JP4967579B2 - カメラ - Google Patents
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Description
ところで、従来の一眼レフレックス型のカメラは、撮影光路に配置される可動ミラーからの反射光で被写体の像を観察するTTL(Through The Lens)方式の光学ファインダを有している。かかる光学ファインダでは撮影光学系を通した被写体の状態をそのまま確認できるが、望遠撮影のように撮影光学系の画角が狭いときには視野が非常に狭くなる。そのため、上記の光学ファインダの接眼部から広角の電子画像を観察できる構成のカメラも検討されている。
本発明の目的は、光学ファインダで広角の電子画像を観察できるカメラにおいて、撮影するシーンに応じてファインダの表示状態を切り替えることのできる手段を提供することである。
第3の発明は、第1または第2の発明において、制御部は、閃光発光装置による発光を撮影時に行う場合、及び、被写界の輝度が閾値以下の場合のうち少なくとも一方に該当するときに、第2状態への移行を禁止し、第1状態に移行することを特徴とする。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明において、表示処理部は、第2画像に基づいて検出された人物の顔に枠を重畳表示することを特徴とする。
以下、図面を参照しつつ、第1実施形態の一眼レフレックス型電子カメラの構成を説明する。
図1は、第1実施形態における電子カメラの撮影機構を説明する図である。また、図2は、第1実施形態におけるカメラ本体の正面図である。第1実施形態の電子カメラは、カメラ本体11と、撮影光学系を収容したレンズユニット12とを有している。
フォーカスレンズ16は合焦位置を調節するためのレンズであって、光軸方向に前後移動可能に構成されている。レンズ駆動部16aはフォーカスレンズ16をモータ(不図示)によって駆動させるとともに、フォーカスレンズ16の光軸方向位置をレンズマイコン18に出力する。
レンズマイコン18は、マウント14の電気接点を介してカメラ本体11との通信を行うとともに、レンズユニット12での各種制御を実行する。また、レンズマイコン18は、ROM(不図示)に記録されたレンズデータなどをカメラ本体11に送信する。
次に、カメラ本体11の撮影機構の構成を説明する。カメラ本体11は、メインミラー21と、メカニカルシャッタ22と、第1撮像素子23と、サブミラー24と、焦点検出部25と、ファインダ光学系(32〜35)と、測光部26と、スーパーインポーズ部(SI部)27と、ファインダ内モニタ28と、交換式のレンズ29および第2撮像素子30とを有している。
ファインダ光学系は、拡散スクリーン(焦点板)32と、コンデンサレンズ33と、ペンタプリズム34と、接眼レンズ35とを有している。ファインダ光学系の光学素子のうち、ペンタプリズム34はカメラ本体11の突状部11aの位置に収納されている。
SI部27は、拡散スクリーン32に照明光を照射することで、撮影時のAFエリアの位置をファインダ光学系の光学像に重畳させるスーパーインポーズ表示(SI表示)を行う。
レンズ29は、カメラ本体11の外部に露呈するとともに、カメラ本体11のレンズ取付部29aに対して交換可能に装着される。また、第2撮像素子30はレンズ29を介して被写体を直接撮影する。第2撮像素子30では、レンズユニット12を通過した光束で撮影を行う第1撮像素子23とは異なる光路から被写体を撮影することができる。なお、レンズ29の画角は、レンズユニット12の画角よりも広角となるように設定されている。
次に、電子カメラの回路構成を説明する。図3は、第1実施形態のカメラ本体のブロック図である。カメラ本体11は、焦点検出部25、測光部26、SI部27、ファインダ内モニタ28に加えて、第1撮像部41と、第2撮像部42、メモリ43と、記録I/F44と、表示I/F45と、メインモニタ46と、外部I/F47と、操作部48と、電力供給部49と、CPU50およびシステムバス51とを有している。ここで、第1撮像部41、メモリ43、記録I/F44、表示I/F45、外部I/F47およびCPU50はシステムバス51を介して接続されている。なお、CPU50は、マウント13の電気接点およびホットシュー31の電気接点とも接続されている(図3ではこれらの図示は省略する)。
第1撮像素子23は、記録用画像である本画像を生成するためのセンサである。この第1撮像素子23は、レリーズ時にレンズユニット12を通過した光束を光電変換して本画像のアナログ画像信号を出力する。第1撮像素子23の出力信号は第1アナログ処理部41aに入力される。なお、第1撮像素子23は、撮影待機時(非レリーズ時)に所定間隔毎に間引き読み出しでスルー画像を出力することもできる。そのため、メインミラー21が退避位置にある場合には、CPU50が第1撮像素子23のスルー画像によって撮影条件を決定することも可能である。
第2撮像素子30は、ビューファインダ用の視野確認画像を撮影する。第2撮像素子30は、レンズ29を通過して結像した被写体像を所定間隔毎に光電変換してスルー画像(視野確認画像)を出力する。第2撮像素子30の出力信号は、第2アナログ処理部42aに入力される。
メモリ43は、第1デジタル処理部41bによる画像処理の前工程や後工程などで本画像のデータを一時的に記録するためのバッファメモリである。
操作部48は、ユーザーの操作を受け付ける複数のスイッチを有している。例えば、操作部48は、レリーズ釦48aと、モードダイヤル48bと、ワイドプレビュー釦48cと、絞りプレビュー釦48dと、ズームスイッチ48eとを有している。
CPU50は電子カメラの各部の統括的な制御を行う。また、CPU50は、不図示のROMに格納されたプログラムによって、シーケンス制御部50a、撮影設定部50b、表示処理部50c、顔検出部50dとして機能する。
より具体的には、撮影設定部50bは、焦点検出部25の像ズレ量に基づいて、フォーカスレンズ16のデフォーカス量(合焦位置からのズレ量およびズレ方向)をAFエリア毎に演算する。また、撮影設定部50bは、測光部26の出力に基づいてAE演算およびAWB演算を実行する。なお、撮影設定部50bは、第1撮像素子23または第2撮像素子30のスルー画像のデータに基づいて、AF、AEおよびAWBの各演算を実行することもできる。
顔検出部50dは、第2撮像部42のスルー画像のデータに対して公知の顔検出処理を施して、視野確認画像に含まれる被写体の顔領域を検出する。例えば、顔検出部50dは、特開2001−16573号公報などに記載された顔の特徴点の抽出処理によって顔領域を抽出する。上記の特徴点としては、例えば、眉、目、鼻、唇の各端点、顔の輪郭点、頭頂点や顎の下端点などが挙げられる。あるいは特開平8−63597号公報のように、顔検出部50dは被写体の色情報に基いて肌色領域の輪郭を抽出し、さらに予め用意された顔部品のテンプレートとのマッチングを行って顔を検出してもよい。
スポーツモードは早い動きの被写体をぶれることなく撮影するための撮影モードである。このスポーツモードでは、撮影設定部50bはシャッタースピードを高速に固定してAE演算を実行する。
ステップ101:標準撮影モードが選択された状態でユーザーがカメラ本体11の電源を投入すると、CPU50は第2撮像素子30に電力の供給を開始する。このS101の段階ではメインミラー21は観察位置にある。そのため、ユーザーは、レンズユニット12を通過した光束による被写体像を接眼レンズ35から観察できる。なお、図5にファインダ光学系における被写体の光学像の表示状態を示す。
ステップ103:CPU50は、ワイドプレビュー釦48cの押圧のときにSI部27がAFエリアのSI表示を行っているか否かを判定する。SI表示が行われている場合(YES側)にはS104に移行する。一方、SI表示が行なわれていない場合(NO側)にはS105に移行する。
ステップ105:CPU50は撮影条件の設定動作を行う。具体的には、CPU50は焦点検出部25の出力に基づいてAFを実行する。また、CPU50は、測光部26の出力に基づいてAE演算およびAWB演算を実行する。なお、S105ではSI部27によるAFエリアのSI表示は行われない。
具体的には、(1)閃光発光装置による発光を撮影時に行う場合、(2)被写界の輝度が閾値以下の場合、のいずれかの条件に該当するときに、CPU50はワイドプレビュー表示を禁止するフラグをオンに設定する。
ステップ108:CPU50は、ワイドプレビュー表示の開始に先立って、焦点検出部25および測光部26の動作を停止する。ワイドプレビュー表示のときには、後述の遮光動作によって焦点検出部25および測光部26が機能できなくなるためである。
具体的には、CPU50はメインミラー21を観察位置から退避位置に移動させて、ファインダ光学系への入射光をカットする。なお、被写界の輝度が十分に低い場合には、CPU50は絞り17を絞り込むことでファインダ光学系への入射光をカットしてもよい。
ステップ111:CPU50は、S110のレンズ情報のうち、フォーカスレンズ16のレンズ位置に基づいてレンズ29のAFを実行する。なお、レンズ29がパンフォーカスであってAF機能を有しない場合にはS111の工程は省略される。
ステップ113:CPU50は、第2撮像部42の第2撮像素子30によって視野確認画像を撮影する。そして、第2撮像部42は視野確認画像のデータをCPU50に出力する。
ステップ115:CPU50の表示処理部50cは、ファインダ内モニタ28に視野確認画像(S113)を表示する。レンズ29の画角はレンズユニット12の画角よりも広角であるので、ファインダ光学系の光学像よりも視野確認画像の方が広い範囲の被写体を表示できる。また、図6において、図5のシーンに対応する視野確認画像の表示の一例を示す。
まず、表示処理部50cは、レンズ情報(S110)とレンズ29のズーム位置のデータに基づいて、視野確認画像における第1撮像部41の画角の範囲を演算する。そして、表示処理部50cは、ファインダ内モニタ28の視野確認画像に上記の画角の範囲を示す枠をオンスクリーン機能で重畳表示する(図6参照)。この場合には、ユーザーは第1撮像部41の撮影範囲も視野確認画像から把握できる。
なお、S115でのCPU50は、ユーザーのズームスイッチ48eの操作に応じて、レンズ29のズーミングや、表示処理部50cによる視野確認画像の電子ズームを実行することができる。
ステップ117:CPU50は、ズームレンズ15のレンズ位置に関するレンズ情報をレンズユニット12から再取得する。そして、CPU50はS113に戻って上記動作を繰り返す。これにより、S115の表示処理では、ズームレンズ15のズーミングによる画角の変更を反映した枠表示を表示処理部50cが実行できる。
ステップ119:CPU50は本画像の撮影処理を実行し、第1撮像部41の第1撮像素子23によって本画像を撮影する。その後、第1撮像部41が本画像の画像データを生成し、CPU50は本画像の画像データを記録媒体52に記録する。
ステップ120:CPU50は、ワイドプレビュー釦48cの押圧が解除されたか否かを判定する。ワイドプレビュー釦48cの押圧が解除された場合(YES側)にはS121に移行する。一方、ワイドプレビュー釦48cが押圧されている場合(NO側)には、CPU50はS113に戻ってワイドプレビュー表示を継続する。すなわち、ワイドプレビュー釦48cが押圧された状態では、CPU50はファインダ内モニタ28に視野確認画像を動画表示し続ける。
ステップ122:CPU50は遮光動作による遮光状態を解除する。これにより、ユーザーはレンズユニット12を通過した光束による被写体像を接眼レンズ35から再び観察できるようになる。
ステップ124:CPU50はカメラ本体11の電源をオフにする操作があったか否かを判定する。上記操作があった場合(YES側)にはS125に移行する。一方、上記操作がない場合(NO側)には、CPU50はS102に戻って上記動作を繰り返す。
次に、図8の流れ図を参照しつつ、動体撮影に適した撮影モード(スポーツモード、流し撮りモード)での電子カメラの動作を説明する。なお、図8に関する説明では、便宜上顔検出機能がオフに設定されていることを前提として説明を行う。勿論、ユーザーは必要に応じて顔検出機能をオンにして、例えばスポーツモードのときに視野確認画像上で人物の顔の位置を確認できるようにしてもよい。
ステップ202:CPU50は撮影条件の設定動作を行う。具体的には、CPU50は焦点検出部25の出力に基づいてAFを実行する。また、CPU50は、測光部26の出力に基づいてAE演算およびAWB演算を実行する。なお、流し撮りモードの場合には、CPU50はユーザーの操作に応じて予め撮りたい位置にフォーカスレンズ16のピントを合わせてAFロックを行ってもよい。
ステップ204:CPU50は、ワイドプレビュー判定制御(S203)においてワイドプレビュー表示を禁止するフラグがオンに設定されたか否かを判定する。ワイドプレビュー表示が禁止される場合(YES側)にはS219に移行する。一方、ワイドプレビュー表示が許容される場合(NO側)にはS205に移行する。
ステップ206:CPU50は、レンズユニット12からファインダ光学系への入射光をカットする遮光動作を実行する。なお、S206の遮光動作は上記のS109に対応するので重複説明を省略する。
ステップ208:CPU50は、S207のレンズ情報のうち、フォーカスレンズ16のレンズ位置に基づいて、第2撮像部42のレンズ29のAFを実行する。なお、レンズ29がパンフォーカスであってAF機能を有しない場合にはS208の工程は省略される。
ステップ210:CPU50は、第2撮像部42の第2撮像素子30によって視野確認画像を撮影する。そして、第2撮像部42は視野確認画像のデータをCPU50に出力する。なお、顔検出機能がオンに設定されている場合には、視野確認画像のデータに対して顔検出部50dが顔検出処理を実行する。
ステップ212:CPU50は、レンズユニット12のズームレンズ15のレンズ位置に変化があったか(レンズユニット12がズーミングされたか)否かを判定する。レンズユニット12のズーミングでレンズ位置に変化があった場合(YES側)にはS213に移行する。一方、レンズ位置に変化のない場合(NO側)にはS214に移行する。
ステップ214:CPU50は、レリーズ釦48aの押圧による撮影指示があるか否かを判定する。撮影指示がある場合(YES側)にはS215に移行する。一方、撮影指示がない場合(NO側)にはS216に移行する。
ステップ216:CPU50はカメラ本体11の電源をオフにする操作があったか否かを判定する。上記操作があった場合(YES側)にはS217に移行する。一方、上記操作がない場合(NO側)には、CPU50はS210に戻ってワイドプレビュー表示を継続する。
ステップ218:CPU50は遮光動作による遮光状態を解除する。これにより、CPU50はスポーツモードまたは流し撮りモードでの撮影動作を終了する。
ステップ219:この場合には、CPU50はワイドプレビュー表示を行うことなく、ファインダ光学系で被写体の光学像を観察できる状態にする。その後、CPU50はユーザーのレリーズ釦の全押し操作に応じて被写体を撮影する。以上で、図8の流れ図による動作説明を終了する。
また、第1実施形態の電子カメラでは動体撮影に適した撮影モードの選択時には、CPU50は基本的にワイドプレビュー表示を自動的に実行する(S211)。したがって、例えば、スポーツモードで移動する被写体を望遠撮影する状況においても、ユーザーは視野確認画像で被写体を比較的容易に追尾でき、シャッタチャンスを逃すおそれも少なくなる。また、流し撮りモードでは、移動する被写体がフレームインするタイミングを視野確認画像によってユーザーが把握しやすくなる。そのため、流し撮りにおいてユーザーの意図した構図での撮影が容易となる。
図9は、第2実施形態における電子カメラの撮影機構を説明する図である。ここで、以下の実施形態の説明では、第1実施形態と共通するカメラの構成要素については同一符号を付して重複説明を省略する。
第2実施形態は第1実施形態の変形例であって、フラッシュ撮影用の発光部53を収納する可動部材54に第2撮像部42を取り付けた例を示す。可動部材54の基端側は、回動軸(不図示)によってカメラ本体11に軸支されている。そして、可動部材54は、カメラ本体11に対して回動して第1位置と第2位置とを切り替えることができる。
図11は、第3実施形態における電子カメラシステムの撮影機構を説明する図である。また、図12は、第3実施形態における電子カメラシステムのブロック図である。第3実施形態では、視野確認画像を撮影するカメラユニット55をカメラ本体11に外付けしてカメラシステムを構成する例を示す。
通信部61は、外部I/F47とケーブル62を介して接続されている。通信部61は
カメラ本体11からの指示を受信するとともに、カメラ本体11に対して視野確認画像のデータを送信する。
この上記第3実施形態のカメラシステムによっても、第1実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
上記実施形態では一眼レフレックス型の電子カメラに関する例を主に説明したが、被写体像をフイルムで露光して本画像を撮影する銀塩カメラにも本発明を適用することができる。また、上記実施形態では、視野確認画像を撮影するレンズ29,57は、カメラ本体11またはカメラユニット55に対して交換できない構成であってもよい。
Claims (4)
- 撮影光路からの光束による像に対応する第1画像を観察可能な接眼部を有するファインダ光学系と、
前記第1画像を撮像する第1撮像部と、
前記撮影光路とは異なる光路の光束による像に対応し、前記第1画像よりも広角な第2画像を撮像する第2撮像部と、
前記第1画像の画角に対応する枠の表示を前記第2画像に重畳させる表示処理部と、
動体撮影に適した動体撮影モードの設定が可能な設定部と、
前記接眼部により前記第1画像を観察可能な第1状態と、前記接眼部により前記枠が重畳された前記第2画像を観察可能な第2状態とを切り替える制御が可能な制御部とを備え、
前記制御部は、前記設定部により前記動体撮影モードが選択された場合に前記第2状態に移行し、前記設定部により前記動体撮影モードとは異なる撮影モードが選択された場合に、前記第1状態に移行することを特徴とするカメラ。 - 請求項1に記載のカメラにおいて、
ユーザによる操作が可能な操作部を有し、
前記制御部は、前記操作部が操作されたとき、前記設定部により前記動体撮影モードとは異なる撮影モードが選択された場合でも前記第2状態に移行することを特徴とするカメラ。 - 請求項1又は請求項2に記載のカメラにおいて、
前記制御部は、閃光発光装置による発光を撮影時に行う場合、及び、被写界の輝度が閾値以下の場合のうち少なくとも一方に該当するときに、前記第2状態への移行を禁止し、前記第1状態に移行することを特徴とするカメラ。 - 請求項1から請求項3までの何れか1項に記載のカメラにおいて、
前記表示処理部は、前記第2画像に基づいて検出された人物の顔に枠を重畳表示することを特徴とするカメラ。
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