JP4967931B2 - キャパシタの検査方法およびその検査方法を用いた製造方法 - Google Patents
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Description
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1〜4に記載の発明について説明する。
図3(a)、(b)は上記素子1の陽極電極部2cと端子板6の接合部6aとのレーザー溶接部分の溶接状態を示した断面図と、同溶接部分を検査した結果を示した検査データであり、この検査は被測定部に光源から光を照射し、この反射光をセンサで検知し、この情報を処理することによって被測定部の高さを測定する、いわゆる変位センサを用いた方式によるものであり、株式会社キーエンス製のダブルスキャン高精度レーザ測定器LT−9030Mを用い、1μmピッチで複数のポイントを測定したものである。
図4(a)、(b)は上記実施例1と同様にレーザー溶接を行った他のサンプルのレーザー溶接部分の溶接状態を示した断面図と、同溶接部分を検査した結果を示した検査データであり、図4(b)から溶接状態を判断すると、レーザー溶接が行われた部分である溶接痕6cでは、両端部分は基準面よりも窪んだ状態になっており、上記実施例1と同様に良好な溶接がなされていると判断できるものである。しかしながら、溶接痕6cの中央部が基準面よりも隆起した状態になっており、これは陽極電極部2cを構成する集電体2aが何らかの要因で凹みを生じ、これにより端子板6の接合部6aとの間に隙間(1mm以上)が発生したことに起因したものであり、これにより端子板6の外表面からレーザー照射により接合部6aの融解部分が集電体2aまで到達しないため、端子板6の接合部6aのみが融解して凝固し、この部分が隆起したものであり、溶接状態が異常であることを示すものである。
図5(a)、(b)は上記実施例1と同様にレーザー溶接を行った他のサンプルのレーザー溶接部分の溶接状態を示した断面図と、同溶接部分を検査した結果を示した検査データであり、図5(b)から溶接状態を判断すると、レーザー溶接が行われた部分である溶接痕6cでは、全般に基準面よりも隆起した状態になっており、これにより、端子板6の接合部6aと陽極電極部2cを構成する集電体2aとの融解が十分に行われておらず、このために溶接強度も低いものになっており、溶接状態が異常であることを示すものである。
図6(a)、(b)は上記実施例1と同様にレーザー溶接を行った他のサンプルのレーザー溶接部分の溶接状態を示した断面図と、同溶接部分を検査した結果を示した検査データであり、図6(b)から溶接状態を判断すると、レーザー溶接が行われた部分である溶接痕6cでは、全般に基準面よりも大きく凹んだ状態になっており、これにより、端子板6の接合部6aと陽極電極部2cを構成する集電体2aとの融解状態が過剰に行われていることが分かり、更に、一部に深い融解部が発生しており、この深い融解部は端子板6の接合部6aに内部と連通する孔が発生しているものであり、溶接状態が異常であることを示すものである。従って、基準面からの窪みが接合部6a部分の溶接前の厚みの75%までは溶接状態が良好、75%を超えるものについては溶接状態が異常と判定するものである。
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項5に記載の発明について説明する。
1a 中空部
2 陽極電極
2a、3a 集電体
2b、3b 分極性電極層
2c 陽極電極部
3 陰極電極
3c 陰極電極部
4 セパレータ
5 金属ケース
5a、6a 接合部
5b、6c 溶接痕
6 端子板
6b 端子部
7 絶縁部材
8 封口ゴム
9 圧力調整弁
Claims (6)
- 金属箔からなる集電体の表面に一端を除いてカーボン系電極層を形成した正負一対の電極を互いに逆方向に位置をずらして配置し、その間にセパレータを介在させて対向させることにより、正負の電極の各カーボン系電極層未形成部が夫々相反する方向に突出するように構成された素子と、この素子を駆動用電解液と共に収容した有底筒状の金属ケースと、この金属ケースの開口部に配設された金属製の端子板からなり、この端子板ならびに金属ケースの外表面から夫々レーザー光を照射して素子の一方の電極を端子板の内面に、同他方の電極を金属ケースの内底面に接合した構成のキャパシタの検査方法であって、変位センサを用いて上記端子板ならびに金属ケースのレーザー光が照射されていない部分と照射された部分の高さを夫々測定し、レーザー光が照射されていない部分を基準面とし、レーザー光が照射された部分が上記基準面よりも外表面側に隆起した部分を溶接状態が異常、窪んでいる部分を溶接状態が良好と判定するようにしたキャパシタの検査方法。
- レーザー光が照射された部分が基準面よりも外表面側に隆起した部分が所定の割合以上ある場合に溶接状態が異常と判定するようにした請求項1に記載のキャパシタの検査方法。
- レーザー光が照射された部分が基準面よりも所定の寸法以上窪んでいる部分を溶接状態が異常、所定の寸法以内の窪みであれば溶接状態が良好と判定するようにした請求項1に記載のキャパシタの検査方法。
- 溶接状態が良好と判定した部分の面積を算出し、この算出された面積から溶接状態の良否を判定するようにした請求項1に記載のキャパシタの検査方法。
- 端子板ならびに金属ケースのレーザー光が照射されていない面の高さを変位センサを用いて3点以上測定し、この測定データからキャパシタの傾きを補正した後、溶接状態の良否検査を行うようにした請求項1に記載のキャパシタの検査方法。
- 金属箔からなる集電体の表面に一端を除いてカーボン系電極層を形成した正負一対の電極を互いに逆方向に位置をずらして配置し、その間にセパレータを介在させて対向させることにより、正負の電極の各カーボン系電極層未形成部が夫々相反する方向に突出するようにして素子を形成する工程と、この素子を有底筒状の金属ケースに収納すると共に上記素子の負の電極のカーボン系電極層未形成部を金属ケースの内底面に接合し、この接合部分に金属ケースの外表面からレーザー光を照射して、金属ケースと素子の負の電極のカーボン系電極層未形成部とを機械的かつ電気的に溶接する工程と、上記素子の正の電極のカーボン系電極層未形成部を金属製の端子板に接合し、この接合部に端子板の外表面からレーザー光を照射して、端子板と素子の正の電極のカーボン系電極層未形成部とを機械的かつ電気的に溶接する工程と、上記金属ケースの開口部を円環状の絶縁部材を介して上記端子板で封止する工程と、変位センサを用いて上記端子板ならびに上記金属ケースのレーザー光が照射されていない部分と照射された部分の高さを夫々測定し、レーザー光が照射されていない部分を基準面とし、レーザー光が照射された部分が上記基準面よりも外表面側に隆起した部分を溶接状態が異常、窪んでいる部分を溶接状態が良好と判定するようにした検査工程とを含んだキャパシタの製造方法。
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