JP4965823B2 - トナー及びその製造方法、並びに、前記トナーを用いた現像剤、トナー入り容器、、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
<1> 超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、樹脂微粒子と、着色剤とを接触させ、前記樹脂微粒子を着色剤で着色する工程を有することを特徴とするトナーの製造方法である。
<2> 前記超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかが前記着色剤を溶解させて、前記樹脂微粒子が着色されるものであることを特徴とする前記<1>に記載のトナーの製造方法である。
<3> 前記樹脂微粒子上に、離型剤被覆層及び樹脂被覆層をこの順に形成する工程をさらに有し、前記離型剤被覆層を形成する工程が、前記樹脂微粒子と、離型剤被覆層を形成するための離型剤と、超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、を接触させる工程であり、かつ前記樹脂被覆層を形成する工程が、前記離型剤被覆層を有する樹脂微粒子と、樹脂被覆層を形成するための樹脂と、超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、を接触させる工程であることを特徴とする前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<4> 前記樹脂被覆層を形成した樹脂微粒子上に、帯電制御剤の被覆層を形成する工程をさらに有し、前記帯電制御剤の被覆層を形成する工程が、前記樹脂被覆層を形成した樹脂微粒子と、前記帯電制御剤と、超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、を接触させる工程であることを特徴とする前記<3>に記載のトナーの製造方法である。
<5> 前記超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかが、前記樹脂微粒子を溶解させることなく、前記各種被覆層を形成する材料を溶解可能であることを特徴とする前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<6> 前記各種被覆層の形成が、超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかに溶解されている前記被覆層を形成する材料を、前記樹脂微粒子上に析出させることにより行われることを特徴とする前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<7> 前記超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかが、二酸化炭素を含むことを特徴とする前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<8> 超臨界流体又は亜臨界流体とエントレーナーとの混合流体を使用することを特徴とする前記<1>から<7>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<9> 前記混合流体におけるエントレーナーの濃度を、0.1〜10質量%とすることを特徴とする前記<8>に記載のトナーの製造方法である。
<10> 前記エントレーナーが、極性有機溶媒であることを特徴とする前記<8>から<9>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<11> 前記樹脂微粒子が、ビニル系樹脂微粒子又はポリエステル系樹脂微粒子であることを特徴とする前記<1>から<10>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<12> 前記樹脂微粒子が、分散重合により得られたことを特徴とする前記<1>から<11>のいずれかに記載のトナーの製造方法である。
<13> 前記<1>〜<12>のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とするトナーである。
<14> 前記<13>に記載のトナーを含むことを特徴とする1成分現像剤である。
<15> 前記<13>に記載のトナーとキャリアとを含むことを特徴とする2成分現像剤である。
<16> 前記<13>に記載のトナーを容器中に収容してなることを特徴とするトナー入り容器である。
<17> 像担持体上に形成した静電潜像をトナーで現像し、前記像担持体上に形成されたトナー像を画像支持体に転写し、転写されたトナー像を定着して定着画像を得る工程を含む画像形成方法において、前記<14>から<15>のいずれかに記載の現像剤を使用することを特徴とする画像形成方法である。
<18> 静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に形成した静電潜像を前記<14>から<15>のいずれかに記載の現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有するとともに、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
<19> 静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を前記<14>から<15>のいずれかに記載の現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明のトナーは、本発明のトナーの製造方法により得られる。
本発明のトナーの製造方法は、樹脂微粒子を着色剤で着色する工程を少なくとも含み、また、離型剤被覆層、樹脂被覆層、帯電制御剤の被覆層の各種被覆層の形成工程を含んでいてもよい。更に必要に応じて、適宜選択したその他の工程を含む。
以下、本発明のトナー製造方法の説明を通じて、本発明のトナーの詳細も明らかにする。
前記樹脂微粒子としては、下記で詳述するが、画像の形成に用いられる粒子である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ビニルモノマー、スチレンモノマーに代表される重合性単量体を溶媒中で重合して得られるビニル系樹脂微粒子やポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子が好適に挙げられる。なお、これらの樹脂微粒子として、市販品を使用してもよい。
前記超臨界流体とは、気体と液体の中間的な性質を持ち、物質移動や熱移動が早く、粘度が低いなどの性質を有すると共に、温度、圧力を変化させことによって、その密度、誘電率、溶解度パラメータ、自由体積などを連続的に大きく変化させることができる流体を意味する。更に、前記超臨界流体は、有機溶媒と比べて極めて小さな界面張力のため、微少な起伏(表面)であっても追随し、超臨界流体で濡らすことができる。
前記超臨界流体としては、気体と液体とが共存できる限界(臨界点)を超えた温度・圧力領域において非凝縮性高密度流体として存在し、圧縮しても凝縮を起こさず、臨界温度以上、かつ、臨界圧力以上の状態にある流体である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、臨界温度が低いものが好ましい。また、前記亜臨界流体としては、前記臨界点近傍の温度・圧力領域において高圧液体として存在する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。これらの流体としては、例えば、一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、窒素、水、メタノール、エタノール、エタン、プロパン、2,3−ジメチルブタン、ベンゼン、クロロトリフロロメタン、ジメチルエーテルなどが好適に挙げられる。これらの中でも、臨界温度が約31.3℃と低く、取扱い性に優れる点で、二酸化炭素が特に好ましい。
前記超臨界流体及び前記亜臨界流体は、1種単独で単体として使用してもよいし、2種以上を併用して混合物として使用してもよい。
前記超臨界流体の臨界温度及び臨界圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記臨界温度としては、−273〜300℃が好ましく、0〜200℃が特に好ましい。また、このとき、前記臨界圧力としては、1013×102〜2026×104Paが好ましい。
前記超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかが、樹脂微粒子を溶解させることなく、着色剤や被覆剤(離型剤被覆層、樹脂被覆層、帯電制御剤等)を溶解可能であることが好ましい。
そして、被覆層の形成が、超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかに溶解されている着色剤、又は被覆剤(離型剤被覆層、樹脂被覆層、帯電制御剤等)を析出させることにより行われることが好ましい。
前記着色剤被覆層、又は前記被覆層の形成は、超臨界流体中で溶質としての着色剤、又は被覆剤の溶解度(温度、圧力で制御)を制御し、樹脂微粒子の表面に均一な被覆層の形成(析出)を行うことが可能である。具体的には、樹脂微粒子が溶解しない条件で着色剤又は被覆剤を溶解又は微分散した後、減圧することで、着色剤又は被覆剤を樹脂微粒子の表面に析出、固定化させて均一な着色剤被覆層、又は被覆層の形成を行う。
また、超臨界流体の高い浸透性(拡散性)を利用して、樹脂微粒子の内部にまで、着色剤成分を浸透(加圧注入)させ、固定化させることもできる。
例えば、前記超臨界流体を使用した着色方法は、高効率な着色と堅牢性を短時間で付与することができることから、従来の着色方法によるトナー製造方法では、なし得なかったものである。これに対し、トナーを後から着色する場合、表面近傍しか着色できず、堅牢性も悪い。また、非効率のうえ、処理時間が長く、廃液発生、高コスト、環境負荷、耐退色性も悪いなど様々な問題がある。
更に、超臨界流体は、目的生成物との分離も容易であり、回収再利用ができることから、溶媒を使用しない低環境負荷の画期的な製法が実現できる。
前記エントレーナーとしては、使用する樹脂微粒子が溶解しないもの、あるいは若干の膨潤をきたすもの、具体的には、溶解性パラメータ〔SP値〕と使用する樹脂微粒子の〔SP値〕との差の下限値は1.0以上が好ましく、2.0以上がより好ましい。また、前記エントレーナーの〔SP値〕と、使用する樹脂微粒子の〔SP値〕との差が大きいと、樹脂微粒子に対する濡れが悪くなり、樹脂微粒子の良好な分散が得られないため、上限値は、5.0以下が好ましい。したがって、最適な〔SP値〕差は1.0〜5.0が好ましく、2.0〜5.0がより好ましい。例えば、スチレン−アクリル系樹脂に対しては、〔SP値〕が高いメタノール、エタノール、n−プロパノール等のアルコール系か、あるいは〔SP値〕が低いn−ヘキサン、n−ヘプタン等を使用することが好ましい。
また、前記超臨界流体又は亜臨界流体とエントレーナーとの混合流体におけるエントレーナーの濃度は、0.1〜10質量%とするのが好ましく、0.5〜5質量%とするのが更に好ましい。
前記着色層又は被覆層は、本発明のトナーの表面を着色又は被覆する層である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記着色層又は被覆層を形成する材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、各種着色剤のほか、離型剤、樹脂、帯電制御剤などが好適に挙げられる。
前記着色層又は被覆層の形成に用いられる装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記樹脂微粒子に着色層又は被覆層形成処理を施すための耐圧容器と、前記超臨界流体を供給する加圧ポンプと、を備えた装置が好適に挙げられる。前記装置を用いた処理方法としては、まず、前記耐圧容器に前記樹脂微粒子及び着色層又は各種被覆層を形成するための材料(前記帯電制御剤など)を仕込み、前記耐圧容器内に、加圧ポンプにより前記超臨界流体又は亜臨界流体を供給し、前記樹脂微粒子に前記超臨界流体又は亜臨界流体を接触させて、着色層又は被覆層形成用材料を前記樹脂微粒子表面に析出させ、超臨界流体又は亜臨界流体を排出する。そして、前記超臨界流体又は亜臨界流体を、常温及び常圧下に戻すと、前記超臨界流体又は亜臨界流体が気体となるため、溶媒の除去が不要となる他、従来必要とされていたトナー表面の洗浄で生ずる廃水が不要となり、環境への負荷が低減される。
具体的には、前記着色層又は被覆層の形成を行う温度としては、0〜100℃が好ましく、20〜80℃がより好ましい。前記温度が60℃を超えると、トナーが溶解することがある。
超臨界流体とするガスとして二酸化炭素(CO2)を用いた。被覆層材料としての着色剤と、樹脂微粒子とを反応容器9内に投入した。
反応容器9内の圧力が7.3MPa以上にて、反応容器9内は超臨界状態となる。また、各バルブ5、7を調整して反応容器9内の圧力を20MPaに設定し、反応容器9内の、環状構造を有するオレフィン系重合体を溶解させた状態に設定した。この状態で、バルブ5、7を閉じ、反応容器9内の溶解状態を120分間維持し、超臨界流体を十分拡散、回流させた。その後、バルブ6を開き、反応容器内の圧力を10MPaに調整し、そのまま60分維持した。その後、再度高圧ポンプ側から二酸化炭素ガスを導入し反応容器内の圧力を10MPaに保ちながら二酸化炭素の導入を続けた。このとき上記混合溶液に含まれている超臨界流体二酸化炭素と、超臨界二酸化炭素中に溶解させた着色剤は、図示していない回収機構により回収され、さらに図示していない分別装置により二酸化炭素と着色剤とに互いに分離され、それぞれ再利用される。
前記着色剤の添加量は、特に制限はなく、着色度に応じて適宜選択することができるが、前記樹脂微粒子100質量部に対し、1〜50質量部が好ましく、2〜30質量部がより好ましい。
着色層の形成としては、前記超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかが、着色剤を溶解させて樹脂微粒子を着色させるものであることが含まれ、着色形態としては、着色剤が溶解、樹脂微粒子が膨潤していて樹脂微粒子内に着色剤が浸透して着色される場合や、着色剤のみが超臨界流体等に溶解していて、樹脂微粒子表面に析出することで、表面が着色剤で被覆されるということのいずれもが挙げられる。
樹脂微粒子としては、画像の形成に用いられる樹脂微粒子である限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、粉砕法、重合法により得られる樹脂微粒子などが挙げられる。前記重合法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、懸濁法、乳化法、分散法などが挙げられる。また粉砕法、重合法の他、マイクロカプセル化法(スプレードライ法、コアセルベーション法等)などにより製造されてもよい。
前記粉砕法は、例えば、少なくとも結着樹脂を含む材料を溶融及び混練し、粉砕、分級等することにより、前記樹脂微粒子を製造する方法である。なお、前記粉砕法の場合、前記トナーの平均円形度を上げる目的で、得られた樹脂微粒子に対し、機械的衝撃力を与えて形状を制御してもよい。この場合、前記機械的衝撃力は、例えば、ハイブリタイザー、メカノフュージョンなどの装置を用いて前記樹脂微粒子に付与することができる。
前記樹脂微粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
また、ソープフリー乳化重合、懸濁重合、分散重合等によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合樹脂、熱硬化性樹脂、などで形成された樹脂微粒子は粒径分布がシャープであり好適である。なかでも、分散重合で得られた樹脂微粒子は、さらに粒径がシャープであるため、好適である。また、トナーに低温定着性を付与するなら、ポリエステル系樹脂やポリオール系樹脂からなる樹脂微粒子を選択することができる。つまり、狙いとするトナーの設計に併せて樹脂選択を行うことができる。
まず親水性有機液体に、前記親水性有機液体に溶解する高分子化合物分散剤を加え、これに前記親水性液体には溶解するが、生成する重合体は前記親水性液体には膨潤されるかほとんど溶解しない、一種又は二種以上のビニルモノマーを加えて粒子形成する。あらかじめ、目的の粒子径よりは小さいが粒度分布の狭い重合体を利用して上述の系にて成長させる反応も含まれる。成長反応に利用するモノマーは種粒子を製造したものと同じモノマーでもまた、別のモノマーでもよいが、重合体は親水性有機液体に溶解してはならない。このような方法により得られた重合体分散液は、着色層の被覆工程において、そのまま使用することができ、製造工程の簡素化に寄与する。
これらの高分子化合物分散剤は、使用する親水性有機液体、目的とする重合体粒子の種及び種粒子の製造か成長粒子の製造により適宜選択されるが、特に重合体粒子同士の合一を主に立体的に防ぐ意味で重合体粒子表面への親和性、吸着性が高く、しかも親水性有機液体への親和性、溶解性の高いものが選ばれる。また、立体的に粒子同士の反発を高める為に、分子鎖がある程度の長さのもの、好ましくは分子量が1万以上のものが選ばれる。しかしあまり分子量が高いと、液粘度の上昇が著しく、操作性、撹拌性が悪くなり、生成重合体の粒子表面への析出確率のばらつきを与えるため注意を要する。また、先に挙げた高分子化合物分散剤の単量体を一部目的とする重合体粒子を構成する単量体に共存させておくことも安定化には効果がある。
前記質量平均分子量が、1,000未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記、ガラス転移温度(Tg)が、30℃未満であると、トナーの耐熱保存性が悪化することがあり、70℃を超えると、低温定着性が十分でないことがある。
樹脂被覆層を形成するための樹脂としては、とくに制限されず、例えばポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、シレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
染料を樹脂微粒子に染着させるためには、エントレーナーとして有機溶媒を使用するのがよい。エントレーナーとしては、使用する樹脂粒子が溶解しないもの、あるいは若干の膨潤をきたすもの、具体的には溶解性パラメータ〔SP値〕と使用する樹脂粒子の〔SP値〕との差が1.0以上、好ましくは2.0以上のものが使用される。例えば、スチレン−アクリル系樹脂に対しては、〔SP値〕が高いメタノール、エタノール、n−プロパノール等のアルコール系か、あるいは〔SP値〕が低いn−ヘキサン、n−ヘプタン等を使用する。もちろん〔SP値〕の差が大きいと、樹脂微粒子に対する濡れが悪くなり、樹脂粒子の良好な分散が得られないため、最適な〔SP値〕差は2〜5が好ましい。
市販染料では例えば、保土ケ谷化学社製の愛染SOT染料Yellow−1,3,4、Orange−1,2,3、Scarlet−1、Red−1,2,3、Brown−2、Blue−1,2、Violet−1、Green−1,2,3、Black−1,4,6,8や、BASF社製のSudan染料Yellow−146,150、Orange−220、Red−290,380,460、Blue−670や、三菱化成社製のダイアレジンYellow−3G,F,H2G,HG,HC,HL、Orange−HS,G、Red−GG,S,HS,A,K,H5B、Violet−D、Blue−J,G,N,K,P,H3G,4G、Green−C、Brown−Aや、オリエント化学工業社製のオイルカラーYEllow−3G,GG−S,#105、Orange−PS,PR,#201、Scarlet−#308,Red−5B,Brown−GR,#416、Green−BG、#502、Blue−BOS、IIN、Black−HBB,#803,EB,EXや、住友化学工業社製のスミプラストブルーGP,OR、レッドFB,3B、イエローFL7G,GCや、日本化薬社製のカヤロンポリエステルブラックEX−SF300、カヤセットRed−B、ブルーA−2R、等を使用することができる。もちろん、染料は、樹脂微粒子と染着時に使用する有機溶媒の組合わせで適宜選択されるため、上記例に限られるものではない。
前記ワックス類としては、例えば、低分子量ポリオレフィンワックス、合成炭化水素系ワックス、天然ワックス類、石油ワックス類、高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸アミド、これらの各種変性ワックスなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記低分子量ポリオレフィンワックスとしては、例えば、低分子量ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックスなどが挙げられる。
前記合成炭化水素ワックスとしては、例えば、フィッシャートロプシュワックスが挙げられる。
前記天然ワックス類としては、例えば、蜜ろう、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックスなどが挙げられる。
前記石油ワックス類としては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。
前記高級脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸などが挙げられる。
前記融点が、40℃未満であると、ワックスが耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、160℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある他、定着機への紙の巻き付きなどが発生することがある。
前記含有量が、40質量部を超えると、低温定着性の阻害や画質の劣化(光沢度が高すぎる)を生ずることがある。
前記、無機微粒子の前記トナーにおける含有量としては、0.01〜5.0質量%が好ましく、0.01〜2.0質量%がより好ましい。
なお、前記無機微粒子は、前記トナーの外添剤として好適に使用することができる。
これらの熱特性は、適宜選択した方法により測定することができ、例えば、高架式フローテスターCFT500型(島津製作所製)を用いて測定したフローカーブから求めることができる。前記軟化温度(Ts)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、50℃以上が好ましく、80〜120℃がより好ましい。前記軟化温度(Ts)が、50℃未満であると、耐熱保存性及び低温保存性の少なくともいずれかが悪化することがある。
前記流出開始温度(Tfb)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、60℃以上が好ましく、70〜150℃がより好ましい。前記流出開始温度(Tfb)が、60℃未満であると、耐熱保存性及び低温保存性の少なくともいずれかが悪化することがある。
前記1/2法軟化点(T1/2)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、60℃以上が好ましく、80〜170℃がより好ましい。前記1/2法軟化点(T1/2)が、60℃未満であると、耐熱保存性及び低温保存性の少なくともいずれかが悪化することがある。
前記画像濃度が、1.90未満であると、画像濃度が低く、高画質が得られないことがある。前記画像濃度は、例えば、imagioNeo450(株式会社リコー製)を用いて、複写紙(TYPE6000<70W>;株式会社リコー製)に現像剤の付着量が1.00±0.05mg/cm2のベタ画像を定着ローラの表面温度が160±2℃で形成し、得られたベタ画像における任意の6箇所の画像濃度を、分光計(X−ライト社製、938スペクトロデンシトメータ)を用いて測定しその平均値を算出することにより、測定することができる。
前記平均円形度が、0.900未満であると、満足できる転写性やチリのない高画質画像が得られないことがあり、0.980を超えると、ブレードクリーニングなどを採用している画像形成システムでは、感光体上及び転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れ、例えば、写真画像等の画像面積率の高い画像形成の場合において、給紙不良等で未転写の画像を形成したトナーが感光体上に転写残トナーとなって蓄積した画像の地汚れが発生してしまうことがあり、あるいは、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまうことがある。
前記平均円形度は、例えば、トナーを含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法などにより計測することができ、例えば、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)等を用いて計測することができる。
前記体積平均粒径が、3μm未満であると、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがあり、また、一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するため、ブレード等の部材へのトナー融着が発生し易くなることがあり、8μmを超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
本発明の現像剤は、本発明のトナーを少なくとも含有してなり、キャリアなどの適宜選択したその他の成分を含有してなる。前記現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。
本発明の前記トナーを用いた前記一成分現像剤の場合、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。また、本発明の前記トナーを用いた前記二成分現像剤の場合、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー径の変動が少なく、現像装置における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、前記芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
前記平均粒径(体積平均粒径(D50))が、10μm未満であると、キャリア粒子の分布において、微粉系が多くなり、1粒子当たりの磁化が低くなってキャリア飛散を生じることがあり、150μmを超えると、比表面積が低下し、トナーの飛散が生じることがあり、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現が悪くなることがある。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブチルアセテート、などが挙げられる。
前記焼付としては、特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法、などが挙げられる。
本発明の現像剤は、磁性一成分現像方法、非磁性一成分現像方法、二成分現像方法等の公知の各種電子写真法による画像形成に好適に用いることができ、以下の本発明のトナー入り容器、プロセスカートリッジ及び画像形成方法に特に好適に用いることができる。
本発明のトナー入り容器は、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を容器中に収容してなる。前記容器としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、トナー入り容器本体とキャップとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記トナー入り容器本体としては、その大きさ、形状、構造、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、円筒状などが好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより内容物であるトナーが排出口側に移行可能であり、かつ前記スパイラル部の一部又は全部が蛇腹機能を有しているもの、などが特に好ましい。
前記トナー入り容器本体の材質としては、特に制限はなく、寸法精度がよいものが好ましく、例えば、樹脂が好適に挙げられ、その中でも、例えば、ポリエステル樹脂,ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、などが好適に挙げられる。本発明のトナー入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れ、後述する本発明のプロセスカートリッジ、画像形成装置等に、着脱可能に取り付けてトナーの補給に好適に使用することができる。
本発明のプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に担持された静電潜像を、現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを、少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段(クリーニング手段、帯電手段等)を有してなる。
前記現像手段としては、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を収容する現像剤収容器と、前記現像剤収容器内に収容されたトナー乃至現像剤を担持しかつ搬送する現像剤担持体とを、少なくとも有してなり、更に、担持させるトナー層厚を規制するための層厚規制部材等を有していてもよい。
ここで、前記プロセスカートリッジは、例えば、図2に示すように、感光体101を内蔵し、帯電手段102、露光手段103、現像手段104、クリーニング手段107を含み、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
前記感光体101としては、後述する画像形成装置と同様のものを用いることができる。
前記帯電手段102としては、任意の帯電部材が用いられる。
前記露光手段103としては、高解像度で書き込みが行うことのできる光源が用いられる。
本発明のプロセスカートリッジは、各種電子写真装置に着脱自在に備えさせることができ、後述する本発明の電子写真装置に着脱自在に備えさせるのが好ましい。
本発明の画像形成方法は、像担持体上に静電潜像を形成する工程と、前記像をトナーで現像する現像工程と、トナー像を画像支持体に転写する転写工程と、転写されたトナー像を定着する定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
本発明に使用され得る画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
前記静電潜像担持体(「光導電性絶縁体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に前記トナー乃至前記現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられ、本発明の前記トナー入り容器を備えた現像器などがより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、前記複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、などが挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図5中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。タンデム型現像器120の近傍には、露光装置21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される転写紙と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写装置22の近傍には定着装置25が配置されている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、これに押圧されて配置された加圧ローラ27とを備えている。
なお、タンデム画像形成装置120においては、二次転写装置22及び定着装置25の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために前記転写紙を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。
そして、中間転写体50上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体50と二次転写装置22との間にシート(記録紙)を送出させ、二次転写装置22により前記合成カラー画像(カラー転写像)を前記シート(記録紙)上に転写(二次転写)することにより、前記シート(記録紙)上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体50上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置17によりクリーニングされる。
−樹脂微粒子の調製−
撹拌翼、冷却コンデンサー、窒素ガス導入管を取り付けた密閉可能な反応容器を恒温水槽内に取り付け、この反応容器内に次の組成のものを仕込んだ。
エタノール 70質量部
蒸留水 30質量部
ポリビニルピロリドン 4質量部
撹拌翼を回転させポリビニルピロリドンを完全に溶解させた。次に以下の組成のものを容器内に仕込んだ。
スチレン 28質量部
エチルアクリレート 10質量部
n−ブチルメタクリレート 2質量部
エチレングリコールジメタクリレート 0.2質量部
四塩化炭素 0.03質量部
過酸化ベンゾイル 0.6質量部
引き続き撹拌翼を回転させながら、容器内に窒素ガスを吹き込み完全に酸素を追い出したところで、水槽内を50±0.1℃に昇温して重合を開始した。2時間後に水槽内を65±0.1℃に昇温し、反応速度を上げた。
反応開始から12時間後に室温に冷却して分散液を得た。一部サンプリングしてガスクロマトグラフィーで内部標準法による測定を行った結果、重合率は90%を越えていることを確認した。また、コールターマルチサイザー(100μmアパチャーチューブ)による粒度分布測定では、体積平均粒子径6.83μm、個数平均粒子径6.04μm、その比が1.131の樹脂微粒子1を得た。
得られた樹脂微粒子1を100質量部と、離型剤被覆層を形成する材料としてカルナウバワックス(融点82℃)5質量部と、を耐圧処理セルに充填した。次いで、超臨界流体として二酸化炭素を選択し、前記二酸化炭素を供給ボンベにより前記処理セル内に供給すると共に、上限圧力を圧力弁で調節し、温度制御器により313.15±0.5Kに制御した。なお、保護管は350.15±0.5Kに制御した。処理を行う系を閉状態(例えば、全てのバルブを閉じた状態)に保持し、処理セルへ二酸化炭素ガスを送った(例えば、二酸化炭素ガスを送るバルブを開け、二酸化炭素ガスを送った)。引き続き、二酸化炭素ガスを送り、前記系(処理セル内)が操作圧力になるまで加圧した。前記処理セル内を攪拌モーターにより攪拌し、デジタル回転表示計により攪拌シャフトの回転速度を調整し、流量5.0L/min(標準状態換算値)、70℃、40.52MPa(400気圧)、5時間の処理条件で、超臨界状態の前記二酸化炭素を流通させ、樹脂微粒子の表面に前記ワックスによる被覆層を形成されてなる樹脂微粒子1aを作製した。
次に、樹脂微粒子1aを有する処理セル内に、メチルメタクリレート樹脂(Tg104℃)10質量部と、助溶媒としてエタノール50質量部を加えた。次いで、超臨界流体として二酸化炭素を選択し、前記二酸化炭素を供給ボンベにより前記処理セル内に供給すると共に、上限圧力を圧力弁で調節し、温度制御器により313.15±0.5Kに制御した。なお、保護管は350.15±0.5Kに制御した。処理を行う系を閉状態(例えば、全てのバルブを閉じた状態)に保持し、処理セルへ二酸化炭素ガスを送った(例えば、二酸化炭素ガスを送るバルブを開け、二酸化炭素ガスを送った)。引き続き、二酸化炭素ガスを送り、前記系(処理セル内)が操作圧力になるまで加圧した。前記処理セル内を攪拌モーターにより攪拌し、デジタル回転表示計により攪拌シャフトの回転速度を調整した。70℃、40.52MPa(400気圧)、3時間の処理を行ったのち、35℃、31MPaの条件で1時間処理したのち、流量5.0L/min(標準状態換算値)で、超臨界状態の前記二酸化炭素を流通させ、樹脂微粒子1aの表面に樹脂による被覆層が形成されてなる樹脂微粒子1bを作製した。
ここで、得られた樹脂微粒子1b100質量部と、帯電制御剤の被覆層を形成する材料として帯電制御剤(クラリアントジャパン製、Copy Charge PSY)10質量部と、を処理セルに充填し、助溶媒としてエタノール(純度99.5%以上)1000質量部を加えた。次いで、超臨界流体として二酸化炭素を選択し、前記二酸化炭素を供給ボンベにより前記処理セル内に供給すると共に、上限圧力を圧力弁で調節し、温度制御器により313.15±0.5Kに制御した。なお、保護管は350.15±0.5Kに制御した。処理を行う系を閉状態(例えば、全てのバルブを閉じた状態)に保持し、処理セルへ二酸化炭素ガスを送った(例えば、二酸化炭素ガスを送るバルブを開け、二酸化炭素ガスを送った)。引き続き、二酸化炭素ガスを送り、前記系(処理セル内)が操作圧力になるまで加圧した。前記処理セル内を攪拌モーターにより攪拌し、デジタル回転表示計により攪拌シャフトの回転速度を調整し、流量5.0L/min(標準状態換算値)、70℃、40.52MPa(400気圧)、5時間の処理条件で、超臨界状態の前記二酸化炭素を流通させ、樹脂微粒子1bの表面に前記帯電制御剤による被覆層を形成させ、表面に前記被覆層が形成されてなる樹脂微粒子1cを作製した。
次いで、ソルベントブラック12質量部と樹脂微粒子1c100質量部を、前記処理セルに充填した。次いで、超臨界流体として二酸化炭素を選択し、前記二酸化炭素を供給ボンベにより前記処理セル内に供給すると共に、上限圧力を圧力弁で調節し、温度制御器により313.15±0.5Kに制御した。なお、保護管は350.15±0.5Kに制御した。処理を行う系を閉状態(例えば、全てのバルブを閉じた状態)に保持し、処理セルへ二酸化炭素ガスを送った(例えば、二酸化炭素ガスを送るバルブを開け、二酸化炭素ガスを送った)。引き続き、二酸化炭素ガスを送り、前記系(処理セル内)が操作圧力になるまで加圧した。前記処理セル内を攪拌モーターにより攪拌し、デジタル回転表示計により攪拌シャフトの回転速度を調整し、流量5.0L/min(標準状態換算値)、70℃、40.52MPa(400気圧)、5時間の処理条件で、超臨界状態の前記二酸化炭素を流通させ、樹脂微粒子1cを染着しトナー1を作製した。
なお、このようにして得られたトナーにおいては、乾燥処理、洗浄処理などが不要であり、また、被覆層形成、着色層形成後は、超臨界流体の入った反応容器を減圧することにより、二酸化炭素を脱気するだけで、処理が完了する。このため、極めて短時間で効率的にトナーを製造することができ、廃液の処理等も不必要となり、環境への負荷が低減される。
−コア用重合性単量体組成物の調製−
スチレン80質量部及びn−ブチルアクリレート20質量部からなる重合性単量体(得られる共重合体のガラス転移温度(Tg)(計算値)=55℃)と、ジビニルベンゼン0.3質量部と、ターシャルドデシルメルカプタン0.8質量部と、ペンタエリスリトールテトラステアレート(ステアリン酸:純度約60%)10質量部と、天然ガス系フィッシャートロプシュワックス(DシェルMS社製、商品名:FT−100、融点92℃)2質量部とを高剪断力で混合可能なホモミキサー(特殊機化工社製、TK式)により、11000rpmの回転数で攪拌、混合して均一分散を行い、重合性単量体組成物(混合液)を調製した。
−シェル用重合性単量体の調製−
スチレン31質量部と、メチルアクリレート12質量部と、n−ブチルアクリレート7質量部と、水100質量部と、を超音波乳化機(特殊機化社製、TKホモミキサー)を用いて微分散化処理を行い、シェル用重合性単量体の水分散液を調製した。
−水酸化マグネシウムコロイド分散液の調製−
イオン交換水250質量部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)9.8質量部を溶解して得られた水溶液に、イオン交換水50質量部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属)6.9質量部を溶解して得られた水溶液を、攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性金属化合物のコロイド)分散液を調製した。
得られた水酸化マグネシウムコロイド分散液に、上記コア用重合性単量体組成物を投入し混合した後、ter−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート4質量部を添加し、TK式ホモミキサーを用い、11000rpmの回転数で高剪断攪拌して、コア用重合性単量体組成物の液滴を造粒した。前記造粒した単量体組成物の水分散液を、攪拌翼を装着した重合反応器にいれ、90℃にて重合反応を開始させ、重合転化率がほぼ100%に達したときに、前記シェル用重合性単量体の水分散液及び1%過硫酸カリウム水溶液1質量部を添加し、5時間反応を継続した後、反応を停止して、コア・シェル型重合体粒子の水分散液を調製した。
得られたコア・シェル型重合体粒子の水分散液を攪拌しながら、硫酸により系のpHを4以下にして酸洗浄(25℃、10分間)を行い、濾過により水を分離した後、新たにイオン交換水500質量部を加えて再スラリー化し、水洗浄を行った。その後、再度、脱水と水洗浄を数回繰返し、固形分を濾過分離した後、乾燥機にて45℃で一昼夜乾燥を行い、樹脂微粒子2を得た。
次いで、オイルブラックHBB(オリエント化学製)4.8質量部と、オイルオレンジ201(オリエント化学製)1.2質量部と、樹脂微粒子2 100質量部とを、前記、耐圧処理セルに充填した。次いで、超臨界流体として二酸化炭素を選択し、前記二酸化炭素を供給ボンベにより前記処理セル内に供給すると共に、上限圧力を圧力弁で調節し、温度制御器により313.15±0.5Kに制御した。なお、保護管は350.15±0.5Kに制御した。処理を行う系を閉状態(例えば、全てのバルブを閉じた状態)に保持し、処理セルへ二酸化炭素ガスを送った(例えば、二酸化炭素ガスを送るバルブを開け、二酸化炭素ガスを送った)。引き続き、二酸化炭素ガスを送り、前記系(処理セル内)が操作圧力になるまで加圧した。前記処理セル内を攪拌モーターにより攪拌し、デジタル回転表示計により攪拌シャフトの回転速度を調整し、流量5.0L/min(標準状態換算値)、70℃、40.52MPa(400気圧)、5時間の処理条件で、超臨界状態の前記二酸化炭素を流通させ、樹脂微粒子2を染着しトナー2を作製した。
なお、このようにして得られたトナーにおいては、乾燥処理、洗浄処理などが不要であり、また、被覆層形成、染着工程後は、超臨界流体の入った反応容器を減圧することにより、二酸化炭素を脱気するだけで、処理が完了する。このため、極めて短時間で効率的にトナーを製造することができ、廃液の処理等も不必要となり、環境への負荷が低減される。
参考例2において、樹脂微粒子にシェル層を形成させる工程を省略する以外は、参考例2と同様に操作して、シェル層を有さない樹脂微粒子3を得た。
この樹脂微粒子3について、下記、表1に示す染料及び染着条件に変更する以外は、すべて参考例2と同様に操作して、トナー3〜5を得た。
−トナー6の作製−
実施例1において、着色剤被覆層の形成工程を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー6作製した。
次いで、オイルブラックHBB(オリエント化学社製)4.8質量部と、オイルオレンジ201(オリエント化学社製)1.2質量部と、実施例1で作製した樹脂微粒子1c100質量部とを、前記耐圧処理セルに充填した。次いで、超臨界流体として二酸化炭素を選択し、前記二酸化炭素を供給ボンベにより前記処理セル内に供給すると共に、上限圧力を圧力弁で調節し、温度制御器により313.15±0.5Kに制御した。なお、保護管は350.15±0.5Kに制御した。処理を行う系を閉状態(例えば、全てのバルブを閉じた状態)に保持し、処理セルへ二酸化炭素ガスを送った(例えば、二酸化炭素ガスを送るバルブを開け、二酸化炭素ガスを送った)。引き続き、二酸化炭素ガスを送り、前記系(処理セル内)が操作圧力になるまで加圧した。前記処理セル内を攪拌モーターにより攪拌し、デジタル回転表示計により攪拌シャフトの回転速度を調整し、流量5.0L/min(標準状態換算値)、70℃、40.52MPa(400気圧)、5時間の処理条件で、超臨界状態の前記二酸化炭素を流通させ、実施例1で作製した樹脂微粒子1cを染着してトナー6を作製した。
得られたトナー6は、乾燥処理、洗浄処理などが不要であり、また、被覆層形成、染着工程後は、超臨界流体の入った反応容器を減圧することにより、二酸化炭素を脱気するだけで、処理が完了する。このため、極めて短時間で効率的にトナーを製造することができ、廃液の処理等も不必要となり、環境への負荷が低減される。
−トナー7〜9の作製−
実施例1において、樹脂被覆層の形成工程を行わず、実施例1で作製した樹脂微粒子1aを用いて、実施例1の帯電制御剤被覆層の形成工程を行い、樹脂被覆層を有さない樹脂微粒子1dを作製した。 次に、実施例1の着色剤被覆層の形成工程において、樹脂微粒子1cの代わりに樹脂微粒子1dを用い、下記表2に示す染料及び染着条件に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー7〜8を作製した。
−トナー10の作製−
実施例1において、帯電制御剤被覆層の形成工程を下記のように変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー10を作製した。
−帯電制御剤被覆層の形成工程−
帯電制御剤による被覆層形成材料としてTN−105(保土ヶ谷化学社製、サリチル酸ジルコニウム化合物)1質量部と、実施例1で作製した樹脂微粒子1b10質量部を処理セルに充填し、助溶媒としてエタノール(純度99.5%以上)100mlを加えた。次いで、超臨界流体として二酸化炭素を選択し、前記二酸化炭素を供給ボンベにより前記処理セル内に供給すると共に、上限圧力を圧力弁で調節し、温度制御器により313.15±0.5Kに制御した。なお、保護管は350.15±9.5Kに制御した。
処理を行う系を閉状態(例えば、全てのバルブを閉じた状態)に保持し、処理セルへ二酸化炭素ガスを送った(例えば、二酸化炭素ガスを送るバルブを開け、二酸化炭素ガスを送った)。引き続き、二酸化炭素ガスを送り、前記系(処理セル内)が操作圧力になるまで加圧した。前記処理セル内を攪拌モーターにより攪拌し、デジタル回転表示計により攪拌シャフトの回転速度を調整し、流量5.0L/min(標準状態換算値)、80℃、40.52MPa(400気圧)、5時間の処理条件で、超臨界状態の前記二酸化炭素を流通させ、実施例1で作製した樹脂微粒子1bの表面に帯電制御剤による被覆層を形成した。
−トナー11の作製−
実施例1において、帯電制御剤被覆層の形成工程を下記のように変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー11を作製した。
−帯電制御剤被覆層の形成工程−
帯電制御剤による被覆層形成材料としてE−84(保土ヶ谷化学社製、サリチル酸亜鉛化合物)1質量部と、実施例1で作製した樹脂微粒子1b10質量部を処理セルに充填し、助溶媒としてエタノール(純度99.5%以上)100mlを加えた。次いで、超臨界流体として二酸化炭素を選択し、前記二酸化炭素を供給ボンベにより前記処理セル内に供給すると共に、上限圧力を圧力弁で調節し、温度制御器により313.15±0.5Kに制御した。なお、保護管は350.15±0.5Kに制御した。
処理を行う系を閉状態(例えば、全てのバルブを閉じた状態)に保持し、処理セルへ二酸化炭素ガスを送った(例えば、二酸化炭素ガスを送るバルブを開け、二酸化炭素ガスを送った)。引き続き、二酸化炭素ガスを送り、前記系(処理セル内)が操作圧力になるまで加圧した。前記処理セル内を攪拌モーターにより攪拌し、デジタル回転表示計により攪拌シャフトの回転速度を調整し、流量5.0L/min(標準状態換算値)、80℃、40.52MPa(400気圧)、5時間の処理条件で、超臨界状態の前記二酸化炭素を流通させ、実施例1で作製した樹脂微粒子1bの表面に帯電制御剤による被覆層を形成した。
エタノール20質量部及びソルベントブラック30質量部を加熱溶解し、1μmのフィルターで非溶解分を取り除いたもののうちの20質量部と、エタノール100質量部と、実施例1で得られる樹脂微粒子1c100質量部とを、容器にとり、50℃で1時間攪拌して、樹脂微粒子の染着を行った。その後、染着液を室温に冷却し、遠心沈降し、上澄みを除き、エタノールに再分散する操作を3回行った後、濾過して比較トナー1を得た。
−比較トナー2の作製−
−コア用重合性単量体の調製−
スチレン80質量部、及びn−ブチルアクリレート20質量部からなるコア用重合性単量体(得られる共重合体のガラス転移温度(Tg)=55℃(計算値))と、カーボンブラック(三菱化学社製、商品名:#25B)7質量部と、帯電制御剤(保土ヶ谷化学社製、商品名:スピロンブラックTRH)1質量部と、ジビニルベンゼン0.3質量部と、ターシャルドデシルメルカプタン0.8質量部と、ペンタエリスリトールテトラステアレート(ステアリン酸:純度約60%)10質量部と、天然ガス系フィッシャートロプシュワックス(Dシェル・MS社製、商品名:FT−100、融点92℃)2質量部とを、高剪断力で混合可能なホモミキサー(特殊機化工社製、TK式)により、11000rpmの回転数で攪拌、混合して均一分散を行い、コア用重合性単量体組成物(混合液)を調製した。
メチルメタクリレート(ガラス転移温度(Tg)=105℃(計算値))5質量部と、水100質量部と、を超音波乳化機(特殊機化社製、TKホモミキサー)を用いて微分散化処理を行い、シェル用重合性単量体の水分散液を調製した。
イオン交換水250質量部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)9.8質量部を溶解して得られた水溶液に、イオン交換水50質量部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属)6.9質量部を溶解して得られた水溶液を、攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性金属化合物のコロイド)分散液を調製した。
得られたコア・シェル型重合体粒子の水分散液を攪拌しながら、硫酸により系のpHを4以下にして酸洗浄(25℃、10分間)を行い、濾過により水を分離した後、新たにイオン交換水500質量部を加えて再スラリー化し、水洗浄を行った。その後、再度、脱水と水洗浄を数回繰返し、固形分を濾過分離した後、乾燥機にて45℃で一昼夜乾燥を行い、比較トナー2を得た。
次に、比較トナー2をそれぞれ100質量部に対し、疎水化処理が施された体積平均粒子径12nmのシリカ(日本アエロジル社製、商品名「NA50H」)0.8質量部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて表面処理を行い、比較現像剤2(正帯電)を作製した。
得られた各現像剤について、タンデム型カラー電子写真装置(imagioNeo450、株式会社リコー製)を用いて、複写紙(TYPE6000<70W>、株式会社リコー製)に各現像剤の付着量が1.00±0.05mg/cm2のベタ画像を形成した。前記ベタ画像の形成は、前記複写紙8000枚に対して、繰り返し行った。得られたベタ画像の画像濃度を、初期及び8000枚耐久後について、目視で観察し、下記基準に基づいて評価した。
また、比較例2の現像剤については、非磁性一成分現像方式レーザープリント(京セラミタ社製、DP−560)を用いて、上記同様に評価を行った。
なお、得られた画像濃度が高い程、高濃度の画像が形成できる。この評価は本発明のトナー入り容器、プロセスカートリッジ、及び画像形成方法の実施例に相当する。
○:初期及び8000枚耐久後において、画像濃度に変化がなく、高画質が得られた。
△:8000枚耐久後において、やや画像濃度が低下し、画質が低下した。
×:8000枚耐久後において、著しく画像濃度低下し、画質が大きく低下した。
また、前記画像形成後において、OPC感光体へのトナーの融着を、目視により観察し、下記基準に基づいて評価した。
○:トナーの感光体への融着が認められなかった。
×:トナーの感光体への融着が認められた。
現像剤6gを計量し、密閉できる金属円柱に仕込みブローして帯電量を求める。トナー濃度は4.5〜5.5質量%に調整する。
結果を表3及び4に示す。
上記諸特性の評価結果から、総合的に判断して、下記基準で評価した。
○:良好
×:不良(実使用不能)
また、表4の結果より、超臨界流体により処理された樹脂微粒子を含むトナーを用いた実施例6〜11の各現像剤は、比較例2の現像剤に比べ、帯電性能に優れ、高画像濃度が得られることが確認された。
3 加圧ポンプ
5、7、8 バルブ
9 反応容器
10 感光体(感光体ドラム)
10K ブラック用感光体
10Y イエロー用感光体
10M マゼンタ用感光体
10C シアン用感光体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ベルト
28 シート反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック用現像器
45Y イエロー用現像器
45M マゼンタ用現像器
45C シアン用現像器
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 ローラ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電器
60 クリーニング装置
61 現像器
62 転写帯電器
63 感光体クリーニング装置
64 除電器
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 転写紙
100 画像形成装置
101 感光体
102 帯電手段
103 露光
104 現像手段
105 転写体
106 転写手段
107 クリーニング手段
120 タンデム型現像器
121 加熱ローラ
122 定着ローラ
123 定着ベルト
124 加圧ローラ
125 加熱源
126 クリーニングローラ
127 温度センサ
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
Claims (20)
- 超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、樹脂微粒子と、着色剤とを接触させ、前記樹脂微粒子を着色剤で着色する着色剤被覆層形成工程を含み、
更に、超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、樹脂微粒子と、離型剤とを接触させ、前記樹脂微粒子上に離型剤の被覆層を形成する離型剤被覆層形成工程、及び、
超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、樹脂微粒子と、帯電制御剤とを接触させ、前記樹脂微粒子上に帯電制御剤の被覆層を形成する帯電制御剤の被覆層形成工程
の少なくともいずれかを含むことを特徴とするトナーの製造方法。 - 離型剤被覆層形成工程と、帯電制御剤の被覆層形成工程と、着色剤被覆層形成工程とをこの順に含む請求項1に記載のトナーの製造方法。
- 超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、樹脂微粒子と、着色剤とを接触させ、前記樹脂微粒子を着色剤で着色する着色剤被覆層形成工程を含み、
更に、超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、樹脂微粒子と、離型剤とを接触させ、前記樹脂微粒子上に離型剤の被覆層を形成する離型剤被覆層形成工程、
超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、樹脂微粒子と、帯電制御剤とを接触させ、前記樹脂微粒子上に帯電制御剤の被覆層を形成する帯電制御剤の被覆層形成工程、及び
超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかと、樹脂微粒子と、樹脂被覆層形成用樹脂(ただし、離型剤、帯電制御剤、及び樹脂微粒子を除く)とを接触させ、前記樹脂微粒子上に樹脂被覆層を形成する樹脂被覆層形成工程
の少なくともいずれかを含むことを特徴とするトナーの製造方法。 - 離型剤被覆層形成工程と、樹脂被覆層形成工程と、帯電制御剤の被覆層形成工程と、着色剤被覆層形成工程とをこの順に含む請求項3に記載のトナーの製造方法。
- 前記超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかが前記着色剤を溶解させて、前記樹脂微粒子が着色されるものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 前記超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかが、前記樹脂微粒子を溶解させることなく、前記各種被覆層を形成する材料を溶解可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 前記各種被覆層の形成が、超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかに溶解されている前記被覆層を形成する材料を、前記樹脂微粒子上に析出させることにより行われることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 前記超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかが、二酸化炭素を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 超臨界流体又は亜臨界流体とエントレーナーとの混合流体を使用することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 前記混合流体におけるエントレーナーの濃度を、0.1〜10質量%とすることを特徴とする請求項9に記載のトナーの製造方法。
- 前記エントレーナーが、極性有機溶媒であることを特徴とする請求項9から10のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 前記樹脂微粒子が、ビニル系樹脂微粒子又はポリエステル系樹脂微粒子であることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 前記樹脂微粒子が、分散重合により得られたことを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 請求項1から13のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とするトナー。
- 請求項14に記載のトナーを含むことを特徴とする1成分現像剤。
- 請求項14に記載のトナーとキャリアとを含むことを特徴とする2成分現像剤。
- 請求項14に記載のトナーを容器中に収容してなることを特徴とするトナー入り容器。
- 像担持体上に形成した静電潜像をトナーで現像し、前記像担持体上に形成されたトナー像を画像支持体に転写し、転写されたトナー像を定着して定着画像を得る工程を含む画像形成方法において、請求項15から16のいずれかに記載の現像剤を使用することを特徴とする画像形成方法。
- 静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に形成した静電潜像を請求項15から16のいずれかに記載の現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有するとともに、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を請求項15から16のいずれかに記載の現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
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