JP4967012B2 - 流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、圧縮機及び膨張機、特に蒸気を加圧用の流体、あるいは駆動用の媒体として利用する流体機械に関するものである。
従来、ロータ室とロータ軸を支持する軸受との間のケーシングに、大気連通孔に連通した非接触式軸封部が設けられたスクリュ圧縮機が知られている。この圧縮機において、ロータ室の吸込側から軸封部側への漏れガスが正圧である場合には、大気連通孔を通じて漏れガスを排出し、軸封部の圧力が高くなるのを回避できるようになっている。しかしながら、ロータ室の吸込側から軸封部側への漏れガスが負圧である場合には、ロータ室側の大気連通孔から空気を吸い込むとともに軸受側の非接触式軸封部から軸受側の油を僅かに引き込んでしまうという問題点があった。
そのため、従来のスクリュ圧縮機では、軸受側の非接触式軸封部から油が引き込まれないように、大気連通孔と軸受との間に別の大気連通孔に連通した軸封部を設け、軸受側の軸封部が負圧とならないようにされていた。しかしながら、従来のスクリュ圧縮機では、前記問題点を解消したものの、軸受側の軸封部から大気連通孔を経て外部に油が漏れてしまうという別の問題が生じた。
そこで、特許文献1に示すスクリュ圧縮機では、軸受側の軸封部からケーシング内部の油溜まり部に油を戻す油抜き流路を設けることにより、前記問題点を解消している。
しかしながら、ロータ室の吸込側から軸封部側への漏れガスが負圧である場合、大気連通孔から吸い込む空気とともに、不純物を吸い込んでしまうという不具合や、吐出ガスの品質低下などの別の問題が生じる。
特開平10−103265号公報
そこで、本発明は、外部からの不純物の流入を防止できる流体機械を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明の流体機械は、雌雄咬合するスクリュロータを収容し、一側から吸気され他側から吐出されるロータ室と、前記スクリュロータのロータ軸を支持する軸受との間の前記ロータ室側設けられた第1大気連通孔および該第1大気連通孔の前記軸受側に設けられた第2大気連通孔を備える流体機械において、一側が前記第1大気連通孔と接続され、他側が大気開放された大気連通路と、前記ロータ室と前記第1大気連通孔との間を封止する第1シール部材と、前記第1大気連通孔と前記第2大気連通孔との間を封止する第2シール部材と、前記第2大気連通孔と前記軸受との間を封止する第3シール部材とを設け、前記大気連通路に、該大気連通路の内圧が所定の圧力値より高くなると、前記大気連通路から大気へ向かう流れのみを許容して開弁する弁を配設するようにしている。
この構成によれば、ロータ室と軸受との間の大気連通孔に大気連通路を接続し、大気連通路に大気連通路から大気へ向かう流れのみを許容して開弁する弁を設けることにより、空気が大気連通路を通して大気連通孔へ流入することはない。したがって、外部から大気連通路および大気連通孔、ひいては、ロータ室への不純物の流入を防止できる。また、大気連通路の内圧が所定の圧力値より高くなった場合には、弁を開弁して大気連通路及び大気連通孔を所定の圧力値以下に維持することができる。
前記大気連通路が前記ロータ室の吸気側及び吐出側の両方の前記第1大気連通孔と接続されていることが好ましい。この構成によれば、ロータ室の吸気側及び吐出側の両方において、大気が大気連通路を通して第1大気連通孔へ流入することはない。したがって、外部から大気連通路及び第1大気連通孔、ひいては、ロータ室への不純物の流入を防止できる。また、大気連通路の内圧が所定の圧力値より高くなった場合には、弁を開弁して大気連通路及び第1大気連通孔を所定の圧力値以下に維持することができる。吸気側と吐出側の両方の大気連通路が接続されることにより、1つの弁を共用することができ、コストを抑えることができる。
ロータ室と軸受との間の第1大気連通孔に大気連通路を接続し、大気連通路に大気連通路から大気へ向かう流れのみを許容して開弁する弁を設けることにより、外部から大気連通路及び第1大気連通孔、ひいては、ロータ室への不純物の流入を防止できる。また、大気連通路の内圧が所定の圧力値より高くなった場合には、弁を開弁して大気連通路及び第1大気連通孔を所定の圧力値以下に維持することができる。
本発明にかかる流体機械を示す図。 本発明にかかる流体機械の部分拡大図。 本発明にかかる流体機械内部での対象気体の流れを示す図。 大気連通路の弁を通過した対象気体を流体機械に戻すラインを示す図。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
図1は、本発明にかかる流体機械を示す。流体機械とは、例えば、オイルフリースクリュ圧縮機やオイルフリースクリュ膨張機であり、本実施形態においては、オイルフリースクリュ圧縮機1である。スクリュ圧縮機1は、ケーシング2のロータ室3内に収容された雌雄咬合する一対のスクリュロータ4で、対象気体を圧縮するものである。なお、図においては、ケーシング2及びスクリュロータ4の構造は、簡単化されている。
ケーシング2には、ロータ室3に圧縮すべき対象気体を供給する吸込口5と、ロータ室3内でスクリュロータ4によって圧縮された対象気体を排出する吐出口6と、スクリュロータ4のロータ軸7a,7bを吸込側および吐出側で、それぞれ、支持および軸封する構造を設置するための軸受軸封空間8A,8Bとが設けられている。軸受軸封空間8A,8Bおよび後述の軸受軸封空間8A,8Bに配設される部材は、ロータ室3に対して軸方向に対称に配置されている。以下、符号中のAは、ロータ室3に対して吸込側に位置するものを表し、Bは、ロータ室3に対して吐出側に位置するものを表すものとする。なお、吸込口5と吐出口6とは、ロータ軸7a,7bの軸芯からみて、一方が上、他方が下になるよう配されるが、この図では簡単のため、吸込口5、吐出口6とも上記軸芯より上に示している。ロータ軸7a,7bは、吸込側の軸受軸封空間8A内に設置された軸受11と、吐出側の軸受軸封空間8B内に設置された軸受12とで回転可能に支持されている。図2に示すように、軸受11,12は、内輪11a,12a、外輪11b,12b及び内輪11a,12aと外輪11b,12bとの間で転動するコロ11c,12cとからなる公知のものである。
軸受軸封空間8A,8Bのそれぞれには、軸受軸封空間8A,8Bとケーシング2の外側との間で貫通する第1大気連通孔13A,13B及び第2大気連通孔14A,14Bがロータ室3側から順に設けられている。
ロータ室3と第2大気連通孔14A,14Bとの間には、ケーシング2とロータ軸7a,7bとの間でロータ室3と第1大気連通孔13A,13Bとの間を封止する第1シール部材15A,15Bが設けられている。本実施形態において、第1シール部材15A,15Bは、非接触式のラビリンスシールである。第1シール部材15A,15Bには、第1大気連通孔13A,13Bと対応する位置(周方向の一部の範囲)に、第1シール部材15A,15Bの外周面と内部とを貫通する第1シール部材貫通孔16A,16Bが設けられている。第1シール部材15A,15Bのケーシング2との接触面を封止するように、第1シール部材15A,15Bのロータ室3側の端面にOリング17A,17Bが設けられている。第1大気連通孔13A,13Bは、第1シール部材15A,15Bの第1シール部材貫通孔16A,16B及び第1シール部材15A,15Bとロータ軸7a,7bとの間のごくわずかな隙間を通してロータ室3と連通している。
第1大気連通孔13A,13Bと第2大気連通孔14A,14Bとの間には、ケーシング2とロータ軸7a,7bとの間で、後述するロータ室側ばね受け部材20A,20Bとともに、第1大気連通孔13A,13Bと第2大気連通孔14A,14Bとの間を封止する第2シール部材18A,18Bとが設けられている。本実施形態において、第2シール部材18A,18Bは、非接触式のラビリンスシールである。第2シール部材18A,18Bのロータ室3側には、外フランジ部19A,19Bが形成されている。第2シール部材18A,18Bの外フランジ部19A,19Bのロータ室3側の端面は、第1シール部材15A,15Bの軸受11,12側の端面と当接している。第2シール部材18A,18Bの外フランジ部19A,19Bの軸受11,12側の端面は、後述するロータ室側ばね受け部材20A,20Bの内フランジ部21A,21Bと当接している。
ロータ室側ばね受け部材20A,20Bは、両側開口の円筒形状であり、軸受11,12側の端部には径方向内側に突出する内フランジ部21A,21Bが設けられている。ロータ室側ばね受け部材20A,20Bは、円筒形状の外周面でケーシング2と当接している。ロータ室側ばね受け部材20A,20Bのケーシング2との接触面を封止するように、ロータ室側ばね受け部材20A,20Bの外周面にOリング22A,22Bが設けられている。
ロータ室側ばね受け部材20A,20Bの軸受11,12側には、軸方向に所定の隙間を有して軸受側ばね受け部材25A,25Bが配設されている。軸受側ばね受け部材25A,25Bは、両側開口の円筒形状であり、軸受11,12側の端部には径方向内側に突出する内フランジ部26A,26Bが設けられている。軸受側ばね受け部材25A,25Bは、内フランジ部26A,26Bとロータ軸7a,7bの間に隙間を有するように配設されている。軸受側ばね受け部材25A,25Bの軸受11,12側において、ロータ軸7a,7bは段部27A,27Bを形成して縮径している。
ロータ室側ばね受け部材20A,20Bと軸受側ばね受け部材25A,25Bとの間には、ばね部材28A,28Bが設けられている。ばね部材28A,28Bにより、ロータ室側ばね受け部材20A,20Bの内フランジ部21A,21Bがロータ室3側へ押圧され、軸受側ばね受け部材25A,25Bの内フランジ部26A,26Bが軸受11,12側へ押圧されている。ばね部材28A,28Bは、ロータ室側ばね受け部材20A,20B及び第2シール部材18A,18Bを介して第1シール部材15A,15Bを押圧している。
ロータ軸7a,7bには、両側が開口した円筒形状の周設部材29A,29Bが設けられている。周設部材29A,29Bのロータ室3側には、外フランジ部30A,30Bが設けられている。周設部材29A,29Bのロータ室3側端面と、ロータ軸7a,7bの段部27A,27Bとが当接した状態で、周設部材29A,29Bはロータ軸7a,7bと一体化している。周設部材29A,29Bは、ロータ室3と反対側で軸受11,12の内輪11a,12aと当接するようになっている。
軸受側ばね受け部材25A,25Bの軸受11,12側には、軸方向に所定の隙間を有して外輪固定部材31A,31Bが配設されている。外輪固定部材31A,31Bは、両側開口の円筒形状である。外輪固定部材31A,31Bの軸受11,12側の端部には、外フランジ形状に形成された外輪固定部32A,32Bが設けられている。外輪固定部32A,32Bは、ロータ室3側でケーシング2と当接し、ロータ室3と反対側で軸受11,12の外輪11b,12bと当接するようになっている。すなわち、外輪固定部32A,32Bは、前記当接により軸受軸封空間8A,8Bに軸方向に略平行な仕切りを形成している。外輪固定部32A,32Bには、軸受軸封空間8A,8B内の仕切りの内側と外側とを貫通する油流通孔33A,33Bが設けられている。油流通孔33A,33Bを通して、スクリュ圧縮機1の内部で油が循環するようになっている。外輪固定部材31A,31Bのロータ室3側の端部には、径方向内側に突出する内フランジ部34A,34Bが設けられている。外輪固定部材31A,31Bの内フランジ部34A,34Bは、周設部材29A,29Bの外フランジ部30A,30Bと干渉しないように形成されている。外輪固定部材31A,31Bのケーシング2との接触面を封止するように、外輪固定部材31A,31Bの外周面にOリング35A,35Bが設けられている。軸受側ばね受け部材25A,25Bと外輪固定部材31A,31Bとの間には、周方向の一部の範囲において、それぞれと当接する中間部材36A,36Bが設けられている。なお、中間部材36A,36Bは、円弧状(三日月状)の少なくとも2つ以上の小部材からなり、その小部材の間には隙間(図示せず)が設けられている。したがって、ばね部材28A,28Bにより、軸受側ばね受け部材25A,25B及び中間部材36A,36Bを介して外輪固定部材31A,31Bが押圧されるようになっている。第2大気連通孔14A,14Bは、軸受側ばね受け部材25A,25Bと外輪固定部材31A,31Bとの間に挿入された中間部材36A,36Bに設けられた隙間(より詳しくは中間部材36A,36Bを形成する円弧状(三日月状)の小部材同士の隙間)、軸受側ばね受け部材25A,25Bの内フランジ部26A,26Bとロータ軸7a,7bとの間の隙間、第2シール部材18A,18Bとロータ軸7a,7bとの間の隙間、第1シール部材貫通孔16A,16B、第1シール部材15A,15Bとロータ軸7a,7bとの間の隙間を通してロータ室3と連通している。
外輪固定部材31A,31Bの内周面と内フランジ部34A,34Bと周設部材29A,29Bとの間で接触面を有するように、第3シール部材37A,37Bが設けられている。本実施形態において第3シール部材37A,37Bは、リップシールである。第3シール部材37A,37Bは、軸受側リップ部38A,38Bとロータ室側リップ部39A,39Bとを備えている。第3シール部材37A,37Bは外輪固定部材31A,31Bに圧入され固着されている。第3シール部材37A,37Bは、軸受側リップ部38A,38Bが、軸受11,12の油がロータ室3側へ流入しないように封止し、ロータ室側リップ部39A,39Bが、ロータ室3及び第1大気連通孔13A,13Bと第2大気連通孔14A,14B側からの対象気体の漏れガスが軸受11,12側へ流入しないよう封止するようになっている。
軸受11,12は、ロータ室3側において、内輪11a,12aが周設部材29A,29Bと当接し、外輪11b,12bが外輪固定部材31A,31Bと当接し、ロータ室3と反対側において、図示しない封止部材と当接して軸受軸封空間8A,8Bの内部で固定されている。
ロータ軸7aは、吸込側の軸受軸封空間8Aから図示しない封止部材を貫通して延伸し、不図示のモータに接続される。
第1大気連通孔13A,13Bからケーシング2の外側に延びるように、大気連通路40A,40Bが設けられている。大気連通路40Aは、大気連通路40Bと合流している。前記合流した部分に対して大気連通路40A,40Bの先端側には、大気連通路40A,40Bの内圧が所定の圧力値より高くなると、大気連通路40A,40Bから大気へ向かう流れのみを許容して開弁する弁41が配設されている。所定の圧力値は、大気圧以上の圧力値に設定される。本実施形態における弁41は、リリーフ圧力調整可能型の弁であり、そのリリーフ圧力は20kPaGに設定されている。大気連通路40Bは大気連通路40Aと合流し、合流した部分の大気連通路40A,40B先端側に配設された弁41が所定の圧力値に到達するまで開弁しないため、第1大気連通孔13Bから大気連通路40A,40Bを介した大気連通孔13Aまでの内部には、閉塞空間が形成される。
以上の構成からなるスクリュ圧縮機1の動作を説明する。スクリュ圧縮機1は、吸込口5を通じて、図示しない吸込流路からスクリュロータ4の図示しない圧縮空間に対象気体を吸い込む。雌雄のスクリュロータ4が咬合することにより、前記圧縮空間で対象気体が圧縮され、スクリュロータ4の吐出口6から図示しない吐出流路へ圧縮した対象気体が吐出される。本実施形態において、吸込流路から吸込口5を通じて吸い込まれる対象気体は、例えば、0.05MPaA、81℃である。また、吐出流路から吐出口6を通じて吐出される対象気体は、例えば、0.9MPaA、175.3℃である。
通常運転時において、ロータ室3の吸込側は負圧または正圧であり、吐出側は正圧である。一方、ケーシング2とロータ軸7a,7bとの間および第1シール部材15A,15Bとロータ軸7a,7bとの間にはそれぞれ隙間を有しているため、ロータ室3と第1大気連通孔13A,13Bとの間に圧力差が生じた場合には、前記隙間を通って対象気体が移動する。そして、移動した対象気体は、前記閉塞空間の内部において拡散する。
具体的には、図3に示すように、ケーシング2の内部で圧力が最も高くなっているロータ室3の吐出側において、圧縮された対象気体は、ケーシング2とロータ軸7bとの間および第1シール部材15Bとロータ軸7bとの間の隙間を通って、第1大気連通孔13Bに漏洩する。そして、第1大気連通孔13Bから大気連通路40B、大気連通路40Aを通って第1大気連通孔13Aへと拡散していく。このようにして、圧縮された対象気体が漏洩して前記閉塞空間に次々と流入し、内部の圧力を上昇させる。そして、内部の圧力が設定値である20kPaGに到達すると、弁41が開弁して圧縮された対象気体を大気連通路40A,40Bから外部に排出する。そして、弁41は閉弁し、前記閉塞空間の圧力値は20kPaGに維持される。また、第2シール部材18A,18Bにおいて、第1大気連通孔13A,13B側は正圧に維持され、第2大気連通孔14A,14B側は大気圧に維持されているので、圧縮された対象気体は、第2シール部材18A,18Bとロータ軸7a,7bとの間の隙間を通って、第2大気連通孔14A,14Bにも漏洩する。第2大気連通孔14A,14Bに漏洩した対象気体は、ケーシング2の外部に排出される。
ロータ室3の吸込側では、上述したように、前記閉塞空間、すなわち、第1大気連通孔13Aの圧力値が20kPaGに維持され、第1シール部材15Aのロータ室3側が負圧となっているので、第1シール部材15Aとロータ軸7aおよびケーシング2とロータ軸7aとの間の隙間を通って、圧縮された対象気体がロータ室3に漏洩する。
このようにして、大気連通路40A,40Bに、大気連通路40A,40Bから大気へ向かう流れのみを許容して開弁する弁41を配設することにより、外部から大気連通路40A,40Bへの空気の流入を防止できる。また、第2シール部材18A,18Bにおいて、第1大気連通孔13A,13B側は正圧に維持され、第2大気連通孔14A,14B側は大気圧に維持されているので、第2大気連通孔14A,14B側からの空気の流入も防止することができる。したがって、外部から大気連通路40A,40B及び大気連通孔13A,13B,14A,14B、ひいては、ロータ室3への不純物の流入を防止できる。
運転停止時には、スクリュロータ4内部の吐出側の圧縮空間(図示せず)において相対的に高圧となっている対象気体が、相対的に低圧となっている吸込側の圧縮空間(図示せず)に逆流する。その対象気体の圧力値が、第1シール部材15Aのロータ室3側で20kPaGより大きくなっている場合には、逆流した対象気体は、ケーシング2とロータ軸7aとの間および第1シール部材15Aとロータ軸7aとの間の隙間を通って、第1大気連通孔13Aに漏洩する。また、上述したように、第2シール部材18Aとロータ軸7aとの間の隙間を通って、第2大気連通孔14Aに漏洩し、対象気体は、ケーシング2の外部に排出される。ロータ室3の吐出側における対象気体の漏洩については、通常運転時と同様である。したがって、外部から大気連通路40A,40B及び大気連通孔13A,13B,14A,14B、ひいては、ロータ室3への不純物の流入を防止できる。
始動時には、圧縮された対象気体が運転停止時から前記閉塞空間に滞留したままとなっているので、通常運転時と同様に、第1大気連通孔13A,13Bが負圧となることはない。したがって、外部から大気連通路40A,40B及び大気連通孔13A,13B、ひいては、ロータ室3への不純物の流入を防止できる。また、第2シール部材18A,18Bにおいて、第1大気連通孔13A,13B側は正圧に維持され、第2大気連通孔14A,14B側は大気圧に維持されているので、第2大気連通孔14A,14B側からの空気の流入もまた、防止することができる。したがって、外部からロータ室3への不純物の流入を防止できる。
これまで本発明を実施形態にしたがって説明してきたが、本発明は実施形態のものに限定されず、種々の変形が可能である。例えば、図4に示すように、大気連通路40A,40Bに配設された弁41の出口とスクリュ圧縮機1の吸込口5の近傍とを結ぶ流路を設けてもよい。この場合、ロータ室3の吐出側から漏洩した対象気体が有する熱量を大気に廃棄するのを回避できる。なお、点線で示すように、吸込口5の近傍ではなく閉じ込み空間(吸込口5と吐出口6との間のロータ室3)へ戻してもよい。この場合、ロータ軸7a,7bの動力は増大するが、閉じ込み空間に戻した分だけ対象気体の吐出量を増大させることができる。
なお、上述の本発明の実施形態では、本発明のスクリュ流体機械について、スクリュ圧縮機に適用したものを示した。しかしながら、本発明のスクリュ流体機械は、スクリュ圧縮機に限定されず、スクリュ膨張機(スクリュエキスパンダ)に適用してもよい。
本発明をスクリュ膨張機に適用する場合にも、上述のスクリュ圧縮機1と略同じ構成でよいが、スクリュロータ4の回転方向および流体の流れが逆になる。したがって、上述の実施形態における吸込口5はスクリュ膨張機の吐出口(排気口)となり、吐出口6はスクリュ膨張機の吸込口(吸気口)となる。スクリュ膨張機では、流体は圧縮されるのではなく、膨張することによってスクリュロータ4を回転させる。よって、吐出側の流体の圧力は、吸込側の流体の圧力より低くなる。また、上述のスクリュ圧縮機1では、ロータ軸7a,7bに、モータ等の原動機が接続されるが、スクリュ膨張機の場合には、同様の位置に、発電機等の負荷機器が接続されることになる。
1 スクリュ圧縮機
3 ロータ室
4 スクリュロータ
5 吸込口
6 吐出口
7a,7b ロータ軸
11,12 軸受
13A,13B 第1大気連通孔
14A,14B 第2大気連通孔
15A,15B 第1シール部材
18A,18B 第2シール部材
37A,37B 第3シール部材
40A,40B 大気連通路
41 弁

Claims (2)

  1. 雌雄咬合するスクリュロータを収容し、一側から吸気され他側から吐出されるロータ室と、前記スクリュロータのロータ軸を支持する軸受との間の前記ロータ室側設けられた第1大気連通孔および該第1大気連通孔の前記軸受側に設けられた第2大気連通孔を備える流体機械において、
    一側が前記第1大気連通孔と接続され、他側が大気開放された大気連通路と、
    前記ロータ室と前記第1大気連通孔との間を封止する第1シール部材と、
    前記第1大気連通孔と前記第2大気連通孔との間を封止する第2シール部材と、
    前記第2大気連通孔と前記軸受との間を封止する第3シール部材と
    を設け、
    前記大気連通路に、該大気連通路の内圧が所定の圧力値より高くなると、前記大気連通路から大気へ向かう流れのみを許容して開弁する弁を配設したことを特徴とする流体機械。
  2. 前記大気連通路が前記ロータ室の吸気側及び吐出側の両方の前記第1大気連通孔と接続されていることを特徴とする請求項に記載の流体機械。
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