JP4972008B2 - 磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法 - Google Patents

磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4972008B2
JP4972008B2 JP2008030241A JP2008030241A JP4972008B2 JP 4972008 B2 JP4972008 B2 JP 4972008B2 JP 2008030241 A JP2008030241 A JP 2008030241A JP 2008030241 A JP2008030241 A JP 2008030241A JP 4972008 B2 JP4972008 B2 JP 4972008B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particle
container
magnetic
liquid
containing liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008030241A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009192232A (ja
Inventor
幸雄 後藤
正貴 馬郡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CellFree Sciences Co Ltd
Original Assignee
CellFree Sciences Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CellFree Sciences Co Ltd filed Critical CellFree Sciences Co Ltd
Priority to JP2008030241A priority Critical patent/JP4972008B2/ja
Publication of JP2009192232A publication Critical patent/JP2009192232A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4972008B2 publication Critical patent/JP4972008B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Description

本発明は、表面に生化学物質が固定された磁性粒子を含む液体を、基板に設けられた凹部内に収容して成る磁性粒子アレイを作製する磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法に関するものである。
ゲノム創薬などのバイオ・メディカル研究分野においては、配列が既知の核酸や蛋白質などのバイオ分子を固定化したプローブと解析対象の試料であるターゲットとを接触させ、生じた特異的な相互作用を検出する生化学的な手法が用いられる。この手法において、解析処理のハイスループット化を目的として、相互作用を大量・同時並行的に行わせることが可能なバイオチップやバイオアレイが用いられるようになっている(特許文献1,2参照)。
特許文献1に示す例は、1つ1つ取り扱える程度の大きさの粒子にプローブを固定し、これらの粒子を機械的な手段によってプローブの種類毎に基板の特定位置に配置して磁気などによって固定することにより、バイオチップを作製するものである。また特許文献2に示す例では、プローブである生化学物質が表面に固定された粒子を含む液体を、基板上の任意の位置に吐出することにより、バイオアレイとしての粒子アレイを製造する。
国際公開第02/095404号パンフレット 特開2005−77284号公報
しかしながら、上述の特許文献例に示すバイオチップやバイオアレイの作製においては、次に述べるような難点があった。すなわち、特許文献1に示す例では、1つ1つ取り扱える程度の大きさの粒子を用いることから、プローブの固定や基板への配置などの処理操作において粒子を効率よく適切にハンドリングして、バイオチップの作製を効率化することが困難であった。
また特許文献2に示す例では、磁性粒子などの粒子を液体中に含有させて取り扱うことから、粒子に完全に固定されていない未固定のプローブが液体中に浮遊状態で存在しないことが求められる。しかしながら、特許文献2に示す例においてこのような未固定のプローブを除去するためには、専用のプレート撹拌装置などの別途設備を必要としており、単一の設備でバイオアレイの作製を効率よく行うことが困難であった。
このように従来技術においては、プローブとしての生化学物質を磁性粒子に固定化して基板に配置した構成のバイオアレイである磁性粒子アレイを効率よく作製することが困難で、単一の設備で磁性粒子アレイの作製を効率よく行うことが可能な技術が求められていた。
そこで本発明は、単一の設備で磁性粒子アレイの作製を効率よく行うことが可能な磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法を提供することを目的とする。
本発明の磁性粒子アレイの作製装置は、表面に生化学物質が固定された磁性粒子を含む粒子含有液を基板に設けられた凹部内に収容して成る磁性粒子アレイを作製する磁性粒子アレイの作製装置であって、前記粒子含有液を収容した容器が載置される容器載置ステー
ジと、この容器載置ステージに設けられ前記容器を位置決めして着脱自在に保持する容器保持手段と、前記基板が載置される基板載置ステージと、前記容器載置ステージに載置された前記容器を対象として、未固定状態の前記生化学物質を除去するための洗浄液の供給・排出および前記基板載置ステージに載置された前記基板への前記粒子含有液の移液を含む分注操作を実行する分注手段と、前記容器載置ステージに揺動およびまたは振動を付与することにより、前記容器内の粒子含有液を撹拌する液撹拌手段と、前記容器載置ステージの下面側に設けられ前記粒子含有液中の磁性粒子に磁力を作用させることにより前記磁性粒子を容器内において捕集するとともに、前記磁力の作用を解除することにより前記捕集された状態の磁性粒子を分散させる磁力作用手段とを備えた。
本発明の磁性粒子アレイの作製方法は、表面に生化学物質が固定された磁性粒子を液中に含む粒子含有液を基板に設けられた凹部内に収容して成る磁性粒子アレイを作製する磁性粒子アレイの作製方法であって、前記粒子含有液を収容した容器を容器載置ステージに載置して、この容器を位置決めして保持する容器保持工程と、前記容器載置ステージに載置された前記容器を対象として洗浄液を供給・排出する分注操作を実行することにより未固定状態の前記生化学物質を除去する洗浄工程と、洗浄工程終了後の前記容器から前記粒子含有液を取り出して基板載置ステージに載置された前記基板に設けられた凹部に分注する分注工程とを含み、前記洗浄工程は、前記容器内の粒子含有液中の磁性粒子に磁力を作用させることにより前記磁性粒子を容器内において捕集した状態で、前記容器から前記粒子含有液の上澄み液を排出する液排出ステップと、前記容器に新たな洗浄液を供給する液供給ステップと、前記磁力の作用を解除することにより前記捕集された状態の磁性粒子を分散させた状態で、前記容器載置ステージに揺動およびまたは振動を付与することにより、新たな洗浄液が供給された前記容器内の粒子含有液を撹拌する液体撹拌ステップとを含む。
本発明によれば、粒子含有液を収容した容器が載置される容器載置ステージに揺動およびまたは振動を付与して容器内の粒子含有液を撹拌する液撹拌手段と、粒子含有液中の磁性粒子を容器内において捕集するとともに捕集された状態の磁性粒子を分散させる磁力作用手段とを備えることにより、磁性粒子を対象とした分注や洗浄などの一連の操作を単一の設備で行うことが可能となり、磁性粒子アレイの作製を効率よく行うことができる。
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の磁性粒子アレイの作製装置の平面図、図2は本発明の一実施の形態の磁性粒子アレイの作製装置の揺動撹拌機構の構造を示す断面図、図3、図4は本発明の一実施の形態の磁性粒子アレイの作製方法の工程説明図、図5は本発明の一実施の形態の磁性粒子アレイの作製装置における磁力作用手段の動作説明図である。
まず図1を参照して、磁性粒子アレイの作製装置1の構成を説明する。磁性粒子アレイの作製装置1は、プローブとしての生化学物質が表面に固定された磁性粒子16a(図3参照)を含む粒子含有液11(図2参照)を、基板に設けられた凹部内に収容して成る磁性粒子アレイを、単一の設備で効率よく作製する機能を有するものである。
図1において、基台2の上面は磁性粒子アレイを作製するための各種の作業操作を実行する作業エリア2aとなっている。作業エリア2aには以下に説明する各部が設定されており、複数の分注ティップ3aが装着された分注ヘッド3がヘッド移動機構(図示省略)によって作業エリア2a内で移動することにより、これらの各部を対象として各作業操作が行われる。
分注ティップ装着部4および分注ティップ廃棄部5は、分注ヘッド3に装着される使い捨て型の分注ティップ3aを交換するために設けられている。すなわち、分注ティップ装着部4は、使い捨て型の分注ティップ3aを分注ヘッド3における分注ティップ3aの配列で複数保持しており、分注ヘッド3が分注ティップ装着部4の上方に移動してティップ装着動作を行うことにより、未使用の新たな分注ティップ3aを装着することができる。この新たな分注ティップ装着に先立って、分注ヘッド3は予め分注ティップ廃棄部5へ移動し、使用済みの分注ティップ3aを分注ティップ廃棄部5に設けられた回収容器内へ廃棄する。
洗浄液リザーバ載置部6には、磁性粒子アレイの作製過程において磁性粒子16aを洗浄するために用いられる洗浄液17(図4参照)を収納した洗浄液リザーバ6aが載置される。分注ヘッド3aが洗浄液リザーバ載置部6に移動して洗浄液リザーバ6aから洗浄液17を吸引することにより、洗浄液17が供給される。プレート載置部7には、揺動駆動部8上にプレート保持部9を配設した構成の液体攪拌機構7a(図2参照)が設けられている。
プレート保持部9には、粒子含有液11を調製するための容器であるマイクロプレート10が載置され保持される。マイクロプレート10には粒子含有液11を収容するためのウェル10aが格子配列で複数設けられており、分注ヘッド3における分注ティップ3aの配列は、マイクロプレート10におけるウェル10aの配列に対応したものとなっている。そして揺動駆動部8を駆動することにより、マイクロプレート10には揺動が付与され、これによりマイクロプレート10の各ウェル10aに収容された粒子含有液11が攪拌される。
リザーバ載置部12には、生化学物質リザーバ12a、磁性粒子リザーバ12bの2種類のリザーバが載置される。生化学物質リザーバ12aには、磁性粒子16aに固定されるプローブである蛋白質や核酸などの生化学物質を含有する第1の液体15(図3参照)が収納されている。磁性粒子リザーバ12bには、磁性粒子16aを含有する第2の液体16(図3参照)が収納されている。分注ヘッド3がリザーバ載置部12に移動して、生化学物質リザーバ12a、磁性粒子リザーバ12bを対象とした液体吸引動作を行うことにより、それぞれ第1の液体15,第2の液体16が分注ヘッド3に供給される。したがって、生化学物質リザーバ12a、磁性粒子リザーバ12bは、それぞれ生化学物質を含有する第1の液体15を供給する生化学物質供給部および磁性粒子16aを含有する第2の液体16を供給する磁性粒子供給部となっている。
生化学物質リザーバ12aには、異なる種類の生化学物質を含有する複数種類の第1の液体15が予め定められた所定の配列で各ウェル毎に収納されている。生化学物質の供給においては、分注ヘッド3による1回の分注操作でこれらの複数種類の生化学物質が一括してプレート保持部9に保持されたマイクロプレート10に分注される。そして生化学物質を磁性粒子16aに固定して調製された粒子含有液11は、基板載置部13に載置された磁性体アレイのベースとなる基板14に分注ヘッド3によって分注される。基板14には、粒子含有液11を収容する凹部14aがマイクロプレート10におけるウェル10aと同配列で設けられており、基板14には生化学物質リザーバ12aにおける生化学物質の所定の配列に対応した複数種類の粒子含有液11が各凹部14aに分注される。これにより、基板14の各凹部14aに前述の生化学物質の配列に応じた粒子含有液を収容した磁性粒子アレイが作製される。基板載置部13は、基板14が載置される基板載置ステージとなっている。
次に図2を参照して、プレート載置部7に設けられた液体攪拌機構7aについて説明する。図2に示すように液体攪拌機構7aは、揺動駆動部8上にプレート保持部9を配置し
た構成となっている。プレート保持部9はマイクロプレート10が載置されるプレート載置ステージ9aを備えており、プレート載置ステージ9aにはマイクロプレート10を位置決めするための位置決め部材9bが設けられている。さらにプレート載置ステージ9aの両端部には昇降機構20によって昇降するクランプ部材21が設けられており、プレート載置ステージ9a上に載置されたマイクロプレート10は、位置決め部材9bによって水平方向に位置決めされ、クランプ部材21がマイクロプレート10の両端部を押え込むことによって保持される。
上記構成において、プレート載置ステージ9aは粒子含有液11を収容した容器であるマイクロプレート10が載置される容器載置ステージとなっている。そして位置決め部材9b、昇降機構20およびクランプ部材21は、容器載置ステージに設けられ容器を位置決めして着脱自在に保持する容器保持手段を構成する。
プレート載置ステージ9aは、下方に水平に配設された揺動ベース22によって支持部材22aを介して保持されており、プレート載置ステージ9aの下面側には、電磁石23が装着されている。電磁石23は電源制御部24に接続されており、電源制御部24は電磁石23に流れる励磁電流を給電するとともにこの励磁電流をオンオフする機能を有している。電磁石23への励磁電流の給電をオンすることにより電磁石23は磁力を発生し、この磁力の作用はプレート載置ステージ9a上に載置されたマイクロプレート10のウェル10a内に存在する粒子含有液11に作用する。これにより、粒子含有液11中の磁性粒子16aは、ウェル10a内において磁力によって底部に引き付けられて捕集される。
そして電源制御部24による励磁電流の給電をオフすることにより、電磁石23の磁力は消失し、これによりウェル10a内の粒子含有液11への磁力の作用が解除され、磁力によって捕集された状態の磁性粒子16aは分散する。すなわち、電磁石23、電源制御部24は、プレート載置ステージ9aの下面側に設けられ、粒子含有液11中の磁性粒子16aに磁力を作用させることにより磁性粒子16aをマイクロプレート10のウェル10a内において捕集するとともに、磁力の作用を解除することにより、捕集された状態の磁性粒子16aを分散させる磁力作用手段を構成する。そしてこの構成側では磁力作用手段は、電磁石23と、この電磁石23を流れる励磁電流をオンオフする電源制御部24によって構成される。
次に揺動駆動部8について説明する。図2に示すように、下部ベース32上に立設された支持ポスト32aの上部には、水平な上部ベース31が配設されており、上部ベース31はスライド機構26を介して揺動ベース22に結合されている、スライド機構26は、揺動ベース22の下面にX方向に固着されたガイドレール24Xと、上部ベース31の上面にY方向に固着されたガイドレール24Yとを2軸スライダによってX方向・Y方向のいずれにもスライド自在に結合した構成となっている。これにより揺動ベース22は、上部ベース31に対して同一平面内でX方向、Y方向のいずれの方向にもスライド自在となっている。
上部ベース31の下面にはモータ28が垂直姿勢で配設されており、モータ28の回転軸28aには偏心ピン29、ベアリング30より成る揺動部27が結合されている。ベアリング30は揺動ベース22の下面に結合されており、モータ28を駆動することにより、揺動ベース22には偏心ピン29の偏心量に応じた揺動径の回転揺動が付与される。これにより、プレート保持部9全体が水平面内で回転揺動し、プレート載置ステージ9aに保持されたマイクロプレート10のウェル10a内の粒子含有液11はこの回転揺動によって攪拌される。すなわち、上記構成の揺動駆動部8は、プレート載置ステージ9aに揺動を付与することにより、マイクロプレート10のウェル10aの粒子含有液11を撹拌する液撹拌手段となっている。なおここでは、液攪拌手段として揺動を付与する例を示し
ているが、揺動に代えて振動を付与するようにしてもよく、また揺動と振動とを併せて付与するようにしてもよい。
そしてこのように構成されたプレート保持部9に粒子含有液11を収容したマイクロプレート10を保持させ、分注ヘッド3によって第1の液体15や第2の液体16、さらには洗浄液17をマイクロプレート10の各ウェル10a内に供給しまたウェル10aから排出する操作と、揺動駆動部8による液攪拌動作とを行うことにより、基板14に収容される粒子含有液11が調製される。
すなわち分注ヘッド3および分注ヘッド3を移動させるヘッド移動機構は、プレート載置ステージ9aに載置されたマイクロプレート10を対象として、未固定状態の生化学物質を除去するための洗浄液17の供給・排出および粒子含有液11の基板載置ステージ13に載置された基板14への移液を含む分注操作を実行する分注手段となっている。そして本実施の形態に示す磁性粒子アレイの作製装置1では、この分注手段によって、第1の液体15および第2の液体16をマイクロプレート10に分注して、磁性粒子16aの表面に生化学物質を固定することにより、粒子含有液11が調製される構成となっている。
なお、上記実施例においては、ウェル10a中の粒子含有液11に磁力を作用させる磁力作用手段として電磁石23を用いているが、電磁石23の代りに永久磁石23Aを用いてもよい。すなわち、図5に示すプレート保持部9Aは、プレート保持部9においてプレート載置ステージ9aの下面側に固定的に装着される電磁石23に替えて、永久磁石23Aを揺動ベース22上に配設された磁石昇降機構40によってプレート載置ステージ9aの下面に対して接離自在に昇降させる構成となっている。
図5(a)に示すように、永久磁石23Aがプレート載置ステージ9aの下面に当接した状態では、永久磁石23Aの磁力がプレート載置ステージ9a上に載置されたマイクロプレート10のウェル10a内に作用し、前述と同様に磁性粒子16aを磁力によって捕集する。そして図5(b)に示すように、磁石昇降機構40を駆動して永久磁石23Aをプレート載置ステージ9aの下面から離隔させることにより、永久磁石23Aの磁力はウェル10a内に及ばなくなり、ウェル10a内にて捕集された状態の磁性粒子16aは分散する。すなわち図5に示す例では、磁力作用手段は、永久磁石23Aと、この永久磁石23Aをプレート載置ステージ9aの下面に対して接離させる磁石昇降機構40によって構成される。
次に磁性粒子アレイの作製装置1によって行われる磁性粒子アレイの作製方法、すなわち表面に生化学物質が固定された磁性粒子16aを含有する粒子含有液11を、基板14に設けられた凹部14a内に収容して成る磁性粒子アレイを作製する磁性粒子アレイの作製方法について、図3、図4を参照して説明する。
まず図3(a)に示すように、空のマイクロプレート10をプレート載置ステージ9aに載置して、この容器を位置決めして保持する。次いで粒子含有液11の調製が行われる。図3(b)に示すように、生化学物質リザーバ12aから生化学物質を含有した第1の溶液33を分注ヘッド3によって吸引して取り出し、マイクロプレート10の各ウェル10aに所定量だけ分注する。この後、分注ヘッド3の分注ティップ3aを交換した後、図3(c)に示すように、磁性粒子リザーバ12bから溶液中に磁性粒子16aを含有させた第2の液体16を分注ヘッド3によって吸引して取り出し、既に第1の液体15が分注されたマイクロプレート10の各ウェル10aに分注する。
これにより、目的とする粒子含有液11の基となる液体がマイクロプレート10の各ウェル10a内で調製される。すなわち、生化学物質を含有する第1の液体15および磁性
粒子16aを含有する第2の液体16をマイクロプレート10の各ウェル10a内に分注し、そしてこの混合液を所定時間保持してプローブとしての生化学物質を磁性粒子16aの表面に固定することにより、粒子含有液11が調製される(粒子含有液調製工程)。これにより、図3(d)に示すように、調製された粒子含有液11を各ウェル10aに収容したマイクロプレート10が、プレート載置ステージ9aに載置され位置決めして保持された状態となる(容器保持工程)。もちろん、別途装置によって予め調製された粒子含有液11をマイクロプレート10に分注し、このマイクロプレート10をプレート載置ステージ9aに載置するようにしてもよい。
次にプレート載置ステージ9aに載置されたマイクロプレート10を対象として、洗浄液17を供給・排出する分注操作を実行することにより、未固定状態の生化学物質を除去する(洗浄工程)。すなわち、図4(a)に示すように電磁石23の励磁をON状態にして、ウェル10a内に磁力を作用させる。これにより、粒子含有液11に含有される磁性粒子16aはウェル10a内において底面に捕集され、この状態で分注ヘッド3によってウェル10a内の粒子含有液11の上澄み液を外部に排出する(液排出ステップ)。次いで図4(b)に示すように、分注ヘッド3によってマイクロプレート10のウェル10aに新たな洗浄液17を供給する(液供給ステップ)。これにより、ウェル10aには未固定状態の生化学物質を除去するための必要な量の洗浄液17が供給される。
この後、図4(a)に示すように、電磁石23の励磁を0FF状態にして揺動駆動部8を作動させ、プレート載置ステージ9aに揺動を付与する。すなわち磁力の作用を解除することにより捕集された状態の磁性粒子16aを分散させた状態で、プレート載置ステージ9aに揺動を付与することにより、新たな洗浄液が供給されたマイクロプレート10内の粒子含有液11を撹拌する(液体撹拌ステップ)。この液体撹拌ステップにおいては、揺動に代えて振動を付与するようにしてもよく、また揺動と振動とを併せて付与するようにしてもよい。
なお、これらの各ステップより成る洗浄工程は、予め定められた回数だけ反復して実行される。そしてこの後、洗浄工程終了後のマイクロプレート10の各ウェル10aから粒子含有液11を取り出して、基板載置部13に載置された基板14に設けられた凹部14aに分注する(分注工程)。このとき、揺動駆動部8を作動させてウェル10a内で粒子含有液11を撹拌し、磁性粒子16aの分布を極力均一にした状態で粒子含有液11を吸引する。そして以上の操作により、基板14の各凹部14aに生化学物質が固定された磁性粒子16aを含有する粒子含有液11が収容された磁性粒子アレイが作製される。
上記説明したように、本発明の磁性粒子アレイの作製装置1においては、粒子含有液11を収容したマイクロプレート10が載置されるプレート載置ステージ9aに揺動およびまたは振動を付与してウェル10a内の粒子含有液11を撹拌する液撹拌手段と、粒子含有液11中の磁性粒子16aをウェル10a内において捕集するとともに捕集された状態の磁性粒子16aを分散させる磁力作用手段とを備える構成を採用している。これにより、磁性粒子16aを含む粒子含有液11を対象とした分注や未固定の生化学物質を除去するために必要な洗浄などの一連の操作を、専用のプレート撹拌装置などの別途設備を必要とすることなく、単一の設備で行うことが可能となり、磁性粒子アレイの作製を効率よく行うことができる。
本発明の磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法は、単一の設備で磁性粒子アレイの作製を効率よく行うことができるという効果を有し、表面に生化学物質が固定された磁性粒子を含む液体を、基板に設けられた凹部内に収容して成る磁性粒子アレイを作製する分野に有用である。
本発明の一実施の形態の磁性粒子アレイの作製装置の平面図 本発明の一実施の形態の磁性粒子アレイの作製装置における揺動撹拌機構の構造を示す断面図 本発明の一実施の形態の磁性粒子アレイの作製方法の工程説明図 本発明の一実施の形態の磁性粒子アレイの作製方法の工程説明図 本発明の一実施の形態の磁性粒子アレイの作製装置における磁力作用手段の動作説明図
符号の説明
1 磁性粒子アレイの作製装置
3 分注ヘッド
3a 分注ティップ
7 プレート載置部
7a 揺動撹拌機構
8 揺動駆動部
9 プレート保持部
9a プレート載置ステージ
9b 位置決め部材
10 マイクロプレート
10a ウェル
12 リザーバ載置部
12a 生化学物質リザーバ
12b 磁性粒子リザーバ
13 基板載置部
14 基板
14a 凹部
15 第1の液体
16 第2の液体
16a 磁性粒子
17 洗浄液
21 クランプ部材
23 電磁石
23A 永久磁石
40 磁石昇降機構

Claims (8)

  1. 表面に生化学物質が固定された磁性粒子を含む粒子含有液を基板に設けられた凹部内に収容して成る磁性粒子アレイを作製する磁性粒子アレイの作製装置であって、
    前記粒子含有液を収容した容器が載置される容器載置ステージと、この容器載置ステージに設けられ前記容器を位置決めして着脱自在に保持する容器保持手段と、前記基板が載置される基板載置ステージと、
    前記容器載置ステージに載置された前記容器を対象として、未固定状態の前記生化学物質を除去するための洗浄液の供給・排出および前記基板載置ステージに載置された前記基板への前記粒子含有液の移液を含む分注操作を実行する分注手段と、
    前記容器載置ステージに揺動およびまたは振動を付与することにより、前記容器内の粒子含有液を撹拌する液撹拌手段と、
    前記容器載置ステージの下面側に設けられ、前記粒子含有液中の磁性粒子に磁力を作用させることにより前記磁性粒子を容器内において捕集するとともに、前記磁力の作用を解除することにより前記捕集された状態の磁性粒子を分散させる磁力作用手段とを備えたことを特徴とする磁性粒子アレイの作製装置。
  2. 前記容器には前記粒子含有液を収容するための液体収納部が複数設けられており、前記基板には前記凹部が複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の磁性粒子アレイの作製装置。
  3. 前記生化学物質を含有する第1の溶液を供給する生化学物質供給部および前記磁性粒子を含有する第2の溶液を供給する磁性粒子供給部を備え、前記分注手段によって前記第1の溶液および第2の溶液を前記容器に分注して前記磁性粒子の表面に前記生化学物質を固定することにより、前記粒子含有液が調製されることを特徴とする請求項1または2記載の磁性粒子アレイの作製装置。
  4. 前記磁力作用手段は、電磁石と、この電磁石を流れる電流をオンオフする電源制御部であることを特徴とする請求項1または2記載の磁性粒子アレイの作製装置。
  5. 前記磁力作用手段は、永久磁石と、この永久磁石を前記容器載置ステージの下面に対して接離させる磁石昇降機構であることを特徴とする請求項1または2記載の磁性粒子アレイの作製装置。
  6. 表面に生化学物質が固定された磁性粒子を含む粒子含有液を基板に設けられた凹部内に収容して成る磁性粒子アレイを作製する磁性粒子アレイの作製方法であって、
    前記粒子含有液を収容した容器を容器載置ステージに載置してこの容器を位置決めして保持する容器保持工程と、
    前記容器載置ステージに載置された前記容器を対象として洗浄液を供給・排出する分注操作を実行することにより未固定状態の前記生化学物質を除去する洗浄工程と、
    洗浄工程終了後の前記容器から前記粒子含有液を取り出して基板載置ステージに載置された前記基板の前記凹部に分注する分注工程とを含み、
    前記洗浄工程は、
    前記容器内の粒子含有液中の磁性粒子に磁力を作用させることにより前記磁性粒子を容器内において捕集した状態で、前記容器から前記粒子含有液の上澄み液を排出する液排出ステップと、前記容器に新たな洗浄液を供給する液供給ステップと、前記磁力の作用を解除することにより前記捕集された状態の磁性粒子を分散させた状態で、前記容器載置ステージに揺動およびまたは振動を付与することにより、新たな洗浄液が供給された前記容器内の粒子含有液を撹拌する液体撹拌ステップとを含むことを特徴とする磁性粒子アレイの作製方法。
  7. 前記容器には前記粒子含有液を収容するための液体収納部が複数設けられており、前記基板には前記凹部が複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の磁性粒子アレイの作製方法。
  8. 前記生化学物質を含有する第1の溶液および前記磁性粒子を含有する第2の溶液を前記容器に分注して前記磁性粒子の表面に前記生化学物質を固定することにより、前記粒子含有液を調製することを特徴とする請求項6または7記載の磁性粒子アレイの作製方法。
JP2008030241A 2008-02-12 2008-02-12 磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法 Active JP4972008B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008030241A JP4972008B2 (ja) 2008-02-12 2008-02-12 磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008030241A JP4972008B2 (ja) 2008-02-12 2008-02-12 磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009192232A JP2009192232A (ja) 2009-08-27
JP4972008B2 true JP4972008B2 (ja) 2012-07-11

Family

ID=41074397

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008030241A Active JP4972008B2 (ja) 2008-02-12 2008-02-12 磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4972008B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20230241601A1 (en) * 2020-09-07 2023-08-03 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Biochip, method for producing same, and use of same
JPWO2023008270A1 (ja) * 2021-07-26 2023-02-02

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0458158A (ja) * 1990-06-27 1992-02-25 Fujirebio Inc 自動酵素免疫測定装置
JP3607320B2 (ja) * 1994-09-02 2005-01-05 株式会社日立製作所 微粒子を用いた分析における固相の回収方法及び装置
JP3206442B2 (ja) * 1996-08-14 2001-09-10 富士レビオ株式会社 自動免疫測定装置
JP3872227B2 (ja) * 1999-02-26 2007-01-24 北斗科学産業株式会社 新規の生物学的チップ及び分析方法
JP2002350307A (ja) * 2001-05-25 2002-12-04 Hitachi Ltd 化学分析装置とその方法
JP2005077284A (ja) * 2003-09-01 2005-03-24 Seiko Epson Corp 粒子アレイの製造装置及び製造方法と標的物質の検出方法
JP2008275523A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 液体試料分析装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009192232A (ja) 2009-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI294309B (en) Device and method for separating magnetic or magnetizable particles from a liquid
JP5268870B2 (ja) 核酸の自動抽出システムおよびその方法
JP6030666B2 (ja) 磁気的ツールデバイスによりサンプル受容区画を取り扱う研究室用装置、磁気的ツールデバイス、磁気的ツールデバイスと共に使用されるサンプル受容デバイス、及び、磁界を用いて少なくとも1つの流体サンプルに対して作業段階を実施する方法
JP5650056B2 (ja) 試料処理装置、および試料処理方法
JP5319672B2 (ja) 磁性粒子を用いる分析装置
JP7248731B2 (ja) ヒータ、シェーカ及び磁石が統合された試料処理装置
CN103282780B (zh) 一种加工生物样品的设备及方法
US10130925B2 (en) Stirring devices
JP2010127936A (ja) 液体試料の処理のためのシステムおよび方法
JPWO2007057989A1 (ja) 液滴生成搬送方法及び装置、並びに粒子操作装置
JP2000121511A (ja) 自動分離抽出装置及びその制御方法
JP6607846B2 (ja) 核酸増幅自動化装置、及び核酸増幅分析自動化装置
JP4972008B2 (ja) 磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法
JP2016109636A (ja) 電界撹拌装置、抗原抗体反応装置、抗原抗体反応方法
JP2008241250A (ja) 特異的結合反応を利用した攪拌棒及び該攪拌棒を用いた分析方法並びに分析装置
US9340318B2 (en) Object-holding sheet, test method and object-treating equipment
JP2007218877A (ja) 液体移送装置
KR102478198B1 (ko) 타겟물질의 자동 분리 장치, 이를 구비한 액체 핸들링 시스템 및 분리 방법
CN211963963U (zh) 一种生化用快速振荡溶解装置
JP2004144521A (ja) 溶液攪拌装置、溶液攪拌方法
JPH11326338A (ja) 反応テーブル
JP2008102052A (ja) 自動分注装置
JP2008039434A (ja) 分離装置および分離装置を用いた自動攪拌システム
JP2004333349A (ja) 処理装置
JP2008175708A (ja) 分注装置および分注装置における磁性粒子の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100331

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110107

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120322

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120406

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4972008

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250