本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例は、基地局装置と、少なくともひとつの端末装置によって構成される通信システムに関する。通信システムにおいて、各フレームは、複数のタイムスロットが時間分割多重されることによって形成され、各タイムスロットは、複数のサブチャネルが周波数分割多重されることによって形成されている。また、各サブチャネルは、マルチキャリア信号によって形成されている。ここで、マルチキャリア信号としてOFDM信号が使用されており、周波数分割多重としてOFDMA方式が使用されている。OFDMA方式とは、OFDMを利用しながら複数の端末装置を周波数多重する技術である。基地局装置は、各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルのそれぞれを端末装置に割り当てることによって、複数の端末装置との通信を実行する。
各タイムスロットに含まれた複数のサブチャネルのそれぞれは、パケット信号に相当する。パケット信号は、先頭部分にトレーニング信号を配置し、トレーニング信号の後段に制御信号を配置するとともに、制御信号の後段にデータ信号を配置する。ここで、このように配置された制御信号およびデータ信号は、「シグナルシンボル」および「データシンボル」とそれぞれ呼ばれる。データシンボルはMACヘッダおよびペイロードを含み、ペイロードにデータが配置される。一般的に、制御信号はデータ信号よりも重要な情報といえるので、シグナルシンボルには、データシンボルよりも高い信頼性が要求される。そのため、シグナルシンボルに対する変調多値数は、データシンボルに対する変調多値数よりも小さい値に規定される。
一方、通信システムでは、複数種類の再送制御を規定する。また、再送制御の種類に応じて、制御情報の項目やパラメータの値が異なる。本来、制御情報は、データ信号よりも重要な情報といえるので、制御情報も、シグナルシンボルに含まれるべきである。しかしながら、シグナルシンボルのデータサイズは限られているので、制御情報の種類によってはシグナルシンボルに含むことができない場合もある。また、再送制御の種類によっては、制御情報の項目やパラメータの値を後日変更したいという要求がある。そのため、制御情報を柔軟に変更できる方が望ましい。これに対応するために、本実施例に係る通信システムは、以下の処理を実行する。
通信システムは、再送制御としてARQとHARQとを規定する。また、これらに合わせて、ARQ用の制御情報とHARQ用の制御情報も規定される。詳細は後述するが、HARQ用の制御情報のデータサイズは、ARQ用の制御情報のデータサイズよりも小さいものとする。そこで、通信システムは、HARQ用の制御情報をシグナルシンボルに含めるように規定し、ARQ用の制御情報をデータシンボルのMACヘッダに含めるように規定する。MACヘッダは、データシンボルに含まれるので、シグナルシンボルよりも容易にフォーマットを変更できる。そのため、HARQ用の制御情報は、データ信号よりも高い信頼性にて送信され、ARQ用の制御情報は、柔軟に変更される。なお、基地局装置および端末装置は、通信の際に、ARQとHARQとのいずれか一方を選択して使用する。ARQが選択された場合、HARQ用の制御情報には、ダミー信号が配置される。シグナルシンボルのフォーマットの変更を回避するためである。一方、HARQが選択された場合、ARQ用の制御情報は省略される。伝送効率の低下を抑制するためである。
図1は、本発明の実施例に係る通信システム100の構成を示す。通信システム100は、基地局装置10、端末装置12と総称される第1端末装置12a、第2端末装置12b、第3端末装置12cを含む。
基地局装置10は、一端に無線ネットワークを介して端末装置12を接続し、他端に図示しない有線ネットワークを接続する。また、端末装置12は、無線ネットワークを介して基地局装置10に接続する。基地局装置10は、複数の端末装置12に対して通信チャネルを割り当てることによって、複数の端末装置12との通信を実行する。具体的には、基地局装置10は、報知信号を報知しており、端末装置12は、報知信号を受信することによって、基地局装置10の存在を認識する。その後、端末装置12が基地局装置10に対してチャネル割当の要求信号を送信し、基地局装置10は、受信した要求信号に応答して、端末装置12に通信チャネルを割り当てる。
また、基地局装置10は、端末装置12に割り当てた通信チャネルに関する情報を送信し、端末装置12は、割り当てられた通信チャネルを使用しながら、基地局装置10との通信を実行する。その結果、端末装置12から送信されたデータは、基地局装置10を介して、有線ネットワークに出力され、最終的に有線ネットワークに接続された図示しない通信装置に受信される。また、通信装置から端末装置12への方向にもデータは伝送される。なお、図1には、ひとつの基地局装置10が示されているが、通信システム100は、複数の基地局装置10を含んでもよく、端末装置12は、いずれかの基地局装置10から通信チャネルを割り当ててもらえれば、通信を実行できる。
以上の説明において、通信チャネルは、前述のサブチャネルとタイムスロットの組合せによって特定される。また、基地局装置10は、複数のタイムスロットと、複数のサブチャネルを有しているので、複数のタイムスロットによってTDMAを実行しつつ、複数のサブチャネルによってOFDMAを実行する。
図2(a)−(c)は、通信システム100におけるフレーム構成を示す。図の横方向が時間軸に相当する。フレームは、8つのタイムスロットの時間多重によって形成されている。また、8つのタイムスロットは、4つの下りタイムスロットと4つの上りタイムスロットから構成されている。ここでは、4つの上りタイムスロットを「第1上りタイムスロット」から「第4上りタイムスロット」として示し、4つの下りタイムスロットを「第1下りタイムスロット」から「第4下りタイムスロット」として示す。また、図示したフレームは、連続して繰り返される。
なお、フレームの構成は、図2(a)に限定されず、例えば、4つのタイムスロットや16個のタイムスロットによって構成されてもよいが、ここでは、説明を明瞭にするために、フレームの構成を図2(a)として説明する。また、説明を簡潔にするために、上りのタイムスロットと下りのタイムスロットの構成は、同一であるとする。そのため、上りタイムスロットと下りタイムスロットのいずれかについてのみ説明を行う場合もあるが、他方のタイムスロットも同様の説明が有効である。さらに、図2(a)に示されたフレームが複数連続することによって、スーパーフレームが形成される。ここでは、一例として、「20」個のフレームによって、スーパーフレームが形成されているものとする。
図2(b)は、図2(a)のうちのひとつのタイムスロットの構成を示す。図の縦方向が周波数軸に相当する。図示のごとく、ひとつのタイムスロットは、「第1サブチャネル」から「第16サブチャネル」までの「16」個のサブチャネルの周波数多重によって形成される。また、これらの複数のサブチャネルは、周波数分割多重されている。各タイムスロットが図2(b)のように構成されているので、タイムスロットとサブチャネルとの組合せによって、前述の通信チャネルが特定される。また、図2(b)のうちのひとつのサブチャネルに対応したフレーム構成が図2(a)であるとしてもよい。なお、ひとつのタイムスロットに配置されるサブチャネルの数は、「16」個でなくてもよい。ここで、上りタイムスロットにおけるサブチャネルの割当と、下りタイムスロットにおけるサブチャネルの割当とは、同一であるものとする。また、スーパーフレームを単位にして、少なくともひとつの報知信号が割り当てられるものとする。例えば、スーパーフレームに含まれた複数の下りタイムスロットのうち、ひとつのタイムスロットにおけるひとつのサブチャネルに報知信号が割り当てられる。
図2(c)は、図2(b)のうちのひとつのサブチャネルの構成を示し、図2(c)は、前述のパケット信号に相当する。図2(a)や図2(b)と同様に、図の横方向が時間軸に相当し、図の縦方向が周波数軸に相当する。また、周波数軸に対して、「1」から「29」の番号を付与しているが、これらは、サブキャリアの番号を示す。このように、サブチャネルは、マルチキャリア信号によって構成されており、特にOFDM信号によって構成されている。図中の「TS」は、トレーニングシンボルに相当し、既知の値によって構成される。また、「SS」は、シグナルシンボルに相当する。「GS」は、ガードシンボルに相当し、ここに実質的な信号は配置されない。「PS」は、パイロットシンボルに相当し、既知の値によって構成される。「DS」は、データシンボルに相当し、送信すべきデータである。「GT」は、ガードタイムに相当し、ここに実質的な信号は配置されない。
図3は、通信システム100におけるサブチャネルの配置を示す。図3では、横軸に周波数軸が示されており、図2(b)に示したタイムスロットに対するスペクトルが示される。ひとつのタイムスロットには、前述のごとく、第1サブチャネルから第16サブチャネルの16個のサブチャネルが周波数分割多重されている。各サブチャネルは、マルチキャリア信号、ここでは、OFDM信号によって構成されている。
以上の構成による通信システム100の動作を説明する。図4は、通信システム100における通信手順を示すシーケンス図である。端末装置12と基地局装置10との間において、位置登録完了状態になる(S10)。端末装置12に対して、ユーザによる発呼操作がなされる(S12)。端末装置12は、基地局装置10に対して、無線リソース獲得要求SCCHを送信する(S14)。無線リソース獲得要求SCCHには、MACプロトコル種別、上位レイヤプロトコル種別等が含まれる。基地局装置10は、端末装置12に対して、無線リソース割当SCCHを送信する(S16)。無線リソース割当SCCHには、スロット番号、OFDMAチャネル番号、サービスフローID等が含まれる。ここで、スロット番号はタイムスロットの番号に相当し、OFDMAチャネル番号はサブチャネル番号に相当する。また、サービスフローIDは、基地局装置10と端末装置12との間においてサービスフローを特定するために割り当てられるIDであり、当該サービスフローが開始されてから終了するまで同一の値となる。
端末装置12と基地局装置10との間において、TCH同期がなされる(S18)。具体的に説明すると、端末装置12は、割り当てられたサブチャネルにおいて、基地局装置10に対してTCHアイドルバーストを送信する。基地局装置10は、TCHアイドルバーストの受信結果に応じて同期確立を判断する。基地局装置10は、端末装置12に対して、認証要求FACCHを送信する(S20)。認証要求FACCHには、認証乱数内容長、認証乱数、認証種別、鍵生成乱数内容長、鍵生成乱数等が含まれる。端末装置12は、基地局装置10に対して、認証応答FACCHを送信する(S22)。認証応答FACCHには、認証演算結果内容長、認証演算結果等が含まれる。端末装置12は、基地局装置10に対して、サービスフロー変更要求FACCHを送信する(S24)。サービスフロー変更要求FACCHには、サービスフローID、再送制御種別、ARQ制御IE、HARQ制御IE等が含まれる。ここで、再送制御種別は、再送制御処理の有無および再送制御手順を変更する場合に指定される。また、再送制御種別によって、ARQなし、シーケンシャル転送のARQ、ランダム転送のARQ、HARQのいずれかが指定される。
ARQ制御IEは、再送制御種別がシーケンシャル転送のARQまたはランダム転送のARQのときに存在する情報である。また、ARQ制御IEは、例えば、ARQウインドウサイズ、ARQ再送タイムアウト、ブロック生存時間の各情報を含む。なお、ARQウインドウサイズは、ARQ再送制御におけるウインドウサイズを変更する場合に指定される。また、ARQ再送タイムアウトは、ARQ再送制御における送信ブロックの再送時間を変更する場合に指定される。さらに、ブロック生存時間は、ARQ再送制御における送信ブロックの生存時間(ACK受信待ち時間)を変更する場合に指定される。HARQ制御IEは、再送制御種別がHARQのときに存在する情報である。また、HARQ制御IEは、例えば、HARQ方式、HARQ SN最大数、リトライ回数の各情報を含む。なお、HARQ方式では、HARQの方式が指定される。また、HARQ SN最大数では、HARQシーケンス番号の最大数が指定される。さらに、リトライ回数では、HARQのリトライ回数が指定される。
基地局装置10は、端末装置12に対して、サービスフロー変更応答FACCHを送信する(S26)。サービスフロー変更応答FACCHには、サービスフローID、処理結果等が含まれる。つまり、サービスフロー変更要求FACCHとサービスフロー変更応答FACCHとの組合せによって、ARQの有無やARQの種類が特定される。端末装置12は、基地局装置10に対して、パケット信号を送信し(S28)、基地局装置10は、有線ネットワークに対して、パケット信号を送信する(S30)。また、基地局装置10は、有線ネットワークからパケット信号を受信し(S32)、基地局装置10は、端末装置12に対して、パケット信号を送信する(S34)。
図5は、基地局装置10の構成を示す。基地局装置10は、RF部20と総称される第1RF部20a、第2RF部20b、第NRF部20n、ベースバンド処理部22、変復調部24、IF部26、無線制御部28、記憶部30を含む。また、無線制御部28は、制御チャネル決定部32、無線リソース割当部38を含む。
RF部20は、受信処理として、図示しない端末装置12から受信した無線周波数のマルチキャリア信号に対して周波数変換を実行し、ベースバンドのマルチキャリア信号を生成する。ここで、マルチキャリア信号は、図3のごとく形成されており、また、図2(a)の上りタイムスロットに相当する。さらに、RF部20は、ベースバンドのマルチキャリア信号をベースバンド処理部22に出力する。一般的に、ベースバンドのマルチキャリア信号は、同相成分と直交成分によって形成されるので、ふたつの信号線によって伝送されるべきであるが、ここでは、図を明瞭にするためにひとつの信号線だけを示すものとする。また、RF部20には、AGCやA/D変換部も含まれる。
RF部20は、送信処理として、ベースバンド処理部22から入力したベースバンドのマルチキャリア信号に対して周波数変換を実行し、無線周波数のマルチキャリア信号を生成する。さらに、RF部20は、無線周波数のマルチキャリア信号を送信する。なお、RF部20は、受信したマルチキャリア信号と同一の無線周波数帯を使用しながら、マルチキャリア信号を送信する。つまり、図2(a)のごとく、TDD(Time Division Duplex)が使用されているものとする。また、RF部20には、PA(Power Amplifier)、D/A変換部も含まれる。
ベースバンド処理部22は、受信動作として、複数のRF部20のそれぞれからベースバンドのマルチキャリア信号を入力する。ベースバンドのマルチキャリア信号は、時間領域の信号であるので、ベースバンド処理部22は、FFTによって、時間領域の信号を周波数領域に変換し、周波数領域の信号に対してアダプティブアレイ信号処理を実行する。また、ベースバンド処理部22は、タイミング同期、つまりFFTのウインドウの設定を実行し、ガードインターバルの削除も実行する。タイミング同期等には、公知の技術が使用されればよいので、ここでは、説明を省略する。ベースバンド処理部22は、アダプティブアレイ信号処理の結果を変復調部24へ出力する。ベースバンド処理部22は、送信動作として、変復調部24から、周波数領域のマルチキャリア信号を入力し、ウエイトベクトルによる分散処理を実行する。
ベースバンド処理部22は、送信動作として、変復調部24から入力した周波数領域のマルチキャリア信号に対して、IFFTによって、周波数領域の信号を時間領域に変換し、変換した時間領域の信号をRF部20へ出力する。また、ベースバンド処理部22は、ガードインターバルの付加も実行するが、ここでは説明を省略する。ここで、周波数領域の信号は、図2(b)のごとく、複数のサブチャネルを含み、さらにサブチャネルのそれぞれは、図2(c)の縦方向のごとく、複数のサブキャリアを含む。図を明瞭にするために、周波数領域の信号は、サブキャリア番号の順に並べられて、シリアル信号を形成しているものとする。
変復調部24は、受信処理として、ベースバンド処理部22からの周波数領域のマルチキャリア信号に対して、復調を実行する。周波数領域に変換したマルチキャリア信号は、図2(b)や(c)のごとく、複数のサブキャリアのそれぞれに対応した成分を有する。また、復調は、サブキャリア単位でなされる。変復調部24は、復調した信号をIF部26に出力する。また、変復調部24は、送信処理として、変調を実行する。変復調部24は、変調した信号を周波数領域のマルチキャリア信号としてベースバンド処理部22に出力する。
IF部26は、受信処理として、変復調部24から復調結果を受けつけ、復調結果を端末装置12単位に分離する。つまり、復調結果は、図3のごとく、複数のサブチャネルによって構成されている。そのため、ひとつのサブチャネルがひとつの端末装置12に割り当てられている場合、復調結果には、複数の端末装置12からの信号が含まれている。IF部26は、このような復調結果を端末装置12単位に分離する。IF部26は、分離した復調結果を図示しない有線ネットワークに出力する。その際、IF部26は、宛先を識別するための情報、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスにしたがって送信を実行する。
また、IF部26は、送信処理として、図示しない有線ネットワークから複数の端末装置12に対するデータを入力する。IF部26は、データをサブチャネルに割り当て、複数のサブチャネルからマルチキャリア信号を形成する。つまり、IF部26は、図3のごとく、複数のサブチャネルによって構成されるマルチキャリア信号を形成する。なお、データが割り当てられるべきサブチャネルは、図2(c)のごとく予め決められており、それに関する指示は、無線制御部28から受けつけるものとする。IF部26は、マルチキャリア信号を変復調部24に出力する。
無線制御部28は、基地局装置10の動作を制御する。無線制御部28は、図2(a)−(c)、図3のごとく、複数のサブチャネルの周波数多重によって形成されたタイムスロット、複数のタイムスロットの時間多重によって形成されたフレームを規定する。また、無線制御部28は、変復調部24等に対してパケット信号の形成を指示したり、再送制御を実行する。ここでは、無線制御部28の機能を以下の順に説明する。まず、(1)無線リソース割当部38、制御チャネル決定部32による通信チャネルの割当を説明する。次に、(2)通信チャネルが割り当てられたもとでの再送制御を説明する。次に、(3)再送制御に必要な制御情報が含まれたパケット信号の構成を説明する。
(1)通信チャネルの割当
無線制御部28は、変復調部24からRF部20を介して、報知信号を報知する。ここで、報知信号には、自らの識別番号および空きサブチャネル数の情報等を含める。なお、報知信号は、後述の制御チャネル決定部32によって決定されるサブチャネルに割り当てられる。無線リソース割当部38は、RF部20から変復調部24を介して、図示しない端末装置12からのサブチャネルの割当要求を受けつける。サブチャネルの割当要求は、前述の無線リソース獲得要求SCCHに相当する。
無線リソース割当部38は、割当要求を受けつけた端末装置12にサブチャネルを割り当てる。ここで、無線リソース割当部38は、上りタイムスロットおよび下りタイムスロットに含まれたサブチャネルを端末装置12に割り当てる。特に、上りタイムスロットにおけるサブチャネルの割当と、下りタイムスロットにおけるサブチャネルの割当は、対称になされるものとする。なお、無線リソース割当部38は、サブチャネルの割当の際に、無線リソース獲得要求SCCHに含まれたMACプロトコル種別、上位レイヤプロトコル種別等の情報を参照するが、ここでは、詳細を省略する。さらに、無線リソース割当部38は、当該端末装置12に対して、変復調部24からRF部20を介して、割当通知を送信する。割当通知は、前述の無線リソース割当SCCHに相当する。また、割当通知には、割り当てたサブチャネルおよびタイムスロットの情報が含まれている。以上の処理がなされた後、無線制御部28は、RF部20から変復調部24に、サブチャネルを割り当てた端末装置12との通信を実行させる。
制御チャネル決定部32は、報知信号をサブチャネルに割り当てる。ここで、報知信号とは、前述のごとく、端末装置12との通信を制御するために使用される情報が含まれた信号である。このような報知信号の重要性は、データが含まれたパケット信号よりも高いといえる。制御チャネル決定部32は、記憶部30を参照しながら、予め定めたサブチャネルを選択する。また、制御チャネル決定部32は、選択したサブチャネルを無線リソース割当部38に通知する。無線リソース割当部38は、制御チャネル決定部32からの通知にしたがって、報知信号にサブチャネルを割り当てる。記憶部30は、無線制御部28と連携し、端末装置12に割り当てたサブチャネルの情報や、制御チャネルの情報を記憶する。
(2)再送制御
RF部20からIF部26は、前述のごとく、シグナルシンボルとデータシンボルとが含まれたパケット信号を生成し、生成したパケット信号を送信する。無線制御部28は、RF部20からIF部26に対して、複数種類の再送制御を規定する。複数種類の再送制御とは、再送制御がなされるときの具体的な実現手段である。ここで、再送制御の種類は、ARQとHARQとに分類され、無線制御部28は、ARQとHARQのいずれかをRF部20からIF部26に実行させる。さらに、ARQは、シーケンシャル転送とランダム転送に分類される。シーケンシャル転送は、ストップ・アンド・ウエイト・ARQ、ゴー・バック・N・ARQを含み、ランダム転送は、選択再送ARQに相当する。以下では、ストップ・アンド・ウエイト・ARQ、ゴー・バック・N・ARQ、選択再送ARQ、HARQの順に説明する。
まず、ストップ・アンド・ウエイト・ARQとは、送信側が、パケット信号をひとつずつ送信する方式である。送信側は、受信側からのACKを未受信であれば、同一のパケット信号を再送する。ストップ・アンド・ウエイト・ARQにおいて、ARQウインドウサイズは、1になる。ここでは、基地局装置10が送信側であるとして説明する。図6は、無線制御部28において制御されるストップ・アンド・ウエイト・ARQの概要を示す。図6の上段には、基地局装置10における送受信動作に対応したタイムチャートが示され、図6の下段には、端末装置12における送受信動作に対応したタイムチャートが示される。ここで、データを含んだパケット信号は、下り方向に送信されるものとする。また、図6では、前述のフレームが「F1」から「F11」のごとく示される。なお、実際には、基地局装置10は、端末装置12へパケット信号を送信するために、ひとつのフレームのうちのひとつのタイムスロットを使用するが、ここでは、タイムスロットの区別を行わずに、単にフレームFとして示す。
また、ここでは、ARQ再送タイムアウトの期間を3フレームとする。基地局装置10は、シーケンス番号を付加したパケット信号を送信する。詳細は後述するが、ひとつのパケット信号には、ひとつのPDUが含まれており、シーケンス番号はPDUに付加されている。また、基地局装置10は、送信したPDUのACKを受信するまで、次のPDUを送信しない。さらに、基地局装置10は、「0」から順番にシーケンス番号を付与する。図6では、F1において、基地局装置10は、シーケンス番号「0」のPDUを送信し、端末装置12は、当該PDUを受信する。また、F2において、端末装置12は、受信したPDUに対するACKを送信し、基地局装置10は、当該ACKを受信する。ここで、基地局装置10は、ACKを受信できた場合、受信したACKに対応したシーケンス番号以前のPDUを正常に送信できたとみなす。その後、F4において、基地局装置10は、シーケンス番号「1」のPDUを送信する。当該PDUは、端末装置12に受信されないので、当該PDUに対するACKは、端末装置12から送信されない。その結果、F6において、ARQ再送タイムアウトが発生する。その際、基地局装置10は、F7において、シーケンス番号「1」のPDUを再送する。なお、基地局装置10は、ACK未受信PDUを最初に送信したときからブロック生存期間だけ経過すると、当該PDUを破棄し、次のPDUを送信する。
ARQを実現するために、基地局装置10は、PDU送信時に、後述するMAC HeaderのSNフィールドにシーケンス番号を付加する。シーケンス番号はサービスフロー単位で管理し、他のサービスフローへの影響が出ないこととする。受信データに対するARQでのACKの送信のために、端末装置12は、下りのタイムスロットとペアの上りタイムスロットを使用する。端末装置12は、ARQのACKとして、正常に受信できたシーケンス番号をMAC Header内のACK SNフィールドに格納する。
次に、ゴー・バック・N・ARQとは、送信側は連続的にPDUを送信する方式である。送信側は、受信側からのACKを未受信であれば、当該ACKに対応すべきパケット信号以降のパケット信号を再送する。図7は、無線制御部28において制御されるゴー・バック・N・ARQの概要を示す。ここで、ARQウインドウサイズは3とし、ARQ再送タイムアウトの期間を3フレームとする。基地局装置10は、図6と同様に、シーケンス番号を付加したPDUを送信する。また、基地局装置10は、ARQウインドウサイズ内であれば、送信したPDUのACKを受信しなくても、次のPDUを連続して送信する。さらに、基地局装置10は、「0」から順番にシーケンス番号を付与する。図7では、F1において、基地局装置10は、シーケンス番号「0」のPDUを送信し、端末装置12は、当該PDUを受信する。また、F2において、基地局装置10は、シーケンス番号「0」のPDUに対するACKを受信していなくても、シーケンス番号「1」のPDUを送信する。さらに、基地局装置10は、F3においても、同様にシーケンス番号「2」のPDUを送信する。
一方、端末装置12は、F1からF3において、シーケンス番号「0」から「2」のPDUを受信し、F2からF4において、各PDUに対するACKを送信する。ここで、基地局装置10は、ACKを受信できた場合、受信したACKに対応したシーケンス番号以前のPDUを正常に送信できたとみなす。その後、F4において、基地局装置10は、シーケンス番号「3」のPDUを送信する。当該PDUは、端末装置12に受信されないので、当該PDUに対するACKは、端末装置12から送信されない。しかしながら、基地局装置10は、F5およびF6において、シーケンス番号「4」および「5」のPDUを送信する。F6において、ARQ再送タイムアウトが発生する。その際、基地局装置10は、F7において、シーケンス番号「3」のPDUを再送する。つまり、基地局装置10は、ARQ再送タイムアウトが発生すると、ACK未受信のPDU以降に送信したすべてのPDUを再送する。さらに、基地局装置10と端末装置12は、同様の処理を繰り返し実行する。なお、基地局装置10は、ACK未受信PDUを最初に送信したときからブロック生存期間だけ経過すると、当該PDUを破棄し、次のPDUを送信する。
次に、選択再送ARQとは、送信側は連続的にPDUを送信する方式である。送信側は、受信側からのACKを未受信であれば、当該ACKに対応したパケット信号を再送する。図8は、無線制御部28において制御される選択再送ARQの概要を示す。ここで、ARQウインドウサイズは3とし、ARQ再送タイムアウトの期間を3フレームとする。基地局装置10は、図6と同様に、シーケンス番号を付加したPDUを送信する。また、基地局装置10は、PDUウインドウサイズ内であれば、送信したPDUのACKを受信しなくても、次のPDUを連続して送信する。また、基地局装置10は、「0」から順番にシーケンス番号を付与する。図8では、F1において、基地局装置10は、シーケンス番号「0」のPDUを送信し、端末装置12は、当該PDUを受信する。また、F2において、基地局装置10は、シーケンス番号「0」のPDUに対するACKを受信していなくても、シーケンス番号「1」のPDUを送信する。さらに、基地局装置10は、F3においても、同様にシーケンス番号「2」のPDUを送信する。
一方、端末装置12は、F1からF3において、シーケンス番号「0」から「2」のPDUを受信し、F2からF4において、各PDUに対するACKを送信する。ここで、基地局装置10は、ACKを受信できた場合、受信したACKに対応したシーケンス番号のPDUを正常に送信できたとみなす。その後、F4において、基地局装置10は、シーケンス番号「3」のPDUを送信する。当該PDUは、端末装置12に受信されないので、当該PDUに対するACKは、端末装置12から送信されない。しかしながら、基地局装置10は、F5およびF6において、シーケンス番号「4」および「5」のPDUを送信する。F6において、シーケンス番号「3」のPDUに対するARQ再送タイムアウトが発生する。その際、基地局装置10は、F7において、シーケンス番号「3」のPDUを再送する。つまり、基地局装置10は、ARQ再送タイムアウトが発生すると、ACK未受信のPDUを再送する。さらに、基地局装置10と端末装置12は、同様の処理を繰り返し実行する。なお、基地局装置10は、ACK未受信PDUを最初に送信したときからブロック生存期間だけ経過すると、当該PDUを破棄し、次のPDUを送信する。
HARQは、FECと再送制御を組み合わせることでパケット誤り訂正率を向上させた再送方式である。ここでは、HARQとして、IR(Incremental Redundancy)HARQを使用する。IR HARQとは、パンクチャードパターンを利用して誤り訂正率を向上する方式である。誤り訂正に失敗した場合、送信側は、初回のパンクチャー部分のみのデータを送信する。このとき送信データ量が減少するため、変調方式を下げて送信する。受信側は、パンクチャーを初回送信データで補完することで、誤り訂正率を向上させることができる。パンクチャード符号化データとパンクチャードパターンデータの判別、およびACK/NACKについては、シグナルシンボルにパラメータを格納する。
図9(a)−(i)は、図5の無線制御部28において制御されるHARQの概要を示す。図9(a)は、基地局装置10から初回に送信されるユーザデータを示す。ここでは、ユーザデータを「A0」から「A8」とする。図9(b)は、FEC符号化の結果を示す。ここでは、符号化率R=1/2の畳み込み符号化が実行されることによって、「X0」、「Y0」から「X8」、「Y8」の符号化データが生成される。図9(c)は、図9(b)の符号化データに対して、パンクチャード符号化がなされた結果を示す。図9(d)は、基地局装置10からの送信データを示す。図示のごとく、図9(c)のパンクチャード符号化がなされた結果がシリアルに並べられている。図9(e)は、端末装置12において受信された結果に対して、パンクチャード復号を実行した結果を示す。ここで、パンクチャード復号を実行した結果に誤りがなければ、端末装置12は、ビタビ復号を実行することによって、ユーザデータを再生する。一方、パンクチャード復号を実行した結果に誤りがあれば、端末装置12は、基地局装置10に対してNACKを送信する。
図9(f)は、図9(c)に対応したパンクチャードパターンのパンクチャー部分のデータを示す。基地局装置10は、端末装置12からのNACKを受信したときに、パンクチャード部分のデータを抽出する。図9(g)は、基地局装置10からの再送の際の送信データを示す。図示のごとく、図9(f)に示されたパンクチャード部分のデータが送信される。図9(h)は、端末装置12において受信されたパンクチャード部分のデータを示す。図9(i)は、IR法により、パンクチャーが補間された結果を示す。端末装置12は、図9(i)に示された結果に対して、復号を実行し、ユーザデータを再生する。なお、基地局装置10は、パンクチャードパターン送信後にNACKを受信すれば、パンクチャード符号化したPDUを再送する。また、基地局装置10は、端末装置12から、NACKもACKも受信できなければ、パンクチャード符号化したPDUを再送する。
基地局装置10は。HARQを実行する際に、ARQを実行する際と同様に、シーケンス番号を付加する。ただし、HARQにおけるシーケンス番号は、MACヘッダに含まれずに、データシンボルに含まれる。受信データに対するHARQ ACKの送信のために、端末装置12は、下りのタイムスロットとペアの上りのタイムスロットを使用する。
(3)パケット信号の構成
図10(a)−(d)は、図5の無線制御部28において生成されるシグナルシンボルの構成を示す。ここで、図10(a)は、上りシグナルシンボルに相当し、図10(b)は、下りシグナルシンボルに相当する。そのため、図10(a)は、端末装置12において生成される。MIは、変調パラメータ通知を示し、MRは、変調パラメータ要求を示す。PCは、送信出力制御要求を示し、TCは、タイムアライメント制御要求を示す。HCは、HARQ再送制御がなされる場合の送信側にて設定され、HAは、HARQ再送制御がなされる場合の受信側にて応答される。EDは、シグナルシンボルのエラー検出に使用される。
図10(c)は、HCフィールドの構成を示す。HCは、図示のごとく、4ビットのデータであり、再送有無、パンクチャー種別、HARQ SNを含む。再送種別は、HARQの再送を実行するか否かを示す。パンクチャー種別は、送信データのパンクチャード種別を示しており、パンクチャード符号化データあるいはパンチャーデータを示す。HARQ SNは、HARQのシーケンス番号を示す。図10(d)は、HAフィールドの構成を示す。HAは、図示のごとく、4ビットのデータであり、ACK有無、ACK種別、HARQ ACK SNを含む。ACK有無は、HARQ ACKがあるか否かを示す。ACK種別は、HARQ ACKの種別を示しており、ACKかNACKかを示す。HARQ ACK SNは、HARQ ACKのシーケンス番号を示す。
図11(a)−(b)は、図5の無線制御部28において生成されるデータシンボルの構成を示す。図11(a)において、データシンボルの先頭部分には、チャネル種別を識別するためのCIビットが設定される。CIに続いて、MACヘッダとペイロードが配置される。なお、MACヘッダとペイロードの組合せが、前述のPDUに相当する。また、データシンボルの後方部分には、16ビットのCRCとTail bitが設定される。ここで、Tail bitは、エラー訂正の復号時に必要となる付加ビットデータである。なお、データシンボルは、シグナルシンボルのMIによって指定された変調方式によって変調される。
図11(b)は、MACヘッダの構成を示す。「PF」は、ペイロードのパッキング状態を示すフラグである。なお、パッキングとは、ペイロード中に複数のデータを集約することであるが、ここでは、説明を省略する。PFが0であれば、ペイロードのデータはパッキングされておらず、PFが1であれば、ペイロードのデータはパッキングされている。「FF」は、ペイロードのフラグメント状態を示すフラグである。フラグメントとは、ペイロードのサイズよりも大きなサイズのデータを送信する際に、当該データを分割する処理である。ここでは、フラグメント処理の詳細な説明は省略する。FFが0であれば、ペイロードのデータにフラグメントがなされておらず、FFが1であれば、ペイロードのデータにフラグメントがなされている。
「AF」は、ARQ用のSNフィールドが有効であるか無効であるかを示すためのフラグである。有効の場合、MACヘッダにはSNフィールドが存在する。「AAF」は、ARQ ACK用のACK SNフィールドが有効であるか無効であるかを示すためのフラグである。有効の場合、MACヘッダにはACK SNフィールドが存在する。「NR」は、ARQ受信不可能フラグであり、受信側が送信側に対して、再送制御の停止・再開を通知するために使用される。「Len」は、1サブチャネル内のフレームフォーマットにおけるデータ部の長さをバイト単位で表す。「SN」は、シーケンス番号であり、サービスフローごとにインクリメント(mod 256)した値を示す。また、「SN」は、AFが有効である場合のみに存在するオプションフィールドである。「ACK SN」は、ARQの結果格納用フィールドであり、ARQ ACKのシーケンス番号を示す。また、「ACK SN」は、PDUごとにインクリメント(mod 256)した値で、正常に受信できたシーケンス番号を示す。なお、「SN」は、AFが有効である場合のみに存在するオプションフィールドである。
以上のパケット信号の構成をまとめると、次のようになる。無線制御部28は、HARQに対する制御情報、つまり、「HC」、「HA」をシグナルシンボルに含め、ARQに対する制御情報、つまり「SN」、「ACK SN」をデータシンボル中のMACヘッダに含める。図10(a)−(c)、図11(b)から明らかなように、HARQ用の制御情報のサイズは8ビットであり、ARQ用の制御情報のサイズは、16ビットである。つまり、前者は後者よりも少ない。また、HARQ用のシーケンス番号は2ビットであり、ARQ用のシーケンス番号は8ビットである。シーケンス番号が大きくなると、ARQウインドウサイズも大きくすることが可能になる。そのため、HARQのARQウインドウサイズは、ARQのARQウインドウサイズよりも小さくなるように規定される。
このように、サイズの小さい方のHARQ用の制御情報をシグナルシンボルに配置するので、HARQ用の制御情報に対する信頼性が向上される。一方、サイズの大きいARQ方のARQ用の制御情報をMACヘッダに配置するので、シグナルシンボルのデータ量の増加を抑制できる。特に、シグナルシンボルは、OFDM信号によって形成されるので、シグナルシンボルの増加はOFDMシンボル単位になされる。その結果、シグナルシンボル数が増加すると、伝送効率が段階に低下してしまう。そのため、シグナルシンボルに含めるべき制御情報のサイズは小さい方が望ましい。
無線制御部28は、HARQを実行する場合、ARQ用の制御情報をMACヘッダに含めることを省略する。一方、無線制御部28は、ARQを実行する場合、HARQ用の制御情報としてダミー情報を使用する。つまり、ARQ用の制御情報のサイズは、HARQ用の制御情報のサイズよりも大きいので、ARQ用の制御情報は使用しない場合に削除される。その結果、伝送効率の低下が抑制される。また、HARQ用の制御情報のサイズは、ARQ用の制御情報のサイズよりも小さく、かつシグナルシンボルのフォーマットを維持するために、HARQ用の制御情報は使用しない場合であっても削除されない。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成による基地局装置10の動作を説明する。図12は、無線制御部28における再送制御の処理手順を示すフローチャートである。無線制御部28は、HARQを使用する場合(S50のY)、MACヘッダ中のSN等を省略する(S52)。一方、無線制御部28は、HARQを使用しない場合(S50のN)、つまりARQを使用しない場合、シグナルシンボル中のHARQ SN等にダミー信号を挿入する(S54)。
本発明の実施例によれば、異なった再送制御のそれぞれに対応した制御情報をパケット信号の別の部分に配置するので、特定の部分のサイズの増加を抑制できる。また、シグナルシンボルとデータシンボルの両方に制御情報を配置するので、制御情報のサイズが大きくなっても、制御情報を伝送できる。また、シグナルシンボルにHARQ用の制御情報を配置するので、HARQ用の制御情報の伝送品質を向上できる。また、データシンボルにARQ用の制御情報を配置するので、ARQ用の制御情報のフォーマットの変更にも柔軟に対応できる。
また、HARQ用の制御情報のサイズがARQ用の制御情報のサイズよりも小さいので、シグナルシンボルのサイズの増加を抑制できる。また、HARQが実行されるときに、ARQ用の制御情報をMACヘッダに含めることを省略するので、伝送効率の低下を抑制できる。また、ARQが実行されるときに、HARQ用の制御情報にダミー信号を含めるので、シグナルシンボルのフォーマットを維持できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 基地局装置、 12 端末装置、 20 RF部、 22 ベースバンド処理部、 24 変復調部、 26 IF部、 28 無線制御部、 30 記憶部、 32 制御チャネル決定部、 38 無線リソース割当部、 100 通信システム。