JP4968803B2 - バーストデータ受信回路 - Google Patents

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Description

本発明は、PON(Passive Optical Network:受動光ネットワーク)等の光通信システムの受信機等に使用されるバーストデータ受信回路に関するものである。
PONに代表されるような光通信システムのフロントエンド受信回路では、受信した光信号をフォトダイオードで電流信号に変換し、これをTIA(Trans-Impedance Amplifier)により電圧信号に変換した後、振幅制限増幅回路によって一定の振幅まで増幅する。TIAや振幅制限増幅回路では、高感度、高速動作等の面から差動回路が用いられるのが一般的であるが、TIAの初段では1個のフォトダイオードからの電流を電圧に変換するために単相増幅回路構成となっている。初段で得られた電圧信号は、次段で単相信号から差動信号に変換されるが、差動変換された後も、TIA出力信号には正相、逆相間の直流レベル差(オフセット電圧)が残存しており、振幅制限増幅回路へは、この直流レベル差が存在した信号が入力される。
このように、振幅制限増幅回路への入力信号に正相と逆相間の直流レベル差が存在する場合、正相信号と逆相信号のクロスポイントが信号振幅の中心電位から外れるので、そのまま振幅制限増幅回路に入力すると、出力信号のデューティが非常に悪化する。増幅により直流レベル差が振幅制限電圧を超える場合には、振幅制限増幅回路の出力は最大、最小電圧に固定された直流信号しか出力されなくなってしまう。
これを避けるために、振幅制限増幅回路には信号の平均電圧(直流レベル)を検出して補正することで両相の平均電圧を一致させるオフセット補正回路が備えられている。オフセット補正の方法としては、入力信号の平均電圧を検出して補正するフィードフォワード補正方式と、出力信号の平均電圧を検出して補正するフィードバック補正方式がある。このうち、フィードフォワード補正方式では以下の2通りの方法が考えられる。
第1の方法は、入力信号の正相、逆相のうち一方の信号のみを用い、振幅制限増幅回路の一方の入力端子にこの信号を入力するとともに、同じ信号の平均電圧を検出して振幅制限増幅回路の他方の入力端子への入力する方法である。これにより、入力信号の直流レベルがどこにあっても、振幅制限増幅回路にはレベルの合った差動信号として入力されるので、信号はレベルがずれることなく増幅される。このような方法は例えば、特許文献1に見られる。
第2の方法は、入力する正相信号と逆相信号の各々から平均電圧を検出して、逆位相の信号に加算することで正相信号と逆相信号の平均電圧(オフセット電圧)を自動的に一致させる方法である。この方法では、入力信号を両相とも使うので、受信感度を高く保つことができるという利点がある。
上記どちらの方法においても、平均電圧を検出する最も簡便な回路はローパスフィルタを用いることである。入力データ信号をローパスフィルタに通すことで、高周波成分が除去され、平均値電圧として取り出すことができる。
図4に、抵抗R0と容量C0からなるローパスフィルタを用いたバーストデータ受信回路の例を示す。また、図5に図4のバーストデータ受信回路における電圧波形の例を示す。入力信号V11は入力端子11に入力され、ローパスフィルタ17の出力信号V17が平均電圧に近づく。振幅制限増幅回路20は、単相差動変換型オフセット補正機能を有し、その一方の入力端子21に入力信号V11が入力し、他方の入力端子22にローパスフィルタ17の出力信号V17が入力し、出力端子23には出力信号V23が得られる。入力バースト信号の先頭では、ローパスフィルタ17の出力信号V17が平均電圧に近づくにつれて出力信号V23のデューティが100%に近づいていく。
入力信号V11に同符号連続区間があると、ローパスフィルタ17の出力信号V17は、入力信号V11の電圧に近づいていくので平均電圧からずれ、同符号連続区間が終了して入力信号V11の変化が再開した時点では、デューティは100%からずれている。この信号変化の再開とともにローパスフィルタ17の出力信号V17が再度平均電圧に近づき、デューティは100%に戻る。
上に述べたような方法で、振幅制限増幅回路20においてバースト信号のオフセットを補正し、振幅制限増幅回路20の出力端子23,24の出力信号V23,V24の波形のデューティを補正することができるが、さらに高速な応答を可能とするための方法として、非特許文献1に示すような、図6に示すデューティ補正回路30を振幅制限増幅回路20の後に設けることが提案されている。
このデューティ補正回路30は、振幅制限増幅回路20の出力信号と基準クロック間のデータの立上り、または、立下りエッジのタイミングを比較し、そのずれに比例した電圧によってデータのデューティが100%になるようにフィードバック制御するものである。これにより、バースト先頭と同符号連続後におけるデューティ補正時間の短縮を行なっている。なお、ここでは、デューティ補正回路30の詳細は図示しない。
特開2004−88525号公報
Terada et.al., "Jitter-Reduction and Pilse-Width-Distortion-Compensation Circuits for a 10Gb/s Burst-Mode CDR Circuit", TP5.8 IEEE ISSCC Dig.Tech.Papers, 2009, pp104-105
上記したオフセット補正機能を備えた振幅制限増幅回路20と、それに続くデューティ補正回路30によりバーストデータを受信する場合に、以下のような問題が生じる。
バースト先頭での応答時間を短縮するためには、オフセット補正部におけるローパスフィルタ17の時定数を小さくして、短い時間で平均電圧を検出することが望ましい。しかし、ローパスフィルタ17の時定数を小さくすると、バースト先頭だけでなく同符号連続時にも早く応答してしまうので、同符号連続が終わりデータ信号の変化が再開した時点で、ローパスフィルタ17の出力信号V17はそれまでのバースト期間中の平均電圧から大きく外れた値になっている。このため、同符号連続直後の振幅制限増幅回路20の出力信号のデューティは大きくずれてしまう。
逆に、同符号連続後のデューティを悪化させないために、ローパスフィルタ17の時定数を大きくすると、バースト先頭でデューティが良くなるまでに時間がかかってしまう。PONシステムのようなバーストパケットを受信するシステムでは、バースト信号の先頭にプリアンブルと呼ばれる、初期同期のための信号が付加されており、データ信号部分で良好なデューティの波形を得るためには、プリアンブル信号期間内にデューティ補正を行なわなければならない。
ローパスフィルタ17の時定数を大きくすると、同符号連続時の問題は軽減されるが、プリアンブル時にデューティが正常になるまでの時間がかかるようになり、長いプリアンブルが必要になってしまう。プリアンブル時間が長くなると、データを送る時間が相対的に短くなって伝送効率の低下を招く。
このように、バースト先頭での応答時間と同符号連続時のデューティ変化はトレードオフの関係にある。そこで、ローパスフィルタ17の時定数を大きくしないで、バースト先頭でのデューティ補正を加速するためには、上述のデューティ補正回路30が有効である。
しかし、同符号連続区間ではデータ変化が無いので、基本クロックとのエッジタイミングの比較ができず、デューティ補正回路30内のタイミングずれ量の情報は、同符号連続直前の値のままになっている。同符号連続が終了してデータ変化が開始した時点で、デューティがずれた信号がデューティ補正回路30に入力されてくるので、基準クロックとの間の大きなエッジタイミングずれを検出することとなる。デューティ補正回路30は検出したタイミングずれ情報を用いてフィードバック回路で補正動作を行なうので、瞬時にデューティを補正することはできず、ある時定数をもって徐々に補正を行なう。
この結果、同符号連続直後にはデューティ補正回路30から、デューティのずれたデータ信号がそのまま出力される。すなわち、デューティ補正回路30は、バースト先頭でのデューティの補正を加速することはできるが、同符号連続直後は補正することができず、一旦はデューティのずれが発生し、この部分でエラーレートが悪くなるという問題があった。
このように、同符号連続後にデューティ補正回路30の出力信号のデューティが一旦、大きくずれてしまうのは、上述のようにデータ変化のエッジがない期間に、デューティ補正回路30が補正動作を行なうことが出来ないことが原因である。この問題を回避するためには、デューティ補正回路30への入力信号のデューティが同符号連続期間はあまり変化しないことが望ましいが、単純に、オフセット補正部のローパスフィルタ17の時定数を大きくすることでこれを行なおうとすると、上述のトレードオフの関係から、バースト先頭でのオフセット補正にも時間がかかり、バースト応答性が悪くなる。バースト応答性が悪いと、プリアンブル信号を長くする必要が生じ、データの伝送効率の低下を招く。
本発明の目的は、バースト先頭でオフセット補正に要するプリアンブル信号を短縮可能としてデータの伝送効率の向上を図り、データ信号波形のデューティを改善可能としてエラーレートの低減を図ったバーストデータ受信回路を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、入力正相信号を第1のローパスフィルタに入力し、入力逆相信号を第2のローパスフィルタに入力し、前記第1のローパスフィルタの出力信号と前記入力逆相信号を加算し、前記第2のローパスフィルタの出力信号と前記入力正相信号を加算することで、前記入力正相信号および前記入力逆相信号のオフセット補正を行うオフセット補正回路を持った振幅制限増幅回路と、該振幅制限増幅回路の出力信号と基準クロックの位相差を検出し、検出した位相差情報に基づいて該出力信号のデューティずれを修正するデューティ補正回路とを備えたバーストデータ受信回路において、前記各ローパスフィルタを2次以上の高次ローパスフィルタとするとともに、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間が前記各ローパスフィルタに1次ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、前記各高次ローパスフィルタの入力信号が1から0へ立ち下がった時のステップ応答においてフィルタ出力がe −1 になるまでの時間が、前記各ローパスフィルタに1次ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、且つ、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間より短い同符号連続に対し、該同符号連続後の前記各高次ローパスフィルタの出力信号レベルと前記入力正相信号、前記入力逆相信号の平均値とのずれの最大値が、前記各ローパスフィルタに前記1次ローパスフィルタを用いた場合のそれと同等か少なくなるように、前記各高次ローパスフィルタの時定数を設定したことを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、入力信号を入力する1個のローパスフィルタと、該ローパスフィルタの出力信号と前記入力信号を入力する単相差動変換型オフセット補正機能を有する振幅制限増幅回路と、該振幅制限増幅回路の出力信号と基準クロックの位相差を検出し、検出した位相差情報に基づいて該出力信号のデューティずれを修正するデューティ補正回路とを備えたバーストデータ受信回路において、前記ローパスフィルタを2次以上の高次ローパスフィルタとするとともに、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間が前記ローパスフィルタに1次ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、前記高次ローパスフィルタの入力信号が1から0へ立ち下がった時のステップ応答においてフィルタ出力がe −1 になるまでの時間が、前記ローパスフィルタに1次ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、且つ、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間より短い同符号連続に対し、該同符号連続後の前記高次ローパスフィルタの出力信号レベルと前記入力信号の平均値のずれの最大値が前記ローパスフィルタに前記1次ローパスフィルタを用いた場合のそれと同等か少なくなるように、前記高次ローパスフィルタの時定数を設定したことを特徴とするバ。
請求項3にかかる発明は、入力正相信号と入力逆相信号を差動ローパスフィルタに入力し、該差動ローパスフィルタから出力する出力正相信号と前記入力逆相信号を加算し、該差動ローパスフィルタから出力する出力逆相信号と前記入力正相信号を加算することで、前記入力正相信号および前記入力逆相信号のオフセット補正を行うオフセット補正回路を持った振幅制限増幅回路と、該振幅制限増幅回路の出力信号と基準クロックの位相差を検出し、検出した位相差情報に基づいて該出力信号のデューティずれを修正するデューティ補正回路とを備えたバーストデータ受信回路において、前記差動ローパスフィルタを2次以上の高次差動ローパスフィルタとするとともに、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間が前記差動ローパスフィルタに1次差動ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、前記高次差動ローパスフィルタの入力信号が1から0へ立ち下がった時のステップ応答においてフィルタ出力がe −1 になるまでの時間が、前記差動ローパスフィルタに1次差動ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、且つ、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間より短い同符号連続に対し、該同符号連続後の前記高次差動ローパスフィルタの前記出力正相信号レベルと前記入力正相信号の平均値のずれの最大値、前記出力逆相信号レベルと前記入力逆相信号の平均値のずれの最大値が前記差動ローパスフィルタに前記1次差動ローパスフィルタを用いた場合のそれと同等か少なくなるように、前記高次差動ローパスフィルタの時定数を設定したことを特徴とする。
本発明によれば、ローパスフィルタをその次数を2次以上の高次にし、且つその時定数を従来の1次ローパスフィルタを使用するときと同様に、つまり小さくしたので、時定数の小さいことによりバースト先頭での追従速度が速く、一方で高次であることにより同符号連続区間後の追従速度が遅くなるため、バーストデータ受信回路において、プリアンブル時間の短縮と同符号連続耐性の向上を得ることができ、バーストデータ伝送において伝送効率の向上と、エラーレートの低減を図ることができる。より具体的には、ローパスフィルタを使用してオフセット電圧を減少させるオフセット補正部とデューティずれを検出して補正するデューティ補正回路を備えたバースト信号受信回路において、バースト先頭での応答時間の短縮と、同符号連続後のデューティ補正時間の短縮を同時に実現できる。その結果として、バースト先頭でオフセット補正に要するプリアンブル信号を短縮できるためデータの伝送効率の向上が図れるとともに、データ信号波形のデューティを改善できるためエラーレートの減少につながる。
本発明の第1の実施例のバーストデータ受信回路の回路図である。 本発明の第2の実施例のバーストデータ受信回路の回路図である。 本発明の第3の実施例のバーストデータ受信回路の回路図である。 従来のローパスフィルタを用いたバーストデータ受信回路の回路図である。 図4のバーストデータ受信回路における入力信号とローパスフィルタの出力信号および振幅制限増幅回路の出力信号の波形図である。 図4の振幅制限増幅回路の後段にデューティ補正回路を備えたバーストデータ受信回路の回路図である。 本発明のローパスフィルタを用いた場合と従来のローパスフィルタを用いた場合の応答波形図である。 本発明の第1の実施例のバーストデータ受信回路(図1)におけるローパスフィルタ出力信号と、従来のローパスフィルタを用いたバーストデータ受信回路(図4)におけるローパスフィルタ出力信号のシミュレーション結果を示す波形図である。 ローパスフィルタ特性計算のためのステップ入力信号電圧の波形図である。 1次ローパスフィルタと3次ローパスフィルタのステップ入力に対する出力信号電圧の応答特性図である。
デューティ補正回路は、データエッジの変化があれば補正動作を行なうことができる。したがって、バースト先頭での応答性は確保しつつ、同符号連続時にはその直後ではデューティのずれは小さく、符号変化が再開した後に時間遅れをもってデューティがずれる信号を振幅制限増幅回路から出力できればよい。このような信号であれば、同符号連続後のデューティずれが大きい部分でデータ変化エッジがあるので、デューティ補正回路は補正動作を行なうことができるため、一旦デューティが悪化してしまうことがない。
このような、同符号連続時に時間遅れをもってデューティずれが生じる信号を得るために、本発明では、オフセット補正部のローパスフィルタの時定数を2次以上の高次にする。ローパスフィルタが1次の場合と高次の場合に、バースト信号が入力された時のローパスフィルタ出力信号の変化を模式的に示したのが図7である。ローパスフィルタとして高次フィルタを用い、バースト信号先頭でのローパスフィルタ出力電圧が入力信号V11の平均値に近づく時間を、1次ローパスフィルタの場合と同程度となるようにフィルタ素子定数(時定数)を設定する。
このような素子定数に設定すると、同符号連続直後において、高次フィルタを用いた場合のローパスフィルタ出力信号V14のずれは、1次フィルタを用いた場合のローパスフィルタ出力信号V17に比べ小さく抑えることができる。すなわち、同符号連続直後では振幅制限増幅回路の出力信号のデューティずれは、高次フィルタを用いることにより1次フィルタの場合よりも抑制することができる。
同符号連続後に符号変化が再開したあとは、高次フィルタの場合は時間遅れをもってフィルタ出力信号V14が変化を続けるが、ずれの最大値は、1次フィルタの場合と同程度である。デューティ補正回路では、データエッジがあれば補正動作を行なえるので、符号変化再開後にデューティ補正回路への入力信号デューティがずれていっても補正が可能である。
このように、高次フィルタと1次フィルタの違いは、1次フィルタでは信号変化がない区間(同符号連続)の最後でデューティが最大にずれるのに対し、高次フィルタでは信号変化のある区間(同符号連続後の信号変化が再開後)でデューティがずれることにある。これにより、高次フィルタではデューティ補正回路の特性を活かした補正動作を行なうことができ、バースト信号全体として、デューティずれの少ない信号を得ることができる。
高次フィルタを用いることで上記の効果が得られることを、フィルタの応答を表す式を用いて説明する。ここでは、高次フィルタとして3次のローパスフィルタを対象として述べる。
1次ローパスフィルタと3次ローパスフィルタの、図9に示すステップ波形に対する応答を各々V1(t), V3(t)とすると、(1)、(2)式で表される。τは時定数、tは時間である。
1次ローパスフィルタは、
Figure 0004968803
であり、3次ローパスフィルタは、
Figure 0004968803
である。τ=1に規格化して、V1(t)とV3(t)を図示すると図10のようになる。
(1)式、(2)式を各々tで微分すると、
Figure 0004968803
となる。したがって、t=0における傾きは各々以下の式になる。
Figure 0004968803
(5)、(6)式より、1次フィルタでは入力信号の変化と同時にフィルタ出力が変化するのに対し、3次フィルタではt=0における傾きはゼロであるから、信号変化時点では出力は変化せず、徐々に変化が生じることがわかる。
ここでは、高次フィルタとして3次フィルタで計算したが、2次以上のフィルタであればt=0における傾きは(6)式と同様にゼロとなるから、2次以上のフィルタを用いることで上述のように時間遅れをもった特性が得られる。
以上説明したように、オフセット補正用のローパスフィルタとして高次フィルタを用いることで、バースト信号先頭でのデューティの収束時間を従来の1次フィルタの場合と同等にすると同時に、同符号連続後におけるデューティのずれを1次フィルタの場合より抑えることができるようになる。逆に、同符号連続後のデューティずれが1次フィルタの場合と同等になるように、高次フィルタの時定数を小さくすれば、バースト先頭での収束時間を1次フィルタの場合よりも短くすることが可能である。
<第1の実施例>
図1(a)に、本発明の第1の実施例のバーストデータ受信回路を示す。10はオフセット補正回路であり、入力する正相信号V11,逆相信号V12を入力端子11,12から2個のローパスフィルタ14,13に入力して平均電圧V14,V13を検出し、検出した平均電圧V13,V14を加算回路15において各々逆位相の入力信号V11,V12と加算する。これにより、入力信号V11,V12間の直流レベル差、つまりオフセット電圧がキャンセルされる。この加算された信号を振幅制限増幅器20に入力する。ここで用いるローパスフィルタ13,14は、図1(b)に示すように、複数の容量C1〜Cnと複数の抵抗R1〜Rnからなる多段構成の3次フィルタとする。
図8に入力信号V11、および、本発明の3次ローパスフィルタ14の出力信号V14と、1個の容量C0と1個の抵抗R0で構成される従来の1次ローパスフィルタ17の出力信号V17のシミュレーション波形を示す。バースト先頭での応答時間が同等かまたは短くになるように各々のローパスフィルタ13,17の時定数を設定すると、同符号連続後のローパスフィルタ14,17の出力信号の平均電圧ずれの最大量も同等になる。
しかし、拡大図に示すように、従来の1次ローパスフィルタ17の出力信号V17では、同符号連続直後に最大ずれになるのに対し、本発明の3次ローパスフィルタ14の出力信号V14では、同符号連続直後にはずれが小さく、入力信号の変化が再開して時間が経過してから最大にずれる。上述のように、デューティ補正回路30ではデータ信号が変化してデータエッジがあれば補正を行なうことができるので、信号変化再開から時間が経過してずれるデューティは容易に補正可能である。すなわち、本発明の3次ローパスフィルタ13,14を用いることで、デューティ補正回路30での補正動作を容易にし、同符号連続後の全ての領域に亘って良好なデューティの信号を得ることができるようになる。
<第2の実施例>
図2に本発明の第2の実施例のバーストデータ受信回路を示す。入力信号V11が入力する入力端子11は、振幅制限増幅回路20の一方の入力端子21とローパスフィルタ14の入力端子に接続される。ローパスフィルタ14の出力端子は振幅制限増幅回路20の他方の入力端子22に接続される。振幅制限増幅回路20は単相差動変換型オフセット補正機能を有する。このとき、ローパスフィルタ14の構成を、図1(b)で示したのと同様に、複数の容量C1〜Cnと複数の抵抗R1〜Rnからなる多段構成の3次フィルタとする。このローパスフィルタの構成でも、第1の実施例と同様の効果を得ることが可能である。
<第3の実施例>
図3(a)に本発明の第3の実施例のバーストデータ受信回路を示す。オフセット補正回路10Aは、入力端子11,12に入力する正相、逆相の入力信号V11、V12を、差動構成された差動ローパスフィルタ16に入力して逆相信号V16a,正相信号V16bを検出し、検出した信号V16a,V16bを加算回路15において、各々逆位相の入力信号に加算する。ここで用いる差動ローパスフィルタ16は、図3(b)に示すように、複数の容量C1〜Cnと複数の抵抗R11〜R1n、R21〜R2nからなる多段構成の3次フィルタとする。この差動ローパスフィルタ16を用いる構成でも、第1の実施例と同様の効果を得ることが可能である。
<その他の実施例>
なお、以上では、3つの実施例を挙げたがこれに限らず、ローパスフィルタを用いて入力信号の平均値を検出して時間連続的にオフセットを補正する機構を持ち、且つデューティ補正回路30を具備するバーストデータ受信回路であれば、本発明を用いることで同様の効果を得ることができる。また、上記第1および第3の実施例では、ローパスフィルタ13,14,16へは振幅制限増幅回路20よりも前段の信号を入力し、ローパスフィルタ13,14,16の出力信号を振幅制限増幅回路20の前段に加算するというフィードフォワード構成としているが、振幅制限増幅回路20の後段からローパスフィルタ13,14,16への信号を取り込み、その出力信号を振幅制限増幅回路20の前段に加算するフィードバック構成としても、本発明の効果を得ることが可能である。
10,10A:オフセット補正回路、11:正相入力端子、12:逆相入力端子、13,14:3次ローパスフィルタ、15:加算回路、16:3次差動ローパスフィルタ、17:1次ローパスフィルタ
20:振幅制限増幅回路、21:正相入力端子、22:逆相入力端子、23:正相出力端子、24:逆相出力端子
30:デューティ補正回路、21:正相出力端子2:逆相出力端子

Claims (3)

  1. 入力正相信号を第1のローパスフィルタに入力し、入力逆相信号を第2のローパスフィルタに入力し、前記第1のローパスフィルタの出力信号と前記入力逆相信号を加算し、前記第2のローパスフィルタの出力信号と前記入力正相信号を加算することで、前記入力正相信号および前記入力逆相信号のオフセット補正を行うオフセット補正回路を持った振幅制限増幅回路と、該振幅制限増幅回路の出力信号と基準クロックの位相差を検出し、検出した位相差情報に基づいて該出力信号のデューティずれを修正するデューティ補正回路とを備えたバーストデータ受信回路において、
    前記各ローパスフィルタを2次以上の高次ローパスフィルタとするとともに、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間が前記各ローパスフィルタに1次ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、前記各高次ローパスフィルタの入力信号が1から0へ立ち下がった時のステップ応答においてフィルタ出力がe −1 になるまでの時間が、前記各ローパスフィルタに1次ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、
    且つ、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間より短い同符号連続に対し、該同符号連続後の前記各高次ローパスフィルタの出力信号レベルと前記入力正相信号、前記入力逆相信号の平均値とのずれの最大値が、前記各ローパスフィルタに前記1次ローパスフィルタを用いた場合のそれと同等か少なくなるように、
    前記各高次ローパスフィルタの時定数を設定したことを特徴とするバーストデータ受信回路。
  2. 入力信号を入力する1個のローパスフィルタと、該ローパスフィルタの出力信号と前記入力信号を入力する単相差動変換型オフセット補正機能を有する振幅制限増幅回路と、該振幅制限増幅回路の出力信号と基準クロックの位相差を検出し、検出した位相差情報に基づいて該出力信号のデューティずれを修正するデューティ補正回路とを備えたバーストデータ受信回路において、
    前記ローパスフィルタを2次以上の高次ローパスフィルタとするとともに、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間が前記ローパスフィルタに1次ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、前記高次ローパスフィルタの入力信号が1から0へ立ち下がった時のステップ応答においてフィルタ出力がe −1 になるまでの時間が、前記ローパスフィルタに1次ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、
    且つ、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間より短い同符号連続に対し、該同符号連続後の前記高次ローパスフィルタの出力信号レベルと前記入力信号の平均値のずれの最大値が前記ローパスフィルタに前記1次ローパスフィルタを用いた場合のそれと同等か少なくなるように、
    前記高次ローパスフィルタの時定数を設定したことを特徴とするバーストデータ受信回路。
  3. 入力正相信号と入力逆相信号を差動ローパスフィルタに入力し、該差動ローパスフィルタから出力する出力正相信号と前記入力逆相信号を加算し、該差動ローパスフィルタから出力する出力逆相信号と前記入力正相信号を加算することで、前記入力正相信号および前記入力逆相信号のオフセット補正を行うオフセット補正回路を持った振幅制限増幅回路と、該振幅制限増幅回路の出力信号と基準クロックの位相差を検出し、検出した位相差情報に基づいて該出力信号のデューティずれを修正するデューティ補正回路とを備えたバーストデータ受信回路において、
    前記差動ローパスフィルタを2次以上の高次差動ローパスフィルタとするとともに、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間が前記差動ローパスフィルタに1次差動ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、前記高次差動ローパスフィルタの入力信号が1から0へ立ち下がった時のステップ応答においてフィルタ出力がe −1 になるまでの時間が、前記差動ローパスフィルタに1次差動ローパスフィルタを用いた場合と同等かまたは短く、
    且つ、バースト信号先頭でのオフセット補正に要する時間より短い同符号連続に対し、該同符号連続後の前記高次差動ローパスフィルタの前記出力正相信号レベルと前記入力正相信号の平均値のずれの最大値、前記出力逆相信号レベルと前記入力逆相信号の平均値のずれの最大値が前記差動ローパスフィルタに前記1次差動ローパスフィルタを用いた場合のそれと同等か少なくなるように、
    前記高次差動ローパスフィルタの時定数を設定したことを特徴とするバーストデータ受信回路。
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