JP4968775B2 - 内燃機関の排気浄化装置及び排気浄化方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明の目的は、触媒の劣化割合を精度良く検出し、適確な空燃比制御を行うことによって、触媒の耐久性や燃費を向上させるとともに、触媒の熱劣化による交換時期を精度よく判定することができる内燃機関の排気浄化装置及び排気浄化方法を提供することである。
N in …NO X 触媒上流側のNO X 濃度
N out …NO X 触媒下流側のNO X 濃度
Q gas …排気ガスの流量
V…触媒の容積
k…NO X 触媒の反応速度定数
t…時間
S n =(N in −N out )/N in ×Q gas /V/k/exp(−N in ×k×t)…式(5)
N in …NO X 触媒上流側のNO X 濃度
N out …NO X 触媒下流側のNO X 濃度
Q gas …排気ガスの流量
V…触媒の容積
k…NO X 触媒の反応速度定数
t…時間
さらに、触媒の熱劣化割合を精度良く判定することができることから、触媒の交換時期を適確に判断することができる。したがって、NOXのスリップ量を低減して、信頼性に優れた排気浄化装置を提供することができる。
さらに、触媒の熱劣化割合を精度良く算出することができることから、触媒の熱劣化に伴って適切なタイミングで交換することができ、NOXの浄化効率が低下することを防ぐことができる。
なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
本発明にかかる第1の実施形態は、内燃機関の排気通路中に配置され、流入する排気ガスの空燃比がリーンの状態において排気ガス中のNOXを吸蔵し、流入する排気ガスの空燃比がリッチの状態において吸蔵したNOXを放出するNOX触媒を備えた内燃機関の排気浄化装置(以下、単に排気浄化装置と称する場合がある。)である。
本実施形態の排気浄化装置は、NOX触媒の上流側における排気ガスのNOX濃度を検出するための第1のNOX濃度検出手段と、NOX触媒の下流側における排気ガスのNOX濃度を検出するための第2のNOX濃度検出手段と、を備えるとともに、NOX触媒のNOX放出終了後、NOXの吸蔵開始から所定時間経過した時点における、第1及び第2のNOX濃度検出手段によって検出されるNOX触媒の上流側及び下流側のNOX濃度をもとに、NOX触媒の第1の吸蔵容量(S n )を、NO X 触媒に吸蔵されたNO X 量の影響を除くべく、(N in −N out )/N in ×Q gas /V/kをexp(−N in ×k×t)で除してなる下記式(5)により算出し、第1の吸蔵容量をあらかじめ求められたNOX触媒の劣化前の初期吸蔵容量と比較することにより、NOX触媒の劣化割合を演算する劣化割合演算手段と、劣化割合の演算後、NOX触媒に吸蔵されたSOXを離脱させ、SOXを離脱させた状態における、第1及び第2のNOX濃度検出手段によって検出されるNOX触媒の上流側及び下流側のNOX濃度をもとに、NOX触媒の第2の吸蔵容量(S n )を下記式(5)により算出し、第2の吸蔵容量を初期収蔵容量と比較することにより、NOX触媒の熱劣化割合を演算する熱劣化割合演算手段と、を備え、かつ、劣化割合演算手段によって演算される劣化割合をもとに、NO X 触媒に吸蔵されているNO X 量を演算するNO X 量演算手段と、NO X 触媒に吸蔵されたNO X を放出させる際に、NO X 量演算手段によって算出されたNO X 量に応じて、内燃機関の運転状態を制御する運転状態制御手段と、劣化割合の演算及び熱劣化割合の演算を複数回繰返し、算出された劣化割合と前回の前記熱劣化割合との差をもとに、前記NO X 触媒に吸蔵されているSO X 量を演算するSO X 量演算手段と、をさらに備え、運転状態制御手段は、NO X 触媒に吸蔵されたSO X を脱離させる際に、SO X 量演算手段によって算出されたSO X 量に応じて、内燃機関の運転状態を制御することを特徴とする。S n =(N in −N out )/N in ×Q gas /V/k/exp(−N in ×k×t)…式(5)
N in …NO X 触媒上流側のNO X 濃度
N out …NO X 触媒下流側のNO X 濃度
Q gas …排気ガスの流量
V…触媒の容積
k…NO X 触媒の反応速度定数
t…時間
以下、本実施形態の排気浄化装置の構成について、図1に基づいて具体的に説明する。
かかるNOX触媒は特に制限されるものではなく、公知のもの、例えば、多孔質担体上に、活性成分としてのストロンチウム又はバリウム、及びマグネシウム等のアルカリ土類金属や、セリウムとランタン等の希土類金属、白金とロジウム等の貴金属等を含むものを用いることができる。
ただし、NOX触媒13の上流側の第1のNOXセンサ15については、NOXセンサを配置する代わりに、ECU17によって制御される内燃機関の運転状態から、排出される排気ガス中のNOX濃度を演算する手段をECU17に備えた構成とすることもできる。このような演算手段を備えた構成とすることにより、比較的高価なNOXセンサの数を減らし、コストの上昇を抑えることができる。
この図2に示すように、劣化していない状態の触媒及び劣化した触媒のいずれにおいても、NOXの吸蔵開始直後においては、一定のNOX吸蔵速度が維持されているが、時間が経過し、吸蔵されるNOX量が増加するにつれNOX吸蔵速度が徐々に減少している。また、この吸蔵速度は、劣化していない触媒(実線A)と比較して、劣化している触媒(破線B)の方が、早く低下しはじめていることが理解できる。
すなわち、NOX触媒の吸蔵速度DNは、理論的には下記のモデル式(1)として表すことができる。
DN=Nin×(S0−Nc)×k…式(1)
Nin…NOX触媒に流入するNOX濃度
S0…劣化していない状態での触媒の初期吸蔵容量
Nc…NOX触媒に吸蔵されているNOX量
k…NOX触媒の反応速度定数
k=A×exp(−E/RT)…式(2)
A…頻度因子
E…活性化エネルギー
R…気体定数
T…NOX触媒の温度
DN=Nin×k×S0×exp(−Nin×k×t)…式(3)
このモデル式(3)は、S0に依存しており、熱劣化や硫黄被毒により劣化を生じ、NOXの吸蔵容量が減少した触媒は、NOXの放出後、吸蔵開始時点でのNOXの吸蔵容量Snが、初期吸蔵容量S0に比べて小さいため、上述した図2に示すように、所定時間経過後における劣化したNOX触媒の吸蔵速度は、同じ時間経過した状態での劣化していないNOX触媒の吸蔵速度と比較して低下していることになる。
図1に示す排気浄化装置では、ECU17に劣化割合演算手段24を含み、例えば、以下のような演算処理を行い、触媒13の劣化割合R1を算出することができる。
DN=(Nin−Nout)×Qgas/V…式(4)
Nin…NOX触媒上流側のNOX濃度
Nout…NOX触媒下流側のNOX濃度
Qgas…排気ガスの流量
V…触媒の容積
Sn=(Nin−Nout)/Nin×Qgas/V/k/exp(−Nin×k×t)…式(5)
R1=1−Sn/S0…式(6)
このNOX量演算手段26は、例えば、排気ガスの流量や排気ガスの温度を読み取りながら、前回のNOX放出時直後の触媒の吸蔵容量Sn-1を用いて、上記モデル式(1)から所定時間当たりのNOXの吸蔵量X(1…m)を常時算出しておき、NOX触媒に吸蔵されているNOX量を求める際に、触媒の劣化が進行していない状態においては、所定時間当たりのNOX吸蔵量X(1…m)をそのまま積算する一方、触媒の劣化が進み吸蔵容量Snに変化した場合には、積算された値にSn/Sn-1を乗じて補正を行うように構成されている。
なお、触媒の劣化割合を求めていない段階では、吸蔵容量Sn-1として初期吸蔵容量S0の値が用いられる。
したがって、触媒13の熱劣化割合を精度良く算出できれば、熱劣化した触媒を適切に交換することができるようになる。あるいは、触媒13の熱劣化割合を正確に把握できれば、硫黄被毒による触媒の吸蔵速度の低下割合を比較的精度よく求めることができるため、これをもとに、吸蔵されたSOX量を精度良く算出し、吸蔵されたSOXを脱離させるための空燃比の制御を適確に行うことにより、燃費の悪化や触媒の熱劣化自体を低減させることができる。
図1に示す排気浄化装置10では、ECU17に熱劣化割合演算手段25を含み、例えば、以下のような演算処理を行い、触媒13の熱劣化割合R2を算出することができる。
かかるSOX量演算手段27を備えることにより、算出されたSOX量に応じて適確な空燃比制御が行われるように、ECU17によって内燃機関5の運転状態を制御することができ、SOXを脱離させる際においても、燃費の悪化や、触媒の熱劣化といった問題を低減させることができる。
次に、本実施形態にかかる内燃機関の排気浄化方法(以下、単に排気浄化方法と称する場合がある。)について説明する。
かかる内燃機関の排気浄化方法は、NOX触媒のNOX放出終了後、NOXの吸蔵開始から所定時間経過した時点における、NOX触媒の上流側及び下流側のNOX濃度を検出するとともに、検出されたNOX濃度をもとにNOX触媒の第1の吸蔵容量(S n )を、NO X 触媒に吸蔵されたNO X 量の影響を除くべく、(N in −N out )/N in ×Q gas /V/kをexp(−N in ×k×t)で除してなる下記式(5)により算出する工程と、第1の吸蔵容量をあらかじめ求められたNOX触媒の劣化前の初期吸蔵容量と比較することにより、NOX触媒の劣化割合を演算する工程と、劣化割合の演算後、NOX触媒に吸蔵されたSOXを脱離させる工程と、SOXを脱離させた状態における、NOX触媒の上流側及び下流側のNOX濃度を検出するとともに、検出されたNOX濃度をもとにNOX触媒の第2の吸蔵容量(S n )を下記式(5)により算出する工程と、第2の吸蔵容量を、あらかじめ求められたNOX触媒の劣化前の初期吸蔵容量と比較することにより、NOX触媒の熱劣化割合を演算する工程と、劣化割合をもとに、NO X 触媒に吸蔵されているNO X 量を演算するNO X 量演算工程と、NO X 触媒に吸蔵されたNO X を放出させる際に、NO X 量演算工程によって算出されたNO X 量に応じて、内燃機関の運転状態を制御する工程と、劣化割合の演算及び熱劣化割合の演算を複数回繰返し、算出された劣化割合と前回の熱劣化割合との差をもとに、NO X 触媒に吸蔵されているSO X 量を演算するSO X 量演算工程と、NO X 触媒に吸蔵されたSO X を脱離させる際に、SO X 量演算工程によって算出されたSO X 量に応じて、内燃機関の運転状態を制御する工程と、を含むことを特徴とする。
S n =(N in −N out )/N in ×Q gas /V/k/exp(−N in ×k×t)…式(5)
N in …NO X 触媒上流側のNO X 濃度
N out …NO X 触媒下流側のNO X 濃度
Q gas …排気ガスの流量
V…触媒の容積
k…NO X 触媒の反応速度定数
t…時間
以下、図1に示す第1の実施の形態の内燃機関の排気浄化装置を用いた排気浄化方法の例を、図3及び図4のフローを参照しつつ説明する。
図1に示す排気浄化装置10では、排気ガスの流量Qgasの測定手段についての図示を省略してあるが、その測定手段は特に制限されるものではない。例えば、ECU17を用いて内燃機関5の運転状態をもとに、演算によって求めることができる。
また、上述のとおり、NOX触媒の上流側におけるNOX濃度については、第1のNOXセンサを用いる以外に、ECUを用いて内燃機関の運転状態をもとに、演算によって求めることもできる。
さらに、NOX触媒の温度についても、図1に示す排気浄化装置10では、触媒13の上流側及び下流側に配置した第1及び第2の温度センサ21、22を用いて推定しているが、ECU17を用いて内燃機関5の運転状態をもとに、演算によって求めることもできる。
DN=Nin×(Sn-1−Nc)×k…式(1)
Nin…NOX触媒に流入するNOX濃度
Sn-1…前回のNOX放出時直後の触媒の吸蔵容量
Nc…NOX触媒に吸蔵されているNOX量
k…NOX触媒の反応速度定数
Sn=(Nin−Nout)/Nin×Qgas/V/k/exp(−Nin×k×t)…式(5)
Nin…NOX触媒上流側のNOX濃度
Nout…NOX触媒下流側のNOX濃度
Qgas…排気ガスの流量
V…触媒の容積
R1=1−Sn/S0…式(6)
S9におけるNOXの放出を行うか否かの決定は、主として、S6あるいはS7で算出される、触媒に吸蔵されたNOX量を基準として判断される。第1の排気浄化方法では、触媒が劣化しているおそれがある場合には、S4〜S6において触媒の劣化割合を考慮してNOX吸蔵量を算出するようになっており、S10においてNOXを還元浄化する際に、吸蔵量に応じた適確なリッチ制御を行うことができ、燃費の悪化や、触媒の熱劣化の促進を抑えることができる。
S8におけるSOXの脱離を行うか否かの決定は、主として、触媒に吸蔵されたSOX量を基準として判断される。このSOX吸蔵量は、例えば、ECUによる内燃機関の運転状態を読み取って、ECUで演算することによって推定することができる。あるいは、ECUにおいて、S5で算出される触媒の劣化割合から、後述するS15で算出される触媒の熱劣化割合を差し引くことによって硫黄被毒による劣化割合を求めた上で、SOXの吸蔵量を直接的に演算することにより、より精度良くSOXの吸蔵量を算出することができる。SOX吸蔵量を精度良く算出することができれば、S11においてSOXを脱離させる際に、吸蔵量に応じた適確なリッチ制御を行うことができ、燃費の悪化や、触媒の熱劣化の促進を抑えることができる。
一方、熱劣化割合の算出を行う場合には、再び通常運転状態を継続してNOXの吸蔵を行い(S13)、上述したS2と同様、S14において排気ガスの流量Qgas等を読み取りながら、サブルーチンとして、触媒上流側のNOX濃度Ninや触媒の温度、前回のNOX放出時直後の触媒の吸蔵容量Sn又はSn-1を用いて、上記モデル式(1)から所定時間あたりのNOX吸蔵量X(1…m)を常時算出し、記録しておく(S2´)。
また、これらのステップ(S1〜S18)を1サイクルとして、複数サイクル繰り返す中で、前回のサイクル中に求めた劣化割合や熱劣化割合、吸蔵容量等を考慮しつつ、演算を行うようにして実施することもできる。
また、触媒に吸蔵されたSOXを脱離した後に触媒の劣化割合を算出することにより、触媒の熱劣化割合を精度良く算出することができ、触媒の交換を適確に行って、NOXの浄化効率が著しく低下することを防ぐことができる。
さらに、触媒の劣化割合及び熱劣化割合を求めることができれば、その差から、硫黄被毒による劣化割合を精度良く算出することができ、これをもとに吸蔵されたSOX量が精度良く求められ、SOXを脱離させる際のリッチ制御による燃費の悪化や、触媒の熱劣化を抑えることができる。
Claims (5)
- 内燃機関の排気通路中に配置され、流入する排気ガスの空燃比がリーンの状態において前記排気ガス中のNOXを吸蔵し、前記流入する排気ガスの空燃比がリッチの状態において吸蔵したNOXを放出するNOX触媒を備えた内燃機関の排気浄化装置において、
前記NOX触媒の上流側における前記排気ガスのNOX濃度を検出するための第1のNOX濃度検出手段と、前記NOX触媒の下流側における前記排気ガスのNOX濃度を検出するための第2のNOX濃度検出手段と、を備えるとともに、
前記NOX触媒のNOX放出終了後、前記NOXの吸蔵開始から所定時間経過した時点における、前記第1及び第2のNOX濃度検出手段によって検出される前記NOX触媒の上流側及び下流側のNOX濃度をもとに、前記NOX触媒の第1の吸蔵容量(S n )を、NO X 触媒に吸蔵されたNO X 量の影響を除くべく、(N in −N out )/N in ×Q gas /V/kをexp(−N in ×k×t)で除してなる下記式(5)により算出し、前記第1の吸蔵容量をあらかじめ求められた前記NOX触媒の劣化前の初期吸蔵容量と比較することにより、前記NOX触媒の劣化割合を演算する劣化割合演算手段と、 前記劣化割合の演算後、前記NOX触媒に吸蔵されたSOXを離脱させ、前記SOXを離脱させた状態における、前記第1及び第2のNOX濃度検出手段によって検出される前記NOX触媒の上流側及び下流側のNOX濃度をもとに、前記NOX触媒の第2の吸蔵容量(S n )を下記式(5)により算出し、前記第2の吸蔵容量を前記初期収蔵容量と比較することにより、前記NOX触媒の熱劣化割合を演算する熱劣化割合演算手段と、
を備え、かつ、
前記劣化割合演算手段によって演算される劣化割合をもとに、前記NO X 触媒に吸蔵されているNO X 量を演算するNO X 量演算手段と、
前記NO X 触媒に吸蔵されたNO X を放出させる際に、前記NO X 量演算手段によって算出された前記NO X 量に応じて、前記内燃機関の運転状態を制御する運転状態制御手段と、
前記劣化割合の演算及び前記熱劣化割合の演算を複数回繰返し、算出された劣化割合と前回の前記熱劣化割合との差をもとに、前記NO X 触媒に吸蔵されているSO X 量を演算するSO X 量演算手段と、
をさらに備え、 前記運転状態制御手段は、前記NO X 触媒に吸蔵されたSO X を脱離させる際に、前記SO X 量演算手段によって算出された前記SO X 量に応じて、前記内燃機関の運転状態を制御することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
S n =(N in −N out )/N in ×Q gas /V/k/exp(−N in ×k×t)…式(5)
N in …NO X 触媒上流側のNO X 濃度
N out …NO X 触媒下流側のNO X 濃度
Q gas …排気ガスの流量
V…触媒の容積
k…NO X 触媒の反応速度定数
t…時間 - 前記劣化割合演算手段及び前記熱劣化割合演算手段は、前記NOX触媒の上流側及び下流側のNOX濃度と前記排気ガスの流量と前記NOX触媒の温度とをもとに、前記NOX触媒の劣化による吸蔵速度の変化を利用して、前記第1又は第2の吸蔵容量を演算することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 演算される前記熱劣化割合が所定値を超えた場合に信号を発信する警告手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記第1のNOX濃度検出手段は、前記内燃機関の運転状態をもとにNOX濃度を演算するNOX濃度演算手段であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 内燃機関の排気通路中に配置された、流入する排気ガスの空燃比がリーンの状態において前記排気ガス中のNOXを吸蔵し、前記流入する排気ガスの空燃比がリッチの状態において吸蔵したNOXを放出するNOX触媒を用いて、前記排気ガス中のNOXを浄化する内燃機関の排気浄化方法において、
前記NOX触媒のNOX放出終了後、前記NOXの吸蔵開始から所定時間経過した時点における、前記NOX触媒の上流側及び下流側のNOX濃度を検出するとともに、検出された前記NOX濃度をもとに前記NOX触媒の第1の吸蔵容量(S n )を、NO X 触媒に吸蔵されたNO X 量の影響を除くべく、(N in −N out )/N in ×Q gas /V/kをexp(−N in ×k×t)で除してなる下記式(5)により算出する工程と、
前記第1の吸蔵容量をあらかじめ求められた前記NOX触媒の劣化前の初期吸蔵容量と比較することにより、前記NOX触媒の劣化割合を演算する工程と、
前記劣化割合の演算後、前記NOX触媒に吸蔵されたSOXを脱離させる工程と、
SOXを脱離させた状態における、前記NOX触媒の上流側及び下流側のNOX濃度を検出するとともに、検出された前記NOX濃度をもとに前記NOX触媒の第2の吸蔵容量(S n )を下記式(5)により算出する工程と、
前記第2の吸蔵容量を、あらかじめ求められた前記NOX触媒の劣化前の初期吸蔵容量と比較することにより、前記NOX触媒の熱劣化割合を演算する工程と、
前記劣化割合をもとに、前記NO X 触媒に吸蔵されているNO X 量を演算するNO X 量演算工程と、
前記NO X 触媒に吸蔵されたNO X を放出させる際に、前記NO X 量演算工程によって算出された前記NO X 量に応じて、前記内燃機関の運転状態を制御する工程と、
前記劣化割合の演算及び前記熱劣化割合の演算を複数回繰返し、算出された劣化割合と前回の前記熱劣化割合との差をもとに、前記NO X 触媒に吸蔵されているSO X 量を演算するSO X 量演算工程と、
前記NO X 触媒に吸蔵されたSO X を脱離させる際に、前記SO X 量演算工程によって算出された前記SO X 量に応じて、前記内燃機関の運転状態を制御する工程と、
を含むことを特徴とする内燃機関の排気浄化方法。
S n =(N in −N out )/N in ×Q gas /V/k/exp(−N in ×k×t)…式(5)
N in …NO X 触媒上流側のNO X 濃度
N out …NO X 触媒下流側のNO X 濃度
Q gas …排気ガスの流量
V…触媒の容積
k…NO X 触媒の反応速度定数
t…時間
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