一般的に、無線通信において、限りある周波数資源の有効利用が望まれている。特に、通信速度の高速化に伴い、その要請はさらに高まっている。この要請に応えるための技術のひとつが、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式であり、これは、前述のTDMA/TDDと組合せ可能である。OFDMAとは、OFDMを利用しながら複数の端末装置を周波数多重する技術である。
このようなOFDMAでは、複数のサブキャリアによってサブチャネルが形成されており、複数のサブチャネルによってマルチキャリア信号が形成されている。また、基地局装置は、少なくともひとつのサブチャネルを端末装置に割り当てることによって、端末装置との通信を実行する。このような状況下において、基地局装置において受信される複数の端末装置からの信号であって、かつ複数のサブチャネルの信号の強度が異なれば、受信品質が悪化しやすくなる。信号の強度を近くするために、基地局装置は、複数の端末装置のそれぞれに対して送信電力制御を実行する。その際、送信電力を低減するような制御がなされる端末装置では、制御がなされない場合と比較して、スループットが低減する可能性がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、送信電力を低減するような制御がなされる端末装置に対してもスループットの低減を抑制する通信技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の基地局装置は、周波数多重した複数のサブチャネルを複数の端末装置にそれぞれ割り当てる割当部と、割当部において割り当てた複数のサブチャネルにて、複数の端末装置のそれぞれと可変の通信速度によって通信する通信部とを備える。通信部は、複数の端末装置からの受信信号の強度が互いに近くなるように、当該複数の端末装置のそれぞれに対して送信強度の制御を指示し、割当部は、送信強度の低下を指示した端末装置の通信速度が指示前の通信速度よりも低くなる場合に、当該端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させる。
この態様によると、送信強度の低下を指示した端末装置の通信速度が指示前の通信速度よりも低くなる場合に、当該端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させるので、送信電力を低減するような制御がなされる端末装置に対してもスループットの低減を抑制できる。
割当部は、複数のサブチャネルの周波数多重によってタイムスロットを形成しながら、複数のタイムスロットの時間多重によってフレームを形成しており、端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数が増加することによって、当該サブチャネルを含んだタイムスロットでの空きサブチャネルが不足した場合に、別のタイムスロットに含まれたサブチャネルを当該端末装置に割り当てる。この場合、割り当てるべきサブチャネルの数が増加することによって空きサブチャネルが不足すると、別のタイムスロットにおけるサブチャネルを割り当てるので、当該端末装置に対するスループットの低減を抑制できる。
本発明の別の態様もまた、基地局装置である。この装置は、複数のサブチャネルの周波数多重によってタイムスロットを形成しながら、複数のタイムスロットの時間多重によってフレームを形成する基地局装置であって、各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを複数の端末装置にそれぞれ割り当てる割当部と、割当部において割り当てた複数のサブチャネルにて、複数の端末装置のそれぞれと可変の通信速度によって通信する通信部とを備える。通信部は、タイムスロット単位に受信信号の強度に対する目標値を規定し、タイムスロット内の複数の端末装置からの受信信号の強度が目標値に近くなるように、当該複数の端末装置のそれぞれに対して送信強度の制御を指示し、割当部は、端末装置に対して、目標値の高いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合よりも、目標値の低いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合に、当該端末装置の通信速度を低下させながら、当該端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させる。
この態様によると、目標値の高いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合よりも、目標値の低いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合に、当該端末装置の通信速度を低下させながら、当該端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させるので、スループットの低減を抑制できる。
本発明のさらに別の態様もまた、基地局装置である。この装置は、複数のサブチャネルの周波数多重によってタイムスロットを形成しながら、複数のタイムスロットの時間多重によってフレームを形成する基地局装置であって、各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルのそれぞれを端末装置に割り当てる割当部と、割当部において割り当てた複数のサブチャネルのそれぞれにて、端末装置と可変の通信速度によって通信する通信部とを備える。割当部は、端末装置からの受信信号の強度がしきい値よりも大きければ、送信強度の低下を指示しながら、同一タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを当該端末装置に割り当て、端末装置からの受信信号の強度がしきい値以下であれば、異なったタイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを当該端末装置に割り当てる。
この態様によると、受信強度が大きい端末装置に対して、送信強度を低下させながら、同一タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを割り当て、受信強度が小さい端末装置に対して、異なったタイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを割り当てるので、後からサブチャネルを割り当てる端末装置に対する通信速度の低減を抑制できる。
本発明のさらに別の態様は、通信方法である。この方法は、周波数多重した複数のサブチャネルを複数の端末装置にそれぞれ割り当てるステップと、割り当てた複数のサブチャネルにて、複数の端末装置のそれぞれと可変の通信速度によって通信する通信するステップとを備える。通信するステップは、複数の端末装置からの受信信号の強度が互いに近くなるように、当該複数の端末装置のそれぞれに対して送信強度の制御を指示し、割り当てるステップは、送信強度の低下を指示した端末装置の通信速度が指示前の通信速度よりも低くなる場合に、当該端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させる。
割り当てるステップは、複数のサブチャネルの周波数多重によってタイムスロットを形成しながら、複数のタイムスロットの時間多重によってフレームを形成しており、端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数が増加することによって、当該サブチャネルを含んだタイムスロットでの空きサブチャネルが不足した場合に、別のタイムスロットに含まれたサブチャネルを当該端末装置に割り当ててもよい。
本発明のさらに別の態様もまた、通信方法である。この方法は、複数のサブチャネルの周波数多重によってタイムスロットを形成しながら、複数のタイムスロットの時間多重によってフレームを形成する通信方法であって、各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを複数の端末装置にそれぞれ割り当てるステップと、割り当てた複数のサブチャネルにて、複数の端末装置のそれぞれと可変の通信速度によって通信するステップとを備える。通信するステップは、タイムスロット単位に受信信号の強度に対する目標値を規定し、タイムスロット内の複数の端末装置からの受信信号の強度が目標値に近くなるように、当該複数の端末装置のそれぞれに対して送信強度の制御を指示し、割り当てるステップは、端末装置に対して、目標値の高いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合よりも、目標値の低いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合に、当該端末装置の通信速度を低下させながら、当該端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させる。
本発明のさらに別の態様もまた、通信方法である。この方法は、複数のサブチャネルの周波数多重によってタイムスロットを形成しながら、複数のタイムスロットの時間多重によってフレームを形成する通信方法であって、各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルのそれぞれを端末装置に割り当てるステップと、割り当てた複数のサブチャネルのそれぞれにて、端末装置と可変の通信速度によって通信するステップとを備える。割り当てるステップは、端末装置からの受信信号の強度がしきい値よりも大きければ、送信強度の低下を指示しながら、同一タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを当該端末装置に割り当て、端末装置からの受信信号の強度がしきい値以下であれば、異なったタイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを当該端末装置に割り当てる。
本発明のさらに別の態様は、プログラムである。このプログラムは、周波数多重した複数のサブチャネルを複数の端末装置にそれぞれ割り当てるステップと、割り当てた複数のサブチャネルにて、複数の端末装置のそれぞれと可変の通信速度によって通信する通信するステップとを備える。通信するステップは、複数の端末装置からの受信信号の強度が互いに近くなるように、当該複数の端末装置のそれぞれに対して送信強度の制御を指示し、割り当てるステップは、送信強度の低下を指示した端末装置の通信速度が指示前の通信速度よりも低くなる場合に、当該端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させる。
割り当てるステップは、複数のサブチャネルの周波数多重によってタイムスロットを形成しながら、複数のタイムスロットの時間多重によってフレームを形成しており、端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数が増加することによって、当該サブチャネルを含んだタイムスロットでの空きサブチャネルが不足した場合に、別のタイムスロットに含まれたサブチャネルを当該端末装置に割り当ててもよい。
本発明のさらに別の態様もまた、プログラムである。このプログラムは、複数のサブチャネルの周波数多重によってタイムスロットを形成しながら、複数のタイムスロットの時間多重によってフレームを形成する通信方法であって、各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを複数の端末装置にそれぞれ割り当てるステップと、割り当てた複数のサブチャネルにて、複数の端末装置のそれぞれと可変の通信速度によって通信するステップとを備える。通信するステップは、タイムスロット単位に受信信号の強度に対する目標値を規定し、タイムスロット内の複数の端末装置からの受信信号の強度が目標値に近くなるように、当該複数の端末装置のそれぞれに対して送信強度の制御を指示し、割り当てるステップは、端末装置に対して、目標値の高いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合よりも、目標値の低いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合に、当該端末装置の通信速度を低下させながら、当該端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させる。
本発明のさらに別の態様もまた、プログラムである。このプログラムは、複数のサブチャネルの周波数多重によってタイムスロットを形成しながら、複数のタイムスロットの時間多重によってフレームを形成する通信方法であって、各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルのそれぞれを端末装置に割り当てるステップと、割り当てた複数のサブチャネルのそれぞれにて、端末装置と可変の通信速度によって通信するステップとを備える。割り当てるステップは、端末装置からの受信信号の強度がしきい値よりも大きければ、送信強度の低下を指示しながら、同一タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを当該端末装置に割り当て、端末装置からの受信信号の強度がしきい値以下であれば、異なったタイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを当該端末装置に割り当てる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、送信電力を低減するような制御がなされる端末装置に対してもスループットの低減を抑制できる。
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例は、基地局装置と、少なくともひとつの端末装置によって構成される通信システムに関する。通信システムにおいて、各フレームは、複数のタイムスロットが時間分割多重されることによって形成され、各タイムスロットは、複数のサブチャネルが周波数分割多重されることによって形成されている。また、各サブチャネルは、マルチキャリア信号によって形成されている。ここで、マルチキャリア信号としてOFDM信号が使用されており、周波数分割多重としてOFDMAが使用されている。
基地局装置は、各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルのそれぞれを端末装置に割り当てることによって、複数の端末装置との通信を実行する。また、通信の際に、適応変調あるいはリンクアダプテーションが実行されている。これらは、端末装置との間の無線伝送路の品質に応じて、通信速度を変更する技術である。前述のごとく、複数のサブチャネルのそれぞれには、OFDMAがなされているので、複数のサブチャネル間には、直交性が要求される。また、上り回線の所定のタイムスロットに含まれた信号は、複数の端末装置から送信されており、かつそれらに対して基地局装置は一括してFFTを実行する。そのため、複数の端末装置からの受信信号には、近い強度になることが要求される。これに対応して、基地局装置は、複数の端末装置のそれぞれに対して送信電力制御の実行を指示する。送信電力制御を実行させることによって、所定の端末装置では、送信電力制御を実行させる前よりも通信速度が低下する。これに対応するために、本実施例に係る基地局装置は、以下の処理を実行する。
基地局装置は、複数のサブチャネルのそれぞれに割り当てるべき端末装置からの受信電力を測定する。また、複数の端末装置のそれぞれからの受信電力が近くなるように、送信電力制御が実行される。基地局装置は、送信電力制御の実行によって通信速度が低下する端末装置に対して、割り当てるべきサブチャネルの数を増加させる。例えば、基地局装置は、通信速度が1/2になる端末装置に対してふたつのサブチャネルを割り当てる。その結果、当該端末装置に対するトータルのスループットは、確保される。
図1は、本発明の実施例に係る通信システム100の構成を示す。通信システム100は、基地局装置10、端末装置12と総称される第1端末装置12a、第2端末装置12b、第3端末装置12cを含む。
基地局装置10は、一端に無線ネットワークを介して端末装置12を接続し、他端に図示しない有線ネットワークを接続する。また、端末装置12は、無線ネットワークを介して基地局装置10に接続する。基地局装置10は、複数の端末装置12に対して通信チャネルを割り当てることによって、複数の端末装置12との通信を実行する。具体的には、端末装置12が基地局装置10に対してチャネル割当の要求信号を送信し、基地局装置10は、受信した要求信号に応答して、端末装置12に通信チャネルを割り当てる。
また、基地局装置10は、端末装置12に割り当てた通信チャネルに関する情報を送信し、端末装置12は、割り当てられた通信チャネルを使用しながら、基地局装置10との通信を実行する。その結果、端末装置12から送信されたデータは、基地局装置10を介して、有線ネットワークに出力され、最終的に有線ネットワークに接続された図示しない通信装置に受信される。また、通信装置から端末装置12への方向にもデータは伝送される。また、基地局装置10は、複数の端末装置12のそれぞれと可変の通信速度にて通信する。通信速度は、変調方式と符号化率との組合せによって特定される。また、通信速度は、端末装置12と基地局装置10との間の無線伝送路に応じて、基地局装置10において決定されるものとする。例えば、端末装置12からの受信信号の電力が大きければ、基地局装置10は、当該端末装置12に対する通信速度を高速にする。なお、このような、適応変調あるいはリンクアダプテーションには、公知の技術が使用されればよい。
以上の説明において、通信チャネルは、前述のサブチャネルとタイムスロットの組合せによって特定される。また、基地局装置10は、複数のタイムスロットと、複数のサブチャネルを有しているので、複数のタイムスロットによってTDMAを実行しつつ、複数のサブチャネルによってOFDMAを実行する。さらに、前述の通信速度は、サブチャネルを単位に規定されるものとする。
図2(a)−(c)は、通信システム100におけるフレーム構成を示す。図の横方向が時間軸に相当する。フレームは、8つのタイムスロットの時間多重によって形成されている。また、8つのタイムスロットは、4つの上りタイムスロットと4つの下りタイムスロットから構成されている。ここでは、4つの上りタイムスロットを「第1上りタイムスロット」から「第4上りタイムスロット」として示し、4つの下りタイムスロットを「第1下りタイムスロット」から「第4下りタイムスロット」として示す。また、図示したフレームは、連続して繰り返される。なお、フレームの構成は、図2(a)に限定されず、例えば、4つのタイムスロットや16個のタイムスロットによって構成されてもよいが、ここでは、説明を明瞭にするために、フレームの構成を図2(a)として説明する。また、説明を簡潔にするために、上りのタイムスロットと下りのタイムスロットの構成は、同一であるとする。そのため、上りタイムスロットと下りタイムスロットのいずれかについてのみ説明を行う場合もあるが、他方のタイムスロットも同様の説明が有効である。
図2(b)は、図2(a)のうちのひとつのタイムスロットの構成を示す。図の縦方向が周波数軸に相当する。図示のごとく、ひとつのタイムスロットは、「第1サブチャネル」から「第16サブチャネル」までの「16」個のサブチャネルの周波数多重によって形成される。また、これらの複数のサブチャネルは、周波数分割多重されている。各タイムスロットが図2(b)のように構成されているので、タイムスロットとサブチャネルとの組合せによって、前述の通信チャネルが特定される。また、図2(b)のうちのひとつのサブチャネルに対応したフレーム構成が図2(a)であるとしてもよい。なお、ひとつのタイムスロットに配置されるサブチャネルの数は、「16」個でなくてもよい。
図2(c)は、図2(b)のうちのひとつのサブチャネルの構成を示す。図2(a)や図2(b)と同様に、図の横方向が時間軸に相当し、図の縦方向が周波数軸に相当する。また、周波数軸に対して、「1」から「29」の番号を付与しているが、これらは、サブキャリアの番号を示す。このように、サブチャネルは、マルチキャリア信号によって構成されており、特にOFDM信号によって構成されている。図中の「TS」は、トレーニングシンボルに相当し、既知の値によって構成される。また、「TS」中に制御信号が含まれてもよいものとする。「GS」は、ガードシンボルに相当し、ここに実質的な信号は配置されない。「PS」は、パイロットシンボルに相当し、既知の値によって構成される。「DS」は、データシンボルに相当し、送信すべきデータである。「GT」は、ガードタイムに相当し、ここに実質的な信号は配置されない。
図3は、通信システム100におけるサブチャネルの配置を示す。図3では、横軸に周波数軸が示されており、図2(b)に示したタイムスロットに対するスペクトルが示される。ひとつのタイムスロットには、前述のごとく、第1サブチャネルから第16サブチャネルの16個のサブチャネルが周波数分割多重されている。各サブチャネルは、マルチキャリア信号、ここでは、OFDM信号によって構成されている。
図4は、基地局装置10の構成を示す。基地局装置10は、RF部20と総称される第1RF部20a、第2RF部20b、第NRF部20n、ベースバンド処理部22、変復調部24、IF部26、無線制御部28、記憶部30を含む。また、無線制御部28は、制御チャネル決定部32、通信品質判定部34、無線リソース割当部38、送信電力制御部40を含む。
RF部20は、受信処理として、図示しない端末装置12から受信した無線周波数のマルチキャリア信号に対して周波数変換を実行し、ベースバンドのマルチキャリア信号を生成する。ここで、マルチキャリア信号は、図3のごとく形成されており、また、図2(a)の上りタイムスロットに相当する。さらに、RF部20は、ベースバンドのマルチキャリア信号をベースバンド処理部22に出力する。一般的に、ベースバンドのマルチキャリア信号は、同相成分と直交成分によって形成されるので、ふたつの信号線によって伝送されるべきであるが、ここでは、図を明瞭にするためにひとつの信号線だけを示すものとする。また、RF部20には、AGCやA/D変換部も含まれる。
RF部20は、送信処理として、ベースバンド処理部22から入力したベースバンドのマルチキャリア信号に対して周波数変換を実行し、無線周波数のマルチキャリア信号を生成する。さらに、RF部20は、無線周波数のマルチキャリア信号を送信する。なお、RF部20は、受信したマルチキャリア信号と同一の無線周波数帯を使用しながら、マルチキャリア信号を送信する。つまり、図2(a)のごとく、TDD(Time Division Duplex)が使用されているものとする。また、RF部20には、PA(Power Amplifier)、D/A変換部も含まれる。
ベースバンド処理部22は、受信動作として、複数のRF部20のそれぞれからベースバンドのマルチキャリア信号を入力する。ベースバンドのマルチキャリア信号は、時間領域の信号であるので、ベースバンド処理部22は、FFTによって、時間領域の信号を周波数領域に変換し、周波数領域の信号に対してアダプティブアレイ信号処理を実行する。また、ベースバンド処理部22は、タイミング同期、つまりFFTのウインドウの設定を実行し、ガードインターバルの削除も実行する。タイミング同期等には、公知の技術が使用されればよいので、ここでは、説明を省略する。ベースバンド処理部22は、アダプティブアレイ信号処理の結果を変復調部24へ出力する。ベースバンド処理部22は、送信動作として、変復調部24から、周波数領域のマルチキャリア信号を入力し、ウエイトベクトルによる分散処理を実行する。
ベースバンド処理部22は、送信動作として、変復調部24から入力した周波数領域のマルチキャリア信号に対して、IFFTによって、周波数領域の信号を時間領域に変換し、変換した時間領域の信号をRF部20へ出力する。また、ベースバンド処理部22は、ガードインターバルの付加も実行するが、ここでは説明を省略する。ここで、周波数領域の信号は、図2(b)のごとく、複数のサブチャネルを含み、さらにサブチャネルのそれぞれは、図2(c)の縦方向のごとく、複数のサブキャリアを含む。図を明瞭にするために、周波数領域の信号は、サブキャリア番号の順に並べられて、シリアル信号を形成しているものとする。
変復調部24は、受信処理として、ベースバンド処理部22からの周波数領域のマルチキャリア信号に対して、復調を実行する。周波数領域に変換したマルチキャリア信号は、図2(b)や(c)のごとく、複数のサブキャリアのそれぞれに対応した成分を有する。また、復調は、サブキャリア単位でなされる。変復調部24は、復調した信号をIF部26に出力する。また、変復調部24は、送信処理として、変調を実行する。変復調部24は、変調した信号を周波数領域のマルチキャリア信号としてベースバンド処理部22に出力する。
なお、前述のごとく、図示しない端末装置12と通信を実行する際の通信速度は、可変であるものとする。また、通信速度は、一般的に、変調方式と符号化率等との組合せによって規定されているが、説明を明瞭にするために、変調方式のみが変更されるものとする。その際、変復調部24は、無線制御部28からの指示にしたがって変調方式を可変に設定する。変調方式として、例えば、BPSK、QPSK、16QAM、64QAMのいずれかが設定される。また、ここでは、サブチャネル単位の通信速度を特に「通信速度」と定義し、ひとつの端末装置12に対して複数のサブチャネルを割り当てた場合の端末装置12に対する通信速度を「スループット」と定義する。以上より、変復調部24は、後述の無線制御部28において割り当てた複数のサブチャネルにて、複数の端末装置12のそれぞれと可変の通信速度によって通信する。
IF部26は、受信処理として、変復調部24から復調結果を受けつけ、復調結果を端末装置12単位に分離する。つまり、復調結果は、図3のごとく、複数のサブチャネルによって構成されている。そのため、ひとつのサブチャネルがひとつの端末装置12に割り当てられている場合、復調結果には、複数の端末装置12からの信号が含まれている。IF部26は、このような復調結果を端末装置12単位に分離する。IF部26は、分離した復調結果を図示しない有線ネットワークに出力する。その際、IF部26は、宛先を識別するための情報、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスにしたがって送信を実行する。
また、IF部26は、送信処理として、図示しない有線ネットワークから複数の端末装置12に対するデータを入力する。IF部26は、データをサブチャネルに割り当て、複数のサブチャネルからマルチキャリア信号を形成する。つまり、IF部26は、図3のごとく、複数のサブチャネルによって構成されるマルチキャリア信号を形成する。なお、データが割り当てられるべきサブチャネルは、図2(c)のごとく予め決められており、それに関する指示は、無線制御部28から受けつけるものとする。IF部26は、マルチキャリア信号を変復調部24に出力する。
通信品質判定部34は、図示しない信号線を介して、ベースバンド処理部22から周波数領域のマルチキャリア信号を受けつける。ここで、周波数領域のマルチキャリア信号は、アダプティブアレイ信号処理の結果であってもよい。また、通信品質判定部34は、周波数領域のマルチキャリア信号をもとに、各端末装置12からの受信信号の強度、つまり受信電力を測定する。受信電力の測定は、公知の技術によってなされるので、ここでは、説明を省略する。通信品質判定部34は、測定した受信電力を無線リソース割当部38に出力する。
無線リソース割当部38は、各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを複数の端末装置12に定期的にそれぞれ割り当てる。無線リソース割当部38は、以下の規則にしたがいながら、タイムスロットを特定した後に、特定したタイムスロットに含まれたサブチャネルを特定し、特定したサブチャネルを端末装置12に割り当てる。無線リソース割当部38は、タイムスロット単位に受信信号の強度に対する目標値を規定しており、当該目標値は、記憶部30に記憶される。図5は、記憶部30に記憶された目標値のデータ構造を示す。図示のごとく、第1タイムスロット欄200、第2タイムスロット欄202、第3タイムスロット欄204、第4タイムスロット欄206が含まれる。また、第1タイムスロットから第4タイムスロットのそれぞれに対する目標値として、「C1」から「C4」が規定される。ここで、「C1」から「C4」の目標値は、受信電力に対応した単位を有し、かつ互いに異なった値となるように規定されているものとする。なお、「C1」から「C4」の目標値は、同一の値でもよい。図4に戻る。
無線リソース割当部38は、記憶部30に記憶された図5のテーブルを参照しながら、通信品質判定部34からの受信信号をもとに、当該受信信号に適したタイムスロットを特定する。例えば、無線リソース割当部38は、受信信号と目標値との誤差が最小のタイムスロットを選択する。さらに、無線リソース割当部38は、特定したタイムスロットの中から、サブチャネルを特定する。なお、無線リソース割当部38は、上り回線と下り回線とにおいて対称となるように、端末装置12に対するサブチャネルの割当を実行する。以上の処理により、無線リソース割当部38は、端末装置12からの受信信号の強度が目標値に近くなるように、タイムスロットを特定する。これは、各タイムスロット内において、複数の端末装置12からの受信信号の強度が互いに近くなるように、タイムスロットの特定がなされることに相当する。
送信電力制御部40は、無線リソース割当部38においてサブチャネルを割り当てる際、あるいは割り当てた後に、変復調部24、ベースバンド処理部22、RF部20を介して、複数の端末装置12のそれぞれに対して送信強度の制御を指示する。つまり、送信電力制御部40は、複数の端末装置12に対して、送信強度の増加や低減を指示するための信号を送信する。その結果、タイムスロット単位に規定された目標値に、タイムスロット内の複数の端末装置12からの受信信号の強度が近くなるような上り回線の送信電力制御が実行される。これは、タイムスロット内において、複数の端末装置12からの受信信号の強度が互いに近くなるような送信電力制御ともいえる。なお、送信電力制御は、公知の技術によって実現されればよいので、ここでは、説明を省略するが、送信電力制御部40は、通信品質判定部34からの受信電力をもとに送信電力制御を実行するものとする。
無線リソース割当部38は、送信電力制御部40において送信強度の低下を指示した端末装置12の通信速度が指示前の通信速度よりも低くなる場合に、当該端末装置12に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させる。この処理をさらに詳しく説明する。前述のごとく、変復調部24は、適応変調を実行しており、受信電力に応じて変調方式が決定されている。例えば、受信電力がある程度大きければ、変調方式として「16QAM」が選択され、それよりも受信電力が小さくなれば、変調方式として「QPSK」が選択されるものとする。記憶部30には、複数の変調方式と、複数の変調方式のそれぞれに対するしきい値とを対応づけたテーブルが記憶されており、無線リソース割当部38は、テーブルを参照しながら、通信品質判定部34からの受信電力をもとに変調方式を決定する。
無線リソース割当部38は、通信品質判定部34からの受信電力の他に、送信電力制御部40における指示の内容も受けつける。その結果、無線リソース割当部38は、指示内容に応じて受信電力を補正し、補正した受信電力とテーブルとをもとに、指示した後の変調方式を推定する。その結果、指示後の変調方式に対応した通信速度が、指示前の変調方式に対応した通信速度よりも低ければ、無線リソース割当部38は、端末装置12に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させる。ここで、無線リソース割当部38は、通信速度の低下量に応じて、サブチャネル数の増加量を決定する。例えば、通信速度が1/2、1/4になれば、無線リソース割当部38は、サブチャネル数を2倍、4倍にする。また、以上の処理は、端末装置12に対して、目標値の高いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合よりも、目標値の低いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合に、無線リソース割当部38が、当該端末装置12の通信速度を低下させながら、当該端末装置12に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させるといってもよい。
図6(a)−(b)は、無線リソース割当部38におけるサブチャネルの割当の概要を示す。なお、図6(a)−(b)は、上りタイムスロットでのスペクトルであるとする。図6(a)は、送信電力制御を実行する前のスペクトルであり、図3に相当する。図示のごとく、第1サブチャネルが第1端末装置12aに割り当てられ、第2サブチャネルが第2端末装置12bに割り当てられているものとする。また、第1端末装置12aに対する受信電力よりも、第2端末装置12bに対する受信電力の方が大きいとする。図6(b)は、送信電力制御を実行した後のスペクトルである。図示のごとく、第1端末装置12aに対する受信電力と、第2端末装置12bに対する受信電力とがほぼ等しくなるように制御がなされている。ここで、図6(b)での第2端末装置12bに対する通信速度は、図6(a)での第2端末装置12bに対する通信速度の1/2になるとする。そのため、図6(b)に示されたように、第2端末装置12bに対してふたつのサブチャネルが割り当てられる。その結果、第2端末装置12bに対するスループットは、指示前と指示後において同一の値になる。図4に戻る。
なお、無線リソース割当部38は、端末装置12に割り当てるべきサブチャネルの数が増加することによって、当該サブチャネルを含んだタイムスロットでの空きサブチャネルが不足した場合に、別のタイムスロットに含まれたサブチャネルを当該端末装置12に割り当てる。その際、別のタイムスロットでは、別の値の目標値が規定されているので、送信電力制御部40は、端末装置12に対して、タイムスロットごとに異なった送信電力となるような指示を送信する。
制御チャネル決定部32は、制御信号をサブチャネルに割り当てる。ここで、制御信号とは、端末装置12との通信を制御するために使用される情報が含まれた信号である。このような制御信号の重要性は、データ信号よりも高いといえる。制御チャネル決定部32は、記憶部30を参照しながら、予め定めたサブチャネルに制御信号を選択する。また、制御チャネル決定部32は、選択したサブチャネルを無線リソース割当部38に通知する。無線リソース割当部38は、制御チャネル決定部32からの通知にしたがって、制御信号にサブチャネルを割り当てる。記憶部30は、無線制御部28と連携し、必要なデータを記憶する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成による基地局装置10の動作を説明する。図7は、基地局装置10におけるサブチャネルの割当手順を示すフローチャートである。通信品質判定部34は、受信電力を測定する(S10)。無線リソース割当部38は、受信電力をもとに、タイムスロットを選択する(S12)。使用中のサブチャネルがあれば(S14のY)、無線リソース割当部38は、受信電力を比較する(S16)。送信電力制御部40による送信電力制御が必要であり(S18のY)、通信速度が低下するとき(S20のY)、無線リソース割当部38は、同一のタイムスロットに、電力低下分に応じた複数のサブチャネルを割り当てる(S22)。
使用中のサブチャネルがなく(S14のN)、あるいは送信電力制御部40による送信電力制御が必要でなく(S18のN)、あるいは通信速度が低下しないとき(S20のN)、無線リソース割当部38は、サブチャネルを割り当てる(S24)。その結果、端末装置12からの要求速度に足りていれば(S26のY)、処理は終了される。一方、端末装置12からの要求速度に足りていなければ(S26のN)、無線リソース割当部38は、別のタイムスロットを使用し(S28)、ステップ12からの処理を繰り返し実行する。
次に、サブチャネルの別の割当処理を説明する。これまでの割当処理は、ある程度の数の端末装置12に対して既にサブチャネルが割り当てられているか否かにかかわらず実行される。一方、これから説明する別の割当手順は、非常に少ない数の端末装置12に対してしかサブチャネルが割り当てられていない状態、つまり多くのタイムスロットやサブチャネルに空きが存在する状態において実行される。これは、初期状態でのサブチャネルの割当ともいえる。
別の割当処理における通信システム100は、図1と同様のタイプであり、基地局装置10は、図4と同様のタイプである。そのため、ここでは、それらとの差異を中心に説明する。通信品質判定部34は、RF部20、ベースバンド処理部22、変復調部24を介して、サブチャネルの割当を要求している図示しない端末装置12からの受信信号の電力を測定する。無線リソース割当部38は、各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルのそれぞれを端末装置12に割り当てる。その際、無線リソース割当部38は、記憶部30に記憶されたしきい値と、通信品質判定部34からの受信電力とを比較する。
無線リソース割当部38は、受信電力がしきい値よりも大きければ、送信電力制御部40に対して、通信速度が低下する程度に送信強度を低下させるように指示する。例えば、受信電力から「16QAM」による通信が可能である場合、「QPSK」による通信しかできない程度の受信電力となるように、送信電力を低下するような指示がなされる。送信電力制御部40は、無線リソース割当部38からの指示をもとに、変復調部24、ベースバンド処理部22、RF部20を介して、端末装置12に対して送信電力の低下を指示する。また、無線リソース割当部38は、通信速度の低下に応じて、同一タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを当該端末装置12に割り当てる。
一方、無線リソース割当部38は、受信電力がしきい値以下であれば、当該端末装置12から要求されるスループットを確認し、割り当てるべきサブチャネルの数を特定する。複数のサブチャネルの割当が必要である場合、無線リソース割当部38は、異なった複数のタイムスロットを特定する。また、無線リソース割当部38は、特定したタイムスロットに含まれたサブチャネルを当該端末装置12に割り当てる。
つまり、無線リソース割当部38は、所定の端末装置12に対して複数のサブチャネルを割り当てる場合、当該端末装置12に対する受信電力が大きければ、周波数方向に複数のサブチャネルを割り当てる。その際、送信電力制御部40は、送信電力を下げさせるような制御を実行するので、当該タイムスロットに対する受信電力の増加が抑制される。その結果、当該タイムスロットに他の端末装置12を割り当てやすくなり、サブチャネルの有効利用が可能になる。一方、無線リソース割当部38は、当該端末装置12に対する受信電力が小さければ、時間方向に複数のサブチャネルを割り当てる。その結果、各タイムスロットでの受信電力の低下を抑制でき、通信速度の低下も抑制できる。
図8は、基地局装置10におけるサブチャネルの別の割当手順を示すフローチャートである。RF部20、ベースバンド処理部22、変復調部24を介して、無線制御部28は、端末装置12からの割当要求を受けつける(S50)。通信品質判定部34は、当該端末装置12に対する受信電力を測定する(S52)。複数のサブチャネルを使用する場合(S54のY)であり、受信電力がしきい値よりも大きければ(S56のY)、無線リソース割当部38は、同一タイムスロットの使用を決定し(S58)、決定したタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる。一方、受信電力がしきい値よりも大きくなければ(S56のN)、無線リソース割当部38は、異なったタイムスロットの使用を決定し(S60)、決定したタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる。複数のサブチャネルを使用しない場合(S54のN)、無線リソース割当部38は、当該端末装置12にサブチャネルを割り当てる(S62)。
本発明の実施例によれば、送信電力の低下を指示した端末装置の通信速度が指示前の通信速度よりも低くなる場合に、当該端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させるので、送信電力を低減するような制御がなされる端末装置に対してもスループットの低減を抑制できる。また、送信電力の低下を指示することによって、OFDMAの対象となる複数の端末装置に対する受信電力が近くなるので、FFTにおける精度を向上できる。また、受信特性を向上できる。また、割り当てるべきサブチャネルの数が増加することによって空きサブチャネルが不足すると、別のタイムスロットにおけるサブチャネルを割り当てるので、当該端末装置に対するスループットの低減を抑制できる。
また、目標値の高いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合よりも、目標値の低いタイムスロットに含まれたサブチャネルを割り当てる場合に、当該端末装置の通信速度を低下させながら、当該端末装置に割り当てるべきサブチャネルの数を増加させるので、スループットの低減を抑制できる。また、受信強度が大きい端末装置に対して、送信強度を低下させながら、同一タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを割り当て、受信強度が小さい端末装置に対して、異なったタイムスロットに含まれた複数のサブチャネルを割り当てるので、後からサブチャネルを割り当てる端末装置に対する通信速度の低減を抑制できる。また、既に割り当てたタイムスロットに他の端末装置を割り当てやすくなり、サブチャネルの有効利用が可能になる。また、各タイムスロットでの受信電力の低下を抑制でき、通信速度の低下も抑制できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 基地局装置、 12 端末装置、 20 RF部、 22 ベースバンド処理部、 24 変復調部、 26 IF部、 28 無線制御部、 30 記憶部、 32 制御チャネル決定部、 34 通信品質判定部、 38 無線リソース割当部、 40 送信電力制御部、 100 通信システム。