JP4969736B2 - 継手構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば清浄性が要求される食品、薬品等の流体を対象とした通路の連結に好適に用いられる継手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
上述した継手として、例えばサニタリー用継手が知られている。この継手は、図9及び図10に示すように、内部流体通路103を有する雌継手101と、内部流体通路104を有する雄継手102とを備え、内部流体通路103および104はそれぞれ別の流体通路に接続される。雌継手101は、その下端に突き合わせ面101aを有し、雄継手102はその上端に突き合わせ面102aを有し、これら両突き合わせ面101a、102aを互いに同一軸線上で突き合わせることで、それぞれの内部流体通路103、104が連通する接続状態(図9の状態)になり、逆に互いに離すことで、内部流体通路103、104が切り離され、かつそれぞれが遮断される切り離し状態(図10の状態)になる。
【0003】
また、突き合わせ面101aには、環状シール部材としてのOリング105が環状溝106に収納されて設けられており、このOリング105により両突き合わせ面101a、102aの間がシールされている。具体的に、Oリング105はその一部が突き合わせ面101aから突き合わせ面102a側に突出した状態で設けられており、継手連結時には弾性変形した状態で相手側の突き合わせ面102aに密着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記環状溝106は、雌継手101と雄継手102を接続する際に、弾性変形したOリング105が逃げる箇所として底部を大きく広げてあり、その断面積がOリングの断面積以上、つまり充填率100%以下である、いわゆるアリ溝に形成されている。
【0005】
そのため、雌継手101と雄継手102の着脱の度に、Oリング105が圧縮・復元を繰り返すので、上述したアリ溝106の両縁部と接触するOリング部分が、アリ溝106の両縁部に対して摺動することとなる。これに伴い、毛細管現象による流入や、両継手101、102の着脱の繰り返しによるシール性能の低下による流入等により、流体がアリ溝底部へ入り込んで腐食等をひき起こす虞れがある。
【0006】
本発明は、このような従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、環状シール部材を収納する環状溝内へ流体の入込みを抑制することができる継手構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の継手構造は、互いに突き合わされる環状突き合わせ面をそれぞれ有する一対の継手と、一方の継手の突き合わせ面に沿って設けられ、継手連結時に他方の継手の突き合わせ面に弾性変形しながら密着する環状シール部材とを備えた継手構造であって、前記一方の継手の環状突き合わせ面に、前記シール部材がその一部を外側に突出させて脱落防止状態で収納される環状溝が設けられ、該環状溝の断面積が前記シール部材の断面積よりも小さく形成され、前記シール部材の溝収納部分の全域が前記環状溝と、隙間が無い状態でかつ圧縮された状態で接触するように前記溝収納部分が前記環状溝に収納されることにより、前記一対の継手の連結・切離しを行っても前記環状溝と前記溝収納部分とが相対的に移動することがなく、また前記環状溝へ流体が入り込まないように構成されており、継手連結時に、前記シール部材の前記環状溝から突出しかつ弾性変形した部分が突き合わせ面同士の隙間内で突き合わせ面に沿う方向に逃げるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の継手構造にあっては、シール部材が環状溝の中にプレロード(予圧)をかけられた状態で収納されており、継手連結時に、弾性変形したシール部材が突き合わせ面同士の隙間内で突き合わせ面に沿う方向に逃げるので、両継手の連結・切離しを行ってもシール部材が環状溝の両縁部に対して摺動することがなく、シール性能の低下による流体流入を防止でき、加えてシール部材の溝収納部分と環状溝との間に隙間が無いため、毛細管現象による流体流入も防止できるので環状溝内への流体の入り込みが防止され、腐食等の発生を防ぐことが可能になる。
【0009】
ここで、環状シール部材としては、断面形状が矩形や円形などのものを使用することができる。
【0010】
また、本発明の継手構造にあっては、前記環状溝は、その一部を構成する第1凹部が形成された継手本体と、この継手本体に取付けられ、該環状溝の残りを構成する第2凹部が形成された取付部材とにより形成されている構成とすることができる。
【0011】
この構成にあっては、環状溝が、その溝開口が狭く環状シール部材を環状溝内に装着し難い断面形状であっても、継手本体から取付部材を取外した状態で環状溝にシール部材を入れ、その後に取付部材を継手本体に取付けることにより、溝開口が狭い環状溝にシール部材を支障なく取付けることが可能となる。また、この構成にした場合には、全体がゴムからなる軟質のシール部材だけでなく、溝開口から押し込み難い硬度が高いシール部材、例えば内部がゴムで外側がテフロンコーティングされたシール部材などであっても、環状溝に容易に取付けすることができる。
【0012】
また、本発明の継手構造において、前記シール部材がOリングであって、前記環状溝の断面形状は、ほぼ円弧状であるとともに、少なくとも溝両縁部の曲率半径が溝内奥部の曲率半径よりも短い構成とすることができる。
【0013】
この構成にあっては、環状溝の両端部の曲率半径が溝内奥部の曲率半径よりも短くOリングが溝開口で絞り込まれているので、毛細管現象による流体の流入やシール性能の低下による流体の流入がより起こり難くなり、環状溝内へ流体の入込みを更に抑制することが可能となる。
【0014】
また、本発明の継手構造において、前記シール部材として断面矩形のシール部材を有し、前記環状溝は、該シール部材の四隅のうちの1つを外側に露出させる状態に形成されており、かつ、該シール部材が取付けられた前記一方の継手とは反対側の継手における突き合わせ面の一部が外側に向けて突出形成されているとともに、その突出部分がシール部材の露出部分に当接する構成とすることができる。
【0015】
この構成にあっては、断面矩形の環状シール部材を使用しても、環状溝内へ流体の入込みを抑制することができる。
【0016】
本発明において、継手同士を突き合わせる方向の荷重はシール部材のみで受けるようにしてもよいが、請求項5のように両継手に、これらの継手の連結時に互いに当接する当接部が設けられ、これら当接部の当接により突き合わせ面同士の間に一定寸法の隙間が確保される構成にすれば、シール部材の変形量を確実に規定でき、シール部材が過大な押圧力を受けて押し切られることを防止できる。また、本発明において、前記取付部材に形成された第2凹部を構成する庇部が、前記シール部材の溝収納部分を前記環状溝から脱落防止する構成部分であるように、或いは、前記Oリングの直径よりも所定寸法だけ短い幅寸法を有する前記環状溝の両縁部が、前記シール部材の溝収納部分を前記環状溝から脱落防止する構成部分であるようにすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき具体的に説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係る継手構造を適用した、一対のサニタリー用継手を連結した状態を示す正面断面図であり、図2は上記一対のサニタリー用継手の雌継手を示す正面断面図、図3は上記一対のサニタリー用継手の雄継手を示す正面断面図、図4は図1のA部分を拡大して示す正面断面図である。
【0019】
上記一対のサニタリー継手は、例えば塗料生産設備の製造タンクと他の設備との間に設置されるものであり、雌継手1と雄継手2とを有する。
【0020】
雌継手1は、図1と図2に示すように、内部を内部流体通路3とした筒状の雌継手本体10を有し、雌継手本体10の下端側には垂下筒部11が形成されており、垂下筒部11の上部内側は段付き状態になっていて、その段付部は環状の突き合わせ面13として機能する。上記突き合わせ面13にはそれに沿って環状溝14が形成されており、その環状溝14には、弾性材料からなる断面円形のOリング16が、その下端部を外側に突出させて収納されている。
【0021】
上記環状溝14は、雌継手本体10に環状の取付部材15をねじ止めすることにより形成されている。具体的には、図4に示すように、雌継手本体10の突き合わせ面13に環状に形成された断面円弧状の第1凹部10aと、取付部材15の内周面の下端部に形成されていて、前記第1凹部10aに連なる断面円弧状の第2凹部15aとにより構成される。
【0022】
環状溝14の断面形状は、その両縁部、つまり第1凹部10aの両端部10b、10cのうちの環状溝14の内周側における端部10bと、第2凹部15aの下端部15bとを除き、溝内奥部10dがOリング16の半径と同一の曲率半径の円弧状に形成されており、端部10bの曲率半径および下端部15bの曲率半径はOリング16の半径よりも徐々に下側になる程に短くして形成されている。また、環状溝14の溝開口14aの幅寸法Wは、弾性変形するOリング16の脱落防止を可能とすべく、Oリング16の直径よりも所定寸法だけ短くしてある。
【0023】
かかる環状溝14に対し、Oリング16は、第1凹部10aの内部に装着した後に取付部材15をねじ止めすることで予圧がかけられた状態で収納され、Oリング16の溝収納部分16aの全域は環状溝14と隙間の無い状態で圧接触し、かつ溝開口14a部分で絞り込まれている。なお、Oリング16を絞り込む環状溝14の両縁部である端部10bおよび下端部15bの範囲は、任意の長さにすることができる。
【0024】
雄継手2は、図3に示すように、内部を内部流体通路4とした有底筒状の雄継手本体20を有し、その雄継手本体20の周面には筒状の流体通路接続部21が内部流体通路4と連通するように取付けられている。この雄継手2の上端面は、前記突き合わせ面13と突き合わされる突き合わせ面22として機能する。
【0025】
かかる構成の雄継手2は底部側が固定されていて、上側から雌継手1を同一軸線上で接近させていくことで両継手1と2が連結され、所定の連結状態に図示しない固定手段により固定される。この連結に伴って、雌継手1の突き合わせ面13と、雄継手2の突き合わせ面22とが突き合わされていき、Oリング16の環状溝14からの突出部分が突き合わせ面22に接触した後、図4に破線にて示す状態から実線にて示す状態に弾性変形しながら密着する。このときOリング16の溝収納部分16aの全域は環状溝14と隙間の無い状態で接触しているので、Oリング16の弾性変形した部分が両突き合わせ面13と22の間において突き合わせ面に沿う方向に逃げ、これにより両突き合わせ面13と22の間には隙間30が形成されるとともにその隙間30が遮断される。これによって内部流体通路3と4は連通状態とされる。
【0026】
一方、上記とは逆に、雌継手1と雄継手2とを切離すと、内部流体通路3と4が分離される。
【0027】
したがって、第1実施形態にあっては、環状溝14がOリング16の溝収納部分16aの全域と接触し、かつOリング16の弾性変形した部分が両突き合わせ面13と22の間において突き合わせ面に沿う方向に逃げるように形成されているので、両継手1、2の連結・切離しを行ってもOリング16が環状溝14の両縁部、つまり端部10bと下端部15bに対して摺動することがなく、シール性能の低下による流体流入を防止できる。加えて、Oリング16の溝収納部分16aと環状溝14との間に隙間が無いため、毛細管現象による流体流入も防止できるので、環状溝14内へ流体の入り込みを抑制することができ、腐食等の発生を防ぐことが可能になる。
【0028】
更に、本実施形態では、環状溝14の両縁部10b、15bの曲率半径をOリング16の半径よりも短くして絞り込みをしているので、毛細管現象による流体の流入やシール性能の低下による流体の流入をより起こり難くでき、環状溝14内へ流体の入込みを更に抑制することが可能となる。また、溝開口14aの幅寸法WをOリング16の直径よりも短くしてあるので、その溝開口14aからOリング16が脱落するのを防止することができる。
【0029】
そして更に、本実施形態では、上述のように環状溝14を雌継手本体10と取付部材15で形成する構成としているので、Oリング16の取付け性を容易にすることが可能となる。すなわち、上述したようにOリング16の脱落防止を可能とすべく、溝開口14aの幅寸法WをOリング16の直径よりも所定寸法だけ短くしてある故に、特に幅寸法Wが小さい場合には、溝開口14aから直接溝14内にOリング16を嵌め込むことは困難となる。しかしながら、本実施形態の場合は、取付部材15を雌継手本体10から取り外すと、雌継手本体10のみにおける溝開口は、第1凹部10aの両端部10bと10cで挟まれた位置、つまり環状溝14の軸心寄りの位置になるので、前記幅寸法Wよりも大きくなる。よって、幅寸法Wよりも大きい雌継手本体10の溝開口を利用して環状溝14にOリング16を入れた後に取付部材15を継手本体10に取付けることにより、溝開口14aが狭い環状溝14にOリング16を支障なく取付けることが可能となる。この構成にした場合には、全体がゴムからなる軟質のOリングだけでなく、溝開口14aから押し込み難い硬度が高いOリング、例えば内部がゴムで外側がテフロンコーティングされたOリングなどであっても、環状溝14に容易に取付けすることが可能となり便利である。
【0030】
なお、上述した実施形態では溝内奥部10dの半径はOリング16の半径と同一寸法にしているが、Oリング16の半径よりも若干小さくしてもよい。そのようにした場合は、流体の流入を更に防止できるという利点がある。
【0031】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態を示す正面断面図である。
【0032】
この第2実施形態においては、継手2の突き合わせ面22に、隙間30の寸法を規制する円柱状をした隙間保持用の複数の突起31が、突き合わせ面22に沿って分散形成されている。この突起31は、例えば金属等の変形し難い材料からなり、その高さ寸法は、Oリング16が弾性変形と復元とが可能で、かつ流体から受ける内圧に拘わらずOリング16により隙間30を遮断できる寸法にすることが好ましい。
【0033】
この第2実施形態による場合には、Oリング16の弾性変形により両突き合わせ面13と22の間に隙間30を確保させ、かつその隙間30を遮断させることができることに加え、以下の効果がある。すなわち、Oリング16の弾性変形量を確実に規定でき、Oリング16の過大な押圧力を受けて、両突き合わせ面13と22とで押し切られたり破損することを防止できる。
【0034】
なお、突起31は内部通路3外に設けてもよい。また、本実施形態では円柱状の突起31を設けているが、本発明はこれに限らず、突き合わせ面22と同心状の環状に形成してもよい。また、本実施形態では突起31は継手2側に設けているが、Oリング16を取付けた継手1側に設けたり、両方の継手1と2に設けてもよい。或いは、突き合わせ面と異なる部分、例えば垂下筒部11の下端が、連結時において雄継手本体20側に位置する箇所に外向きの当接部を設け、その当接部と垂下筒部11の下端とが当接するようにしてもよい。
【0035】
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態に係る継手構造を適用した雌継手を示す正面断面図であり、図7はその相手側の雄継手を示す正面断面図、図8は図6のB部分を拡大して示す正面断面図である。
【0036】
この第3実施形態では、断面矩形のシール部材で隙間形成と遮断とを実行するように構成されている。具体的な構成を以下に述べる。
【0037】
雌継手1Aは、図6に示すように、雌継手本体10Aと、その雌継手本体10Aにねじ止めされる取付部材15Aとを有し、これら雌継手本体10Aおよび取付部材15Aで囲まれて環状溝40が形成されていて、その環状溝40に弾性材料からなる断面矩形の環状シール部材41が取付けられている。
【0038】
上記環状溝40は、図8に示すように、雌継手本体10Aの下端面42および垂れ下がり部43の第1凹部と、取付部材15Aの側面44および庇部45の第2凹部とで囲まれて構成されていて、下端面42と庇部45との間の寸法は環状シール部材41の厚み寸法よりも若干短く、また、垂れ下がり部43と側面44との間の寸法は環状シール部材41の幅寸法よりも若干短くなっている。
【0039】
環状シール部材41の環状溝40に収納された部分(溝収納部分)は、環状溝40により圧縮されていて、環状溝40と隙間無く接触し、かつ庇部45で環状シール部材41の抜け落ちが防止されている。
【0040】
この環状溝40からは、環状シール部材41の内周側の隅部近傍部41aが露出していて、その露出した隅部近傍部41aに、雄継手2Aの突き合わせ面50が突き合わされるようになっている。なお、雌継手本体10Aの突き合わせ面46は、下端面42と、その下側に取付けられた環状シール部材41の隅部近傍部41a及び取付部材15Aの下面とで構成される。
【0041】
雄継手2Aの突き合わせ面50は、図7に示すように、内周側に形成された環状の突出部51を有し、その突出部51が連結状態において前記露出した隅部近傍部41aを押圧する。この押圧により環状シール部材41の弾性変形した部分は、図8に実線にて示す状態から二点鎖線にて示すように、両突き合わせ面46と50の間において突き合わせ面に沿う方向に逃げる。
【0042】
したがって、この第3実施形態においては、第1実施形態と同様に、環状溝40が環状シール部材41の溝収納部分の全域と接触し、かつ環状シール部材41の弾性変形した部分が両突き合わせ面46と50の間において突き合わせ面に沿う方向に逃げるように形成されているので、両継手1A、2Aの連結・切離しを行っても環状シール部材41が環状溝40の両縁部に対して摺動することが抑制されて、シール性能の低下による流体流入を防止できる。加えて、環状シール部材41の溝収納部分と環状溝40との間に隙間が無いため、毛細管現象による流体流入も防止できるので、環状溝40内へ流体の入り込みを抑制することができ、腐食等の発生を防ぐことが可能になる。
【0043】
また、環状溝40が、雌継手本体10Aと、これに取付けられる取付部材15Aとにより形成されているので、環状シール部材41の取付け性に優れる。
【0044】
なお、この第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、突き合わせ面に隙間形成用の突起を設けるようにするのが好ましい。
【0045】
また、上述した第1実施形態〜第3実施形態において環状シール部材を雌継手側に取付けるようにしているが、本発明はこれに限らず、環状シール部材を雄継手側に取付ける構成としてもよいことは勿論である。
【0046】
また、上述した第1実施形態〜第3実施形態においては、継手本体に1つの取付部材を取付けて環状溝を形成するようにしているが、本発明はこれに限らず、継手本体に対して2以上の取付部材を取付けて環状溝を形成するようにしてもよい。例えば、継手本体に形成した凹部を挟んで両側に取付部材を取付けたり、或いは、継手本体に形成した凹部の片方側に2以上の取付部材を取付けるようにすることができる。
【0047】
また、本発明は、サニタリー用継手に限らず、その他の各種継手に広く適用することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明による場合には、シール部材が環状溝の中に圧縮して予圧をかけられた状態で収納されており、継手連結時に、弾性変形したシール部材が突き合わせ面同士の隙間内で突き合わせ面に沿う方向に逃げるので、両継手の連結・切離しを行ってもシール部材が環状溝の両縁部に対して摺動することが防止されて、摺動に起因して流体がシール部材と環状溝との間に入り込むことを防止でき、また、摺動しないからシール性能の低下による流体流入を防止でき、加えてシール部材の溝収納部分と環状溝との間に隙間が無いため、毛細管現象による流体流入も防止できるので環状溝内への流体の入り込みを防止でき、腐食等の発生を防ぐことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る継手構造を適用した、一対のサニタリー用継手を連結した状態を示す正面断面図である。
【図2】図1のサニタリー用継手の雌継手を示す正面断面図である。
【図3】図1のサニタリー用継手の雄継手を示す正面断面図である。
【図4】図1のA部分を拡大して示す正面断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示す正面断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る継手構造を適用したサニタリー用雌継手を示す正面断面図である。
【図7】図6の雌継手の相手側のサニタリー用雄継手を示す正面断面図である。
【図8】図6のB部分を拡大して示す正面断面図である。
【図9】従来のサニタリー用継手の連結状態を示す正面断面図である。
【図10】従来のサニタリー用継手を切り離した状態を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1、1A 雌継手
2、2A 雄継手
10、10A 雌継手本体
13、22 突き合わせ面
14、40 環状溝
15、15A 取付部材
16 Oリング(環状シール部材)
30 隙間
31 突起
41 環状シール部材
Claims (7)
- 互いに突き合わされる環状突き合わせ面をそれぞれ有する一対の継手と、
一方の継手の突き合わせ面に沿って設けられ、継手連結時に他方の継手の突き合わせ面に弾性変形しながら密着する環状シール部材とを備えた継手構造であって、
前記一方の継手の環状突き合わせ面に、前記シール部材がその一部を外側に突出させて脱落防止状態で収納される環状溝が設けられ、該環状溝の断面積が前記シール部材の断面積よりも小さく形成され、前記シール部材の溝収納部分の全域が前記環状溝と、隙間が無い状態でかつ圧縮された状態で接触するように前記溝収納部分が前記環状溝に収納されることにより、前記一対の継手の連結・切離しを行っても前記環状溝と前記溝収納部分とが相対的に移動することがなく、また前記環状溝へ流体が入り込まないように構成されており、
継手連結時に、前記シール部材の前記環状溝から突出しかつ弾性変形した部分が突き合わせ面同士の隙間内で突き合わせ面に沿う方向に逃げるように構成されていることを特徴とする継手構造。 - 前記環状溝は、その一部を構成する第1凹部が形成された継手本体と、この継手本体に取付けられ、該環状溝の残りを構成する第2凹部が形成された取付部材とにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の継手構造。
- 前記シール部材がOリングであって、前記環状溝の断面形状は、ほぼ円弧状であるとともに、少なくとも溝両縁部の曲率半径が溝内奥部の曲率半径よりも短いことを特徴とする請求項1または2に記載の継手構造。
- 前記シール部材として断面矩形のシール部材を有し、前記環状溝は、該シール部材の四隅のうちの1つを外側に露出させる状態に形成されており、かつ、該シール部材が取付けられた前記一方の継手とは反対側の継手における突き合わせ面の一部が外側に向けて突出形成されているとともに、その突出部分がシール部材の露出部分に当接することを特徴とする請求項1または2に記載の継手構造。
- 両継手に、これらの継手の連結時に互いに当接する当接部が設けられ、これら当接部の当接により突き合わせ面同士の間に一定寸法の隙間が確保されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の継手構造。
- 前記取付部材に形成された第2凹部を構成する庇部が、前記シール部材の溝収納部分を前記環状溝から脱落防止する構成部分であることを特徴とする請求項2に記載の継手構造。
- 前記Oリングの直径よりも所定寸法だけ短い幅寸法を有する前記環状溝の両縁部が、前記シール部材の溝収納部分を前記環状溝から脱落防止する構成部分であることを特徴とする請求項3に記載の継手構造。
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