬度が高いものが用いられる。なお、ボルト10とフランジ21の硬度が同じであってもよい。
各座グリ23の幅方向中央かつロータ4の回転方向側端部には、それぞれ座グリ23の幅よりも小径のボルト孔22が穿設されている。このボルト孔22に連設して座グリ23の幅方向中央には、ロータ4の回転方向の反対側端部にかけてスリット孔24が開口されている。スリット孔24の幅は貫通孔22の直径よりも小さく、さらにボルト10の直径よりも小さい。なお、図3(a)の25は、吸気口1aに張設されたはネットである。
フランジ21の表面の加工は以下のように行う。まず、大径のエンドミルで長孔状に座グリ23を加工し、薄肉部21aを形成する。次いで、小径のエンドミルでスリット孔24を加工するとともに、ドリルでボルト孔22を加工する。
第1の実施の形態では、何らかの原因により高速回転中のロータ4が破壊すると、ロータ4の飛散物による回転トルクがケーシング2に作用し、フランジ21がロータ4の回転方向に回転する。この際、ボルト10はフランジ71に拘束されているため、フランジ21の回転にボルト10は追従しない。このため、図4に示すようにボルト22がスリット孔24に食い込んでスリット孔24が押し広げられ、ボルト22がロータ4の回転方向とは反対側にスリット孔24に沿って相対移動する。これによりボルト22とスリット孔24の間の摩擦によりロータ破壊のエネルギーが消費される。その結果、フランジ21からフランジ71へのトルクの伝達量を低減でき、真空系の装置の破損を防止できる。
第1の実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)ケーシング2のフランジ21の表面に周方向にかけて複数の座グリ23を長孔状に形成し、この座グリ23の一端部側(ロータ回転方向側)にそれぞれボルト孔22を開口するとともに、ボルト孔22に連なり座グリ23の他端部側(ロータ回転方向の反対側)にかけてそれぞれスリット孔24を開口するようにした。これによりロータ4の破壊時には、ボルト10がスリット孔24に案内され、スリット孔24の両側を押し広げながらボルト10がフランジ21を相対移動するので、ボルト10の周囲に摩擦力が作用することにより、破壊エネルギーを効率よく吸収することができる。すなわち薄肉部21aがスリット孔24の外側に変形するので、薄肉部21aの変形後もボルト10の進路は邪魔されず、ボルト10はスリット孔24に沿って相対移動することができ、ボルト10の周面に、より多くの摩擦力を作用させることができる。
(2)フランジ2の表面に座グリ23を設け、この座グリ23にボルト孔22とスリット孔24を開口するようにしたので、加工が容易であり、安価に構成できる。
(3)座グリ23の幅方向中央にスリット孔24を設け、スリット孔24の両側に薄肉部21aを形成するので、ボルト10の両側に摩擦力が作用し、エネルギーの吸収量が大きい。
(4)ボルト孔22とスリット孔24を連通させるようにしたので、ロータ4が破壊した際にボルト孔22からスリット孔24へとボルト10を容易に相対移動させることができ、所望の衝撃吸収効果が得られる。
−第2の実施の形態−
図5を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。以下では第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なるのは、スリット孔24の形状である。すなわち第1の実施の形態では、スリット孔24の幅を長手方向に均一としたが、第2の実施の形態では、幅を徐々に狭くする。図5(a)は、第2の実施の形態に係るフランジ21の構成を示す正面図であり、図5(b)はその要部拡大図、図5(c)は図5(a)のc−c線断面図である。なお、図3と同一の箇所には同一の符号を付している。
図5に示すように、スリット孔241は長手方向に沿ってテーパ状に形成されており、スリット孔241の幅はボルト孔側端部241aにおいて最大で、ボルト孔22から離れるに従い徐々に狭くなっている。図5(b)の点線は図3のスリット孔24の幅に相当し、ボルト孔側端部241aの幅は図3のものより広い。これによりロータ4の破壊によってフランジ21にトルクが作用した際に、ボルト10を確実にスリット241に導くことができ、安定した衝撃吸収効果が得られる。なお、スリット孔241を長手方向に沿って全てテーパ状とするのではなく、長手方向の途中までテーパ状とし、残りを幅一定としてもよい。
−第3の実施の形態−
図6を参照して本発明の第3の実施の形態について説明する。以下では第2の実施の形態との相違点を主に説明する。
第3の実施の形態が第2の実施の形態と異なるのは、座グリ23の形状である。すなわち第2の実施の形態では、薄肉部21aの厚さが一定となるように座グリ23を設けたが、第3の実施の形態では、以下のように座グリの深さを変更する。図6(a)は、第3の実施の形態に係るフランジ21の構成を示す正面図であり、図6(b)はその要部拡大図、図6(c)は図6(a)のc−c線断面図である。なお、図5と同一の箇所には同一の符号を付している。
図6に示すようにボルト孔22の周囲の座グリ231の深さは、スリット孔241の周囲の座グリ232の深さよりも浅く形成されている。これによりボルト孔22の周囲の薄肉部21aの厚さは図5のものよりも厚くなる。このためボルト孔22の周囲のフランジ剛性が高まり、ボルト10の締結力によってフランジ21が変形することを防止できる。なお、図3のボルト孔22の周囲の薄肉部21aの厚さを、同様に厚くしてもよい。
−第4の実施の形態−
図7を参照して本発明の第4の実施の形態について説明する。以下では第3の実施の形態との相違点を主に説明する。
第4の実施の形態が第3の実施の形態と異なるのは、座グリ23の形状である。すなわち第3の実施の形態では、ボルト孔22の周囲の座グリ231の深さを浅くしたが、第4の実施の形態では、さらにスリット孔241の周囲の座グリ232の深さを変更する。図7(a)は、第4の実施の形態に係るフランジ21の構成を示す正面図であり、図7(b)はその要部拡大図、図7(c)は図7(a)のc−c線断面図である。なお、図6と同一の箇所には同一の符号を付している。
図7に示すようにスリット孔241の周囲の座グリ232の深さは、ボルト孔側端部241aから反対側端部241bにかけ、長手方向に沿って段階的に深くなっている。すなわち座グリ232Aよりも座グリ232Bの方が深く、座グリ232Bよりも座グリ232Cの方が深い。これにより座グリ232の幅が狭くなるに従い薄肉部21aの厚さが薄くなるので、図6のものに比べボルトが端部まで変形しやすくなる。その結果、スリット孔241の全長にわたってロータ破壊のエネルギーを消費できるため、エネルギーの消費量が増し、フランジ71へのトルク伝達量を一層低減できる。なお、図7では座グリ232の深さを3段階に変更したが、2段階、または4段階以上に変更してもよい。図3,5の座グリ23の深さを同様に変更することもできる。
−第5の実施の形態−
図8を参照して本発明の第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態では、ボルト孔22とボルト10の間にカバー26を挿入する。図8(a)は第5の実施の形態に係るフランジ21の構成を示す正面図であり、図8(b)はその要部拡大図、図8(c)は図8(a)のc−c線断面図である。なお、図5と同一の箇所には同一の符号を付している。
カバー26は、円筒形状の円筒部261と円筒部261の一端側に形成されたリング状の座金部262とを有する。円筒部261の外径はボルト孔22の外径とほぼ等しく、円筒部261はボルト孔22に圧入によって挿入され、カバー26はフランジ21に一体に固定されている。座金部262はフランジ面に当接し、円筒部261内にはボルト10が挿入されている。なお、ボルト10の外径はスリット孔241の幅より小さくても構わない。
第5の実施の形態では、ロータ4の破壊によってフランジ21にトルクが作用すると、ボルト10とともにスリット孔241に沿ってカバー26が相対移動する。これによりカバー26とスリット孔241の間の摩擦、およびカバー部材の変形によりロータ破壊のエネルギーが消費される。この場合、ボルト10の表面はカバー26で覆われ、ボルト自体はスリット孔24に食い込まないので、ボルト表面のねじ山部およびねじ谷部の応力集中を緩和でき、ボルト10の破損を防止して安定した衝撃吸収効果が得られる。なお、カバー26は、スリット孔241への食い込み時に焼き付かないようにフランジ21とは異なる種類の金属によって構成することが好ましく、また、薄肉部21aを変形させやすいようにフランジ21よりも硬い材質のものとすることが好ましい。
なお、図8では、テーパ状のスリット孔241を有するものとして説明したが、幅一定のスリット孔24を有するもの(例えば図3)にも同様にカバー26を挿入できる。また、座グリ面がフラットなタイプのボルト孔22にカバー26を挿入する場合だけでなく、図9(a),(b)に示すように段付き状の座グリ231,232を設けた場合にも同様にカバー26を挿入することができる。この場合の薄肉部21aの変形の例を図10(a),(b)に示す。図10(a)の斜線部は、カバー26によって外側に押しのけられた薄肉部21aの領域(変形領域)である。図10(b)ではボルト10の軸部10aは変形していないが、図11に示すように軸部10aを変形させることもできる。このようにボルト10が変形することで、ロータ4の破壊によるエネルギーをより多く消費できる。
図12は、ボルト10の剪断試験結果の一例を示す図である。図中、L1(実線)は、第5の実施の形態に係るターボ分子ポンプのフランジ21をボルト10で固定した状態で、フランジ21にロータ回転方向の試験力を付加した場合のフランジ21の変位量と試験力との関係を示す特性である。なお、L2(点線)は、本実施の形態の比較例であり、単なるフランジにロータ回転方向の試験力を付加した場合のフランジの変位量と試験力との関係を示している。本実施の形態によれば、単なるフランジを用いた場合に比べ、ボルト10が破断するまでのフランジ21の変位量が大きく、最大試験力も大きい。
以上では、フランジ21の表面に周方向にかけて長手状に座グリ23、すなわち有底溝を形成したが、有底溝の形状は上述したものに限らない。ロータ4の回転方向側端部の座グリ面にボルト孔22を開口し、それに連なるボルト孔側端部241a(第1の部位)からロータ4の回転方向の反対側端部241b(第2の部位)にかけてスリット孔24を開口したが、少なくともボルト孔22の近傍にスリット孔24のボルト孔側端部241aを形成するのであれば、ボルト孔22からスリット孔24を離して設けてもよい。ボルト孔22およびスリット孔24を座グリ23の幅方向中央に設けたが、中央からずらしてもよい。第5の実施の形態では、ボルトの周囲にカバー26を設けたが、カバー部材としてのカバー26の形状は上述したものに限らない。例えばカバー26の外径をボルト孔22の内径よりも小さく形成し、ボルト10の締結時にボルト孔22にカバー26を挿入するようにしてもよい。ボルト孔22への挿入を容易にするため、図13に示すようにカバー26に軸方向のスリット26aを設けてもよい。
以上では、ターボ分子ポンプのケーシング2の端部に設けられるフランジ21の構造について説明したが、ケーシング内に回転可能に支持されたロータと、ロータに対応して配設されたステータとを備える他の真空ポンプ(例えばドラッグポンプなど)のフランジ構造にも同様に適用できる。また、高速回転するロータを収容するケーシングであれば、真空ポンプ以外のケーシング(例えばガスタービンのケーシングなど)にも、適用可能である。すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態のフランジ構造に限定されない。
本発明の第1の実施の形態に係るターボ分子ポンプの全体構成を示す断面図。 図1のターボ分子ポンプの取付状態を示す図。 第1の実施の形態に係るフランジ構造を示す図。 第1の実施の形態におけるロータ破壊時の動作を示す図。 第2の実施の形態に係るフランジ構造を示す図。 第3の実施の形態に係るフランジ構造を示す図。 第4の実施の形態に係るフランジ構造を示す図。 第5の実施の形態に係るフランジ構造を示す図。 図8の変形例を示す図。 図9の動作の一例を示す図。 図9の動作の他の例を示す図。 第5の実施の形態に係るフランジ構造によるボルトの剪断試験結果の一例を示す図。 第5の実施の形態に係るフランジ構造に用いるカバーの変形例を示す図。
符号の説明
2 ケーシング
4 ロータ
41 回転翼
43 固定翼
10 ボルト
21 フランジ
21a 薄肉部
22 ボルト孔
23,231,232,232A〜232C 座グリ
24,241 スリット孔
26 カバー

Claims (10)

  1. ロータを収容するケーシングの端部に設けられ、ボルトを介して相手側部材に締結されるフランジの構造であって、
    前記ボルトの取付位置に対応し、前記フランジの表面に周方向にかけて長手状に形成された有底溝を有し、
    前記有底溝の底面には、前記ロータの回転方向側端部に前記ボルトが貫通するためのボルト孔が開口され、前記ボルト孔近傍の第1の部位から前記ロータの回転方向の反対側端部である第2の部位にかけて、少なくとも、前記第2の部位における幅が、前記ボルト孔よりも狭く、前記ボルトの直径よりも小さい長孔状のスリット孔が開口されていることを特徴とするケーシングのフランジ構造。
  2. ロータを収容するケーシングの端部に設けられ、ボルトを介して相手側部材に締結されるフランジの構造であって、
    前記ボルトの取付位置に対応し、前記フランジの表面に周方向にかけて長手状に形成された有底溝を有し、
    前記有底溝の底面には、前記ロータの回転方向側端部に前記ボルトが貫通するためのボルト孔が開口され、前記ボルト孔の近傍の第1の部位から前記ロータの回転方向の反対側端部である第2の部位にかけて、長孔状のスリット孔が開口され、
    前記ボルト孔に貫通される前記ボルトと前記ボルト孔との間に、前記ボルト挿入用の円筒部を有するカバー部材が装着され、
    前記長孔状のスリット孔は、少なくとも、前記第2の部位における幅が、ボルト孔よりも狭く、前記カバー部材の前記円筒部の外径よりも小さいことを特徴とするケーシングのフランジ構造。
  3. 請求項1または2に記載のケーシングのフランジ構造において、
    前記スリット孔は、前記ボルト孔に連なって設けられていることを特徴とするケーシングのフランジ構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のケーシングのフランジ構造において、
    前記ボルト孔および前記スリット孔は、それぞれ前記有底溝の底面の幅方向中央に設けられていることを特徴とするケーシングのフランジ構造。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のケーシングのフランジ構造において、
    前記第1の部位におけるスリット孔の幅は、前記第2の部位におけるスリット孔の幅よりも広く形成されていることを特徴とするケーシングのフランジ構造。
  6. 請求項1に記載のケーシングのフランジ構造において、
    前記第1の部位におけるスリット孔の幅は、前記ボルトの直径よりも大きく形成されていることを特徴とするケーシングのフランジ構造。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のケーシングのフランジ構造において、
    前記第1の部位における前記有底溝の深さは、前記第2の部位における前記有底溝の深さよりも浅く形成されていることを特徴とするケーシングのフランジ構造。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のケーシングのフランジ構造において、
    前記ボルト孔の周囲の前記有底溝の深さは、前記スリット孔の周囲の前記有底溝の深さよりも浅く形成されていることを特徴とするケーシングのフランジ構造。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のフランジ構造を有し、前記ボルトを介して真空系側の部材に締結されるケーシングと、
    前記ケーシング内に回転可能に支持され、ロータ翼が形成されたロータと、
    前記ロータ翼に対応して配設されたステータ翼を有するステータとを備えることを特徴とするターボ分子ポンプ。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のフランジ構造を有し、前記ボルトを介して真空系側の部材に締結されるケーシングと、
    前記ケーシング内に回転可能に支持されたロータと、
    前記ロータに対応して配設されたステータとを備えることを特徴とする真空ポンプ。
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