JP4967445B2 - 撮像装置およびその光源推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置に関し、特に入力画像の撮像の際の光源の種類を推定する機能を有する撮像装置、および、その処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
人間の目には、光源が変わった場合でも白い物体を白と認識する色順応という機能がある。この機能により、太陽高度により光源の分光分布が変化するにもかかわらず、人間は白い物体を白いと認識することができる。同様に、太陽光とは全く分光分布が異なる蛍光灯下においても、白い物体を白いと認識することができるのも、色順応の機能によるものである。これらの機能を装置において実現しようとしたものが、「ホワイトバランス機能」である。
さらに、ホワイトバランス機能によって白い物体が白く見えるようになっても、「イメージセンサーの分光感度」と「人の目の分光感度」の違いによる影響で、色が見た目通り再現されない場合がある。これを補正するための機能として、「色再現機能」が用意されている。「ホワイトバランス機能」と「色再現機能」のパラメータは、それぞれ行列で表されるため、実装の段階では1つの行列による1つの処理にまとめられることもある。
ホワイトバランス機能を実現するためには、エバンスの原理(グレーワールド仮説)をベースとし、黒体輻射軌跡情報を組み合わせ総合的に制御するアルゴリズムが一般的に用いられてきた。ここで、エバンスの原理とは、世の中の被写体の色を加算すると無彩色になるという仮説である。また、黒体輻射軌跡とは、完全な黒体を加熱した場合に黒体から発せられる赤銅色、赤、オレンジ、黄色、色、青色と変化する色の軌跡である。一般的に、自然光は黒体輻射軌跡に乗ることから、自然光の色情報を扱う際の基準として用いられる。
ところが、全面に空が写っているシーンや、木々に囲まれているようなシーンなどのように、画面中の有効画素を全て積分しても、無彩色にはならない条件下においては、エバンスの原理が成り立たない場合がある。たとえば、全面に空が写っているシーンにおいて、エバンスの原理が成り立つとして仮定して制御を行うと、間違えた光源を推定することがある。
そのため、精度の良い光源推定方法として、スペキュラー成分を用いた推定方法(以下、スペキュラー法という。)が従来より提案されている。このスペキュラー法では、物体における反射には物体固有の分光反射率により各色を反射させる拡散反射成分(マテリアル成分)と物体の色に依存しない鏡面反射成分(スペキュラー成分)の2つの成分があることに着目し、マテリアル成分の等しい物体同士をグループ化してグループ毎に色空間上で平面を生成する。そして、そのようにして生成された各平面の交線方向のベクトルがスペキュラー成分(すなわち、光源の分光エネルギー分布)として出力される(例えば、非特許文献1参照。)。
富永昌治(Shoji Tominaga)、ブライアン・ワンデル(Brian A. Wandell),「スタンダード・サーフェイス・リフレクタンス・モデル・アンド・イルミナント・エスティメーション(Standard surface-reflectance model and illuminant estimation)」,ジャーナル・オブ・オプティカル・ソサエティ・オブ・アメリカ(Journal of Optical Society of America),第6巻,第4号,1989年4月,p.576−584
しかしながら、上述のスペキュラー法では、その前提として、マテリアル成分の等しい物体同士をグループ化する必要がある。すなわち、マテリアル成分の等しい物体が投影された画素が何れの画素であるかを、予め把握しておく必要がある。これは、撮像された画像の中からマテリアル成分の等しい部分、すなわち単一色である物体の画像中に存在するその投影像部分を手動で特定する必要があることを意味する。撮像の度にこのような処理を行うことは煩雑であり、それを前提とすることは実用的ではないと考えられる。
そこで、本発明は、マテリアル成分の等しい部分を手動で特定することなく、撮像の際の光源の種類を推定することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、従来のスペキュラー法では「画素をグループ化」して「光源の分光エネルギー分布」を求めていたのに対して、本発明は「光源の分光エネルギー分布を仮定」して「画素がどのようにグループ化」されるかを求めることにより、仮定した光源が正しい光源であったか否かを推定するものである。
すなわち、本発明の第1の側面は、入力画像の撮像の際の光源の種類を推定する光源推定装置において、特定の光源の分光エネルギー分布を鏡面反射成分として保持する分布保持手段と、所定の空間において上記鏡面反射成分および上記入力画像の画素データによって定められる集合を上記入力画像の画素データの各々について生成する集合生成手段と、上記入力画像の画素データの各々について当該画素データの近傍で上記集合に含まれる他の画素データを検出する検出手段と、上記他の画素データが存在する場合には上記特定の光源が上記撮像の際の光源に該当する確度を高くし、上記他の画素データが存在しない場合には上記特定の光源が上記撮像の際の光源に該当する確度を低くすることによって上記特定の光源が上記撮像の際の光源に該当するか否かを判定する判定手段とを具備することを特徴とする光源推定装置である。これにより、仮定した光源の鏡面反射成分と入力画像の画素データとによって定められる集合に含まれる近傍の画素データとの関係から、仮定した光源が撮像の際の光源に該当するか否かを判定させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記集合は色空間における2次元平面の少なくとも一部を含むものとしてもよい。このような集合としては、例えば、半平面が該当する。
また、この第1の側面において、上記鏡面反射成分は色空間の原点を始点とするベクトル成分であってもよい。
また、本発明の第2の側面は、入力画像の撮像の際の光源の種類を推定する光源推定装置において、複数の光源の分光エネルギー分布を鏡面反射成分として保持する分布保持手段と、所定の空間において上記複数の光源毎に上記鏡面反射成分および上記入力画像の画素データによって定められる集合を上記入力画像の画素データの各々について生成する集合生成手段と、上記複数の光源毎に上記入力画像の画素データの各々について当該画素データの近傍で上記集合に含まれる領域のサイズを求める領域サイズ生成手段と、上記複数の光源のうち上記領域サイズの最も大きい光源を上記撮像の際の光源に該当するものと判定する判定手段とを具備することを特徴とする光源推定装置である。これにより、仮定した光源の鏡面反射成分と入力画像の画素データとによって定められる集合に含まれる近傍の領域のサイズから、撮像の際の光源を推定させるという作用をもたらす。
また、本発明の第3の側面は、入力画像を撮像する撮像手段と、複数の光源の分光エネルギー分布を鏡面反射成分として保持する分布保持手段と、所定の空間において上記複数の光源毎に上記鏡面反射成分および上記入力画像の画素データによって定められる集合を上記入力画像の画素データの各々について生成する集合生成手段と、上記複数の光源毎に上記入力画像の画素データの各々について当該画素データの近傍で上記集合に含まれる領域のサイズを求める領域サイズ生成手段と、上記複数の光源のうち上記領域サイズの最も大きい光源を撮像の際の光源に該当するものと判定する判定手段と、上記判定の結果に応じて上記入力画像のホワイトバランス処理を行うホワイトバランス処理手段と、上記判定の結果に応じて上記ホワイトバランス処理の出力に対して色再現処理を行う色再現処理手段とを具備することを特徴とする撮像装置である。これにより、仮定した光源の鏡面反射成分と入力画像の画素データとによって定められる集合に含まれる近傍の領域のサイズから、撮像の際の光源を推定して撮像させるという作用をもたらす。
また、本発明の第4の側面は、複数の光源の分光エネルギー分布を鏡面反射成分として保持する分布保持手段を備える光源推定装置において入力画像の撮像の際の光源の種類を推定する光源推定方法またはプログラムであって、所定の空間において上記複数の光源毎に上記鏡面反射成分および上記入力画像の画素データによって定められる集合を上記入力画像の画素データの各々について生成する集合生成手順と、上記複数の光源毎に上記入力画像の画素データの各々について当該画素データの近傍で上記集合に含まれる領域のサイズを求める領域サイズ生成手順と、上記複数の光源のうち上記領域サイズの最も大きい光源を上記撮像の際の光源に該当するものと判定する判定手順とを具備することを特徴とする光源推定方法またはこれら手順をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムである。これにより、仮定した光源の鏡面反射成分と入力画像の画素データとによって定められる集合に含まれる近傍の領域のサイズから、撮像の際の光源を推定させるという作用をもたらす。
本発明によれば、マテリアル成分の等しい部分を手動で特定することなく、撮像の際の光源の種類を推定することができるという優れた効果を奏し得る。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における撮像装置100の一構成例を示す図である。この撮像装置100は、撮像素子110と、A/D(Analog to Digital)変換回路120と、デモザイクブロック130と、ホワイトバランス回路140と、色再現処理回路150と、信号変換処理回路160と、ガンマ補正回路170と、表示部181と、データ保持部182と、ユーザインターフェース(図中「ユーザI/F」と略す。)190と、光源推定回路200と、画像処理パラメータ設定部300とを備えている。
撮像素子110は、入力画像の光情報を電気信号(電圧値)に変換する光電変換素子であり、イメージセンサーとも呼ばれる。この撮像素子110としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)などが用いられる。
撮像素子110としては、赤(R:Red)、緑(G:Green)、青(B:Blue)の3種類のカラーフィルタを有するイメージセンサーが一般的であるが、これ以外にも、例えばエメラルド(E:Emerald)やオレンジ(O:Orange)等のカラーフィルタを追加してもよい。
A/D変換回路120は、撮像素子110から供給されたアナログ信号をデジタル信号に変換する回路である。このA/D変換回路120により、入力画像の各画素について例えば14ビットの画素データに量子化される。
デモザイクブロック130は、画素データに対してデモザイク処理を施すものである。ここで、デモザイク処理とは、1画素につき1色ずつの画素データに対して、周辺の画素データを利用して1画素につき各色(例えば、RGB)の色が揃うように補間する処理である。この補間処理の結果は、信号線138を介してホワイトバランス回路140に、信号線139を介して光源推定回路200にそれぞれ供給されるものとする。
光源推定回路200は、デモザイクブロック130から供給された画素データに基づいて、入力画像が撮像された際の光源を推定するものである。この構成および処理内容については後述する。この光源推定回路200による推定結果は、信号線209を介して画像処理パラメータ設定部300に供給される。
画像処理パラメータ設定部300は、光源推定回路200によって推定された光源に応じた画像処理のパラメータを設定するものである。すなわち、画像処理パラメータ設定部300は、ホワイトバランスゲインを、信号線308を介してホワイトバランス回路140に供給するとともに、光源推定回路200によって推定された光源に応じた色補正行列を、信号線309を介して色再現処理回路150に供給する。
なお、画像処理パラメータ設定部300は、例えばマイクロプロセッサなどのCPU(Central Processing Unit)により実現することができる。
ホワイトバランス回路140は、デモザイクブロック130から供給されたRGBの画素データに、画像処理パラメータ設定部300から供給されたホワイトバランスゲインの対応するゲインを掛け合わせてホワイトバランス処理を行うものである。
色再現処理回路150は、ホワイトバランス回路140によってホワイトバランス処理が施された画素データに、画像処理パラメータ設定部300から供給された色補正行列を掛け合わせて色再現処理を行うものである。色再現処理回路150は、この色再現処理の結果、例えばRGB画素データをXYZ空間へ写像する。
信号変換処理回路160は、XYZ空間上の座標からYCC形式、すなわち明度Y、青の色差Cbおよび赤の色差Crに変換するものである。ガンマ補正回路170は、表示部181などのガンマ値に応じたガンマ補正を行うものである。
表示部181は、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイであり、シャッターボタンが押下されていない場合にガンマ補正回路170から供給された入力画像をモニター表示するものである。データ保持部182は、記録媒体であり、シャッターボタンが押下された場合にガンマ補正回路170から供給された入力画像を保持するものである。
ユーザインターフェース190は、撮像装置100に設けられたハードウェアスイッチもしくはソフトウェアによるGUI(Graphical User Interface)である。上述のシャッターボタンも、このユーザインターフェース190の1つである。
図2は、カラー画像の撮像モデルを示す図である。ここでは、光源10から照射された光が物体20および30の表面に反射して、撮像装置40に受光されるまでの流れについて説明する。
物体20および30はそれぞれ単一色の物体であり、したがってこれら物体20および30のマテリアル成分(拡散反射成分)は単一(すなわち、物体の分光反射率が一定)である。ここで、物体20および30の表面においてそれぞれ3点の位置を想定すると、光源10から照射された光は、図2(a)のようにそれぞれ軌跡24乃至26および34乃至36を通じて撮像装置40に受光される。
図2(b)は、撮像装置40による撮像画像の例である。軌跡24乃至26を通じて受光された光は、物体20の表面の点21乃至23として投影される。また、軌跡34乃至36を通じて受光された光は、物体30の表面の点31乃至33として投影される。
図3は、拡散反射成分(マテリアル成分)および鏡面反射成分(スペキュラー成分)の例を示す図である。光源10から照射された光が物体50の表面に反射した際の光線59は、物体固有の分光反射率により各色を反射させる拡散反射成分(マテリアル成分57)と物体の色に依存しない鏡面反射成分(スペキュラー成分58)の2つの成分を含んでいる。
光源10から出力された光の成分を(Rs,Gs,Bs)とする。ここで、Rsは光源10の赤色の成分であり、Gsは光源10の緑色の成分であり、Bsは光源10の青色の成分である。
また、物体50のマテリアル成分57を(Rm,Gm,Bm)とする。ここで、Rmは「(物体50の赤色の分光反射率)×(光源10の赤色成分)」であり、Gmは「(物体50の緑色の分光反射率)×(光源10の緑色成分)」であり、Bmは「(物体50の青色の分光反射率)×(光源10の青色成分)」である。一方、物体50のスペキュラー成分58は物体の性質に依存するものではなく、光源10から照射された光の成分(Rs,Gs,Bs)と一致する。これら2つの成分の線形和が、光線59となる。なお、この線形和における各成分の重みW(Wは0以上の実数)は、物体50への光の入射角と反射角に依存する。
図4は、色空間における画素データの例を示す図である。光線59による画素データは、マテリアル成分57とスペキュラー成分58の合計した値となる。すなわち、色空間(ここでは、RGB3次元色空間)における画素データ703は、マテリアル成分のベクトル702とスペキュラー成分のベクトル701の加算として表現される。
そこで、図5のように、物体20および30のそれぞれについて、それぞれ軌跡24乃至26および34乃至36による色空間上の画素データを求める。
図5(a)は、物体20に反射した軌跡24乃至26による画素データの色空間における分布例を示す図である。すなわち、画素データ724乃至726は、それぞれ軌跡24乃至26による画素データである。
これら画素データ724乃至726は、同じ光源10から照射された光が同じ物体20に反射したものであることから、同一平面上に存在することになる。この平面は、光源10のスペキュラー成分のベクトル701および物体20のマテリアル成分のベクトル722によって特定される。すなわち、ベクトル(Rs,Gs,Bs)(大きさは1に正規化しておくことにする。)と、ベクトル(Rm2,Gm2,Bm2)(大きさは1に正規化しておくことにする。)の張る平面720上に、物体20の投影像のデータが存在することになる。
同様に、図5(b)は、物体30に反射した軌跡34乃至36による画素データの色空間における分布例を示す図である。すなわち、画素データ734乃至736は、それぞれ軌跡34乃至36による画素データである。
これら画素データ734乃至736は、同じ光源10から照射された光が同じ物体30に反射したものであることから、同一平面上に存在することになる。この平面は、光源10のスペキュラー成分のベクトル701および物体30のマテリアル成分のベクトル732によって特定される。すなわち、ベクトル(Rs,Gs,Bs)(大きさは1に正規化しておくことにする。)と、ベクトル(Rm3,Gm3,Bm3)(大きさは1に正規化しておくことにする。)の張る平面730上に、物体30の投影像のデータが存在することになる。
図6は、色空間上の平面とスペキュラー成分との関係例を示す図である。図5において生成した平面720および730に加えて、同様に光源10から照射された光を他の物体により反射させた際の平面740および750を考慮した場合、これら平面720乃至750の交線は、スペキュラー成分のベクトル701となる。これが、スペキュラー法の原理である。
従来のスペキュラー法では、画素データをグループ化することによって、上述のような平面720乃至750を求め、これら平面720乃至750の交線を求めることによって、スペキュラー成分、すなわち光源の分光エネルギー分布を生成していた。これに対して、本発明の実施の形態では、光源の分光エネルギー分布を既知のものの中から予め仮定して平面を生成し、画素データがどのようにグループ化されるかを求めることによって、仮定した光源が正しい光源であったか否かを推定する。
図7は、本発明の実施の形態において半平面を特定する例を示す図である。図6により説明したように、スペキュラー成分のベクトル701は、画素データにより形成される平面の交線となる。そこで、RGBの3次元色空間上のある単位ベクトル707を中心とする半平面を想定して、基準となる半平面との関係を表す角度によって各半平面を特定することを考える。
ここでは、基準となる半平面として、R軸の正の部分を含む半平面760を想定する。そして、原点から見て時計回りの角度をθとし、このθを用いて半平面770を特定することにする。ここで、θは0度以上360度未満である。このとき、半平面770は、G=0の平面(R軸とB軸により特定される面)において、点(cosθ,0,sinθ)を含むことになる。
なお、半平面とは、ある点U=(Ur,Ug,Ub)と、単位ベクトル(707)V=(Vr,Vg,Vb)に対して、α(Ur,Ug,Ub)+β(Vr,Vg,Vb)と表現できる点の集まりである。ここで、αは0以上の実数であり、βは実数である。
図8は、光源と色空間における画素データの関係を示す図である。図8(a)は、RGBの3次元色空間上の単位ベクトル708が、光源10から出力された光の成分(Rs,Gs,Bs)と同じ方向であった場合の例である。ここで、(Rs,Gs,Bs)のベクトルとしての大きさは1に正規化されているものとする。この場合、図5により説明したように、図8(a)の画素データ784乃至786は、単位ベクトル708を含む半平面780上に存在している。なお、画素データ784乃至786は、同じマテリアル成分の画素データである。
一方、図8(b)は、RGBの3次元色空間上の単位ベクトル709が、光源10から出力された光の成分(Rs,Gs,Bs)と異なる方向であった場合の例である。ここでは、画素データ797乃至799は、それぞれ異なる半平面794乃至796に含まれることになる。なお、画素データ797乃至799は、同じマテリアル成分の画素データである。
このように、中心となる単位ベクトルをどのように仮定するかによって、それにより特定される半平面が異なり、また、単位ベクトルが光源の成分と同方向の場合にはマテリアル成分が同じ画素データは同じ半平面に存在するようになる。
そこで、本発明の実施の形態では、予め特定の光源を仮定して、その光源の分光分布を上述の単位ベクトルとして入力画像における各画素データについて角度θを求めて半平面を特定し、近傍の画素データの角度θが等しいほど仮定した光源が正しかったものと推定する。これは、仮定した光源が正しくない場合には図8(b)のように近傍の画素データの角度θにばらつきが生じることを利用したものである。近傍の画素データ同士は同じ物体(同じマテリアル成分)の投影像の一部である場合が多いため、仮定した光源が正しければ、近傍の画素データの角度θは同一の値となる場合が多いからである。
図9は、本発明の実施の形態における角度θを表す画像の具体例である。この画像は、ある入力画像においてマテリアル成分が同一の部分について角度θを表したものである。角度θは輝度により表現されており、角度θが近ければ輝度も近くなる。
図9(a)は仮定した光源が正しかった場合の例であり、図9(b)は仮定した光源が正しくなかった場合の例である。両者を比較すると、仮定した光源が正しくなかった場合には正しかった場合よりも小さな領域が多く存在していることが分かる。
図10は、本発明の実施の形態における光源推定回路200の一構成例を示す図である。この光源推定回路200は、分光分布保持部210と、半平面生成部220と、領域サイズ生成部230と、判定部240とを備えている。
分光分布保持部210は、候補となる光源の分光エネルギー分布を鏡面反射成分(スペキュラー成分)として保持するものである。ここでは、一例として、(1)太陽光、(2)電球、(3)蛍光灯、および、(4)LED照明の4種類の光源の分光エネルギー分布を予めROM(Read Only Memory)に保持しておくものとする。
この分光分布保持部210において保持されるスペキュラー成分のベクトルを(Rsi,Gsi,Bsi)とする。ここで、iは1から4の整数であり、上述の4種類の光源の何れかを特定するものである。
半平面生成部220は、信号線139を介してデモザイクブロック130から供給された入力画像の座標(x,y)における画素データの各々について、仮定した光源のスペキュラー成分との間で特定される半平面の角度θ(x,y)を求めるものである。ここで、仮定した光源のスペキュラー成分は、分光分布保持部210に保持されたスペキュラー成分の中から選択される。また、入力画像の大きさをxmax×ymax画素とする。すなわち、1≦x≦xmax、1≦y≦ymax、である。但し、x、y、xmax、および、ymaxは、正の整数である。
角度θ(x,y)を求めるに際しては、入力画像における画素データの誤差を考慮することが望ましい。この誤差の範囲をRGB色空間において(±δr,±δg,±δb)とする。すなわち、求めるべき角度θ(x,y)は、{θ|R(x,y)−δr≦R'≦R(x,y)+δr、G(x,y)−δg≦G'≦G(x,y)+δg、B(x,y)−δb≦B'≦B(x,y)+δbを満たす任意の1点(R',G',B')と、ベクトル(Rsi,Gsi,Bsi)を含む半平面を特定するθ}という集合になる。なお、例外処理として、R(x,y)−δr≦R'≦R(x,y)+δr、G(x,y)−δg≦G'≦G(x,y)+δg、B(x,y)−δb≦B'≦B(x,y)+δbを満たす点(R',G',B')が、ベクトル(Rsi,Gsi,Bsi)と同じ方向である場合、半平面を特定することができないため、このような場合は、{θ|0度≦θ<360度}とする。
上述のように、半平面は、G=0の平面において、点(cosθ,0,sinθ)を含む。そこで、まず、RGBの3次元色空間上の原点と、点(cosθ,0,sinθ)と、(Rsi,Gsi,Bsi)の3点を含む平面の式は、以下のようになる。
Sr×R+Sg×G+Sb×B=0
但し、
Sr=−sinθ
Sg=(Rsi×sinθ−Bsi×cosθ)÷Gsi
Sb=cosθ
である。
また、あるθにより特定される半平面上の任意の点(R',G',B')は、
Sr×R'+Sg×G'+Sb×B'=0 (式A)
および
cosθ×{R'−(R'×Rsi+G'×Gsi+B'×Bsi)×Rsi}
+sinθ×{B'−(B'×Rsi+G'×Gsi+B'×Bsi)×Bsi}
≧ 0 (式B)
の2式を満たす。換言すれば、これら式AおよびBを満たせば、点(R',G',B')は、θにより特定される半平面上に存在することになる。なぜなら、原点と(Rsi,Gsi,Bsi)を通る直線上の点の中で、点(R',G',B')に最も近い点のR座標は、
(R'×Rsi+G'×Gsi+B'×Bsi)×Rsi
であり、G座標は、
(R'×Rsi+G'×Gsi+B'×Bsi)×Gsi
であり、B座標は、
(R'×Rsi+G'×Gsi+B'×Bsi)×Bsi
であるが、この点を起点として、(R',G',B')を終点とするベクトルを考えると、このベクトルと(cosθ,0,sinθ)との内積は0以上になるからである。
半平面生成部220において角度θを求めるためには、θの値を0.0から360.0まで増加させていき、
点(R(x,y)−δr,G(x,y)−δg,B(x,y)−δb)、
点(R(x,y)+δr,G(x,y)−δg,B(x,y)−δb)、
点(R(x,y)−δr,G(x,y)+δg,B(x,y)−δb)、
点(R(x,y)+δr,G(x,y)+δg,B(x,y)−δb)、
点(R(x,y)−δr,G(x,y)−δg,B(x,y)+δb)、
点(R(x,y)+δr,G(x,y)−δg,B(x,y)+δb)、
点(R(x,y)−δr,G(x,y)+δg,B(x,y)+δb)、
点(R(x,y)+δr,G(x,y)+δg,B(x,y)+δb)、
の8個の点を頂点とする立方体(すなわち、画素位置(x,y)における誤差を考慮した画素データ)の12個の辺上で、「θにより特定される半平面」上に含まれる点があるかを調べる。そして、12個の辺上の中で半平面上に含まれる点が少なくとも1つでもあれば、現在のθの値が半平面リストに登録される。すなわち、上述の式AおよびBの2式を満たす(R',G',B')が、12個の辺上の点の中で1つでも存在すれば、現在のθの値が半平面リストに登録される。
このようにして生成された半平面リストは領域サイズ生成部230に供給される。なお、半平面リストとは角度θの値を任意の数保持するものであり、そのデータ構造は特に制約されるものではない。但し、任意の数の角度θが追加されていくため、可変構造になっていることが望ましい。
領域サイズ生成部230は、半平面生成部220から供給された半平面リストに基づいて、各画素データの近傍で同じ角度θの他の画素データをグループ化して、そのグループ化により分割された領域の平均的なサイズを求めるものである。
この領域サイズ生成部230は、入力画像の全ての画素位置(x、y)において「画素位置(x,y)を含む領域の大きさS」を求め、これら求められた領域の大きさSの平均を「グループ化により分割された領域の平均的な大きさMS」として出力する。すなわち、
MS=(ΣS)÷(xmax×ymax)
である。なお、上式内のΣは、xおよびyについての和である。
また、θ'∈{θ(x,y)}を満たすθ'の中で、領域A(x,y,θ')の要素数が最大となるθ'をθ0としたときの、領域A(x,y,θ0)の要素数が「画素位置(x,y)を含む領域の大きさS」になる。ここで、領域A(x,y,θ')は、隣接する2つの画素位置(x1,y1)および(x2,y2)において両者ともθ'∈{θ(x1,y1)}およびθ'∈{θ(x2,y2)}を満たす場合にのみ接続する線分を考えたときに、これら線分を辿ることで(x,y)から(x0,y0)へ到達できるという画素位置(x0,y0)全体より成る領域である。
隣接する位置関係のもので同じθの画素位置があればグループ化するという操作の結果、画像は複数の領域に分割される。これら領域の中で、「着目している画素位置(x,y)」を含むものを考える。入力データに誤差があるため、角度θが一意に定まらず、グループ化(領域分割)も一意に定まらない。そのため、誤差範囲内でθを変化させて、「着目している画素位置(x,y)」を含む領域が最大となるものを求める。これがA(x,y,θ0)である。「着目している画素位置(x,y)」を含む領域は、誤差を考慮しても、A(x,y,θ0)を越えた大きさになることはないということを意味している。
この様子を表したものが図11である。ここでは、画素位置(x,y)71の角度θは0.5であると想定している。また、画素位置(x0,y0)72の角度θも0.5である。画素位置71と72の隣接する画素位置においても角度θは0.5であることから、画素位置72は画素位置71と同じ領域内に存在することになる。実際には、画素位置71および72を含む領域70が上述の領域Aの条件を満たす。
このような領域を抽出するためには、例えば、入力画像の各画素に1ビットずつ割り当てたメモリマップM(1〜xmax,1〜ymax)を想定して、このメモリマップを更新していくことによって、最終的に「1」となっている画素数がその領域サイズの候補として得られる。すなわち、予め、メモリマップの全てを「0」にリセットして、着目している画素位置(x,y)に対応するM(x,y)のみを「1」にセットする。そして、以下の3つの判断がラスタスキャン順に全ての画素位置に対して行われる。
(判断1)調査を行う対象となるメモリマップの画素位置にすでに「1」というデータが割り当てられている場合には、そのまま「1」として、その画素位置に割り当てられているデータを更新しない。
(判断2)調査を行う対象となるメモリマップの画素位置に「0」というデータが割り当てられていて、かつ、その画素位置の上下左右の4つの隣接画素位置の少なくとも1つの画素位置に「1」というデータが割り当てられている場合には、調査を行う対象となる画素位置の角度θが同じであればそのデータを「0」から「1」に更新する。調査を行う対象となる画素位置の角度θが同じでなければそのデータを更新しない。
(判断3)調査を行う対象となるメモリマップの画素位置に「0」というデータが割り当てられていて、かつ、その画素位置の上下左右の4つの隣接画素位置にすべて「0」というデータが割り当てられている場合には、調査を行う対象となる画素位置のデータを「0」のままとして、その画素位置に割り当てられているデータを更新しない。
これら3つの判断をラスタスキャン順に全ての画素位置に対して行った結果、何れかの画素位置において更新が行われた場合には、さらにその処理を繰り返す。何れの画素位置においても更新が行われなくなった場合には、その際のメモリマップにおいて「1」となっている画素数がその領域サイズの候補になる。角度θ'の値を0.0から360.0まで増加させて、このような処理を行った結果、領域サイズの候補のうち最大のものが領域サイズとして得られる。
領域サイズ生成部230は、このようにして得られた領域サイズの全画素位置の平均を仮定した光源毎に求めて、平均領域サイズとして判定部240に供給する。
判定部240は、領域サイズ生成部230から供給された光源毎の平均領域サイズに基づいて何れの光源が正しいかを判定するものである。すなわち、判定部240は、平均領域サイズの最も大きい光源を正しい光源として判断する。この判定結果は、信号線209を介して画像処理パラメータ設定部300に供給される。


次に本発明の実施の形態における撮像装置の動作について図面を参照して説明する。
図12は、本発明の実施の形態における撮像装置100の処理手順の一例を示す流れ図である。電源が投入されると、(図示しない)レンズを介して撮像素子110の受光した光が入力画像として取り込まれるようになる。
入力画像は、撮像素子110によって光電変換されて、電気信号(電圧値)として出力される(ステップS911)。この電気信号はA/D変換回路120によってアナログ信号からデジタル信号に変換される(ステップS912)。そして、このデジタル信号は、デモザイクブロック130によってデモザイク処理が施される(ステップS913)。このデモザイク処理の施された画素データは、光源推定回路200およびホワイトバランス回路140に供給される。
光源推定回路200では、画素データに基づいてその入力画像が撮像された際の光源が推定される(ステップS930)。この光源推定処理によって推定された光源の種類は、画像処理パラメータ設定部300に供給される。
画像処理パラメータ設定部300は、推定された光源の種類に基づいて、画像処理のパラメータとしてホワイトバランスゲインおよび色補正行列をルックアップテーブルから読み出す(ステップS915)。ホワイトバランスゲインはホワイトバランス回路140に供給され、色補正行列は色再現処理回路150に供給される。
ホワイトバランス回路140は、デモザイクブロック130から供給された画素データに、画像処理パラメータ設定部300から供給されたホワイトバランスゲインの対応するゲインを掛け合わせてホワイトバランス処理を行う(ステップS916)。また、色再現処理回路150は、ホワイトバランス回路140によってホワイトバランス処理が施された画素データに、画像処理パラメータ設定部300から供給された色補正行列を掛け合わせて色再現処理を行う(ステップS917)。この色再現処理により、画素データはXYZ空間上の1点となる。
信号変換処理回路160は、XYZ空間からYCC形式に変換を行う(ステップS918)。また、ガンマ補正回路170は、表示部181などのガンマ値に応じたガンマ補正を行う(ステップS919)。
このような処理を経た入力画像は、ユーザインターフェース190におけるシャッターボタンが押下されていない状態であれば表示部181にモニター画像として出力される(ステップS922)。一方、シャッターボタンが押下されるとその際の入力画像が画像データとしてデータ保持部182に記録される(ステップS923)。これらの処理は電源がオフになるまで繰り返される(ステップS924)。
図13は、本発明の実施の形態における光源推定処理(ステップS930)の処理手順の一例を示す流れ図である。撮像素子110において撮像された画像は、A/D変換回路120およびデモザイクブロック130を介して光源推定回路200に入力される(ステップS931)。そして、仮定する光源の番号を表す変数iおよびその最大値を保持する変数iMAXがともに「1」に設定される(ステップS932、S933)。
なお、ここでは、光源として、太陽光(第1光源)、電球(第2光源)、蛍光灯(第3光源)、および、LED照明(第4光源)の4種類を想定する。変数iを「1」ずつ増加させながら(ステップS938)、これら4種類の光源についてそれぞれ以下の処理を行う(ステップS934)。
まず、第i光源について半平面リストが生成される(ステップS940)。この半平面リストは、入力画像の各画素データと第i光源のスペキュラー成分によって特定される半平面の角度θを登録したものである。この半平面リストは、入力画像の全ての画素データについて生成される。なお、この半平面リストの生成手順については図14により説明する。
そして、生成された半平面リストに基づいて、入力画像の各画素データについて領域サイズが生成される(ステップS950)。この領域は、図11により説明したように、注目する画素位置(x,y)近傍における角度θの等しい領域である。この領域サイズは、入力画像の全ての画素データを「注目する画素位置」として、それぞれ生成される。なお、この領域サイズの生成手順については図15により説明する。
入力画像の各画素データについて生成された領域サイズは、入力画像の全画素データ分加算され、全画素数によって除算されることにより、平均領域サイズが生成される(ステップS935)。そして、その平均領域サイズが他の光源による平均領域サイズよりも大きければ(ステップS936)、変数iMAXに変数iの値が保持される(ステップS937)。
このようにして4種類の光源について平均領域サイズが生成された後に変数iMAXに保持されている値が、推定された光源の番号となる。すなわち、第(iMAX)光源が推定結果となる(ステップS939)。
図14は、本発明の実施の形態における半平面リスト生成処理(ステップS940)の処理手順の一例を示す流れ図である。ここでは、半平面を特定する角度θを「0.0」から「359.9」まで「0.1」ずつ増加させることによって、その角度θが半平面に含まれるか否かを逐一チェックしている。
まず、角度θには初期値として「0.0」が設定される(ステップS941)。そして、角度θを「0.1」ずつ増加させながら(ステップS945)、角度θが「360.0」になるまで(ステップS942)、注目する画素位置(x,y)が半平面に含まれるか否かが判断される(ステップS943)。注目する画素位置(x,y)が半平面に含まれる場合には、そのときの角度θが半平面リストに追加される(ステップS944)。
注目する画素位置(x,y)が半平面に含まれるかの判断においては、上述のように画素位置(x,y)における誤差を考慮した立方体の12個の辺上で「θにより特定される半平面」上に含まれる点があるかを調べられる。すなわち、上述の式AおよびBの2式を満たす(R',G',B')が、12個の辺上の点の中で1つでも存在すれば、そのときのθの値が半平面リストに登録される。
なお、この図14の流れ図では1つの画素位置(x,y)に関する処理が示されているが、全体の処理では入力画像の全ての画素データについて上記処理が行われる。
図15は、本発明の実施の形態における領域サイズ生成処理(ステップS950)の処理手順の一例を示す流れ図である。ここでは、半平面を特定する角度θ'を「0.0」から「359.9」まで「0.1」ずつ増加させることによって、その角度θ'を半平面リストに含む画素位置(x,y)においてその近傍の領域サイズを求めている。
まず、角度θ'には初期値として「0.0」が設定され(ステップS951)、領域サイズを保持する変数Numには初期値として「0」が設定される(ステップS952)。そして、角度θ'を「0.1」ずつ増加させながら(ステップS963)、角度θ'が「360.0」になるまで(ステップS953)、注目する画素位置(x,y)の半平面リストにその角度θ'が含まれるか否かが判断される(ステップS954)。注目する画素位置(x,y)の半平面リストにその角度θ'が含まれる場合には、以下の処理が行われる。
画素位置(x,y)の近傍の領域サイズを求めるために、入力画像の各画素に1ビットずつ割り当てたメモリマップM(1〜xmax,1〜ymax)の全てが「0」に設定された後(ステップS955)、着目する画素位置(x,y)に対応するM(x,y)のみが「1」に設定される(ステップS956)。そして、上述の3つの判断によってメモリマップMの更新処理が行われる(ステップS957)。この3つの判断は、ラスタスキャン順に全ての画素位置(p,q)に対して行われる(ループL905)。但し、pおよびqは正の整数であり、1≦p≦xmax、1≦q≦ymax、である。
メモリマップMの更新処理(ステップS957)において、何れかの画素位置で実際に更新が行われた場合には、さらにラスタスキャン順に全ての画素位置(p,q)に対してメモリマップMの更新処理が行われる(ステップS958)。
メモリマップMの更新処理(ステップS957)において更新が行われなくなると(ステップS958)、メモリマップMの各画素位置において「1」となっている数(以下、要素数という。)が変数Numの値と比較される(ステップS961)。そして、要素数が変数Numの値よりも大きければ、変数Numに要素数が保持される(ステップS962)。
角度θ'が「359.9」になるまで上記処理が行われ、角度θ'が「360.0」になった際の変数Numの値が注目する画素位置(x,y)における領域サイズとなる(ステップS969)。
なお、この図15の流れ図では1つの画素位置(x,y)に関する処理が示されているが、全体の処理では入力画像の全ての画素データについて上記処理が行われる。
このように、本発明の実施の形態によれば、仮定された光源について半平面生成部220において生成された半平面リストに基づいて、領域サイズ生成部230において入力画像の各画素位置における領域サイズが生成されることにより、仮定された光源が正しかったか否かを判定部240によって判定することができる。これにより、従来のスペキュラー法では「画素をグループ化」して「光源の分光エネルギー分布」を求めていたのに対して、本発明実施の形態では「光源の分光エネルギー分布を仮定」して「画素がどのようにグループ化」されるかを求めることにより、マテリアル成分の等しい部分を手動で特定することなく、仮定した光源が正しい光源であったか否かを推定することができる。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、以下に示すように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
すなわち、請求項1において、分布保持手段は例えば分光分布保持部210に対応する。また、集合生成手段は例えば半平面生成部220に対応する。また、検出手段は例えば領域サイズ生成部230に対応する。また、判定手段は例えば判定部240に対応する。
また、請求項4において、分布保持手段は例えば分光分布保持部210に対応する。また、集合生成手段は例えば半平面生成部220に対応する。また、領域サイズ生成手段は例えば領域サイズ生成部230に対応する。また、判定手段は例えば判定部240に対応する。
また、請求項5において、撮像手段は例えば撮像素子110に対応する。また、分布保持手段は例えば分光分布保持部210に対応する。また、集合生成手段は例えば半平面生成部220に対応する。また、領域サイズ生成手段は例えば領域サイズ生成部230に対応する。また、判定手段は例えば判定部240に対応する。また、ホワイトバランス処理手段は例えばホワイトバランス回路140に対応する。また、色再現処理手段は例えば色再現処理回路150に対応する。
また、請求項6および7において、集合生成手順は例えばステップS940に対応する。また、領域サイズ生成手順は例えばステップS950に対応する。また、判定手順は例えばステップS936乃至S939に対応する。
なお、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。
本発明の実施の形態における撮像装置100の一構成例を示す図である。 カラー画像の撮像モデルを示す図である。 拡散反射成分(マテリアル成分)および鏡面反射成分(スペキュラー成分)の例を示す図である。 色空間における画素データの例を示す図である。 色空間における画素データの分布と半平面の関係の例を示す図である。 色空間上の平面とスペキュラー成分との関係例を示す図である。 本発明の実施の形態において半平面を特定する例を示す図である。 光源と色空間における画素データの関係を示す図である。 本発明の実施の形態における角度θを表す画像の具体例である。 本発明の実施の形態における光源推定回路200の一構成例を示す図である。 本発明の実施の形態における画素位置(x,y)近傍の領域の一例を示す図である。 本発明の実施の形態における撮像装置100の処理手順の一例を示す流れ図である。 本発明の実施の形態における光源推定処理(ステップS930)の処理手順の一例を示す流れ図である。 本発明の実施の形態における半平面リスト生成処理(ステップS940)の処理手順の一例を示す流れ図である。 本発明の実施の形態における領域サイズ生成処理(ステップS950)の処理手順の一例を示す流れ図である。
符号の説明
10 光源
20、30、50 物体
40 撮像装置
100 撮像装置
110 撮像素子
120 変換回路
130 デモザイクブロック
140 ホワイトバランス回路
150 色再現処理回路
160 信号変換処理回路
170 ガンマ補正回路
181 表示部
182 データ保持部
190 ユーザインターフェース
200 光源推定回路
210 分光分布保持部
220 半平面生成部
230 領域サイズ生成部
240 判定部
300 画像処理パラメータ設定部

Claims (7)

  1. 入力画像の撮像の際の光源の種類を推定する光源推定装置において、
    特定の光源の分光エネルギー分布を鏡面反射成分として保持する分布保持手段と、
    複数の色成分により表される色空間において前記鏡面反射成分および前記入力画像の画素データによって定められる集合を前記入力画像の画素データの各々について生成する集合生成手段と、
    前記入力画像の画素データの各々について当該画素データの近傍で前記集合に含まれる他の画素データを検出する検出手段と、
    前記他の画素データが存在する場合には前記特定の光源が前記撮像の際の光源に該当する確度を高くし、前記他の画素データが存在しない場合には前記特定の光源が前記撮像の際の光源に該当する確度を低くすることによって前記特定の光源が前記撮像の際の光源に該当するか否かを判定する判定手段と
    を具備する光源推定装置。
  2. 前記集合は、前記色空間における2次元平面の少なくとも一部を含む請求項1記載の光源推定装置。
  3. 前記鏡面反射成分は、前記色空間の原点を始点とするベクトル成分である請求項1記載の光源推定装置。
  4. 入力画像の撮像の際の光源の種類を推定する光源推定装置において、
    複数の光源の分光エネルギー分布を鏡面反射成分として保持する分布保持手段と、
    複数の色成分により表される色空間において前記複数の光源毎に前記鏡面反射成分および前記入力画像の画素データによって定められる集合を前記入力画像の画素データの各々について生成する集合生成手段と、
    前記複数の光源毎に前記入力画像の画素データの各々について当該画素データの近傍で前記集合に含まれる領域のサイズを求める領域サイズ生成手段と、
    前記複数の光源のうち前記領域サイズの最も大きい光源を前記撮像の際の光源に該当するものと判定する判定手段と
    を具備する光源推定装置。
  5. 入力画像を撮像する撮像手段と、
    複数の光源の分光エネルギー分布を鏡面反射成分として保持する分布保持手段と、
    複数の色成分により表される色空間において前記複数の光源毎に前記鏡面反射成分および前記入力画像の画素データによって定められる集合を前記入力画像の画素データの各々について生成する集合生成手段と、
    前記複数の光源毎に前記入力画像の画素データの各々について当該画素データの近傍で前記集合に含まれる領域のサイズを求める領域サイズ生成手段と、
    前記複数の光源のうち前記領域サイズの最も大きい光源を撮像の際の光源に該当するものと判定する判定手段と、
    前記判定の結果に応じて前記入力画像のホワイトバランス処理を行うホワイトバランス処理手段と、
    前記判定の結果に応じて前記ホワイトバランス処理の出力に対して色再現処理を行う色再現処理手段と
    を具備する撮像装置。
  6. 複数の光源の分光エネルギー分布を鏡面反射成分として保持する分布保持手段を備える光源推定装置において入力画像の撮像の際の光源の種類を推定する光源推定方法であって、
    複数の色成分により表される色空間において前記複数の光源毎に前記鏡面反射成分および前記入力画像の画素データによって定められる集合を前記入力画像の画素データの各々について生成する集合生成手順と、
    前記複数の光源毎に前記入力画像の画素データの各々について当該画素データの近傍で前記集合に含まれる領域のサイズを求める領域サイズ生成手順と、
    前記複数の光源のうち前記領域サイズの最も大きい光源を前記撮像の際の光源に該当するものと判定する判定手順と
    を具備する光源推定方法。
  7. 複数の光源の分光エネルギー分布を鏡面反射成分として保持する分布保持手段を備える光源推定装置において入力画像の撮像の際の光源の種類を推定するプログラムであって、
    複数の色成分により表される色空間において前記複数の光源毎に前記鏡面反射成分および前記入力画像の画素データによって定められる集合を前記入力画像の画素データの各々について生成する集合生成手順と、
    前記複数の光源毎に前記入力画像の画素データの各々について当該画素データの近傍で前記集合に含まれる領域のサイズを求める領域サイズ生成手順と、
    前記複数の光源のうち前記領域サイズの最も大きい光源を前記撮像の際の光源に該当するものと判定する判定手順と
    前記光源推定装置に実行させるためのプログラム。
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