JP4970972B2 - セレン含有排水の処理方法 - Google Patents

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セレンが溶解しているセレン含有液の処理方法に関し、とくに産業のため発生したセレン含有排水やセレン含有処理水の処理方法に関する。また、セレンが含まれている天然由来の水の処理方法に関する。
排水中のセレンは、法的に規制された濃度があり、具体的には0.1mg/L以下にしなければならない。このためセレンを排水中から除去、分離するためさまざまな排水処理技術が提唱されている。
特許文献1には、6価のセレンを酸性条件下にて樹脂を用いて吸着し、アルカリ溶液を用いて吸着させたセレンを樹脂から脱着させることによって、セレンを排水中から除去する処理技術が開示されている。
特開平10−226832号公報
しかしながら、セレン含有排水中のセレンは、一般に、4価のセレン(以下、4価セレン(難吸着性セレン)と呼ぶ)と6価のセレン(以下、6価セレン(易吸着性セレン)と呼ぶ)の2種類の形態で存在している。上記特許文献1の排水処理技術を用いた場合には、樹脂によりセレン含有排水から6価セレン(易吸着性セレン)を吸着除去することはできるが、4価セレン(難吸着性セレン)については6価セレン(易吸着性セレン)と異なり、吸着の選択性が小さく、硫酸イオン等、他の妨害元素の影響を受け易いという問題があるため、樹脂に確実に吸着させることができず、セレン含有排水からの吸着除去が難しかった。このため、上記特許文献1の排水処理技術では、樹脂を用いてセレン含有排水からセレンを効果的に吸着除去することができなかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、樹脂を用いてセレン含有排水からセレンを効果的に吸着除去することが可能なセレン含有排水の処理技術の提供をその目的とする。
上記課題を解決するために、本発明によれば、セレン含有排水中の4価セレンを酸化還元電位が400mV以上になるように酸化剤を添加して6価セレンに酸化させた後、前記セレン含有排水中の6価セレンをイオン交換樹脂で吸着除去することを特徴とする、セレン含有排水の処理方法が提供される。
上記処理方法において、前記セレン含有排水中の6価セレンをイオン交換樹脂で吸着除去する前に、前記セレン含有排水にアルカリを添加し、pHを10以上にするようにしてもよい。
上記処理方法において、前記酸化剤が、空気、酸素、オゾン、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、及び過炭酸ナトリウム(NaCO・2.5H)からなる群から選ばれる酸化剤であってもよい。
上記処理方法において、前記セレン含有排水中の4価セレンの6価セレンへの酸化は、紫外線照射により行うようにしてもよい。
本発明によれば、セレン含有排水中に含まれる難吸着性セレン(4価セレン)を除去した後に、樹脂を用いてセレンの吸着除去を行うようにしたことによって、セレン含有排水からセレンを効果的に吸着除去することが可能になる。特に、難吸着性セレン(4価セレン)の除去を、酸化剤等で難吸着性セレン(4価セレン)を易吸着性セレン(6価セレン)に酸化することによって行う場合には、セレン含有排水からのセレンの効果的な吸着除去を非常に容易に実施できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明をする。図1は、本発明の実施の形態に係るセレン含有排水の処理方法の手順の一例を示すフロー図である。
セレンを含む排水(以下、セレン含有排水又は単に排水とも言う)は、産業上発生した排水等であり、この排水の処理を開始する(ステップ0)にあたって、まず、この排水を例えば配管等により集水する(ステップ1)。本実施の形態では、集水したセレン含有排水には、例えば難吸着性セレン(4価セレン)としてSeO 2−が10%程度、易吸着性セレン(6価セレン)としてSeO 2−が90%程度含まれている。なお、セレン含有排水は、産業上発生した排水ではなく、自然由来のものであってもよい。セレン含有排水のセレン濃度は1mg/L以下の低濃度であってもよいし、1mg/Lを超過する高濃度、例えば20mg/L程度であってもよい。
集水したセレン含有排水に酸化剤を添加し、セレン含有排水中の難吸着性セレン(4価セレン)を易吸着性セレン(6価セレン)に酸化することによって難吸着性セレン(4価セレン)を除去する(ステップ2)。本実施の形態では、酸化剤としてオゾン(O)を用いている。なお、酸化剤としては、空気、酸素、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム又は過炭酸ナトリウム等、オゾン以外の酸化剤を用いてもよい。酸化剤を添加する際には、セレン含有排水を撹拌しながら吹込むようにした。また、酸化還元電位(ORP)が400mV以上になるようにして酸化剤を添加するのが好ましい。酸化剤を添加する際にセレン含有排水のpHを調整し、アルカリ性にすることで難吸着性セレン(4価セレン)の酸化反応を促進させるようにしてもよい。特にpHを10以上とするとよい。10以下ではセレンの挙動が安定しないためである。
上記ステップ2により難吸着性セレン(4価セレン)が除去されたセレン含有排水に樹脂を添加し、セレンをこの樹脂に吸着させる(ステップ3)。本発明の実施の形態では、樹脂として例えばイオン交換樹脂を用いている。なお、イオン交換樹脂は、OH型を用いるのが好ましい。
セレン含有排水をろ過し、セレンを吸着させた樹脂をセレン含有排水から除去する(ステップ4)。なお、上記ステップ3、4では、セレン含有排水を樹脂に添加した後にろ過し、セレンを吸着させた樹脂をセレン含有排水から除去する場合について説明したが、セレン含有排水を樹脂塔に通液させることによって、セレン含有排水中のセレンを吸着除去するようにしてもよい。
上記ステップ0〜4の手順により、セレンを低濃度に減少してセレン濃度を法律で規制される値以下にした排水が得られ、セレン含有排水の処理が完了する(ステップ6)。このようにして得られた排水は、その他規制物質等が基準を十分に満たしていれば放水可能となる。
以上の実施の形態によれば、セレン含有排水中のセレンを樹脂で吸着除去する前に、セレン含有排水中の難吸着性セレン(4価セレン)を除去したことによって、セレン含有排水中には主として易吸着性セレン(6価セレン)だけが含まれることになる。易吸着性セレン(6価セレン)は、難吸着性セレン(4価セレン)と異なり、樹脂に対する吸着の選択性が高いため、硫酸イオン等の他の妨害元素の影響を受けにくいために樹脂に確実に吸着させることができる。このように、本発明によれば、セレン含有排水中のセレンを樹脂に効果的に吸着させて除去することが可能になる。また、例えばオゾン等の酸化剤を添加し、難吸着性セレン(4価セレン)を易吸着性セレン(6価セレン)に酸化することによって難吸着性セレン(4価セレン)の除去を行うようにした場合には、上述したようにセレンを効果的に吸着除去可能なセレン含有排水の処理を非常に容易に実施することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上述した実施形態では、セレン含有排水中の難吸着性セレン(4価セレン)を除去する際に、難吸着性セレン(4価セレン)を易吸着性セレン(6価セレン)に酸化することによって除去する(上記ステップ2)場合について説明したが、その他の方法を用いてセレン含有排水の難吸着性セレン(4価セレン)を除去するようにしてもよい。
上述した実施形態では、難吸着性セレン(4価セレン)を易吸着性セレン(6価セレン)に酸化する際に、酸化剤を添加することによって酸化する場合について説明したが、例えばセレン含有排水に紫外線照射することによって酸化したり、又はAOP(紫外線、過酸化水素、オゾンの組合わせ)等多くの手段で酸化する等、その他の方法により難吸着性セレン(4価セレン)の酸化を行うようにしてもよい。
本発明を実施例と比較例を用いて説明する。
下記表1は、本発明の手順によりセレン含有排水を処理した結果(実施例1、2)と、本発明の手順によらず、樹脂による吸着除去だけでセレン含有排水を処理した結果(比較例1)を示している。
Figure 0004970972
上記表1において、実施例1、2、比較例1の「オゾン添加前の状態」は、処理を行う前の初期状態のセレン含有排水のpH、酸化還元電位(ORP)、4価セレン濃度(mg/L)、6価セレン濃度(mg/L)、全セレン濃度(mg/L)を示している。即ち、実施例1、2の「酸化剤添加前の状態」は、セレン含有排水に酸化剤としてのオゾンを添加する(図1に示すステップ2)前の状態を示しており、比較例1の「酸化剤添加前の状態」は、樹脂を用いてセレンを吸着除去する前の状態を示している。
上記表1において、実施例1、2の「酸化剤添加後の状態」は、セレン含有排水に酸化剤としてのオゾンを添加し、セレン含有排水中の難吸着性セレン(4価セレン)を酸化して易吸着性セレン(6価セレン)にすることにより難吸着性セレン(4価セレン)を除去した(図1に示すステップ2)後の状態を示しており、セレン含有排水のpH、酸化還元電位(ORP)、4価セレン濃度(mg/L)、6価セレン濃度(mg/L)、全セレン濃度(mg/L)を各々示している。
上記表1において、実施例1、2、比較例1の「樹脂によるセレン除去後の結果」は、処理を行った結果のセレン含有排水のpH、酸化還元電位(以下、ORPとも呼ぶ)、4価セレン濃度(mg/L)、6価セレン濃度(mg/L)、全セレン濃度(mg/L)、樹脂1mL当たりのセレンの吸着量(mg/mL)を示している。即ち、実施例1、2の「樹脂によるセレン除去後の結果」は、酸化剤の添加によりセレン含有排水から難吸着性セレン(4価セレン)を除去した(図1に示すステップ2)後に、このセレン含有排水に樹脂を添加してろ過し、セレンを吸着させた樹脂をセレン含有排水から除去した(即ち、図1に示すステップ3、4)後の結果を示しており、比較例1の「樹脂によるセレン除去後の結果」は、初期状態のセレン含有排水を樹脂で処理した後の結果を示している。なお、表1において樹脂1mL当たりのセレンの吸着量は、後述するように(全セレン濃度の処理前後差(mg/L))×(試験溶液の体積(L))÷(樹脂の体積(mL))の計算により行った。
以下、実施例1、2、比較例1の各々について詳細に説明する。
<実施例1>
まず、セレンを含む排水を用意した。上記表1に示すように、この排水のpHは6.9、ORPは261mV、4価セレン濃度は0.5mg/L、6価セレン濃度は5.2mg/L、全セレン濃度は5.7mg/Lであった(以下、mg/Lは各濃度を示す)。この排水1Lを撹拌した状態で酸化剤としてオゾンガスを添加した。添加する際の流量はオゾンガス体積1.0L/分とし、添加時間を5分とした。オゾン添加後のセレン含有排水のpHは7.2、ORPは644mV、4価セレン濃度は0.2mg/L、6価セレン濃度は5.5mg/L、全セレン濃度は5.7mg/Lであった。このように、オゾン添加の前後において、全セレン濃度の値は一定であるが、難吸着性セレン(4価セレン)の濃度が減少し、易吸着性セレン(6価セレン)の濃度が増大していることから、オゾンの添加により、難吸着性セレン(4価セレン)が易吸着性セレン(6価セレン)に酸化されたことがわかる。
この試験溶液50mLを100mLのポリエチレン製の密閉容器に貯留した。試験溶液中のセレンを除去するため、吸着材として市販されているイオン交換樹脂を0.05mL添加した。20時間振とうして試験溶液と樹脂を接触させた後、ろ過して樹脂と液を分離し、セレン除去処理を終了した。ろ液に含まれるセレンの測定はICP−HYDを使用した。
その結果、セレン含有排水のpHが9.6、ORPが257mV、4価セレン濃度は0.1mg/L、6価セレン濃度は3.0mg/L、全セレン濃度は3.1mg/Lであった。表1に示すように、全セレン濃度の値は、樹脂によるセレン除去の前後においてその値が低減しており、セレンが樹脂に吸着除去されていることがわかる。しかし、難吸着性セレン(4価セレン)については易吸着性セレン(6価セレン)と比較して吸着されにくいことがわかる。以下、具体的に樹脂1mL当たりのセレンの吸着量を算出して説明する。難吸着性セレン(4価セレン)の吸着量については、0.1mg(4価セレン濃度の前後差)×0.05L(試験溶液の体積)÷0.05mL(樹脂の体積)=0.1mg/mLであった。同様に易吸着性セレン(6価セレン)では2.5mg/mL、全セレンでは2.6mg/mLとなった。即ち、易吸着性セレン(6価セレン)の吸着量が2.5mg/mLであるのに対し、難吸着性セレン(4価セレン)の吸着量は0.1mg/mLと、25分の1以下の値になっている。
<実施例2>
オゾンの吹き込み時間を15分にした以外は実施例1と同様の条件で試験を実施した。オゾン吹き込み後のpHは7.5、ORPは880mV、4価セレン濃度は0.1mg/L未満、6価セレン濃度は5.7mg/L、全セレン濃度5.7mg/Lであった。実施例1の場合におけるオゾン添加後の状態の4価セレン濃度が0.2mg/Lであるのに対し、実施例2の場合におけるオゾン添加後の状態の4価セレン濃度が0.1mg/L未満と小さくなっている。このことからオゾンの添加量を増やしたことでORPが実施例1の644mvよりも高くなり、難吸着性セレン(4価セレン)の酸化が進んだことがわかる。
樹脂でセレンを除去した後の結果は、セレン含有排水のpHが9.6、ORPが283mV、4価セレン濃度は0.05mg/L未満、6価セレン濃度は2.9mg/Lであった。樹脂1mL当たりのセレンの吸着量を算出すると、易吸着性セレン(6価セレン)は2.9mg/L、全セレンも2.9mg/mLとなった。難吸着性セレン(4価セレン)についてはオゾン添加時点でその値が0.05mg/L未満であり、ほとんど無くなっていたため省略する。
<比較例1>
オゾンを添加しない以外は実施例1と同様の条件で試験を実施した。表1に示すように、樹脂でセレンを除去した後の結果は、セレン含有排水のpHが9.2、ORP181mV、4価セレン濃度は0.4mg/L、6価セレン濃度は3.2mg/L、全セレン濃度は3.6mg/Lであった。樹脂1mL当たりのセレンの吸着量を算出すると、難吸着性セレン(4価セレン)は0.1mg/mL、易吸着性セレン(6価セレン)は2.0mg/mL、全セレンは2.1mg/mLとなった。
<考察>
実施例1と比較例1を比較すると、セレン含有排水の処理による全セレンの吸着量が比較例1の場合には、2.1mg/mLであるのに対し、実施例1では2.6mg/mLと比較例1よりも大きくなっている。このように、本発明の手順に従ってセレン含有排水に酸化剤を添加することにより難吸着性セレン(4価セレン)を易吸着性セレン(6価セレン)に酸化し、難吸着性セレン(4価セレン)を除去することで、本発明を用いない場合に比べて樹脂のセレン全体の吸着量を高めることができることが分かる。
また、実施例1と実施例2を比較することによって、酸化剤の添加量を増やすことでセレン含有排水中の難吸着性セレン(4価セレン)をより易吸着性セレン(6価セレン)に酸化することができ、その結果、樹脂のセレン吸着量を向上できることがわかる。
図2は、本発明の手順によりセレン含有排水を処理する際に、セレン含有排水に酸化剤としてのオゾンを吹き込む際の酸化還元電位(以下、ORPとも呼ぶ)と、オゾン添加後の4価セレン濃度との関係を示すグラフである。なお、酸化剤としてのオゾンを吹き込む前のセレン含有排水の4価セレン濃度は1.3mg/Lに設定した。
図2に示すように、酸化剤(オゾン)を添加する際に酸化還元電位(ORP)の値を400mV以上に維持した状態で酸化剤を添加した場合には、酸化剤による酸化が著しく促進されて4価セレン濃度が非常に低くなっていることが分かる。従って、本発明によりセレン含有排水を処理する際に、酸化還元電位が400mV以上になるようにして酸化剤を添加することによって、セレン含有排水中の難吸着性セレン(4価セレン)の大部分を易吸着性セレン(6価セレン)に酸化し、セレンを効果的に吸着除去できることが判明した。特に、酸化還元電位(ORP)を800mV以上に設定した場合には、図2に示すように、セレン含有排水中のほとんどの難吸着性セレン(4価セレン)が易吸着性セレン(6価セレン)に酸化されている。
実施例1の排水を用いて、ろ過前(樹脂の除去前)のpHを7.2(比較例2)、8(比較例3)、9(比較例4)、10(実施例3)、12(実施例4)に調整し、オゾンを添加しない以外は実施例1と同様に行った場合の結果を下記表2に示す。なお、pHの調整は苛性ソーダを用いた。
Figure 0004970972
上記表2に示すように、セレンの吸着量は、比較例2が1.1mg/mL、比較例3が1.2mg/mL、比較例4が1.5mg/mL、実施例3が2.2mg/mL、実施例4が2.5mg/mLとなった。このように、樹脂に吸着前の処理として、セレン含有水のpHを10以上とすることによって、セレン含有排水中のセレンを効果的に吸着除去できていることがわかる。
本発明は、産業のため発生したセレン含有排水や、セレン含有処理水の処理に特に有用である。また、天然由来の水にセレンが含まれている場合の処理にも適用可能である。
本発明の実施の形態に係るセレン含有排水の処理方法の手順の一例を示すフロー図である。 本発明の手順によりセレン含有排水を処理する際に、セレン含有排水に酸化剤としてのオゾンを吹き込む際の酸化還元電位(以下、ORPとも呼ぶ)と、オゾン添加後の4価セレン濃度との関係を示すグラフである。

Claims (4)

  1. セレン含有排水中の4価セレンを酸化還元電位が400mV以上になるように酸化剤を添加して6価セレンに酸化させた後、前記セレン含有排水中の6価セレンをイオン交換樹脂で吸着除去することを特徴とする、セレン含有排水の処理方法。
  2. 前記セレン含有排水中の6価セレンをイオン交換樹脂で吸着除去する前に、前記セレン含有排水にアルカリを添加し、pHを10以上にすることを特徴とする、請求項1に記載のセレン含有排水の処理方法。
  3. 前記酸化剤が、空気、酸素、オゾン、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、及び過炭酸ナトリウムからなる群から選ばれる酸化剤であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のセレン含有排水の処理方法。
  4. 前記セレン含有排水中の4価セレンの6価セレンへの酸化は、紫外線照射により行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載のセレン含有排水の処理方法。
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