JP4971104B2 - 導電性ペーストとそれを用いた透光性電磁波シールド板の製造方法 - Google Patents

導電性ペーストとそれを用いた透光性電磁波シールド板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、導電性ペーストと、前記導電性ペーストを用いて透光性電磁波シールド板を製造するための製造方法に関するものである。
例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)等のディスプレイ装置の前面に配設されて、前記ディスプレイ装置から発せられる電磁波をシールドするための電磁波シールド板には、電磁波のシールド特性に優れるだけでなく、ディスプレイ装置の表示を、前記電磁波シールド板を通して見た際の見やすさ(コントラスト、視認性、透視性等)にも優れていることが求められる。
前記の要求を満足する透光性電磁波シールド板を製造するため、特許文献1には、基板としての透明フィルムの片面に、めっき触媒を含む透明樹脂塗膜を形成し、無電解めっきをして、前記透明樹脂塗膜の表層部を黒色化しつつ、その上にめっき金属層を形成したのち、前記めっき金属層と、その下の透明樹脂塗膜のうち黒色化された表層部とを、エッチングによって部分的に除去することで、例えば格子状にパターン化された導電パターンを形成することが記載されている。
しかし、透光性電磁波シールド板の導電パターンは、先に説明したように、ディスプレイ装置の表示の視認性、透視性等を向上する必要から、その線幅が5ないし80μm程度であるのに対し、線間のピッチは0.5ないし1.5mm程度、必要とされるため、特許文献1に記載の透光性電磁波シールド板の製造方法では、エッチングされずに残されて、導電パターンとして利用されるめっき金属層よりも、エッチングによって除去されるめっき金属層の方が、量が多いことになり、めっき金属層を形成する多量の金属が無駄に消費されることになるという問題がある。
また、めっき金属層を部分的にエッチングしてパターン化するためには、まず、前記めっき金属層の表面のほぼ全面に、感光性のレジスト剤を一定の厚みに塗布して乾燥させ、露光して、導電パターンの形状に対応した部分のみを硬化させた後、現像して、未硬化のレジスト剤を除去する工程を経る、いわゆるフォトリソグラフ法によってパターン形成したレジスト層を利用するのが一般的である。
しかしフォトリソグラフ法では、レジスト剤の塗布から乾燥、露光、現像までの各工程に長時間を要すること、それぞれの工程に用いる装置のイニシャルコスト、およびランニングコストが高くつくこと、前記各工程を、塵埃等が高レベルで除去されたクリーン環境下で行う必要があること、現像工程や、パターン形成したレジスト層を用いたエッチング工程で生じる多量の廃液を、環境に影響を及ぼさないため高度に処理する必要があること、等が原因となって、先に説明したように、多量の金属が無駄に消費されることと相まって、導電パターンの形成に要するコストが高くついてしまうという問題がある。
そこで、導電パターンを、フォトリソグラフ法に代えて、凹版オフセット印刷法によって形成することが検討されている(例えば特許文献2参照)。凹版オフセット印刷法では、まず、凹版の表面に形成した、導電パターンの形状に対応した凹部に導電性ペーストを充填して、前記導電パターンの形状にパターン形成する。次に、パターン形成した導電性ペーストを、前記凹部から、最表面にゴム層を備えたブランケットの、前記ゴム層の表面に転写させ、次いでゴム層の表面から基板の表面に再転写させたのち、乾燥させ、さらに焼成すると、前記基板の表面に、凹版の凹部に忠実な形状を有する導電パターンを形成することができる。
そのため、前記凹版として、例えば、フォトリソグラフ法等によって形成した高精度のものを使用することによって、前記フォトリソグラフ法によるレジスト膜を利用したエッチングによって形成した場合とほぼ同程度の高い精度を有する、線幅がおよそ5ないし80μm程度の細線で、しかも凹版の凹部の深さを調整することで、焼成後にも十分な厚み(2ないし5μm程度)を有する、導電性に優れた導電パターンを備えた、透光性電磁波シールド板を製造することが可能である。
前記凹版オフセット印刷法によって導電パターンを形成するための導電性ペーストとしては、前記導電性ペーストを基板の表面に印刷後、焼成によって熱分解されて揮散するまでの間、結着剤として機能して、印刷されたパターン形状を保持するためのバインダ樹脂と、導電パターンに導電性を付与するための導電性粉末と、焼成によって軟化もしくは溶融して、バインダ樹脂に代わって導電性粉末同士、および導電性粉末と基板との間を結着する結着剤として機能して、基板上に、導電性、および密着性に優れた導電パターンを形成するためのガラスフリットと、バインダ樹脂を溶解または膨潤させて、導電性ペーストを、凹版オフセット印刷法に適した粘度に調整するための溶剤とを含むものが一般的に用いられる。
また、導電パターンの、特に基板との接触面を黒色化することで、前記接触面における、前記導電パターンによる外光の反射を抑制して、ディスプレイ装置の表示のコントラストを向上するため、例えば特許文献2にも記載されているように、導電性ペーストには、黒色顔料を添加することもある。前記黒色顔料としては、例えばルテニウム、マンガン、ニッケル、クロム、鉄、コバルト、および銅からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属の酸化物の粉末や、焼成によって前記酸化物となる金属の粉末、あるいはカーボンブラック等が挙げられる。
特開平10−163673号公報 特開2002−271086号公報
ところが、導電性ペーストに黒色顔料を添加する場合、前記黒色顔料は、形成される導電パターン中において、主に銀等の明色の金属からなる導電性粉末と混ざり合った状態で、軟化もしくは溶融した透明なガラスフリットによって結着されて、点状に分散して存在するだけであるため、先に説明した、導電パターンの、特に基板との接触面を黒色化して、ディスプレイ装置の表示のコントラストを向上する効果が、十分に得られないという問題がある。
黒色顔料の割合を増加させて、黒色化の度合いを高めることも考えられるが、その場合には、相対的に、導電パターン中での、導電性粉末の割合が少なくなると共に、前記黒色顔料の多くが、導電性粉末に比べて導電性の低い、絶縁性の高い成分であって、導電性粉末同士の導電接続を妨げる働きもすることから、前記導電パターンの導電性が低下して、電磁波のシールド特性が不十分になるという、新たな問題を生じる。
本発明の目的は、導電性が高いため、電磁波のシールド特性に優れると共に、特に基板との接触面での黒色化の度合いが高いため、外光の反射を抑制して、ディスプレイ装置の表示のコントラストを向上する効果にも優れた導電パターンを形成できる、新規な導電性ペーストを提供することにある。また、本発明の目的は、前記各特性に優れた導電パターンを有する透光性電磁波シールド板を、できるだけ少ない工程で、より効率よく製造するための製造方法を提供することにある。
本発明は、バインダ樹脂、導電性粉末、ガラスフリット、および溶剤を含む導電性ペーストであって、前記ガラスフリットとしては、あらかじめ黒色化されたガラスからなる黒色ガラスフリットのみを単独で用い、前記バインダ樹脂100質量部あたりの配合割合は、前記黒色ガラスフリットが5質量部以上、50質量部以下、導電性粉末が500質量部以上、2000質量部以下であり、単層の導電パターンを形成するために用いることを特徴とするものである。前記本発明によれば、あらかじめ黒色化されたガラスからなる黒色ガラスフリットを用いることによって、導電性の妨げとなる黒色顔料の添加を省略して、導電性粉末の割合が少なくなるのを抑制できる。そのため、前記導電性ペーストを、凹版オフセット印刷法等によって基板の表面に印刷した後、焼成することで、前記基板の表面に、黒色顔料を添加する場合よりも導電性が高く、電磁波のシールド特性に優れた導電パターンを形成することが可能となる。
また、前記導電パターンは、従来同様に、導電性粉末同士、および導電性粉末と基板との間が、軟化もしくは溶融した黒色ガラスフリットによって結着された構造を有し、導電パターン中に満遍なく分布する前記黒色ガラスフリットそれ自体が黒色を呈するため、特に基板との接触面での黒色化の度合いを、黒色顔料を添加する場合より高くすることもできる。そのため、本発明の導電性ペーストによれば、外光の反射を抑制して、ディスプレイ装置の表示のコントラストを向上する効果に優れた導電パターンを形成することも可能となる。
黒色ガラスフリットを形成するガラスを黒色化するためには、溶融させた前記ガラス中に、酸化コバルト、酸化銅、酸化クロム、酸化ニッケル、および酸化マンガンからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属酸化物を溶かし込めばよい。これにより、黒色ガラスフリットを形成するガラスそれ自体を、分子レベルで黒色化できるため、導電パターンの、特に基板との接触面での黒色化の度合いをより一層、高くして、ディスプレイ装置の表示のコントラストをさらに向上することができる。
また、本発明は、前記本発明の導電性ペーストを、凹版オフセット印刷法によって、ガラス基板の表面に印刷する工程と、前記ガラス基板を加熱して強化処理するのと同時に導電性ペーストを焼成して、前記ガラス基板の表面に導電パターンを形成する工程とを含むことを特徴とする透光性電磁波シールド板の製造方法である。本発明によれば、ガラス基板の強化処理と同時に、導電性ペーストを焼成して導電パターンを形成できるため、前記各特性に優れた導電パターンを有する透光性電磁波シールド板を、できるだけ少ない工程で、より効率よく製造することが可能となる。
また、形成した導電パターンの、ガラス基板と接する側と反対側の表面に、黒色めっき層を積層する場合には、ディスプレイ装置からの光が乱反射するのを抑制して、前記ディスプレイ装置における表示のコントラストを、より一層、向上することができる。
本発明によれば、導電性が高いため、電磁波のシールド特性に優れると共に、特に基板との接触面での黒色化の度合いが高いため、外光の反射を抑制して、ディスプレイ装置の表示のコントラストを向上する効果にも優れた導電パターンを形成できる、新規な導電性ペーストを提供することができる。また、本発明によれば、前記各特性に優れた導電パターンを有する透光性電磁波シールド板を、できるだけ少ない工程で、より効率よく製造するための製造方法を提供することができる。
《導電性ペースト》
本発明の導電性ペーストは、バインダ樹脂、導電性粉末、ガラスフリット、および溶剤を含み、前記ガラスフリットとしては、あらかじめ黒色化されたガラスからなる黒色ガラスフリットのみを単独で用い、前記バインダ樹脂100質量部あたりの配合割合は、前記黒色ガラスフリットが5質量部以上、50質量部以下、導電性粉末が500質量部以上、2000質量部以下であり、単層の導電パターンを形成するために用いることを特徴とするものである。前記黒色ガラスフリットのもとになるガラスとしては、軟化点が400℃以上、620℃以下の範囲内にある種々のガラスが好適に使用される。
前記ガラスとしては、例えばBi/SiO/B系ガラス、Bi/ZnOB系ガラス等のビスマス系ガラスや、PbO/SiO/B系ガラス等の鉛系ガラス、ZnO/B/アルカリ土類金属酸化物系ガラス等の1種または2種以上が挙げられる。中でも、環境に対する負荷を軽減することを考慮すると、鉛を含んでいない鉛フリーガラス、特にビスマス系ガラスが好ましい。
前記ガラスからなる黒色ガラスフリットは、焼成時に、バインダ樹脂が分解または揮散した後に軟化または溶融を開始して、導電性粉末同士、および導電性粉末と基板との間を結着する結着剤としての機能を発揮するので、焼成によって形成される導電パターン中に、バインダ樹脂が分解または揮散した後が空隙となって残って、前記導電パターンの導電性が低下するのを抑制することができる。また、前記黒色ガラスフリットは、導電性粉末の融点以下の温度で軟化または溶融を開始して、前記結着剤としての機能を発揮するので、焼成の温度を引き下げることができ、焼成に要する時間やエネルギー等を削減して、導電パターンの生産性を向上することもできる。
本発明においては、導電パターンの、黒色化の度合いをできるだけ高くすることを考慮して、黒色ガラスフリットのみを単独で用い。前記黒色ガラスフリットを形成するガラスを黒色化するためには、前記ガラス中に、単に黒色顔料を分散させるだけでもよい。
しかし、溶融させたガラス中に、酸化コバルト、酸化銅、酸化クロム、酸化ニッケル、および酸化マンガンからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属酸化物を溶かし込んで黒色化するのが好ましい。これにより、前記ガラスを構成する、いわゆる網目形成イオンと酸素との網状高分子中に、前記金属酸化物起源のコバルト、銅、クロム、ニッケル、およびマンガンからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属のイオンが、いわゆる網目修飾イオンとして取り込まれるため、ガラスそれ自体が、分子レベルで黒色化される。
そのため、前記ガラスからなる黒色ガラスフリットを使用すれば、導電パターンの、特に基板との接触面での黒色化の度合いをより一層、高くして、ディスプレイ装置の表示のコントラストをさらに向上することができる。黒色化したガラスを粉砕したのち、必要に応じて分級すると、黒色ガラスフリットが製造される。
黒色ガラスフリットは、オフセット印刷法等による印刷適性に優れる上、微細な導電パターンを、細部まで良好に再現できる導電性ペーストを調製することや、導電性粉末同士、および導電性粉末と基板との間を良好に結着させて、導電性に優れた導電パターンを形成すること等を考慮すると、粒度分布の50%累積径D50が0.1μm以上、5μm以下、特に0.2μm以上、3μm以下であるのが好ましい。
導電性粉末としては、例えば銀、銅、金、白金、ニッケル、アルミニウム、鉄、パラジウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、コバルト等の金属の粉末や、前記金属の2種以上の合金の粉末、銀メッキ銅等のメッキ複合体の粉末、酸化銀、酸化コバルト、酸化鉄、酸化ルテニウム等の金属酸化物の粉末等の1種または2種以上が挙げられる。中でも、高い導電性を有する上、高絶縁性の酸化物を生成しにくい耐酸化性に優れるため、導電性に優れた導電パターンを形成できる銀が好ましい。
導電性粉末は、オフセット印刷法等による印刷適性に優れる上、微細な導電パターンを、細部まで良好に再現できる導電性ペーストを調製することを考慮すると、粒度分布の50%累積径D50が0.05μm以上、20μm以下、特に0.1μm以上、10μm以下であるのが好ましい。また導電性粉末の形状は、前記導電性粉末同士の接触面積を大きくして、導電パターンの導電性を高めることを考慮すると、球状よりも鱗片状であるのが好ましい。また、導電性粉末を細密充填して、導電パターンの導電性をさらに高めることを考慮すると、前記鱗片状の導電性粉末と球状の導電性粉末とを併用するのがさらに好ましい。
また、バインダ樹脂としては、溶剤に対して良好な溶解性を有すると共に、結着剤として機能して、凹版の凹部に充填することでパターン形成された導電性ペーストの形状を、基板の表面に印刷して焼成するまでの間、良好に保持できる上、焼成によって残渣を残存させることなく分解または揮散できる種々の樹脂が使用可能である。
前記バインダ樹脂としては、例えばポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、ポリエステル−メラミン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ−メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。中でも、前記各特性に優れたポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エチルセルロース、特にポリエステル系樹脂が好ましい。さらに溶剤としては、前記バインダ樹脂を良好に溶解しうる、種々の溶剤が使用可能である。
導電性ペースト中における、前記各成分の割合は、先に説明したそれぞれの成分の機能を、いずれも良好に発揮させることを考慮して、前記のようにバインダ樹脂100質量部に対する導電性粉末の割合は500質量部以上、2000質量部以下に限定され、特に800質量部以上、1600質量部以下であるのが好ましい。また、バインダ樹脂100質量部に対する黒色ガラスフリットの割合は5質量部以上、50質量部以下に限定され、特に10質量部以上、40質量部以下であるのが好ましい。
また、溶剤は、前記各成分を含む導電性ペーストの粘度を、その用途等によって求められる所定の範囲に調整するのに適した割合で配合すればよい。導電性ペーストには、前記各成分に加えて、さらにレベリング剤、分散剤、チキソトロピック粘性付与剤、消泡剤、充填剤等の、特に印刷特性や加工性を改良するための配合剤を、任意の割合で含有させてもよい。導電性ペーストは、従来同様に、前記各成分を所定の割合で配合した後、3本ロール、ボールミル、アトライタ、サンドミル等を用いて混練あるいはかく拌して調製することができる。
導電性ペーストを、例えば、先に説明した凹版オフセット印刷法に使用する際の粘度は、作業時の環境温度条件下で5Pa・s以上、30Pa・s以下、特に10Pa・s以上、20Pa・s以下であるのが好ましい。粘度が前記範囲未満では、導電性ペーストが流れやすくなりすぎて、凹版の凹部からブランケットのゴム層の表面に転写する際や、前記ゴム層の表面から基板の表面に再転写する際に、パターン形成された形状を良好に保持できない場合を生じ、前記基板の表面に、凹版に忠実な形状を有する導電パターンを形成できないおそれがある。
また、前記範囲を超える場合には、導電性ペーストが流れにくくなって、例えばドクターブレード等を用いて、凹版の凹部の隅々まで十分に充填できない場合を生じ、基板の表面に、凹版に忠実な形状を有すると共に、断線等のない導電パターンを形成できないおそれがある。本発明の導電性ペーストは、先に説明したPDPや、あるいは液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL)、電界放出型ディスプレイ(FED)等の薄型ディスプレイ装置の前面に配設されて、前記ディスプレイ装置から発せられる電磁波をシールドするための透光性電磁波シールド板を製造するために、好適に用いることができる。
《透光性電磁波シールド板の製造方法》
本発明の透光性電磁波シールド板の製造方法は、前記本発明の導電性ペーストを、凹版オフセット印刷法によって、ガラス基板の表面に印刷する工程と、前記ガラス基板を高温で強化処理するのと同時に導電性ペーストを焼成して、前記ガラス基板の表面に導電パターンを形成する工程とを含むことを特徴とするものである。かかる本発明の製造方法によれば、ガラス基板の強化処理と同時に、導電性ペーストを焼成して導電パターンを形成できるため、前記各特性に優れた導電パターンを有する透光性電磁波シールド板を、できるだけ少ない工程で、より効率よく製造することが可能となる。
導電性ペーストを、凹版オフセット印刷法によってガラス基板の表面に印刷する工程は、従来同様に実施することができる。すなわち、本発明の導電性ペーストを、凹版の表面に形成した、導電パターンの形状に対応した凹部に、ドクターブレード等を用いて充填して、前記導電パターンの形状にパターン形成する。次に、パターン形成した導電性ペーストを、前記凹部から、最表面にゴム層を備えたブランケットの、前記ゴム層の表面に転写させ、次いでゴム層の表面からガラス基板の表面に再転写させると、前記ガラス基板の表面に、凹版の凹部に忠実な平面形状と、凹部の深さに応じた任意の厚みを有する、導電性ペーストからなるパターンを印刷することができる。
前記ブランケットとしては、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムや金属箔等の基材の片面に、化学的に安定で導電性ペーストの離型性が高いため、前記導電性ペーストを、ゴム層の表面から基板の表面へ再転写させる際の転写性に優れる上、物理的、熱的にも安定で、寸法変化等を生じにくいシリコーンゴムからなるゴム層が形成された、いわゆるシリコーンブランケットが好適に使用される。
前記シリコーンブランケットは、例えば、ゴム層の形状に対応した金型内に基材を装着した状態で、前記金型内に、液状のシリコーンゴムを注入して架橋反応させたり(特開平8−112981号公報等参照)、基材の表面に液状のシリコーンゴムをコーティングした後、架橋反応させたり(特開2003−136856号公報等参照)して形成することができる。液状のシリコーンゴムとしては、加熱硬化型(HTV)、室温硬化型(RTV)等の種々のシリコーンゴムが挙げられるが、特に室温硬化型の付加型シリコーンゴムは硬化の際に副生成物を全く発生せず、寸法精度において優れているので、好適に使用される。
前記シリコーンゴムなどで形成されるゴム層の硬さは、印刷精度などを考慮すると、室温(15ないし35℃)でのJIS−A硬さが20以上、70以下、特に30以上、60以下であるのが好ましい。ゴム層の硬さが前記範囲を超える硬いブランケットは、凹版オフセット印刷法において凹版に圧接した際に、前記ゴム層が凹部内に十分に圧入されないために、凹部内の導電性ペーストが、ブランケットの表面に十分に転写されず、精度のよい印刷を行えないおそれがある。
逆に、ゴム層の硬さが前記範囲未満の柔らかい転写体は、凹版オフセット印刷法において凹版や基板に圧接された際に、前記ゴム層の変形が大きくなるために、やはり精度のよい印刷を行えないおそれがある。また、ゴム層の表面は、これも印刷精度などを考慮すると、平滑で、その表面の凹凸などが印刷に影響を及ぼさないことが好ましく、具体的には十点平均粗さRZJIS94が1.0μm以下、特に0.5μm以下であるのが好ましい。
凹版についても、表面の平滑性が重要である。平滑性が悪いと、導電性ペーストを、ドクターブレード等によって凹版の凹部に充填する際に、凹版表面の、凹部以外の個所にインキのかき残りが発生して、非画線部の汚れ(地汚れ)が発生するおそれがある。平滑性の程度については特に限定されないが、十点平均粗さRZJIS94が1μm以下であるのが好ましく、0.5μm以下であるのがさらに好ましい。
前記凹版としては、例えばソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、低アルカリガラス、低膨張ガラスなどのガラス、フッ素樹脂、ポリカーポネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエステル、ポリメタクリル樹脂等の樹脂、ステンレス鋼、銅、ニッケル、鉄−ニッケル合金(42アロイ等)、低膨脹合金アンバー等の金属などからなるものが使用可能である。
中でも、最も安価に表面平滑性の良好な凹版を製造できる上、パターンのエッヂ形状を非常にシャープに形成することが可能なガラス製のものを用いるのが好ましい。ただし、LSIなどの分野でフォトリソグラフ用の印刷原版などに用いられるノンアルカリガラスは非常に高価であるため、透光性電磁波シールド部材の導電パターン程度の精度であれば、ソーダライムガラスで十分である。
凹版の凹部は、フォトリングラフ法、エッチング法もしくは電鋳法等により形成される。凹部の深さは、目的とする印刷パターンの厚みに応じて適宜、設定すればよいが、凹部内へのインキの残り(通常は、その深さの約半分量程度のインキが凹部内へ残る)や、あるいは溶剤の蒸発による印刷後の厚みの減少などを考慮すると、およそ1μm以上、50μm以下、特に3μm以上、20μm以下であるのが好ましい。なお、特にガラス製の凹版は、凹版オフセット印刷法に繰り返し使用した際に、導電性ペースト中に含まれる金属粉末や黒色ガラスフリットによって傷つけられて、その表面に傷が発生する場合がある。
そして、傷が深い場合には、導電性ペーストを、ドクターブレード等によって凹版の凹部に充填する際に、凹版表面の、前記傷の個所において、地汚れが発生するおそれがある。そこで、凹版の耐久性を向上するため、前記凹版の、凹部の内面を含む表面には、例えば硬質クロムめっき層や、ニッケルめっき層等の、厚み10μm程度のめっき層を被覆してもよい。また、めっき層の表面は、その平滑性を高めて、導電性ペーストを、ドクターブレード等によって凹版の凹部に充填する際に地汚れが発生するのを防止するために、鏡面研磨加工処理を施しておくのが好ましい。
ガラス基板としては、例えばソーダライムガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス、および石英ガラス等のガラスからなる、強化処理前のガラス基板を用いる。そして、本発明の導電性ペーストを、前記ガラス基板の表面に、凹版オフセット印刷法によって印刷後、前記導電性ペースト中の黒色ガラスフリットの軟化点以上、特に500ないし700℃程度まで急速に加熱し、所定時間、加熱を続けた後、室温(15ないし35℃)まで急速に冷却すると、ガラス基板の表面に残留ひずみが生じて、前記ガラス基板が強化処理されると共に、導電性ペーストが焼成されて、前記ガラス基板の表面に導電パターンが形成される。
前記導電パターンは、例えば、複数本の直線状のパターンが平行に配列されたストライプ状や、前記ストライプを2方向から交差させた格子状、隣り合うストライプ間を短い直線状のパターンで繋いだ格子状、円形の開口が多数、配列された水玉模様状、多角形の開口が多数、配列された幾何学模様状(例えばハニカム状)等の、任意の平面形状に形成でき、中でも、シールド特性と、視認性、透視性等との両立を考慮すると、ストライプ状、格子状、もしくはハニカム状が好ましい。
また、各部の寸法は、ディスプレイ装置からの電磁波をできるだけ良好にシールドすること、前記ディスプレイ装置の表示の良好な視認性、透視性等を確保すること、ディスプレイ装置の表示のドットピッチとの関係で画像にモアレ縞(緩衝縞)を生じさせないこと、等を考慮して適宜、設定できるが、基板表面の、導電パターンが形成された領域の全表面積Ssと、前記基板表面の、導電パターンが形成されていない領域の全表面積Skとから、式(1):
開口率(%)=Sk/(Sk+Ss)×100 (1)
で表される、開口率が50%以上、95%以下、特に60%以上、90%以下で、かつ、両表面積の比Sk/Ssが1以上、15以下、特に2以上、9以下であるのが好ましい。
また、例えば導電パターンがストライプ状、格子状、もしくはハニカム状等の、直線状のパターンの組み合わせによって形成される導電パターンである場合に、そのもとになる直線状のパターンの線幅は、先に説明したように5ないし80μm程度であればよいが、特に、ディスプレイ装置がPDPである場合には、前記範囲内でも小さいほど好ましく、特に5μm以上、40μm以下であるのが好ましい。線幅が40μmを超える場合には、前記PDPにおいて要求される厳しい電磁波シールド性能具体的には周波数1ないし1000MHzでの電界成分を十分にカットできる性能を確保できないおそれがある。
また、線幅が5μm未満では、印刷パターンを形成する際や、形成した印刷パターンを焼成する際に断線が発生しやすくなって、良品を安定して生産できないおそれがある。前記直線状のパターンの組み合わせからなるストライプ状、格子状、ハニカム状等の導電パターンの開口率や、比Sk/Ssを前記範囲内とするためには、隣り合うパターンの、線間のピッチ等を調整すればよい。
また、焼成後の導電パターンの厚みは2μm以上、5μm以下、特に3μm以上、4μm以下であるのが好ましい。厚みが前記範囲未満では、導電パターンの導電性が低下して、ディスプレイ装置からの電磁波を良好にシールドできないおそれがあり、前記範囲を超える場合には、ディスプレイ装置の表示の良好な視認性、透視性等を確保できないおそれがある。
形成した導電パターンの、ガラス基板と接する側と反対側の表面には、必要に応じて、黒色めっき層を積層してもよい。これにより、ディスプレイ装置からの光が前記表面で乱反射するのを抑制して、前記ディスプレイ装置における表示のコントラストを、より一層、向上することができる。黒色めっき層としては、導電パターンそれ自体が、先に説明したように導電性に優れるため、前記めっき層によって導電性を補助する必要がないこと等を考慮すると、安価な無電解黒色ニッケルめっき処理による黒色層等を単層で形成すればよい。
《実施例1》
(黒色ガラスフリットの作製)
溶融させたビスマス系ガラス中に、酸化コバルト5質量%、酸化銅15質量%、および酸化マンガン5質量%を溶かし込んで冷却し、粉砕したのち分級して、50%累積径D50=0.5μmの黒色ガラスフリットを作製した。
(導電性ペーストの調製)
バインダ樹脂としてのアクリル樹脂(重量平均分子量Mw=100,000)100質量部と、導電性粉末としての鱗片状の銀粉末(50%累積径D50=0.5μm)900質量部と、前記黒色ガラスフリット15質量部と、溶剤としてのジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート100質量部とを配合し、3本ロールを用いて混練して導電性ペーストを調製した。
(透光性電磁波シールド板の製造)
基板としての、厚み2.8mmの強化処理前のソーダライムガラス板の片面に、前記導電性ペーストを、凹版オフセット印刷方法によって印刷したのち、ベルト式の電気炉を用いて、室温(15ないし35℃)から600℃まで3分間で加熱し、600℃で15分間、加熱を続けた後、室温(15ないし35℃)まで3分間で冷却して、基板を強化処理するのと同時に導電性ペーストを焼成して、透光性電磁波シールド板を製造した。
凹版としてはガラス製凹版を使用し、印刷パターンは、線幅20μm、線間隔200μmの正方形格子状とした。ブランケットとしては、最表面のゴム層が常温硬化型の付加型シリコーンゴムの硬化物からなり、室温(15ないし35℃)でのJIS−A硬さが40で、かつ表面の十点平均粗さRZJIS94が0.1μmであるものを用いた。印刷パターンの厚みは5μm、焼成後の導電パターンの厚みは3μmであった。
《実施例2》
(黒色ガラスフリットの作製)
溶融させたビスマス系ガラス中に、酸化コバルト5質量%、酸化銅20質量%、および酸化マンガン5質量%を溶かし込んで冷却し、粉砕したのち分級して、50%累積径D50=1.0μmの黒色ガラスフリットを作製した。
(導電性ペーストの調製)
バインダ樹脂としてのポリエステル−メラミン樹脂(重量平均分子量Mw=20,000)100質量部と、導電性粉末としての鱗片状の銀粉末(50%累積径D50=1.0μm)1200質量部と、前記黒色ガラスフリット20質量部と、溶剤としてのジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート100質量部とを配合し、3本ロールを用いて混練して導電性ペーストを調製した。
(透光性電磁波シールド板の製造)
基板としての、厚み2.8mmの強化処理前のソーダライムガラス板の片面に、前記導電性ペーストを、凹版オフセット印刷方法によって印刷したのち、バッチ式の電気炉を用いて、室温(15ないし35℃)から550℃まで3分間で加熱し、550℃で30分間、加熱を続けた後、室温(15ないし35℃)まで3分間で冷却して、基板を強化処理するのと同時に導電性ペーストを焼成して、透光性電磁波シールド板を製造した。凹版、およびブランケットとしては、実施例1で使用したのと同じものを用いた。印刷パターンの厚みは5μm、焼成後の導電パターンの厚みは3μmであった。
《比較例1》
(導電性ペーストの調製)
バインダ樹脂としてのアクリル樹脂(重量平均分子量Mw=100,000)100質量部と、導電性粉末としての鱗片状の銀粉末(50%累積径D50=0.5μm)600質量部と、黒色化していないビスマス系ガラスからなるガラスフリット(50%累積径D50=0.5μm)20質量部と、焼成によって、黒色顔料としての酸化ニッケルとなるニッケル粉末(50%累積径D50=0.5μm)300質量部と、溶剤としてのジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート100質量部とを配合し、3本ロールを用いて混練して導電性ペーストを調製した。
(透光性電磁波シールド板の製造)
前記導電性ペーストを用いたこと以外は実施例1と同様にして、透光性電磁波シールド板を製造した。印刷パターンの厚みは5μm、焼成後の導電パターンの厚みは3μmであった。
《比較例2》
(導電性ペーストの調製)
バインダ樹脂としてのアクリル樹脂(重量平均分子量Mw=100,000)100質量部と、導電性粉末としての鱗片状の銀粉末(50%累積径D50=0.5μm)900質量部と、黒色顔料としてのカーボンブラック100質量部と、溶剤としてのジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート300質量部とを配合し、3本ロールを用いて混練して導電性ペーストを調製した。
(透光性電磁波シールド板の製造)
前記導電性ペーストを用いたこと以外は実施例1と同様にして、透光性電磁波シールド板を製造した。印刷パターンの厚みは5μm、焼成後の導電パターンの厚みは2μmであった。
《電磁波シールド効果の評価》
実施例、比較例で製造した透光性電磁波シールド板を、縦20cm×横20cmに切り出し、KEC法による電磁波シールド効果測定装置〔(社)関西電子工業振興センター〕のクローズセルに挟み、導電パターンを接地した状態で、電磁波の減衰率(dB)を測定した。測定周波数は0.1MHzから1GHzまでとし、周波数1GHzでの減衰率(dB)をもって指標として、下記の基準で、電磁波シールド効果を評価した。
◎:60dB以上、シールド効果きわめて良好。
○:50dB以上、60dB未満、シールド効果良好。
△:40dB以上、50dB未満、シールド効果やや不良。
×:40dB未満、シールド効果不良。
《可視光透過率の評価》
実施例、比較例で製造した透光性電磁波シールド板の、波長400nmから700nmまでの可視光の透過率を、分光光度計を用いて測定し、その最低値をもって指標として、下記の基準で、可視光透過率を評価した。
◎:80%以上、可視光透過率きわめて良好。
○:70%以上、80%未満、可視光透過率良好。
△:50%以上、70%未満、可視光透過率やや不良。
×:50%未満、可視光透過率不良。
《コントラストの評価》
実施例、比較例で製造した透光性電磁波シールド板の、ガラス基板側からの光学濃度(OD値)を測定し、その測定値をもって指標として、下記の基準で、ディスプレイ装置の表示の、前記電磁波シールド板を通して見た際に想定されるコントラストを評価した。
◎:3以上、コントラストきわめて良好。
○:2以上、3未満、コントラスト良好。
△:1以上、2未満、コントラストやや不良。
×:1未満、コントラスト不良。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0004971104
表より、導電性粉末としての銀粉末の一部を、焼成によって、黒色顔料としての酸化ニッケルとなるニッケル粉末に置き換えると共に、ガラスフリットとして、黒色化していない透明なガラスフリットを用いた比較例1の導電性ペーストを用いて導電パターンを形成した透光性電磁波シールド板は、コントラストが不良(×)であり、また、相対的に銀粉末の量が減少した分、前記導電パターンの導電性が低下したため、シールド効果がやや不良(△)であることが判った。
また、ガラスフリットを配合せず、代わって、前記ガラスフリットの5倍量のカーボンブラックを、黒色顔料として添加した比較例2の導電性ペーストを用いて製造した透光性電磁波シールド板は、多量の黒色顔料を含むため、比較例1に比べて、コントラストは改善されたものの、シールド効果は、ある程度の導電性を有するカーボンブラックを使用したにも拘らず、改善されることなく、やや不良(△)のままであることが判った。この原因としては、多量のカーボンブラックが、銀粉末同士の融着を妨げていることが考えられた。
これに対し、実施例1、2の導電性ペーストを用いて導電パターンを形成した透光性電磁波シールド板は、共に、コントラスト、可視光透過率、およびコントラストの各特性が、いずれも良好(○)ないしはきわめて良好(◎)であり、前記各特性に優れていることが確認された。

Claims (4)

  1. バインダ樹脂、導電性粉末、ガラスフリット、および溶剤を含む導電性ペーストであって、前記ガラスフリットとしては、あらかじめ黒色化されたガラスからなる黒色ガラスフリットのみを単独で用い、前記バインダ樹脂100質量部あたりの配合割合は、前記黒色ガラスフリットが5質量部以上、50質量部以下、導電性粉末が500質量部以上、2000質量部以下であり、単層の導電パターンを形成するために用いることを特徴とする導電性ペースト。
  2. 黒色ガラスフリットを形成するガラスが、溶融させた前記ガラス中に、酸化コバルト、酸化銅、酸化クロム、酸化ニッケル、および酸化マンガンからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属酸化物を溶かし込むことによって黒色化されている請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 請求項1または2に記載の導電性ペーストを、凹版オフセット印刷法によって、ガラス基板の表面に印刷する工程と、前記ガラス基板を加熱して強化処理するのと同時に導電性ペーストを焼成して、前記ガラス基板の表面に導電パターンを形成する工程とを含むことを特徴とする透光性電磁波シールド板の製造方法。
  4. 形成した導電パターンの、ガラス基板と接する側と反対側の表面に、黒色めっき層を積層する工程を含む請求項3に記載の透光性電磁波シールド板の製造方法。
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