JP4971748B2 - フランジ付きホースの製造方法 - Google Patents
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フランジ付きホースの製造工程において、このフランジ固定工程後にフランジに負荷が加わったとしても、フランジ間の距離の変動が抑制されるため、寸法精度の高いフランジ付きホースが成形される。また、フランジがマンドレルに対して着脱自在に固定されるため、従来のL字型鋼をマンドレルに溶接してフランジを固定する手法よりもフランジを容易に着脱できる。
未加硫のフランジ付きホースを加硫する場合には、フランジ間の距離が変動する虞があるが、加硫する前にフランジ固定工程にてフランジをマンドレルに固定し、その状態のままで加硫することで、寸法精度が高いフランジ付きホースを成形することができる。
(構成)次に、本発明のフランジ固定装置及びこのフランジ固定装置を用いたフランジ付きホースの製造方法について図1乃至図4に従って説明する。図1はフランジ固定装置を閉じた状態の正面図であり、図2はフランジ固定装置を開いた状態の正面図であり一部分を断面図としている。また、図3は加硫後のフランジ付きホースの部分断面図であり、図4はフランジ付きホース製造工程においてマンドレルにフランジ固定装置を用いてフランジを固定した状態を示す部分断面図である。なお、図3中の矢印X1はフランジ付きホースの長手方向を示し、図4中の矢印X2はマンドレルの長手方向を示すものである。
(環状部材)
環状部材20は周上の2箇所が分割されている。なお、この分割された一方の環状部材20を第1の環状部材22、分割された他方の環状部材20を第2の環状部材24と称するものとする。また、本実施形態では、環状部材20は周上の2箇所が分割される構成としているが、この構成に限定される必要は無く、環状部材20は周上の複数箇所が分割される構成としても良いものとする。
さらにまた、環状部材20はマンドレルを挟み込んで固定するため、環状部材の20の幅を広くすることが面圧向上となり好ましい。
この環状部材20の径方向外側の外周面には、この外周面から径方向外側に延びる板状のフランジ取付部30が設けられている。このフランジ取付部30は後述するフランジを固定するための部位であり、各種フランジを固定できるように各フランジに設けられた各貫通孔に対応する貫通長孔34が設けられている。なお、本実施形態では、この貫通長孔34の長手方向と環状部材20の径方向とを同一とさせている。さらに、環状部材20にはこのフランジ取付部30を支持するためのリブ32が設けられている。このリブ32は本実施形態では一つのフランジ取付部30に対して2個配置されているが、フランジ取付部30を支持することができれば、1個又は3個以上であっても良いものとする。
また、環状部材20の一方の分割部分には回動手段40が設けられている。この回動手段40は具体的には、第1の環状部材22の一方の端部側の外周面に設けられる第1の回動支持部材42と、第2の環状部材24の一方の端部側の外周面に設けられる第2の回動支持部材44と、これら第1の回動支持部材42と第2の回動支持部材44とを回転自在に支持する回転軸部材46とを備えている。この回転軸部材46を回転軸にして、第1の環状部材22及び第2の環状部材24が回動可能となる。
また、環状部材20の他方の分割部分には開閉手段60が設けられている。
この開閉手段60は、環状部材20を開閉する手段であり、具体的には、第1の環状部材22の他方の端部側の外周面に設けられる錠回動支持部材62と、この錠回動支持部材62に回動自在に支持される錠部材64と、錠部材64の先端部側に設けられた雄ねじ66に螺合可能な雌ねじを有する挟持ナット68と、第2の環状部材24の他方の端部側の外周面に設けられ錠部材64を嵌入できる溝部71を有する錠受け部材70とを備えている。
なお、挟持ナット68が錠部材64に螺合された状態で錠部材64が錠受け部材70の溝部71に嵌入した状態をフランジ固定装置10の閉状態とし、錠部材64が錠受け部材70の溝部71から外れた状態をフランジ固定装置10の開状態と称する。
また、環状部材20の径方向外側の外周面には吊り部材80が設けられている。この吊り部材80は、フランジ固定装置10をフック等で吊り上げる際に用いられる部位であり、本実施形態では、棒状の部材を略U字状に折り曲げて環状部材20の外周面に両端部を接合させている。なお、本実施形態では吊り部材80をU字状とし、この開口部分にフック等を引っ掛けられる構成としているが、この構成に限定される必要は無く、フック等を引っ掛けることができれば棒状の部材を略多角形状に折り曲げても良く、また板状の部材に貫通孔を設ける構成であっても良いものとする。
まず、図4に示すように、円柱状のマンドレル130の軸方向(矢印X2方向)両側からフランジ102の張出し部104が矢印X2方向の外側となるようにフランジ102を挿入する。次に、開状態のフランジ固定装置10をマンドレル130上のフランジ102よりも矢印X1方向の外側に配置し、錠部材64を錠受け部材70の溝部71に嵌入して閉状態とする。
さらにまた、フランジ102とフランジ取付部30との固定を取付ボルト132及び取付ナット134で実施するため、固定の構造が簡単なものとなり、コストを低減できる。
第1の実施形態では、フランジ固定装置10が回動手段40と開閉手段60とを各1個ずつ備える構成としたが、この構成に限定される必要は無く、例えば、開閉手段60が2個設けられる構成であっても良いものとする。
20 環状部材
22 第1の環状部材(分割された環状部材)
24 第2の環状部材(分割された環状部材)
26 緩衝部材
30 フランジ取付部(フランジ取付手段)
34 貫通長孔(フランジ取付手段)
40 回動手段(接合手段)
60 開閉手段(接合手段)
100 フランジ付きホース
102 フランジ
108 貫通孔(フランジ取付手段)
130 マンドレル
132 取付ボルト(フランジ取付手段)
134 取付ナット(フランジ取付手段)
Claims (2)
- マンドレルの軸方向両側にフランジを夫々配置し、少なくとも前記フランジ間の前記マンドレルの外周上にホース構成部材を配置した後、加硫してフランジ付きホースを成形するフランジ付きホースの製造方法であって、
前記フランジを前記マンドレルに着脱自在に固定可能なフランジ固定装置を用いて、前記フランジを前記マンドレルに固定するフランジ固定工程を備えることを特徴とするフランジ付きホースの製造方法。 - 前記フランジ固定工程の後、前記フランジを前記マンドレルに固定した状態のままで未加硫のフランジ付きホースを加硫することを特徴とする請求項1に記載のフランジ付きホースの製造方法。
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