JP4975102B2 - 端子ボックス - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光発電システムにおける太陽電池モジュールの出力部を構成する端子ボックスに関するものである。
従来、太陽電池モジュールの出力部を構成する端子ボックスであって、端子台やバイパスダイオード等で構成される電気回路を収めるボックス本体を、その取付面(底板)に対向する側を開放し、その電気回路の充電部を収める部分を外側板から離隔して画成した耐候性のある樹脂によるパン形状とし、このパン形状の開放面を、金属材料で形成した内側カバーと耐候性のある樹脂よりなる外側カバーとによる二重構造のボックスカバーでカバーし、前記電気回路の充電部を収める部分に難燃性の高い充填材(UL94規格のV0グレードの二液混合型シリコンポッティング材等)を充填するとともに、この充填材に前記内側カバーを密着させたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−019833号公報
しかしながら、上記従来の端子ボックスは、充電部が強く発熱すると、充填材が熱膨張し、また、ボックス本体の樹脂材料から気化ガスが発生することがある。充填材の熱膨張や気化ガスの圧力により、内側カバー及び外側カバーが押上げられて浮上がってしまう、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、内側カバー及び外側カバーの浮上がりを防止した端子ボックスを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、底板と該底板の外周部に立設された外側板と該外側板の内側に立設され電気回路を格納するための回路格納部を画成する内側板とを備え、樹脂により成型されたボックス本体と、前記回路格納部に格納された電気回路と、前記回路格納部に充填された充填材と、天板と該天板の外周部に垂下された側板とを備え、金属板により蓋形状に形成され、前記ボックス本体の内側板に外嵌されて前記回路格納部をカバーする内側カバーと、前記ボックス本体の外側板に係合し、前記内側カバー及びボックス本体をカバーする外側カバーと、を備える太陽電池モジュールの端子ボックスにおいて、前記内側カバーの側板と前記ボックス本体の外側板とに、前記内側カバーの前記回路格納部からの浮上がりを防止する係合部を備えることを特徴とする。
本発明にかかる端子ボックスは、内側カバー及び外側カバーの浮上がりを防止するという効果を奏する。
図1は、本発明にかかる端子ボックスの実施の形態1のポッティング材充填前の状態を示す分解斜視図である。 図2は、実施の形態1のボックス本体のポッティング材充填後の状態を示す平面図である。 図3は、実施の形態1の端子ボックスの縦断面図である。 図4は、実施の形態1の端子ボックスの外側カバーを示す平面図である。 図5は、実施の形態1の端子ボックスの内側カバーを示す平面図である。 図6−1は、図3のA部拡大図であって、実施の形態1のボックス本体と内側カバーの係合部を示す縦断面図である。 図6−2は、実施の形態2のボックス本体と内側カバーの係合部を示す縦断面図である。 図6−3は、実施の形態3のボックス本体と内側カバーの係合部を示す縦断面図である。 図6−4は、実施の形態4のボックス本体と内側カバーの係合部を示す縦断面図である。
以下に、本発明にかかる端子ボックスの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる端子ボックスの実施の形態1のポッティング材充填前の状態を示す分解斜視図であり、図2は、実施の形態1のボックス本体のポッティング材充填後の状態を示す平面図であり、図3は、実施の形態1の端子ボックスの縦断面図である。
図1〜図3に示すように、太陽電池モジュール1(図3参照)の出力部を構成する実施の形態1の端子ボックス100は、その底板(取付板)12が、太陽電池モジュール1の裏面に、接着剤等により取付けられる。端子ボックス100は、電気回路部分を格納するボックス本体10と、ボックス本体10の回路格納部14の開放面をカバーする内側カバー20と、ボックス本体10の開放面をカバーする外側カバー30と、を備えている。
ボックス本体10は、底板12と、底板12の外周部に立設された第1、第2、第3、第4の外側板11a、11b、11c、11dとを備え、底板12の反対側が開放された薄型長方形のパン形状に形成されている。ボックス本体10は、ABS樹脂或いは変成PPO樹脂等の難燃性及び耐候性に富む樹脂により一体成型されている。
ボックス本体10内には、夫々の外側板11a、11b、11c、11dの内側に第1、第2、第3、第4の内側板13a、13b、13c、13dが立設され、内側板13a〜13dの内側に、電気回路の充電部50を格納する回路格納部14が画成されている。
第1、第2の外側板11a、11bは、ボックス本体10の薄型長方形の短辺を構成し、第3、第4の外側板11c、11dは、薄型長方形の長辺を構成している。内側板13a〜13dの底板12からの高さは、外側板11a〜11dの高さよりも低くなっている。
また、第1、第2、第3、第4の外側板11a、11b、11c、11d夫々の上縁部には、段部11aa、11ba、11ca、11daが形成されている。段部11aa〜11daには、後述する外側カバー30の周辺部が嵌合される。
第1の外側板11a及び第1の内側板13aには、出力リード線40のリード線引出口15a、15bが二つ並んで設けられ、第1の外側板11aの中央部内側には、ねじ穴16aが設けられた半円柱状のねじ止めボス16が形成され、第1の外側板11aの内側のリード線引出口15a、15bの開放面側には、半円柱状の位置合せボス17a、17bが形成されている。第3、第4の外側板11c、11dの開放面側2ヶ所には、係合スリット18、18が形成されている。
回路格納部14には、電気回路50が格納される。電気回路50は、端子台51、51、51、バイパスダイオード52、出力リード線40等から成り、端子台51、51、51とバイパスダイオード52との接続部、及び出力リード線40と端子台51、51、51との接続部等が充電部を構成している。
回路格納部14に電気回路50を格納した後に、回路格納部14内に、電気回路50を完全に覆い尽くすように充填材60が充填される。充填材60としては、UL規格のV0グレードのニ液混合型シリコンポッティング材を用いれば、難燃性、放熱性、充填性の点で好適である。充填された充填材が硬化した後、回路格納部14の開放面を内側カバー20でカバーし、ボックス本体10の開放面を外側カバー30でカバーする。
図4は、実施の形態1の端子ボックスの外側カバーを示す平面図である。図4に示すように、外側カバー30は、ボックス本体10と同様に、ABS樹脂或いは変成PPO樹脂等により一体成型されている。ボックス本体10の開放部をカバーする外側カバー30の中央方形部37は、周辺部31a、31b、31c、41dよりも段状に高く形成されている。
外側カバー30の長い周辺部31c、31dには、ボックス本体10の第3、第4の外側板11c、11dに形成された係合スリット18、18に係合して外側カバー30をボックス本体10に係止する係合突起32、32が形成されている。
外側カバー30の一方の短い周辺部31aの中央部には、ボックス本体10の第1の外側板11aの上縁部中央に形成された切欠き部19(図2参照)に係合して外側カバー30をボックス本体10に位置決めする係合凸部34が形成され、係合凸部34の付け根部分には、外側カバー30をボックス本体10のねじ穴16aにねじ止めするねじ70を通す通し孔35が設けられている。
また、外側カバー30の一方の短い周辺部31aの2ヶ所には、ボックス本体10の第1の外側板11aの2ヶ所に形成された位置合せボス17a、17bに係合して外側カバー30をボックス本体10に位置決めする係合凹部36a、36bが形成されている。また、外側カバー30の中央方形部37の隅部には、通気孔38が設けられている。
図5は、実施の形態1の端子ボックスの内側カバーを示す平面図であり、図6−1は、図3のA部拡大図であって実施の形態1のボックス本体と内側カバーの係合部を示す縦断面図である。図5及び図6−1を参照して、実施の形態1の内側カバー20と、内側カバー20とボックス本体10との係合部について説明する。
図5に示すように、内側カバー20は、天板22と、天板22の外周部に垂下された第1、第2、第3、第4の側板21a、21b、21c、21dとを備え、金属板により薄型方形の蓋形状に形成されている。内側カバー20は、ボックス本体10の内側板13a〜13dに外嵌され、回路格納部14をカバーする。第1、第2の側板21a、21bの天板22からの高さは、第3、第4の側板21c、21dの天板22からの高さよりも小さくなっている(図1、図6−1参照)。
内側カバー20の第1の側板21aの2ヶ所には、ボックス本体10の第1の外側板11aと第1の内側板13aとの間に形成された角筒状のリード線引出部15c、15d(図2参照)との干渉を避けるように切欠き部25a、25bが設けられている。また、天板22には、単数又は複数の通気孔23が設けられている。
図6−1に示すように、第2の側板21bの下縁部2ヶ所から直角に外側に折り曲げられて、ボックス本体10の第2の外側板11bに向って延びる2つの鉤部24a、24bが形成されている。
第1、第2の側板21a、21bの内面間の寸法は、ボックス本体10の第1、第2の側板13a、13bの外面間の寸法より大きくされていて、第2の側板21bの内面と第2の側板13bの外面との間には、隙間21bsが設けられている。第2の側板21bの高さと鉤部24a、24bの長さの和は、第3、第4の側板21c、21dの高さと同じになっていて、内側カバー20の材料歩留りをよくしている。
第2の外側板11bの内側の上下方向中央部2ヶ所には、鉤部24a、24bに係合して内側カバー20がボックス本体10から外れない(浮上がらない)ように拘束する係止部としての突起部11bb、11bcが形成されている。突起部11bb、11bcの開放側は、テーパ部となっている。鉤部24a、24b及び突起部11bb、11bcは係合部を構成している。
次に、実施の形態1の端子ボックス100の組立方法を説明する。内側カバー20の側板21a〜21dを、ボックス本体10の充填材60が充填された回路格納部14を囲む内側板13a〜13dに外嵌し、内側カバー20をボックス本体10内に押込んでいく。
内側カバー20の鉤部24a、24bの先端が、突起部11bb、11bcのテーパ部に接触し、テーパ部により内方へ押される。第2の側板21bの内面と第2の側板13bの外面との間には、隙間21bsが設けられているので、第2の側板21bが内方へ撓み、鉤部24a、24bが内方へ変位する。
鉤部24a、24bが内方へ変位するので、内側カバー20をさらに押込むことができ、天板22を内側板13a〜13dの上縁部に当接させると、第2の側板21bの内方への撓みが解消され、鉤部24a、24bが、突起部11bb、11bcの底板12側に入り込んで突起部11bb、11bcと係合する。係合状態になると、内側カバー20をボックス本体10から取外そうとしても、鉤部24a、24bが突起部11bb、11bcに係止、拘束され、容易に取外すことができない。
内側カバー20で回路格納部14をカバーした後に、外側カバー30の周辺部31a〜31dを、ボックス本体10の外側板11a〜11dの段部11aa〜11daに嵌め込み、係合突起32、32をボックス本体10の係合スリット18、18に嵌め込み、外側カバー30の周辺部31a〜31dにより、内側カバー20の天板22の外周部をボックス本体10の内側板13a〜13dの上縁部に押し付け(図6−1参照)、最後に、ねじ70により外側カバー30をボックス本体10に締結する。
実施の形態1の端子ボックス100によれば、電気回路50が強く発熱し、充填材60が熱膨張し、また、ボックス本体10の樹脂材料から気化ガスが発生しても、充填材60の熱膨張や気化ガスの圧力により、内側カバー20及び外側カバー30が浮上がることはない。
また、内側カバーの天板22及び外側カバー30には、夫々通気孔23、38が設けられているので、気化ガスが、通気孔23、38から外部へ排出され、回路格納部14内の気化ガスの圧力が高圧になることはない。
以上の説明では、鉤部24a、24bを第2の側板21bに設け、突起部11bb、11bcを第2の外側板11bに設けたが、鉤部を第3、第4の側板21c、21dに設け、係止部としての突起部を第3、第4の外側板11c、11dに設けてもよい。また、鉤部をボックス本体10の外側板に設け、係止部としての突起部を内側カバー20の側板に設けるようにしてもよい。
実施の形態2.
図6−2は、実施の形態2のボックス本体と内側カバーの係合部を示す縦断面図である。図6−2を参照して、実施の形態2の内側カバー220とボックス本体210との係合部について説明する。
図6−2に示すように、第2の側板221bの下縁部2ヶ所から直角に外側に折り曲げられて、ボックス本体10の第2の外側板211bに向って延びる2つの鉤部224a、224bが形成されている。第1、第2の側板の内面間の寸法は、ボックス本体210の第1、第2の外側板の外面間の寸法より大きくされていて、第2の側板221bの内面と第2の外側板213bの外面との間には、隙間221bsが設けられている。
第2の外側板211bの内側の上下方向中央部2ヶ所には、鉤部224a、224bに係合して内側カバー220がボックス本体210から外れないように拘束する係止部としての凹部211bb、211bcが形成されている。鉤部224a、224b及び凹部211bb、211bcは、係合部を構成している。
次に、実施の形態2の端子ボックス200の組立方法を説明する。内側カバー220の側板を、ボックス本体210の充填材60が充填された回路格納部214を囲む内側板に外嵌させる。
内側カバー220の鉤部224a、224bの先端が、外側板211bの上縁部内側に接触し、外側板211bにより内方へ押される。第2の側板221bの内面と第2の外側板213bの外面との間には、隙間221bsが設けられているので、第2の側板221bが内方へ撓み、鉤部224a、224bが内方へ変位する。
鉤部224a、224bが内方へ変位するので、内側カバー220をボックス本体210内に押込むことができ、天板222を内側板の上縁部に当接させると、第2の側板221bの内方への撓みが解消され、鉤部224a、224bが、凹部211bb、211bcに入り込んで凹部211bb、11bcと係合する。係合状態になると、内側カバー220をボックス本体210から取外そうとしても、鉤部224a、224bが凹部211bb、211bcに係止、拘束され、容易に取外すことができない。
内側カバー220で回路格納部214をカバーした後に、外側カバー30の周辺部31a〜31dを、ボックス本体210の外側板の段部に嵌め込み、係合突起32、32をボックス本体210の係合スリットに嵌め込み、外側カバー30の周辺部により、内側カバー220の天板222の外周部をボックス本体210の内側板の上縁部に押し付け(図6−2参照)、最後に、ねじ70により外側カバー30をボックス本体210に締結する。
実施の形態2の端子ボックス200によれば、電気回路50が強く発熱し、充填材60が熱膨張し、また、ボックス本体210の樹脂材料から気化ガスが発生しても、充填材60の熱膨張や気化ガスの圧力により、内側カバー220及び外側カバー30が浮上がることはない。
また、内側カバー220の天板222及び外側カバー30には、夫々通気孔が設けられているので、気化ガスが、通気孔から外部へ排出され、回路格納部214内の気化ガスの圧力が高圧になって内側カバー220及び外側カバー30が浮上がることはない。
以上の説明では、鉤部224a、224bを第2の側板221bに設け、係止部としての凹部211bb、211bcを第2の外側板211bに設けたが、鉤部を第3、第4の側板に設け、凹部を第3、第4の外側板に設けてもよい。また、鉤部をボックス本体210の外側板に設け、係止部としての凹部(又は孔)を内側カバー220の側板に設けるようにしてもよい。
実施の形態3.
図6−3は、実施の形態3のボックス本体と内側カバーの係合部を示す縦断面図である。図6−3を参照して、実施の形態3の内側カバー320とボックス本体310との係合部について説明する。
図6−3に示すように、第2の側板321bの下縁部2ヶ所から約150°外側に折り曲げられて、ボックス本体310の第2の外側板311bに向って傾斜して延びる2つの鉤部324a、324bが形成されている。第1、第2の側板321a、321bの内面間の寸法は、ボックス本体310の第1、第2の外側板313a、313bの外面間の寸法と略同じにされていて、第2の側板321bの内面と第2の外側板313bの外面との間には、隙間は設けられていない。
第2の外側板311bの内側の上下方向中央部2ヶ所には、鉤部324a、324bに係合して内側カバー320がボックス本体310から外れないように拘束する係止部としての突起部311bb、311bcが形成されている。鉤部324a、324b及び突起部311bb、311bcは、係合部を構成している。
次に、実施の形態3の端子ボックス300の組立方法を説明する。内側カバー320の側板321a〜321dを、ボックス本体310の充填材60が充填された回路格納部314を囲む内側板313a〜313dに外嵌し、内側カバー320をボックス本体310内に押込んでいく。内側カバー320の鉤部324a、324bの中間部が、突起部311bb、311bcに接触し、内方へ押される。鉤部324a、324bが内方へ撓み、内方へ変位する。
鉤部324a、324bが内方へ変位するので、内側カバー320をさらに押込むことができ、天板322を内側板313a〜313dの上縁部に当接させると、鉤部324a、324bの内方への撓みが解消され、鉤部324a、324bが、突起部311bb、311bcの底板312側に入り込んで突起部311bb、311bcと係合する。係合状態になると、内側カバー320をボックス本体310から取外そうとしても、鉤部324a、324bが突起部311bb、311bcに係止、拘束され、容易に取外すことができない。
内側カバー320で回路格納部314をカバーした後に、外側カバー30の周辺部31a〜31dを、ボックス本体210の外側板311a〜311dの段部311aa〜311daに嵌め込み、係合突起32、32をボックス本体310の係合スリット318、318に嵌め込み、外側カバー30の周辺部31a〜31dにより、内側カバー320の天板322の外周部をボックス本体310の内側板313a〜313dの上縁部に押し付け(図6−3参照)、最後に、ねじ70により外側カバー30をボックス本体310に締結する。
実施の形態3の端子ボックス300によれば、電気回路50が強く発熱し、充填材60が熱膨張し、また、ボックス本体310の樹脂材料から気化ガスが発生しても、充填材60の熱膨張や気化ガスの圧力により、内側カバー320及び外側カバー30が浮上がることはない。
また、内側カバー320の天板322及び外側カバー30には、夫々通気孔323、38が設けられているので、気化ガスが、通気孔223、38から外部へ排出され、回路格納部314内の気化ガスの圧力が高圧になって内側カバー320及び外側カバー30が押上げられることはない。
以上の説明では、鉤部324a、324bを第2の側板321bに設け、係止部としての突起部311bb、311bcを第2の外側板311bに設けたが、鉤部を第3、第4の側板に設け、突起部を第3、第4の外側板に設けてもよい。また、鉤部をボックス本体310の外側板に設け、係止部としての突起部を内側カバー320の側板に設けるようにしてもよい。
実施の形態4.
図6−4は、実施の形態4のボックス本体と内側カバーの係合部を示す縦断面図である。図6−4を参照して、実施の形態4の内側カバー420とボックス本体410との係合部について説明する。
図6−4に示すように、第2の側板421bの下縁部2ヶ所から約150°外側に折り曲げられて、ボックス本体410の第2の外側板411bに向って傾斜して延びる2つの鉤部424a、424bが形成されている。
第2の外側板411bの内側の上下方向中央部2ヶ所には、鉤部424a、424bに係合して内側カバー420がボックス本体410から外れないように拘束する係止部としての凹部411bb、411bcが形成されている。鉤部424a、424b及び凹部411bb、411bcは、係合部を構成している。
次に、実施の形態4の端子ボックス400の組立方法を説明する。内側カバー420の側板421a〜421dを、ボックス本体410の充填材60が充填された回路格納部414を囲む内側板413a〜413dに外嵌し、内側カバー420をボックス本体410内に押込んでいく。内側カバー420の鉤部424a、424bの中間部が、第2の外側板411bの上縁部に接触し、内方へ押される。鉤部424a、424bが内方へ撓み、内方へ変位する。
鉤部424a、424bが内方へ変位するので、内側カバー420をさらに押込むことができ、天板422を内側板413a〜413dの上縁部に当接させると、鉤部424a、424bの内方への撓みが解消され、鉤部424a、424bの先端が、凹部411bb、411bcに入り込んで凹部411bb、411bcと係合する。係合状態になると、内側カバー420をボックス本体410から取外そうとしても、鉤部424a、424bが凹部411bb、411bcに係止、拘束され、容易に取外すことができない。
内側カバー420で回路格納部414をカバーした後に、外側カバー30の周辺部31a〜31dを、ボックス本体410の外側板411a〜411dの段部411aa〜411daに嵌め込み、係合突起32、32をボックス本体410の係合スリット418、418に嵌め込み、外側カバー30の周辺部31a〜31dにより、内側カバー420の天板422の外周部をボックス本体410の内側板413a〜413dの上縁部に押し付け(図6−4参照)、最後に、ねじ70により外側カバー30をボックス本体410に締結する。
実施の形態4の端子ボックス400によれば、電気回路50が強く発熱し、充填材60が熱膨張し、また、ボックス本体410の樹脂材料から気化ガスが発生しても、充填材60の熱膨張や気化ガスの圧力により、内側カバー420及び外側カバー30が浮上がるようなことはない。
また、内側カバー420の天板422及び外側カバー30には、夫々通気孔423、38が設けられているので、気化ガスが、通気孔423、38から外部へ排出され、回路格納部414内の気化ガスの圧力が高圧になって内側カバー420及び外側カバー30が浮上がることはない。
以上の説明では、鉤部424a、424bを第2の側板421bに設け、係止部としての凹部411bb、411bcを第2の外側板411bに設けたが、鉤部を第3、第4の側板に設け、凹部を第3、第4の外側板に設けてもよい。また、鉤部をボックス本体410の外側板に設け、係止部としての凹部(又は孔)を内側カバー420の側板に設けるようにしてもよい。
以上のように、本発明にかかる端子ボックスは、太陽電池モジュール用の端子ボックスとして有用である。
1 太陽電池モジュール
10,210,310,410 ボックス本体
11a,11b,11c,11d 第1、第2、第3、第4の外側板
11bb,11bc,311bb,311bc 突起部(係止部、係合部)
211bb,211bc,411bb,411bc 凹部(係止部、係合部)
12,212,312,412 底板
13a,13b,13c,13d 第1、第2、第3、第4の内側板
14,214,314,414 回路格納部
16 ねじ止めボス
16a ねじ穴
18 係合スリット
20,220,320,420 内側カバー
21a,21b,21c,21d 側板
24a,24b,224a,224b,324a,324b 鉤部(係合部)
22,222,322,422 天板
23 通気孔
30 外側カバー
31a,31b,31c,31d 周辺部
32 係合突起
35 通し孔
37 中央方形部
38 通気孔
40 出力リード線
50 電気回路
60 充填材
70 ねじ
100,200,300,400 端子ボックス

Claims (10)

  1. 底板と該底板の外周部に立設された外側板と該外側板の内側に立設され電気回路を格納するための回路格納部を画成する内側板とを備え、樹脂により成型されたボックス本体と、
    前記回路格納部に格納された電気回路と、
    前記回路格納部に充填された充填材と、
    天板と該天板の外周部に垂下された側板とを備え、金属板により蓋形状に形成され、前記ボックス本体の内側板に外嵌されて前記回路格納部をカバーする内側カバーと、
    前記ボックス本体の外側板に係合し、前記内側カバー及びボックス本体をカバーする外側カバーと、を備える太陽電池モジュールの端子ボックスにおいて、
    前記内側カバーの側板と前記ボックス本体の外側板とに、前記内側カバーの前記回路格納部からの浮上がりを防止する係合部を備えることを特徴とする太陽電池モジュールの端子ボックス。
  2. 前記外側カバーは、該外側カバーの周辺部が前記内側カバーの天板の外周部を前記ボックス本体の内側板の上縁部に押し付けるように、前記ボックス本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの端子ボックス。
  3. 前記係合部は、前記内側カバーの側板に設けられ前記ボックス本体の外側板に向って延びる鉤部と、前記ボックス本体の外側板の内側に設けられ前記鉤部に係合する係止部と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュールの端子ボックス。
  4. 前記鉤部は、前記内側カバーの側板から前記外側板に向かって傾斜して延びていることを特徴とする請求項に記載の太陽電池モジュールの端子ボックス。
  5. 前記内側カバーにおける前記鉤部が設けられた側板の高さと前記鉤部の長さの和は、前記内側カバーにおける前記鉤部が設けられていない側板の高さと同じであることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュールの端子ボックス。
  6. 前記係止部は、前記外側板の内側に設けられた突起部であることを特徴とする請求項に記載の太陽電池モジュールの端子ボックス。
  7. 前記内側カバーにおける前記鉤部が設けられた側板と前記ボックス本体の内側板との間に隙間を有し、前記内側カバーにおける前記鉤部が設けられた側板と前記鉤部の先端との距離は、前記内側カバーにおける前記鉤部が設けられた側板と前記突起部との距離よりも長いことを特徴とする請求項6に記載の太陽電池モジュールの端子ボックス。
  8. 前記係止部は、前記外側板の内側に設けられた凹部であることを特徴とする請求項に記載の太陽電池モジュールの端子ボックス。
  9. 前記内側カバーにおける前記鉤部が設けられた側板と前記ボックス本体の内側板との間に隙間を有し、前記内側カバーにおける前記鉤部が設けられた側板と前記鉤部の先端との距離は、前記内側カバーにおける前記鉤部が設けられた側板と前記ボックス本体の外側板との距離よりも長いことを特徴とする請求項8に記載の太陽電池モジュールの端子ボックス。
  10. 前記内側カバーの天板及び外側カバーには、通気孔が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の太陽電池モジュールの端子ボックス。
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