JP4973013B2 - 出没式筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、軸筒内に前後動可能な筆記体を有し、前記筆記体の前後動作に連動して前記筆記体の筆記芯を外気から密封するシール蓋を有する筆記具に関する。
水性インキや油性インキなどが収納された筆記具は、筆記芯の乾燥や筆記芯からのインキの蒸発を防止するために、キャップが着脱自在に取り付けられている。勿論、前記筆記芯を被覆し密閉状態にするためのキャップである。
しかし、近年においては、前記キャップの着脱操作の煩わしさや、キャップの紛失などを考慮し、軸筒内に筆記体を出没可能に配置すると共に、前記キャップの作用をなすシール蓋を、前記筆記体の出没動作に連動させて開閉する出没式筆記具が市販されるようになってきている。
以下、具体的に説明する。軸筒の前端には、筆記芯が出没する開口部が形成されており、また、その開口部の後部であって前記軸筒の内部には、筆記芯を覆おう密閉状態にする開閉可能なリップが配置されている。そのリップは、弾性を有する筒体の前端部を絞り閉塞させているが、その閉塞部の前端面には、スリットが形成されている。このスリットが前記筆記芯によって拡開され、筆記芯が突出するのである。そして、筆記芯の没入時においては前記リップのスリットが自らの復元力で閉塞し、筆記芯を再び覆い外気からシールし密閉するものとなっている。
特開2004−314513
しかし、前記の従来技術にあっては、筆記に最も重要である筆記芯によってリップのスリットを拡開している。即ち、筆記芯を出没させるたびに、筆記芯とリップとの間に摺動摩擦が生じてしまっている。そして、この摺動摩擦によって、リップのスリットには摺動キズや形状変化が発生し、その結果、スリットの密閉不良を起こしてしまっていた。また、前記の摺動摩擦は、筆記芯を磨耗、或いは、変形させてしまい、筆記時のカスレの原因ともなってしまっていた。
また、筆記芯がリップのスリットを通過する際、そのスリットに筆記芯のインキが付着してしまい、これまた、スリットの密閉性を悪いものとしてしまっていた。つまり、スリットに付着したインキが乾燥し、粒状となって密閉性を悪くしてしまうのである。
更に、延長部の前端外周部分に膨らみを形勢し、その膨らみによって前記リップのスリットを拡開する手段も試みられたが、延長部とスリットの間に摺動摩擦が発生してしまい、密閉不良を起こす原因となってしまっていた。
本発明は、軸筒内に前後動可能な筆記体を有し、前記筆記体の前後動作に連動して前記筆記体の筆記芯を外気から密封するシール蓋を有する筆記具であって、前記シール蓋の開閉を前記筆記体の前方に設けたカバーリングの外周面の領域内に設けた突起によって作動させると共に、その突起と前記シール蓋との係合部をシール蓋の非シール部に設けたことを要旨とする。
本発明は、軸筒内に前後動可能な筆記体を有し、前記筆記体の前後動作に連動して前記筆記体の筆記芯を外気から密封するシール蓋を有する筆記具であって、前記シール蓋の開閉を前記筆記体の前方に設けたカバーリングの外周面の領域内に設けた突起によって作動させると共に、その突起と前記シール蓋との係合部をシール蓋の非シール部に設けたので、筆記芯がシール蓋のシール部に接触することなくシール蓋を開閉することができ、これによって、安定した密閉性と筆記が得られる。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。また、全ての図面において同一ないし類似の部分は便宜上、同一ないし類似の符号を付けて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図10により本発明の実施の形態1に係る筆記具を例示的に説明する。その筆記具は単一のケースまたは複数の部品からなるケース形態のうち、いずれかである軸筒1になっており、この軸筒1の内部には筆記芯2を外気から密封した密閉装置3を備えている。なお、軸筒1の筆記芯2が突出する側を前方、ノック体6の側を後方と、以下称す
密閉装置3の後方内面には、樹脂材質から形成され、水やエタノールなどを含むインキを収容した筆記体4が配置されている。その筆記体4は、前軸5とその前軸5に着脱自在に螺合・固定したノック体6から構成されており、前軸5の細軸部7となっている他端には筆記芯2が装着されている。
前記筆記体4を後方に向けて付勢するスプリング8は細軸部7の案内段部9に設けられており、そのスプリング8の一端は、細軸部7の段差側面10に弾性支持され、他端は密閉装置3の一部品であり前軸5の細軸部7に外接される第2Oリング10aの一端面に弾性支持される。
また、後述もするが、密閉装置3の概略的な構成は、軸筒1、この軸筒1の内部に設けられる第2Oリング10a、リテーナ11、シール蓋12及び第1Oリング13からなっている。これらの構成要素はそれぞれの形状を有し、所定の機能を提供するようになっている。
また、軸筒1の後方外周面にはガイドスリット14が設けられ、そのガイドスリット14は軸筒1の壁体を貫通して軸方向に延びている。そのガイドスリット14の両側には複数の固定穴15が開いている。この複数の固定穴15にはフックを設けた突起を形成したクリップ16が取り付けられる。そのクリップ16は、一端が固定されるように軸筒1に取り付けられており、軸筒1に固定されない他端には凸部17が形成されていることにより、紙などの薄いものを軸筒1と挟み込むことができる。そのクリップ16に形成された凸部17の内側にはギア18が軸方向に回転可能に挿設されている。
密閉装置3について、図2〜図12を基に説明する。
前述もしたが、前軸5の細軸部7に設けられたスプリング8は、一端が細軸部7の段差側面10の案内段部9に案内されながら弾性支持され、他端は前軸5の細軸部7に外接された第2Oリング10aの一端面に弾性支持されている。その第2Oリング10aは、細軸部7が外接されるように内側に凸形状の突起19を円周方向に形成している。なお、本例では突起間の隙間にシリコーンオイルを介在させ、筆記体4の摺動によってシリコーンオイルが剥ぎ取られないように3個の突起19を設けているが、この突起19は1個又は複数個形成してもよい。
前記細軸部7は後方から前方に向けて摺動筒部20とその摺動筒部20の前方に形成され、前方に向かって拡径するテーパー筒部21とそのテーパー筒部21の前方に形成され、前記摺動筒部20より大径な先端筒部22とから構成されている。そして、その先端筒部22の前端には、先端筒部22よりも外径が小径であるが、内径が大径なるカバーリング22aが形成されている。そのカバーリング22aは、全周上に渡って形成されているのではなく、1部に切欠部22bが形成されている。この切欠部22bによって空気の置換がなされるのである。つまり、筆記に連れインキが消費され、筆記体4内が減圧されるが、前記切欠部22bから空気が筆記体4内に侵入し、これによって前記の減圧が解消され、良好な筆記が得られるのである。
また、その切欠部22bの近傍であって、前記カバーリング22aの表面には突起37が対向する位置に形成されているが、その突起37はカバーリング22aと先端筒部22に架けて形成されている。突起37の断面形状は、ほぼ円径状をなしているが、一部が切り欠かれている(切欠部37a)。後述するシール蓋12を容易に開閉させるための切欠部である。
さらに、前記カバーリング22aの内面後方には小径部を形成することによって段部が形成されており、その段部に筆記芯2の中間部に形成された段部が係止している。これらカバーリング22aの段部と筆記芯2との当接によって、その筆記芯2の筆記体4への没入が防止されている。
なお、前記カバーリング22aは、前記突起37を補強する作用をなしており、また、ペン先2の中間部を補強する作用もなしている。
前記細軸部7は筆記体4が前後移動する際に、第2Oリング10aの突起19と摺動しており、筆記芯2が軸筒1内に収納されている状態で、第2Oリング10aの内面に密接しているが、このテーパ面21により第2Oリング10aの突起19がより強く密接されることとなる。また、前記第2Oリング10aの外周面には半円状の突起23が円周方向に形成され、軸筒1の内面に形成したテーパ面24に密接している。
前記第2Oリング10aの前方には、リテーナ11が配置されており、そのリテーナ11は、第2Oリング10aの他端面25がリテーナ11の内部に一端が挿入された状態で設置されている。また、リテーナ11の前端には一対の回転支持軸26が形成されており、それぞれの回転支持軸26にはヒンジ孔27が形成されている。そのヒンジ孔27には、半球状をなしたシール蓋12に形成されているヒンジ軸28が回転可能に配置されている。前記軸筒1の内面にはリテーナ11の前方への移動を阻止する壁部29が形成されており、リテーナ11の回転支持軸26のヒンジ孔27に軸支されたヒンジ軸28を挟み込むようにしている。
また、軸筒1の先端開口部30内面には、第1Oリング13が配置されている。この第1Oリング13の段部側面31には凸形状の突起32が円周状に形成されており、軸筒1の先端開口部30内面に設けられた段部33に密接している。その第1Oリング13の後部端面の内側R部34には、第2Oリング10を介してリテーナ11から伝わってきたスプリング8の弾発力がシール蓋12を前方へ押圧し、シール蓋12のボール状表面35と当接している。この弾発力で第1Oリング13がシール蓋12と軸筒1に挟まれることにより、第1Oリング13が弾性変形し、軸筒1の先端開口部30を密封させている。この第1Oリング13と第2Oリング10により、密閉室36が形成される。
ここで、ノック体6を押圧すると、筆記体4がスプリング8の弾発力に抗して前進し、筆記芯2が先端開口部30から突出するが、この際、前軸5の細軸部7の先端に形成した突起37がシール蓋12の両側面に形成された回転溝38に接触する。さらに筆記体4が前進すると、シール蓋12がリテーナ11のヒンジ孔27に配置されたヒンジ軸28を中心に回転する。回転溝38は前軸5の平行突起37に比べて充分に大きい溝形状をなしているため、前記突起37の前進によってシール蓋12が回転動作をする間、突起37はシール蓋12の回転溝38内で干渉されることなく前進することができる。シール蓋12が90°回転すると回転溝38から突起37が外れ、軸筒1の先端開口部30に向かう。シール蓋12のボール状表面35は、シリコーンが塗布されているため、第1Oリング13のR部34と円滑に回転することができる。
シール蓋12と筆記芯2には充分な隙間を持たせており、筆記芯2が平行移動によって軸筒先端開口30付近に到達したころにはシール蓋12はすでに開かれているため、筆記芯とシール蓋は接触することはない。
なお、筆記時は、筆記面に対してクリップ16を上側にして筆記させるとクリップ16が持つ手の邪魔にならないため、ほとんど全ての使用者はクリップ16を上側にして使用することが予測される。筆記体が前後動作する際、前軸5の細軸部7先端に形成した突起37がシール蓋12を回転させるためには、シール蓋12に設けたヒンジ軸28の回転中心から上下にずらす必要があるが、筆記時の利便性を考慮して、クリップ16を上にして軸筒1の先端開口部30から見たときに、シール蓋12の開閉はクリップ16に対して上下に開閉させると共に、前軸5の突起37は筆記体の長手方向における中心軸線を含む仮想面部より軸線より上側、つまり、クリップ16側に位置させたほうが好ましい。突起37をクリップ16側に位置させることで、筆記具を斜めに傾け筆記する際に、突起37が筆記面に接触しないのである。なお本例においては、前軸5の細軸部7に設けた突起37を細軸部7の外接円内に収めるため、細軸部7の断面を複数の円弧で異形状で設計してあるが、この細軸部7の断面は円形状でも良い。
また、第1Oリング13、第2Oリング10aは気体透過性の低い材質から構成されている。具体的には、ASTM F 1249に規定された水蒸気透過率が3.0g.mm/m2.day.at 37.8℃(90%RH)以下の材料から構成され、かつ、圧縮永久歪み率が20%以下となるゴム材または弾性樹脂材からなる材質であれば特に限定されず、例えばこれらの要件を充足するエチレンプロピレンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、シリコーンゴム(Q)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ウレタンゴム(U)、フッ素ゴム(FKM)、クロロスルホン化ゴポリエチレンゴム(CSM)、エピクロロヒドリンゴム、多硫化ゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、その他上記各ゴム同士のブレンド品、上記各ゴムと樹脂材とのブレンド品などが挙げられ、更に好ましくは、上記水蒸気透過率及び、圧縮永久歪み率の要件を充足するEPDM、IIR、CR、FKM、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマーが望ましい。
また、円滑に作動するため細軸部7の摺動筒部20、シール蓋12のボール状表面35、ヒンジ軸28には潤滑剤が塗布されているが、成形と同時に樹脂中に混練りさせても良い。その潤滑剤の例としては、シリコーンオイルやロウ、タルク、グリスなどが良好なものとして挙げられるが、塗布する作業性を考慮すると、シリコーンオイルといった液状物が好ましい。
前記軸筒1の後方側面には、前軸5の後方外周面に形成された係止用突起39、並びに、回転用突起40が形成されている。そして、それら係止用突起39と回転用突起40は、軸方向に摺動可能にしたガイドスリット14に嵌め込まれている。そのガイドスリット14は、軸筒1の後方壁体を貫通して軸方向に延びており、そのガイドスリット14には、筆記体4が軸筒1に収納されているときの係止部41aを形成するスリット巾を小さくした一対の壁41が、ガイドスリット14の両側から接近する方向に向けて形成されている。この係止部41aに回転用突起40の後方端面40aが当接することによって、筆記体4が軸筒1より離脱しないように拘束している。また、壁41の軸筒1後方側の面には前軸5の係止用突起39、並びに、回転用突起40がガイドスリット14に挿入しやすいように傾斜面42が形成されている。
また、軸筒1にはクリップ16を固定する固定穴15がガイドスリット14を跨いだ両側に形成されており、前記クリップ16には、固定突起43と、筆記体4の脱着を防止する突起44が形成されている。なお、本例において、軸筒とクリップ16を固定させる固定突起43、もしくは固定穴15をガイドスリット14の両側に3個ずつ計6個形成しているが、部品の成形上、筆記具の品質上問題なければ個数は問わない。
前記固定突起43は左右3個ずつ軸方向に並んで形成されているが、中央の突起43aにはフックが形成されておらず、軸筒1の固定穴15と同形状の断面を有している。しかし、両側の突起43bはクリップ16の側面から外側に向けてフック43cが形成されており、軸筒1の固定穴15に対してフックの裏側に隙間を設けた断面形状となっている。つまり、クリップ16の固定突起43が、軸筒の固定穴15に挿入される際には、クリップ16の固定突起43の中央の突起43aにより軸筒1の変形が規制され、この規制によって、フック43cが形成された固定突起43bが内側にたわみながら軸筒1の固定穴15に嵌着される。そして、クリップ16が嵌着すると、固定突起43のフック43cにより軸筒1とクリップ16は固定され、また、中央の固定突起43a及びに脱着防止用の突起44によって、軸筒1の変形が防止される。
前記軸筒1のガイドスリット14の前方部には、クリップ16の凸部17内に配置されたギア18のカム部45と、前軸5の係止用突起39、並びに、回転用突起40の高さを合わせるため、クリップ16の前方の凸部17が軸筒1内に収まるようにクリップ16の凸部17の形状に合わせて形成されている。言うまでもないが、クリップ16の先端部46は傾斜面を持ち、軸筒1のDカット部47は凸部17の形状に合わせて形成されているため、紙などの薄いものを容易に挟め、さらにノックの誤動作防止機構にもなっている。
また、前記ギア18はカム部45と回転軸部48から構成されており、その回転軸部48はカム部45に対して両側から突き出るように形成されている。また、回転軸部48の一方をクリップ16の凸部17内に設けた軸溝49に挿入し、他方を軸抑え溝50に嵌め込んでいる。さらに、ギア18はクリップ16の凸部17内で回転可能に配置され、凸部17の両壁によりギア18の回転が規制され、この規制によって、ノック動作を行っても筆記状態に係止されないといった不具合はなくなる。
図11〜図13に出没操作におけるノック動作、クリップと軸筒との係合作用について示し説明する。このノック体6のノック動作の過程において、軸筒後方部について説明する。前記前軸5の後方側面に形成された係止用突起39が、クリップ16の凸部17内に挿設されたギア18の、カム部45に形成された回転傾斜面45aに当接する。ギア18は軸方向に回転可能に挿設されているため、前軸5の係止用突起39が前進し、回転傾斜部45aから外れるまで、ギア18への回転動作が行なわれる。前記係止用突起39は回転傾斜部45aから外れると第1山部45bを乗越えてカム部45を通過する。このとき、係止用突起39の後方に形成された回転用突起40は、逃がし部45cによってギア18に接触することはない。
筆記体4は軸筒1に形成されたガイドスリット14の最端面14aに係止用突起39が接触するまで押圧できるが、係止用突起39がカム部45を通過してから、係止用突起39がガイドスリット14の最端面14aに当たる間でノック体6の押圧を止めると、筆記体4が後退し係止用突起39がカム部45の係止用溝45dに係り、筆記可能状態となる。
また、係止用突起39が係止用溝45dに係る際、係止用溝45dに設けられた斜面に係止用突起39の後方端部が当たり、ギア18を逆回転させている。
次に、収納(没入)させる時の動作を説明する。筆記可能状態からノック体6を押圧すると、筆記体4が前進し、係止用突起39、回転用突起40も前進することとなるが、この際、係止用突起39がギア18の係止用溝45dから外れ、さらに回転用突起40がギア18の逆回転傾斜面45eに当たり、ギア18を逆回転させる。
その後、押圧を止め筆記体4を後退させる動作において、係止用突起39は逆転傾斜面45eによって逆回転されたカム部45を、第2山部45fを越えながら通過し、筆記芯2を軸筒1内に導くのである。
軸筒1前方内部では、筆記体4が後退すると前軸5の細軸部7の前方外周面に載置した突起37の後部がシール蓋12の回転溝38に当接する。さらに前記突起37が後退するとシール蓋12はヒンジ軸28を中心にして逆回転する。前進時と同様に、回転溝38は前軸5の突起37に比べて充分に大きい溝形状をなしているため、前記突起37はシール蓋12の回転溝38内で干渉されることなく後退することができる。また、シール蓋12のヒンジ軸28には逆回転を防止するため、Dカットされた平面28aが形成されている。筆記芯2が収納され、シール蓋12が軸筒先端開口部30を密封すると、このDカット平面28aは軸筒1内に設けられた壁面29aと面接触される。なお、ヒンジ軸28が回転し、壁面29aと接触する部分にはR面28bが形成され、無理なくシール蓋12を回転させることができる。さらに、シール蓋12の両側側面にも突起12aを設け、リテーナ11の回転支持軸26の前側端面26aによってシール蓋12の逆回転を防止している。
(実施の形態2)
図14、15に本発明の実施の形態2を示す。筆記具後方によるノック構造に関する説明は実施の形態1と同様のため省略する。
軸筒51の内部に備えた筆記芯52を外気から遮断し、密封する密閉装置53について説明する。軸筒51内の前方には、スプリング54を介して移動不能に弾性樹脂成形品からなるシール筒55がセットされている。そのシール筒55の後方内面には、筆記体56の前方の外周面と密閉を保つための内方リブ57が形成されており、その内方リブ57には筆記体の前方部分が摺接している。更に、前記弾性樹脂材質からなるシール筒55には、シール蓋58が取り付けられており、そのシール蓋には3本の細線部59、60、61が放射状にしかも等間隔(120度間隔)な位置に射出成形などの手段によって一体成形されている。これらの細線部59、60、61の表面には、潤滑剤が塗布されているが、成形と同時に樹脂中に混練りさせても良い。その潤滑剤の例としては、シリコーンオイルやロウ、タルク、グリスなどが良好なものとして挙げられるが、塗布する作業性を考慮すると、シリコーンオイルといった液状物が好ましい。なお、その細線部60、61の後端はガイド筒62に一体に連結されているが、細線部59はガイド筒62に摺動可能に取り付けられている。
符号64は前記細線部59に設けた膨出部であり、その膨出部64は前記ガイド筒62の前進に伴ない細線部59が前進するのを、シール筒部55の外側面に突設した係止段部65との係合により前進規制するものになっている。
また、前記シール蓋58の内面には、2個の凸部66が並列した状態で形成されており、その並列した2個の凸部66の幅は前記筆記体56の前方の外周外径よりも大きい幅を有している。一方、筆記体56の前方部には、前記2個の凸部66と当接する突起67が対向する位置に形成されている。筆記体56が前進すると、凸部66は筆記体前方外周面に形成された前記突起67と当接するが、シール蓋58の内面に形成された前記凸部66は、筆記芯52と接触しない充分な高さで形成されている。
そして、ガイド筒62とシール筒55との間には、前記スプリング54が張設されており、そのスプリング54の付勢によって、前記シール蓋58が後方に押し当てられ、そのシール蓋58とシール筒55との密閉が保たれている。
次に動作について説明する。軸筒51の後部に設けられたノック体を押圧すると、筆記体56が前進し、筆記芯52が先端開口部63から突出するが、この際、前記細線部60、61も前進すると共に緊張状態から開放され、シール蓋58が開放する。このとき、シール筒部55の外側面に突設した係止段部65によってその細線部59が規制されるが、他の2本の細線部60、61が前進するため、前記シール蓋58は細線部59の先端近傍を回転中心として回転する。この際、筆記体56の前方外周面に形成された突起67は、シール蓋58に形成された凸部66と当接しながら前進し、シール蓋を押し開かせる。即ち、シール蓋58は、前記2本の細線部60、61と、筆記体56の前方に形成された突起67によって拡開させられているのである。尚、前記シール蓋58の凸部66は充分な高さを有しているため、シール蓋58の内面と筆記芯52は接触することなく、確実にシール蓋58の開閉を行なうことができる。
本発明の一例を示す分解斜視図である。 (a) 第2Oリングの縦断面図である。(b) 第2Oリングの斜視図である。 (a) リテーナの側面図である。(b) リテーナの天面図である。(c) リテーナの斜視図である。 (a) シール蓋の側面図である。(b) シール蓋の正面図である。(c) シール蓋の射視図である。 (a) 第1Oリングの縦断面図である。(b) 第1Oリングの射視図である。 (a) 前軸の正面図である。(b) 前軸の側面図である。。 図6(b)の要部拡大図である。 (a) 軸筒の正面図である。(b) 軸筒の縦断面図である。 (a) クリップの裏面図である。(b) クリップの射視図である。 (a) ギアの正面図である。(b) ギアの左側面図である。(c) ギアの右側面図である。 本発明の縦断面図である。 (a) 動作を示す要部断面図である(没入時)。(b) 動作を示す要部断面図である(シール蓋45度回転時)。(c) 動作を示す要部断面図である(シール蓋90度回転時)。 (a) ギアの動作を説明する要部断面図である(筆記体没入時)。(b) ギアの動作を説明する要部断面図である(筆記体ノック時)。(c) ギアの動作を説明する要部断面図である(筆記体突出時)。 (a) 本発明の実施例を示す側面からの要部断面図である。(b) 本発明の実施例を示す正面からの要部断面図である。 (a) 動作を示す側面からの要部断面図である(筆記体ノック時)。(b) 動作を示す側面からの要部断面図である(筆記体突出時)。
1 軸筒
2 前筆記芯
3 密閉装置
4 筆記体
5 前軸
6 ノック体
7 細軸部
8 スプリング
9 案内段部
10 段差側面
10a 第2Oリング
11 リテーナ
12 シール蓋
12a 突起
13 第1Oリング
14 ガイドスリット
14a 最端面
15 固定穴
16 クリップ
17 凸部
18 ギア
19 突起
20 摺動筒部
21 テーパー筒部
22 先端筒部
22a カバーリング
22b 切欠部
23 半円状の突起
24 テーパ面
25 第2Oリング10aの他端面
26 回転支持軸
26a 前側端面
27 ヒンジ孔
28 ヒンジ軸
28a Dカットされた平面
28b R面
29 壁部
29a 壁面
30 先端開口部
31 段部側面
32 凸形状の突起
33 段部
34 R部
35 ボール状表面
36 密閉室
37 突起
37a 切欠部
38 回転溝
39 係止用突起
40 回転用突起
40a 後方端面
41 壁
41a 係止部
42 傾斜面
43 固定突起
43a 中央の突起
43b 両側の突起
43c フック
44 突起
45 カム部
45a 回転傾斜面
45b 第1山部
45c 逃がし部
45d 係止用溝
45e 逆回転傾斜面
45f 第2山部
46 先端部
47 Dカット部
48 回転軸部
49 軸溝
50 軸抑え溝
51 軸筒
52 筆記芯
53 密閉装置
54 スプリング
55 シール筒
56 筆記体
57 内方リブ
58 シール蓋
59 細線部
60 細線部
61 細線部
62 ガイド筒
63 先端開口部
64 膨出部
65 係止段部
66 凸部
67 突起

Claims (2)

  1. 軸筒内に前後動可能な筆記体を有し、前記筆記体の前後動作に連動して前記筆記体の筆記芯を外気から密封するシール蓋を有する筆記具であって、前記シール蓋の開閉を前記筆記体の前方に設けたカバーリングの外周面の領域内に設けた突起によって作動させると共に、その突起と前記シール蓋との係合部をシール蓋の非シール部に設けたことを特徴とする出没式筆記具。
  2. 前記突起を対向した位置に設けると共に、それら対向する突起を前記筆記体の長手方向における中心軸線を含む仮想面部から離隔した位置に設けたことを特徴とする請求項1記載の出没式筆記具。
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