JP4976966B2 - 壁画の剥ぎ取り方法 - Google Patents

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本発明は、可逆性を有する水溶性天然樹脂の水溶液を使用し、壁画構成層(壁画と基質で構成されたもの)を処理し、基質と壁画が描かれているシックイもしくは白土層とを分離することにより壁画を剥ぎ取る方法に関する。
近年、高松塚古墳壁画、キトラ古墳壁画の長期保存に当たり、カビ発生による壁画の損傷劣化を防ぐ目的で壁画を剥ぎ取り保存する選択が行われた。
壁画剥ぎ取り用の樹脂として、日本において採用されたのは表具の業界で用いられているフノリである。しかしながら、フノリは溶解性が低く、しかも均一な水溶液を得るには加熱溶解を要する上、低濃度で高粘度の溶液しか得られず、接着強度が大きいため、壁画構成層の処理を行った場合、壁画を損傷することなく壁画を構成するシックイもしくは白土層を基質から剥ぎ取ることが困難であり適当でない。また、壁画の剥ぎ取りの際、壁画表面を補強するのに使用した和紙、布等を剥ぎ取った後に取り除く場合、壁画を損傷することなく取り除くことが難しいなど欠点がある。
そのため、ダイヤモンドカッターが開発されたことは公表されている通りである。このダイヤモンドカッターによる壁画の剥ぎ取りは、壁面が平面である場合は工具を操作することが可能であるが、曲面の場合は操作が困難であるため、機械的な方法によらず平面、曲面の何れの場合にも適用できる方法が要望されている。
そのような方法として例えば、担体の表面に描かれた彩色画の上に粘着剤付透明フィルムを貼付した後、フィルムを剥がすことにより彩色画を担体からフィルムに転移させ、更に彩色画付着面に第2フィルムを貼付することにより、両フィルム間に彩色画を挟持したラミネートフィルムを作成する文化財保存方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−139100号公報
上記特許文献1記載の文化財保存方法は、彩色画の顔料層(彩色層)を絵画から剥ぎ取り、剥ぎ取った彩色層を将来の研究に供するために彩色層の両面をフィルムでラミネートして、保存・保管を容易にすることを目的としている。そのため、ラミネートされることによって彩色層の保存は期待できるが、研究活用に際してフィルムを切り開いた段階で、彩色層を現状保存することは困難になる。更には、上記特許文献1記載の方法では、剥ぎ取り面積はラミネートフィルム並びにラミネート機に規定されるため、その大きさはせいぜいA3サイズ以下に規定される。
この発明は、そのような問題点に着目してなされたもので、フィルムでラミネートするような手法を用いずにどのような大きさの壁画も現状保存できる適用範囲の広い方法を提供することを目的としている。
本発明者等は、鋭意試行錯誤を重ねた結果、可逆性を有し、流動性のある高濃度の水溶液が得られるだけでなく、高濃度で接着性が大きく、低濃度で接着性が低い水溶液が得られる天然樹脂であって、加水分解により生成するアラビノースを基本成分とする天然樹脂の水溶液を用いることにより、壁画構成層の基質から壁画を構成するシックイもしくは白土層を剥離する方法を見いだした。
すなわち本発明者等は、基本成分として加水分解するとアラビノースとなる水溶性で可逆性のある天然樹脂の低濃度で低接着性の水溶液と、同じ性質の天然樹脂の高濃度で高接着性の水溶液とを使用することにより、壁画構成層から壁画を構成するシックイもしくは白土層を剥ぎ取ることができる方法を見いだし、本発明を完成した。
具体的に、本発明の請求項1に係る壁画の剥ぎ取り方法は、加水分解により生成するアラビノースを主構成分とする天然樹脂水溶液を、シックイもしくは白土層を主成分とする壁画と基質とからなる壁画構成層に塗布し乾燥させ、基質から壁画を構成するシックイもしくは白土層を剥ぎ取ることを特徴とする。
請求項2に係る壁画の剥ぎ取り方法は、シックイもしくは白土層を主成分とする壁画と基質とからなる壁画構成層に対して、加水分解により生成するアラビノースを主構成分とする高接着性で高濃度の天然樹脂水溶液と、加水分解により生成するアラビノースを主構成分とするとともに、前記天然樹脂水溶液よりも低接着性で低濃度の天然樹脂水溶液とを使い分けて塗布・乾燥させることにより、壁画を構成するシックイもしくは白土層と基質を分離し、壁画を構成するシックイもしくは白土層を剥ぎ取ることを特徴とする。
請求項3に係る壁画の剥ぎ取り方法は、最初に、加水分解により生成するアラビノースを構成成分とする低濃度、低粘度の天然樹脂水溶液を、シックイもしくは白土層を主成分とする壁画と基質とからなる壁画構成層に塗布し乾燥させた後、次に、加水分解により生成するアラビノースを構成成分とするとともに、前記天然樹脂水溶液よりも高濃度、高粘度の天然樹脂水溶液を、シックイもしくは白土層の上から塗布し乾燥させることにより、壁画を構成するシックイもしくは白土層を基質から剥離させることを特徴とする。
請求項3記載の壁画の剥ぎ取り方法において、高濃度、高粘度の天然樹脂水溶液をシックイもしくは白土層の上に塗布した後、当該シックイもしくは白土層に表面保護材を貼付した後、乾燥させることとしてもよい。
また、同剥ぎ取り方法において、剥離させたシックイもしくは白土層よりなる壁画裏面に、当該壁画補強のため水不溶性の樹脂溶液を塗布し乾燥させることとしてもよい。
更に、同剥ぎ取り方法において、剥離させたシックイもしくは白土層よりなる壁画表面に貼付した表面保護材の除去のため、壁画表面に水を添加し、高濃度、高粘度の天然樹脂水溶液の粘度、接着性を低下させることにより、表面保護材を除くこととしてもよい。
本発明によれば、フィルムでラミネートするような手法は不要であるだけでなく、大きさに関係なく壁画を保存でき、適用範囲が広い。壁画の剥ぎ取り面積は例えば最低でも1m×1mになり、更にそれよりも広い面積の剥ぎ取りも可能である。
また、剥ぎ取り後に壁画の彩色層をフィルムでシールする必要はなく、剥ぎ取った壁画を例えばパネルに貼ることで、彩色層を露出させた状態で壁画を展示公開することが可能である。
以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。
本発明に使用できる加水分解により生成するアラビノースを基本成分とする天然樹脂とは、例えば、アラビアガムの他、桜、桃、杏、梅などより得られる天然樹脂成分あるいはそれらの混合物である。
これらの天然樹脂は、他の水溶性合成樹脂、半合成樹脂、天然樹脂と比較し、高濃度でも流動性の水溶液が得られ、また高濃度と低濃度で粘度及び接着性が大きく異なる性質を示す。つまり、本発明に使用する天然樹脂は、高濃度で接着性が高く、低濃度で接着性が低いものである。また、本発明に使用する天然樹脂は、水を含ませることにより容易に溶解し除くことができる。
その天然樹脂の特徴を説明するために、下記の第1表に濃度と粘度の関係を示し、第2表に濃度と接着強度の関係を示した。
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〔第1表〕
天然樹脂水溶液の濃度と粘度の関係
(粘度:E型粘度計による測定、温度:20℃)
種別 濃度 粘度(CP)
アラビアガム 5% 50以下
アラビアガム 30% 124.9
アラビアガム 40% 389.6
桃樹脂 5% 58.9
桃樹脂 30% 2508.8
フノリ 5% 2124.8

〔第2表〕
天然樹脂水溶液の濃度と接着強度の関係
使用材料:和紙を天然樹脂水溶液で接着後、乾燥
JIS K6854−1に準拠したT型剥離強度の測定
荷重:5kg、温度:20℃
種別 濃度 最大点荷重(gf)
アラビアガム 5% 2.0
アラビアガム 30% 226.0
アラビアガム 40% 536.0
桃樹脂 5% 1.8
桃樹脂 30% 339.0
フノリ 5% 311.0
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本発明で使用する天然樹脂水溶液の低濃度液は、濃度5%の場合は粘度が80CP以下であるものが望ましい。特に使用する低濃度水溶液としては、濃度3〜10%の水溶液が望ましい。
また、天然樹脂水溶液の高濃度液は、濃度30%の場合は粘度が100〜400CPで流動性のあるものが望ましい。一般的には乾燥性、強度を考えると、特に使用する高濃度水溶液としては、濃度30〜40%の水溶液が望ましい。この高濃度水溶液は、接着性が高く水分が少ないので乾燥性が良い。
壁画構成層に低粘度(低濃度)の水溶液を塗布した場合、低粘度水溶液は、粘度が低いため急速に壁画構成層に浸透し乾燥した後、壁画構成層を安定化する。
乾燥温度については、常温もしくは高湿度の条件下での作業の場合は作業の円滑な進行のため、壁画に影響を与えない範囲で40℃以下の温風を使用することもできる。
具体的に、本発明の壁画の剥ぎ取り方法により壁画を剥ぎ取るには、最初に、加水分解により生成するアラビノースを基本組成とする上記のような水溶性天然樹脂の低濃度水溶液を、壁画構成層(壁画+基質)に塗布した後、乾燥させる。使用する低濃度水溶液の塗布量は、壁画構成層を十分に濡れる量であれば良い。
その後、壁画を構成する(壁画が描かれている)シックイもしくは白土層の表面に同じ水溶性天然樹脂の高濃度水溶液を塗布し乾燥させる。使用する高濃度水溶液の塗布量は、壁画の描かれているシックイもしくは白土層の全面に塗布することのできる量で良い。
塗布後、必要に応じて壁画表面の保護(補強)のため、表面保護材として和紙、ガーゼ、不燃布等を貼付することができる。その場合、壁画表面より高濃度水溶液を塗布し、表面保護材を壁画表面に密着させる。高濃度水溶液を塗布した後、常温、もしくは高湿度条件下の場合には壁画に影響を与えない範囲で40℃以下の温風で乾燥させる。
乾燥に伴い、壁画が描かれているシックイもしくは白土層と下層の基質との間に空隙が生じてくるので、乾燥後、壁画を構成するシックイもしくは白土層と基質が容易に剥離する。
剥離した壁画の表面に水を含んだ刷毛、脱脂綿、スポンジ等を用いて水を与えることにより、壁画構成層の表面処理に使用した天然樹脂の高濃度水溶液の濃度が低下すると同時に接着性も低下するので、壁画を損傷することなく天然樹脂の高濃度水溶液を容易に溶解し除くことができる。
また、壁画表面の保護のため表面保護材として和紙、布等を貼付した場合も、同様に壁画を構成するシックイもしくは白土層を剥離させた後、表面保護材の上から水を与えて、天然樹脂水溶液の濃度を下げ、接着性を低下させることにより、壁画を損傷することなく表面保護材を容易に取り除くことができる。
シックイもしくは白土層を剥離させた後、壁画の解析が完了したものについて、場合により、壁画表面に耐水性シリコン樹脂あるいは超微粒子よりなる酸化チタン、水酸化チタンの溶液を塗布することにより、壁画表面を保護し、壁画表面の汚染を防止してもよい。
なお、本発明に使用する天然樹脂の低濃度水溶液及び高濃度水溶液に少量の抗菌剤、防黴剤等を加えることが可能である。
また、剥離させたシックイもしくは白土層よりなる壁画の裏面に補強のため溶媒可溶樹脂液を塗布してもよい。この場合の使用可能な樹脂は、例えばエチルセルロース、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂等である。
次に具体的な実施例について説明する。
〔実施例1〕
中国・西安市文物保護考古所において唐代の壁画の剥ぎ取りを次の方法により実施した。
壁画の描かれている平均厚さ2mmのシックイ層と、黄土とわらスサを混ぜた平均厚さ20mmの下地層(基質)とからなる壁画構成層の上面より、桃樹脂の3%水溶液を加え、全体が濡れるように処理を行った。
次に40℃の温風を流し乾燥させた。
乾燥した壁画構成層の壁画表面にアラビアガムの30%水溶液を塗布した後、当該壁画表面に、壁画を保護するためアラビアガムの30%水溶液で濡らしたガーゼを密着するように置いた。
次に40℃の温風を流し乾燥させた結果、壁画が描かれているシックイ層と下地層である黄土層との間に空隙が生じて、壁画の描かれているシックイ層が下地層である黄土層から剥離しやすくなった。
剥離したシックイ層よりなる壁画の裏面を10%ポリビニルブチラール(積水化学社製エスレックLS)アルコール溶液で処理し、充分乾燥させた後、ガーゼを貼付した壁画表面に水を含んだ刷毛、ガーゼ等により水を加え、高濃度のアラビアガム水溶液の濃度を下げ、接着力を低下させて、表面保護のために使用したガーゼを壁画を損傷することなく除くことができた。
その後、アラビアガム水溶液を充分に除き乾燥させ、壁画の描かれたシックイ層を完全に剥離回収できた。
なお、実施例1における壁画の剥離前と剥離後の図(写真)を参考例として図1〜図5に示した。図1〜図5の各工程は、図面の簡単な説明及び各図に記載したとおりである。
〔実施例2〕
日本に伝世する中国壁画(清朝時代)の壁画の剥ぎ取りを次の方法により実施した。
壁画の描かれている平均厚さ1mmの白土層と、平均厚さ20mmの粘土層とからなる壁画構成層の上面より、アラビアガムの10%水溶液を加え、全体が濡れるように処理を行った。
常温で充分乾燥させた後、壁画構成層の壁画表面にアラビアガムの40%水溶液を塗布した後、当該壁画表面に壁画を保護するため和紙を貼付し、和紙の上から少量のアラビアガムの40%水溶液を塗布した。
次に35℃の空気を流し乾燥させた結果、壁画の描かれている白土層が基質である粘土層から剥離しやすくなった。
剥離した白土層よりなる壁画の裏面を10%ポリビニルブチラール(積水化学社製エスレックL−1)アルコール溶液で処理し、充分乾燥させた後、和紙を貼付した壁画表面に水を含んだガーゼ、不織布等で水を加え、高濃度のアラビアガム水溶液の濃度を下げ、接着力を低下させて、表面保護のために使用した和紙を壁画を損傷することなく除くことができた。
その後、アラビアガム水溶液を充分に除き乾燥させ、壁画の描かれた白土層を剥離回収できた。
なお、実施例2における壁画の剥離前と剥離後の図(写真)を参考例として図6〜図12に示した。図6〜図12の各工程は、図面の簡単な説明及び各図に記載したとおりである。
実施例1において、壁画表面に樹脂を塗布するときの図(写真)である。 実施例1において、樹脂塗布後、壁画表面にガーゼを貼り、壁画表面を保護するときの図(写真)である。 実施例1において、樹脂が乾燥・固化した後、界線を入れるときの図(写真)である。 実施例1において、壁画を剥ぎ取るときの図(写真)である。 実施例1において、剥ぎ取った壁画の裏側の図(写真)である。 実施例2において、剥ぎ取り前の壁画の図(写真)である。 実施例2において、壁画表面に濃度30%の樹脂を塗布するときの図(写真)である。 実施例2において、壁画表面にガーゼで表打ちするときの図(写真)である。 実施例2において、壁画表面を保護するときの図(写真)である。 実施例2において、壁画を剥ぎ取るときの図(写真)である。 実施例2において、表打ちのガーゼを取り外すときの図(写真)である。 実施例2において、取り外したガーゼをパネルに貼って展示したときの図(写真)である。

Claims (6)

  1. 加水分解により生成するアラビノースを主構成分とする天然樹脂水溶液を、シックイもしくは白土層を主成分とする壁画と基質とからなる壁画構成層に塗布し乾燥させ、基質から壁画を構成するシックイもしくは白土層を剥ぎ取ることを特徴とする壁画の剥ぎ取り方法。
  2. シックイもしくは白土層を主成分とする壁画と基質とからなる壁画構成層に対して、加水分解により生成するアラビノースを主構成分とする高接着性で高濃度の天然樹脂水溶液と、加水分解により生成するアラビノースを主構成分とするとともに、前記天然樹脂水溶液よりも低接着性で低濃度の天然樹脂水溶液とを使い分けて塗布・乾燥させることにより、壁画を構成するシックイもしくは白土層と基質を分離し、壁画を構成するシックイもしくは白土層を剥ぎ取ることを特徴とする壁画の剥ぎ取り方法。
  3. 最初に、加水分解により生成するアラビノースを構成成分とする低濃度、低粘度の天然樹脂水溶液を、シックイもしくは白土層を主成分とする壁画と基質とからなる壁画構成層に塗布し乾燥させた後、次に、加水分解により生成するアラビノースを構成成分とするとともに、前記天然樹脂水溶液よりも高濃度、高粘度の天然樹脂水溶液を、シックイもしくは白土層の上から塗布し乾燥させることにより、壁画を構成するシックイもしくは白土層を基質から剥離させることを特徴とする壁画の剥ぎ取り方法。
  4. 高濃度、高粘度の天然樹脂水溶液をシックイもしくは白土層の上に塗布した後、当該シックイもしくは白土層に表面保護材を貼付した後、乾燥させることを特徴とする請求項3記載の壁画の剥ぎ取り方法。
  5. 剥離させたシックイもしくは白土層よりなる壁画裏面に、当該壁画補強のため水不溶性の樹脂溶液を塗布し乾燥させることを特徴とする請求項4記載の壁画の剥ぎ取り方法。
  6. 剥離させたシックイもしくは白土層よりなる壁画表面に貼付した表面保護材の除去のため、壁画表面に水を添加し、高濃度、高粘度の天然樹脂水溶液の粘度、接着性を低下させることにより、表面保護材を除くことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の壁画の剥ぎ取り方法。
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