JP4974262B2 - マルチセンサアンテナ用受信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチセンサアンテナ用受信システムに関するものである。こうしたセンサは、任意のすなわち音響変換器や、水中マイクロホンや、マイクロホンや、無線アンテナ素子からなる。考慮するセンサの種類によって、本発明は、集音(通信会議,テレビ会議,フリー・ハンド電話通話等)、生物医学上の映像、海底映像或いは遠隔検出,無線通信,遠隔大気検出等に適用可能である。
【0002】
【従来の技術】
図1は、従来技術のマルチセンサアンテナ受信機の概略図である。このアンテナはN個のセンサ100i(i=1…N)から構成され、妨害信号xi(t)(ここでi=1…Nで、tは時間である)を検出する。このアンテナ・システムの幾つかの特徴を観察するために、これらの信号は、チャンネルフィルタ110i(ここでi=1…N)により濾波される。すなわちその特徴とは、次の点である。
・アンテナが特別な指向性を示すことを確実にする(メインローブの開口度、第2ローブの大きさ、望ましくない方向における排除等)。
・所望する信号の方向へアンテナを向けることができる。
【0003】
最終段では、加算器150を使用して各チャンネルフィルタからの信号を加算することにより、アンテナ信号y(t)を出力する。特にこれらのフィルタの設計は、検出器アレイの構造と、処理すべき信号の種類に依存している。
【0004】
既知の適用例では、このアンテナの性能は平凡なものである。特に、妨害波の削減が不十分である。この削減はアンテナ効果の一つの特徴であり、アンテナのSN(雑音に対する信号)利得により表される。ここでの「雑音」と言う言葉は、アンテナが低減しなければならない妨害信号の集合を示す。
【0005】
雑音に対する信号比を増加するために、アンテナ出力信号の後にフィルタをかけること(ポストフィルタ)が知られている。図2に、そのようなフィルタの動作原理を示す。
【0006】
マルチセンサアンテナとポストフィルタリングとの組み合わせは、1977年にジェー.ビー.アレン氏(アレン97: ジェー.ビー.アレン, ディー.エイ.バークレイ, ジェイ.ブロウエート各氏による「音声信号から残響を取り除くためのマルチマイクロホン信号処理技法」,"J.Acoust.Soc.Am,"の第62巻,4番,912〜915頁,1977年刊行)によって最初に記述された。この技術は、干渉媒体の中で遠隔音を検出する場合に、音声信号から残響を除去することを説明している。遠隔音は二つのマイクロホンにより集音され、コヒーレンス関数に基づく完全な処理(ポストフィルタを推定し、遅延を適用してポストフィルタリングを行なう)が、周波数領域において実行される。1988年にアール.ゼリンスキー氏(ゼリンスキー88:アール.ゼリンスキー氏による「残響室内の雑音低減に適応するポストフィルタリング(post-filtering)を備えたマイクロホンアレイ」,"Proc. ICASSP-88",2578〜2581頁,米国ニューヨーク,1988年刊行)は、これらの技術を拡張し、より多くのセンサを使用して音を録音した。ケー.ユー.シマー氏(シマー92a:ケー.ユー.シマー, エイ.ワシリーエフ各氏による「周波数領域におけるノイズ抑制に適合したマイクロホンアレイ」,"Proc. of the Sec. Cost 229 Work. on Adapt. Algotrith. In Com.",184〜185頁,フランス国ボルドー,1992年刊行)は、ウィナーフィルタ法に基づくポストフィルタの伝達関数を提案した。次の解析で上記の方法を説明しよう。さらに詳細な説明は、(マロ98: シー.マロ, ワイ.マヒュー,ケイ.ユー.シマー各氏による「ポストフィルタリングを備えたマイクロホンアレイに基づくノイズ低減および残響除去分析,IEEE,音声および音響処理会報,第6巻,3番,240〜259頁,1988年5月)に記載されている。
【0007】
図2で説明するポストフィルタは音響検出に関係があると仮定すると、雑音信号xi(n)は、I=1…NからなるN個のマイクロホン(200I)により構成されるアンテナによって受信され、次の数式のように表わされる。
【0008】
【数13】
Figure 0004974262
【0009】
ここでi=1…Nであり、sは所望音声信号、そしてniはピックアップ200iにおける雑音レベルである。デジタル信号処理の形式によって、この場合のnは離散時間係数を表し、τhiは音源s(n)からの音響とマイクロホン200iに到達する音響との間の伝播により生じる遅延時間である。さらにこの信号の位相を再度ずらすために(例えば、アンテナを音源の方向に向ける)、フィルタri(n)によりこのアンテナを所望する発信体の方向に向ける。
【0010】
【数14】
Figure 0004974262
【0011】
ここでi=1…Nであり、vi(n)は遅延した雑音信号xi(n)である。図2に示すように、各マイクロホン信号xi(n)は、遅延時間τiの影響を受ける(この遅延は、フィルタri(n)により生じる)。信号Vi(f)は周波数領域における信号vi(n)を表し、ここでのfは周波数を示している。この動作は、DFT(離散フーリエ変換)部を使用して行われる。チャンネル加算器の後に適用される乗算器1/Nは、アンテナ利得が所望信号に対して1であることを確実する正規化係数である。この利得は、アンテナにとって不可欠な部分であり、出力信号Y(f)を提供する。チャンネル信号Vi(f)および/またはアンテナ出力Y(f)から推定される伝達関数W(f)を備えたポストフィルタ260が、出力信号Y(f)に適用される(W(f)の計算方法は後で説明する)。最後の合成部は、出力信号を時間領域に逆変換するものである。
【0012】
アンテナ出力yに対応する入力を有する最適フィルタWoptは、所望信号sと推定信号s'との間の平均二乗誤差を最小にすることにより得られる。この最適フィルタは、アンテナ出力における所望信号sと平均雑音[n]aveの項で記述される(前記シマー92aを参照)。
【0013】
【数15】
Figure 0004974262
【0014】
ここで、Φss(f)とΦ[nn]ave(f)(数式中の添え字の上にある−は平均値を示し、本文中の[nn]aveと同じ意味を有する)は、それぞれチャンネル構造の出力での所望信号のスペクトルパワー密度と、雑音のスペクトルパワー密度を示している。この結果は、以下の仮定から得られる。
A1:各センサへ入射する信号xi(n)は、上記数13に示すように所望信号に雑音が加えられた合計値としてモデル化される。
A2:雑音ni(n)と所望信号s(n)は、相関性が無い。
A3:雑音スペクトルパワー密度は、各センサにおいて同じである、すなわちi=1…Nとすると、Φninj(f)=Φnn(f)である。
A4:各センサの雑音は、相関性が無い(相互スペクトルパワー密度Φninj(f)は、i≠jの場合ゼロである)。
A5:入力信号xi(n)は、完全にs(n)と同相にリセットされる。
【0015】
先験的に、最適フィルタWoptを計算するのに必要な二つの値Φss(f)とΦnn(f)は未知数であり、それらの値を推定するのは困難である。最新技術で知られている方法においては、Φss(f)とΦnn(f)は、種々のセンサへ入射する信号に基づき推定される。実際には、各マイクロホンにより検出される信号は相互の関係が無いものと仮定すると、所望信号のスペクトルパワー密度(以後、SPDとする)Φss(f)の推定値は、同相にリセットされたマイクロホン信号iとjの相互スペクトル(interspectral)パワー密度(以後、IPDとする)Φvivj(f)を推定することで得られる。
【0016】
その場合には、スペクトルの大きさΦvivi(f)とΦvivj(f)は次の式で表される。
【0017】
【数16】
Figure 0004974262
【0018】
【数17】
Figure 0004974262
【0019】
最適フィルタWoptを推定する一つの方法は、次の式から、分母と分子各々において、これらのスペクトルパワー密度と相互スペクトルパワー密度の平均値を利用することである。
【0020】
【数18】
Figure 0004974262
【0021】
ここで、γ(.)=Re(.)またはγ(.)=|.|を意味する。
【0022】
モジュール演算子として実数部分γ(.)を利用することは、分子Φss(f)において推定されるべき大きさが、実数で正の値でなければならないために、妥当なものである。数式中にある記号^は、特別な値の(統計的)推定であることを意味し、本文中は便宜的に’で表わす。
【0023】
推定値W'(f)|γ(.)=Re(.)は、アール・ゼリンスキー氏(ゼリンスキー88参照)により時間領域で使用されるべきであると提案された。(シマー92a)の文献では、周波数領域において、推定と濾波が実行されることを指摘している。W'(f)|γ(.)=|.|は、任意の数のセンサに対するアレン氏(アレン77参照)により記述された2センサ処理の拡張子である。実際に、アルゴリズム的に考慮される場合、前記数18がウィナーフィルタを使用する二つの推定方法、すなわちW'(f)|γ(.)=Re(.)と、W'(f)|γ(.)=|.|を示している。
【0024】
アンテナ出力信号Φ'yy(f)のSPDを使用する別な推定値が、シマー氏(シマー92a参照)により提案された。すなわち、以下の数式にて表わせる。
【0025】
【数19】
Figure 0004974262
【0026】
フィルタW(f)を推定するのに必要なスペクトルの大きさ、すなわちこの場合のΦ'vivi(f),Φ'vivj(f)そしてΦ'yy(f)は、信号Vi(f)とY(f)とから推定されねばならない。実際、許容できる推定品質を保証するとはいえ、実際の環境下において音声信号とポストフィルタを使用することは、そのような信号の非静的特性を確実に監視するための推定を必要とする。この図において、ブロック220は、Φ'vivi(f),Φ'vivj(f)そしてΦ'yy(f)が推定される場合の処理フェーズに対応する。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなマルチセンサアンテナ用受信システムは、ポストフィルタを使うか否かに拘らず、所望信号が無い場合は雑音除去を行なわない。さらに、ポストフィルタを使用する場合、雑音(すなわち妨害信号)がポストフィルタにより減衰される場合は、このポストフィルタによってさらに歪みを起こす。多くの適用例において、特に音響集音の場合、音響受信領域内の妨害源により発生するような妨害信号を歪ませることは、とりわけ面倒な結果を生じる。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明により解決されるべき基本的な課題とは、所望信号が実際にマルチセンサアンテナの受信領域に存在するかどうかを確認することである。
【0029】
本発明における実施例の基本的な目標に対する第一の付随的課題は、受信領域における総ての所望信号の入射、すなわち到来信号の方向を決定することにある。
【0030】
本発明における別の実施例に対する基本的な第二の付随的課題は、所望信号が無いと判断される場合に、妨害効果を除去することにある。
【0031】
上記の全体的な課題は、種々のアンテナセンサで受信され、所望信号(S 1 (t,f))を含む可能性のある信号(X i (t,f))を濾波する少なくとも一組のチャンネルフィルタ(310 i ,710 i,k ;但し、i=1…N)と、前記チャンネルフィルタにより濾波された信号(V i (t,f),V i,k (t,f);但し、i=1…N)を加算してアンテナ出力信号(Y(t,f))を出力する加算器(350,750)と、前記アンテナセンサの各信号を受信してそれらの信号の位相を同相にするか、或いは前記チャンネルフィルタにより濾波された信号を受信し、前記フィルタにより濾波されたアンテナ出力信号と前記所望信号との間の二乗差を最小にするように、最適フィルタ伝達関数(W(t,f),W k (t,f))を推定する少なくとも一個の計算モジュール(320,720)とからなるマルチセンサアンテナ用受信システムにおいて、前記伝達関数の周波数値に対する少なくとも一個の統計的分析モジュール(330,730)をさらに備え、前記統計的分析モジュールは、以下の各統計値、すなわち、伝達関数の各周波数値の占有率と伝達関数の各周波数値の分散値の少なくとも1つを提供するように配置され、前記各統計値の少なくとも1つから所望信号の存在と不在が決定されることを特徴とする請求項1で請求する受信システムにより解決される。
【0032】
第一の付随的課題は、従属請求項8で請求する受信システムにより解決される。
【0033】
第二の付随的課題は、請求項13で請求する受信システムにより解決される。
【0034】
全体的にみて、本発明のシステムは、アンテナ出力にポストフィルタが与えられることに関係なく、最適なポストフィルタの(或いは、最適な一組のポストフィルタの)伝達関数を計算することより、所望信号の存在および/または所望信号の入射を推定するものである。伝達関数の周波数値の統計的分析、特にその偏差と、周波数値が所定の閾値を超えた値で占められる割合とにより、所望信号に関する存在の手掛かり(index)を導き出すことができる。
【0035】
各々の組が一つの与えられた方向にアンテナを向けるのに対応した数組のチャンネルフィルタが使用される場合、このシステムは、所望信号源がどの方向に位置するのかを推定することができる。
【0036】
最後に、アンテナ出力にてポストフィルタリングが行われる際に、所望信号が存在しないとシステムが決定した場合は、出力信号を固定利得減衰器の入力へ切換えることにより、このポストフィルタにおける逆効果が排除される。
【0037】
さらに、固定利得とポストフィルタ利得との間で利得を平滑化することが、切換え中の過渡現象を減少させるために与えられる。
【0038】
本発明を、添付図面を包括的に検討することによって、以下に記述される。
【0039】
他の特徴と共に上記に引用した本発明の特徴を、以下の実施例の説明と共に、添付図面と関連して説明する。
【発明の実施形態】
最初に、各種の値を説明する記号を定義しなくてはならない。さて、記号A(t,f)は、時間tと周波数fにおける値「a」を示す。この記号は、時間が変化する間の周波数領域における値を説明するために使用される。また、信号が時間領域から周波数領域へ通過する場合、観測の間隔を必要とする。この意味において、記号A(t,f)は、その計算に際し一定の時間間隔を必要とするが、時間tにおける既知の値である。記号A(t,f)は、また信号でもよいし、または(SPD或いはIPDのような)スペクトルの大きさでもよいし、或いは時間で変化するフィルタでもよい。同様に、記号A(t)は時間tにおける時間的変化値「a」を表すものであるが、適切な観測時間中の総ての周波数成分は同一である。記号A(f)は、周波数fにおける値「a」を表し、周波数の観点で重み付けを行なうが時間は固定されているアンテナ・チャンネルフィルタにだけ関係する。
【0040】
一方、以後使用される「利得」という表現は、増幅(1より大きい利得)と減衰(1未満の利得)の両方を包含する。
【0041】
図3は、本発明の全体原理の説明図である。
【0042】
センサ300iにより検出されたアンテナ入力信号Xi(t,f)(但し、i=1...N)は、それぞれ伝達関数ai(f)を有するチャンネルフィルタ310iにより濾波される。従来技術の検討においてすでに指摘したように、これらの固定フィルタは、アンテナの指向性を制御するのに設計されている。また、これらの固定フィルタは、アンテナを所定の方向に向けるのを可能にする。アンテナ出力Y(t,f)は、固定フィルタで導かれた信号Vi(t,f)を合計することにより得られる。
【0043】
また、このシステムは、各チャンネル信号に基づいて最適なフィルタ伝達関数(例えば、アンテナ出力でポストフィルタが使用されるならば、そうしたポストフィルタの伝達関数)を計算するブロック320を備えている。チャンネル信号は、(Xi(t,f)信号を出力する)センサ若しくは、(Vi(t,f)信号を出力する)フィルタ310iによる後段チャンネルフィルタのいずれかで、直接的に検出することができる。さらにアンテナ出力信号Y(t,f)は、ポストフィルタの伝達関数を推定する計算ブロックにより使用される。図3は、こうした様々の形態を示している。これらの実施例のシステムは、ポストフィルタを含まず、このポストフィルタの伝達関数が計算されるのみであることを念頭に置くべきである。
【0044】
このシステムはさらに、時間に依存する周波数値W(t,f)用の統計的分析ブロック330を有する。このブロックを下記でさらに包括的に説明するとともに、このブロックは一組の統計的分析結果STAT(t)を導く。
【0045】
本出願人が欧州特許公開903,960号公報に記述しているような、従来技術におけるあらゆるアンテナが使用できたとしても、チャンネルフィルタ310i(これは、モジュールと位相を考慮に入れた超指向性アンテナの技術に基づいている)を有する実施例が有益に使用される。この研究の概要を、下記に説明する。
【0046】
所望信号源Sl(f)と、局部的に存在するコヒ−レント妨害源S2(f)および非コヒ−レント雑音B(f)から構成される周囲環境を仮定した場合、dp,iを信号源pとアンテナセンサiの距離とし、cを伝播速度とする。すると、センサ300iで検出される信号源Xi(f)は、次の関係式により与えられる。
【0047】
【数20】
Figure 0004974262
【0048】
ここで、Bi(f)は、センサiで計測される非コヒ−レント雑音である。
【0049】
アンテナの処理が線形であるとすると、出力Y(f)は種々のセンサで検出される信号を線形的に組み合わせたものとなる。
【0050】
【数21】
Figure 0004974262
【0051】
τiをセンサiに適用する遅延時間とし、所望の方向にアンテナを向けたとする。その場合、exp(2πfτi)は、センサ300iに関する所望信号の位相リセットを表す。この位相リセットは、次の関係によりbi(f)に関連する重み付けai(f)に含まれる。
【0052】
【数22】
Figure 0004974262
【0053】
このような手法と共に、考慮された下での所望信号或いは検討中の雑音に関して、アンテナ要素における信号振幅の減衰を説明するために、あるベクトルが定義される。このベクトルは、信号源に最も近いセンサで検出された信号が受ける減衰に関して、下記に示す式により正規化される。
【0054】
【数23】
Figure 0004974262
【0055】
所望信号の利得G1(f)とコヒーレント妨害信号の利得G2(f)は夫々、次の数式にて示される。
【0056】
【数24】
Figure 0004974262
【0057】
【数25】
Figure 0004974262
【0058】
指向性因子Fd(f)は、総ての方向に対する妨害信号の利得の平均値を得るように、妨害信号源の位置を変化することで次のように計算される。
【0059】
【数26】
Figure 0004974262
【0060】
ここで、φとθは空間における方位角と仰角をそれぞれ表す。
【0061】
上記に定義された総ての値は、ベクトルおよびマトリックス形式で次の数式のように書き換えることができる
【0062】
【数27】
Figure 0004974262
【0063】
【数28】
Figure 0004974262
【0064】
【数29】
Figure 0004974262
【0065】
従って、前記指向性因子Fd(f)は次のように書き直すことができる。
【0066】
【数30】
Figure 0004974262
【0067】
但し、上の数式におけるA(f)とD(f)は、次の通りである。
【0068】
【数31】
Figure 0004974262
【0069】
【数32】
Figure 0004974262
【0070】
また記号Hは、共役転置を表す。
【0071】
すでに知られている従来の超指向性アンテナの問題は、安定性の欠如である。超指向性アンテナは、次の数式で表すことができる非コヒーレント雑音を、許容できない程度に増幅する不利益を顧みず、大きな指向性因数を示している。
【0072】
【数33】
Figure 0004974262
【0073】
欧州特許公開第903,960号公報で提案された方法は、次に示す制限の下で指向性因子Fd(f)を最大化する線形処理を見つけることで構成されている。
【0074】
1.所望信号におけるいかなる歪をも禁止する線形制約。これは、数式で以下のように表される。
【0075】
【数34】
Figure 0004974262
【0076】
2.非コヒーレント雑音の最小低減値を固定にすると共に、使用者により適用される非線形制約。最小低減値Gamin(f)は、数式で以下のように表される。
【0077】
【数35】
Figure 0004974262
【0078】
3.例えば所定の方向における大きな減衰、固定されたメインローブ幅等の、使用者により所望される付加線形制約。これらは、数式で以下のように表される。
【0079】
【数36】
Figure 0004974262
【0080】
上記数式において、C(f)は制約行列、u(f)は制約ベクトルである(C,uの各文字は太字)。制約行列C(f)の各列は、空間内のある方向に対応したベクトルを含んでおり、対応するu(f)の列は、この方向により要求される伝達関数の共役値を含んでいる。
【0081】
一方、指向性因子Fd(f)は、数30の分母を最小にすることで最大になる。従ってその数式は、次に示すようになる。
【0082】
【数37】
Figure 0004974262
【0083】
この問題は、反復法のアルゴリズムによるか、またはラグランジュ乗数を使用して解くことができる。こうした手法によれば、この問題の意味する最適フィルタbi(f)が得られ、数式15を利用する図3に説明したチャンネルフィルタαi(f)が得られる。
【0084】
マロ氏(マロ98参照)は、伝達関数W(t,f)の式を、最良の結果が得られる下記の式で表現している。
【0085】
【数38】
Figure 0004974262
【0086】
ここで、*は共役演算子を示す。γ(.)=Re(.)或いはγ(.)=|.|であることを念頭に置くべきである。
【0087】
本例で使用するW(t,f)の式は、所望信号により受ける減衰を考慮に入れている。この式は、所望信号だけが発生している時に、伝達関数W(t,f)が1でなければならないことを考慮して導かれる。次の式を提案する。
【0088】
【数39】
Figure 0004974262
【0089】
さもなければ、仮にスペクトル密度を推定するためにアンテナ出力Y(t,f)が使用されるならば、代わりに次式を提案する。
【0090】
【数40】
Figure 0004974262
ここで、ΨYY(t,f)は、前記アンテナ出力信号Y(t,f)のスペクトル密度である。
【0091】
減少したセンサのサブセット(部分集合)(基数Mは、M>Nである)に基づいて、スペクトル密度(数式32)とスペクトル間密度(数式32および数式33)が推定できることは、明らかである。
【0092】
もう一つの方法として、出願人が1999年2月26日に出願したフランス国特許出願99−02662号に記述されるポストフィルタを使用できる。
【0093】
所望信号の存在が、伝達関数W(t,f)の周波数値の統計的分析に基づいて推定される。
【0094】
この分析の原理は、二つの型の統計値を使用することに依存している。すなわち、平均値(所定の閾値以上の占有率として提示される)と伝達関数W(t,f)の周波数値の分散値である。所望信号が存在すると平均値は1に近づき、分散値は雑音の存在で増加する。これら二つの情報の相補的要素は、特に雑音に関しての読み誤りを回避するために、組み合わせることが有益である。
【0095】
図5は、統計的分析モジュールの実施例の詳細を示す。
【0096】
伝達関数W(t,f)は、モジュール530の入力において示されている。最初にポストフィルタ占有率の計算を説明する。取出し手段531を使用して、使用者が決定する周波数Focpが伝達関数W(t,f)から取り出される。その結果得られる信号は、それからモジュール532において非線形に変換され、より適正な情報を入手する。有益なことは、次の数式のように(dBに)対数変換を行なうことである。
【0097】
【数41】
Figure 0004974262
【0098】
このようにしてW(t,Focp)に保持される一組の周波数Focpの中で、モジュール533は、WT(t,Focp)が閾値OCTを超える周波数τocpの割合を確かめる。
【0099】
【数42】
Figure 0004974262
【0100】
ポストフィルタ分散値を基準とする一連の処理において、一組の周波数Fvarに対する伝達関数W(t,f)の値が、モジュール534において取り出される。非線形変換は、モジュール535において実行される。これらの変換値は、WT(t,Fvar)として示される。さらに、これらの値の分散値が、ブロック536で計算される。
【0101】
図5はまた、信号存在検出器の実施例の詳細を説明するものである。
【0102】
統計的分析結果STAT(t)は、占有率τocpと分散値VAR(t)の形式で、前記検出器へ供給される。
【0103】
2値情報OP_OA(t)を導き出す比較器541において、占有値τocp(t)は占有率閾値STOCと比較される。この2値情報OP_OA(t)は、所望信号の存在が推定される場合、すなわちτocp(t)>STOCの場合はOP_OA(t)=OPとなり、所望信号の不在が推定される場合、すなわちτocp(t)<STOCの場合は、OP_OA(t)=OAとなる。
【0104】
同様に、2値情報VP_VA(t)を導き出す比較器542において、WT(t,Fvar)の分散値VAR(t)は分散値の閾値SVARと比較される。この2値情報VP_VA(t)は、所望信号が存在すると推定される場合、すなわちVAR(t)<SVARである場合はVP_VA(t)=VPとなり、所望信号が不在と推定される場合、すなわちVAR(t)>SVAである場合はVP_VA(t)=VAとなる。
【0105】
所望信号の存在と不在の推定を示す二つの2値データ、すなわちOP_OAとVP_VAは、所望信号の存在Pまたは不在Aを示す2値信号P_Aを出力するAND論理関数543へ次に供給される。
【0106】
信号検出が計算される方法は、ここでは限定しない。占有率と分散値の情報は、各々単独で使用されてもよい。さらに、dBへの変換以外の非線形変換部を使用したり、全く変換を行なわない無変換部を使用してもよい。
【0107】
所望信号の存在を推定するブロックはまた、同じ統計的分析に基づく2値情報の代わりに、所望信号存在の可能性に関する情報の提供が可能である。
【0108】
図4は、ポストフィルタリングが実行される場合の本発明の実施例を示している。先ず、受信システムの設計について検討する。使用される記号は、図3に関連するものと同一である。ポストフィルタの伝達関数は、最適フィルタを計算するブロック420により提供される。図4の受信システムは、アンテナ出力信号Y(t,f)を、固定利得GSAを持つ減衰器462または伝達関数W(t,f)を有するポストフィルタ463に切り換えるスイッチ460をさらに備えている。減衰器462またはポストフィルタ463の一方のチャンネルから生じる信号すなわちZl(t,f)は、利得G(t)を持つ可変利得増幅器464へ供給される。この利得G(t)の大きさは、所望信号の存在を指示することに基づく計算と利得平滑化のため使用されるブロック470により計算される。アンテナ出力における切換え信号、すなわち、前記スイッチを駆動するSP_SA(t)は、その利得値G(t)を比較器461内部の切換え閾値STと比較した結果である。
【0109】
従来技術のポストフィルタリング受信システムにおいては、ポストフィルタが永久的にアンテナ出力信号へ印加され、その結果として、またはすでに上記で検討したように、妨害信号を完全に削除することが不可能になり、しかも妨害信号が歪むこともあるが、図4の実施例では、ポストフィルタ或いは一定の減衰を個々に適用するために、所望信号の存在または不在の指示を利用する。このアンテナ出力信号の監視により、従来技術に対し二つの長所が生じる、すなわち本発明は、減衰レベルを選定できるばかりでなく、残留する妨害成分の歪みを回避することが可能である。利得の時間平滑化は、アンテナ出力Y(t,f)をポストフィルタから減衰器の利得へ切り換える場合、連続性を確保するために設けられる。利得監視は以下のごとく実行される。所望信号が存在する場合、利得G(t)はほぼ1であり、ポストフィルタW(t,f)と縦列接続のアンテナ出力に供給される。このシステムが所望信号の不在を検出すると、利得G(t)は連続的に減少し続け、所定の閾値STに達すると、アンテナ出力は、G(t)と縦列接続した所定の固定利得GSAに切り換えられる。所望信号が検出されると、利得G(t)は閾値STに達するまで連続的に増加し続ける。閾値を交差する毎に、アンテナの出力は切り換えられて他の状態へと移行する。
【0110】
さらに具体的には、G(t)値が、(値Sminと値Smaxとの間で選定された)閾値STを上方へ向かって超えると、比較信号SP_SA(t)は、アンテナ出力信号Y(t,f)をポストフィルタ463へ向かわせる。G(t)値が閾値STを下方へ向かって通過すると、比較信号SP_SA(t)は、アンテナ出力信号Y(t,f)を一定利得減衰器462へ向かわせる。
【0111】
伝達関数W(t,f)は、図3に関連して検討したものと同様な方法で計算される。
【0112】
さらにチャンネルフィルタは、欧州特許公開第903,960号公報で開示されおり、またすでに上記で検討した最適化方法に従がって設計できる。しかしこのチャンネルフィルタ410iは、ポストフィルタW(t,f)が最適になる結合した動作が行われるように設計されることが有益である。ここでポストフィルタ出力に関する二つのチャンネルフィルタ最適化方法を、以下に検討する。
【0113】
これらの二つの方法の目的は、アンテナがポストフィルタと縦列接続される場合、所望信号における妨害を最小にすることである。この二つのモジュールを互いに独立に最適化することは、実際に本質的な性能低下を招くことになる。
【0114】
【数43】
Figure 0004974262
【0115】
ここでの記号は、図3で使用されているものと同じである。
【0116】
上記数43はまた、次の数式のようにマトリクス(行列)形式に置き換えることもできる。
【0117】
【数44】
Figure 0004974262
【0118】
アンテナに関して、最適性能は、指向性系数Fd(f)を最大化することにより達成され、ポストフィルタに関しては、最適性能は、As(f)を最小化することにより達成される。
【0119】
[第一の方法]
数34,数35および数36により設定されるのと同様な制約の下で、指向性系数Fd(f)を最大にし、これに結合してAs(f)を最小にする線形処理が決定される。この最適化の数式は、下記のように表わせる。
【0120】
【数45】
Figure 0004974262
【0121】
数45の一番目の項は、指向性係数(Fd(f)の分母)の最大化に対応し、二番目の項は、As(f)の最小化に対応し、スカラー重み付けρ(f)は特別な適用によりD(f)とΩに関連する重みを割り当てる。
【0122】
図3の説明で指摘したのと同様な方法で、この問題に対する解法は、反復アルゴリズムまたはラグランジュ乗数を使用して得られる。
【0123】
実際には、非コヒーレント雑音を低減する際の最小値Gamin(f)を制限することにより、As(f)は自然に最小となる。本発明の第二の方法では、指向性因子を線形制限することにより、非コヒーレント雑音低減因子の非直線制限を置き換える。この第二の方法は、周波数の関数として指向性因子の大きさを制御できるので、重要である。
【0124】
[第二の方法]
As(f)を最小にする線形処理は、数34および数36で述べたものと同様な制約を守ることにより求められ、その場合数35により決められた制約は、利用者が与える指向性因子の最小値Fdmin(f)を設定する線形制約により置き換えられて求められ、次式に示すように表される。
【0125】
【数46】
Figure 0004974262
【0126】
従がって、数学的に表すと次のようになる。
【0127】
【数47】
Figure 0004974262
【0128】
第一の方法と同様の手法で、この問題の解法は、反復アルゴリズムまたはラグランジュ乗数を使用して得られる。
【0129】
次に、図4の利得計算と利得平滑用のブロックを説明する。動作は図6により明らかにされる。
【0130】
Pは所望信号の存在を示し、Aは所望信号の不在を示すものとする。所望信号存在推定器は、2値の出力P_A(t)を出すと仮定する。
【0131】
状態Pから状態Aへ通過する場合、利得の計算および平滑用ブロック670の関数は、継続的に利得G(t)をSminに向けて減少させ、他の経路を通過する場合は、利得G(t)を値Smaxに向けて増加させる。
【0132】
2値の出力P_A(t)が時間に合わせて変化し、二つの利得値Smin,Smaxの間でスイッチ671を駆動する。所望信号が存在する場合、上記ですでに検討した最大値Smaxは一般的に1であり、二つの低域通過フィルタ672,673の共通入力へ供給される。所望する信号が存在しない場合、前記共通入力へ供給されるのは、最小値Sminである。2値出力が状態Aから状態Pへ移行する場合、利得G(t)の値を継続的に増加させて最大値Smaxに確実に維持させるために、その入力信号は時定数τpを有する低域通過フィルタにより濾波される。この時定数τpの選択は、信号G(t)の立ち上がり時間を決定するものである。同様に、状態Pから状態Aへ通過する場合、利得G(t)を継続的に減少させて最小値Sminに維持させるために、入力信号は、G(t)の立ち下がり時間を決定する時定数τAを有する低域フィルタにより濾波される。二つの低域通過フィルタの出力はスイッチ674の入力に接続され、このスイッチ674は所望信号が不在ならば時定数τAを有する低域通過フィルタの出力を選択し、所望信号が存在するならば時定数τpを有する低域通過フィルタの出力を選択する。スイッチ674の出力は平滑化された信号利得G(t)を供給する。
【0133】
次に説明する図7に示す実施例では、所望信号の入射を推定する複数組のチャンネルフィルタを使用する。
【0134】
上述の実施例とは異なり、図7の受信システムは、アンテナを単一方向に向けることに関連した単一組のチャンネルフィルタを含んでいない。その代わりに、複数組のチャンネルフィルタ710i,kを有し(但し、k=1…K)、様々な方向Kに向けることができる。この値Kは、方向インデクス(添字)である。センサ700iからのアンテナ入力信号Xi(t,f)は、フィルタ710i,kにより濾波される。このフィルタは、各チャンネルに対してK個の信号Vi,k(t,f)を導く。所望信号源が、インデクスmの方向にあるようなシステムの近くに位置していれば、次にローブ・スイッチはチャンネル信号Vi,m(t,f)を選択する。アンテナ出力Y(t,f)は、チャンネル信号を合計することにより得られる。
【0135】
伝達関数ai,k(f)(但し、k=1…K)を有するチャンネルフィルタ710i,kの各組は、図3に関連してすでに検討した超指向性アンテナ技術により動作することができる。
【0136】
ブロック720の計算モジュール720k(図示せず)は、各方向kに対して、ポストフィルタの伝達関数Wk(t,f)を推定する。図3に関連するものと同様の手法で、一組のフィルタ710i,kによるチャンネル濾波の後に続いて、前記モジュールは、センサから直接的に信号Xi(t,f)を受け取るか、さもなければ一組の信号Vi,k(t,f)(但し、k=1...K)のどちらかを受け取る。これら二つの実施例を、図7に示す。
【0137】
図7のシステムはポストフィルタが無く、そのようなポストフィルタの伝達関数Wk(t,f)のみが計算されることに注目すべきである。各ポストフィルタの周波数成分は、所望信号の存在と入射を推定するために、統計的分析を受ける。伝達関数Wk(t,f)は、数38と類似する次の方程式により計算することができる。
【0138】
【数48】
Figure 0004974262
【0139】
ここでbi,k(f)は、遅延項exp(j2πfτi,k),τi,kがセンサ700に供給されるフィルタai,k(f)に対応すると共に、方向インデクスkに関連する照準に対応する。従ってフィルタbi,k(f)は、フィルタai,k(f)と次の数式に示すような関係を有する。
【0140】
【数49】
Figure 0004974262
【0141】
所望信号の減衰を考慮に入れるために、方程式32と類似の方程式を使用するのが有益である、すなわち
【0142】
【数50】
Figure 0004974262
【0143】
ここにでα1,i,kは、方向指数kに関連して、センサ700iにおける所望信号源の振幅減衰を示している。
【0144】
伝達関数Wk(t,f)の周波数値は、統計的分析モジュール730へ伝送される(より具体的には、図示しない並列で動作するK個の基本モジュール730kへ伝送される)。前記モジュールは、統計的分析結果STATk(t)をアクティブ・ローブ検出モジュール780へ供給する。下記で検討するように、STATk(t)は、K個の伝達関数Wk(t,f)におけるK個の占有率の一組か、これらの同じ伝達関数におけるK個の分散値の一組か、さもなければこれら二組の組み合わせとすることができる。アクティブ・ローブ検出器780は、一個の受信方向にそれぞれ対応したK個の識別可能な値を推定できる信号L(t)を導く。ローブ・スイッチ790は、入射mを示す信号L(t)を受信し、それに対応するチャンネル信号Vi,m(t,f)の組を選定する。
【0145】
統計的分析モジュール730に含まれる検出モジュールと、アクティブ・ローブ検出モジュール780の詳細を図9に示す。
【0146】
統計的分析モジュール930は、図5に示した符号530のものと同一のK個の基本モジュール930kを有する。簡潔に記載するために、占有率の基準に基づく分散値の実施例のみをここに示す。当然これらの基本モジュール930kは、それぞれ単独あるいは連携して、分散値の基準を使用できる。
【0147】
K個の伝達関数における周波数値Wk(t,f)は、基本モジュールに供給される。これらのモジュールは、ブロック931kにより使用者が設定する周波数FocpにおけるWk(t,Focp)を取り出す。取り出された値は、ブロック932kにおいて例えば対数変換(数41で述べたdB変換)のように非線形変換される。
【0148】
取り出されて変換された一組の値WT,k(t,Focp)から、WT,k(t,Focp)が閾値OCT(数42による)を超える周波数τocp(t)の比率が、ブロック933kにおいて決定される。
【0149】
アクティブ・ローブの分散値を必要とする占有率のこれら一組の値は、統計的分析結果STATk(但し、k=1…N)として、アクティブ・ローブ検出器980へ供給される。値τocp(t)は比較器981により比較され、その結果として得られる信号L(t)は、次の数式に示すように(但し、k=1…N)、最大占有率に対応する方向mのインデクス値を表わす。
【0150】
【数51】
Figure 0004974262
【0151】
上述したように、最小分散値の判断基準を利用できるか、或いは、最大占有率と最小分散値との判断基準の組み合わせが利用できる。この組み合わせを利用する場合は、二個の比較器981が必要とされる。最小分散値の基準が選択される場合、信号L(t)は、次の数式に示すように(但し、k=1…N)、最小分散値に対応する方向mのインデクス値を表わす。
【0152】
【数52】
Figure 0004974262
【0153】
ここで説明した実施例では、第一のスイッチ982が信号L(t)により駆動される結果、アクティブ・ローブ検出器は占有率τocp,m(t)を選択する。同様に、同じ信号で駆動される第二のスイッチ983は、照準方向mに対応した伝達関数Wm(t,f)を選択する。占有率τocp,m(t)および/または分散値VARm(t)は、統計的分析結果STATm(t)の形式で所望信号検出器へ供給される。
【0154】
二つのスイッチ982,983は、任意に設けられることを理解されたい。これらのスイッチは、図7に示すように入射を単に決定する場合は必要としない。一方、図8に示すように所望信号の存在/不在の検出が必要な場合は、これらのスイッチは必要となる。
【0155】
図8は、図7に示すような複数組のチャンネルフィルタと、図4に示すような所望信号検出器およびポストフィルタとを使用する本発明の実施例の説明図である。
【0156】
所望信号検出器840の構成は、図5のブロック540の構成と同一であるため、その詳細説明は繰り返さない。占有率の最大値τocp,m(t)が占有率τocp(t)から置き換わる。この占有率最大値τocp,m(t)が閾値STOCを超える場合は、所望信号が存在すると判断される。同様に、分散値の判断基準を利用する場合、最小分散値VARm(t)が予め決められた閾値SVAR未満である場合は、所望信号が存在すると判断される。二つの判断基準を組み合わせて利用される場合は、信号P_A(t)を発生させるために、それより前の結果が組み合わされる。
【0157】
アクティブ・ローブ検出器880は、二つのスイッチ982と983が存在する図9に関連してすでに述べたモジュール980と同様の設計を有する。
【0158】
所望信号の入射mの他に、この場合のアクティブ・ローブ検出器880は、伝達関数Wm(t,f)の周波数値をポストフィルタ863へ入力し、所望信号検出器840へ統計的分析結果STATm(t)を入力する。残りのシステム動作は、図4に関連して説明した動作と同じである。
【0159】
種々の組からなるチャンネルフィルタ810i,k(但し、k=1…N)は、図4に関連して記述した二つの結合最適方法の一つに従がい実行するのが有益であり、これにより位置決め性能を本質的に改善する。
【0160】
本発明における受信システムの応用例を、双方向伝達音響検出(テレビ会議、個々のコンピュータ通信等)について、図10から図12に関連して以下説明する。この応用例は、所望信号の入射を決定しない、すなわち音響検出に関してスピーカーの位置決めを必要としない基本システムを実行する。
【0161】
簡略化のために、上記定義された各値は再度定義しない(閾値やスイッチの状態等)。
【0162】
入力信号xi,(n)(但し、i=1…N)と出力信号z2(n)は、離散時間に存在する(アナログ/デジタル変換器およびデジタル/アナログ変換器は、図示しない)ことを、図10に関して仮定する。値「n」は、離散時間インデクスを表わす。
【0163】
この動作はまた、連続時間で行なえることも理解されたい(すなわち、アナログ信号およびアナログ処理)。
【0164】
ここでの処理は、短時間フーリエ変換(或いは、スライディング・タイム・ウインドウ)によって実行される。分析すると、マイクロホン信号は次の数式のように書き表せる。
【0165】
【数53】
Figure 0004974262
【0166】
但し、上の数式において、q=0…(M−1)である。合成すると、出力信号は次の数式のように導かれる。
【0167】
【数54】
Figure 0004974262
【0168】
但し、上の数式において、n=0…(M−1)である。
【0169】
分析に際しては、離散フーリエ変換(DFT)が周波数領域への変換に利用される。合成に際しては、時間領域に戻るために逆離散フーリエ変換(IDFT)が実施される。
【0170】
分析と合成のため、DFTとIDFTは、高速フーリエ変換(FFT)と逆高速フーリエ変換(IFFT)により実行されるのが有益である。ウエーブレット変換もまた使用できる。上の各数式においては、次の記号が使用される。
・ha(n):長さMの分析ウインドウ(窓)
・M:(サンプリング内における)分析ウインドウの長さ・hs(n):長さMの合成ウインドウ(選択されるウインドウは長方形のため図示せず)
・R:(サンプリング内における)ウインドウシフトのピッチ・p:フレームインデクス・その後のk番目の成分に関し、周波数軸は一様にデジタル化される。
【0171】
【数55】
Figure 0004974262
【0172】
但し、上の数式において、q=0…(M−1)である。
【0173】
【数56】
Figure 0004974262
【0174】
アンテナ出力信号Y(p,ωq)は、チャンネルフィルタ1010iによりすでに濾波された入力信号を加算する加算器1050により導かれる。
【0175】
【数57】
Figure 0004974262
【0176】
この代表的な実施例において、チャンネルフィルタ1010iの伝達関数aiq)は従来の方法で導かれるか、または上記に提案した二つの合成最適方法の一つにより導かれる。
【0177】
アンテナ出力における後処理は、図10に記号で示されるモジュール1060により行なわれる。このモジュールを図11で詳細に示す。図11は、統計的分析モジュール1130と所望信号検出器1140の他に、アンテナ出力におけるスイッチ1160と、固定利得減衰器1162と、ポストフィルタ1163と、可変利得増幅器1164と、計算及び平滑化モジュール1170と、利得値をスイッチング閾値STと比較する比較器1161とを備えている。
【0178】
ポストフィルタリングY(p,ωq)は、2値信号SP_SA(p)の状態に依存する。SA_SA(p)=1(すなわちSPの状態)の場合、ポストフィルタ化された信号は次式で表される。
【0179】
【数58】
Figure 0004974262
【0180】
一方、SP_SA(p)=0で状態SAの場合は、次式で表される。
【0181】
【数59】
Figure 0004974262
【0182】
最後に、出力信号は数54による方法で時間領域に戻ることにより導かれる。
【0183】
[ポストフィルタの伝達関数W(p,ωq)の計算]
この計算は、γ(.)=Re(.)と置くことにより数38を使用して実行される。
【0184】
【数60】
Figure 0004974262
【0185】
他の従来のポストフィルタによる計算数式もまた使用可能である。この手法では、W(p,ωq)を求めるために、数38の代わりに数39を使用できる。
【0186】
推定の誤りを制限するために、W(p,ωq,)は間隔[−1;1]の間に挟まれ、不必要な増幅を避ける。
【0187】
線形変換または非線形変換が、ポストフィルタに適用される。具体的には、1に近い値の幾つかのポストフィルタ値に優先権が与えられ、0に近い値のポストフィルタ値はより大きく減衰させられる(非線形重み付け)。
【0188】
分散値を低くする長時間の推定と、本実施例に含まれる信号の時間分散をもたらすポストフィルタW(p,ωq)の迅速な更新動作との間の交換を含む推定値Φ'vivi(p,ωq),Φ'vivj(p,ωq)が後に続く(数式中にある記号^は、本文中の'を意味する)。
【0189】
この目的のために、前記交換を提供するための指数平滑法から得られると共に、次に示す帰納的方程式を使用して容易に計算できる平均化ペリオドグラムを使用する。
【0190】
【数61】
Figure 0004974262
【0191】
【数62】
Figure 0004974262
【0192】
上記数式において、αは1に近い数で、これは次の式による指数平滑の時定数τに関連する。
【0193】
【数63】
Figure 0004974262
【0194】
ここで、Feはサンプリング率である。上述の各推定方程式において、第2の部分の二つの項における重み付けの合計は、1に等しくない。その理由は、ポストフィルタは、この二つの項の一つについての従来の重み付けが、(1−α)により除去される比率の形式で提示されるからである。
【0195】
指数的時間重み付け(帰納的推定としても知られている)を使用するこの推定法は、必ずしも限定はされない。方向決定推定やピーク追跡推定などの、他の推定を利用することもできる。
【0196】
[統計的分析モジュール]
図12は、統計的分析モジュールを示す。
【0197】
モジュール1231は、W(p,ωq)から一組の離散周波数Fcopを取り出す。このように導かれた信号W(p,Fcop)は、次にモジュール1232によりデシベル(dB)に変換される。
【0198】
【数64】
Figure 0004974262
【0199】
一組の周波数Fcopの中で、WdB(p,Fcop)が閾値OCTを超える周波数τcop(p)の割合が、モジュール1233により次の数式にて計算される。
【0200】
【数65】
Figure 0004974262
【0201】
一方、モジュール1234は、W(p,ωq)から一組の離散周波数Fvarを平行して取り出し、その一組の離散周波数はモジュール1235において、下記の数式の通りデシベル(dB)に変換れる。
【0202】
【数66】
Figure 0004974262
【0203】
その上で、WdB(p,Fvar)の分散値、すなわちVAR(p)が、モジュール1236を利用して計算される。
【0204】
[所望信号検出器]
さらに図12は、所望信号検出器を示している。この検出器は、統計的な各結果τcopとVAR(p)を受け取る。
【0205】
値τcopは、比較器1241により一定の占有閾値STOCと比較され、次の各数式に示すように、比較器1241から2値信号OP_OA(p)を出力する。
【0206】
【数67】
Figure 0004974262
【0207】
【数68】
Figure 0004974262
【0208】
その一方で比較器1242は、VAR(p)の値を一定の分散値閾値SVARと比較する。この比較の結果、次の各数式に示すような2値信号VP_VA(p)が得られる。
【0209】
【数69】
Figure 0004974262
【0210】
【数70】
Figure 0004974262
【0211】
この二つの2値信号OP_OA(p)とVP_VA(p)は、最終的にAND論理ゲート1243へ供給され、このAND論理ゲート1243は次の数式に示すように、所望信号の存在と不在に対してそれぞれ1と0の所望信号検出を示す2値信号P_A(p)を出力する。
【0212】
【数71】
Figure 0004974262
【0213】
[利得G(p)の計算と平滑化]
提案した利得G(p)の平滑化関数は、所望信号P_A(p)が状態P(P_A(p)=1)から状態A(P_A(p)=0)へ移行するときに検出された場合、一定値Sminに向けて利得G(p)を連続的に減少させる。逆の場合、利得G(p)は、この場合1(所望信号が存在する場合の利得透過性)に設定される値Smaxに向けて連続的に増加する。
【0214】
この典型的な例において、標本化された信号ブロックによる処理が実施される。これは次の各数式に示すように、P_A(p)の状態により決定される再帰濾波に基づき、図6に関連して説明した手法で、利得G(p)が計算され平滑化される。
【0215】
【数72】
Figure 0004974262
【0216】
【数73】
Figure 0004974262
【0217】
βPとβAとの大きさは、次の数式の関係により時定数τPとτAに関連する。
【0218】
【数74】
Figure 0004974262
【0219】
【数75】
Figure 0004974262
【0220】
[アンテナ出力SP_SA(p)の切換え]
数58または数59に基づくフィルタリングをY(p,ωq,)に適用するためのアンテナ出力SP_SA(p)の切換え動作は、一定の閾値STとの比較により平滑化された利得G(p)を基にして、以下の数式のように決定される。
【0221】
【数76】
Figure 0004974262
【0222】
【数77】
Figure 0004974262

【図面の簡単な説明】
【図1】 マルチセンサアンテナの機能ブロック図である。
【図2】 ポストフィルタを備えたマルチセンサアンテナの機能ブロック図である。
【図3】 受信システムを接続したマルチセンサアンテナの機能ブロック図であり、所望信号の存在が本発明の方法により決定される。
【図4】 本発明の実施例において、所望信号の決定を行なうと共に、ポストフィルタを実行する受信システムの機能ブロック図である。
【図5】 単一組のチャンネルフィルタを使用する際の統計的分析モジュールと所望信号検出器の機能ブロック図である。
【図6】 ポストフィルタ切換えに関連する利得平滑化を説明する機能ブロック図である。
【図7】 本発明の一設計例に基づき、所望信号の存在と入射を含む受信システムに接続されたマルチセンサアンテナの機能ブロック図である。
【図8】 本発明の一実施例に基づき、受信システムに接続され、所望信号の存在と入射を決定し、ポストフィルタを有するマルチセンサアンテナの機能ブロック図である。
【図9】 数組のチャンネルフィルタが使用される場合の、統計的分析モジュールとアクティブ・ローブ検出用モジュールの機能ブロック図を示すものである。
【図10】 音響検出に適用した場合の本発明における受信システムを示す図である。
【図11】 図10における後処理(ポストプロセッシング)ブロックの詳細を示す図である。
【図12】 図11における所望信号の統計的分析・検出ブロックの詳細を示す図である。
【符号の説明】
310 チャンネルフィルタ 320 計算ブロック(計算モジュール)
330 統計的分析ブロック(統計的分析モジュール)
340 所望信号存在検出器
350 加算器
460 スイッチ
461 比較器
462 減衰器
463 ポストフィルタ
464 可変利得増幅器
470 ブロック(可変利得発生器)
531 取出し手段(第一の計算手段)
532 モジュール(第一の計算手段)
533 モジュール(第一の計算手段)
534 モジュール(第二の計算手段)
535 モジュール(第二の計算手段)
536 ブロック(第二の計算手段)
541 比較器(第三の比較器)
542 比較器(第四の比較器)
710 チャンネルフィルタ
720 計算モジュール
730 統計的分析モジュール
750 加算器
780 アクティブ・ローブ検出モジュール(入射を決定するモジュール)
790 ローブ・スイッチ(スイッチ)
840 所望信号検出器(所望信号存在検出器)
850 加算器
860 スイッチ
861 比較器
862 減衰器
863 ポストフィルタ
864 可変利得増幅器
870 可変利得発生器
880 アクティブ・ローブ検出器(入射を決定するモジュール)
890 スイッチ
931 ブロック(第一の計算手段)
932 ブロック(第一の計算手段)
933 ブロック(第一の計算手段)
934〜936 第二の計算手段
981 比較器(第五の比較器)
984 第六の比較器

Claims (20)

  1. 種々のアンテナセンサで受信され、所望信号(S1(t,f))を含む可能性のある信号(Xi(t,f))を濾波する少なくとも一組のチャンネルフィルタ(310i,710i,k;但し、i=1…N)と、前記チャンネルフィルタにより濾波された信号(Vi(t,f),Vi,k(t,f);但し、i=1…N)を加算してアンテナ出力信号(Y(t,f))を出力する加算器(350,750)と、前記アンテナセンサの各信号を受信してそれらの信号の位相を同相にするか、或いは前記チャンネルフィルタにより濾波された信号を受信し、前記フィルタにより濾波されたアンテナ出力信号と前記所望信号との間の二乗差を最小にするように、最適フィルタ伝達関数(W(t,f),Wk(t,f))を推定する少なくとも一個の計算モジュール(320,720)とからなるマルチセンサアンテナ用受信システムにおいて、
    前記伝達関数の周波数値に対する少なくとも一個の統計的分析モジュール(330,730)をさらに備え、
    前記統計的分析モジュールは、以下の各統計値、すなわち、伝達関数の各周波数値の占有率と伝達関数の各周波数値の分散値の少なくとも1つを提供するように配置され、前記各統計値の少なくとも1つから所望信号の存在と不在が決定されることを特徴とするマルチセンサアンテナ用受信システム。
  2. 前記計算モジュールは、前記チャンネルフィルタにより濾波された信号(Vi(t,f))を受けて、次の数式により、
    Figure 0004974262
    (但し、bi(f)=ai(f)exp(−j2πfτi)は、その位相リセット項を取り除いたチャンネルiのフィルタの伝達関数であり、α1,iは、種々のセンサに入射する前記所望信号の減衰を考慮した重み付け因子であり、Φvivj(t,f)は、前記信号Vi(t,f)の相互スペクトル密度であり、Φvivi(t,f)は、前記信号Vi(t,f)のスペクトル密度であり、γ(.)=Re(.)または|.|である。)
    前記最適フィルタ伝達関数を推定するものであることを特徴とする請求項1記載の受信システム。
  3. 前記計算モジュールは、前記アンテナセンサの信号(Xi(t,f))を受けて、次の数式により、
    Figure 0004974262
    (但し、Φvivj(t,f)は、前記信号Xi(t,f)の相互スペクトル密度であり、Φvivi(t,f)は、前記信号Xi(t,f)のスペクトル密度であり、γ(.)=Re(.)または|.|である。)
    前記最適フィルタ伝達関数を推定するものであることを特徴とする請求項1記載の受信システム。
  4. 単一組のチャンネルフィルタを有する受信システムであって、前記計算モジュール(320)は、前記チャンネルフィルタにより濾波された信号(Vi(t,f))と、前記アンテナ出力信号(Y(t,f))とを受けて、次の数式により、
    Figure 0004974262
    (但し、bi(f)=ai(f)exp(−j2πfτi)は、その位相リセット項を取り除いたチャンネルiのフィルタの伝達関数であり、α1,iは、種々のセンサに入射する前記所望信号の減衰を考慮した重み付け因子であり、Φvivj(t,f)は、前記信号Vi(t,f)の相互スペクトル密度であり、ΨYY(t,f)は、前記アンテナ出力信号Y(t,f)のスペクトル密度であり、γ(.)=Re(.)または|.|である。)
    前記最適フィルタ伝達関数を推定するものであることを特徴とする請求項1記載の受信システム。
  5. 前記統計的分析モジュールは、第一の閾値(OCT)を超える前記最適フィルタ伝達関数(W(t,f))の各周波数値の前記占有率を計算する第一の計算手段(531,532,533,931k,932k,933k)および前記最適フィルタ伝達関数(W(t,f))の各周波数値の前記分散値(VAR(t))を計算する第二の計算手段(534,535,536,934k,935k,936k)のうち少なくとも一方を有し、前記占有率と前記分散値を統計的分析結果(STAT(t),STATk(t))の形式で提供するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の受信システム。
  6. 一組のチャンネルフィルタのみで構成される受信システムであって、前記統計的分析モジュールからの結果(STAT(t))を受けて、前記所望信号の存在/不在を示す信号P_A(t)を出力する所望信号存在検出器(340)を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の受信システム。
  7. 前記所望信号存在検出器は、前記占有率を最小率(STOC)と比較する第三の比較器(541)および前記分散値を判断基準値(SVAR)と比較する第四の比較器(542)のうち少なくとも一方から構成され、前記占有率が最小率を超える場合、および分散値が判断基準値以下である場合のうち少なくとも一方である場合、さもなければこれら二つの判断基準値の組み合わせに応じた場合に、前記所望信号の存在/不在を示す信号P_A(t)は所望信号の存在を示すものであることを特徴とする請求項5および6記載の受信システム。
  8. K組のチャンネルフィルタ(710i,k;但し、i=1…N,k=1...K,K>1)を有し、 チャンネルフィルタの各組は異なる方向に形成されたビームに対応していると共に、 K組のチャンネルフィルタに接続された前記最適フィルタ伝達関数(Wk(t,f))を計算するK個の計算モジュール(720)と、 このK個の伝達関数(Wk(t,f);但し、k=1...K)の周波数値に対するK個の統計的分析モジュール(730)とを備え、 前記K個の統計的分析モジュールの結果STATk(t)に基づき信号の入射m∈{1…K}を決定するモジュール(780)をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の受信システム。
  9. 前記入射m∈{1...K}を決定するモジュールは、前記K個の統計的分析モジュールから、第一の閾値(OCT)を超える種々の最適フィルタ伝達関数の周波数値の各占有率(τocp,k(t))および最適フィルタ伝達関数(Wk(t,f))の周波数値の各分散値(VARk(t))のうち少なくとも一方を受け取ると共に、前記占有率を比較する第五の比較器(981)および前記分散値を比較する第六の比較器(984)のうち少なくとも一方から構成され、最大の占有率および最小の分散値のうち少なくとも一方を提供する方向を選択するか、またはこれら二つの判断基準値の組み合わせに応じて前記方向の選択を実行するものであることを特徴とする請求項5および8記載の受信システム。
  10. 前記K組のチャンネルフィルタにより濾波される信号を受け、前記入射を決定するモジュールにより提供される入射mに対応する組のチャンネルフィルタからの信号を選択し、この選択した信号を加算器(750,850)へ供給するスイッチ(790,890)をさらに備えたことを特徴とする請求項8または9記載の受信システム。
  11. 受信システムであって、前記入射を決定するモジュール(880)から最大の占有率(τocp,m(t))および最小の分散値(VARk(t))のうち少なくとも一方を受ける所望信号存在検出器(840)をさらに備え、前記所望信号存在検出器は、前記占有率を最小率と比較する第三の比較器(541)と、前記分散値を判断基準値と比較する第四の比較器(542)とからなり、最大の占有率が最小率(STOC)を超える場合、および最小の分散値が判断基準値(SVAR)以下である場合のうち少なくとも一方である場合、さもなければこれら二つの判断基準値の組み合わせに応じた場合に、前記所望信号の存在/不在を示す信号(P_A(t))を提供するものであることを特徴とする請求項9および10記載の受信システム。
  12. 前記入射を決定するモジュール(880)は前記最適フィルタ伝達関数(Wk(t,f))を受け、入射mに対応する伝達関数(Wm(t,f))を選択するものであることを特徴とする請求項10または11記載の受信システム。
  13. 受信システムであって、伝達関数が最適フィルタ伝達関数W(t,f)であるか、あるいは複数の計算モジュールがある場合には、入射mに対応する最適フィルタ伝達関数Wm(t,f)であるポストフィルタ(463,863)と、一定利得(GSA)を有する減衰器(462,862)と、切換え信号(SP_SA(t))に依存して、前記アンテナ出力信号Y(t,f)を前記ポストフィルタあるいは前記減衰器のいずれかに与えるスイッチ(460,860)とをさらに備えたことを特徴とする請求項7〜12のいずれか一つに記載の受信システム。
  14. 前記ポストフィルタと前記一定利得減衰器に共通する出力にその入力が接続される可変利得増幅器(464,864)と、前記所望信号の存在/不在を示す前記信号(P_A(t))を受け、前記可変利得増幅器の利得入力に平滑化された利得信号G(t)を送る可変利得発生器(470,870)と、前記平滑化された利得信号G(t)を閾値(ST)と比較して、自身の出力から前記切換え信号(SP_SA(t))を提供する比較器(461,861)とをさらに備えたことを特徴とする請求項11を引用する請求項13記載の受信システム。
  15. 前記可変利得発生器は、切換え可能な時定数を有する低域通過フィルタを有し、 前記信号(P_A(t))の指示が所望信号の存在を示すものである場合、第一の値Smaxがその入力に印加されて第一の時定数が選択され、前記信号(P_A(t))の指示が所望信号の存在を示すものである場合、第二の値Sminがその入力に印加されて第二の時定数が選択されるものであることを特徴とする請求項14記載の受信システム。
  16. 次の式により指向性因子を規定して、
    Figure 0004974262
    (但し、bi(f)=ai(f)exp(−j2πfτi)は、その位相リセット項を取り除いたチャンネルiのフィルタの伝達関数であり、α1,iおよびα2,iは、パスd1,iおよびd2,iに追随した後に、前記所望信号S1(t,f)と、前記種々のセンサCiへ入射する任意の妨害信号との各減衰を考慮した重み付け因子である。)
    この指向性因子を最大にするように、前記チャンネルフィルタが最適化されることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一つに記載の受信システム。
  17. 次の数式を条件とするときに、
    Figure 0004974262
    次に示す項を最小化することにより、
    Figure 0004974262
    前記指向性因子が最大となることを特徴とする請求項16記載の受信システム。
  18. 次の数式を条件とするときに、
    Figure 0004974262
    次に示す項と、
    Figure 0004974262
    次の数式を条件とするときに、
    Figure 0004974262
    次に示す項との線形組み合わせを最小化することにより、
    Figure 0004974262
    前記チャンネルフィルタと前記ポストフィルタが総合的に最適化されることを特徴とする請求項13〜15のいずれか一つに記載の受信システム。
  19. 次の数式を条件とするときに、
    Figure 0004974262
    次に示す項を最小化することにより、
    Figure 0004974262
    前記チャンネルフィルタと前記ポストフィルタが総合的に最適化されることを特徴とする請求項13〜15または請求項13を引用する請求項16のいずれか一つに記載の受信システム。
  20. 請求項1〜19のいずれか一つに記載の受信システムと、複数のマイクロホンとにより構成されることを特徴とする音響検出装置。
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