JP4969010B2 - Hiv複製阻害性ピリミジンのプロドラッグ - Google Patents
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Description
本発明は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)複製阻害性ピリミジンのプロドラッグに関する。またそれは、医薬(medicine)としてのそれらの使用、特に、ウイルス感染症の治療用薬物(medicament)の製造のためのそれらの使用、それらの製造およびそれらを含んでなる組成物に関する。
【0002】
WO99/50250(JAB1365)およびWO00/27825(JAB1425)は、HIV阻害性を有する置換アミノピリミジン誘導体を開示している。
欧州特許出願公開第0,270,111号は、殺菌・殺カビ活性を有するピリミジン誘導体を記述している。
WO95/10506は、アセトニトリル,[[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル](4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)アミノ]−;アセトニトリル、[[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル](4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)アミノ]−,1塩酸塩;1,2−エタンジアミン,N−[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル]−N−(4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)−N’,N’−ジエチル;および1,2−エタンジアミン,N−[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル]−N−(4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)−N’,N’−ジメチルを含むN−アルキル−N−アリール−ピリミジンアミンに関する。該化合物は、CRF(副腎皮質刺激ホルモン放出因子)受容体におけるアンタゴニストとして開示されており、そして精神障害および神経疾患に対して治療効果を有することが請求されている。
【0003】
本発明は、先行技術化合物とは構造および薬理学的プロフィルにおいて異なる置換アミノピリミジン誘導体に関する。本化合物はHIV複製阻害性化合物のプロドラッグである。このことは、それらがそれを必要とする被験者に投与された後に対応するピリミジン型HIV複製インヒビター自体に転化されることを意味する。
【0004】
本発明は、式
の化合物、そのN−オキシド型、製薬学的に許容しうる付加塩、第4級アミンおよび立体化学的異性型に関していて、式中、
R1は、シアノ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、ニトロ、C1-12アルキルオキシ、ヒドロキシC1-12アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシC1-12アルキルオキシ、C1-6アルキルカルボニルオキシC1-12アルキルオキシ、アリール1カルボニルオキシC1-12アルキルオキシもしくはHet1カルボニルオキシC1-12アルキルオキシにより置換されたC1-6アルキル;−S(=O)−R8;−S(=O)2−R8;C7-12アルキルカルボニル;C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニル;ヒドロキシカルボニルC1-6アルキルカルボニル;アリール1C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニル;Het1C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニル;R9R10N−C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニルであり、
(A1)(A2)N−は、式(A1)(A2)N−Hの対応する中間体の共有結合型であり、この場合、式(A1)(A2)N−Hの該中間体は、式
【0005】
【化8】
【0006】
のピリミジン、そのN−オキシド、製薬学的に許容しうる付加塩、第4級アミンおよび立体化学的異性型であって、式中、
−a1=a2−a3=a4−は、式
−CH=CH−CH=CH− (a−1);
−N=CH−CH=CH− (a−2);
−N=CH−N=CH− (a−3);
−N=CH−CH=N− (a−4);
−N=N−CH=CH− (a−5);
の二価の基を表し、
nは、0,1,2,3もしくは4であり;そして−a1=a2−a3=a4−が(a−1)である場合は、またnは5であってもよく;
各R2は、独立して、ヒドロキシ、ハロ、場合によってはシアノもしくは−C(=O)R6によって置換されているC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルケニル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルキニル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、アミノカルボニル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR6、−NH−S(=O)pR6、−C(=O)R6、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R6、−C(=NH)R6もしくは式
【0007】
【化9】
【0008】
[式中、各A1は、独立してN,CHもしくはCR6であり;そしてA2は、NH,O,SもしくはNR6である]
の基であり、
Lは、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C3-7シクロアルキルであって、該基の各々は、
*C3-7シクロアルキル、
*ハロ、C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルキルオキシ、シアノ、アミノカルボニル、ニトロ、アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシおよびC1-6アルキルカルボニルから各々独立して選ばれる置換基1,2,3もしくは4個により各々場合によっては置換されている、インドリルもしくはイソインドリル、
*芳香環の各々がR2について定義された置換基から各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により場合によっては置換されていてもよい、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルもしくはピリダジニル、
から独立して選ばれる置換基1もしくは2個により置換されていて;
または
Lは、−X1−R3もしくは−X2−Alk−R11
[式中、AlkはC1-4アルカンジイルであり;
R3およびR11は各々独立して、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルもしくはピリダジニルであって、該芳香環の各々はR2について定義された置換基から各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により場合によっては置換されていてもよく;そして
X1およびX2は各々独立して、−NR7−,−NH−NH−,−N=N−,−O−,−C(=O)−,−CHOH−,−S−,−S(=O)−もしくは−S(=O)2−である]
であり;
Qは、水素、C1-6アルキル、ハロ、ポリハロC1-6アルキルもしくは−NR4R5を表し;そして
R4およびR5は、水素、ヒドロキシ、C1-12アルキル、C1-12アルキルオキシ、C1-12アルキルカルボニル、C1-12アルキルオキシカルボニル、C1-12アルキルチオカルボニル、アリール、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノ、モノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノカルボニルから各々独立して選ばれるが、前記C1-12アルキル基の各々は、ヒドロキシ、C1-6アルキルオキシ、ヒドロキシC1-6アルキルオキシ、カルボキシル、C1-6アルキルオキシカルボニル、シアノ、アミノ、イミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR12、−NH−S(=O)pR12、−C(=O)R12、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R12、−C(=NH)R12、アリールおよびHetから各々独立して選ばれる置換基1もしくは2個により、場合によっては、そして各々個々に置換されていてもよく;または
R4およびR5は一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、アジドもしくはモノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノC1-4アルカンジイルを形成してもよく;
R6は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
R7は、水素;アリール;ホルミル;C1-6アルキルカルボニル;C1-6アルキル;C1-6アルキルオキシカルボニル;
ホルミル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルオキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシにより置換されているC1-6アルキル;
C1-6アルキルオキシカルボニルにより置換されているC1-6アルキルオキシC1-6アルキルカルボニルであり;
R8はC1-6アルキル、アリール1もしくはHet1であり;
R9およびR10は各々独立して、水素、C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルから選ばれるか;または
R9およびR10は一緒になって、O,NR13,CH2もしくは直接結合であるZとともに式−CH2−CH2−Z−CH2−CH2−の二価の基を形成し;
R12は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
R13は、水素、C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルであり;
R14は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
Yは、水素、ヒドロキシ、ハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、ハロゲン原子1個以上により場合によっては置換されているC2-6アルケニル、ハロゲン原子1個以上により場合によっては置換されているC2-6アルキニル、シアノもしくは−C(=O)R14により置換されているC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR14、−NH−S(=O)pR14、−C(=O)R14、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R14、−C(=NH)R14もしくはアリールを表し;
pは1もしくは2であり;
アリール1はフェニルか、またはハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、ポリハロC1-6アルキルおよびポリハロC1-6アルキルオキシから各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により置換されているフェニルであり;
アリールはフェニルか、またはハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、ポリハロC1-6アルキルおよびポリハロC1-6アルキルオキシから各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により置換されているフェニルであり;、
Het1は、飽和、部分飽和もしくは不飽和の(芳香族)複素環式基であって、該飽和複素環式基は、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニルから選ばれ;該部分飽和複素環式基は、イミダゾリニル、ピラゾリニル、ピロリニル、4,5−ジヒドロ−オキサゾリル、4,5−ジヒドロ−チアゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニルから選ばれ;そして該芳香族複素環式基は、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニルから選ばれるが、該芳香族複素環式基の各々は、場合によってはC1-4アルキルにより置換されていてもよく;Hetは、飽和、部分飽和もしくは不飽和の(芳香族)複素環式基であって、該飽和複素環式基は、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニルから選ばれるが、該飽和複素環式基の各々は、オキソ基により場合によっては置換されていてもよく;該部分飽和複素環式基は、イミダゾリニル、ピラゾリニル、ピロリニル、4,5−ジヒドロ−オキサゾリル、4,5−ジヒドロ−チアゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニルから選ばれ;そして該芳香族複素環式基は、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニルから選ばれるが、該芳香族複素環式基の各々は、場合によってはヒドロキシにより置換されていてもよい;但し
アセトニトリル,[[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル](4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)アミノ]−;
アセトニトリル、[[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル](4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)アミノ]−,1塩酸塩;
1,2−エタンジアミン,N−[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル]−N−(4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)−N’,N’−ジエチル;1,2−エタンジアミン,N−[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル]−N−(4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)−N’,N’−ジメチル
は含まれないという条件が必要である。
【0009】
また、本発明は、化合物が式
(A1)(A2)N−R1 (I)
の化合物、そのN−オキシド型、製薬学的に許容しうる付加塩、第4級アミンおよび立体化学的異性型である、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症の予防または治療用薬物の製造のための化合物の使用に関していて、式中、
R1は、シアノ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、ニトロ、C1-12アルキルオキシ、ヒドロキシC1-12アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシC1-12アルキルオキシ、C1-6アルキルカルボニルオキシC1-12アルキルオキシ、アリール1カルボニルオキシC1-12アルキルオキシもしくはHet1カルボニルオキシC1-12アルキルオキシにより置換されたC1-6アルキル;−S(=O)−R8;−S(=O)2−R8;C7-12アルキルカルボニル;C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニル;ヒドロキシカルボニルC1-6アルキルカルボニル;アリール1C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニル;Het1C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニル;R9R10N−C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニルであり、
(A1)(A2)N−は、式(A1)(A2)N−Hの対応する中間体の共有結合型であり、この場合、式(A1)(A2)N−Hの該中間体は、式
【0010】
【化10】
【0011】
のピリミジン、そのN−オキシド、製薬学的に許容しうる付加塩、第4級アミンおよび立体化学的異性型であって、式中、
−a1=a2−a3=a4−は、式
−CH=CH−CH=CH− (a−1);
−N=CH−CH=CH− (a−2);
−N=CH−N=CH− (a−3);
−N=CH−CH=N− (a−4);
−N=N−CH=CH− (a−5);
の二価の基を表し、
nは、0,1,2,3もしくは4であり;そして−a1=a2−a3=a4−が(a−1)である場合は、またnは5であってもよく;
各R2は、独立して、ヒドロキシ、ハロ、場合によってはシアノもしくは−C(=O)R6によって置換されているC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルケニル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルキニル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、アミノカルボニル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR6、−NH−S(=O)pR6、−C(=O)R6、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R6、−C(=NH)R6もしくは式
【0012】
【化11】
【0013】
[式中、各A1は、独立してN,CHもしくはCR6であり;そしてA2は、NH,O,SもしくはNR6である]
の基であり、
Lは、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C3-7シクロアルキルであって、該基の各々は、
*C3-7シクロアルキル、
*ハロ、C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルキルオキシ、シアノ、アミノカルボニル、ニトロ、アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシおよびC1-6アルキルカルボニルから各々独立して選ばれる置換基1,2,3もしくは4個により各々場合によっては置換されている、インドリルもしくはイソインドリル、
*芳香環の各々がR2について定義された置換基から各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により場合によっては置換されていてもよい、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルもしくはピリダジニル、
から独立して選ばれる置換基1もしくは2個により置換されていてもよく;
または
Lは、−X1−R3もしくは−X2−Alk−R11
[式中、AlkはC1-4アルカンジイルであり;
R3およびR11は各々独立して、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルもしくはピリダジニルであって、該芳香環の各々はR2について定義された置換基から各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により場合によっては置換されていてもよく;そして
X1およびX2は各々独立して、−NR7−,−NH−NH−,−N=N−,−O−,−C(=O)−,−CHOH−,−S−,−S(=O)−もしくは−S(=O)2−である]
であり;
Qは、水素、C1-6アルキル、ハロ、ポリハロC1-6アルキルもしくは−NR4R5を表し;そして
R4およびR5は、水素、ヒドロキシ、C1-12アルキル、C1-12アルキルオキシ、C1-12アルキルカルボニル、C1-12アルキルオキシカルボニル、C1-12アルキルチオカルボニル、アリール、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノ、モノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノカルボニルから各々独立して選ばれるが、前記C1-12アルキル基の各々は、ヒドロキシ、C1-6アルキルオキシ、ヒドロキシC1-6アルキルオキシ、カルボキシル、C1-6アルキルオキシカルボニル、シアノ、アミノ、イミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR12、−NH−S(=O)pR12、−C(=O)R12、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R12、−C(=NH)R12、アリールおよびHetから各々独立して選ばれる置換基1もしくは2個により、場合によっては、そして各々個々に置換されていてもよく;または
R4およびR5は一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、アジドもしくはモノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノC1-4アルカンジイルを形成してもよく;
R6は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
R7は、水素;アリール;ホルミル;C1-6アルキルカルボニル;C1-6アルキル;C1-6アルキルオキシカルボニル;
ホルミル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルオキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシにより置換されているC1-6アルキル;
C1-6アルキルオキシカルボニルにより置換されているC1-6アルキルオキシC1-6アルキルカルボニルであり;
R8はC1-6アルキル、アリール1もしくはHet1であり;
R9およびR10は各々独立して、水素、C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルから選ばれるか;または
R9およびR10は一緒になって、O,NR13,CH2もしくは直接結合であるZとともに式−CH2−CH2−Z−CH2−CH2−の二価の基を形成し;
R12は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
R13は、水素、C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルであり;
R14は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
Yは、水素、ヒドロキシ、ハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、ハロゲン原子1個以上により場合によっては置換されているC2-6アルケニル、ハロゲン原子1個以上により場合によっては置換されているC2-6アルキニル、シアノもしくは−C(=O)R14により置換されているC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR14、−NH−S(=O)pR14、−C(=O)R14、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R14、−C(=NH)R14もしくはアリールを表し;
pは1もしくは2であり;
アリール1はフェニルか、またはハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、ポリハロC1-6アルキルおよびポリハロC1-6アルキルオキシから各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により置換されているフェニルであり;
アリールはフェニルか、またはハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、ポリハロC1-6アルキルおよびポリハロC1-6アルキルオキシから各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により置換されているフェニルであり;、
Het1は、飽和、部分飽和もしくは不飽和の(芳香族)複素環式基であって、該飽和複素環式基は、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニルから選ばれ;該部分飽和複素環式基は、イミダゾリニル、ピラゾリニル、ピロリニル、4,5−ジヒドロ−オキサゾリル、4,5−ジヒドロ−チアゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニルから選ばれ;そして該芳香族複素環式基は、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニルから選ばれるが、該芳香族複素環式基の各々は、場合によってはC1-4アルキルにより置換されていてもよく;Hetは、飽和、部分飽和もしくは不飽和の(芳香族)複素環式基であって、該飽和複素環式基は、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニルから選ばれるが、該飽和複素環式基の各々は、オキソ基により場合によっては置換されていてもよく;該部分飽和複素環式基は、イミダゾリニル、ピラゾリニル、ピロリニル、4,5−ジヒドロ−オキサゾリル、4,5−ジヒドロ−チアゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニルから選ばれ;そして該芳香族複素環式基は、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニルから選ばれるが、該芳香族複素環式基の各々は、場合によってはヒドロキシにより置換されていてもよい。
【0014】
前述の定義およびこれ以降において使用されるように、基もしくは基の一部としてのC1-4アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルおよびそれに類するもののような炭素原子1〜4個をもつ直鎖および分枝鎖の飽和炭化水素基を包含し;基もしくは基の一部としてのC1-6アルキルは、C1-4アルキルについて定義された基ならびにペンチル、ヘキシル、2−メチルブチルおよびそれに類するもののような炭素原子1〜6個をもつ直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基を定義し;基もしくは基の一部としてのC1-10アルキルは、C1-6アルキルについて定義された基ならびにヘプチル、オクチル、ノニル、デシルおよびそれに類するもののような炭素原子1〜10個をもつ直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基を定義し;基もしくは基の一部としてのC1-12アルキルは、C1-10アルキルについて定義された基ならびにウンデシル、ドデシルおよびそれに類するもののような炭素原子1〜12個をもつ直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基を定義し;基もしくは基の一部としてのC7-12アルキルは、例えば、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、2−メチル−ヘプチル、4−エチル−ノニルおよびそれに類するもののような炭素原子7〜12個をもつ直鎖および分枝鎖の飽和炭化水素基を包含し;C1-4アルカンジイルは、メチレン、1,2−エタンジイルもしくは1,2−エチリデン、1,3−プロパンジイルもしくは1,3−プロピリデン、1,4−ブタンジイルもしくは1,4−ブチリデンおよびそれに類するもののような炭素原子1〜4個をもつ直鎖または分枝鎖の飽和二価炭化水素基を定義し;C3-7シクロアルキルは、一般に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルであり;C2-6アルケニルは、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニルおよびそれに類するもののような二重結合を含有する炭素原子2〜6個をもつ直鎖および分枝鎖の炭化水素基を定義し;C2-10アルケニルは、C2-6アルケニルについて定義された基ならびにヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニルおよびそれに類するもののような二重結合を含有する炭素原子2〜10個をもつ直鎖および分枝鎖の炭化水素基を定義し;C2-6アルキニルは、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルおよびそれに類するもののような三重結合を含有する炭素原子2〜6個をもつ直鎖および分枝鎖の炭化水素基を定義し;C2-10アルキニルは、C2-6アルキニルについて定義された基ならびにヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニルおよびそれに類するもののような三重結合を含有する炭素原子2〜10個をもつ直鎖および分枝鎖の炭化水素基を定義する。
【0015】
本明細書で先に使用されたように、用語(=O)は、炭素原子に結合された場合はカルボニル部分、硫黄原子に結合された場合はスルホキシド部分、そして2つの該用語が硫黄原子に結合された場合はスルホニル部分を形成する。
【0016】
用語ハロは、一般に、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードである。前記およびこれ以降において使用されるように、基もしくは基の一部としてのポリハロメチルは、モノ−もしくはポリハロ置換されたメチル、特に、1個以上のフッ素原子をもつメチル、例えばジフルオロメチルもしくはトリフルオロメチルと定義される;基もしくは基の一部としてのポリハロC1-6アルキルは、モノ−もしくはポリハロ置換されたC1-6アルキル、例えば、ハロメチル、1,1−ジフルオロ−エチルおよびそれに類するものにおいて定義される基と定義される。1個以上のハロゲン原子がポリハロメチルもしくはポリハロC1-6アルキルの定義内のアルキル基に結合されている場合には、それらは同じでも異なっていてもよい。
【0017】
HetもしくはHet1は、HetもしくはHet1の定義において述べられる複素環のすべて可能な異性型を含むことを意味し、例えば、またピロリルは2H−ピロリルを含む。
【0018】
HetもしくはHet1基は、適当であるいずれか環の炭素もしくはヘテロ原子をとおして式(I)の分子の残りの部分に結合されてもよい。かくして、例えば、複素環がピリジルである場合には、それは2−ピリジル、3−ピリジルもしくは4−ピリジルであってもよい。
【0019】
いずれかの改変(例えばアリール、R2など)が、いずれかの成分において1回以上生じる場合には、各定義は独立している。
【0020】
置換基から環系に引かれた線は、結合が適当な環原子のいずれに結合されてもよいことを示している。
【0021】
治療用途では、式(I)の化合物の塩は、対イオンが製薬学的に許容しうる場合の塩である。しかしながら、製薬学的に許容し得ない酸および塩基の塩もまた、例えば、製薬学的に許容しうる化合物の製造または精製における用途を見いだし得る。すべての塩は、製薬学的に許容できても、できなくても、本発明の範囲内に含まれる。
【0022】
上記のような製薬学的に許容しうる酸付加塩は、式(I)の化合物が形成することができる治療学的に活性な無毒の酸付加塩型を意味する。後者は、無機酸、例えば、ハロゲン化水素酸、例えば塩化水素酸、臭化水素酸およびそれに類する酸;硫酸;硝酸;リン酸およびそれに類するもの;または、有機酸、例えば、酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロパン酸、2−オキソプロパン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、2−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸およびそれに類する酸のような適当な酸により塩基型を処理することによって都合よく得ることができる。反対に、その塩型は、アルカリで処理することによって遊離塩基型に変換することもできる。
【0023】
酸性プロトンを含有する式(I)の化合物は、適当な有機および無機塩基により処理することによって、それらの治療学的に活性な無毒の金属もしくはアミン付加塩型に変換することもできる。適当な塩基塩型は、例えば、アンモニウム塩、アルカリおよび土類アルカリ金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩およびそれに類するもの、有機塩基、例えば第1級、第2級および第3級の脂肪族および芳香族アミンとの塩、例えばメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、4種のブチルアミン異性体、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、キヌクリジン、ピリジン、キノリンおよびイソキノリン、ベンザシン、N−メチル−D−グルカミン、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、ヒドラバミン塩、ならびに、例えばアルギニン、リジンおよびそれに類するもののようなアミノ酸との塩を包む。反対に、その塩型は、酸で処理することによって遊離酸型に変換することができる。
【0024】
また、用語付加塩は、式(I)の化合物が形成できる水和物および溶媒付加型をも包む。そのような形態の例は、例えば、水和物、アルコラートおよびそれに類するものである。
【0025】
先に使用されたような用語「第4級アミン」は、式(I)の化合物が、式(I)の化合物の塩基性窒素と、適当な4級化剤(quaternizing agent)、例えば、場合によっては置換されるアルキルハロゲン化物、アリールハロゲン化物もしくはアリールアルキルハロゲン化物、例えばヨウ化メチルもしくはヨウ化ベンジルとの間の反応によって形成することができる第4級アンモニウム塩を定義する。また、トリフルオロメタンスルホン酸アルキル、メタンスルホン酸アルキルおよびp−トルエンスルホン酸アルキルのように、良好な脱離基との他の反応が使用されてもよい。第4級アミンは正電荷の窒素を有する。製薬学的に許容しうる対イオンは、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロ酢酸および酢酸を含む。選択された対イオンはイオン交換樹脂を用いて導入することができる。
【0026】
若干の式(I)の化合物、ならびにそのN−オキシド、付加塩、第4級アミンおよび立体化学的異性型は、1個以上のキラル中心を含有し、そして立体化学的異性型として存在することは理解されるであろう。
【0027】
先に使用されたような用語「立体化学的異性型」は、式(I)の化合物、ならびにそのN−オキシド、付加塩、第4級アミンもしくは生理的に機能性の誘導体が保持してもよいすべての可能な立体異性型を定義する。他に記述または指示されなければ、化合物の化学的名称は、すべての可能な立体化学的異性型の混合物を指し、該混合物は、塩基性分子構造をもつすべてのジアステレオマーおよび鏡像異性体、ならびに実質的に遊離の、すなわち他の異性型の10%未満、好ましくは5%未満、特に2%未満およびもっとも好ましくは1%未満を伴う、個々の式(I)の異性型およびそのN−オキシド、塩、溶媒和物もしくは第4級アミンの各々を含む。特に、立体中心は、R−もしくはS−立体配置を有してもよく;二価の環式(部分)飽和基における置換基は、cis−もしくはtrans−配置のいずれでもよい。二重結合を含む化合物は、該二重結合においてEもしくはZ−立体化学を有する。式(I)の化合物の立体化学的異性型は、明らかに本発明の範囲内に包含されることを意図する。
【0028】
本発明のN−オキシド型は、1もしくは数個の窒素原子が、いわゆるN−オキシドに酸化されている式(I)の化合物を含むことを意味する。
【0029】
また、若干の式(I)の化合物は、それらの互変異性型において存在してもよい。そのような型は、前式では明白には示されていないが本発明の範囲内に含まれることを意図している。
【0030】
以後使用される場合は常に、用語「式(I)の化合物」は、また、そのN−オキシド型、その塩、その第4級アミンおよびその立体化学的異性型を含むことを意味する。特に興味あるのは、立体化学的に純粋である式(I)のそれらの化合物である。
【0031】
興味ある化合物の群は、(A1)(A2)N−部分が、式(A’1)(A’2)N−Hの対応する中間体の共有結合型である式(I)のそれらの化合物であって、該化合物は、式(A’1)(A’2)N−Hの該対応する中間体が、式
【0032】
【化12】
【0033】
のピリミジン、そのN−オキシド、付加塩、第4級アミンおよび立体化学的異性型である式(A’1)(A’2)N−R1(I’)によって表され、式中、
−b1=b2−C(R2a)=b3−b4=は、式
−CH=CH−C(R2a)=CH−CH= (b−1);
−N=CH−C(R2a)=CH−CH= (b−2);
−CH=N−C(R2a)=CH−CH= (b−3);
−N=CH−C(R2a)=N−CH= (b−4);
−N=CH−C(R2a)=CH−N= (b−5);
−CH=N−C(R2a)=N−CH= (b−6);
−N=N−C(R2a)=CH−CH= (b−7);
の二価の基を表し、
qは、0,1,2であるか;または可能であればqは、3もしくは4であり;
R2aは、シアノ、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(メチル)アミノカルボニル、シアノ、アミノカルボニルもしくはモノ−もしくはジ(メチル)アミノカルボニルによって置換されているC1-6アルキル、シアノによって置換されているC2-6アルケニル、またはシアノによって置換されているC2-6アルキニルであり;
各R2は、独立して、ヒドロキシ、ハロ、場合によってはシアノもしくは−C(=O)R6によって置換されているC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルケニル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルキニル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1- 6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR6、−NH−S(=O)pR6、−C(=O)R6、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R6、−C(=NH)R6または式
【0034】
【化13】
【0035】
[式中、各A1は、独立してN,CHもしくはCR6であり;そしてA2は、NH,O,SもしくはNR6である]
の基であり、
pは1もしくは2であり;
R6は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;そして
L,YおよびQは、式(II)の中間体について先に定義されたとおりである。
【0036】
特別な化合物の群は、R1が、シアノ、C1-12アルキルオキシ、ヒドロキシC1-12アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシC1-12アルキルオキシもしくはアリール1カルボニルオキシC1-12アルキルオキシにより置換されたC1-6アルキル;C1-6アルキル、アリール1もしくはHet1であるR8をもつ−S(=O)2−R8;C7-12アルキルカルボニル;R9およびR10が各々独立してC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルから選ばれるか、またはR9およびR10が一緒になって、式−CH2−CH2−O−CH2−CH2−の二価の基を形成しているR9R10N−C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニルである、
式(I)もしくは(I’)のそれらの化合物を含む。
【0037】
その他の特定の化合物の群は、R1が、シアノ、C1-12アルキルオキシ、ヒドロキシC1-12アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシC1-12アルキルオキシもしくはアリール1カルボニルオキシC1-12アルキルオキシにより置換されたC1-6アルキルである、
式(I)もしくは(I’)のそれらの化合物を含む。
【0038】
その他の特定の化合物の群は、1つ以上の、好ましくはすべての下記制限が式(II)のピリミジン化合物の共有結合型において適合する、式(I)のそれらの化合物を含む:
i)−a1=a2−a3=a4−が式(a−1)の基である;
ii)nが1である;
iii)R2が、好ましくは−NH−基に関してパラ位におけるシアノである;
iv)Yが、水素、シアノ、−C(=O)NH2もしくはハロゲン、好ましくはハロゲンである;
v)Qが、水素またはR4およびR5が好ましくは水素である−NR4R5である;
vi)Lが、−X−R3であって;好ましくはXがNR7、OもしくはSであり、もっとも好ましくはXがNHであり、そして好ましくはR3が置換フェニル、もっとも好ましくはC1-6アルキル、ハロおよびシアノから各々独立して選ばれる置換基1,2もしくは3個により置換されているフェニルである。
【0039】
その他の特定の化合物の群は、1つ以上の、好ましくはすべての下記制限が式(II’)のピリミジン化合物の共有結合型において適合する、式(I’)のそれらの化合物を含む:
i)−b1=b2−C(R2a)=b3−b4=が式(b−1)の基である;
ii)qが0である;
iii)R2aがシアノもしくは−C(=O)NH2である、好ましくはR2aがシアノである;
iv)Yが、水素、シアノ、−C(=O)NH2もしくはハロゲン、好ましくはハロゲンである;
v)Qが、水素またはR4およびR5が好ましくは水素である−NR4R5である;vi)Lが、−X−R3であって;好ましくはXがNR7、OもしくはSであり、もっとも好ましくはXがNHであり、そして好ましくはR3が置換フェニル、もっとも好ましくはC1-6アルキル、ハロおよびシアノから各々独立して選ばれる置換基1,2もしくは3個により置換されているフェニルである。
【0040】
興味ある化合物の群は、Lが−X−R3[式中、R3は、2,4,6−三置換されたフェニルであり、各置換基は、独立して、クロロ、ブロモ、フルオロ、シアノもしくはC1-4アルキルから選ばれる]である、
式(I)もしくは(I’)のそれらの化合物である。
【0041】
また、興味ある化合物は、Yが水素、クロロもしくはブロモであり、そしてQが水素もしくはアミノである、
式(I)もしくは(I’)のそれらの化合物である。
【0042】
特定の化合物は、式(II)の対応するピリミジンの式において、−a1=a2−a3=a4−が式−CH=CH−CH=CH−(a−1)の二価の基を表し、R2が4−シアノであり、そしてnが1である、
式(I)のそれらの化合物である。
【0043】
また、特定の化合物は、式(II’)の対応するピリミジンの式において、−b1=b2−C(R2a)=b3−b4=が式−CH=CH−C(R2a)=CH−CH=(b−1)の二価の基を表し、R2aがシアノであり、そしてqが0である、
式(I’)のそれらの化合物である。
【0044】
好適な化合物は、式(II)の対応するピリミジンの式において、−a1=a2−a3=a4−が式−CH=CH−CH=CH−(a−1)の二価の基を表し、R2が4−シアノであり、そしてnが1であり、Lが−X−R3[式中、R3は、2,4,6−三置換されたフェニルである]であり、Yが水素もしくはハロであり、そしてQが水素もしくはNH2である、
式(I)のそれらの化合物である。
【0045】
また、好適な化合物は、式(II’)の対応するピリミジンの式において、−b1=b2−C(R2a)=b3−b4=が式−CH=CH−C(R2a)=CH−CH=(b−1)の二価の基を表し、R2aがシアノであり、そしてqが0であり、Lが−X−R3[式中、R3は、2,4,6−三置換されたフェニルである]であり、Yが水素もしくはハロであり、そしてQが水素もしくはNH2である、
式(I’)のそれらの化合物である。
【0046】
もっとも好適な式(I)もしくは(I’)の化合物は、式(II)もしくは(II’)の対応するピリミジンが、
4−[[4−アミノ−5−クロロ−6−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
4−[[5−クロロ−4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
4−[[5−ブロモ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
4−[[4−アミノ−5−クロロ−6−[(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
4−[[5−ブロモ−6−[(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
4−[[4−アミノ−5−クロロ−6−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニルオキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
4−[[4−アミノ−5−ブロモ−6−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニルオキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
4−[[4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;および
4−[[2−[(4−シアノフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル]アミノ]−3,5−ジメチルベンゾニトリル;
それらのN−オキシド、付加塩、第4級アミンおよび立体化学的異性型:
である、それらの化合物である。
【0047】
一般に、式(I)の化合物は、式(A1)(A2)N−HのHIV複製阻害性中間体を式(III)[式中、W1は適当な脱離基、例えば、ハロゲン、例えばクロロ、ブロモなどを表す]の中間体と、適当な塩基、例えば水素化ナトリウム、ブチルリチウム、水酸化ナトリウムもしくはN−(1−メチルエチル)−2−プロパンアミン、および適当な反応−不活性な溶媒、例えばテトラヒドロフランの存在下で反応させることによって製造することができる。
【0048】
この製造および以下の製造では、反応生成物は反応媒質から単離され、そして必要ならば、当該技術において一般に既知の方法、例えば抽出、結晶化、蒸留、粉砕(trituration)およびクロマトグラフィーによりさらに精製されてもよい。
【0049】
式(I)の化合物[式中、R1は、C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニル、アリール1C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニル、Het1C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニルもしくはR9R10N−C1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルカルボニルであり、該R1はR1a−O−C(=O)−C1-6アルキル−C(=O)によって、そして該化合物は式(I−a)によって表される]は、式(A1)(A2)N−HのHIV複製阻害性中間体を式(IV)[式中、W2は適当な脱離基、例えば、ハロゲン、例えばクロロ、ブロモなどを表す]の中間体および式(V)の中間体と、適当な塩基、例えば水素化ナトリウム、および適当な反応−不活性な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミドの存在下で反応させることによって製造することができる。
【0050】
【化14】
【0051】
式(I)の化合物は、技術上既知の基変換反応にしたがって式(I)の化合物を各々他の化合物に転化することによって、さらに製造されてもよい。
【0052】
式(I)の化合物[式中、R1は、ヒドロキシC1-12アルキルオキシC1-6アルキルであり、該化合物は式(I−b)によって表される]は、式(I)の化合物[式中、R1は、C1-6アルキルカルボニルオキシC1-12アルキルオキシ、アリール1カルボニルオキシC1-12アルキルオキシ、Het1カルボニルオキシC1-12アルキルオキシにより置換されているC1-6アルキルであり、該R1はR1b−C(=O)−O−C1-12アルキルオキシC1-6アルキルによって表され、そして該化合物は式(I−c)によって表される]を、適当な加水分解剤、例えば適当なアルカリ金属水酸化物もしくは土類アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウム、および適当な反応−不活性な溶媒、例えばテトラヒドロフランおよび水の存在下で加水分解することによって製造することができる。
【0053】
【化15】
【0054】
式(I)の化合物は、三価の窒素をそのN−オキシド型に転化するための技術上既知の操作にしたがって、対応するN−オキシド型に転化されてもよい。該N−酸化反応は、一般に、式(I)の出発材料を適当な有機もしくは無機過酸化物と反応させることによって実施されてもよい。適当な無機過酸化物は、例えば、過酸化水素、アルカリ金属もしくは土類アルカリ金属過酸化物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カリウムを含み;適当な有機過酸化物は、過酸、例えば、ベンゼンカルボペルオキソ酸もしくはハロ置換ベンゼンカルボペルオキソ酸、例えば3−クロロベンゼンカルボペルオキソ酸、ペルオキソアルカン酸、例えばペルオキソ酢酸、アルキルヒドロペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロ−ペルオキシドを含んでもよい。適当な溶媒は、例えば、水、低級アルコール、例えばエタノール等、炭化水素、例えばトルエン、ケトン、例えば2−ブタノン、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン、およびそのような溶媒の混合物である。
【0055】
本発明における式(I)の化合物のあるものおよび中間体のあるものは、不斉炭素原子を含有してもよい。該化合物および該中間体の純粋な立体化学的異性型は、技術的に既知の操作の応用によって得ることができる。例えば、ジアステレオ異性体は、選択結晶化もしくはクロマトグラフィー技術のような物理的方法、例えば向流分配、液体クロマトグラフィーおよび類似の方法によって分離することができる。鏡像異性体は、該ラセミ混合物から、最初に、該ラセミ混合物を適当な分割薬剤、例えばキラル酸を用いて、ジアステレオマー塩もしくは化合物に転化し;次いで、ジアステレオマー塩もしくは化合物の該混合物を、例えば、選択結晶化もしくはクロマトグラフィー技術、例えば液体クロマトグラフィーおよび類似の方法によって物理的に分離し;そして最後に、該分離されたジアステレオマー塩もしくは化合物を、対応する鏡像異性体に転化することによって、得ることができる。また、純粋な立体化学的異性型は、介在する反応が立体化学的に起きるならば、適当な中間体および出発材料の純粋な立体化学的異性型から得ることができる。
【0056】
式(I)の化合物および中間体の鏡像異性型を分離する代替方式は、液体クロマトグラフィー、特にキラル固定相を用いる液体クロマトグラフィーを必要とする。
【0057】
中間体および出発材料のあるものは既知であり、そして市販品を得るか、または技術上既知の操作にしたがって製造されるか、またはWO99/50250およびWO00/27825記載の操作にしたがって製造されてもよい。
【0058】
一般に、式(II)のHIV複製阻害性ピリミジン誘導体は、式(IV)[式中、W3は適当な脱離基、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフレート、トシレート、チオメチル、メチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニルなどである]の中間体を、式(VII)のアミノ誘導体と、場合によっては、溶媒不含の条件下か、または反応−不活性な溶媒、例えばエタノール、1−メチル−2−ピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、テトラリン、スルホラン、アセトニトリルなどの存在下、反応−不活性な雰囲気、例えば酸素不含のアルゴンもしくは窒素下、そして場合によっては酸、例えばジエチルエーテルもしくは類似の溶媒中1N塩酸の存在下で反応させることによって製造することができる。この反応は、温度範囲50℃〜250℃で実施できる。
【0059】
【化16】
【0060】
式(II)のHIV複製阻害性ピリミジン中間体[式中、Lは、式−R7R3の基であり、該中間体は式(II−a)によって表される]は、式(VIII)[式中、W4は適当な脱離基、例えば、ハロゲンもしくはトリフレートである]の中間体を、式(IX)中間体と、溶媒不含の条件下か、または適当な溶媒、例えばエタノール、1−メチル−2−ピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、テトラリン、スルホラン、アセトニトリルなどの存在下、反応−不活性な雰囲気、例えば酸素不含のアルゴンもしくは窒素下、そして場合によっては酸、例えばジエチルエーテル中1N塩酸の存在下で反応させることによって製造することができる。この反応は、温度範囲50℃〜250℃で実施できる。
【0061】
【化17】
【0062】
式(II)のHIV複製阻害性ピリミジン中間体[式中、Lは、式−O−R3の基であり、該中間体は式(II−b)によって表される]は、式(VIII)[式中、W4は適当な脱離基、例えば、ハロゲンもしくはトリフレートである]の中間体を、式(X)中間体と、適当な溶媒、例えば1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド、テトラリン、スルホランなどの存在下、反応−不活性な雰囲気、例えば酸素不含のアルゴンもしくは窒素下、そして塩基、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウムなどの存在下で反応させることによって製造することができる。この反応は、温度範囲50℃〜250℃で実施できる。
【0063】
【化18】
【0064】
式(II)のHIV複製阻害性ピリミジン中間体は、技術上既知の基変換反応にしたがって式(II)の中間体を各々他の化合物に転化することによって、さらに製造されてもよい。
【0065】
式(II)のHIV複製阻害性ピリミジン中間体は、式(I)の化合物のN−オキシド型の製造のための前記のような技術上既知の操作にしたがって対応するN−オキシド型に転化されてもよい。
【0066】
例えば、Qがハロゲンである式(II)のHIV複製阻害性ピリミジン中間体は、反応−不活性な溶媒、例えば1,4−ジオキサンなど中で、場合によっては適当な塩基、例えばN,N−ジエチルエタンアミンもしくはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの存在下、試薬としてNH2R4を用いて、Qが−NR4Hである対応する中間体に転化されてもよい。R4がヒドロキシ部分を含む場合は、ヒドロキシ部分が、例えばトリアルキルシリル基である適当な保護基Pを担持するNH2R4の保護型を用いて上記反応を実施し、続いて技術上既知の方法によって保護基を除去することが得策であるかもしれない。
【0067】
Lが−X−R3である式(VI)の中間体であって、式(VI−I)によって表される該中間体は、各W3が既に定義されたとおりである式(XI)のピリミジン誘導体をHXR3(XII)と、反応−不活性な溶媒、例えば1,4−ジオキサン、2−プロパノールなど中、そして塩基、例えばN,N−ジエチルエタンアミンもしくはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの存在下で反応させることによって製造することができる。種々のレギオ−特異的異性体が形成されてもよく、そして適当な分離技術、例えばクロマトグラフィーを用いて互いに分離することができる。
【0068】
【化19】
【0069】
式(VIII)の中間体は、式(XI−a)[式中、W4は適当な脱離基、例えば、ハロゲンである]の中間体を、式(XIII)の中間体と、適当な溶媒、例えば1−メチル−2−ピロリジノン、1,4−ジオキサンなど中、酸、例えばジエチルエーテル中1N塩酸の存在下で反応させることによって製造することができる。この反応は、温度範囲50℃〜250℃で実施できる。
【0070】
【化20】
【0071】
あるいはまた、式(VIII)の中間体は、式(XIV)の中間体を、脱離基導入剤[この場合、W4は脱離基を表し、そしてRは脱離基導入剤の残りの部分を表し、適当な脱離基導入剤の例は、オキシ塩化リン、トリフルオロメタンスルホン酸無水物もしくはそれらの機能性誘導体を表す]と、反応−不活性な雰囲気、例えば酸素不含のアルゴンもしくは窒素下で反応させることによって製造することができる。この反応は、温度範囲20℃〜150℃で実施できる。
【0072】
【化21】
【0073】
式(XIV)の中間体は、式(XV)の中間体もしくはその機能性誘導体を式(XIII)の中間体と反応させることによって製造することができる。この反応は、溶媒不含の条件下または適当な溶媒、例えばジグリム(diglyme)、テトラリンなど中、反応−不活性な雰囲気、例えば酸素不含のアルゴンもしくは窒素下、そして場合によっては塩基、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの存在下で実施されてもよい。この反応は、温度範囲100℃〜250℃で実施できる。
【0074】
【化22】
【0075】
また、式(XIV)の中間体は、式(XVI)[式中、W5は適当な脱離基、例えばC1-6アルキルオキシであり、そしてYおよびQは式(II)の中間体について定義されたとおりである]の中間体を、式(XVII)の中間体と、適当な溶媒、例えばエタノールなど中、そして塩基、例えばナトリウムエトキシドなどの存在下、反応−不活性な雰囲気、例えば酸素不含のアルゴンもしくは窒素下で反応させることによって製造することができる。この反応は、温度範囲20℃〜125℃で実施できる。
【0076】
【化23】
【0077】
Yが臭素もしくは塩素原子であり、式(VIII−1)で表される式(VIII)の中間体を製造する便利な方法は、W4が既に定義されたとおりである式(XVIII)の中間体に、反応−不活性な溶媒、例えばクロロホルム、四塩化炭素など中でN−ブロモスクシンイミドもしくはN−くろろスクシンイミドを用いて臭素もしくは塩素原子を導入することを伴う。この反応は、温度範囲20℃〜125℃で実施できる。
【0078】
【化24】
【0079】
Qがハロゲンである式(II)の中間体の、Gが−NHR4である式(II)の中間体への転化と同様に、式(VI),(VIII)および(XI)の中間体もまた転化することができる。
【0080】
先に記述された方法において製造された式(I)の化合物は、特に、技術上既知の分割操作にしたがって互いに分離できる鏡像異性体のラセミ混合物の形態において、立体異性型として合成されてもよい。式(I)のラセミ化合物は、適当なキラル酸との反応によって対応するジアステレオマー塩型に転化されてもよい。該ジアステレオマー塩型は、続いて、例えば、選択もしくは分別結晶化によって分離され、そして鏡像異性体が、アルカリによってそれから遊離される。式(I)の化合物の鏡像異性型を分離する代替方式は、キラル固定相を用いる液体クロマトグラフィーを必要とする。また、該純粋な立体化学的異性型は、反応が立体化学的に起きるならば、適当な出発材料の対応する純粋な立体化学的異性型から得られてもよい。好ましくは、特定の立体異性体が所望される場合は、該化合物は、立体特異的製造法によって合成されるであろう。これらの方法は、鏡像異性的に純粋な出発材料を使用するのが有利であろう。
【0081】
前記方法において、中間化合物の官能基は保護基によってブロックされることが必要であるかもしれない。
【0082】
保護が望ましい官能基は、ヒドロキシ、アミノおよびカルボン酸を含む。ヒドロキシのための適当な保護基は、トリアルキルシリル基(例えばtert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリルもしくはトリメチルシリル)、ベンジルおよびテトラヒドロピラニルを含む。アミノのための適当な保護基は、tert−ブチルオキシカルボニルもしくはベンジルオキシカルボニルを含む。カルボン酸のための適当な保護基は、C1-6アルキルもしくはベンジルエステルを含む。
【0083】
官能基の保護および脱保護は反応段階の前でも後で起きてもよい。
【0084】
保護基の使用は、’Protective Groups in Organic Chemistry’,edited by J W F McOmie,Plenum Press(1973)および’Protective Groups in Organic Synthesis’2nd edition,T W Greene & P G M Wutz,Wiley Interscience(1991)において完全に記述されている。
【0085】
前記のように、本発明の化合物はプロドラッグである。プロドラッグは、それ自体薬理学的に許容しうる薬物の誘導体である。それを必要とする被験者への投与後、プロドラッグは生理的に活性な種類への転化を受ける。この転化は、プロドラッグの官能基の酵素的もしくは化学的切断を伴い、それによって対応する活性な化合物の遊離をもたらす。一般にプロドラッグを記述しているGoodman and Gilman(The Pharmacological Basis of Therapeutics,8th ed.,McGraw−Hill,Int.Ed.1992,”Biotransformation of Drugs”,p.13−15)による引用文献が本明細書によって組み入れられている。
【0086】
本化合物は、生理的条件下で加水分解されて式(II)もしくは(II’)の対応するHIV複製阻害性(逆転写酵素インヒビター)ピリミジン誘導体を遊離する。プロドラッグの利点は、それらが、それ自体活性な化合物が投与された場合に得られるよりも増強された生物学的利用能を提供できることである;遅延型生物学的利用能;標的組織への増強された分配、または与えられた生物系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への増強された生物学的浸透;改変された代謝および排出速度;増強された溶解度。溶解度の増強は、注射または液剤による投与を可能にし、後者は、患者が子供、老人もしくは飲み込むことが困難な人である場合に特に好適である。溶解度の増強は生物学的利用能を増進でき、そしてまた、患者の丸剤への負担を軽減できる、1単位用量形態当たりの薬物負荷の改善に寄与するであろうまた、薬物の一日当たりの投与量を増加することを可能にする。
【0087】
式(II)もしくは(II’)のHIV複製阻害性ピリミジンへの生理的条件下でのそれらの変換により、本化合物は、特に、ヒトにおける獲得性免疫不全症候群(AIDS)の病因因子であるヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対して、抗レトロウイルス性を示す。HIVウイルスはヒトT−4細胞に優先的に感染し、そしてそれらを破壊するか、またはそれらの正常な機能、特に免疫系の調整を変化させる。結果として、感染患者は、減少し続けるT−4細胞数を有し、これが一層異常に挙動する。それ故、免疫学的防御系は、感染症および新生物に抵抗できなくなり。そしてHIV感染患者は、肺炎のような日和見感染症によるか、またはがんによって通常死亡する。HIV感染に伴う他の病状は、血小板減少症、カポジ肉腫、および痴呆および進行性どもり、運動失調および見当識障害のような症候をもたらす進行性髄鞘脱落を特徴とする中枢神経系の感染症を含む。さらにHIV感染症は、末梢神経病、進行性一般リンパ腺症(PGL)およびAIDS関連コンプレックス(ARC)を伴う。
【0088】
また、本化合物は、多剤耐性HIV株、特に多剤耐性HIV−1株に対して活性を示し、より特別には、本化合物は、技術上既知の非ヌクレオシド逆転写酵素インヒビターに対して耐性を獲得したHIV株、特にHIV−1株に対して活性を示す。技術上既知の非ヌクレオシド逆転写酵素インヒビターは、本発明のプロドラッグの活性な種類以外のそれらの非ヌクレオシド逆転写酵素インヒビターである。また、それらはヒトのα−1酸性糖タンパク質にはほとんどまたは全く結合親和力をもたない。
【0089】
抗レトロウイルス性、特に抗HIV性、具体的には抗HIV−1活性を有する化合物へのそれらの転化により、式(I)もしくは(I’)の化合物、それらのN−オキシド、製薬学的に許容しうる付加塩、第4級アミンおよびそれらの立体化学的異性型は、ウイルス感染症の治療または予防において有用である。一般に、本発明の化合物は、存在が酵素逆転写酵素によって仲介されるか、またはそれに依存するウイルスに感染した温血動物の治療において有用である。本発明の化合物によって予防または治療できる症状、具体的にはHIVおよび他の病原性レトロウイルスに伴う症状は、AIDS、AIDS関連コンプレックス(ARC)、進行性一般リンパ腺症(PGL)、ならびにレトロウイルスに起因する慢性CNS疾患、例えばHIV仲介痴呆および大脳葉硬化症を含む。
【0090】
したがって、式(I)もしくは(I’)の本化合物またはすべてのそれらのサブグループは、具体的には上記症状に対する薬物として使用できる。それらは、上記症状の治療または予防のための医薬の製造において使用できる。該薬物としての使用または治療方法は、HIVおよび他の病原性レトロウイルス、特にHIV−1に伴う症状に対抗するのに有効な量のHIV感染被験者への全身投与を含む。
【0091】
式(I)もしくは(I’)の化合物の有益性に関して、ウイルス感染症、特にHIV感染症に罹患しているヒトを含む温血動物を治療する方法、またはヒトを含む温血動物が罹患するのを予防する方法が提供される。該方法は、式(I)もしくは(I’)の化合物、N−オキシド、製薬学的に許容しうる付加塩、第4級アミンもしくはそれらの可能な立体異性型の有効量の、ヒトを含む温血動物への投与、好ましくは経口投与を含む。
【0092】
また、本発明は、式(I)もしくは(I’)の化合物の治療的有効量および製薬学的に許容しうるキャリヤーもしくは希釈剤を含有する、ウイルス感染症を治療するための組成物を提供する。
【0093】
本発明の化合物またはすべてのそれらのサブグループは、投与目的のための種々の剤形に製剤化されてもよい。適当な組成物として、全身的に投与する薬物のために通常使用されるすべての組成物が引用されてもよい。本発明の製薬組成物を製造するために、有効成分としての、場合によっては付加塩型における特定の化合物の有効量が、製薬学的に許容しうるキャリアーとの直接混合物において組み合わされるが、このキャリアーは、投与に望ましい製剤の形態に応じて、広範な種々の剤形をとることができる。これらの製薬組成物は、特に、経口的、肛門内、経皮的または非経口的注射による投与に適している単位用量剤形において所望される。例えば、経口投与剤形の組成物を製造するには、例えば、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤および液剤のような経口液状製剤の場合には、水、グリコール、油、アルコール等:あるいは散剤、丸剤、カプセル剤および錠剤の場合には、固形キャリアー、例えば澱粉、糖、カオリン、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等のような、すべての通常の製薬媒質が使用できる。投与が容易であることから、錠剤およびカプセル剤が、もっとも有利な経口投与単位剤形を代表していて、この場合には、固形製薬キャリアーが使用されることは明らかである。非経口組成物では、他の成分が、例えば溶解性を助けるために含まれてもよいけれども、キャリアーは、通常は、少なくとも大部分、滅菌水を含むであろう。例えば、注射用液剤は、キャリアーが、食塩水溶液、グルコース溶液もしくは食塩水とグルコース溶液の混合液を含む状態で製造されてもよい。また、注射用懸濁剤は、適当な液状キャリアー、懸濁化剤等が使用されてもよい場合には製造することができる。また、使用直前に液状製剤に変換することを意図する固形製剤も含まれる。経皮投与に適する組成物では、キャリアーは、場合によっては、添加物が皮膚に対して有意な悪影響を及ぼさない、微量で何らかの性質をもつ適当な添加物と組み合わされて、場合によっては、浸透促進剤および/または適当な湿潤剤を含有する。該添加物は、皮膚への投与を容易にし、そして/または所望の組成物を製造するのに役立つであろう。これらの組成物は、種々の方法、例えば経皮パッチとして、スポット・オンとして、軟膏剤として投与されてもよい。
【0094】
また、本発明の化合物は、吸入もしくは吹入を介して、この方式による投与について当該技術分野において使用される方法および製剤化の手段によって投与されてもよい。したがって、一般に、本発明の化合物は、液剤、懸濁剤もしくは乾燥散剤の剤形において肺に投与することができる。経口または経鼻的吸入または吹入を介して液剤、懸濁剤もしくは乾燥散剤を送達するために開発されたいかなるシステムも本化合物の投与に適している。
【0095】
前述の製薬組成物を、投与の簡易性および用量の均一性のために単位用量剤形において製剤化することは、特に得策である。本明細書において使用される単位用量剤形は、1回の用量として適当な物理的に分割された単位を指し、各単位は、必要な製薬キャリアーと一緒になって所望の治療効果を生むように計算された有効成分の予め決定された量を含有している。そのような単位用量剤形の例は、錠剤(刻み目をつけたり、コーティングされた錠剤を含む)、カプセル剤、丸剤、粉末包装剤、ウェーファー剤、坐剤、注射用液剤もしくは懸濁剤など、およびそれらの分れた複数集合物である。
【0096】
本化合物は、それ自体活性な化合物に変換されねばならないプロドラッグであるので、それらの投与されるべき用量は、変換において活性な化合物それ自体の有効な治療的または予防的量を遊離すべきであることは理解されるであろう。これ以前または以降に使用されるように、式(I)もしくは(I’)の化合物の治療的に有効な量は、変換において対応する活性な化合物それ自体の治療的に有効な量を遊離させるそのような式(I)もしくは(I’)の化合物の量と定義できる。一般に、対応するHIV複製阻害性ピリミジン誘導体それ自体の有効な1日量は、0.01mg/kg〜50mg/kg体重、より好ましくは0.1mg/kg〜10mg/kg体重であると予想される。必要な用量を1日をとおして適当な間隔で2,3,4もしくはそれ以上のサブ用量として投与するのが適当であろう。該サブ用量は、例えば、1単位用量剤形当たり有効成分1〜1000mg、特に5〜200mgを含有する単位用量剤形として製剤化されてもよい。
【0097】
正確な用量および投与頻度は、当業者には周知のとおり、使用される式(I)もしくは(I’)の特定の化合物、治療されている特定の症状、治療されている症状の重篤度、特定の患者の年齢、体重および一般的な身体の状態ならびに個人が採られている他の薬物治療に依存する。さらにまた、該有効な1日量は、治療される被験者の応答に応じて、そして/または本発明の化合物を処方する医者の評価に応じて増減されてもよいことは明らかである。したがって、前述の有効な1日量の範囲は単なるガイドラインであり、そして本発明の範囲または使用をいかなる程度にも限定することを意図しない。
【0098】
本プロドラッグは、単独でも、またはウイルス感染症の治療のための他の治療剤、例えば抗ウイルス剤、抗生物質、免疫調節剤もしくはワクチンと組み合わせても使用することができる。また、それらは、単独でも、またはウイルス感染症の予防のための他の予防剤と組み合わせても使用することができる。本化合物は、長期間にわたりウイルス感染に対して個人を保護するためのワクチンおよび方法において使用されてもよい。プロドラッグは、そのようなワクチンにおいてワクチンにおける逆転写酵素インヒビターの慣用の利用と合致する様式で、単独でも、または本発明の他の化合物と一緒でも、または他の抗ウイルス剤と一緒でも使用することができる。かくして、本化合物は、ワクチンにおいて慣用的に用いられる製薬学的に許容しうるアジュバントと組み合わせられ、そしてHIV感染に対して長期間にわたり個人を保護するための予防的に有効な量において投与されてもよい。
【0099】
抗レトロウイルス化合物と式(I)もしくは(I’)の化合物の組み合わせ物は医薬として使用することができる。かくして、本発明は、抗HIV治療において同時に、別々に、または連続して使用するための組み合わせ調製物として、(a)式(I)もしくは(I’)の化合物および(b)その他の抗レトロウイルス化合物を含有する製品に関する。種々の薬物が、製薬学的に許容しうるキャリヤーとともに1個の調製物において組み合わせられてもよい。該他の抗レトロウイルス化合物は、既知の抗レトロウイルス化合物であってもよい、例えば、スラミン、ペンタミジン、チモペンチン、カスタノスペルミン、デキストラン(硫酸デキストラン)、フォスカルネット−ナトリウム(ホスホノギ酸トリナトリウム);ヌクレオシド逆転写酵素インヒビター、例えばジドブジン(3’−アジド−3’−デオキシチミジン、AZT)、ジダノシン(2’,3’−ジデオキシイノシン;ddI)、ザルシタビン(ジデオキシシチジン、ddC)もしくはラミブジン(2’,3’−ジデオキシ−3’−チアシチジン、3TC)、スタブジン(2’,3’−ジデヒドロ−3’−デオキシチミジン、d4T)、アバカビルなど;非ヌクレオシド逆転写酵素インヒビター、例えばネビラピン(11−シクロプロピル−5,11−ジヒドロ−4−メチル−6H−ジピリド[3,2−b:2’,3’−e][1,4]ジアゼピン−6−オン)、エファビレンツ、デラビルジン、TMC−120,TMC−125など;TIBO(テトラヒドロ−イミダゾ[4,5,1−jk][1,4]−ベンゾジアゼピン−2(1H)−オンおよびチオン)−タイプの化合物、例えば(S)−8−クロロ−4,5,6,7−テトラヒドロ−5−メチル−6−(3−メチル−2−ブテニル)イミダゾ[4,5,1−jk][1,4]−ベンゾジアゼピン−2(1H)−チオン;α−APA(α−アニリノフェニル アセトアミド)タイプの化合物、例えばα−[(2−ニトロフェニル)アミノ]−2,6−ジクロロベンゼン−アセトアミドなど;トランス活性化タンパク質のインヒビター、例えばTAT−インヒビター例えばRO−5−3335、もしくはREVインヒビターなど;プロテアーゼインヒビター、例えばインジナビル、リトナビル、サキナビル、ロピナビル(ABT−378)、ネルフィナビル、アンプレナビル、TMC−126、BMS−232632、VX−175など;融合インヒビター、例えばT−20、T−1249、AMD−3100など;ウイルスインテグラーゼのインヒビター;ヌクレオチド逆転写酵素インヒビター、例えばテノフォビルなど;リボヌクレオチドレダクターゼインヒビター、例えばヒドロキシ尿素など。
【0100】
本発明の化合物をウイルスのライフサイクルにおける種々の出来事を標的とする他の抗ウイルス剤とともに投与することによって、これらの化合物の治療効果は強化することができる。前記組み合わせ療法は、組み合わせ物の各成分がHIV複製の異なる部位に作用するので、HIV複製を阻害する際に相乗効果を発揮する。そのような組み合わせ物の使用は、薬剤が単剤療法として投与される場合に較べて、所望の治療または予防効果のために必要とされる特定の慣用抗レトロウイルス剤の用量を減少できる。これらの組み合わせ物は、薬剤の抗ウイルス活性を妨害することなく、慣用の単剤抗レトロウイルス療法の副作用を減少するか除去するであろう。これらの組み合わせ物は、すべての関連する毒性を最小にしながら、単剤療法に対して潜在的な耐性を減少する。また、これらの組み合わせ物は、関連する毒性を増大することなく、慣用の薬剤の効力を増強するであろう。
【0101】
また、本発明のプロドラッグは、感染症および疾病またはAIDSおよびARC、例えば痴呆のようなHIV感染症に関連する疾患の症候を予防または治療するために、免疫調節剤、例えばレバミソール、ブロピリミン、抗ヒトα−インターフェロン抗体、αインターフェロン、インターロイキン2、メチオニンエンケファリン、ジエチルジチオカルバメート、腫瘍壊死因子、ナルトレキソンなど;抗生物質、例えばペンタミジンイソチオレートなど;またはコリン作動剤、例えばタクリン、リバスチグミン、ドネペジル、ガランタミンなどと組み合わせて投与されてもよい。また、式(I)もしくは(I’)の化合物は、その他の式(I)もしくは(I’)の化合物と組み合わされてもよい。
【0102】
本発明は、HIV感染症を予防または治療するための本化合物の使用に焦点を当てているけれども、本化合物はまた、ウイルスのライフサイクルにおける必須の出来事のために類似の逆転写酵素に依存する他のウイルスに対する阻止薬剤として使用されてもよい。
【0103】
実験の部
下記の中間化合物および最終化合物の製造では、HPLCは高速液体クロマトグラフィーである。
【0104】
A.中間化合物の製造
実施例A1
アルゴン雰囲気下の反応。 1,4−ジオキサン(5ml)中2,4,6−トリメチルベンゼンアミン(0.00461mol)溶液を、1,4−ジオキサン(5ml)中5−ブロモ−2,4−ジクロロピリミジン(0.00439mol)溶液に添加した。N,N−ビス(1−メチルエチル)エタンアミン(0.00548mol)を添加した。反応混合液を撹拌し、そして20時間還流した。溶媒を蒸発させた。残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、水および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:1:5,1:2および1:1CH2Cl2:ヘキサン)によって精製した。2つの純粋なフラクショングループを回収し、そしてそれらの溶媒を蒸発させて、5−ブロモ−4−クロロ−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−ピリミジンアミン(中間体1)0.35g(24%)および5−ブロモ−2−クロロ−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4−ピリミジンアミン(中間体2)0.93g(65%)を得た。 実施例A2
a)4−ヒドロキシ−5−クロロ−2−メチルチオピリミジン(0.0156mol)および4−アミノベンゾニトリル(0.078mol)を融成物として合わせ、そして180−200℃で6時間撹拌した。反応混合物を冷却し、そして沸騰CH2Cl2およびCH3CNにより連続して粉砕して、95%純度の化合物を得て、これを乾燥して、
4−[(5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−ピリミジニル)アミノ]ベンゾニトリル(中間体3;mp.>300℃)1.27g(33%)を得た。
【0105】
b)POCl3(10ml)を中間体(3)(0.0028mol)に添加した。フラスコにコンデンサーを装着し、そして80℃で35分間加熱した。材料を氷上で冷却し、得られる沈殿を回収し、そして水(50ml)で洗浄した。サンプルを乾燥した。そのフラクションをさらにカラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋なフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させて、4−[(4,5−ジクロロ−2−ピリミジニル)アミノ]ベンゾニトリル(中間体4)を得た。 c)テトラヒドロフラン(75ml)中中間体(4)(0.0132mol)およびCH2Cl2(10ml)の混合液を15分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、4−[(4,5−ジクロロ−2−ピリミジニル)アミノ]ベンゾニトリル一塩酸塩(中間体5)3.98gを得た。
【0106】
実施例A3
a)2,4,5,6−テトラクロロピリミジン(0.0134mol)、1,4−ジオキサン(30ml)、2,4,6−トリメチルアニリン(0.0134mol)およびN,N−ビス(1−メチルエチル)エタンアミン(0.0136mol)をアルゴン下でフラスコに添加し、そして55℃で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、そして残渣をCH2Cl2に溶解し、次いでシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/ヘキサン1/4および1/2)によって精製した。所望のフラクションを回収し、そしてそれらの溶媒を蒸発させて、4,5,6−トリクロロ−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−ピリミジンアミン(中間体6)0.15gおよび2,5,6−トリクロロ−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4−ピリミジンアミン(中間体7)3.15gを得た。
【0107】
b)NH3(2−プロパノール中2.0M;20ml)中中間体7(0.00474mol)混合液を、圧力容器中で75−80℃で40時間加熱した。温度を110−115℃に増加した。溶媒を蒸発させて残渣1.85gを生じた。サンプルをNH3(1,4−ジオキサン中0.5M;20ml)とともに125℃で18時間加熱した。溶媒を蒸発させて、2つの異性体、すなわち2,5−ジクロロ−N4−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,6−ピリミジンジアミン(中間体8)および5,6−ジクロロ−N4−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2,4−ピリミジンジアミン(中間体9)の混合物1.7gを得た。
【0108】
実施例A4
a)POCl3(90ml)中4−[(1,4−ジヒドロ−4−オキソ−2−ピリミジニル)アミノ]ベンゾニトリル(0.12mol)を撹拌し、そしてアルゴン下で20分間還流した。反応混合液を氷/水750ml上に徐々に注入し、そして固形物を濾過によって分離した。固形物を水500ml中に懸濁し、そして懸濁液のpHを20%NaOH溶液を添加して中性に調節した。固形物を再び濾過によって分離し、2−プロパノン200ml中に懸濁し、そしてCH2Cl21000mlを添加した。混合液をすべての固形物が溶解するまで加熱した。室温まで冷却後、水層を分離し、そして有機層を乾燥した。乾燥剤を濾過によって除去中に、濾液中に白色固体が生成した。フリーザー中で濾液をさらに冷却し、続いて濾過して、4−[(4−クロロ−2−ピリミジニル)アミノ]ベンゾニトリル(中間体10)21.38g(77.2%)を得た。
【0109】
b)中間体(10)(0.005mol)、1−ブロモ−2,5−ピロリジンジオン(0.006mol)およびトリクロロメタン(10ml)を密封管中に合体し、そして100℃で一夜加熱した。反応混合液を室温まで放冷した。シリカゲル(2g)を添加し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/ヘキサン9/1)によって精製した。純粋なフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させて、4−[(5−ブロモ−4−クロロ−2−ピリミジニル)アミノ]ベンゾニトリル(中間体11)1.31g(84.5%)を得た。
【0110】
実施例A5
アルゴン下のフラスコに、4−アミノ−2,5,6−トリクロロピリミジン(0.08564mol)、4−アミノ−ベンゾニトリル(0.1071mol)、1−メチル−2−ピロリジノン(17ml)およびジエチルエーテル中HCl(1M;85.6ml)を添加した。混合液をエーテルが除去されるまで窒素気流下で130℃の油浴中に置いた。さらなる1−メチル−2−ピロリジノン10mlを添加した。混合液をアルゴン下145℃で16時間加熱した。1,4−ジオキサンを添加した。混合液を還流し、冷却し、次いで濾過した。濾液を蒸発させた。残渣をCH2Cl2に溶解し、1NNaOHで洗浄し、次いで濾過した。固形物を2−プロパノンに溶解し、シリカゲル上で蒸発させ、そして溶出液としてヘキサン中1−3%2−プロパノンを用いてクロマトグラフィー処理した。純粋なフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させて、4−[(4−アミノ−5,6−ジクロロ−2−ピリミジニル)アミノ]ベンゾニトリル(中間体12)1.63g(6.8%)を得た。
【0111】
実施例A6
a)中間体(1)(0.00107mol)を含有するアルゴン下のフラスコにエーテルを添加した。この均質な溶液にHCl/ジエチルエーテル(1M;0.00109mol)を添加した。溶媒を蒸発させ、そして1,4−ジオキサン(35ml)および4−アミノベンゾニトリル(0.00322mol)を添加した。反応混合液を撹拌し、そして4日間還流した。溶媒を蒸発させた。残渣をCH2Cl2に溶解し、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発させて琥珀色オイル0.79gを得た。オイルを逆相HPLCによって精製した。所望のフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させて、残渣1および2を得た。残渣1をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:0および2%CH3OH:CH2Cl2)によって精製した。純粋なフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させて、4−[[5−クロロ−2−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(中間体13)0.0079g(2.0%)を得た。
残渣2をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:0および2%CH3OH:CH2Cl2)によって精製した。純粋なフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させて、4−[[5−ブロモ−2−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(中間体14)0.0044g(1.0%)を得た。
b)中間体2(0.00285mol)を含有するフラスコにエーテルを添加した。この均質な溶液にジエチルエーテル中HCl(1M;0.00855mol)を添加した。溶媒を蒸発させ、そして1,4−ジオキサン(20ml)を添加した。最後に、4−アミノベンゾニトリル(0.00291mol)および1,4−ジオキサン(15ml)を添加し、そして反応混合液を撹拌し、そして7日間還流した。溶媒を蒸発させ、残渣をCH2Cl2に溶解し、1MNaOHで洗浄し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をCH2Cl2(10ml)に溶解し、そして沈殿を濾取し、そして乾燥して、4−[[5−ブロモ−4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(中間体15)0.15g(13%)を得た。4−[[4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(中間体16)は類似の操作により製造された。
【0112】
実施例A7
a)中間体(8)および中間体(9)[実施例A3bにおいて製造された]の3:1混合物および4−アミノベンゾニトリル(0.01422mol)を、圧力容器中で180℃で5時間加熱した。サンプルをCH2Cl2と希NaHCO3間に分配し、K2CO3で乾燥し、そして蒸発させた。CH3CN中で撹拌し、得られる沈殿を濾過によって除去した。濾液を逆相HPLCによってさらに精製した。純粋なフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させて、4−[[4−アミノ−5−クロロ−6−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル トリフルオロ酢酸塩(1:1)(中間体17)0.17gを得た。
【0113】
実施例A8
ジエチルエーテル中HCl(1M;0.0045mol)を、1,4−ジオキサン(5ml)中中間体(4)(0.003mol)の懸濁液に添加し、密封できるチューブ中アルゴン下で撹拌した。混合液を暖めてジエチルエーテルを蒸発させ、そして2,4,6−トリメチルベンゼンアミン(0.009mol)を添加した。チューブを密封し、そして反応混合液を12時間150℃に加熱した。反応混合液を室温まで放冷した。続いて、シリカゲル(2.2g)およびCH3OH(50ml)を添加した。溶媒を蒸発させた後、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液勾配:CH2Cl2:CH3OH:NH4OH99.5:0.45:0.05→99:0.9:0.1)によって精製した。純粋なフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させた。残渣を乾燥して、4−[[5−クロロ−4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(中間体18)0.80g(73.4%)を得た。4−[[2−[(4−シアノフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル]アミノ]−3,5−ジメチルベンゾニトリル(中間体19)は類似の操作によって製造された。
【0114】
実施例A9
アルゴン下の密封チューブにおいて1,3−ジオキサン(5.0ml)中、中間体(5)(0.0025mol)および2,6−ジブロモ−4−メチルベンゼンアミン(0.0075mol)の混合液を加熱し、そして160℃で16時間撹拌した。反応混合液をシリカゲル(2.0g)上にロータリーエバポレーターによって濃縮した。材料をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液1:1ヘキサン:CH2Cl2;純CH2Cl2;0.5%、1%(CH2Cl2中(CH3OH中10%NH4OH))によって精製し、90%純度であった。再結晶化により4−[[5−クロロ−4−[(2,6−ジブロモ−4−メチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(中間体20;95%純度)0.15g(12.2%)を得た。
【0115】
実施例A10
NaH(0.0075mol;オイル中60%懸濁液)を、アルゴン下の密封できるチューブにおいて1,4−ジオキサン(5ml)中2,4,6−トリメチルフェノール(0.0075mol)の懸濁液に添加した。混合液を15分間撹拌し、そして中間体(4)(0.0025mol)を添加した。チューブを密封し、そして反応混合液を15時間150℃に加熱した。反応液を室温まで放冷した。シリカゲル(2.0g)を添加した後、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液勾配:CH2Cl2:ヘキサン9:1→100:0;次いでCH2Cl2:CH3OH:NH4OH100:0:0→97:2.7:0.3)によって精製した。純粋なフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させた。残渣を乾燥して、4−[[5−クロロ−4−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(中間体21)0.73g(80.2%)を得た。
【0116】
実施例A11
NaH、オイル中60%懸濁液(0.003mol)および1−メチル−2−ピロリジノン(3ml)を、アルゴン下の密封できるチューブにおいて1,4−ジオキサン(3ml)中4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンゾニトリル(0.003mol)の懸濁液に添加した。H2を放出させた後、中間体(11)(0.001mol)を添加した。チューブを密封し、そして反応混合液を16時間160℃に加熱した。混合液を室温まで放冷し、ビーカーに移し、そしてメタノール(20ml)で希釈した。水(200ml)を滴下した。水性混合液をCH2Cl2/CH3OH90/10(3x300ml)で抽出した。有機層を分離し、乾燥し、濾過し、そしてシリカゲル(1g)に吸着させた。溶媒を蒸発させ、そして残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH/NH4OH100/0/0→98/1.8/0.2)によって精製した。所望のフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させた。残渣を熱CH3CNで粉砕し、濾別し、次いで乾燥して、4−[[5−ブロモ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(中間体22)0.20g(47.6%)を得た。
【0117】
実施例A12
アルゴン下の圧力容器に、中間体12(0.00286mol)、4−シアノ−2,6−ジメチルアニリン(0.00571mol)、ジエチルエーテル中1MHCl(0.00140mol)および1,4−ジオキサン(8ml)を添加した。反応混合液をすべての溶媒が除去されるまで窒素気流下で油浴中で加熱した。1−メチル−2−ピロリジノン(3ml)を添加し、そして反応混合液を220−240℃で3時間加熱した。加熱を210−220℃で6時間継続した。残渣を1,4−ジオキサンに溶解し、蒸発させ、CH2Cl2と1NNaOH間に分配し、濾別し、有機層を炭酸カリウムで乾燥し、そして蒸発させた。所望の化合物を単離し、そして調製用逆相クロマトグラフィーによって精製した。純粋なフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させて、4−[[4−アミノ−5−クロロ−6−[(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル トリフルオロ酢酸塩(1:1)(中間体23)0.0165g(凍結乾燥後1.1%)を得た。
【0118】
実施例A13
1,4−ジオキサン(25ml)中、中間体(11)(0.0011mol)、2,6−ジメチル−4−(2−プロピル)ベンゼンアミン(0.0011mol)、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,8−ナフタレンジアミン(0.0022mol)およびエーテル(2.3ml)中1MHCl(0.0023mol)の混合液を撹拌し、そして95℃で16時間加熱した。溶媒をロータリーエバポレーターによって除去し、そして残渣を逆相調製用HPLCにより精製した。所望の材料を含有する合わせたフラクションを凍結乾燥して、
【0119】
【化25】
【0120】
0.23g(48%)を得た。;mp.198−201℃
(中間体24)
実施例A14
N,N−ジ(メチルエチル)エタンアミン(0.0024mol)を、4−アミノ−2,6−ジメチル−3,4−ベンゾニトリル(0.00219mol)および4−[[(5−ブロモ−4,6−ジクロロ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(0.00218mol)に添加した。反応バイアルを撹拌しながら1.5日間155−160℃に加熱した。サンプルを室温まで冷却した。サンプルを、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2)で処理した。精製を調製用HPLCをとおして完了して、4−[[5−ブロモ−4−クロロ−6−[(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル0.05g(5.0%)を得た;mp.259−260℃(中間体25)。
【0121】
実施例A15
連続して、2,4,6−トリメチルベンゼンアミン(0.0022mol)およびN,N−ジ(メチルエチル)エタンアミン(0.0024mol)を、1,4−ジオキサン(10ml)中4−[[(5−ブロモ−4,6−ジクロロ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(0.00218mol)溶液に添加した。チューブを密封し、そして懸濁液を撹拌しながら90時間油浴中で120−130℃に加熱した。混合液を室温まで冷却した。さらに、N,N−ジ(メチルエチル)エタンアミン(15ml)を添加し、そしてサンプルを120−130℃に64時間再加熱した。反応液を150℃で6日間加熱した。サンプルを室温まで冷却した。サンプルを酢酸エチルで希釈し、そして冷1MNaOHで抽出した。水相を酢酸エチルで逆洗浄した。合わせた有機相を乾燥し、そして濃縮した。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2)。サンプルをさらに調製用HPLCにより精製して、4−[[5−ブロモ−4−クロロ−6−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル0.53g(54.9%)を得た;mp.220−221℃(中間体26)。
【0122】
実施例A16
1,4−ジオキサン(30ml)中4−アミノベンゾニトリル(0.0043mol)および
【0123】
【化26】
【0124】
を100℃で16時間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーターによって除去した。固形残渣を粉砕し、そして残渣を40℃で16時間真空乾燥して、
【0125】
【化27】
【0126】
0.452g(55%)を得た;mp.>300(中間体27)。
【0127】
実施例A17
圧力容器に、
【0128】
【化28】
【0129】
(0.00567mol)、
4−アミノベンゾニトリル(0.01163mol)および1−メチル−2−ピロリジノン(20ml)を添加した。反応混合液を140℃で16時間加熱した。反応混合液を室温まで冷却し、そしてアセトニトリルおよび水を添加した。得られる沈殿を濾過し、そして固形物をアセトニトリルにより再結晶させて、4−[[5−ブロモ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−6−メチル−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル1.27g(52%)を得た;mp.260−262℃(中間体28)。
【0130】
実施例A18
中間体(11)(0.001mol)および2,6−ジメチル−4−アミノベンゾニトリル(0.00473mol)を合体し、そして撹拌しながら16時間150℃に加熱した。サンプルをCH3OHに溶解し、シリカゲル(1g)上に蒸発させ、そして1:1ヘキサン:CH2Cl2、4:1CH2Cl2:ヘキサン、および純CH2Cl2(2L)で溶出した。所望のフラクションを蒸発させ、そして残渣を45℃で16時間真空乾燥した。かくして得られた残渣を4mlバイアルのCH2Cl2中に移し、そして溶媒を蒸発させて、4−[[5−ブロモ−6−[(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル0.120g(28.6%)を得た;mp.277−280℃(中間体29)。
【0131】
実施例A19
4−[[5−ブロモ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−6−クロロ−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(0.00250mol)およびNH3/1,4−ジオキサン0.5M(0.015mol)を圧力容器中で150℃4日間加熱した。サンプルを周囲条件下で2日間放置した。沈殿が生成するまでこの混合液に水を徐々に添加した。固形物をCH3CNから再結晶させて0.58g(フラクション1)を得た。濾液を蒸発させた(フラクション2)。両フラクションを合わせ、そしてカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2)で処理した。所望のフラクションの得られる残渣を、CH3CNから再結晶させて、4−[[4−アミノ−5−ブロモ−6−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニルオキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル0.44g(40.5%)を得た。サンプルは80℃で16時間0.2mmHgで乾燥させた(中間体30)。4−[[4−アミノ−5−クロロ−6−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニルオキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(中間体31)は類似の操作により製造された。
【0132】
実施例A20
4−[[5−ブロモ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−6−クロロ−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(0.000660mol)、テトラヒドロフラン(1ml)および1−ピロリジンエタンアミン(0.00198mol)を圧力容器に添加した。混合液を75℃で16時間加熱した。CH2Cl2を添加し、そして混合液を水で洗浄し、乾燥し、濾過し、そして濾液を蒸発させた。1:9メタノール:塩化メチレンにより溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーを使用する精製で、固形物を生成し、これをCH3CNに再溶解した。HCl/ジエチルエーテル1.0M(0.48ml)を添加し、そして混合液を氷上で冷却した。濾過によって4−[[5−ブロモ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−6−[(1−ピロリジニル)エチルアミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル塩酸塩(1:1)0.19g(50.6%)を得た;mp.208−210℃(中間体32)。
【0133】
実施例A21
圧力容器に、4−[[5−ブロモ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−6−クロロ−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(0.00064mol)、テトラヒドロフラン(3ml)、O−メチルヒドロキシルアミン(0.06g)、テトラヒドロフランおよび1NNaOH(0.00067mol)を添加した。反応混合液を室温で3日間、次いで75℃で1日間、90℃で1日間および110℃で2日間撹拌した。O−メチルヒドロキシルアミン(0.06g)にテトラヒドロフラン(4ml)および50%NaOH(0.00719mol)を添加した。その液を反応フラスコ中にデカントし、そして反応混合液を110℃で3日間加熱した。溶媒を蒸発させた。残渣をCH2Cl2中に溶解し、飽和NaHCO3溶液および水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/CH3OH98/2)によって精製した。純粋なフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をCH3CNから晶出させ、濾取し、そして乾燥して、4−[[5−ブロモ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−6−(メトキシアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル0.15g(51%)を得た;mp.185−186℃。サンプルを乾燥した(0.2mmHg,80℃)(中間体33)。
【0134】
実施例A22
無水エタン酸(10ml)中4−[[5−アミノ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(0.00147mol)および2−プロパノン(10ml)を室温で16時間撹拌した。次いで、混合液を55℃に加熱し、そしてさらなる無水エタン酸(3ml)を添加した。混合液を18時間後に加熱を止め、そして室温で6日間撹拌した。サンプルをロータリーエバポレーターによって濃縮固化させた。カラムクロマトグラフィー(溶出液:塩化メチレン中0,0.5,1,1.5,2%(CH3OH中10%NH4OH))によって精製して、
【0135】
【化29】
【0136】
を得た;mp.290−295℃。固体を60℃で16時間真空乾燥した(中間体34)。
【0137】
実施例A23
テトラヒドロフラン(20ml)中4−[[4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−5−ニトロ−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(0.0005mol)を触媒としてPd/C10%(0.100g)を用いて水素化した。H2(3当量;0.0015mol)の吸収後、触媒を濾別し、濾液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、そして40℃で16時間真空乾燥して、4−[[5−アミノ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル0.15g(84%)を得た;mp.>300℃(中間体35)。
【0138】
実施例A24
4−[[4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−5−ニトロ−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(0.001mol)、Pd/C 10%(0.025g)、エタノール(20ml)およびヒドラジン(0.030mol)を合わせてスラリーを生成し、そして室温で16時間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーターによって除去した。残渣をテトラヒドロフラン(20ml)およびメタノール(1ml)中に採取した。第2のヒドラジン分量(0.5g)を添加し、そして反応液を室温で16時間撹拌した。第3のヒドラジン分量(0.5ml)を添加し、そして反応液を室温でさらに16時間撹拌した。サンプルをロータリーエバポレーターによってシリカゲル上に濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2中0.5,1,2%(CH3OH中10%NH4OH))によって精製した。所望のフラクションを調製用HPLCによって精製して、4−[[5−アミノ−4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル0.24g(70%)を得た;mp.224−225℃(中間体36)。
【0139】
実施例A25
中間体(15)(0.001mol)、トリメチルシランアセチレン(0.0012mol)、Pd(PPh3)2Cl2(0.020g)、CuI(0.010g)およびCF3COOH/H2O(3ml)を密封管中で合わせ、110℃で10時間加熱した。第2の触媒Pd(PPh3)2Cl2(0.020g)およびCuI(0.010g)の分量、およびCF3COOH/H2O(3ml)を添加し、そして反応混合液を110℃で10時間撹拌した。材料をロータリーエバポレーターによって濃縮した。残渣を調製用逆相HPLCによって精製した。所望のフラクションを濃縮し、そして逆相調製用HPLCによって精製し、そしてN2気流下で乾燥し、次いで40℃で16時間真空乾燥した。収量:4−[[5−エチニル−4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル0.011g;mp.165−175℃(中間体37)。
【0140】
実施例A26
中間体(15)(0.000906mol)、トリブチルフェニルスタンナン(0.000906mol)、Pd(PPh3)4(0.002718mol)、および1,4−ジオキサン(3ml)をN2下で密封管中で合わせ、そして110℃で16時間加熱した。反応混合液を冷却し、そしてロータリーエバポレーターによって濃縮した。サンプルを調製用逆相HPLCによって精製し、次いでアルゴン気流下で乾燥した。真空乾燥によって4−[[5−フェニル−4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル0.0845gを得た;mp.209−214℃(中間体38)。
【0141】
実施例A27
中間体(15)(0.001mol)、テトラエテニルスタンナン(0.22ml)、1,4−ジオキサン(2ml)およびPd(PPh3)4(0.112g)をアルゴン下で密封管中で合わせた。混合液を100℃で16時間撹拌および加熱した。さらなるテトラエテニルスタンナンおよびPd(PPh3)4を添加した。反応液をアルゴン下に置き、撹拌し、そして加熱した。反応液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、そして調製用HPLCによって精製した。材料をN2気流下で乾燥し、そして60℃で4時間真空乾燥して4−[[5−エテニル−4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル0.422gを得た;mp.237−242℃(中間体39)。
【0142】
実施例A28
中間体(15)(0.001225mol)、CuCN(0.001470mol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)をアルゴン下で密封管中に合わせ、次いで160℃で16時間撹拌および加熱した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH2Cl2/ヘキサン1/1、次いで純CH2Cl2)によって精製した。所望のフラクションを回収し、そして溶媒を蒸発させた。残渣を室温でCH2Cl2下で粉砕した。固形物を乾燥(真空、40℃、24時間)して、
【0143】
【化30】
【0144】
0.0864g(24%)を得た;mp.254−259(中間体40)。
【0145】
B.最終プロドラッグの製造
実施例B1
a)
【0146】
【化31】
【0147】
アルゴン下のフラスコに、60%NaHおよびテトラヒドロフランを添加した。反応液を室温で10分間撹拌し、そして中間体(22)を添加した。1時間撹拌後、(クロロメトキシ)エタンを添加した。反応混合液を室温でさらに16時間撹拌し、そして溶媒を蒸発させて白色固形物2.76gを得た。固形物をアセトニトリル/塩化メチレン中に溶解し、そして1:1および2:1CH2Cl2:ヘキサンで溶出するシリカゲルでクロマトグラフィー処理を行った。アセトニトリルによる1回の再結晶化により白色固体としての化合物10.47g(19%)を得た;mp.181−182。
【0148】
b)
【0149】
【化32】
【0150】
n−ブチルリチウム(0.010mol)を、テトラヒドロフラン(300ml)中N−(1−メチルエチル)−2−プロパンアミン(0.010mol)溶液に添加し、0℃で撹拌した。30分間冷撹拌した後、
【0151】
【化33】
【0152】
(中間体22)(0.005mol)を添加した。得られる混合液を15分間冷撹拌し、この時点でブロモアセトニトリル(0.015mol)を添加し、そして温度を室温に上がるまで放置し、そして反応混合液を3日間撹拌して、反応を50%終了まで進行させた。0.5mlのH2Oで反応を停止させ、サンプルをロータリーエバポレーターによってシリカゲル上に濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Flash 40M,溶出液:CH2Cl2中0,0.5,1%(CH2Cl2中10%NH4OH))によって精製した。1mmolNaHCO3を含有するチューブ中に溶出する調製用HPLC精製により最終精製を実施した。凍結乾燥材料を水/CH2Cl2(1:1全50ml)中に採取し、そして分離した。水層をCH2Cl225mlで2回以上抽出した。有機層を合わせ、そして硫酸ナトリウムで乾燥し、そして65℃で18時間真空乾燥される白色固体までロータリーエバポレーターで処理した。収量;化合物2 0.10g(9%);mp.205−210℃。
【0153】
実施例B2
【0154】
【化34】
【0155】
実施例B1aにしたがって製造された
【0156】
【化35】
【0157】
(0.0016mol)、テトラヒドロフラン(8ml)およびH2O(2ml)の均質な溶液に、LiOH.H2O(0.00178mol)を添加した。反応混合液を室温で4日間撹拌し、溶媒を蒸発させ、固形物を塩化メチレンに溶解し、溶液を濾過し、そして濾液を、0および1%メタノール:塩化メチレンで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーで処理して、白色固体0.87gを得た。アセトニトリルを用いる2回の再結晶化により化合物3の0.39g(48.7%)を得た;mp.199−200℃。
【0158】
実施例B3
【0159】
【化36】
【0160】
N,N−ジメチルホルムアミド(40ml)中
【0161】
【化37】
【0162】
(中間体22)(0.0020mol)の懸濁液を、NaH0.24gを一部づつ用いて処理した。泡立つ混合液を90分間撹拌して輝黄色懸濁液を得た。N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中Cl−C(=O)−(CH2)2−C(=O)−Cl(0.020mol)の混合液を、ドライアイス/2−プロパノール浴において−60℃で調製した。カニューレをとおして、得られた上記懸濁液を、20分間かけてCl−C(=O)−(CH2)2−C(=O)−Clの冷却液に滴下して注入した。混合液を室温まで暖め、そして3日間撹拌した。反応混合液を氷浴で冷却し、そして4−モルホリンエタノール(0.063mol)を15分間かけて滴下した。反応混合液を室温まで戻し、18時間後エーテル中に注入し、そして飽和NaHCO3で処理した。層を分離し、そして水性フラクションをエーテルで3回抽出し、合わせたエーテル抽出液を水で5回逆洗浄し、そしてMgSO4で乾燥した。濃縮によりワックス状残渣1.07gを得て、これを逆相調製用HPLCにかけた。適当なフラクションの凍結乾燥により、化合物4の0.14g(9.4%)を得た;mp.84−85℃。
【0163】
表1は、上記実施例の1つにしたがって製造された化合物を列挙している。
【0164】
【表1】
【0165】
C.薬理学的実施例
本化合物の薬理学的活性は次の試験を用いて検査された。
【0166】
実施例C1
本化合物の代謝は、ラット、イヌもしくはヒトの細胞下(subcellular)肝臓画分(12000xg)において研究された。化合物を最終タンパク質濃度30μMにおいてインキュベートした;インキュベーションは、ミクロソームタンパク質1mg/mlに等しい最終タンパク質濃度において120分まで実施した。反応を等容量(2ml)のN,N−ジメチルスルホキシドの添加によって停止した。サンプルは分析まで≦−18℃に保存した。インキュベート物の抗HIV活性(IC50)は、実施例C2のような下記アッセイによって決定し、そしてインキュベーション後の抗HIV活性がインキュベーション前の該活性(また、下記アッセイにより決定される)と比較された。表2は細胞下肝臓画分におけるインキュベーション前後のIC50値を列挙している。
【0167】
実施例C2
迅速で、敏感かつ自動的なアッセイ操作が抗HIV剤のイン・ビトロ評価のために使用された。HIV−1で形質転換されたT4−細胞系、MT−4[これは、HIV感染に対して高度に感受性であり、そして許容性であることが既に示されている(Koyanagi et al.,Int.J.Cancer,36,445−451,1985)]が標的細胞系として使用された。HIV誘導の細胞変性効果の阻止が終点として使用された。両HIV−および擬似感染細胞の生存率が、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)のインサイチュー還元を介して分光測定法で調査された。50%細胞障害濃度(CC50,μM)は、擬似感染対照サンプルの吸光度を50%低下させる化合物の濃度として定義された。HIV感染細胞において化合物によって達成されたパーセント防御は、次の式:
(OD T ) HIV −(OD C ) HIV
(ODC)MOCK−(ODC)HIV %で表される、
によって計算されたが、この場合、(ODT)HIVは、HIV感染細胞において試験化合物の一定濃度により測定された光学濃度であり;(ODC)HIVは、対照の未処理のHIV感染細胞について測定された光学濃度であり;(ODC)MOCKは、対照の未処理の擬似感染細胞について測定された光学濃度であり;すべての光学濃度値は540nmにおいて決定された。上式にしたがって50%防御を達成する用量は、50%阻止濃度(IC50,μM)として定義された。
【0168】
【表2】
Claims (12)
- 式
(A1)(A2)N−R1 (I)
の化合物、そのN−オキシド型、製薬学的に許容しうる付加塩、第4級アミンおよび立体化学的異性型であって、式中、
R1は、シアノ、C 1-12 アルキルオキシ、ヒドロキシC 1-12 アルキルオキシ、C 1-6 アルキルオキシC 1-12 アルキルオキシもしくはアリール 1 カルボニルオキシC 1-12 アルキルオキシにより置換されたC 1-6 アルキル;C 1-6 アルキル、アリール 1 もしくはHet 1 であるR 8 をもつ−S(=O) 2 −R 8 ;C 7-12 アルキルカルボニル;R 9 およびR 10 が各々独立してC 1-4 アルキル、モノ−もしくはジ(C 1-4 アルキル)アミノC 1-4 アルキルから選ばれるか、またはR 9 およびR 10 が一緒になって、式−CH 2 −CH 2 −O−CH 2 −CH 2 −の二価の基を形成しているR 9 R 10 N−C 1-6 アルキルオキシカルボニルC 1-6 アルキルカルボニルであり、
(A1)(A2)N−は、式(A1)(A2)N−Hの対応する中間体の共有結合型であり、この場合、式(A1)(A2)N−Hの該中間体は、式
−a1=a2−a3=a4−は、式
−CH=CH−CH=CH− (a−1);
の二価の基を表し、
nは、0,1,2,3,4もしくは5であり;
各R2は、独立して、ヒドロキシ、ハロ、場合によってはシアノもしくは−C(=O)R6によって置換されているC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルケニル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルキニル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、アミノカルボニル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR6、−NH−S(=O)pR6、−C(=O)R6、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R6、−C(=NH)R6もしくは式
の基であり、
Lは、−X−R 3 であって;ここでXがNR 7 、OもしくはSであり、そしてR 3 がC 1-6 アルキル、ハロおよびシアノから各々独立して選ばれる置換基1,2もしくは3個により置換されているフェニルであり;
Qは、水素もしくは−NR4R5を表し;そして
R4およびR5は、水素、ヒドロキシ、C1-12アルキル、C1-12アルキルオキシ、C1-12アルキルカルボニル、C1-12アルキルオキシカルボニル、C1-12アルキルチオカルボニル、アリール、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノ、モノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノカルボニルから各々独立して選ばれる、ここで、前記C1-12アルキル基の各々は、ヒドロキシ、C1-6アルキルオキシ、ヒドロキシC1-6アルキルオキシ、カルボキシル、C1-6アルキルオキシカルボニル、シアノ、アミノ、イミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR12、−NH−S(=O)pR12、−C(=O)R12、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R12、−C(=NH)R12、アリールおよびHetから各々独立して選ばれる置換基1もしくは2個により、場合によっては、そして各々個々に置換されていてもよく;または
R4およびR5は一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、アジドもしくはモノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノC1-4アルカンジイルを形成してもよく;
R6は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
R7は、水素;アリール;ホルミル;C1-6アルキルカルボニル;C1-6アルキル;C1-6アルキルオキシカルボニル;
ホルミル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルオキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシにより置換されているC1-6アルキル;
C1-6アルキルオキシカルボニルにより置換されているC1-6アルキルオキシC1-6アルキルカルボニルであり;
R8はC1-6アルキル、アリール1もしくはHet1であり;
R9およびR10は各々独立して、水素、C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルから選ばれるか;または
R9およびR10は一緒になって、O,NR13,CH2もしくは直接結合であるZとともに式−CH2−CH2−Z−CH2−CH2−の二価の基を形成し;
R12は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
R13は、水素、C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルであり;
R14は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
Yは、ハロゲンを表し;
Pは1もしくは2であり;
アリール1はフェニルか、またはハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、ポリハロC1-6アルキルおよびポリハロC1-6アルキルオキシから各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により置換されているフェニルであり;
アリールはフェニルか、またはハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、ポリハロC1-6アルキルおよびポリハロC1-6アルキルオキシから各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により置換されているフェニルであり;、
Het1は、飽和、部分飽和もしくは不飽和の芳香族複素環式基であって、
該飽和複素環式基は、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニルから選ばれ;該部分飽和複素環式基は、イミダゾリニル、ピラゾリニル、ピロリニル、4,5−ジヒドロ−オキサゾリル、4,5−ジヒドロ−チアゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニルから選ばれ;そして該芳香族複素環式基は、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニルから選ばれるが、該芳香族複素環式基の各々は、場合によってはC1-4アルキルにより置換されていてもよく;
Hetは、飽和、部分飽和もしくは不飽和の芳香族複素環式基であって、該飽和複素環式基は、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニルから選ばれるが、該飽和複素環式基の各々は、オキソ基により場合によっては置換されていてもよく;該部分飽和複素環式基は、イミダゾリニル、ピラゾリニル、ピロリニル、4,5−ジヒドロ−オキサゾリル、4,5−ジヒドロ−チアゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニルから選ばれ;そして該芳香族複素環式基は、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニルから選ばれるが、該芳香族複素環式基の各々は、場合によってはヒドロキシにより置換されていてもよい;但し
アセトニトリル,[[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル](4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)アミノ]−;
アセトニトリル、[[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル](4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)アミノ]−,1塩酸塩;
1,2−エタンジアミン,N−[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル]−N−(4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)−N’,N’−ジエチル;
1,2−エタンジアミン,N−[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル]−N−(4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)−N’,N’−ジメチル
は含まれないという条件が必要である、化合物。 - (A1)(A2)N−部分が、式(A’1)(A’2)N−Hの対応する中間体の共有結合型である請求項1において請求される化合物であって、該化合物は、式(A’1)(A’2)N−Hの該対応する中間体が、式
−b1=b2−C(R2a)=b3−b4=は、式
−CH=CH−C(R2a)=CH−CH= (b−1);
の二価の基を表し、
qは、0,1,2であるか;または可能であればqは、3もしくは4であり;
R2aは、シアノ、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(メチル)アミノカルボニル、シアノ、アミノカルボニルもしくはモノ−もしくはジ(メチル)アミノカルボニルによって置換されているC1-6アルキル、シアノによって置換されているC2-6アルケニル、またはシアノによって置換されているC2-6アルキニルであり;
各R2は、独立して、ヒドロキシ、ハロ、場合によってはシアノもしくは−C(=O)R6によって置換されているC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルケニル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルキニル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR6、−NH−S(=O)pR6、−C(=O)R6、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R6、−C(=NH)R6または式
の基であり、
pは1もしくは2であり;
R6は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;そして
L,YおよびQは、式(II)の中間体について請求項1において定義されたとおりである、化合物。 - Lが、R3が2,4,6−三置換フェニルである−X−R3である、請求項1および2のいずれかにおいて請求される化合物。
- R 2 が4−シアノであり、そしてnが1である、請求項1において請求される化合物。
- 式(II)もしくは(II’)の中間体が、
R1536844−[[4−アミノ−5−クロロ−6−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
R1562044−[[5−クロロ−4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
R1577534−[[5−ブロモ−4−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
R1590254−[[4−アミノ−5−クロロ−6−[(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
R1597294−[[5−ブロモ−6−[(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
R1648094−[[4−アミノ−5−クロロ−6−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニルオキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
R1653354−[[4−アミノ−5−ブロモ−6−(4−シアノ−2,6−ジメチルフェニルオキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;
R1476814−[[4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル;および
R1529294−[[2−[(4−シアノフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル]アミノ]−3,5−ジメチルベンゾニトリル;
それらのN−オキシド、付加塩、第4級アミンおよび立体化学的異性型である、
請求項1〜4のいずれかにおいて請求される化合物。 - 医薬としての使用のための、請求項1〜5のいずれかにおいて請求される化合物。
- 式
(A1)(A2)N−R1 (I)
の化合物、そのN−オキシド型、製薬学的に許容しうる付加塩、第4級アミンおよび立体化学的異性型の、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症の予防または治療用薬物の製造のための使用であって、式中、
R1は、シアノ、C 1-12 アルキルオキシ、ヒドロキシC 1-12 アルキルオキシ、C 1-6 アルキルオキシC 1-12 アルキルオキシもしくはアリール 1 カルボニルオキシC 1-12 アルキルオキシにより置換されたC 1-6 アルキル;C 1-6 アルキル、アリール 1 もしくはHet 1 であるR 8 をもつ−S(=O) 2 −R 8 ;C 7-12 アルキルカルボニル;R 9 およびR 10 が各々独立してC 1-4 アルキル、モノ−もしくはジ(C 1-4 アルキル)アミノC 1-4 アルキルから選ばれるか、またはR 9 およびR 10 が一緒になって、式−CH 2 −CH 2 −O−CH 2 −CH 2 −の二価の基を形成しているR 9 R 10 N−C 1-6 アルキルオキシカルボニルC 1-6 アルキルカルボニルであり、
(A1)(A2)N−は、式(A1)(A2)N−Hの対応する中間体の共有結合型であり、この場合、式(A1)(A2)N−Hの該中間体は、式
−a1=a2−a3=a4−は、式
−CH=CH−CH=CH− (a−1);
の二価の基を表し、
nは、0,1,2,3,4もしくは5であり;
各R2は、独立して、ヒドロキシ、ハロ、場合によってはシアノもしくは−C(=O)R6によって置換されているC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルケニル、場合によっては1個以上のハロゲン原子もしくはシアノによって置換されているC2-6アルキニル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、アミノカルボニル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR6、−NH−S(=O)pR6、−C(=O)R6、−NHC(=O)H、−C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R6、−C(=NH)R6もしくは式
の基であり、
Lは、−X−R 3 であって;ここでXがNR 7 、OもしくはSであり、そしてR 3 がC 1-6 アルキル、ハロおよびシアノから各々独立して選ばれる置換基1,2もしくは3個により置換されているフェニルであり;
Qは、水素もしくは−NR4R5を表し;そして
R4およびR5は、水素、ヒドロキシ、C1-12アルキル、C1-12アルキルオキシ、C1-12アルキルカルボニル、C1-12アルキルオキシカルボニル、C1-12アルキルチオカルボニル、アリール、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノ、モノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノカルボニルから各々独立して選ばれるが、前記C1-12アルキル基の各々は、ヒドロキシ、C1-6アルキルオキシ、ヒドロキシC1-6アルキルオキシ、カルボキシル、C1-6アルキルオキシカルボニル、シアノ、アミノ、イミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、ポリハロメチル、ポリハロメチルオキシ、ポリハロメチルチオ、−S(=O)pR12、−NH−S(=O)pR12、−C(=O)R12、−NHC(=O)H、−
C(=O)NHNH2、−NHC(=O)R12、−C(=NH)R12、アリールおよびHetから各々独立して選ばれる置換基1もしくは2個により、場合によっては、そして各々個々に置換されていてもよく;または
R4およびR5は一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、アジドもしくはモノ−もしくはジ(C1-12アルキル)アミノC1-4アルカンジイルを形成してもよく;
R6は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
R7は、水素;アリール;ホルミル;C1-6アルキルカルボニル;C1-6アルキル;C1-6アルキルオキシカルボニル;
ホルミル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルオキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシにより置換されているC1-6アルキル;
C1-6アルキルオキシカルボニルにより置換されているC1-6アルキルオキシC-6アルキルカルボニルであり;
R8はC1-6アルキル、アリール1もしくはHet1であり;
R9およびR10は各々独立して、水素、C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルから選ばれるか;または
R9およびR10は一緒になって、O,NR13,CH2もしくは直接結合であるZとともに式−CH2−CH2−Z−CH2−CH2−の二価の基を形成し;
R12は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
R13は、水素、C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルであり;
R14は、メチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノもしくはポリハロメチルであり;
Yは、ハロゲンを表し;
Pは1もしくは2であり;
アリール1はフェニルか、またはハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、ポリハロC1-6アルキルおよびポリハロC1-6アルキルオキシから各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により置換されているフェニルであり;
アリールはフェニルか、またはハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、ポリハロC1-6アルキルおよびポリハロC1-6アルキルオキシから各々独立して選ばれる置換基1,2,3,4もしくは5個により置換されているフェニルであり;、
Het1は、飽和、部分飽和もしくは不飽和の芳香族複素環式基であって、該飽和複素環式基は、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニルから選ばれ;該部分飽和複素環式基は、イミダゾリニル、ピラゾリニル、ピロリニル、4,5−ジヒドロ−オキサゾリル、4,5−ジヒドロ−チアゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニルから選ばれ;そして該芳香族複素環式基は、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニルから選ばれるが、該芳香族複素環式基の各々は、場合によってはC1-4アルキルにより置換されていてもよく;
Hetは、飽和、部分飽和もしくは不飽和の芳香族複素環式基であって、該飽和複素環式基は、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニルから選ばれるが、該飽和複素環式基の各々は、オキソ基により場合によっては置換されていてもよく;該部分飽和複素環式基は、イミダゾリニル、ピラゾリニル、ピロリニル、4,5−ジヒドロ−オキサゾリル、4,5−ジヒドロ−チアゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニルから選ばれ;そして該芳香族複素環式基は、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニルから選ばれるが、該芳香族複素環式基の各々は、場合によってはヒドロキシにより置換されていてもよい、使用。 - 製薬学的に許容しうるキャリヤーおよび有効成分として治療的に有効な量の請求項1〜5のいずれか1項において請求される化合物を含んでなる、製薬学的組成物。
- 治療的に有効な量の請求項1〜5のいずれか1項において請求される化合物が、製薬学的に許容しうるキャリヤーと直接混合されることを特徴とする、請求項8において請求される製薬学的組成物の製造方法。
- a)式(A1)(A2)N−Hの中間体を式(III)の中間体と、適当な塩基および適当な反応−不活性な溶媒の存在下で反応させ
(A1)(A2)N−H + R1−W1 −−→ (A1)(A2)N−R1
(III) (I)
[式中、W1は適当な脱離基であり、そしてR1および(A1)(A2)N−は請求項1において定義されたとおりである];
b)式(A1)(A2)N−Hの中間体を式(IV)の中間体および式(V)の中間体と、適当な塩基および適当な反応−不活性な溶媒の存在下で反応させ
そして、所望であれば、式(I)の化合物を技術上既知の変換反応にしたがって各々他の化合物に転化し;そしてさらに、所望であれば、式(I)の化合物を、酸との処理によって治療的に活性な無毒の酸付加塩に転化するか、または反対に、酸付加塩型をアルカリとの処理によって遊離塩基に転化し;そして所望であれば、その立体化学的異性型もしくはN−オキシド型を生成することを特徴とする、
請求項1において請求される化合物の製造方法。 - HIV感染症の治療において同時に、別々に、または連続して使用するための組み合わせ調製物としての、(a)請求項1〜5のいずれか1項において請求される化合物および(b)その他の抗レトロウイルス化合物を含んでなる生産物。
- 製薬学的に許容しうるキャリヤー、および有効成分として(a)請求項1〜5のいずれか1項において請求される化合物および(b)その他の抗レトロウイルス化合物を含んでなる、製薬学的組成物。
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