JP5551500B2 - 熱変色性筆記具 - Google Patents
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Description
前記第1の発明の熱変色性筆記具1は、摩擦部4のみを軸筒2の前端部に着脱自在に設け、摩擦部4の外面に取り外し用係合部41を形成したことにより、摩擦部4を軸筒2の前端部外面から取り外す際(即ち摩擦部4を交換する際)、摩擦部4の外面の取り外し用係合部41に指や工具等を係合させることにより、摩擦部4を軸筒2の前端部外面から容易に取り外すことができる。また、前記第1の発明の熱変色性筆記具1は、摩擦部4のみを軸筒2の前端部に着脱自在に設けたことにより、摩擦部4を取り外す際、前端孔3を備えた軸筒2の前端部は取り外されないため、軸筒2内部の筆記体5が外部に脱落するおそれがない。尚、前記取り外し用係合部41は、例えば、突起、溝、孔等が挙げられる。
尚、本発明で、前記摩擦部4を構成する軟質材料とは、弾性を有する樹脂(ゴム、エラストマー)が挙げられ、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。前記摩擦部4を構成する軟質材料は、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)からなるものよりも、紙面等との摩擦で摩耗屑が殆ど生じない低摩耗性の弾性材料からなるものが有効である。
前記軸筒2を構成する硬質材料は、合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト、ポリプロプレン、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂等)または金属等が挙げられる。
尚、本発明で、前記ペン先51は、例えば、ボールペンチップ、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、パイプ状ペン体、先端にスリットを有する万年筆型板状ペン体、毛筆ペン体、合成樹脂の多孔質気泡体、軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体等が挙げられる。前記ペン先51がボールペンチップの場合、ペン先没入状態のペン先乾燥防止機構として、ペン先ボールを前方に付勢し、チップ前端の内向きのカシメ部(前端縁部)内面にボールを圧接させる構成が有効である。前記ペン先51が、ボールペンチップ以外の構成の場合、ペン先没入状態のペン先乾燥防止機構として、軸筒2の前端孔3を閉鎖し軸筒2内に没入状態のペン先51を密封する構成が有効である。
尚、本発明で、前記熱変色性インキは、可逆熱変色性インキが好ましい。前記可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態又は消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、又は、消色状態から加熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復する加熱発色型等、種々のタイプを単独又は併用して構成することができる。
本発明の第1の実施の形態を図1及び図2に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒2と、該軸筒2内に収容される筆記体5と、該筆記体5のペン先51を軸筒2の前端孔3より出没自在にさせる出没機構とを備える。
前記軸筒2は、前軸21と該前軸21の後端に着脱自在に螺着される後軸22とからなる。そのため、前記軸筒2内から前記筆記体5を取り出して交換することが可能である。前記軸筒2の後部外面(後軸22の外面)には、ポケット等に挟持可能なクリップ8が突設される。また、前記軸筒2内には、筆記体5を常時後方に付勢する弾発体6(具体的には圧縮コイルスプリング)が収容される。
前記前軸21は、先細円筒状の硬質材料からなる。即ち、前記軸筒2の前端部が硬質材料から形成される。前記硬質材料は、合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト、ポリプロプレン、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂等)または金属等が挙げられる。
前記前軸21の前端部外面には、軟質材料からなる筒状の摩擦部4が着脱自在に設けられる。具体的には、前記摩擦部4の内面に係合凹部42を設け、前記軸筒2の前端部外面に係合凸部21bを設け、前記係合凹部42と前記係合凸部21bとを係脱自在に係合させてなる。
前記後軸22は、硬質材料(例えば、ポリカーボネイト、ポリプロプレン、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂等の合成樹脂または金属等)からなる円筒体である。前記後軸22の前端開口部には、前記前軸21のオネジ部と螺合可能なメネジ部が一体に形成される。
前記軸筒2には、ペン先51を前端孔3より出没させる出没機構が内蔵されている。本実施の形態の出没機構は、前記操作部7を軸筒2の後端部に設け、前記操作部7を後方付勢に抗して前方に押圧操作することにより、ペン先没入状態からペン先突出状態にする構成(いわゆる後端ノック式)が好ましい。さらに、本実施の形態では、前記後端ノック式の出没機構は、操作部7を前方に押圧することにより、ペン先突出状態からペン先没入状態にすることができるダブルノック式が好ましい。
前記筆記体5は、ペン先51と、前記ペン先51を前端に備え且つ内部に熱変色性インキを収容するインキ収容部とからなる。前記ペン先51より前記熱変色性インキが吐出される。
本実施の形態の熱変色性筆記具1を片手に持ち、操作部7を前方に押圧操作することによって、迅速にペン先没入状態からペン先突出状態にすることできる。この突出状態のペン先51で、紙面等の被筆記面に筆記することにより、熱変色性インキによる筆跡を被筆記面に形成することができる。
筆記後、前記熱変色性筆記具1を片手に持った状態で、熱変色性筆記具1を大きく持ち替えること無く、操作部7を前方に押圧操作することによって、迅速にペン先突出状態からペン先没入状態にすることができる。前記ペン先没入状態において、摩擦部4を用いて、被筆記面に形成された前記熱変色性インキによる筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記筆跡を熱変色させることができる。
本発明の第2の実施の形態を図3及び図4に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒2と、該軸筒2内に収容される筆記体5と、該筆記体5のペン先51を軸筒2の前端孔3より出没自在にさせる出没機構とを備える。
前記軸筒2は、前軸21と該前軸21の後端に着脱自在に螺着される後軸22とからなる。そのため、前記軸筒2内から前記筆記体5を取り出して交換することが可能である。前記軸筒2の後部外面(後軸22の外面)には、ポケット等に挟持可能なクリップ8が突設される。また、前記軸筒2内には、筆記体5を常時後方に付勢する弾発体6(具体的には圧縮コイルスプリング)が収容される。
前記前軸21は、先細円筒状の硬質材料からなる。即ち、前記軸筒2の前端部が硬質材料から形成される。前記硬質材料は、合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト、ポリプロプレン、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂等)または金属等が挙げられる。
前記前軸21の前端部外面には、軟質材料からなる摩擦部4が、嵌合、螺合、または2色成形により設けられる。前記前軸21の前端部外面に軟質材料よりなる摩擦部4を設けたことにより、硬質材料からなる前軸21を後軸22から着脱させることによって、摩擦部4を軸筒2の前端部から着脱させることができ、摩擦部4の着脱が容易となる。
前記後軸22は、硬質材料(例えば、ポリカーボネイト、ポリプロプレン、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂等の合成樹脂または金属等)からなる円筒体である。前記後軸22の前端開口部には、前記前軸21のオネジ部と螺合可能なメネジ部が一体に形成される。前記後軸22の前部外面には、弾性材料よりなる把持部22aが設けられる。
前記軸筒2には、ペン先51を前端孔3より出没させる出没機構が内蔵されている。本実施の形態の出没機構は、前記操作部7を軸筒2の後端部に設け、前記操作部7を後方付勢に抗して前方に押圧操作することにより、ペン先没入状態からペン先突出状態にする構成(いわゆる後端ノック式)が好ましい。さらに、本実施の形態では、前記後端ノック式の出没機構は、操作部7を前方に押圧することにより、ペン先突出状態からペン先没入状態にすることができるダブルノック式が好ましい。
前記筆記体5は、ペン先51と、前記ペン先51を前端に備え且つ内部に熱変色性インキを収容するインキ収容部とからなる。前記ペン先51より前記熱変色性インキが吐出される。
本実施の形態の熱変色性筆記具1を片手に持ち、操作部7を前方に押圧操作することによって、迅速にペン先没入状態からペン先突出状態にすることできる。この突出状態のペン先51で、紙面等の被筆記面に筆記することにより、熱変色性インキによる筆跡を被筆記面に形成することができる。
筆記後、前記熱変色性筆記具1を片手に持った状態で、熱変色性筆記具1を大きく持ち替えること無く、操作部7を前方に押圧操作することによって、迅速にペン先突出状態からペン先没入状態にすることができる。前記ペン先没入状態において、摩擦部4を用いて、被筆記面に形成された前記熱変色性インキによる筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記筆跡を熱変色させることができる。
本発明の第3の実施の形態を図5及び図6に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒2と、該軸筒2内に収容される筆記体5と、該筆記体5のペン先51を軸筒2の前端孔3より出没自在にさせる出没機構とを備える。
前記軸筒2は、前軸21と該前軸21の後端に着脱自在に螺着される後軸22とからなる。そのため、前記軸筒2内から前記筆記体5を取り出して交換することが可能である。前記軸筒2の後部外面(後軸22の外面)には、ポケット等に挟持可能なクリップ8が突設される。また、前記軸筒2内には、筆記体5を常時後方に付勢する弾発体6(具体的には圧縮コイルスプリング)が収容される。
前記前軸21は、先細円筒状の硬質材料からなる。即ち、前記軸筒2の前端部が硬質材料から形成される。前記前軸21の中間部外面には、弾性材料よりなる把持部21aが設けられる。前記硬質材料は、合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト、ポリプロプレン、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂等)または金属等が挙げられる。
前記前軸21の前端部外面には、軟質材料からなる摩擦部4が、嵌合、螺合、または2色成形により設けられる。前記前軸21の前端部外面に軟質材料よりなる摩擦部4を設けたことにより、硬質材料からなる前軸21を後軸22から着脱させることによって、摩擦部4を軸筒2の前端部から着脱させることができ、摩擦部4の着脱が容易となる。また、前軸21の中間部外面に弾性材料からなる把持部21aを設けたことによって、弾性材料からなる把持部21aを安定して把持でき、前軸21の着脱が容易となる。
前記後軸22は、硬質材料(例えば、ポリカーボネイト、ポリプロプレン、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂等の合成樹脂または金属等)からなる円筒体である。前記後軸22の前端開口部には、前記前軸21のオネジ部と螺合可能なメネジ部が一体に形成される。
前記軸筒2には、ペン先51を前端孔3より出没させる出没機構が内蔵されている。本実施の形態の出没機構は、前記操作部7を軸筒2の後端部に設け、前記操作部7を後方付勢に抗して前方に押圧操作することにより、ペン先没入状態からペン先突出状態にする構成(いわゆる後端ノック式)が好ましい。さらに、本実施の形態では、前記後端ノック式の出没機構は、操作部7を前方に押圧することにより、ペン先突出状態からペン先没入状態にすることができるダブルノック式が好ましい。
前記筆記体5は、ペン先51と、前記ペン先51を前端に備え且つ内部に熱変色性インキを収容するインキ収容部とからなる。前記ペン先51より前記熱変色性インキが吐出される。
本実施の形態の熱変色性筆記具1を片手に持ち、操作部7を前方に押圧操作することによって、迅速にペン先没入状態からペン先突出状態にすることできる。この突出状態のペン先51で、紙面等の被筆記面に筆記することにより、熱変色性インキによる筆跡を被筆記面に形成することができる。
筆記後、前記熱変色性筆記具1を片手に持った状態で、熱変色性筆記具1を大きく持ち替えること無く、操作部7を前方に押圧操作することによって、迅速にペン先突出状態からペン先没入状態にすることができる。前記ペン先没入状態において、摩擦部4を用いて、被筆記面に形成された前記熱変色性インキによる筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記筆跡を熱変色させることができる。
2 軸筒
21 前軸
21a 把持部
21b 係合凸部
22 後軸
22a 把持部
3 前端孔
4 摩擦部
41 取り外し用係合部
42 係合凹部
5 筆記体
51 ペン先
6 弾発体
7 操作部
8 クリップ
Claims (2)
- 筆記体の内部に熱変色性インキを収容し、前記筆記体の前端に前記熱変色性インキが吐出可能なペン先を設け、前記筆記体を軸筒の内部に前後方向に移動可能に収容し、前記軸筒の前端部に、前記筆記体のペン先が出没可能な前端孔を形成し、前記軸筒の前端部外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能な摩擦部を設けた熱変色性筆記具であって、前記摩擦部のみを前記軸筒の前端部に着脱自在に設け、前記摩擦部の外面に、指や工具を係合させて前記摩擦部を取り外すことが可能な取り外し用係合部を形成し、前記摩擦部を取り外す際、前端孔を備えた軸筒の前端部は取り外されないことを特徴とする熱変色性筆記具。
- 前記軸筒の前端部を先細状に形成し、前記軸筒の前端部を硬質材料から形成し、前記軸筒の前端部外面に軟質材料からなる摩擦部を設け、前記摩擦部の前端を前記軸筒の前端よりも前方に位置させた請求項1記載の熱変色性筆記具。
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