JP2004333349A - 処理装置 - Google Patents

処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004333349A
JP2004333349A JP2003131082A JP2003131082A JP2004333349A JP 2004333349 A JP2004333349 A JP 2004333349A JP 2003131082 A JP2003131082 A JP 2003131082A JP 2003131082 A JP2003131082 A JP 2003131082A JP 2004333349 A JP2004333349 A JP 2004333349A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
processing apparatus
developing
rolling
stirring member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003131082A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayoshi Furusawa
孝良 古澤
Hiromichi Kondo
裕道 近藤
Yasuharu Imazeki
康晴 今関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aloka Co Ltd filed Critical Aloka Co Ltd
Priority to JP2003131082A priority Critical patent/JP2004333349A/ja
Publication of JP2004333349A publication Critical patent/JP2004333349A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

【課題】構造が比較的簡単であり、被処理物を付着させた板状の支持体上の処理液を、難しい手作業を必要とすることなく、付着面上にムラなく確実に展開・撹拌することができる展開・撹拌手段を有する処理装置を提供すること。
【解決手段】本発明の処理装置は、被処理物Sを付着させた板状の支持体Pの付着面上P1に供給された(存在する)処理液Rによって、被処理物Sを処理する処理装置1である。処理装置1は、支持体Pが設置される処理部2と、付着面P1上で処理液Sに接しながら転動しつつ、処理液Sを展開・撹拌するほぼ円筒状の展開・撹拌部材3と、展開・撹拌部材3を転動させる転動手段4と、展開・撹拌部材3と付着面P1との間隙距離を保つ距離規制手段とを有している。このような処理装置1は、転動手段4により展開・撹拌部材3を転動させたとき、距離規制手段によって、展開・撹拌部材3が前記間隙距離を保ちつつ、処理液Sを展開・撹拌する。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、核酸(RNA、DNA)に対するハイブリダイゼーション等の処理を行なう場合には、プレート(支持体)上に、核酸(被処理物)を付着させ、かかる核酸に処理液を供給して(接触させて)処理することが行なわれる。
【0003】
このような核酸と処理液とを接触させる方法としては、支持体と展開部材とを重ね合わせ、それらの間に形成された隙間に処理液を展開させることにより、核酸と処理液とを接触させる。
【0004】
従来の処理装置は、カバープレート(展開部材)を、被処理物を付着させたDNAチップ(支持体)に重ね合わせる。このカバープレートとDNAチップとの間に形成された隙間に、前記被処理物を処理する処理液を供給する。さらに、毛細管現象によって、DNAチップ上に処理液を展開させるものである(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
このように、前記のサンプル処理装置においては、カバープレートが極めて薄くて軽いので、DNAチップ上に滴下した処理液の上にカバープレートを定位置に重ねる作業は、経験と技術とを要する。また、重ねられたカバープレートを破損し、DNAチップを使用できないものにしてしまう問題も起こり得る。
【0006】
一方、展開部材を使用しない場合、支持体が水平に設置されていないと、この支持体上に供給された処理液が支持体上の一部分に偏ってしまう。また、支持体が水平に設置されていなくても処理液を展開するには、大量の処理液を必要としたり、支持体を振動させたりするなどして展開するような複雑な構造になる。
【0007】
さらに、展開後の処理液の撹拌(アジテーション)についても、その処理液を撹拌する手段がなかったので、撹拌を十分に行なえず、処理液にムラが生じるという問題があった。すなわち、プレート上に付着した核酸全体に処理液を撹拌する手段がなかったという問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特開2003−21637号公報
【特許文献2】
特開2003−57245号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、構造が比較的簡単であり、被処理物を付着させた板状の支持体上の処理液を、難しい手作業を必要とすることなく、付着面上にムラなく確実に展開することができる展開手段を有する処理装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、構造が比較的簡単であり、被処理物を付着させた板状の支持体上に存在する処理液を簡単な構造で撹拌する撹拌手段を有する処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(28)の本発明により達成される。
【0012】
(1) 被処理物を付着させた板状の支持体の付着面上に供給された処理液によって、前記被処理物を処理する処理装置であって、
前記支持体が設置される処理部と、
前記付着面上で前記処理液に接しながら転動しつつ、前記処理液を展開するほぼ円筒状の展開部材と、
前記展開部材を転動させる転動手段と、
前記展開部材と前記付着面との間隙距離を保つ距離規制手段とを有し、
前記転動手段により前記展開部材を転動させたとき、前記距離規制手段によって、前記展開部材が前記間隙距離を保ちつつ、前記処理液を展開するよう構成したことを特徴とする処理装置。
【0013】
(2) 前記転動手段は、前記処理部を回動させる回動機構を有し、前記回動機構の作動で前記処理部が傾斜することによって、前記展開部材が転動するよう構成されている上記(1)に記載の処理装置。
【0014】
(3) 前記転動手段は、前記付着面に沿って前記展開部材を移動させる移動機構を有する上記(1)に記載の処理装置。
【0015】
(4) 前記転動手段の作動によって、前記展開部材は、転動しつつ、往復動する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の処理装置。
【0016】
(5) 前記展開部材が往復動する範囲および/または軌跡を規制する規制部材を有する上記(4)に記載の処理装置。
【0017】
(6) 前記距離規制手段は、前記展開部材の少なくとも一端部に、前記展開部材と同心的に設けられ、前記展開部材の胴部の直径よりも大きな直径のほぼ円盤状の距離規制部材で構成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の処理装置。
【0018】
(7) 前記距離規制手段は、前記処理部側に形成され、前記展開部材の少なくとも一端部の外周面が当接する当接部を有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の処理装置。
【0019】
(8) 前記距離規制手段は、前記展開部材の少なくとも一端部に設けられた軸部と、前記処理部側に形成され、前記軸部が当接する当接部とを有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の処理装置。
【0020】
(9) 前記展開部材は、その外周面が親水性を有している上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の処理装置。
【0021】
(10) 前記支持体の端部付近に、前記処理液を貯留する貯留部を有している上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の処理装置。
【0022】
(11) 前記貯留部は、前記展開部材の全部または一部を収納し得る形状をなしている上記(10)に記載の処理装置。
【0023】
(12) 前記貯留部は、前記展開部材が転動する範囲内に設けられている上記(10)または(11)に記載の処理装置。
【0024】
(13) 被処理物を付着させた板状の支持体の付着面上に存在する処理液によって、前記被処理物を処理する処理装置であって、
前記支持体が設置される処理部と、
前記付着面上で前記処理液に接しながら転動しつつ、前記処理液を撹拌するほぼ円筒状の撹拌部材と、
前記撹拌部材を転動させる転動手段と、
前記撹拌部材と前記付着面との間隙距離を保つ距離規制手段とを有し、
前記転動手段により前記撹拌部材を転動させたとき、前記距離規制手段によって、前記撹拌部材が前記間隙距離を保ちつつ、前記処理液を撹拌するよう構成したことを特徴とする処理装置。
【0025】
(14) 前記転動手段は、前記処理部を回動させる回動機構を有し、前記回動機構の作動で前記処理部が傾斜することによって、前記撹拌部材が転動するよう構成されている上記(13)に記載の処理装置。
【0026】
(15) 前記転動手段は、前記付着面に沿って前記撹拌部材を移動させる移動機構を有する上記(13)に記載の処理装置。
【0027】
(16) 前記転動手段の作動によって、前記撹拌部材は、転動しつつ、往復動する上記(13)ないし(15)のいずれかに記載の処理装置。
【0028】
(17) 前記撹拌部材が往復動する範囲および/または軌跡を規制する規制部材を有する上記(16)に記載の処理装置。
【0029】
(18) 前記距離規制手段は、前記撹拌部材の少なくとも一端部に、前記撹拌部材と同心的に設けられ、前記撹拌部材の胴部の直径よりも大きな直径のほぼ円盤状の距離規制部材で構成されている上記(13)ないし(17)のいずれかに記載の処理装置。
【0030】
(19) 前記距離規制手段は、前記処理部側に形成され、前記撹拌部材の少なくとも一端部の外周面が当接する当接部を有する上記(13)ないし(17)のいずれかに記載の処理装置。
【0031】
(20) 前記距離規制手段は、前記撹拌部材の少なくとも一端部に設けられた軸部と、前記処理部側に形成され、前記軸部が当接する当接部とを有する上記(13)ないし(17)のいずれかに記載の処理装置。
【0032】
(21) 前記撹拌部材は、その外周面が親水性を有している上記(13)ないし(20)のいずれかに記載の処理装置。
【0033】
(22) 前記支持体の端部付近に、前記処理液を貯留する貯留部を有している上記(13)ないし(21)のいずれかに記載の処理装置。
【0034】
(23) 前記貯留部は、前記撹拌部材の全部または一部を収納し得る形状をなしている上記(22)に記載の処理装置。
【0035】
(24) 前記貯留部は、前記撹拌部材が転動する範囲内に設けられている上記(22)または(23)に記載の処理装置。
【0036】
(25) 前記処理部の底面に、前記支持体が移動することを防止する位置決め手段を有している上記(1)ないし(24)のいずれかに記載の処理装置。
【0037】
(26) 前記処理液は、前記被処理物と反応し得る反応液である上記(1)ないし(25)のいずれかに記載の処理装置。
【0038】
(27) 前記被処理物は、核酸である上記(1)ないし(26)のいずれかに記載の処理装置。
【0039】
(28) 前記処理液は、前記核酸と反応し得るプローブを含む液体である上記(27)に記載の処理装置。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の処理装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0041】
<第1実施形態>
なお、以下では、被処理物の一例として、核酸(DNA、cDNA、RNA等)を代表とし、この核酸(核酸断片)をプレート(支持体)に散点状に付着させたマイクロアレイ(DNAチップ)を処理するマイクロアレイ処理装置に、本発明の処理装置を適用した場合について説明する。
【0042】
また、処理液(反応液)の一例として、被験者から採取された核酸(例えばmRNA、DNA等)、または、この核酸を基に合成されたもの(例えばcDNA等)を標識(例えば、色素、蛍光物質、放射性物質等により標識)した物質(プローブ)を含む液(以下、「プローブ液」と言う。)を代表に説明する。
【0043】
ここでいう処理とは、好ましくは、プレートに散点状に付着させた核酸と、プローブ液中に含まれる核酸またはプローブとをハイブリダイゼーションさせることをいう。
【0044】
図1は、本発明の処理装置の第1実施形態を示す全体構成図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図2中の一点鎖線で囲まれた領域[C]の拡大詳細図、図4は、図1中のB−B線断面図、図5は、図4中の実施形態を替えた断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1(図2、3、4、5も同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。ただし、図1(図2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12も同様)中の核酸Sは、説明上、その大きさを誇張して描いている。
【0045】
図1および図2に示す処理装置1は、核酸S(被処理物)を付着させた(散点状に付着させた)板状のプレート(支持体)P(マイクロアレイM)の付着面P1上に供給された(存在する)プローブ液(処理液)Rによって、核酸Sを処理する処理装置である。この処理装置1は、プレートPが設置される処理部2と、付着面P1上でプローブ液Rに接しながら転動しつつ、プローブ液Rを展開・撹拌(アジテーション)するほぼ円筒状の展開・撹拌(アジテーション)部材3と、展開・撹拌部材3を転動させる転動手段4と、展開・撹拌部材3と付着面P1との間隙距離h1を保つ距離規制手段とを備えている。
【0046】
なお、本発明の処理装置1では、この処理装置1を図示しない密閉可能な密閉槽内に収納し、温度および湿度を管理した環境下で処理を行なうことが好ましい。
【0047】
また、この処理装置1によれば、核酸Sとプローブ液Rとを反応させるとともに、各種液体等により核酸Sを処理することができる。そして、核酸Sの反応結果からは、例えば、遺伝子DNA(核酸)の変異解析、多型解析、塩基配列解析、発現解析(存在の有無)、さらに、これらに基づいて各種疾患の診断等を、好適に行なうことができる。以下、各部の構成について説明する。
【0048】
展開・撹拌部材3は、処理装置1のいずれの場所にも固定されることなく後述する処理部2の底板21上に設置(載置)されている。
【0049】
また、展開・撹拌部材3は、円筒状(円柱状)の胴部32と、該胴部32の両端部にそれぞれ同心的に設けられたフランジ(距離規制部材)31とで構成されている。フランジ31は、展開・撹拌部材3の胴部32の直径よりも大きな直径のほぼ円盤状をなしている。このフランジ31は、後述するように、展開・撹拌部材3(胴部32)と付着面P1との間隙距離h1を保つ距離規制手段として機能する。なお、フランジ31は、展開・撹拌部材3の少なくとも一端部に設けられていればよい。
【0050】
処理部2は、底板21と、側壁22と、液だめ溝(貯留部)23とを有している。底板21は、その上面にプレートPを1枚以上設置(載置)できるよう成形されている。側壁22は、底板21の外周部に全周に渡り形成されている。液だめ溝23は、展開・撹拌部材3の全部または一部を収納し得る程度の大きさと、形状とを有している。また、この液だめ溝23は、その展開・撹拌部材3の長手方向と平行して、底板21上に設置されたプレートPの端部付近に、底板21に隣接して(隣り合って)形成され、プローブ液Rを貯留する。
【0051】
また、処理部2は、展開・撹拌部材3が転動する範囲を規制したり、展開・撹拌部材3が転動する軌跡を規定したりする規制部材24を有している。規制部材24は、展開・撹拌部材3が付着面P1(底板21)上を転動するとき、その転動する範囲における展開・撹拌部材3の長手方向の移動範囲を規制するガイド部241と、その長手方向に垂直な方向の移動範囲を規制するストッパ部242とを備えている。
【0052】
図4に示すように、ガイド部241は、隣り合うガイド部241が互いに平行で、フランジ31を含めた展開・撹拌部材3の長手方向の長さよりも長い(大きい)間隔を保つよう、底板21と垂直な方向に底板21上に形成されている。また、ガイド部241は、フランジ31が存在する側の面とフランジ31のガイド部241側の面とがほぼ当接するよう形成されている。このように形成されているガイド部241によって、展開・撹拌部材3は、転動するとき、その長手方向の位置を規制する。
【0053】
ストッパ部242は、底板21とほぼ垂直な方向に底板21上に形成されている。フランジ31または胴部32がストッパ部242に当接することにより、ストッパ部242は、展開・撹拌部材3の転動を止め、前記長手方向に垂直な方向の移動範囲を規制する。
【0054】
また、処理部2は、展開・撹拌部材3が転動する際に生じる力等の外力によって、プレートPが移動することを防止する位置決め手段として、プレートPに対応する形状の凹部(位置決め手段)25が底板21上に形成されている。プレートPをこの凹部25内に設置することにより、プレートPを底板21に位置決めでき、後述するように、処理部2を傾けたときでもプレートPの位置がずれることをより確実に防止することができる。
【0055】
転動手段4は、処理部2を回動させる回動機構41を有している。回動機構41は、処理部2の回動中心としてのヒンジ411と、処理部2を回動させる回動駆動源としてのエアシリンダ412を具備している。ヒンジ411は、処理部2と処理部2が設置(載置)される処理装置1内の基台11とがヒンジ結合するよう、処理部2と基台11とにそれぞれ結合されている。エアシリンダ412は、ヒンジ411を回動中心(支点)として、基台11に対し、処理部2が回動する方向に、処理部2に力を加えるよう、処理部2と基台11とにエアシリンダ412の両端部がそれぞれ結合されている。
【0056】
このように、回動機構41の作動で処理部2が傾斜(回動)することに伴い、底板21が傾斜することによって、フランジ31の形状がほぼ円盤状であるため、展開・撹拌部材3(フランジ31)は、その傾斜した底板21に沿って、転動するよう構成されている。
【0057】
このように、処理装置1では、回動機構41の作動によって、処理部2(底板21)が基台11に対して回動する。この回動によって、底板21(処理部2)は、底板21のエアシリンダ412側の端部が底板21のヒンジ411側の端部より低所になるように傾斜した状態になったり、または逆に、底板21のヒンジ411側の端部が底板21のエアシリンダ412側の端部より低所になるように傾斜した状態になったりする。このように、前者の状態では、展開・撹拌部材3は、底板21上をエアシリンダ412側の端部の方(図1中では、右側)へ転動し、後者の状態では、底板21上をヒンジ411側の端部の方(図1中では、左側)へ転動する。したがって、このような状態の繰り返しによって、展開・撹拌部材3は、底板21上を転動しつつ、往復動する。また、このとき、ガイド部241は、展開・撹拌部材3が往復動する方向と平行に底板21上に形成されており、ストッパ部242は、展開・撹拌部材3が往復動する方向と垂直に底板21上に形成されている。このガイド部241とストッパ部242とによって、展開・撹拌部材3は、一方向に往復動するよう規制されている。
【0058】
このような構成としたことにより、展開・撹拌部材3は、核酸Sが付着している箇所(付着面P1)を十分に覆うような領域にプローブ液Rを展開・撹拌することができる。
【0059】
展開・撹拌部材3における好適な表面の状態について述べる。展開・撹拌部材3の胴部32は、その外周面が親水性を有していることが好ましい。すなわち、胴部32は、それ自体が親水性を有する材料で構成されているか、または、その表面に親水化処理が施されていることが好ましい。ここでいう親水性とは、水との接触角が、好ましくは40度以下、より好ましくは1〜30度程度であることをいう。
【0060】
例えば、材料としては、材料自体に十分に親水性を有している材料であればよい。一方、親水化処理としては、プラズマ処理、グロー放電、コロナ放電、紫外線照射等の物理活性化処理の他、界面活性剤等の付与(塗布)により行なうことができる。
【0061】
プローブ液Rは、高価であるため、できるだけ少量で核酸Sを処理することが好ましいので、このようにプローブ液Rに接触する胴部32の部分が親水性を有していることは、プローブ液Rが少量の場合でも、それを展開・撹拌するのに有効である。すなわち、図3に示すように、展開・撹拌部材3(胴部32)に付着したプローブ液Rにより形成されたメニスカスJが、展開・撹拌部材3と共に移動する(往復動する)ことによって、プローブ液Rが流動して展開・撹拌される。このことから、メニスカスJをある程度有効に作るために親水性は重要であることがわかる。
【0062】
また、フランジ31によって、展開・撹拌部材3の往復動は、間隙距離h1が一定に保たれている往復動となる。このように、間隙距離h1を一定に保つことにより、展開・撹拌部材3は、付着面P1上を均等な条件でプローブ液Rを展開・撹拌できる。ここでいう均等な条件とは、展開・撹拌部材3(胴部32)がプローブ液から断続的に離れたり、核酸Sと干渉したりしないことなどをいう。
【0063】
前述したように、プローブ液Rは高価なので、使用するプローブ液Rは少量であることが好ましい。しかし、小量なプローブ液Rでは、間隙距離h1が小さくなり、展開・撹拌部材3と付着面P1とが接近する。この接近することによって、展開・撹拌部材3と核酸Sとが干渉する可能性が高くなる。そこで、展開・撹拌部材3が親水性を有することにより、少量のプローブ液Rでも展開・撹拌部材3と核酸Sとが干渉しないようにプローブ液Rを展開・撹拌できる。
【0064】
間隙距離h1と、プレートP上のメニスカスJ部を除くプローブ液Rの深さh2との比h1/h2は、特に限定されないが、0.7〜1.5であるのが好ましく、0.85〜1.2であるのがより好ましい。比h1/h2が前記上限値を超えると、展開・撹拌部材3の親水性が十分でないような場合には、メニスカスJが適正に形成されにくくなったり、展開・撹拌部材3がプローブ液Rを連続して展開・撹拌できなくなったりして、展開・撹拌効率が低下する可能性がある。また、比h1/h2が前記下限値未満であると、胴部32と、付着面P1との距離が近くなるので、展開・撹拌部材3の移動精度によっては、胴部32が核酸Sに干渉する可能性がある。
【0065】
本実施形態では、プローブ液RのプレートPへの供給と、その供給されたプローブ液RのプレートP上での展開とを展開・撹拌部材3が行なう。さらにその後、展開・撹拌部材3がプローブ液Rの撹拌を行なう。図6および図7は、それぞれ、図1に示す処理装置1において、展開・撹拌部材3がプローブ液Rの供給、展開および撹拌を行なう動作を順を追って示すA−A線断面側面図である。なお、以下では、説明の都合上、図6、図7の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
【0066】
図6中の(A)の動作では、処理部2がプローブ液Rを貯留する液だめ溝23を有しており、その液だめ溝23内にプローブ液Rが満たされている。さらに、液だめ溝23は、転動手段4の作動で展開・撹拌部材3が往復する(転動する)範囲内に設けられている。回動機構41の作動(エアシリンダ412の押し出し)による処理部2の傾斜によって、展開・撹拌部材3は、液だめ溝23側へ(図6中の左側へ)転動しており、プローブ液Rに浸りつつ、液だめ溝23内に収納されている。
【0067】
図6中の(B)の動作では、回動機構41の作動(エアシリンダ412の引き込み)によって、処理部2は、図6中の(A)の処理部2の傾き(図6中の(A)では左へ傾斜)とほぼ逆(図6中の(B)では右へ傾斜)の方へ傾きつつある。この傾きにより、展開・撹拌部材3は、プレートP側へ(図6中の右側へ)転動する。このとき同時に、展開・撹拌部材3は、胴部32に親水性を有しているので、その表面にプローブ液Rを巻き込んでいる。
【0068】
図7中の(C)の動作では、さらに回動機構41の作動(エアシリンダ412の引き込み)が進み、処理部2は、図6中の(B)の処理部2の傾きよりも大きく傾く。これによって、展開・撹拌部材3は、液だめ溝23からのプローブ液Rを巻き込みつつ、プレートP上の端部へ転動する。ここで、展開・撹拌部材3は、プレートP上へのプローブ液Rの供給を開始する。
【0069】
図7中の(D)の動作では、エアシリンダ421が最も引き込んでいる。これにより処理部2が傾きつづけることによって、展開・撹拌部材3は、プローブ液RをプレートP上に供給しながら転動している。このとき同時に、プローブ液Rの展開も行なっている。
【0070】
図7中の(E)の動作では、処理部2の傾きが図7中の(D)の傾きのままであるので、展開・撹拌部材3は、転動し続け、プローブ液RをプレートP上のほぼ全体に展開している。
【0071】
これら(A)から(E)までの一連の動作と、その逆の動作である(E)から(A)までの一連の動作とを繰り返すことにより、往復動する展開・撹拌部材3のみでプレートP上へのプローブ液Rの供給、展開および撹拌をすることができる。すなわち、転動手段4により転動した展開・撹拌部材3がプレートP上に供給されたプローブ液Rを流動させる。この流動により、プローブ液R内に存在するプローブが付着面P1の全体に行き渡るので、プローブをプレートP上の核酸Sと確実に反応させることができる。
【0072】
このように、本実施形態の処理装置1では、供給、展開、撹拌のそれぞれについての部材および機構を設けなくてもすむので、装置の小型化、構造の簡素化が図れる。
【0073】
なお、本発明では、プローブ液RをプレートP上へ供給する方法および手段は、特に限定されない。例えば、プローブ液RのプレートPへの供給には、分注装置等を用いて行ってもよい。
【0074】
なお、本実施形態では、フランジ31と胴部32とは、これらが一体的に成形された構成になっているが、別々の部材で構成されているような構成になっていてもよい。
【0075】
なお、フランジ31は、図4に示すように、プレートP上を避けて、底板21上を転動してもよいし、図5に示すように、フランジ31が付着面P1上の核酸Sを避けて転動できるようであれば、付着面P1(プレートP)上を転動してもよい。
【0076】
<第2実施形態>
図8は、本発明の処理装置の第2実施形態を示す全体構成図、図9は、図8中のD−D線断面図、図10は、図9中の実施形態を替えた断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図8(図9、10も同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
【0077】
以下、これらの図を参照して本発明の処理装置の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0078】
本実施形態は、処理部、展開・撹拌部材、転動手段および距離規制手段の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0079】
図8に示す処理装置1’は、プレートPが設置される処理部2’と、付着面P1上でプローブ液Rに接しながら転動しつつ、プローブ液Rを展開・撹拌(アジテーション)するほぼ円筒状の展開・撹拌部材3’と、展開・撹拌部材3’を転動させる転動手段4’と、展開・撹拌部材3’と付着面P1との間隙距離h1を保つ距離規制手段5とを備えている。以下、各部の構成について説明する。
【0080】
展開・撹拌部材3’は、底板21を有する処理部2’の底板21上に設置(載置)されている。
【0081】
距離規制手段5は、展開・撹拌部材3’の一端部に設けられた軸部51と、処理部2’側に形成され、軸部51が当接する当接部52とを有している。図9に示すように、軸部51は、展開・撹拌部材3’の一端部から突出して設けられている。また、当接部52は、展開・撹拌部材3’と付着面P1との隙間が間隙距離h1を保つよう、軸部51の外周面に当接し、底板21と垂直な方向に底板21上に形成されている。なお、軸部51は、展開・撹拌部材3’の少なくとも一端部に設けられていればよい。
【0082】
処理部2’は、展開・撹拌部材3’が転動する範囲を規制したり、展開・撹拌部材3’が転動する軌跡を規定したりする規制部材26を有している。規制部材26は、展開・撹拌部材3’が付着面P1(底板21)上を転動するとき、その転動する範囲における展開・撹拌部材3’の長手方向に垂直な方向の移動範囲を規制するストッパ部261を備えている。
【0083】
図8に示すように、ストッパ部261は、底板21とほぼ垂直な方向に底板21上に形成されている。展開・撹拌部材3’がストッパ部261に当接することにより、ストッパ部261は、展開・撹拌部材3’の転動を止め、前記長手方向に垂直な方向の移動範囲を規制する。
【0084】
転動手段4’は、付着面P1に沿って展開・撹拌部材3’を移動させる(回動させる)移動機構42を有している。
【0085】
移動機構42は、展開・撹拌部材3’を移動させる移動駆動源としてのエアシリンダ421と、エアシリンダ421によって引き込まれたり、押し出されたりするロッド422と、ロッド422と展開・撹拌部材3’とを接続する接続部材423とを有している。エアシリンダ421は、処理部2’外で、例えば、処理装置1’の一部に固定されている。ロッド422は、エアシリンダ421の長手方向の軸と同軸上にそのエアシリンダ421と接続されている。また、ロッド422は、処理部2’の側壁22に設けられたロッド422を案内する(支持する)ガイド溝27に案内されている。接続部材423は、エアシリンダ421(ロッド422)の伸縮方向(引き込んだり押し出したりする方向)に対し、展開・撹拌部材3’の長手方向が垂直になるように、ロッド422と展開・撹拌部材3’とを連結している。
【0086】
また、展開・撹拌部材3’は、接続部材423を回動中心として回動するよう構成されている。例えば、展開・撹拌部材3’は、接続部材423が回動可能に挿入される穴部が形成されており、接続部材423が挿入されている部分において、展開・撹拌部材3’と、接続部材423とが軸受けで連結されている。なお、本実施形態では、ロッド422および接続部材423の各部が一体的に成形された構成になっているが、これらが別々の部材で構成されていてもよい。
【0087】
このように、距離規制手段5と移動機構42とによる当接部52とガイド溝27との支持によって、展開・撹拌部材3’は、間隙距離h1を保ちつつ、付着面P1上を転動することができる。
【0088】
本実施形態では、プローブ液RのプレートPへの供給と、その供給されたプローブ液RのプレートP上での展開とを展開・撹拌部材3’が行なう。さらにその後、展開・撹拌部材3’がプローブ液Rの撹拌を行なう。図11および図12は、それぞれ、図8に示す処理装置1’において、展開・撹拌部材3’がプローブ液Rの供給、展開および撹拌を行なう動作を順を追って示すE−E線断面側面図である。なお、以下では、説明の都合上、図11、図12の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
【0089】
図11中の(A)の動作では、処理部2’がプローブ液Rを貯留する液だめ溝23を有しており、その液だめ溝23内にプローブ液Rが満たされている。さらに、液だめ溝23は、転動手段4’の作動による展開・撹拌部材3’が往復動する(回動する)範囲内に設けられている。展開・撹拌部材3’は、エアシリンダ421の作動(押し出し)によって、液だめ溝23側へ(図11中の左側へ)押し出されており、プローブ液Rに浸りつつ、液だめ溝23内に収納されている。
【0090】
図11中の(B)の動作では、エアシリンダ421の作動(引き込み)によって、展開・撹拌部材3’は、プレートP側へ(図11中の右側へ)引き込まれる(転動する)。このとき同時に、展開・撹拌部材3’は、それ自体に親水性を有しているので、その表面にプローブ液Rを巻き込んでいる。
【0091】
図12中の(C)の動作では、さらにエアシリンダ421の作動(引き込み)が進む。これによって、展開・撹拌部材3’は、液だめ溝23からのプローブ液Rを巻き込みつつ、プレートP上の端部へ移動する。ここで、展開・撹拌部材3’は、プレートP上へのプローブ液Rの供給を開始する。
【0092】
図12中の(D)の動作では、エアシリンダ421の作動(引き込み)によって、展開・撹拌部材3’は、プローブ液RをプレートP上に供給しながら移動している。このとき同時に、プローブ液Rの展開も行なっている。
【0093】
図12中の(E)の動作では、エアシリンダ421の作動(引き込み)によって、展開・撹拌部材3’は、プローブ液RをプレートP上のほぼ全体に展開している。
【0094】
これら(A)から(E)までの一連の動作と、その逆の動作である(E)から(A)までの一連の動作とを繰り返すことにより、転動する展開・撹拌部材3’のみでプレートP上へのプローブ液Rの供給、展開および撹拌ができる。このように、本実施形態の処理装置1’では、供給、展開、撹拌のそれぞれについての部材および機構を設けなくてもすむので、装置の小型化、構造の簡素化が図れる。
【0095】
なお、転動手段4’の個数は、特に限定されず、複数枚のプレートPごとに転動手段4’を設置して、プレートP上のプローブ液Rを展開・撹拌してもよいし、1つの転動手段4’で複数枚のプレートP上のプローブ液Rを展開・撹拌してもよい。
【0096】
なお、本実施形態では、展開・撹拌部材3’と軸部51とは、別々の部材で構成されているような構成になっているが、これらが一体的に成形された構成になっていてもよい。
【0097】
なお、展開・撹拌部材3’は、図9に示すように、軸部51を介して、処理部2’側に形成された当接部52に当接して(支持されて)間隙距離h1を保つよう、支持されていてもよいし、図10に示すように、展開・撹拌部材3’の一端部の外周面が直接、当接部52に当接して(支持されて)いてもよい。また、展開・撹拌部材3’の当接部52への当接は、展開・撹拌部材3’の両端部の外周面が直接、当接部52に当接して(支持されて)いてもよい。
【0098】
以上、本発明の処理装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、処理装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0099】
なお、本発明の処理装置は、プレート上のプローブ液の展開または撹拌のいずれか一方だけを行なうものでもよい。
【0100】
また、本発明の処理装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0101】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、比較的簡単な構造によって、被処理物を付着させた板状の支持体上に供給された処理液を展開・撹拌することができる。
【0102】
また、本発明は、支持体上に付着した被処理物に対して、少量の処理液でも均一かつ確実に処理液を展開・撹拌することができる。
【0103】
また、本発明は、被処理物を付着させた板状の支持体上に供給された(存在する)処理液を展開・撹拌するのみならず、処理液を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理装置の第1実施形態を示す全体構成図である。
【図2】図1中のA−A線断面図である。
【図3】図2中の一点鎖線で囲まれた領域[C]の拡大詳細図である。
【図4】図1中のB−B線断面図である。
【図5】図4中の実施形態を替えた断面図である。
【図6】図1に示す処理装置1において、展開・撹拌部材3がプローブ液Rの供給、展開および撹拌を行なう動作を順を追って示すA−A線断面側面図である。
【図7】図1に示す処理装置1において、展開・撹拌部材3がプローブ液Rの供給、展開および撹拌を行なう動作を順を追って示すA−A線断面側面図である。
【図8】本発明の処理装置の第2実施形態を示す全体構成図である。
【図9】図8中のD−D線断面図である。
【図10】図9中の実施形態を替えた(展開・攪拌部材の他の構成例を示す)断面図である。
【図11】図8に示す処理装置1’において、展開・撹拌部材3’がプローブ液Rの供給、展開・撹拌および展開を行なう動作を順を追って示すE−E線断面側面図である。
【図12】図8に示す処理装置1’において、展開・撹拌部材3’がプローブ液Rの供給、展開および展開・撹拌を行なう動作を順を追って示すE−E線断面側面図である。
【符号の説明】
1、1’ 処理装置
11 基台
2、2’ 処理部
21 底板
22 側壁
23 液だめ溝
24 規制部材
241 ガイド部
242 ストッパ部
25 凹部
26 規制部材
261 ストッパ部
27 ガイド溝
3、3’ 展開・撹拌部材
31 フランジ
32 胴部
4、4’ 転動手段
41 回動機構
411 ヒンジ
412 エアシリンダ
42 移動機構
421 エアシリンダ
422 ロッド
423 接続部材
5 距離規制手段
51 軸部
52 当接部
h1 間隙距離
h2 深さ
J メニスカス
M マイクロアレイ
P プレート
P1 付着面
R プローブ液
S 核酸

Claims (28)

  1. 被処理物を付着させた板状の支持体の付着面上に供給された処理液によって、前記被処理物を処理する処理装置であって、
    前記支持体が設置される処理部と、
    前記付着面上で前記処理液に接しながら転動しつつ、前記処理液を展開するほぼ円筒状の展開部材と、
    前記展開部材を転動させる転動手段と、
    前記展開部材と前記付着面との間隙距離を保つ距離規制手段とを有し、
    前記転動手段により前記展開部材を転動させたとき、前記距離規制手段によって、前記展開部材が前記間隙距離を保ちつつ、前記処理液を展開するよう構成したことを特徴とする処理装置。
  2. 前記転動手段は、前記処理部を回動させる回動機構を有し、前記回動機構の作動で前記処理部が傾斜することによって、前記展開部材が転動するよう構成されている請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記転動手段は、前記付着面に沿って前記展開部材を移動させる移動機構を有する請求項1に記載の処理装置。
  4. 前記転動手段の作動によって、前記展開部材は、転動しつつ、往復動する請求項1ないし3のいずれかに記載の処理装置。
  5. 前記展開部材が往復動する範囲および/または軌跡を規制する規制部材を有する請求項4に記載の処理装置。
  6. 前記距離規制手段は、前記展開部材の少なくとも一端部に、前記展開部材と同心的に設けられ、前記展開部材の胴部の直径よりも大きな直径のほぼ円盤状の距離規制部材で構成されている請求項1ないし5のいずれかに記載の処理装置。
  7. 前記距離規制手段は、前記処理部側に形成され、前記展開部材の少なくとも一端部の外周面が当接する当接部を有する請求項1ないし5のいずれかに記載の処理装置。
  8. 前記距離規制手段は、前記展開部材の少なくとも一端部に設けられた軸部と、前記処理部側に形成され、前記軸部が当接する当接部とを有する請求項1ないし5のいずれかに記載の処理装置。
  9. 前記展開部材は、その外周面が親水性を有している請求項1ないし8のいずれかに記載の処理装置。
  10. 前記支持体の端部付近に、前記処理液を貯留する貯留部を有している請求項1ないし9のいずれかに記載の処理装置。
  11. 前記貯留部は、前記展開部材の全部または一部を収納し得る形状をなしている請求項10に記載の処理装置。
  12. 前記貯留部は、前記展開部材が転動する範囲内に設けられている請求項10または11に記載の処理装置。
  13. 被処理物を付着させた板状の支持体の付着面上に存在する処理液によって、前記被処理物を処理する処理装置であって、
    前記支持体が設置される処理部と、
    前記付着面上で前記処理液に接しながら転動しつつ、前記処理液を撹拌するほぼ円筒状の撹拌部材と、
    前記撹拌部材を転動させる転動手段と、
    前記撹拌部材と前記付着面との間隙距離を保つ距離規制手段とを有し、
    前記転動手段により前記撹拌部材を転動させたとき、前記距離規制手段によって、前記撹拌部材が前記間隙距離を保ちつつ、前記処理液を撹拌するよう構成したことを特徴とする処理装置。
  14. 前記転動手段は、前記処理部を回動させる回動機構を有し、前記回動機構の作動で前記処理部が傾斜することによって、前記撹拌部材が転動するよう構成されている請求項13に記載の処理装置。
  15. 前記転動手段は、前記付着面に沿って前記撹拌部材を移動させる移動機構を有する請求項13に記載の処理装置。
  16. 前記転動手段の作動によって、前記撹拌部材は、転動しつつ、往復動する請求項13ないし15のいずれかに記載の処理装置。
  17. 前記撹拌部材が往復動する範囲および/または軌跡を規制する規制部材を有する請求項16に記載の処理装置。
  18. 前記距離規制手段は、前記撹拌部材の少なくとも一端部に、前記撹拌部材と同心的に設けられ、前記撹拌部材の胴部の直径よりも大きな直径のほぼ円盤状の距離規制部材で構成されている請求項13ないし17のいずれかに記載の処理装置。
  19. 前記距離規制手段は、前記処理部側に形成され、前記撹拌部材の少なくとも一端部の外周面が当接する当接部を有する請求項13ないし17のいずれかに記載の処理装置。
  20. 前記距離規制手段は、前記撹拌部材の少なくとも一端部に設けられた軸部と、前記処理部側に形成され、前記軸部が当接する当接部とを有する請求項13ないし17のいずれかに記載の処理装置。
  21. 前記撹拌部材は、その外周面が親水性を有している請求項13ないし20のいずれかに記載の処理装置。
  22. 前記支持体の端部付近に、前記処理液を貯留する貯留部を有している請求項13ないし21のいずれかに記載の処理装置。
  23. 前記貯留部は、前記撹拌部材の全部または一部を収納し得る形状をなしている請求項22に記載の処理装置。
  24. 前記貯留部は、前記撹拌部材が転動する範囲内に設けられている請求項22または23に記載の処理装置。
  25. 前記処理部の底面に、前記支持体が移動することを防止する位置決め手段を有している請求項1ないし24のいずれかに記載の処理装置。
  26. 前記処理液は、前記被処理物と反応し得る反応液である請求項1ないし25のいずれかに記載の処理装置。
  27. 前記被処理物は、核酸である請求項1ないし26のいずれかに記載の処理装置。
  28. 前記処理液は、前記核酸と反応し得るプローブを含む液体である請求項27に記載の処理装置。
JP2003131082A 2003-05-09 2003-05-09 処理装置 Pending JP2004333349A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003131082A JP2004333349A (ja) 2003-05-09 2003-05-09 処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003131082A JP2004333349A (ja) 2003-05-09 2003-05-09 処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004333349A true JP2004333349A (ja) 2004-11-25

Family

ID=33506356

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003131082A Pending JP2004333349A (ja) 2003-05-09 2003-05-09 処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004333349A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008209375A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Aloka Co Ltd サンプル処理装置、サンプル容器、および、流動制御機構
JP2009213488A (ja) * 2003-05-09 2009-09-24 Aloka Co Ltd 処理装置
US7820381B2 (en) 2004-07-23 2010-10-26 Ventana Medical Systems, Inc. Method and apparatus for applying fluids to a biological sample

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009213488A (ja) * 2003-05-09 2009-09-24 Aloka Co Ltd 処理装置
US7820381B2 (en) 2004-07-23 2010-10-26 Ventana Medical Systems, Inc. Method and apparatus for applying fluids to a biological sample
JP2008209375A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Aloka Co Ltd サンプル処理装置、サンプル容器、および、流動制御機構

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10041964B2 (en) Method for stirring a mixed liquid in an automatic analyzer including first and second stirring mechanisms
JP2007515627A (ja) マイクロアレイハイブリダイゼーション装置
US8757864B2 (en) Chemical analyzer
JP2000146986A (ja) 化学分析装置
JP2002526232A (ja) 液体および/または固体の混合ならびに洗浄、および容器の洗浄を行なうための方法および装置
JP2020521948A (ja) 直線及び回転運動による容器攪拌のための方法及び装置
JP2004333349A (ja) 処理装置
JP2005351900A (ja) アナライトを検出する方法及び装置
JP3746756B2 (ja) 溶液攪拌装置、溶液攪拌方法
JP4312499B2 (ja) 処理装置
JP4173046B2 (ja) 処理装置
JP2010101677A (ja) 磁性粒子溶液の攪拌装置
JP4972008B2 (ja) 磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法
JP5016638B2 (ja) 処理装置
JP4713401B2 (ja) 攪拌装置およびそれを用いた自動分析装置
JP5919364B2 (ja) 自動分析装置
JP2004333348A (ja) 処理装置
JP2004357698A (ja) 処理装置
JP2017200687A (ja) 撹拌装置および撹拌方法
JP3239284U (ja) 容器の蓋並びにそれで閉蓋された容器及びそれで閉蓋された容器の混合装置
JP3898887B2 (ja) サーモブロックローテーター
EP2127749A2 (en) Reaction cuvette for automatic analyzer and method of surface treatment for reaction cuvette
JP2004333294A (ja) 処理装置
JP2004269904A (ja) メッキ装置
JP2007085805A (ja) 自動分析装置