JP2004333348A - 処理装置 - Google Patents
処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004333348A JP2004333348A JP2003131079A JP2003131079A JP2004333348A JP 2004333348 A JP2004333348 A JP 2004333348A JP 2003131079 A JP2003131079 A JP 2003131079A JP 2003131079 A JP2003131079 A JP 2003131079A JP 2004333348 A JP2004333348 A JP 2004333348A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- processing
- processing apparatus
- liquid
- vibration
- piezo element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
【課題】構造が比較的簡単であり、被処理物を付着させた板状の支持体上に存在する処理液を簡単な構造で撹拌する撹拌手段を有する処理装置を提供すること。
【解決手段】本発明の処理装置は、被処理物Sを付着させた板状の支持体Pの付着面P1上に存在する処理液Rによって、被処理物Sを処理する処理装置である。この処理装置は、支持体Pが設置される処理部2と、振動体41と振動体41を駆動する駆動手段42とを有する振動手段4とを備えている。また、振動体41は、ピエゾ素子411を有しており、駆動手段42によって、ピエゾ素子411に電圧を加えることで、ピエゾ素子411が振動する。このように、振動手段4の作動により、支持体Pの付着面P1上に存在する処理液Rに振動を与え、当該処理液Rを撹拌する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の処理装置は、被処理物Sを付着させた板状の支持体Pの付着面P1上に存在する処理液Rによって、被処理物Sを処理する処理装置である。この処理装置は、支持体Pが設置される処理部2と、振動体41と振動体41を駆動する駆動手段42とを有する振動手段4とを備えている。また、振動体41は、ピエゾ素子411を有しており、駆動手段42によって、ピエゾ素子411に電圧を加えることで、ピエゾ素子411が振動する。このように、振動手段4の作動により、支持体Pの付着面P1上に存在する処理液Rに振動を与え、当該処理液Rを撹拌する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、核酸(RNA、DNA)に対するハイブリダイゼーション等の処理を行なう場合には、プレート(支持体)上に、核酸(被処理物)を付着させ、かかる核酸に処理液を供給して(接触させて)処理することが行なわれる。
【0003】
このような核酸と処理液とを接触させる方法としては、各支持体上に処理液を滴下して、さらに、この上から展開部材を重ね合わせ、それらの間に形成された隙間に処理液を展開させることにより、核酸と処理液とを接触させる。
【0004】
従来の処理装置は、カバープレート(展開部材)560を、被処理物を付着させたプレート(支持体)PであるマイクロアレイMに重ね合わせ、このマイクロアレイMとの間に形成される隙間569に、前記被処理物を処理する処理液を展開させるものである(例えば、特許文献1参照)。なお、ここで使用した符号は、特許文献1に記載の符号である。
【0005】
このように、前記のサンプル処理装置では、複数のマイクロアレイ(プレート)を処理する場合、分注装置等を用いて各マイクロアレイに個別に処理液を滴下し、カバープレート(展開部材)にてその処理液を展開していた。しかしながら、展開後の処理液を撹拌(アジテーション)する手段がなかったので、撹拌を十分に行なえず、処理液にムラが生じるという問題があった。すなわち、プレート上に付着した核酸全体に処理液を撹拌する手段がなかったという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−57245号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、構造が比較的簡単であり、被処理物を付着させた板状の支持体上に存在する処理液を簡単な構造で撹拌することができる処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
【0009】
(1) 被処理物を付着させた板状の支持体の付着面上に存在する処理液によって、前記被処理物を処理する処理装置であって、
前記支持体が設置される処理部と、
振動体と、前記振動体を駆動する駆動手段とを有する振動手段とを備え、
前記振動手段の作動により、前記支持体の前記付着面上に存在する前記処理液に振動を与え、当該処理液を撹拌することを特徴とする処理装置。
【0010】
(2) 前記振動体は、ピエゾ素子を有している上記(1)に記載の処理装置。
【0011】
(3) 前記振動体は、前記処理部側に直接または間接に固定されている上記(1)または(2)に記載の処理装置。
【0012】
(4) 前記付着面に対し間隙を介して対向配置された平面を有し、前記間隙に前記処理液が充填されるように設置された撹拌部材を備え、
前記振動体は、前記撹拌部材側に直接または間接に固定されている上記(1)または(2)に記載の処理装置。
【0013】
(5) 前記振動手段の作動による振動の振動数は、1Hz〜1kHzである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の処理装置。
【0014】
(6) 前記処理液は、前記被処理物と反応し得る反応液である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の処理装置。
【0015】
(7) 前記被処理物は、核酸である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の処理装置。
【0016】
(8) 前記処理液は、前記核酸と反応し得るプローブを含む液体である上記(7)に記載の処理装置。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の処理装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】
<第1実施形態>
なお、以下では、被処理物の一例として、核酸(DNA、cDNA、RNA等)を代表とし、この核酸(核酸断片)をプレート(支持体)に散点状に付着させたマイクロアレイ(DNAチップ)を処理するマイクロアレイ処理装置に、本発明の処理装置を適用した場合について説明する。
【0019】
また、処理液(反応液)の一例として、被験者から採取された核酸(例えばmRNA、DNA等)、または、この核酸を基に合成されたもの(例えばcDNA等)を標識(例えば、色素、蛍光物質、放射性物質等により標識)した物質(プローブ)を含む液(以下、「プローブ液」と言う。)を代表に説明する。
【0020】
ここでいう処理とは、好ましくは、プレートに散点状に付着させた核酸と、プローブ液中に含まれる核酸またはプローブとをハイブリダイゼーションさせることをいう。
【0021】
図1は、本発明の処理装置の第1実施形態を示す全体構成図、図2は、図1中のA−A線断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1(図2も同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。ただし、図1(図2、3、4も同様)中の核酸は、説明上、その大きさを誇張して描いている。
【0022】
図1に示す処理装置1は、核酸(被処理物)Sを付着させた(散点状に付着させた)板状のプレート(支持体)P(マイクロアレイM)の付着面P1上に存在するプローブ液(処理液)Rによって、核酸Sを処理する処理装置である。この処理装置1は、プレートPが設置される処理部2と、プレートPの付着面P1上に存在するプローブ液Rを振動させる振動手段4とを備えている。
【0023】
なお、本発明の処理装置1では、この処理装置1を図示しない密閉可能な密閉槽内に収納し、温度および湿度を管理した環境下で処理を行なうことが好ましい。
【0024】
また、この処理装置1によれば、核酸Sとプローブ液Rとを反応させるとともに、各種液体等により核酸Sを処理することができる。そして、核酸Sの反応結果からは、例えば、遺伝子DNA(核酸)の変異解析、多型解析、塩基配列解析、発現解析(存在の有無)、さらに、これらに基づいて各種疾患の診断等を、好適に行なうことができる。以下、各部の構成について説明する。
【0025】
図1および図2に示すように、処理部2は、上面にプレートPを1枚以上設置(載置)できるよう成形された底板21を有している。また、底板21には、プレートPの形状に対応した凹部211が形成されており、プレートPは、凹部211に収納される。なお、凹部211の深さは、プレートPの厚さよりも大きいことが好ましい。
【0026】
図2に示すように、振動手段4は、付着面P1上に存在するプローブ液Rを振動させる振動源としての振動体41と、振動体41を駆動する駆動手段42とを有している。
【0027】
振動体41は、ピエゾ素子(圧電素子)411を有しており、処理部2側、例えば、底板21(処理部2)の下方に直接固定されている。
【0028】
駆動手段42は、ピエゾ素子411に接続され、ピエゾ素子411に交流電流を流す機能を有している。駆動手段42の作動によって、ピエゾ素子411に交流電流を流すと、ピエゾ素子411が振動する。ピエゾ素子411をより高い効率で振動させるには、交流電流の周波数がピエゾ素子411との共振周波数の付近であるのが好ましい。なお、駆動手段42は、処理装置1のいずれに設置してもよく、駆動手段42の設置箇所は、特に限定されない。
【0029】
図2に示すように、処理装置1は、振動手段4等の作動を制御する制御手段6を備えている。制御手段6は、CPU(Central Processing Unit)61と、記憶部(記憶手段)62とを有している。
【0030】
記憶部62は、プログラムやデータ等を記憶(記録)する、CPU61に読み取り可能な記憶媒体(記録媒体)を有している。この記憶媒体は、例えば、RAM(Random Access Memory:揮発性、不揮発性のいずれをも含む)、FD(Floppy Disk(「Floppy」は登録商標))、HD(Hard Disk)、CD−ROM(Compact Disc Read−Only Memory)等のような、磁気的、光学的記録媒体、もしくは半導体メモリで構成されている。この記憶媒体は、記憶部62に固定的に設けたもの、もしくは着脱自在に装着するものであり、この記憶媒体には、処理装置1の各部に対応する各種アプリケーションプログラム、処理装置1の制御動作を実行するためのプログラム等の各種プログラムおよび各種データが予め記憶されているとともに、各プログラムで処理されたデータおよび制御手段6に接続された各部からの入力データ等が記憶される。
【0031】
制御手段6には、振動手段4が接続されている。すなわち、制御手段6は、振動手段4の作動を制御する。制御手段6は、記憶部62に記憶された各種プログラムおよびデータを必要に応じて読み出し、そのプログラムおよびデータに基づいて、振動手段4の作動を制御する。
【0032】
また、制御手段6は、ピエゾ素子411の振動条件を制御する。この振動条件とは、例えば、付着面P1上に付着した核酸Sをプローブ液Rによって処理する際、プローブ液Rが撹拌されるよう、処理中常時ピエゾ素子411を振動させたり、または間欠的に(断続的に)ピエゾ素子411を振動させたりする期間(時間)や、ピエゾ素子411を振動させるよう、ピエゾ素子411に流す交流電流の周波数などである。
【0033】
このような処理装置1において、制御手段6の制御による振動手段4の作動、すなわち、制御手段6が駆動手段42の作動を制御し、ピエゾ素子411が振動することによって、ピエゾ素子411から付着面P1上に存在するプローブ液Rに振動が伝わり(与えられ)、当該プローブ液Rをムラなく撹拌することができる。この撹拌により、プローブ液R内に存在するプローブが付着面P1の全体に行き渡るので、プローブを付着面P1上の核酸Sと確実に反応させることができる。
【0034】
処理装置1では、付着面P1上に付着した核酸Sをプローブ液Rによって処理する際、常時ピエゾ素子411の振動を連続的に行ってもよく、また、常時振動させておく必要がそれほどない場合等には、ピエゾ素子411の振動・停止を断続的(完結的)に行ってもよい。
【0035】
ピエゾ素子411の振動・停止を断続的に繰り返し行う場合、1回の作動によってピエゾ素子411が振動する好適な期間(時間)は、特に限定されないが、1〜20秒程度であるのが好ましく、3〜10秒程度であるのがより好ましい。
【0036】
さらに、振動手段4の作動による振動の振動数の好適な振動数について述べる。具体的には、ピエゾ素子411が振動する際の振動数は、1Hz〜1kHz程度であるのが好ましく、10〜100Hz程度であるのがより好ましい。このような振動数になるよう、制御手段6によって、ピエゾ素子411に流す交流電流の周波数を制御する。
【0037】
なお、制御手段6は、ピエゾ素子411の振動数が一定でもよいが、その振動数が経時的に(時間の経過とともに)変わるように制御してもよい。例えば、ピエゾ素子411の振動数が互いに異なる2つの振動数に交互に切り替わるように制御してもよい。
【0038】
なお、本実施形態では、振動体41は、底板21(処理部2)に直接固定されているが、直接の固定には、限定しない。例えば、振動体41を底板21に連結するような連結部材等を介して底板21に間接的に固定されていてもよい。
【0039】
<第2実施形態>
図3は、本発明の処理装置の第2実施形態を示す全体構成図、図4は、図3中のA−A線断面図ある。なお、以下では、説明の都合上、図3(図4も同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
【0040】
以下、これらの図を参照して本発明の処理装置の第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0041】
図3に示す本実施形態の処理装置1’は、処理部の構成と振動体の設置場所とが異なること、および後述する撹拌部材と距離規制手段とを有すること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0042】
図3および図4に示すように、処理部2’は、上面にプレートPを1枚以上設置(載置)できるよう成形された底板21を有している。
【0043】
撹拌部材3は、平面31が形成されている本体32を有している。また、撹拌部材3は、底板21上の付着面P1に対し、平面31が間隙を介して対向して配置されるよう、底板21(付着面P1)上に設置(載置)されている。また、当該間隙にプローブ液Rが充填され、撹拌部材3がそのプローブ液Rに接する。なお、平面31の面積は、付着面P1の面積よりも大きいことが好ましい。
【0044】
また、処理装置1’は、平面31と付着面P1との間隙の間隙距離h1を一定に保つ距離規制手段5を有している。
【0045】
距離規制手段5は、間隙距離h1を一定に保つスペーサ51で構成されている。また、スペーサ51は、底板21(処理部2’内)に当接(接触)するよう、平面31の縁部付近に形成されている。このスペーサ51は、撹拌部材3をマイクロアレイMに重ね合わせた状態で、平面31と、付着面P1とが、互いに他方に対して傾斜することなく互いにほぼ平行となるように保持する機能を有するものである。すなわち、スペーサ51は、間隙距離h1を、ほぼ一定に保持する機能を有するものである。
【0046】
また、図3に示すように、平面31は、ほぼ長方形状(四角形状)をなしており、本実施形態では、4つのスペーサ51が、それぞれ、平面31の縁部付近、特に、四隅に設けられている。また、各スペーサ51は、互いにほぼ等しい高さに設定されている。このような構成により、間隙距離h1を、より容易かつ正確に一定に保持することが可能となる。
【0047】
振動体41は、撹拌部材3側、例えば、撹拌部材3の上面に直接固定されている。
【0048】
このような処理装置1’において、制御手段6の制御による振動手段4の作動、すなわち、制御手段6が駆動手段42の作動を制御し、ピエゾ素子411が振動することによって、ピエゾ素子411から主に撹拌部材3を介して付着面P1上に存在するプローブ液Rに振動が伝わり(与えられ)、当該プローブ液Rをムラなく撹拌することができる。
【0049】
なお、本実施形態では、平面31とスペーサ51とが別々の部材で構成されているような構成になっているが、これらが一体的に成形された構成になっていてもよい。
【0050】
なお、スペーサ51は、平面31と付着面P1との間隙を規制すること、すなわち、間隙距離h1をほぼ一定に保持することができれば、図示の構成に限定されず、いかなるものであってもよい。例えば、スペーサ51は、平面31の縁部付近に複数個設けた構成等とすることができる。例えば、スペーサ51を5つ以上設ける場合には、本実施形態のように、少なくとも平面31の四隅に設けるようにするのが好ましい。
【0051】
なお、本実施形態では、平面31の形状は、四角形状であるが、特に四角形状には限定せず、付着面P1を覆うことができるような形状であれば、多角形状、円形状等であってもよい。
【0052】
なお、本実施形態では、振動体41は、撹拌部材3に直接固定されているが、直接の固定には、限定しない。例えば、振動体41を撹拌部材3に連結するような連結部材等を介して撹拌部材3に間接的に固定されていてもよい。
【0053】
次に、撹拌部材3における好適な表面の状態について述べる。撹拌部材3は、少なくともプローブ液Rに接する部分が親水性を有していることが好ましい。すなわち、撹拌部材3は、それ自体が親水性を有する材料で構成されているか、または、その表面に親水化処理が施されていることが好ましい。ここでいう親水性とは、水との接触角が、好ましくは40度以下、より好ましくは1〜30度程度であることをいう。
【0054】
例えば、材料としては、材料自体に十分に親水性を有している材料であればよい。一方、親水化処理としては、プラズマ処理、グロー放電、コロナ放電、紫外線照射等の物理活性化処理の他、界面活性剤等の付与(塗布)により行なうことができる。
【0055】
このようにプローブ液Rに接触する撹拌部材3の部分が親水性を有していることは、プローブ液Rが少量の場合でも、プローブ液Rに接するのに有効である。すなわち、図4に示すように、撹拌部材3に付着したプローブ液Rにより形成されたメニスカスJによって、平面31とプローブ液Rとの間に空隙が生じにくくなり、プローブ液Rと撹拌部材3とが互いに広く接するようになる。このことにより、振動体41から撹拌部材3を通じて伝わる振動は、プローブ液Rへより伝わりやすくなる。したがって、メニスカスJをある程度有効に作るために親水性は重要であることがわかる。
【0056】
間隙距離h1と、プレートP上のメニスカスJ部を除くプローブ液Rの深さh2との比h1/h2は、特に限定されないが、0.7〜1.5であるのが好ましく、0.85〜1.2であるのがより好ましい。比h1/h2が前記上限値を超えると、撹拌部材3の親水性が十分でないような場合には、メニスカスJが適正に形成されにくくなり、撹拌部材3がプローブ液Rに接する面積の広さが減少する可能性がある。また、比h1/h2が前記下限値未満であると、撹拌部材3と、付着面P1との距離が近くなるので、平面31の平面度(JIS B 0621に規定)の精度によっては、撹拌部材3が核酸Sに干渉する可能性がある。
【0057】
以上、本発明の処理装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、処理装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0058】
また、本発明の処理装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0059】
なお、本発明の処理装置が有する振動体の個数は、1つに限らず、複数個でもよい。
【0060】
また、振動体は、ピエゾ素子を有するものに限定されず、例えば、超音波振動子や、振動モータ(モータの回転軸に偏心した錘(分銅)が固定されていて、そのモータの駆動により、この錘が偏心回転して振動するもの)など、振動を与えることができるものであればいかなるものでもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、比較的簡単な構造によって、被処理物を付着させた板状の支持体上に存在する処理液を撹拌することができる。
【0062】
また、本発明は、支持体上に付着した被処理物に対して、少量の処理液でも均一かつ確実に処理液を撹拌することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理装置の第1実施形態を示す全体構成図である。
【図2】図1中のA−A線断面図である。
【図3】本発明の処理装置の第2実施形態を示す全体構成図である。
【図4】図3中のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 処理装置
1’ 処理装置
2 処理部
2’ 処理部
21 底板
211 凹部
3 撹拌部材
31 平面
32 本体
4 振動手段
41 振動体
411 ピエゾ素子
42 駆動手段
5 距離規制手段
51 スペーサ
6 制御手段
61 CPU
62 記憶部
h1 間隙距離
h2 深さ
J メニスカス
M マイクロアレイ
P プレート
P1 付着面
R プローブ液
S 核酸
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、核酸(RNA、DNA)に対するハイブリダイゼーション等の処理を行なう場合には、プレート(支持体)上に、核酸(被処理物)を付着させ、かかる核酸に処理液を供給して(接触させて)処理することが行なわれる。
【0003】
このような核酸と処理液とを接触させる方法としては、各支持体上に処理液を滴下して、さらに、この上から展開部材を重ね合わせ、それらの間に形成された隙間に処理液を展開させることにより、核酸と処理液とを接触させる。
【0004】
従来の処理装置は、カバープレート(展開部材)560を、被処理物を付着させたプレート(支持体)PであるマイクロアレイMに重ね合わせ、このマイクロアレイMとの間に形成される隙間569に、前記被処理物を処理する処理液を展開させるものである(例えば、特許文献1参照)。なお、ここで使用した符号は、特許文献1に記載の符号である。
【0005】
このように、前記のサンプル処理装置では、複数のマイクロアレイ(プレート)を処理する場合、分注装置等を用いて各マイクロアレイに個別に処理液を滴下し、カバープレート(展開部材)にてその処理液を展開していた。しかしながら、展開後の処理液を撹拌(アジテーション)する手段がなかったので、撹拌を十分に行なえず、処理液にムラが生じるという問題があった。すなわち、プレート上に付着した核酸全体に処理液を撹拌する手段がなかったという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−57245号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、構造が比較的簡単であり、被処理物を付着させた板状の支持体上に存在する処理液を簡単な構造で撹拌することができる処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
【0009】
(1) 被処理物を付着させた板状の支持体の付着面上に存在する処理液によって、前記被処理物を処理する処理装置であって、
前記支持体が設置される処理部と、
振動体と、前記振動体を駆動する駆動手段とを有する振動手段とを備え、
前記振動手段の作動により、前記支持体の前記付着面上に存在する前記処理液に振動を与え、当該処理液を撹拌することを特徴とする処理装置。
【0010】
(2) 前記振動体は、ピエゾ素子を有している上記(1)に記載の処理装置。
【0011】
(3) 前記振動体は、前記処理部側に直接または間接に固定されている上記(1)または(2)に記載の処理装置。
【0012】
(4) 前記付着面に対し間隙を介して対向配置された平面を有し、前記間隙に前記処理液が充填されるように設置された撹拌部材を備え、
前記振動体は、前記撹拌部材側に直接または間接に固定されている上記(1)または(2)に記載の処理装置。
【0013】
(5) 前記振動手段の作動による振動の振動数は、1Hz〜1kHzである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の処理装置。
【0014】
(6) 前記処理液は、前記被処理物と反応し得る反応液である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の処理装置。
【0015】
(7) 前記被処理物は、核酸である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の処理装置。
【0016】
(8) 前記処理液は、前記核酸と反応し得るプローブを含む液体である上記(7)に記載の処理装置。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の処理装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】
<第1実施形態>
なお、以下では、被処理物の一例として、核酸(DNA、cDNA、RNA等)を代表とし、この核酸(核酸断片)をプレート(支持体)に散点状に付着させたマイクロアレイ(DNAチップ)を処理するマイクロアレイ処理装置に、本発明の処理装置を適用した場合について説明する。
【0019】
また、処理液(反応液)の一例として、被験者から採取された核酸(例えばmRNA、DNA等)、または、この核酸を基に合成されたもの(例えばcDNA等)を標識(例えば、色素、蛍光物質、放射性物質等により標識)した物質(プローブ)を含む液(以下、「プローブ液」と言う。)を代表に説明する。
【0020】
ここでいう処理とは、好ましくは、プレートに散点状に付着させた核酸と、プローブ液中に含まれる核酸またはプローブとをハイブリダイゼーションさせることをいう。
【0021】
図1は、本発明の処理装置の第1実施形態を示す全体構成図、図2は、図1中のA−A線断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1(図2も同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。ただし、図1(図2、3、4も同様)中の核酸は、説明上、その大きさを誇張して描いている。
【0022】
図1に示す処理装置1は、核酸(被処理物)Sを付着させた(散点状に付着させた)板状のプレート(支持体)P(マイクロアレイM)の付着面P1上に存在するプローブ液(処理液)Rによって、核酸Sを処理する処理装置である。この処理装置1は、プレートPが設置される処理部2と、プレートPの付着面P1上に存在するプローブ液Rを振動させる振動手段4とを備えている。
【0023】
なお、本発明の処理装置1では、この処理装置1を図示しない密閉可能な密閉槽内に収納し、温度および湿度を管理した環境下で処理を行なうことが好ましい。
【0024】
また、この処理装置1によれば、核酸Sとプローブ液Rとを反応させるとともに、各種液体等により核酸Sを処理することができる。そして、核酸Sの反応結果からは、例えば、遺伝子DNA(核酸)の変異解析、多型解析、塩基配列解析、発現解析(存在の有無)、さらに、これらに基づいて各種疾患の診断等を、好適に行なうことができる。以下、各部の構成について説明する。
【0025】
図1および図2に示すように、処理部2は、上面にプレートPを1枚以上設置(載置)できるよう成形された底板21を有している。また、底板21には、プレートPの形状に対応した凹部211が形成されており、プレートPは、凹部211に収納される。なお、凹部211の深さは、プレートPの厚さよりも大きいことが好ましい。
【0026】
図2に示すように、振動手段4は、付着面P1上に存在するプローブ液Rを振動させる振動源としての振動体41と、振動体41を駆動する駆動手段42とを有している。
【0027】
振動体41は、ピエゾ素子(圧電素子)411を有しており、処理部2側、例えば、底板21(処理部2)の下方に直接固定されている。
【0028】
駆動手段42は、ピエゾ素子411に接続され、ピエゾ素子411に交流電流を流す機能を有している。駆動手段42の作動によって、ピエゾ素子411に交流電流を流すと、ピエゾ素子411が振動する。ピエゾ素子411をより高い効率で振動させるには、交流電流の周波数がピエゾ素子411との共振周波数の付近であるのが好ましい。なお、駆動手段42は、処理装置1のいずれに設置してもよく、駆動手段42の設置箇所は、特に限定されない。
【0029】
図2に示すように、処理装置1は、振動手段4等の作動を制御する制御手段6を備えている。制御手段6は、CPU(Central Processing Unit)61と、記憶部(記憶手段)62とを有している。
【0030】
記憶部62は、プログラムやデータ等を記憶(記録)する、CPU61に読み取り可能な記憶媒体(記録媒体)を有している。この記憶媒体は、例えば、RAM(Random Access Memory:揮発性、不揮発性のいずれをも含む)、FD(Floppy Disk(「Floppy」は登録商標))、HD(Hard Disk)、CD−ROM(Compact Disc Read−Only Memory)等のような、磁気的、光学的記録媒体、もしくは半導体メモリで構成されている。この記憶媒体は、記憶部62に固定的に設けたもの、もしくは着脱自在に装着するものであり、この記憶媒体には、処理装置1の各部に対応する各種アプリケーションプログラム、処理装置1の制御動作を実行するためのプログラム等の各種プログラムおよび各種データが予め記憶されているとともに、各プログラムで処理されたデータおよび制御手段6に接続された各部からの入力データ等が記憶される。
【0031】
制御手段6には、振動手段4が接続されている。すなわち、制御手段6は、振動手段4の作動を制御する。制御手段6は、記憶部62に記憶された各種プログラムおよびデータを必要に応じて読み出し、そのプログラムおよびデータに基づいて、振動手段4の作動を制御する。
【0032】
また、制御手段6は、ピエゾ素子411の振動条件を制御する。この振動条件とは、例えば、付着面P1上に付着した核酸Sをプローブ液Rによって処理する際、プローブ液Rが撹拌されるよう、処理中常時ピエゾ素子411を振動させたり、または間欠的に(断続的に)ピエゾ素子411を振動させたりする期間(時間)や、ピエゾ素子411を振動させるよう、ピエゾ素子411に流す交流電流の周波数などである。
【0033】
このような処理装置1において、制御手段6の制御による振動手段4の作動、すなわち、制御手段6が駆動手段42の作動を制御し、ピエゾ素子411が振動することによって、ピエゾ素子411から付着面P1上に存在するプローブ液Rに振動が伝わり(与えられ)、当該プローブ液Rをムラなく撹拌することができる。この撹拌により、プローブ液R内に存在するプローブが付着面P1の全体に行き渡るので、プローブを付着面P1上の核酸Sと確実に反応させることができる。
【0034】
処理装置1では、付着面P1上に付着した核酸Sをプローブ液Rによって処理する際、常時ピエゾ素子411の振動を連続的に行ってもよく、また、常時振動させておく必要がそれほどない場合等には、ピエゾ素子411の振動・停止を断続的(完結的)に行ってもよい。
【0035】
ピエゾ素子411の振動・停止を断続的に繰り返し行う場合、1回の作動によってピエゾ素子411が振動する好適な期間(時間)は、特に限定されないが、1〜20秒程度であるのが好ましく、3〜10秒程度であるのがより好ましい。
【0036】
さらに、振動手段4の作動による振動の振動数の好適な振動数について述べる。具体的には、ピエゾ素子411が振動する際の振動数は、1Hz〜1kHz程度であるのが好ましく、10〜100Hz程度であるのがより好ましい。このような振動数になるよう、制御手段6によって、ピエゾ素子411に流す交流電流の周波数を制御する。
【0037】
なお、制御手段6は、ピエゾ素子411の振動数が一定でもよいが、その振動数が経時的に(時間の経過とともに)変わるように制御してもよい。例えば、ピエゾ素子411の振動数が互いに異なる2つの振動数に交互に切り替わるように制御してもよい。
【0038】
なお、本実施形態では、振動体41は、底板21(処理部2)に直接固定されているが、直接の固定には、限定しない。例えば、振動体41を底板21に連結するような連結部材等を介して底板21に間接的に固定されていてもよい。
【0039】
<第2実施形態>
図3は、本発明の処理装置の第2実施形態を示す全体構成図、図4は、図3中のA−A線断面図ある。なお、以下では、説明の都合上、図3(図4も同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
【0040】
以下、これらの図を参照して本発明の処理装置の第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0041】
図3に示す本実施形態の処理装置1’は、処理部の構成と振動体の設置場所とが異なること、および後述する撹拌部材と距離規制手段とを有すること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0042】
図3および図4に示すように、処理部2’は、上面にプレートPを1枚以上設置(載置)できるよう成形された底板21を有している。
【0043】
撹拌部材3は、平面31が形成されている本体32を有している。また、撹拌部材3は、底板21上の付着面P1に対し、平面31が間隙を介して対向して配置されるよう、底板21(付着面P1)上に設置(載置)されている。また、当該間隙にプローブ液Rが充填され、撹拌部材3がそのプローブ液Rに接する。なお、平面31の面積は、付着面P1の面積よりも大きいことが好ましい。
【0044】
また、処理装置1’は、平面31と付着面P1との間隙の間隙距離h1を一定に保つ距離規制手段5を有している。
【0045】
距離規制手段5は、間隙距離h1を一定に保つスペーサ51で構成されている。また、スペーサ51は、底板21(処理部2’内)に当接(接触)するよう、平面31の縁部付近に形成されている。このスペーサ51は、撹拌部材3をマイクロアレイMに重ね合わせた状態で、平面31と、付着面P1とが、互いに他方に対して傾斜することなく互いにほぼ平行となるように保持する機能を有するものである。すなわち、スペーサ51は、間隙距離h1を、ほぼ一定に保持する機能を有するものである。
【0046】
また、図3に示すように、平面31は、ほぼ長方形状(四角形状)をなしており、本実施形態では、4つのスペーサ51が、それぞれ、平面31の縁部付近、特に、四隅に設けられている。また、各スペーサ51は、互いにほぼ等しい高さに設定されている。このような構成により、間隙距離h1を、より容易かつ正確に一定に保持することが可能となる。
【0047】
振動体41は、撹拌部材3側、例えば、撹拌部材3の上面に直接固定されている。
【0048】
このような処理装置1’において、制御手段6の制御による振動手段4の作動、すなわち、制御手段6が駆動手段42の作動を制御し、ピエゾ素子411が振動することによって、ピエゾ素子411から主に撹拌部材3を介して付着面P1上に存在するプローブ液Rに振動が伝わり(与えられ)、当該プローブ液Rをムラなく撹拌することができる。
【0049】
なお、本実施形態では、平面31とスペーサ51とが別々の部材で構成されているような構成になっているが、これらが一体的に成形された構成になっていてもよい。
【0050】
なお、スペーサ51は、平面31と付着面P1との間隙を規制すること、すなわち、間隙距離h1をほぼ一定に保持することができれば、図示の構成に限定されず、いかなるものであってもよい。例えば、スペーサ51は、平面31の縁部付近に複数個設けた構成等とすることができる。例えば、スペーサ51を5つ以上設ける場合には、本実施形態のように、少なくとも平面31の四隅に設けるようにするのが好ましい。
【0051】
なお、本実施形態では、平面31の形状は、四角形状であるが、特に四角形状には限定せず、付着面P1を覆うことができるような形状であれば、多角形状、円形状等であってもよい。
【0052】
なお、本実施形態では、振動体41は、撹拌部材3に直接固定されているが、直接の固定には、限定しない。例えば、振動体41を撹拌部材3に連結するような連結部材等を介して撹拌部材3に間接的に固定されていてもよい。
【0053】
次に、撹拌部材3における好適な表面の状態について述べる。撹拌部材3は、少なくともプローブ液Rに接する部分が親水性を有していることが好ましい。すなわち、撹拌部材3は、それ自体が親水性を有する材料で構成されているか、または、その表面に親水化処理が施されていることが好ましい。ここでいう親水性とは、水との接触角が、好ましくは40度以下、より好ましくは1〜30度程度であることをいう。
【0054】
例えば、材料としては、材料自体に十分に親水性を有している材料であればよい。一方、親水化処理としては、プラズマ処理、グロー放電、コロナ放電、紫外線照射等の物理活性化処理の他、界面活性剤等の付与(塗布)により行なうことができる。
【0055】
このようにプローブ液Rに接触する撹拌部材3の部分が親水性を有していることは、プローブ液Rが少量の場合でも、プローブ液Rに接するのに有効である。すなわち、図4に示すように、撹拌部材3に付着したプローブ液Rにより形成されたメニスカスJによって、平面31とプローブ液Rとの間に空隙が生じにくくなり、プローブ液Rと撹拌部材3とが互いに広く接するようになる。このことにより、振動体41から撹拌部材3を通じて伝わる振動は、プローブ液Rへより伝わりやすくなる。したがって、メニスカスJをある程度有効に作るために親水性は重要であることがわかる。
【0056】
間隙距離h1と、プレートP上のメニスカスJ部を除くプローブ液Rの深さh2との比h1/h2は、特に限定されないが、0.7〜1.5であるのが好ましく、0.85〜1.2であるのがより好ましい。比h1/h2が前記上限値を超えると、撹拌部材3の親水性が十分でないような場合には、メニスカスJが適正に形成されにくくなり、撹拌部材3がプローブ液Rに接する面積の広さが減少する可能性がある。また、比h1/h2が前記下限値未満であると、撹拌部材3と、付着面P1との距離が近くなるので、平面31の平面度(JIS B 0621に規定)の精度によっては、撹拌部材3が核酸Sに干渉する可能性がある。
【0057】
以上、本発明の処理装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、処理装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0058】
また、本発明の処理装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0059】
なお、本発明の処理装置が有する振動体の個数は、1つに限らず、複数個でもよい。
【0060】
また、振動体は、ピエゾ素子を有するものに限定されず、例えば、超音波振動子や、振動モータ(モータの回転軸に偏心した錘(分銅)が固定されていて、そのモータの駆動により、この錘が偏心回転して振動するもの)など、振動を与えることができるものであればいかなるものでもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、比較的簡単な構造によって、被処理物を付着させた板状の支持体上に存在する処理液を撹拌することができる。
【0062】
また、本発明は、支持体上に付着した被処理物に対して、少量の処理液でも均一かつ確実に処理液を撹拌することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理装置の第1実施形態を示す全体構成図である。
【図2】図1中のA−A線断面図である。
【図3】本発明の処理装置の第2実施形態を示す全体構成図である。
【図4】図3中のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 処理装置
1’ 処理装置
2 処理部
2’ 処理部
21 底板
211 凹部
3 撹拌部材
31 平面
32 本体
4 振動手段
41 振動体
411 ピエゾ素子
42 駆動手段
5 距離規制手段
51 スペーサ
6 制御手段
61 CPU
62 記憶部
h1 間隙距離
h2 深さ
J メニスカス
M マイクロアレイ
P プレート
P1 付着面
R プローブ液
S 核酸
Claims (8)
- 被処理物を付着させた板状の支持体の付着面上に存在する処理液によって、前記被処理物を処理する処理装置であって、
前記支持体が設置される処理部と、
振動体と、前記振動体を駆動する駆動手段とを有する振動手段とを備え、
前記振動手段の作動により、前記支持体の前記付着面上に存在する前記処理液に振動を与え、当該処理液を撹拌することを特徴とする処理装置。 - 前記振動体は、ピエゾ素子を有している請求項1に記載の処理装置。
- 前記振動体は、前記処理部側に直接または間接に固定されている請求項1または2に記載の処理装置。
- 前記付着面に対し間隙を介して対向配置された平面を有し、前記間隙に前記処理液が充填されるように設置された撹拌部材を備え、
前記振動体は、前記撹拌部材側に直接または間接に固定されている請求項1または2に記載の処理装置。 - 前記振動手段の作動による振動の振動数は、1Hz〜1kHzである請求項1ないし4のいずれかに記載の処理装置。,
- 前記処理液は、前記被処理物と反応し得る反応液である請求項1ないし5のいずれかに記載の処理装置。
- 前記被処理物は、核酸である請求項1ないし6のいずれかに記載の処理装置。
- 前記処理液は、前記核酸と反応し得るプローブを含む液体である請求項7に記載の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003131079A JP2004333348A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003131079A JP2004333348A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004333348A true JP2004333348A (ja) | 2004-11-25 |
Family
ID=33506354
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003131079A Pending JP2004333348A (ja) | 2003-05-09 | 2003-05-09 | 処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004333348A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006349380A (ja) * | 2005-06-13 | 2006-12-28 | Olympus Corp | 攪拌装置、攪拌方法、反応容器及び攪拌装置を備えた分析装置 |
JP2007057467A (ja) * | 2005-08-26 | 2007-03-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 検体反応装置及び標的分子検出装置 |
JP4845151B2 (ja) * | 2005-05-09 | 2011-12-28 | オリオン ダイアグノスティカ オーワイ | 媒質の音波処理 |
-
2003
- 2003-05-09 JP JP2003131079A patent/JP2004333348A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4845151B2 (ja) * | 2005-05-09 | 2011-12-28 | オリオン ダイアグノスティカ オーワイ | 媒質の音波処理 |
JP2006349380A (ja) * | 2005-06-13 | 2006-12-28 | Olympus Corp | 攪拌装置、攪拌方法、反応容器及び攪拌装置を備えた分析装置 |
JP2007057467A (ja) * | 2005-08-26 | 2007-03-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 検体反応装置及び標的分子検出装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20040257906A1 (en) | Motion element for small quanities of liquid | |
US20030087292A1 (en) | Methods and systems for promoting interactions between probes and target molecules in fluid in microarrays | |
US8038337B2 (en) | Method and device for blending small quantities of liquid in microcavities | |
US7981368B2 (en) | Method and apparatus for acoustically controlling liquid solutions in microfluidic devices | |
JP6805134B2 (ja) | 位相変調定常波混合装置及び方法 | |
EP1482028B1 (en) | Reaction cell | |
JP2004333348A (ja) | 処理装置 | |
JPH0658941A (ja) | 自動化学分析システム | |
JP2016144780A (ja) | 微小液滴を形成する反応デバイス及びこれを用いた電界撹拌方法 | |
JP3746756B2 (ja) | 溶液攪拌装置、溶液攪拌方法 | |
Petkovic-Duran et al. | Chaotic micromixing in open wells using audio-frequency acoustic microstreaming | |
JP2004357698A (ja) | 処理装置 | |
TWI324684B (en) | Micro-array system for micro amount reaction | |
JP2005164549A (ja) | 撹拌素子および撹拌方法 | |
JP5016638B2 (ja) | 処理装置 | |
JP4972008B2 (ja) | 磁性粒子アレイの作製装置および磁性粒子アレイの作製方法 | |
CN111855792A (zh) | 用于maldi-tof-ms靶板样品制备的波导模块和制备方法 | |
WO2008059970A1 (fr) | Procédé d'agitation de matière liquide à l'aide d'un oscillateur à cristal | |
JP2003517848A (ja) | 超音波角アッセンブリ | |
JP2004333349A (ja) | 処理装置 | |
Demori et al. | Particle manipulation by means of piezoelectric actuators for microfluidic applications | |
JP2002086068A (ja) | 超音波振動ユニット、超音波洗浄装置、および超音波洗浄方法 | |
JP2010117250A (ja) | 検体溶液の攪拌方法および検体の分析方法 | |
JP2002204939A (ja) | 撹拌装置及びその撹拌装置を備えた分析装置 | |
JP5026994B2 (ja) | 自動分析装置 |