JP4972308B2 - ゲル化栄養剤およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを含有し、レトルト殺菌されたゲル化栄養剤およびその製造方法に関する。より詳しくは、レトルト殺菌などの過酷な加熱殺菌を行っても、タンパク質の凝集および分離を抑制でき、均質、安定かつ長期保存可能なゲル化栄養剤およびその製造方法に関する。
濃厚流動食、経腸栄養剤などの栄養剤は、病院などの医療施設および在宅などで患者あるいは高齢者の栄養補給を目的に使用されており、多数の食品メーカーあるいは医薬品メーカーより発売されている。一般的にこれらの栄養剤は、タンパク質、脂質、炭水化物により、1kcal/ml以上で調製され、かつビタミンやミネラルは、日本人の栄養所要量に照らし合わせて配合されている。よって通常の一般食品に比べ、これらの栄養素が多く配合されている。
濃厚流動食、経腸栄養剤などの栄養剤は、タンパク質源としてカゼイン、乳清などの乳タンパク質や大豆タンパク質が使用されている。これらのタンパク質は等電点付近(pH4〜5)では溶解しないか、あるいは溶解度が減少するため、一般的にこれら栄養剤のpHは、中性領域に調製されている。また、中性領域に調製された食品に対しては、120℃で4分間相当の殺菌を行うことが、食品衛生法により定められているため、これらの栄養剤は120℃で4分間、あるいはこれと同等以上の殺菌効果を有する条件において、レトルト殺菌あるいはUHT殺菌が行われている。
一般に、濃厚流動食、経腸栄養剤などの栄養剤は、経口摂取あるいは経管投与されている。経管投与とは、経鼻的に胃または十二指腸に留置されたチューブ、あるいは患者の腹壁と胃壁または腸壁に跨って開けられた穴に挿入された瘻管(胃瘻、腸瘻)を通して栄養剤を投与する方法である。従来より、経管投与では主に液体の栄養剤が使用されているが、この場合、胃内に投与された栄養剤が食道に向かって逆流する現象(胃食道逆流)により、逆流性食道炎や嚥下性肺炎を引き起こす原因となることが懸念される。よって、この胃食道逆流を防止する方法として、濃厚流動食、経腸栄養剤などの栄養剤を寒天などのゲル化剤で固め、これを胃瘻より投与する方法が医療現場で実施されている。しかしながら、これらの栄養剤をゲル化剤で固める行為は手間であると共に、ゲル化剤の添加により栄養剤の成分が薄まるという問題がある。このため、予め栄養剤をゲル化剤で固めた、すなわち調製済みのゲル化栄養剤が要望されている。
一方、調製済みのゲル化栄養剤を製造する場合、pHを中性領域に調製する必要があるため、食品衛生法上、レトルト殺菌(例えば120℃で4分間など)を行う必要がある。しかしながら、濃厚流動食、経腸栄養剤などの栄養剤は、タンパク質含量が高く、かつミネラルとしてカルシウム、マグネシウムを多く含むため、カラギーナン、ジェランガム、ペクチンのようなカルシウム、マグネシウムと反応するゲル化剤を使用した場合、レトルト殺菌により、ゲル化栄養剤中のタンパク質が凝集および分離し、均質なゲル化栄養剤が得られないという問題がある。これは、中性領域で溶解しているタンパク質に高い熱が加わると、このタンパク質が構造変化を起こし、遊離のカルシウム、マグネシウムおよび前記ゲル化剤と反応するために生じるものと推察される。
特許文献1には、乳原料およびゲル化剤を含有し、微結晶セルロースを含む組成物を含有することを特徴とする常温流通可能なゲル状食品が記載されている。この特許文献によると、レトルト殺菌を行っても、タンパク質の凝集を抑制できると記載されている。また、特許文献2には、カゼインナトリウム、寒天およびカラギーナンからなることを特徴とする加熱殺菌処理可能な乳化ゲル状油脂配合食品組成物が記載されている。
しかしながら、これらの特許文献に記載されているゲル状食品は、嗜好品的な乳製品のゲル化に関するものである。このため、通常の一般食品に対し、タンパク質やミネラル等が多く配合されているゲル化栄養剤にこれらの方法を用いた場合には、タンパク質が凝集および分離し、均質なゲル化栄養剤が得られないおそれがある。
特許文献3には、リン酸塩とクエン酸塩などを配合したことを特徴とする熱安定性良好な弱酸性乳飲料が記載されている。また、特許文献4には、リン酸塩および陰イオン性有機酸モノグリセリドなどを含有することを特徴とする熱安定性が良好な弱酸性乳飲料が記載されている。これらの特許文献によると、乳飲料中の加熱殺菌によるタンパク質の凝集を抑制できると記載されている。
しかしながら、これらの方法は、弱酸性の乳飲料について有用な手段である。このため、中性領域であり、しかもタンパク質やミネラル等が多く配合されているゲル化栄養剤にこれらの方法を用いた場合には、タンパク質が凝集および分離し、均質なゲル化栄養剤が得られないおそれがある。
特許文献5には、紅藻から抽出される所定の硫酸多糖類を含有することを特徴とする酸性タンパク安定化剤が記載されている。これによると、酸性タンパク食品におけるタンパク質の凝集を抑制することができると記載されている。しかしながら、この安定化剤を、中性領域で、かつレトルト殺菌を行うゲル化栄養剤の調製に用いた場合には、タンパク質が凝集するおそれがある。
特開2004−73049号公報 特開平10−155433号公報 特開2002−281895号公報 特開2003−289799号公報 特開2002−125587号公報
本発明の課題は、少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを含有し、レトルト殺菌されたゲル化栄養剤において、ゲル化栄養剤中のタンパク質の凝集および分離を抑制し、均質、安定かつ長期保存可能なゲル化栄養剤およびその製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、上記のゲル化栄養剤において、ミネラルが少なくともカルシウムやマグネシウムの場合には、クエン酸やクエン酸塩を添加し、ゲル化剤として所定の硫酸基含量の寒天を用いるので、ゲル化栄養剤をレトルト殺菌しても、この流動食中のタンパク質の凝集および分離を抑制でき、均質、安定かつ長期保存が可能になるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の構成からなる。
(1)少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを含有し、レトルト殺菌され、6.3〜8.0のpHに調整されたゲル化栄養剤であって、前記ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムであり、かつクエン酸および/またはクエン酸塩を添加し、かつゲル化剤が硫酸基含量5%以下の寒天であることを特徴とするゲル化栄養剤。
(2)前記カルシウムおよび/またはマグネシウムと、クエン酸および/またはクエン酸塩とをモル比で、カルシウムおよび/またはマグネシウム:クエン酸および/またはクエン酸塩=3:0.2〜3:3の割合で含有する前記(1)記載のゲル化栄養剤。
(3)前記クエン酸および/またはクエン酸塩の添加量が、クエン酸としてゲル化栄養剤1kg当たり0.5〜10.0gである前記(1)記載のゲル化栄養剤。
(4)ゲル化剤として硫酸基含量5%以下の寒天の添加量が、ゲル化栄養剤の総量に対して0.1〜2重量%である前記(1)〜(3)のいずれかに記載のゲル化栄養剤。
(5)少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを含有し、レトルト殺菌され、6.3〜8.0のpHに調整されたゲル化栄養剤であって、前記ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムであり、かつゲル化剤が硫酸基含量5%以下の寒天であり、該寒天の添加量が、ゲル化栄養剤の総量に対して0.1〜0.4重量%であることを特徴とするゲル化栄養剤。
)水に少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを混合し、乳化して得られる栄養剤にゲル化剤を加え混合した後、容器に充填し、ついでレトルト殺菌して得られる、6.3〜8.0のpHに調整されたゲル化栄養剤の製造方法であって、前記ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムであり、かつ前記ゲル化剤が硫酸基含量5%以下の寒天であり、該寒天の添加量が、ゲル化栄養剤の総量に対して0.1〜0.4重量%であることを特徴とするゲル化栄養剤の製造方法。
)水に少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを混合し、乳化して得られる栄養剤にゲル化剤を加え混合した後、容器に充填し、ついでレトルト殺菌して得られる、6.3〜8.0のpHに調整されたゲル化栄養剤の製造方法であって、前記ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムであり、かつクエン酸および/またはクエン酸塩を添加し、さらに前記ゲル化剤が硫酸基含量5%以下の寒天であることを特徴とするゲル化栄養剤の製造方法。
)前記栄養剤およびゲル化剤の混合物を乳化する前記(6)または(7)に記載のゲル化栄養剤の製造方法。
本発明に係るゲル化栄養剤およびその製造方法によれば、ミネラルが少なくともカルシウムやマグネシウムの場合には、クエン酸やクエン酸塩を添加し、ゲル化剤として所定の硫酸基含量の寒天を用いるので、過酷なレトルト殺菌を行っても、ゲル化栄養剤中のタンパク質の凝集および分離を抑制でき、均質、安定かつ長期保存が可能になるという効果がある。また、医療現場において、栄養剤の経管投与時の胃食道逆流を防止する方法として、濃厚流動食、経腸栄養剤などの栄養剤を寒天などのゲル化剤で固め、これを胃瘻より投与する方法が実施されているが、本発明によるゲル化栄養剤を使用すれば、例えば、栄養剤をゲル化剤で固める手間やゲル化剤の添加により栄養剤の成分が薄まるという問題を解決することが可能となる。
本発明のゲル化栄養剤は、少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを含有する。
タンパク質としては、動物性タンパク質や植物性タンパク質が挙げられ、これらのタンパク質としては、例えばカゼイン、大豆タンパク質などが挙げられる。これらのタンパク質は、中性領域では溶解しているが、高カルシウム、高マグネシウムおよびゲル化剤の存在下でレトルト殺菌を行うと凝集および分離が起こるので、タンパク質の凝集および分離を抑制できる本発明のゲル化栄養剤が特に有効である。
脂質としては、例えばα−リノレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、シソ油、アマニ油、キリ油、魚油、サフラワー油、コーン油、大豆油、ナタネ油、米油、中鎖脂肪酸トリグリセライド(MCT)などの1種または2種以上を用いることができる。
炭水化物としては、例えばデンプン、デキストリン、オリゴ糖、ショ糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、トレハロース、パラチノース、キシリトールなどの糖質や、セルロース、小麦フスマ、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、タラガム、サイリウム、キチン、キトサンなどの食物繊維の1種または2種以上を用いることができる。
ビタミンとしては、例えばビタミンA、D、B1、B2、B6、B12、C、K、E、ナイアシン、パントテン酸、葉酸などが挙げられる。これらのビタミンは、それぞれ単独で使用できるほか、2種以上をブレンドして用いてもよい。
ミネラルとしては、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、鉄、ヨウ素、マンガン、銅、亜鉛、セレン、クロム、モリブデン、またはこれらの塩などが挙げられる。前記塩としては、例えば塩化カルシウム(無水)、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム(7水和)、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウムなどが挙げられる。また、不溶性原料であるピロリン酸第二鉄なども使用可能である。これらのミネラルは、それぞれ単独で使用できるほか、2種以上をブレンドして用いてもよい。
ちなみに、ゲル化剤を除く主要な配合成分と配合量を例示すると、以下の通りである。
ゲル化栄養剤100g当たり、
タンパク質 2〜8g、
脂質 1.0〜5.0g、
糖質 10.0〜20.0g、
食物繊維 0〜25g、
ビタミンA 200〜500IU、
ビタミンD 10〜100IU、
ビタミンB1 0.1〜0.4mg、
ビタミンB2 0.1〜0.4mg、
ビタミンB6 0.2〜0.5mg、
ナイアシン 1.0〜3.0mg、
パントテン酸 0.5〜2.0mg、
葉酸 0.02〜0.08mg、
ビタミンB12 0.2〜0.8μg、
ビタミンC 10〜200mg、
ビタミンK 1.0〜20.0μg、
ビタミンE 1.0〜5.0mg、
ナトリウム 50〜220mg、
カリウム 50〜220mg、
マグネシウム 10〜50mg、
カルシウム 30〜120mg、
リン 30〜100mg、
鉄 0.5〜1.8mg、
ヨウ素 8〜24μg、
マンガン 0.1〜0.7mg、
銅 0.05〜0.20mg、
亜鉛 0.5〜2.5mg、
セレン 1.0〜7.0μg、
クロム 0.2〜6.0μg、
モリブデン 2.0〜4.0μg
本発明のゲル化栄養剤は、前記ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムである場合には、クエン酸および/またはクエン酸塩を添加する。これにより、レトルト殺菌を行っても、遊離のカルシウム、マグネシウムとタンパク質との反応を抑えることができるので、ゲル化栄養剤中のタンパク質の凝集および分離を抑制することができる。前記クエン酸塩としては、例えばクエン酸カルシウム、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸一鉄ナトリウム、クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸イソプロピルなどが挙げられる。
前記クエン酸および/またはクエン酸塩の添加量は、カルシウムおよび/またはマグネシウムと、クエン酸および/またはクエン酸塩とをモル比で、カルシウムおよび/またはマグネシウム:クエン酸および/またはクエン酸塩=3:0.2〜3:3の割合であるのが好ましい。前記クエン酸および/またはクエン酸塩の比が0.2未満であると、タンパク質が凝集および分離するおそれがある。また、クエン酸および/またはクエン酸塩の比が3を超えても、タンパク質の凝集および分離を抑制する効果は3以下の場合と大差がない。
また、ゲル化栄養剤中のクエン酸および/またはクエン酸塩の添加量は、クエン酸としてゲル化栄養剤1kg当たり0.5〜10.0gであるのが好ましい。クエン酸としての添加量が0.5g未満であるとタンパク質が凝集するおそれがあり、10.0gを超えても、タンパク質の凝集および分離を抑制する効果は10.0g以下の場合と大差がない。
栄養剤をゲル化するゲル化剤としては、後述する硫酸基含量5%以下の寒天であるのがよく、この添加量が、ゲル化栄養剤の総量に対して0.1〜2重量%であるのがよい。前記添加量が0.1重量%未満であると、栄養剤がゲル化しないおそれがあり、2重量%を超えると、レトルト殺菌によりタンパク質が凝集および分離するおそれがあるので好ましくない。
本発明の他のゲル化栄養剤は、前記ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムである場合には、ゲル化剤が硫酸基含量5%以下の寒天である。これにより、レトルト殺菌を行っても、ゲル化栄養剤中のタンパク質の凝集および分離を抑制することができる。これは、この寒天がカルシウムおよびマグネシウムとの反応性が低いためと推察される。これに対し、前記硫酸基含量が5%を超えると、タンパク質の凝集および分離を抑制できないおそれがあるので好ましくない。
前記硫酸基含量は、例えば谷村顕雄、「食品添加物公定書解説書」、第7版、廣川書店、平成11年6月9日、pD−243に記載されている方法により求めることができる。すなわち、寒天1.0gを精密に量り、100mlのケルダールフラスコに入れ、塩酸(1→10)50mlを加えて還流冷却管を付け、1時間煮沸する。10体積%過酸化水素水溶液25mlを加え、さらに5時間煮沸する。必要があれば分離液をろ過し、ろ液を500mlのビーカーに移し、煮沸しながら塩化バリウム溶液(3→25)10mlを徐々に加える。そして、水浴中で2時間加熱し、冷後、定量分析用ろ紙(5種C)を用いてろ過し、ろ紙上の残留物を洗液が塩化物の反応を呈さなくなるまで温水で洗浄する。ついで、ろ紙上の残留物をろ紙とともに乾燥し、磁性るつぼに入れ、内容物が白く灰化するまで焼いた後、硫酸バリウムとして秤量し、下記式(I)により硫酸基(SO)の含量を求める。
Figure 0004972308
本発明の他のゲル化栄養剤において、硫酸基含量5%以下の寒天の添加量は、ゲル化栄養剤の総量に対して0.1〜0.4重量%であるのがよい。これに対し、前記添加量が0.1重量%未満であると、栄養剤がゲル化しないおそれがあり、0.4重量%を超えると、レトルト殺菌によりタンパク質が凝集および分離するおそれがあるので好ましくない。
さらに、本発明においてゲル化剤として用いる前記寒天は、硫酸基含量が5%以下の低強度寒天であってもよい。低強度寒天とは、例えば、特開平5−317008号公報に記載された方法に基づき、寒天成分を酸処理により低分子化したゼリー強度の低い寒天である。具体的には、低強度寒天のゼリー強度は、1.5%寒天濃度で250g/cm以下が好ましく、100g/cm以下がより好ましい。このような低強度寒天をゲル化剤として用いることによって、タンパク質の凝集および分離を生じることなく、より均質なゲル化栄養剤を製造することが可能となる。なお、寒天のゼリー強度は、日寒水式の方法で測定されるものであり、具体的には、寒天の1.5%溶液を調製し、これを20℃で15時間放置して凝固させて得られるゲルについて、その表面積1cm当たり20秒間耐えうる最大重量(g)を以ってゼリー強度とする。
本発明におけるゲル化栄養剤の製造方法は、水に少なくとも前記タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを混合し、乳化して得られる栄養剤に前記ゲル化剤を加え混合した後、容器に充填し、ついでレトルト殺菌して得られる。このゲル化栄養剤は0.5kcal/g以上、好ましくは1kcal/g以上、かつpHは中性領域(6.3〜8.0)に調整される。
また、乳化する際には必要に応じて乳化剤を添加してもよく、この乳化剤としては、例えばレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウムなどが挙げられる。さらに、消泡剤を添加してもよい。
乳化の方法は特に限定されるものではないが、圧力を用いた乳化操作、すなわち高圧乳化機による高圧乳化法で行うのが、均質なゲル化栄養剤が得られるうえで好ましい。
栄養剤のミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムである場合には、この栄養剤をゲル化するゲル化剤は、前記した硫酸基含量5%以下の寒天である。この寒天は、水に分散させ、徐々に加熱しながら溶解し、沸騰した状態で1〜2分程度放置し完全に溶解したものを用いるのがよい。
ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムである場合には、このゲル化剤と共に、前記クエン酸および/またはクエン酸塩を添加するのが、より効果的にタンパク質などの凝集および分離を抑制することができるうえで好ましい。
レトルト殺菌は、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを混合し、乳化して得られる栄養剤にゲル化剤を加え混合した後、レトルト殺菌が可能なプラスチック容器やアルミニウムパウチなどに充填した後に実施する。レトルト殺菌の条件は、約100〜150℃で2〜10分であるのがよい。
特に本発明におけるゲル化栄養剤の製造方法では、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを混合し、乳化して得られる濃厚流動食に溶解したゲル化剤を加えたものを高圧乳化し、より均質化したものをレトルト殺菌するのが好ましい。これにより、各原料の分散にムラがなく、より均質なゲル化栄養剤が得られる。この場合の乳化温度は、約60〜90℃、好ましくは約70〜90℃であるのが、より均質なゲル化栄養剤を得るうえで好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明のゲル化栄養剤およびその製造方法について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例で使用した原料は次の通りである。
タンパク質:カゼイン、大豆タンパク質
脂質:ナタネ油、シソ油、米油
糖質:デキストリン、ショ糖
食物繊維:グアーガム
乳化剤:グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル
<ゲル化栄養剤の調製>
タンパク質などを表1に示す組み合わせで用いた。すなわち、400gの温水(約70℃)に炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、タンパク質を加え溶解し、乳化剤、脂質を加え高速攪拌による乳化を行った。続いて、糖質、食物繊維、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムおよびビタミン(A,B1,B12,C)を加え、良く攪拌し、溶解した。この乳化液に対して、さらに圧力を用いた乳化操作を行い、均質化を行った(均質化液)。これとは別に、約200gの水に表1に示す寒天を分散させ、徐々に加熱しながら溶解し、沸騰した状態で1〜2分程度放置し、寒天を完全に溶解した。この寒天溶解液を均質化液とよく混ぜ合わせ、温水で1kgとし、容器に充填後、121℃で4分間の殺菌を行い、冷却してゲル化栄養剤を得た。
なお、以下の表1〜5および表7中の配合量は、ゲル化栄養剤100gに対する量を示しており、寒天の硫酸基含量は、前記式(I)より算出した。
<タンパク質の凝集および分離>
上記で得られたゲル化栄養剤について、タンパク質の凝集および分離を目視にて確認した。その結果を表1に併せて示す。なお、評価基準は以下のものを用いた。
○:タンパク質の凝集および分離は生じていない
×:タンパク質の凝集および分離が生じた
Figure 0004972308
その結果、表1から明らかなように、所定の寒天を含有することで、タンパク質の凝集および分離が抑制されているのがわかる。
[比較例1]
寒天を表2に示すカラギーナンに代えた以外は、実施例1と同様にしてゲル化栄養剤を得た。ついで、得られたゲル化栄養剤について、実施例1と同様にしてタンパク質の凝集および分離を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0004972308
その結果、表2から明らかなように、ゲル化剤を所定の寒天に代えてカラギーナンを用いた場合には、タンパク質の凝集および分離が生じているのがわかる。
[比較例2]
寒天の硫酸基含量を6%に代えた以外は、実施例1と同様にしてゲル化栄養剤を得た。ついで、得られたゲル化栄養剤について、実施例1と同様にしてタンパク質の凝集および分離を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 0004972308
その結果、表3から明らかなように、寒天の硫酸基含量が所定の値より高いものを用いた場合には、タンパク質の凝集および分離が生じているのがわかる。
寒天の添加量を0.30g(0.3重量%)に代えて0.50g(0.5重量%)にし、表4に示すカルシウム源を塩化カルシウムからクエン酸カルシウムに換え、さらにナトリウム源を塩化ナトリウムと炭酸水素ナトリウムからクエン酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムに換えた以外は、実施例1と同様にしてゲル化栄養剤を得た。ついで、得られたゲル化栄養剤について、実施例1と同様にしてタンパク質の凝集および分離を評価した。その結果を表4に示す。
Figure 0004972308
その結果、表4から明らかなように、クエン酸カルシウムおよびクエン酸ナトリウムを所定量添加することにより、タンパク質の凝集および分離が抑制されているのがわかる。
[比較例3]
クエン酸およびクエン酸塩を添加しない以外は、実施例2と同様にしてゲル化栄養剤を得た。ついで、得られたゲル化栄養剤について、実施例1と同様にしてタンパク質の凝集および分離を評価した。その結果を表5に示す。
Figure 0004972308
その結果、表5から明らかなように、タンパク質の凝集および分離が生じているのがわかる。
ついで、上記実施例2について、得られたゲル化栄養剤の硬さおよび離水感の評価をした。これらの評価方法を以下に示すと共に、その評価結果を表6に示す。
<硬さ>
内径60mm、高さ30mmのアルミカップに充填したゲル化栄養剤について硬さを測定した。硬さの測定は、直線運動により物質の圧縮応力を測定することが可能な装置を用いて、直径20mmプランジャーを用い、圧縮速度10mm/秒、クリアランス12mm、測定は20±2℃で行った。
<離水感>
上記で得られたゲル化栄養剤を常温で1週間保存したものを、目視にて確認した。
タンパク質などを表4に示す組み合わせで用い、得られた寒天溶解液と均質化液とを混ぜ合わせ、温水で1kgにし、この溶液を約80℃に保ちながら、圧力を用いた乳化操作を行い、その後、容器に充填し、121℃で4分間の殺菌を行った以外は、実施例2と同様にしてゲル化栄養剤を得た。ついで、得られたゲル化栄養剤について、実施例2と同様にして、硬さおよび離水感について評価した。その評価結果を表6に併せて示す。
Figure 0004972308
その結果、表6から明らかなように、実施例2では、やや離水が生じた。これは、均質化液と寒天溶解液の混合状態に若干ムラがあるためと推察される。これに対し、実施例3では、均質化液と寒天溶解液の混合後に圧力による乳化操作を行ったためにムラがなく、硬さおよび離水感が向上しているのがわかる。
表7に示すように、ゲル化剤として硫酸基含量が2%の低強度寒天(ゼリー強度30g/cm)を1.00g(1.0重量%)で使用し、かつ、クエン酸カルシウムおよびクエン酸を用いた以外は、実施例2と同様にしてゲル化栄養剤を得た。ついで、得られたゲル化栄養剤について、実施例1と同様にしてタンパク質の凝集および分離を評価した。その結果を表7に示す。
Figure 0004972308
その結果、表7から明らかなように、実施例4では、ゲル化剤として硫酸基含量が2%の低強度寒天を用い、クエン酸カルシウムおよびクエン酸を所定量添加することにより、タンパク質の凝集および分離が抑制されているのがわかる。

Claims (8)

  1. 少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを含有し、レトルト殺菌され、6.3〜8.0のpHに調整されたゲル化栄養剤であって、
    前記ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムであり、かつクエン酸および/またはクエン酸塩を添加し、かつゲル化剤が硫酸基含量5%以下の寒天であることを特徴とするゲル化栄養剤。
  2. 前記カルシウムおよび/またはマグネシウムと、クエン酸および/またはクエン酸塩とをモル比で、カルシウムおよび/またはマグネシウム:クエン酸および/またはクエン酸塩=3:0.2〜3:3の割合で含有する請求項1記載のゲル化栄養剤。
  3. 前記クエン酸および/またはクエン酸塩の添加量が、クエン酸としてゲル化栄養剤1kg当たり0.5〜10.0gである請求項1記載のゲル化栄養剤。
  4. ゲル化剤として硫酸基含量5%以下の寒天の添加量が、ゲル化栄養剤の総量に対して0.1〜2重量%である請求項1〜3のいずれかに記載のゲル化栄養剤。
  5. 少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを含有し、レトルト殺菌され、6.3〜8.0のpHに調整されたゲル化栄養剤であって、
    前記ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムであり、かつゲル化剤が硫酸基含量5%以下の寒天であり、該寒天の添加量が、ゲル化栄養剤の総量に対して0.1〜0.4重量%であることを特徴とするゲル化栄養剤。
  6. 水に少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを混合し、乳化して得られる栄養剤にゲル化剤を加え混合した後、容器に充填し、ついでレトルト殺菌して得られる、6.3〜8.0のpHに調整されたゲル化栄養剤の製造方法であって、
    前記ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムであり、かつ前記ゲル化剤が硫酸基含量5%以下の寒天であり、該寒天の添加量が、ゲル化栄養剤の総量に対して0.1〜0.4重量%であることを特徴とするゲル化栄養剤の製造方法。
  7. 水に少なくともタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンおよびミネラルを混合し、乳化して得られる栄養剤にゲル化剤を加え混合した後、容器に充填し、ついでレトルト殺菌して得られる、6.3〜8.0のpHに調整されたゲル化栄養剤の製造方法であって、
    前記ミネラルが少なくともカルシウムおよび/またはマグネシウムであり、かつクエン酸および/またはクエン酸塩を添加し、さらに前記ゲル化剤が硫酸基含量5%以下の寒天であることを特徴とするゲル化栄養剤の製造方法。
  8. 前記栄養剤およびゲル化剤の混合物を乳化する請求項6または7に記載のゲル化栄養剤の製造方法。
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