JP4969900B2 - 危険領域の防護装置 - Google Patents

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Description

本発明は危険領域の防護装置に関し、特に自動機械における危険領域の防護装置に関する。
危険領域の防護装置、特に自動機械における危険領域の防護装置として、DE 199 38 639 A1に開示されているものがある。この装置は、光学的に監視される仮想的な柵を作り出すための第1手段、及び、前記柵が破られた場合に機械を停止するためのスイッチ信号を発生させるための第2手段を備えている。この装置の特徴は、前記第1手段が撮像ユニット及び所定の標的を有し、この標的の像を前記撮像ユニットにより撮影する点にある。そして、前記第2手段は、撮影された像と基準画像に基づくある特徴量とを比較する比較ユニットを有している。また、この防護装置の一形態においては、前記第1手段が更に前記所定の標的を照明するための光源を有する。
しかし、前記装置には根本的な欠点がある。例えば、前記従来の装置では、撮像ユニットや標的といった複数の構成要素を別々に取り付けて調整する必要がある。しかもその際、前記所定の標的が撮像ユニットの視野に入っていなければならない。また、前記所定の標的を視野に捕捉するには、撮像ユニットの向きを粗めに調整した後で手間のかかる画像処理を行う必要がある。更に、像を捕捉するには、広い空間内にある所定の標的を調整工程の間に確実に認識するために、視野の広い撮像ユニットを使用しなければならない。そのためには、2次元的な受光面を有する画像センサが必要となる。
また別の問題として、前記公知の装置では、安全性を高めるため、同じ危険領域に対して前記撮像ユニット及び前記所定の標的を二重に設置して安全性を確保する構成を採用していることが挙げられる。このような構成は、装置のコストを著しく増大させる。
また、前記公知の装置では、撮像ユニット及び照明装置の領域に前記所定の標的を配置することができない。このため、監視対象から外れた「不感帯」が前記領域に生じる。
DE 199 38 639 A1
本発明の課題は、危険領域の防護装置、特に自動機械における危険領域の防護装置において、コスト的に有利であり、しかも従来より安全性のレベルが高いものを提供することにある。
上記課題は、本発明に係る装置により解決される。即ち、本発明に係る危険領域の防護装置、特に自動機械における危険領域の防護装置は、
防護域を光学的に監視するための光学装置であって、それぞれ少なくとも1つの撮像ユニットを有する少なくとも2個の光学ユニットを前記防護域を挟んで対向配置して成る光学装置を備え、
前記光学ユニットが、前記防護域への侵入が発生したときに前記機械を停止させるための評価・切替ユニットに接続され、
前記撮像ユニットが、前記防護域を挟んで反対側に配置された標識を少なくとも撮影し、かつ
前記評価・切替ユニットが、撮影された画像を基準画像と比較する比較ユニットを備えるような防護装置であって、
各光学ユニットが、前記反対側に配置された標識を照明するための少なくとも1つの照明装置を備えること、及び
前記撮像ユニット、反対側の光学ユニットに対向する標識、及び前記照明装置が、共通のケーシングに格納され、かつ該ケーシングを基準に調整されること、
を特徴とするものである。
本発明では、撮像ユニット、標識及び照明装置を1つのケーシングにまとめて配置するとともに、これらの構成要素をそのケーシングの内部で調整するようにしたため、装置の設置作業において各構成要素を別々に調整する必要がない。また、照明装置、撮像ユニット及び標識に対してケーシングを1つ用意するだけでよい。これにより、設置にかかるコストを大きく低減させることができる。
1つのケーシング内に複数の撮像ユニット、複数の標識及び複数の照明装置を収容することも可能である。このようにすると、1つの装置で複数方向の危険領域の安全を確保することができる。従って、例えば2つの撮像ユニットを、その監視域の方向を90度だけずらして配置することができる。これら2つの撮像ユニットにより、危険領域を2方向から監視することが可能になる。この場合、それに付随する複数の照明装置及び複数の標識の向きも同様に90度だけずらす。
本発明の発展形態においては、第2の光学ユニットを第1の光学ユニットと同一の構成にすることにより、両者のケーシングの立体的な寸法が同一となるようにする。このように寸法を同一にすると、第1の光学ユニットに対して第2の光学ユニットを長手方向に反転させた状態で対面させて設置することが簡単にできる。2つの光学ユニット相互の位置は正確に決める必要はなく、光学ユニットの位置を粗調整するだけでよい。必要なのは、第1又は第2の光学ユニットの標識を第2又は第1の撮像ユニットから確実に見える位置に配置するということだけである。撮像ユニットについては、光学ユニットを設置してしまえばそれ以上調整を行わなくても標識を撮影することができ、しかも取得した画像情報の転送や前処理ができるような位置に配置することが好ましい。このようにすれば、標識の変化を撮像ユニットにより撮影し、その後それを評価することができる。
第1の光学ユニットの照明装置は、第2の光学ユニットの撮像ユニットから見える位置にあることが好ましい。逆に、第2の光学ユニットの照明装置は、第2の光学ユニットの撮像ユニットから見える位置に配置する。このようにすると、第1の光学ユニットの照明装置の光を第2の光学ユニットの撮像ユニットに作用させることや、その逆のことが可能になる。これにより、反対側の光学ユニットから撮像ユニットに的確に光を当てることが可能になる。こうして、照明装置により撮像ユニットを的確に刺激することができる。
第2又は第1の光学ユニットの照明装置から、第1又は第2の光学ユニットの撮像ユニットに、これら撮像ユニットの所定の撮像感度より高いレベル及び/又は低いレベルの光を当てることができるようにしてもよい。これにより、例えば撮像ユニットの作動パラメータや機能を検査することができる。
前記光学装置又は評価・切替ユニットには標識記憶手段を設けることが好ましい。標識記憶手段を設けることにより、装置を非常に容易に起動することができるようになる。標識を記憶するようにすれば、標識を正確に位置決めする必要がなくなる。標識の位置を粗調整しさえすれば、あとは標識記憶手段にそれを記憶させることができる。標識記憶手段は、例えば、入力内容や入力結果の目視確認に用いられる表示部を備えるキーパネル、キースイッチ及び/又は入力素子とする。
また、照明装置の少なくとも一つの作動パラメータを変化させるための手段を設けることが好ましい。このように照明装置を変化させると、標識の照明状態を変化させたり、撮像ユニットの照明状態を直接変化させたりすることができるという利点がある。
例えば、照明装置の作動パラメータを変化させるための手段を周期的にオンにするということが考えられる。これにより、撮像ユニットの機能を周期的にテストすることができる。このような自己診断テストは、機器の安全性のレベルを高めるための手段となる。
前記照明装置の作動パラメータは、光の強度及び/又は光のパルス幅及び/又は光のパルス間隔及び/又は光の波長とすることが好ましい。照明装置のこれらの作動パラメータを変化させることで、外部光の影響に対する標識全体の照明状態を様々に変化させることができる。これにより、パルス状の外部光によるノイズの影響を低減させることができる。
前記評価・切替ユニットは別のケーシングに格納することが好ましい。従って、光学ユニットと評価・切替ユニットとが別々に格納されることになる。この構成には、光学ユニットが小型化されて扱いやすくなり、狭い空間にも自在に設置や取り付けができるようになるという利点がある。一方、評価・切替ユニットは光学ユニットとは別の場所に配置することができる。また、このように両者を空間的に分離することで、電磁気的なノイズの影響を回避することができる。更に、他にも光学ユニットがある場合は、評価・切替ユニットを共用し、すべての光学ユニットをそれに接続することもできる。これにより、装置構成の柔軟性が著しく高くなる。
前記評価・切替ユニットは、照明装置及びそれに付随する撮像ユニットの制御に利用することができる。そのためには、光学ユニットと評価・切替ユニットとを情報伝送路で接続する。この情報伝送路を通じて、照明装置に対する評価・制御情報の送信及び/又は撮像ユニットに対する評価・制御情報の送受信を行うことができる。
前記情報伝送路は、ケーブル接続方式、バス接続方式、或いは無線伝送方式で構成することが好ましい。小型機械用の保護装置にはケーブル接続方式が特に好適である。大規模な装置や分散システムにはバス接続方式や無線伝送方式が推奨される。
ある有用な発展形態においては、前記標識がケーシングの側面全体に延在している。このようにすると、標識がケーシングの側部の表面全体を覆うことになる。これにより形成される防護域は、ケーシングの側面のどの位置にも不感帯のないものとなる。この形態は、限られた空間に光学ユニットを配置しなければならない場合に特に有効である。
追加の標識をモジュールの形でケーシングに取り付けることができるようにすると有利である。これにより、装置全体をまるごと取り替えることなく、本装置を防護域の広さに合わせて様々に変更することができる。
更に、前記ケーシングは、標識を適合させるために短縮可能に構成されている。従って、装置全体をまるごと取り替えることなく、ケーシングに沿って防護域の寸法を短くすることができる。
前記標識は、少なくとも2つの異なる領域、特にはっきり区別された明色領域と暗色領域を有している。撮像ユニット及び照明装置のための開口は、いずれも標識の暗色領域に配置することが好ましい。こうして標識に形成された開口を通じて、撮像ユニット及び照明装置が標識の内側に組み込まれる。このようにすると、ケーシングの側面全体に渡って標識を光学的に効率良く配置することができるため、不感帯の発生を回避できる。この形態は、光学ユニットを限られた空間に配置しなければならない場合に特に有利である。
別々の光学ユニットの撮像ユニットが同じ寸法の撮像面を有し、この撮像面に、様々な大きさ、及び様々な位置で標識の像が結像される。防護域の広さの違いに応じて撮像ユニットに変更を加える必要はない。本発明の装置では、面的な大きさが異なる様々な標識に対して、同じ撮像ユニットを使用することができる。これにより、装置のバリエーションを多数用意する必要がなくなり、それに関連する装置製造コストを大きく削減することができる。
ある特別な実施形態においては、前記光学ユニットが干渉フィルタを備えている。これにより、ノイズ光の影響をより低減することができるという効果が得られる。また、多色像の場合に生じる像のぼけが少なくなる。
本発明の更なる発展形では、前記光学ユニットが受光光学系を有している。これにより、撮像ユニット上に像を投影することができる。この受光光学系により、縦長で幅の狭い標識像を撮像ユニットの寸法に合わせることができる。
前記光学ユニットは絞りを備えることが好ましい。この絞りは、受光光学系の焦点に配置される。絞りを設けることで、焦点深度が改善され、所望の受光角度以外からの間接的な光の入射が抑制される。
前記絞りは金属材料で作ることが好ましい。これにより、受光光学系の領域における電磁気的な耐性が高まる。
撮像ユニットは、絞りの後方0.5〜2mmの位置に配置する。これにより、光学ユニットが非常に小型になり、場所をとらなくなる。この形態は、限られた空間に光学ユニットを配置しなければならない場合に特に有効である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施例に基づいて詳しく説明する。図1は本発明に係る装置の概略図であり、図2は標識の概略図である。
図1は、本発明に係る自動機械の危険領域の防護装置1を示す側面図である。この図に示した実施形態の装置1は、第1の光学ユニット2及び第2の光学ユニット4から成る。光学ユニット2及び4はそれぞれケーシング14及び14'に収容されている。これら2つの光学ユニット2及び4は情報伝送路26及び26'により評価・切替ユニット22に接続されている。光学ユニット2及び4は、それぞれ撮像ユニット8,8'、標識10,10'、照明装置28,28'、照明装置の作動パラメータを変化させるための手段18,18'、及び、受光光学系40,40'を含む。更に、光学ユニット2及び4はそれぞれ絞り38,38'を備えている。これらの光学要素は、ケーシング14,14'の内部で、これらケーシング14,14'を基準に調整されている。装置1の設置工程においては、光学ユニット2及び4の相互の位置を調整するだけでよい。
2つの光学ユニット2及び4は同一の構成を有しており、互いに長手方向に反転した形で対向し、距離をおいて配置されている。このような同じ構成を有する2つの光学ユニット2及び4の使用により、2つの防護域6及び6'を形成することができる。防護域6及び6'は、撮像ユニット8又は8'を標識10'又は10に対して配置することにより形成されるもので、その形状は三角形である。そして、2つの光学ユニットの幾何学的配置を工夫することにより、2つの三角形状の防護域6及び6'が組み合わさり、ほぼ正方形の防護域を形成している。
2つの光学ユニット2及び4は同一の構造を有している。このようにすると、装置1の設置や保管が極めて容易になる。2つの光学ユニット2及び4の間には、対向する撮像ユニット8又は8'で標識10'又は10を監視することにより防護域6又は6'が形成されている。防護域6又は6'が遮断されると、制御信号(例えば、機械の危険な動作を停止する信号)が出力される。
第1の光学ユニット2上の標識10は、第2の光学ユニット4の撮像ユニット8'から見える位置にあり、逆に、第2の光学ユニット4上の標識10'は、第1の光学ユニット2の撮像ユニット8から見える位置にある。標識10,10'は、撮像ユニット8,8'により簡単に認識できるような、コントラストに富むシンプルな模様となっている。この標識10,10'は、図2に示したように、明色領域35と暗色領域34が交互に並んだパターンとすることができる。2つの光学ユニット2及び4の標識10,10'には、それぞれ反対側にある照明装置28,28'から的確に光を当てることができる。これにより、標識10,10'を周囲の光に応じて効率よく照らし出すことができるようになるため、各撮像ユニット8',8は各標識10,10'を最適な状態で撮影することができる。
2つの光学ユニット2及び4の撮像ユニット8及び8'は装置内で斜めに対向している。照明装置28,28'は撮像ユニット8,8'の近くに配置されている。第1の光学ユニット2の照明装置28は、第2の光学ユニット4の撮像ユニット8'から見える位置にある。逆に、第2の光学ユニット4の照明装置28'は、第1の光学ユニット2の撮像ユニット8から見える位置にある。従って、反対側の照明装置28又は28'から撮像ユニット8,8'に光を当てることができる。こうして直接光を当てることにより、撮像ユニット8,8'に刺激を与え、検査することができる。
例えば、照明装置28',28から撮像ユニット8,8'に短いパルス光を次々に当てることができる。こうして、撮像ユニット8,8'が最大光量で照明されるとともに、照明装置28',28の短いパルス光によって撮像ユニットに識別信号が送られる。このように光を当てながら、装置1の内部における照明強度と照明時刻を検知することにより、撮像ユニット8,8'の機能に問題がないか検査することができる。この検査は装置の動作中に周期的に実行することができる。
照明状態を最適化するため、照明装置28,28'は、この照明装置の少なくとも1つの作動パラメータを変化させるための適切な手段18,18'を備えている。パラメータ変更手段18,18'の調節及び設定はオペレータが行うことができる。例えば、この手段18,18'により照明装置28,28'の作動パラメータを周期的にオンにすることができる。この作動パラメータは光の強度とすることができる。この場合、例えば光の強度を変更することにより、周囲の光又は他の外部光源に対して標識10,10'の照明状態を変化させることができる。更に、光のパルス幅や光のパルス間隔を変更することも可能である。これはノイズ光の影響を低減する上で特に有効である。更に別の有用な実施形態として、光の波長を変化させてもよい。これもまた、ノイズ光の影響を回避するための適切な方法である。
装置の起動時に、各標識10,10'をそれに対向する撮像ユニット8',8により記憶させることができる。そのため、本装置1は標識10,10'を記憶するための適切な手段を備えている。標識10,10'の記憶は、例えばキーパネル上で簡単な操作を行ったり、起動用ソフトウェアのメニュー項目を選択することにより実行される。装置の動作中に、先に記憶した標識10,10'とこれら標識10,10'の実際の像とを比較ユニット12で比較し、その結果に応じて評価・切替ユニット22から制御信号が出力される。
標識10又は10'は、光学ユニット2又は4の側面全体に延在していることが好ましい。このようにすると、光学ユニット2及び4を用いて、端部に不感帯のない防護域6及び6'を形成することができる。例えば半導体基板製造装置の材料供給口のような狭い空間においては、不感帯のない形態がまさに有益である。図2から分かるように、本実施例の標識10においては、撮像ユニット用開口30及び照明装置用開口32が標識10の暗色領域34の内側に配置されている。こうして、撮像ユニット及び照明装置と、それらに付随する開口30及び32とが、標識10の内側において最良の形で一体化されている。
追加モジュールの取り付けによりケーシング14,14'を延長できるようにするとともに、その追加モジュールにも標識の模様を刻印しておけば、標識をその追加モジュールにまで延長することができる。この追加モジュールは撮像ユニットの視野に収まるように配置する。追加された標識に合わせて撮像ユニットを改変する必要はない。同様に、追加された標識に合わせて照明装置を改変する必要もない。光学ユニットのケーシングを、標識の付いた範囲内で短くすることもできる。従って、光学的に監視される仮想的な柵を後から短縮することも可能になる。
2つの光学ユニット2及び4は評価・切替ユニット22により接続されている。評価・切替ユニット22は専用のケーシング16に格納することが好ましい。このようにすると、光学ユニット2及び4が小型になり、低コストで製造できるようになるという大きな利点がある。このとき、2つの光学ユニット2及び4に対して評価・切替ユニット22を1つだけケーシング16に用意することが好ましい。この場合、評価・切替ユニット22は、装置1の安全性のレベルを高めるために2重の伝送路を用意するなど、安全性を考慮して構成することが好ましい。こうして光学ユニット2及び4の評価及び制御を共通化することにより、評価・切替ユニット22を安価に製造することができる。評価・切替ユニット22内で情報を集中的に扱うことにより、無駄な配線や同期装置が不要になる。評価・切替ユニット22は情報伝送路26及び26'のみにより2つの光学ユニット2及び4と接続されている。情報伝送路26及び26'は、ケーブル接続方式、バス接続方式、或いは無線伝送方式で構成することができる。ケーブル接続方式は、本発明に係る装置1を安価に構成したい場合に利用できる。バス接続方式は、例えば診断機能を追加するなど、機能を拡張したい場合に特に適している。無線伝送や光学的伝送チャネルを利用した無線伝送方式は、空間的に分散したシステムに特に好適である。この方法では、長い距離に亘って配線を行う必要がなくなる。
評価・切替ユニット22を用いて、2つの光学ユニット2及び4の照明装置28及び28'並びに撮像ユニット8及び8'を共に制御し、評価することができる。ここで、第1の光学ユニット2の照明装置28の作動パラメータ及び第2の光学ユニット4の撮像ユニット8'を評価・切替ユニット22から変更できるようにすることが好ましい。このようにすると、第1の光学ユニット2における照明装置28の制御に基づいて、第2の光学ユニット4の撮像ユニット8'の評価を行うことができる。こうして、第1の光学ユニット2の照明装置28と、第2の光学ユニット4の撮像ユニット8'との同期が直接的に行われる。従って、光学的な同期処理は不要である。
本発明の有用な発展形態においては、各光学ユニットが撮像装置の手前に配置された干渉フィルタを備えている。この干渉フィルタにより外部光の影響が低減される。更に、多色像の場合に生じる像のぼけが少なくなる。従って、受光光学系を安価に構成することができる。
受光光学系40又は40'は、撮像ユニット8又は8'に標識10'又は10の鮮明な像を投影するためのものである。受光光学系40又は40'を用いると、標識10'又は10のまわりの領域まで撮影できる。これにより、様々な長さの標識10'又は10を、撮像ユニット8又は8'から様々な方向に、完全に撮影することができる。
更に、光学ユニット2及び4は、受光光学系40又は40'の焦点に配置された絞り38又は38'を備えている。そして、撮像ユニット8又は8'は絞り38又は38'の後方約0.5〜2mmの位置にある。絞り38又は38'を設けることで、焦点深度が改善され、所望の受光角度以外からの間接的な光の入射が抑制される。絞り38又は38'は金属で作ることが好ましい。このようにすると、不所望の電磁放射が受光光学系40又は40'を通じて撮像ユニット8,8'に到達することを防ぐことができる。
本発明に係る防護装置の概略図。 図1の装置に用いられている標識の概略図。
符号の説明
1…防護装置
2、4…光学ユニット
6、6'…防護域
8、8'…撮像ユニット
10、10'…標識
12…比較ユニット
14、14'…ケーシング
18、18'…パラメータ変更手段
22…評価・切替ユニット
26、26'…情報伝送路
28、28'…照明装置
30…撮像ユニット用開口
32…照明装置用開口
34…暗色領域
35…明色領域
38、38'…絞り
40、40'…受光光学系

Claims (13)

  1. 防護装置、特に自動機械における危険領域の防護装置であって、
    防護域(6,6')を光学的に監視するための光学装置であって、それぞれ少なくとも1つの撮像ユニット(8,8')を有する少なくとも2個の光学ユニット(2,4)を前記防護域(6,6')を挟んで対向配置して成る光学装置を備え、
    前記光学ユニットが、前記防護域への侵入が発生したときに前記機械を停止させるための評価・切替ユニット(22)に接続され、
    前記撮像ユニット(8,8')が、前記防護域(6,6')を挟んで反対側に配置された標識(10',10)を少なくとも撮影し
    記評価・切替ユニット(22)が、撮影された画像を基準画像と比較する比較ユニット(12)を備え、
    各光学ユニット(2,4)が、前記反対側に配置された標識(10',10)を照明するための少なくとも1つの照明装置(28,28')を備え、かつ、
    前記第1及び第2の光学ユニット(2,4)が、同一の構成を有し、互いに長手方向に反転した形で対向し、かつ距離をおいて配置されたものにおいて、
    前記撮像ユニット(8,8')、反対側の光学ユニット(4,2)に対向する標識(10',10)、及び前記照明装置(28,28')が、共通のケーシング(14,14')に格納され、かつ該ケーシング(14,14')を基準に調整されること、
    前記第2又は第1の光学ユニット(4,2)の照明装置(28',28)から、前記第1又は第2の光学ユニット(2,4)の撮像ユニット(8,8')に、該撮像ユニット(8,8')の所定の撮像感度より高いレベル及び/又は低いレベルの光を当てることができること、及び、
    前記第1又は第2の光学ユニット(2,4)の照明装置(28,28')が、前記第2又は第1の光学ユニット(4,2)の撮像ユニット(8,8')から見える位置にあること、
    を特徴とする防護装置。
  2. 請求項1に記載の防護装置において、前記標識(10,10')を記憶するための手段を備えることを特徴とするもの。
  3. 請求項1又は2に記載の防護装置において、前記照明装置(28,28')の少なくとも1つの作動パラメータを変更するための手段(18,18')を備えることを特徴とするもの。
  4. 請求項に記載の防護装置において、前記照明装置(28,28')の作動パラメータを変更するための手段(18,18')を周期的に作動させることができることを特徴とするもの。
  5. 請求項3又は4に記載の防護装置において、前記照明装置(28,28')の作動パラメータが、光の強度及び/又は光のパルス幅及び/又は光のパルス間隔及び/又は光の波長であることを特徴とするもの。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の防護装置において、前記評価・切替ユニット(22)が別のケーシング(16)に格納されることを特徴とするもの。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の防護装置において、前記光学ユニット(2,4)が、情報伝送路(26,26')により前記評価・切替ユニット(22)に接続されることを特徴とするもの。
  8. 請求項に記載の防護装置において、前記情報伝送路(26,26')が、ケーブル接続方式、バス接続方式、或いは無線伝送方式で構成されることを特徴とするもの。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の防護装置において、前記標識(10,10')が前記ケーシング(14,14')の側面全体に延在していることを特徴とするもの。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の防護装置において、追加の標識(10,10')をモジュールの形で前記ケーシング(14,14')に取り付けることができることを特徴とするもの。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の防護装置において、前記ケーシング(14,14')が、前記標識(10,10')を適合させるために短縮可能に構成されることを特徴とするもの。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の防護装置において、前記撮像ユニット(8,8')及び照明装置(28,28')のための開口(30,32)が前記標識(10,10')の暗色領域(34)に配置されることを特徴とするもの。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の防護装置において、別々の光学ユニット(2,4)の撮像ユニット(8,8')が同じ寸法の撮像面を有し、この撮像面に、様々な大きさ、及び様々な位置で標識(10,10')の像が結像されることを特徴とするもの。
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