JP4965762B2 - 液圧多重駆動装置およびゲート制御装置並びに翼状体制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液圧多重駆動装置に係り、特に、制御弁を用いることなく液圧アクチュエータを電動機による液体ポンプで直接制御することができるとともに、簡単な構成で、安全性、信頼性を確実に確保できるフェイルセーフ方式の液圧多重駆動装置およびゲート制御装置並びに翼状体制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の油圧駆動装置は、タンク、電動機、油圧ポンプ、および、制御弁が一体に組み立てられた油圧ユニットが一般的に知られている。この油圧ユニットは、タンクからの油を電動機により駆動される油圧ポンプで吸引し、油圧ポンプで生じた油圧を方向制御弁、流量制御弁、圧力制御弁、あるいは、その他の弁を用いて圧力源として、油圧ゴムホースあるいは金属配管で接続した油圧シリンダに送り、油圧シリンダを駆動するように構成した油圧ユニットを圧力源とする油圧駆動回路が用いられている。この油圧駆動回路のフェイルセーフとしては、油圧ユニットに2台の電動機と、2台の油圧ポンプを取付けた二重駆動方式としたものが比較的に簡単に製作できるために、フェイルセーフを満足したものとして一般的に用いられている。
【0003】
このような油圧駆動回路の一例として、図18に示すような船舶の舵取り装置、および、図19に示すような水門の開閉装置が知られている。なお、以下の説明においては、同一部品には同一符号を付して詳細の説明は省略する。図18において、油圧駆動装置からなる船舶の舵取り装置100は、船舶の舵である被駆動物102を駆動するアーム104が支点Coを中心として、アームの両端部104aに揺動自在に連結されている一対の片ロッド形複動シリンダ106、108の推力を受けて回動し、被駆動物102である舵を左右に作動している。一対の片ロッド形複動シリンダ106、108は、中心部に配置された支点Coに対して対称位置に並列に配置されているとともに、第1の片ロッド形複動シリンダ106のロッド側室106aと第2の片ロッド形複動シリンダ108のボトム側室108bとが第1の配管110で、また、第1の片ロッド形複動シリンダ106のボトム側室108bと第2の片ロッド形複動シリンダ108のロッド側室108aとが第2の配管112で接続されている。一対の2本の片ロッド形複動シリンダ106、108は、たすき掛けに配管して片ロッド形複動シリンダ106、108がストロークしたときの供給量と戻り量の油量を同容量として、プッシュプル駆動している例である。
【0004】
第1の配管110および第2の配管112は、それぞれその途中に配置されているパイロット操作逆止め弁114を介して、方向制御弁116に接続されている。パイロット操作逆止め弁114は、第1の配管110および第2の配管112からの戻りパイロット圧力を受けて開動作を行ない方向制御弁116を経て、片ロッド形複動シリンダ106、108からの戻り油をタンク118に戻している。方向制御弁116は戻り配管120によりタンク118に、また、供給配管122により第1定容量形油圧ポンプ124および第2定容量形油圧ポンプ126に接続されている。第1定容量形油圧ポンプ124は第1電動機128で、および第2定容量形油圧ポンプ126は第2電動機130で駆動されている。第1定容量形油圧ポンプ124および第2定容量形油圧ポンプ126のそれぞれの吸込口はタンク118に接続され、また、吐出口にはそれぞれ止め弁132が配置されている。
【0005】
上記構成により、常時は、タンク118からの油が第1電動機128により駆動される第1定容量形油圧ポンプ124で吸引され、油圧ポンプで生じた油圧が方向制御弁116、パイロット操作逆止め弁114を介して片ロッド形複動シリンダ106、108の両方に供給されて片ロッド形複動シリンダ106、108を伸縮し、アーム104を回動している。このアーム104の回動により、被駆動物102の舵が作動し、油圧駆動装置よりなる船舶の舵取り装置100としている。上記の第1電動機128および/あるいは第1定容量形油圧ポンプ124が故障した時には、第1定容量形油圧ポンプ124の吐出口の止め弁132を閉切るとともに、第2電動機130および第2定容量形油圧ポンプ126の駆動に切り替えられて、第2定容量形油圧ポンプ126からの油圧を片ロッド形複動シリンダ106、108に供給している。上記のごとく、二重に設置された電動機128、130と定容量形油圧ポンプ124、126と止め弁132、および1個のタンク118と方向制御弁116とからなる油圧ユニットの内、通常は一方の油圧ユニットにより、その方向、流量、圧力を制御し、かつ、故障時には他方の油圧ユニットにより、二本の片ロッド形複動シリンダ106、108をプッシュプル駆動してフェイルセーフとしている。
【0006】
次に、他の従来例である図19に示すような水門の開閉装置について説明する。図19において、油圧駆動装置からなる水門のゲート開閉装置140は、ゲート142の上方両端部に一対の片ロッド形複動シリンダ106、108が並列に配置されており、一対の片ロッド形複動シリンダ106、108によりゲート142を昇降している。第1の片ロッド形複動シリンダ106のロッド側室106aと第2の片ロッド形複動シリンダ108のロッド側室108aとが第3の配管144と分岐された第4の配管144aとで、また、第1の片ロッド形複動シリンダ106のボトム側室106bと第2の片ロッド形複動シリンダ108のボトム側室108bとが第5の配管146と分岐された第6の配管146aとで接続されており、第3の配管144と第5の配管146の他端は方向制御弁116に接続されている。
【0007】
ロッド側室106aに接続する第3の配管144には第1の可変絞り付逆止め弁148aが、分岐された第4の配管144aには第2の可変絞り付逆止め弁148bが、また、ボトム側室106bに接続する第5の配管146には第3の可変絞り付逆止め弁148cが、分岐された第6の配管146aには第4の可変絞り付逆止め弁148dが配置されている。方向制御弁116には、前記の船舶の舵取り装置100と同様に構成される第1定容量形油圧ポンプ124および第2定容量形油圧ポンプ126に接続されており、第1定容量形油圧ポンプ124は第1電動機128で、および第2定容量形油圧ポンプ126は第2電動機130で駆動されている。また、戻り配管120はタンク118に接続され、吐出口には止め弁132が配置されている。
【0008】
上記構成により、水門のゲート開閉装置140は、開閉時にゲート142が傾斜しないように一対の片ロッド形複動シリンダ106、108を同期運転する必要がある。このため、片ロッド形複動シリンダ106、108を同期運転するために、ロッド側に装着した第1の可変絞り付逆止め弁148aおよび第2の可変絞り付逆止め弁148bと、ヘッド側に装着した第3の可変絞り付逆止め弁148cおよび第4の可変絞り付逆止め弁148dとをそれぞれ手動で調整して、メータインおよびメータアウトの回路の流量を同じにしてシリンダ速度を同期させてゲート142を平行に昇降している。このとき、常時は、前記の船舶の舵取り装置100と同様に、第1電動機128で第1定容量形油圧ポンプ124を駆動し、油圧源を得て片ロッド形複動シリンダ106、108を同期運転させ、故障時には、第1定容量形油圧ポンプ124の吐出口の止め弁132を閉切るとともに、第2電動機130および第2定容量形油圧ポンプ126の駆動に切り替えられて、第2定容量形油圧ポンプ126からの油圧を片ロッド形複動シリンダ106、108に供給し、フェイルセーフとしている。
【0009】
又、上記のゲート開閉装置140で片ロッド形複動シリンダ106、108の同期運転を容易にしたものとしては、図20に示すように、分流器を挿入したものがある。図20において、他例の第1ゲート開閉装置140Aは、それぞれのロッド側室106a、108aが分流器150を介して第7の配管152で接続されており、第7の配管152の他端は方向制御弁116に接続されている。分流器150は、2台のギヤポンプ150a、150bをタンデムに接続し、この第1のギヤポンプ150aと第2のギヤポンプ150bはそれぞれ第7の配管152に対してインレット側でパラレルに接続されている。また、アウトレット側では、第1のギヤポンプ150aは第8の配管152aでロッド側室106aに、第2のギヤポンプ150bは第9の配管152bでロッド側室108aに接続されている。また、それぞれのボトム側室106b、108bには、方向制御弁116に接続されている第10の配管154が分岐され、それぞれの第11の配管154aが接続されている。
【0010】
上記構成により、他例の第1ゲート開閉装置140Aは、開閉時にゲート142が傾斜しないように一対の片ロッド形複動シリンダ106、108を同期運転するために、インレット側の第7の配管152に対して油圧を供給すると、第1のギヤポンプ150aと第2のギヤポンプ150bとが同期して回転する。その結果、第1のギヤポンプ150aと第2のギヤポンプ150bから同量の油圧が吐出され、アウトレット側の流量を同じにして一対の片ロッド形複動シリンダ106、108に供給されて、シリンダ速度を揃えてゲート142を平行に昇降している。このとき、常時は、前記のゲート開閉装置140と同様に、第1電動機128で第1定容量形油圧ポンプ124を駆動し、油圧源を得て片ロッド形複動シリンダ106、108を同期運転させ、故障時には、第1定容量形油圧ポンプ124の吐出口の止め弁132を閉切るとともに、第2電動機130および第2定容量形油圧ポンプ126の駆動に切り替えられて、第2定容量形油圧ポンプ126からの油圧を片ロッド形複動シリンダ106、108に供給し、フェイルセーフとしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の油圧ユニットと船舶の舵取り装置では、2台の電動機と、2台の油圧ポンプとを取付けた二重駆動方式としたものであり、常時は1台の電動機と油圧ポンプとを使用し、それが故障したときに他の1台の電動機と油圧ポンプとの予備に切り替えて、油圧ユニットと船舶の舵取り装置の作動を続行してフェイルセーフとしている。しかしながら、油圧ユニットと船舶の舵取り装置では、電動機と油圧ポンプ以外の方向制御弁、流量制御弁、圧力制御弁、その他の弁、あるいは、分流器は1個のみが用いられているために、この1個の機器が故障した場合には使用不能となり信頼性が劣るという問題がある。
【0012】
また、水門の開閉装置では、常時は2台の電動機と油圧ポンプとを用いて使用する場合と、前記の油圧ユニットと同様に常時は1台の電動機と油圧ポンプとを用いて他の1台は予備として使用する場合がある。常時、1台の電動機と油圧ポンプとを用いる場合には、前記と同様に、他の1個使用している他の弁が故障した場合には使用不能となり信頼性が劣り、常時は2台の電動機と油圧ポンプとを用いて使用する場合では、電動機と油圧ポンプとが固定した回転速度および定容積形を使用しているため、1台が故障すると油圧の流量が半分になりゲートの昇降速度も半分になってしまうという問題がある。また、流量の制御が可変絞り付逆止め弁、又は、分流器の機械的な分流能力に頼っており、オープンループ方式となっているため、油温のバラツキ又は経年変化により同期性が損なわれることが多く、ゲートの平行性の精度が悪くなるという問題がある。上記の油圧ユニット、船舶の舵取り装置、あるいは、水門の開閉装置では、電動機と油圧ポンプ以外に、方向制御弁、流量制御弁、圧力制御弁、その他の弁、あるいは、分流器の複数の機器が使用されているとともに、常時油圧ポンプを回転させているため、シリンダが仕事をしていないときは、図示されていないリリーフ弁を介して油圧ポンプにより作り出された圧油がタンクへ戻されている。エネルギーを持った圧油がタンクへ戻されるということは、そのエネルギーが熱エネルギーに変換され、油温上昇をもたらす。したがつて、エネルギー効率が極めて低く、かつ、そのための作動油の上昇とその冷却も必要になり、装置が複雑になるとともに、ランニングコストのアップとなっている。
【0013】
本発明は、上記従来の問題点に着目し、制御弁を用いることなく液圧アクチュエータの押し引き、ロッド速度、ロッド推力を液体ポンプにより直接制御できる直接制御方式で、片ロッド形複動シリンダを駆動するときに、簡単な構成で、安全性および信頼性を確実に確保できるフェイルセーフ方式の液圧多重駆動装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る液圧多重駆動装置は、回動自在な被駆動物に取り付けられ、液圧により互いに押し合う境界を共有する第1室と第2室とを有し、前記第1室及び前記第2室の液圧比の変化により発生する前記境界の平衡位置を変化させる力を推力として前記被駆動物に伝達する一対のアクチュエータと、各アクチュエータに接続され、前記第1室及び前記第2室のいずれか一方を液体の吸入側とし前記一方の反対側の他方を液体の吐出側として液体を供給するとともに回転方向を切り替えることにより前記吸入側と前記吐出側とを相互に切替可能とされ、回転速度に応じた吐出量を吐出可能な定容量形液体ポンプと、一対の前記定容量形液体ポンプを同期して切替駆動させ、前記一対のアクチュエータの合力により前記被駆動物を回動させる制御部と、を備えた液圧多重駆動装置であって、前記定容量形液体ポンプには、前記定容量形液体ポンプの回転方向及び回転速度を制御可能な電動機が接続され、前記電動機は、前記制御部から入力される電圧により回転可能とされ、前記電圧の正負に基づいて互いに異なる回転方向に回転することにより前記定容量形液体ポンプの回転方向を切替可能とされ、前記電圧の大きさに応じた回転速度で回転することにより前記定容量形液体ポンプをその回転速度で回転可能とされ、前記制御部は、一対の前記電動機のうちの一方の前記電動機と他方の前記電動機とにそれぞれ正負が互いに異なる電圧を出力して一対の前記定容量形液体ポンプの回転方向が互いに逆方向となるように一対の前記定容量形液体ポンプを切替駆動させることにより、前記一対のアクチュエータをプッシュプル駆動させて前記被駆動物を回動可能とされ、前記制御部には、前記被駆動物の設定角度を表す角度指令信号を出力するコントローラと、前記被駆動物の回動角度を表す角度信号を出力する角度検出器と、が設けられ、前記角度指令信号と前記角度信号の差分の正負に基づいて前記電動機に出力する前記電圧の正負を切り替えることにより前記定容量液体ポンプの吐出方向を切替制御可能とし、前記差分の大きさに基づいて前記電動機に出力する前記電圧の大きさを制御することにより前記定容量形液体ポンプの吐出量を制御可能とすることを特徴とする。また、各アクチュエータには、前記第1室と前記第2室とを互いに接続するとともにその接続の開閉が可能な弁が取り付けられ、前記制御部は、定容量形液体ポンプ及び前記電動機のうち、故障した前記定容量形液体ポンプ及び前記電動機を検出可能とされ、前記弁のうち、故障した前記定容量形液体ポンプまたは前記電動機が駆動対象とする前記アクチュエータに接続する前記弁を開放可能とすることを特徴とする。
【0016】
各液体ポンプと前記アクチュエータとの間の管路には、液体ポンプとアクチュエータとを連通、遮断する弁を設けることが望ましい。また、アクチュエータは片ロッド形複動シリンダであってよく、液体ポンプとアクチュエータとの間の管路に、アクチュエータの作動に伴って管路中に液体の過不足が生じたときに、過不足の量に応じて液体を排出または補充する液量補償回路を設ける必要がある。さらに、被駆動物の駆動量を検出する駆動検出器と、前記被駆動物を所定位置に駆動する与えられた駆動指令信号と、前記駆動検出器の出力信号とに基づいて前記各電動機を制御し、前記被駆動物を前記所定位置に停止させる制御部とから構成されている。また、前記アクチュエータは、前記第1室と前記第2室とを互いに分離するとともに前記第1室及び前記第2室のいずれか一方を貫通して前記被駆動物に接続するロッドを有し、前記制御部は、記ロッドの容積に対応して、前記アクチュエータの伸長時と縮小時において前記電圧の大きさを前記電圧の正負により互いに異ならせることにより前記電動機の回転速度に差を設ける構成を有している。
【0017】
そして、本発明に係るゲート制御装置は、上記した液圧多重駆動装置によって、流体路に配置したゲート又は弁体を駆動することを特徴としている。また、本発明に係る翼状体制御装置は、上記した液圧多重駆動装置によって船舶に揺動自在に設けた翼状体を駆動することを特徴としている。
【0018】
【作用】
上記構成によれば、液圧多重駆動装置は、両方向に液体を吐出可能な液体ポンプ(例えば、定容量形液体ポンプ、又は一方向回転二方向吐出可変容量形液圧ポンプ)を電動機によって回転させて液圧を発生させるとともに、液体ポンプからの液圧を直接アクチュエータに供給し、アクチュエータを駆動する閉回路を構成している。電動機および液体ポンプは両方向に回転可能であり、回転方向に応じて液体ポンプからの液圧をアクチュエータの一方と他方との入口、例えば液圧シリンダのロッド室(第1室及び第2室のいずれか一方)あるいはボトム室(第1室及び第2室のいずれか一方の残りの他方)のいずれかに供給し、液圧アクチュエータを往複動させている。このとき、液圧アクチュエータが片ロッド形複動シリンダの場合には、片ロッドの往複動に伴って片ロッド容積分に相当する液体の不足あるいは過剰が生ずる。このロッド容積分の液体の不足あるいは過剰は、ロッド室あるいはボトム室に配設されている管路(配管)間に配設された液量補償回路により行っている。これにより、例えば定容量形液体ポンプからの液圧を直接片ロッド形複動シリンダに供給する閉回路の直接制御方式でも、制御弁を用いることなく液圧アクチュエータの押し引き、ロッド速度、ロッド推力を液体ポンプにより直接制御できる。この直接制御方式においては、1個の被駆動物に多重に複数の液圧アクチュエータを連結するとともに、それぞれの液圧アクチュエータに電動機により駆動される1個の液体ポンプから液圧を供給して1個の被駆動物を多重の合力で駆動する場合と、1個の液圧アクチュエータにそれぞれが電動機により駆動される複数の液体ポンプを並列に接続し、各ポンプからの流量を多重に供給し被駆動物を多重の液体ポンプの液圧で駆動する場合の、いずれかの液圧多重駆動装置が構成できる。このとき、1個の被駆動物を多重に複数の液圧アクチュエータで駆動させる時には、電動機の回転速度、あるいは、液圧ボンプの吐出量を制御することにより被駆動物を同期した速度で駆動している。この液圧多重駆動装置では、1個の被駆動物を多重の液圧アクチュエータの合力で駆動する場合には、故障した側の液体ポンプからアクチュエータへの液圧の供給を停止し、他方の液体ポンプからアクチュエータへの液圧の供給を続行することにより、他方の液圧アクチュエータのみで1個の被駆動物を駆動する。また、1個の液圧アクチュエータに複数の液体ポンプから流量を並列に多重に供給する場合には、故障した側の液体ポンプからアクチュエータへの液圧の供給を停止し、他方の液体ポンプから液圧アクチュエータへの液体の供給を続行することにより他方の液体ポンプのみで1個の液圧アクチュエータを駆動する。このように、前記の液圧多重駆動装置では、いずれも簡単な構成で、安全性および信頼性を確実に確保できるフェイルセーフ方式の液圧駆動装置の回路を提供することができる。また、複数の液体ポンプのうちいずれかが駆動不能となった場合に、駆動不能となった液体ポンプに接続するアクチュエータに接続する弁(後述の第1電磁切替弁)を開放すると、そのアクチュエータはフローティング状態となり、外力により抵抗なく作動することになる。よって、駆動不能となった液体ポンプに接続するアクチュエータが残りのアクチュエータの駆動に干渉して被駆動物の駆動が不能となる事態を回避させることができる。したがって、駆動不能となった液体ポンプを回復させなくても引き続き被駆動物の駆動を行うことができる。さらに前記弁を液体ポンプ及び電動機の故障を検知可能な制御部により開放させることにより、故障後も中断することなく、残りのアクチュエータにより引き続き被駆動物の駆動を行うことができる。また、被駆動物を所定位置に駆動するために入力された指令信号と、駆動検出器の検出した被駆動物の駆動量とを比較し、被駆動物を所定位置に停止させる制御部とを設けることにより、シリンダなどのアクチュエータを介して被駆動物を所定位置に正確に停止させる位置制御が行える。そして、制御部は、前記角度指令信号と前記角度信号の差分の正負に基づいて前記電動機に出力する前記電圧の正負を切り替えることにより前記定容量液体ポンプの吐出方向を切替制御可能とし、前記差分の大きさに基づいて前記電動機に出力する前記電圧の大きさを制御することにより定容量形液体ポンプの吐出量を制御可能とする。これにより、角度指定信号に相当する方向に被駆動体(アーム)を容易に、迅速に回動することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る液圧多重駆動装置およびゲート制御装置並びに翼状体制御装置の好ましい実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る液圧多重駆動装置の説明図である。なお、以下の実施形態では、従来例と同一部品には同一符号を付して詳細の説明は省略する。図1において、液圧多重駆動装置を有する船舶の舵取り装置1は、被駆動物102である舵に連結してあって、翼状体制御装置を構成している。舵取り装置1は、翼状に形成した被駆動物(舵)102を左右に駆動する駆動部3と、駆動部3に接続して液圧を供給し作動させる液圧回路部5と、および、駆動部3と液圧回路部5とを制御する制御部7とからなっている。駆動部3は、被駆動物102と、アーム104と、および、アクチュエータである一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とからなっている。駆動部3は、被駆動物102を駆動するアーム104が支点Coを中心として、アームの両端部104aに揺動自在に連結されている一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108との推力を受けて回動し、被駆動物102である舵を左右に作動している。一対のそれぞれの第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とは、中心部に配置された支点Coに対して対称位置に並列に配置されている。
【0020】
以下では、第1片ロッド形複動シリンダ106および第2片ロッド形複動シリンダ108は、同じ回路により構成されているため、第1片ロッド形複動シリンダ106の回路構成について説明する。また、以下の第1実施形態では、同じ部品でも必要に応じて、第1片ロッド形複動シリンダ106に関連する部品には第1とaの符号を、第2片ロッド形複動シリンダ108に関連する部品には第2とbの符号を付与して説明する。
【0021】
液圧回路部5は、管路であるロッド側配管12(一方側配管12)と、ボトム側配管14(他方側配管14)と、定容量形液体ポンプ16と、液量補償回路22、および、電動機18とからなっている。第1片ロッド形複動シリンダ106は、一方の入口を設けたロッド室106aがロッド側配管12を介して定容量形液体ポンプ16の一方の吐出口に接続され、また、他方の入口を有するボトム室106bがボトム側配管14を介して定容量形液体ポンプ16の他方の吐出口に接続されている。ロッド側配管12およびボトム側配管14は、それぞれ定容量形液体ポンプ16に接続されている。定容量形液体ポンプ16は、定容積(cc/ev)型により構成されるとともに、時計方向および反時計方向の両方向に回転可能であり、回転方向および回転速度に応じて両方向に所定の液圧を吐出する。また、定容量形液体ポンプ16は、電動機18に接続されており、零回転から所定の回転速度まで可変速の駆動を受けている。電動機18は、例えば、ACサーボモータ、DCサーボモータ、あるいは、誘導電動機等を用いており、サーボ増幅器20からの正電流あるいは負電流を受けて両方向に回転可能としている。電動機18は、零回転から所定の回転速度まで可変速に両方向に回転し、定容量形液体ポンプ16を駆動している。
【0022】
定容量形液体ポンプ16と第1片ロッド形複動シリンダ106との間に設けたロッド側配管12およびボトム側配管14との間には、詳細は後述する液量補償回路22が設けられている。また、液量補償回路22の第3ロッド用配管24はタンク118に接続されている。液量補償回路22はストロークするロッドの容積分の液量を補充あるいは排出している。例えば、第1片ロッド形複動シリンダ106が伸長する時には、ストロークに応じたロッドの容積分だけロッド室106aの中の液量が不足する。このため、液量補償回路22は、タンク118から第3ロッド用配管24を経て、不足分が吸引(実線の矢印Su)され補充される。また、第1片ロッド形複動シリンダ106が縮小する時には、ストロークに応じたロッドの容積分だけヘッド室106bの中の液量が余剰する。このため、液量補償回路22は、ヘッド室106bからボトム側配管14を経由して余剰の液量を受けて第3ロッド用配管24に排出し(点線の矢印Fe)、タンク118に戻すようにしている。
【0023】
また、ロッド側配管12およびボトム側配管14との間には、コントローラ32に接続して指令信号を受けて作動する2ポート2位置第1電磁切換弁28が設けられている。以下、ロッド側配管12およびボトム側配管14との間に設けた2ポート2位置電磁切換弁28は、第1を付して第1電磁切換弁28と呼び、また、後述するロッド側配管12およびボトム側配管14上にそれぞれ配置した2ポート2位置電磁切換弁28は、第2とAとを付して、2ポート2位置第2電磁切換弁28A(以下では、説明を簡略化するため第2電磁切換弁28Aと記す)と呼ぶ。
【0024】
第1電磁切換弁28は、通常使用時には閉位置(イ)にあり、ロッド側配管12とボトム側配管14との間を遮断している。また、第1電磁切換弁28は、定容量形液体ポンプ16あるいは/および電動機18が故障時にはコントローラ32からの指令信号を受けて開位置(ロ)に切り替わり、ロッド側配管12とボトム側配管14との間を接続する。このために、定容量形液体ポンプ16あるいは/および電動機18の故障時には、電動機18を停止するとともに、第1電磁切換弁28を開位置に切り替える。これにより、故障時に、第1片ロッド形複動シリンダ106は、ロッド室106aとボトム室106bとが第1電磁切換弁28の開位置を介して連通され、第1片ロッド形複動シリンダ106はフローティング状態になり外力により抵抗なく作動し、アーム104は第2片ロッド形複動シリンダ108の作動により回動することができる。上記において、電動機18の故障は、図示しない電流計あるいは電圧計、液圧ポンプ16の故障は図示しない流量計あるいは液圧計等により検出し、更に、電動機18および液圧ポンプ16の回転音等を検出して故障の有無を判断し、その結果をコントローラに伝達している。
【0025】
制御部7は、サーボ増幅器20と、加算器30と、コントローラ32と、および、角度検出器36とからなっている。サーボ増幅器20は、加算器30を介してコントローラ32に接続されている。コントローラ32には、図示しない船舶の操舵装置に連動する舵角検出器となる角度設定器34が付設されていて、舵である被駆動物102の旋回方向、旋回角度Θiが角度設定器34の出力信号に応じて変化する。コントローラ32は、被駆動物102を所定位置に駆動する駆動指令信号として、操舵装置の操舵量に応じた角度設定器34からの角度指令信号Θiを受け、角度指令信号Θiに応じて、第1電動機18aを回転する第1サーボ増幅器20aと、第2電動機18bを回転する第2サーボ増幅器20bとに、加算器30を経由して異なった正・負電流を流す指令を出力する。例えば、被駆動物102を時計方向(矢印Wa)に回動する場合に、第1電動機18aを回転する第1サーボ増幅器20aには第1加算器30aを介して正電流(+電流)を印加し、第2電動機18bを回転する第2サーボ増幅器20bには第2加算器30bを介して負電流(−電流)を印加する。
【0026】
これにより、第1電動機18aは時計方向に回転し、第1定容量形液体ポンプ16aからの液圧が第1片ロッド形複動シリンダ106のヘッド室106bに供給されて、第1片ロッド形複動シリンダ106が伸長し、アーム104を押し動作になっている。また、反対に、第2電動機18bは反時計方向に回転し、第2定容量形液体ポンプ16bからの液圧が第2片ロッド形複動シリンダ108のロッド室108aに供給されて、第2片ロッド形複動シリンダ108が縮小し、アーム104を引き動作になっている。このとき、第1片ロッド形複動シリンダ106は伸長することにより、ロッドの容積分だけ不足し、また、第2片ロッド形複動シリンダ108は縮小することによりロッドの容積分だけ余剰する。このため、第1片ロッド形複動シリンダ106と、第2片ロッド形複動シリンダ108とは、そのロッドの容積分だけ第1定容量形液体ポンプ16aの吐出量を増加させる必要があり、第1電動機18aと第2電動機18bとの回転速度に差を設ける必要がある。
【0027】
したがって、第1電動機18aと第2電動機18bとの回転速度を制御する第1サーボ増幅器20aと第2電動機18bとに入る電流は、リニアな利得特性を有するサーボ増幅器ではなく、非直線的な特性を有するサーボ増幅器を用いている。この第1片ロッド形複動シリンダ106の伸長と、第2片ロッド形複動シリンダ108の縮小との多重の合力が同期してアーム104に作用し、被駆動物102を時計方向(矢印Wa)に容易に回動する。この回動している回動角度Θfはアーム104に付与されたロータリエンコーダ等の駆動検出器となる角度検出器36により逐次検出される。
【0028】
角度検出器36は、被駆動物102の駆動量である回動角度を検出し、回動角度に応じた角度信号Θfを第1加算器30aに負信号(−電流)を、第2加算器30bに正信号(+電流)を出力する。角度検出器36で検出された角度信号Θfが設定された角度指令信号Θiに概略一致する角度まで回転すると、検出された角度信号Θfと設定された角度指令信号Θiとの差がなくなり、第1電動機18aと第2電動機18bとが停止し、設定される角度指令信号Θiが変動しない限り、被駆動物102、即ち、舵はその角度を保持する。このとき、被駆動物102の駆動量である回動角度を駆動検出器である角度検出器36で検出し、制御部7の加算器30で第1電動機18aと第2電動機18bの回転速度を制御し、第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とが同期した速度で移動するように、第1定容量形液体ポンプ16aと第2定容量形液体ポンプ16bとの吐出量を制御している。
【0029】
次に、船舶の舵取り装置1の作動について説明する。先ず、操作員が操舵装置を操作(操舵)すると、角度設定器34は、操舵装置の舵角量に応じた角度指定信号Θiをコントローラ32に送信する。コントローラ32は、角度指令信号Θiを第1加算器30aおよび第2加算器30bと、第1サーボ増幅器20aおよび第2サーボ増幅器20bとを経由して、第1電動機18aおよび第2電動機18abにそれぞれ異なった正・負電流の指令を出力し、第1電動機18aと第2電動機18bとを起動するとともに、両者を相互に逆方向に回転する。第1電動機18aと第2電動機18bとは、回転速度が零から所定の回転速度まで迅速に上昇し、第1定容量形液体ポンプ16aと第2定容量形液体ポンプ16bとを回転させて液圧を発生させる。第1定容量形液体ポンプ16aの液圧は、角度設定器34の角度指令信号Θiに相当する第1片ロッド形複動シリンダ106のロッド室106aあるいはヘッド室106bのいずれかに供給されて、第1片ロッド形複動シリンダ106を伸長あるいは縮小する。反対に、第2定容量形液体ポンプ16bの液圧は、第1片ロッド形複動シリンダ106に供給された反対側に当たる第2片ロッド形複動シリンダ108のロッド室108aあるいはヘッド室108bのいずれかに供給されて、第2片ロッド形複動シリンダ108を第1片ロッド形複動シリンダ106とは反対の方向である縮小あるいは伸長する。これにより、アーム104は、第1片ロッド形複動シリンダ106により伸長力あるいは縮小力のいずれかと、また、第2片ロッド形複動シリンダ108により反対の方向の縮小力あるいは伸長力との多重の合力を受けて、角度設定器34の角度指令信号Θiに相当する方向にアーム104を容易に、迅速に回動することができる。このとき、第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とは伸長あるいは縮小することにより、ロッドの容積分だけ不足あるいは余剰する。このため、第1片ロッド形複動シリンダ106と、第2片ロッド形複動シリンダ108とは、そのロッドの容積分だけ第1定容量形液体ポンプ16aあるいは第2定容量形液体ポンプ16bのいずれかの吐出量を増加させる必要があり、コントローラ32からの指令信号により、第1電動機18aと第2電動機18bとの回転速度に差を設けている。これにより、液量補償回路22は、第1片ロッド形複動シリンダ106あるいは第2片ロッド形複動シリンダ108への補充、あるいは排出する液量を少なくすることが出来る。
【0030】
アーム104の回動している回動角度Θfはアーム104に付与された角度検出器36により逐次検出される。角度検出器36は、検出した回動角度に応じた角度信号Θfを第1加算器30aに負信号(−電流)を、第2加算器30bに正信号(+電流)を出力する。角度検出器36で検出された角度信号Θfが設定された角度指令信号Θiに概略一致する角度まで回転すると、検出された角度信号Θfと設定された角度指令信号Θiとの差がなくなり、第1電動機18aと第2電動機18bとが停止し、アーム104を正確な位置に制御が行える。また、アーム104は、設定される角度指令信号Θiが変動しない限り、アーム104、即ち、舵はその角度を保持する。また、第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とは、制御部7の加算器30の指令で液圧ポンブの吐出量が制御されることにより、同期した速度で回転するために被駆動物のアーム104は大きな回転力を受けて回転する。
【0031】
上記のごとく、船舶の舵取り装置1は、定容量形液体ポンプ16からの液圧をそれぞれに接続された各片ロッド形複動シリンダ106、108に直接供給するとともに、複数の片ロッド形複動シリンダ106、108を1個の被駆動物102に連結し、複動シリンダの多重の合力により被駆動物102を駆動している。この直接制御方式でも、船舶の舵取り装置1は、制御弁を用いることなく片ロッド形複動シリンダ106、108の押し引き、ロッド速度、ロッド推力を複数の定容量形液体ポンプ16により直接制御できる。この直接制御方式においては、1個のアーム104を作動させる複数の片ロッド形複動シリンダ106、108のそれぞれに、定容量形液体ポンプ16から独立して液圧を供給するようにしているため、例えば一方が故障した場合に、故障した側の定容量形液体ポンプ16からの液圧を停止し、他方の定容量形液体ポンプ16から他方の片ロッド複動シリンダに液圧を続行して供給することにより、アーム104を回動することができ、簡単な構成で、安全性および信頼性を確実に確保できるフェイルセーフ方式の液圧駆動装置の回路を提供することができる。
【0032】
なお、前記実施の形態においては、アクチュエータが片ロッド形複動シリンダ106である場合について説明したが、アクチュエータは両ロッド形のシリンダであってもよい。また、前記実施の形態においては、アクチュエータがシリンダである場合について説明したが、被駆動物を回転させるような場合、アクチュエータは両方向に回転可能な油圧モータなどの液圧モータなどであってもよい。また、上記では可変の電動機18と定容量形液体ポンプ16とを用いた例を説明したが、一定の回転速度の電動機と可変容量形液体ポンプとを用いて構成し、コントローラ32からの指令信号により、電動機の回転方向と可変容量形液体ポンプの吐出量の制御、あるいは、電動機の回転方向を一定にして可変容量形液体ポンプの吐出方向と吐出量を制御するようにしても良い。以下の説明においては記載は省略するが、同様に一定の回転速度の電動機と可変容量形液体ポンプとを用いて構成することができる。また、制御する被駆動物102である翼状体が舵である船舶の舵取り装置1を用いて説明したが、翼状体が船舶に揺動自在に設けたフィンスタビライザである場合の制御にも適用することができる。
【0033】
図2は本発明の第2実施形態に係る液圧多重駆動装置の説明図である。なお、第1実施形態と同一部品には同一符号を付して説明は省略する。
第1実施形態では、駆動部3のアーム104は、両端部104aに揺動自在に連結されている一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108との多重の推力を受けて回動している。また、液圧回路部5は、ロッド側配管12とボトム側配管14との間には、第1電磁切換弁28が設けられており、通常使用時には閉位置(イ)に、定容量形液体ポンプ16あるいは/および電動機18の故障時には開位置(ロ)に切り替わっている。更に、制御部7の第1サーボ増幅器20aには第1加算器30aを介して正電流(+電流)を、また、第2サーボ増幅器20bには第2加算器30bを介して負電流(−電流)を印加し、第1電動機18aと第2電動機18bとは反対方向に回転させている。これにより、アーム104は、第1片ロッド形複動シリンダ106により伸長力あるいは縮小力のいずれかと、また、第2片ロッド形複動シリンダ108により反対の方向の縮小力あるいは伸長力との同期した多重の合力を受けて、角度指令信号Θiに相当する方向に容易に、迅速に回動することができる。
【0034】
これに対して、図2の第2実施形態では、液圧多重駆動装置を有する第1船舶の舵取り装置1Aの第1駆動部3Aは、第1アーム40が支点Coを中心とし回動自在となっており、その一端部40aに揺動自在に連結されている1個の第3片ロッド形複動シリンダ42の推力を受けて回動し、被駆動物102である舵を左右に作動している。1個の第3片ロッド形複動シリンダ42には、複数の第1液圧回路部5A(図示では左右に示している)が接続されている。この第1液圧回路部5Aは、第1実施形態と同様に、ロッド側配管12と、ボトム側配管14と、定容量形液体ポンプ16と、液量補償回路22、および、電動機18とからなっている。これにより、1個の第3片ロッド形複動シリンダ42は、複数の第1液圧回路部5Aの定容量形液体ポンプ16からの流量を多重に受けて、被駆動物102を駆動する。しかし、第2実施形態では、2ポート2位置第2電磁切換弁28A(以下、前記のように第2電磁切換弁28Aと記す)がロッド側配管12およびボトム側配管14にそれぞれ配置されており、通常使用時には開位置(ハ)に、定容量形液体ポンプ16あるいは/および電動機18の故障時には閉位置(ニ)に切り替わっている。
【0035】
更に、第1制御部7Aは、サーボ増幅器20と、加算器30と、第1コントローラ32Aと、および、第1角度検出器36Aとからなっている。第1コントローラ32Aは、角度設定器34から操舵装置の操作量(操舵量)に応じた操舵装角度指令信号Θiが入力し、角度指令信号Θiに応じて、両方の電動機18を回転するサーボ増幅器20に加算器30を経由して同じ正電流あるいは負電流を流す指令を出力する。例えば、被駆動物102を時計方向(矢印Wa)に回動する場合に、両側に図示した第1液圧回路部5Aの電動機18を回転するサーボ増幅器20には加算器30を介して正電流(+電流)を印加する。これにより、電動機18は時計方向に回転し、両方の定容量形液体ポンプ16からの液圧が第3片ロッド形複動シリンダ42のヘッド室42bに多重に供給されて、第3片ロッド形複動シリンダ42が伸長し、第1アーム40を押し動作になっている。この第3片ロッド形複動シリンダ42の伸長により、被駆動物102を時計方向(矢印Wa)に容易に回動する。この回動している回動角度Θfはアーム104に付与された第1角度検出器36Aにより逐次検出される。第1角度検出器36Aは、検出した回動角度に応じた角度信号Θfを加算器30に負信号(−電流)を出力する。第1角度検出器36Aで検出された角度信号Θfが設定された角度指令信号Θiに概略一致する角度まで回転すると、検出された角度信号Θfと設定された角度指令信号Θiとの差がなくなり、電動機18が停止し、設定される角度指令信号Θiが変動しない限り、被駆動物102、即ち、舵はその角度を保持する。
【0036】
上記構成により、次に船舶の舵取り装置1Aの作動について説明する。第1コントローラ32Aは、角度設定器34が出力した、操舵装置の操作量(操舵量)に応じた角度指令信号Θiを加算器30、サーボ増幅器20を経由して、電動機18にそれぞれ同じ正・負電流のいずれかの指令を出力し、電動機18を同じ方向に起動するとともに回転する。電動機18は、回転速度が零から所定の回転速度まで迅速に上昇し、定容量形液体ポンプ16を回転させて液圧を発生させる。定容量形液体ポンプ16の液圧は、第1角度設定器34Aの角度指令信号Θiに相当する第3片ロッド形複動シリンダ42のロッド室42aあるいはヘッド室42bのいずれかに供給されて、第3片ロッド形複動シリンダ42を伸長あるいは縮小する。これにより、第1アーム40は、第3片ロッド形複動シリンダ42により伸長力あるいは縮小力のいずれかを受けて、第1角度設定器34Aの角度指令信号Θiに相当する方向に第1アーム40を容易に、迅速に回動することができる。このとき、第3片ロッド形複動シリンダ42は伸長あるいは縮小することにより、ロッドの容積分だけ不足あるいは余剰するが、それぞれの液量補償回路22から補充あるいは排出する。第1アーム40の回動は、前記のように第1角度検出器36により逐次検出され、検出した回動角度に応じた角度信号Θfを加算器30に出力する。検出された角度信号Θfが設定された角度指令信号Θiに概略一致する角度まで回転すると、検出された角度信号Θfと設定された角度指令信号Θiとの差がなくなり、両方の電動機18が停止し、第1アーム40を正確な位置で停止する制御が行える。第1実施形態と同様に、第1アーム40は、設定される角度指令信号Θiが変動しない限り、第1アーム40、即ち、舵はその角度を保持する。
【0037】
図2に示す第2実施形態で、フェイルセーフ方式は第2電磁切換弁28Aをロッド側配管12およびボトム側配管14にそれぞれ配置して、定容量形液体ポンプ16あるいは/および電動機18の故障時には閉位置(ニ)に切り替わるようにしたが、図3に示すフェイルセーフ方式の他回路5Bの一部では、ダブルパイロットオペレートチェック弁38をロッド側配管12およびボトム側配管14にそれぞれ配置して用いるようにしている。例えば、ロッド側配管12に配置されたダブルパイロットオペレートチェック弁38はボトム側配管14からのパイロット圧を受けて開いて、第3片ロッド形複動シリンダ42の戻り油を定容量形液体ポンプ16に流している。これにより、定容量形液体ポンプ16あるいは/および電動機18の故障時には、電動機18を停止することで自動的にダブルパイロットオペレートチェック弁38が回路を遮断する。
【0038】
上記のごとく、船舶の舵取り装置1Aは、複数の定容量形液体ポンプ16からの液圧を1個の第3片ロッド形複動シリンダ42に直接供給しており、第1実施形態と同様に、この直接制御方式でも、制御弁を用いることなく第3片ロッド形複動シリンダ42の押し引き、ロッド速度、ロッド推力を多重の定容量形液体ポンプ16の液体により直接制御できる。この直接制御方式においては、第1アーム40を作動させる1個の第3片ロッド形複動シリンダ42に複数の定容量形液体ポンプ16から液圧を供給する船舶の舵取り装置1Aにより、故障した側の定容量形液体ポンプ16からの液圧を停止するとともに、故障した側のロッド側配管12およびボトム側配管14の第2電磁切換弁28Aを閉じて回路を遮断し、他方の定容量形液体ポンプ16から液圧を続行して供給することにより、第1アーム40を作動させることができる。これにより、第1実施形態と同様に、簡単な構成で、安全性および信頼性を確実に確保できるフェイルセーフ方式の液圧駆動装置の回路を提供することができる。
【0039】
図4は本発明の第3実施形態に係る液圧多重駆動装置の説明図である。なお、第1実施形態および第2実施形態と同一部品には同一符号を付して説明は省略する。
【0040】
第1実施形態では、駆動部3のアーム104には、その両端部104aに一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とが揺動自在に連結されるとともに、その両方の複動シリンダ106、108は並列に配置されている。また、一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108のそれぞれには、各1個の液圧回路部5が接続されている。
【0041】
第2実施形態では、第1駆動部3Aの第1アーム40には、その一端部40aに1個の第3片ロッド形複動シリンダ42が揺動自在に連結されている。1個の第3片ロッド形複動シリンダ42には、複数の第1液圧回路部5Aが接続されている。
【0042】
これに対して、第3実施形態の液圧多重駆動装置を備えた第2船舶の舵取り装置1Bは、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせて構成されている。第2船舶の舵取り装置1Bは、第1実施形態と同様に、駆動部3Bのアーム104には、その両端部104aに一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とが揺動自在に連結されるとともに、その両方の複動シリンダ106、108は並列に配置されている。この第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とのそれぞれには、例えば、図示の右側に第1液圧回路部5Aが接続されており、また、左側には第1液圧回路部5Aに、ロッド側配管12およびボトム側配管14との間に第1電磁切換弁28が付加された第2液圧回路部5Bにより構成されている。図示では、第1液圧回路部5Aを右側に、第2液圧回路部5Bを左側に配置したが、反対に配置しても良い。
【0043】
制御部7は、第1実施形態と同様に、サーボ増幅器20と、加算器30と、コントローラ32と、および、角度検出器36とからなっている。コントローラ32は、角度設定器34からの操舵量に対応した角度指令信号Θiに応じて、図示左側に示された第1片ロッド形複動シリンダ106側の第1液圧回路部5Aおよび第2液圧回路部5Bに設けられた各々二つの第1電動機18aを回転する第1サーボ増幅器20aと、図示右側に示された第2片ロッド形複動シリンダ108側の第1液圧回路部5Aおよびに第2液圧回路部5Bに設けられた各々二つの第2電動機18bを回転する第2サーボ増幅器20bとに、加算器30a、30bを経由して異なった正・負電流を流す指令を出力する。
【0044】
次に、第2船舶の舵取り装置1Bの作動について説明する。コントローラ32は、操舵装置の操作量に応じた角度指令信号Θiを、第1片ロッド形複動シリンダ106側の第1加算器30a、第1サーボ増幅器20aとを経由して第1電動機18aに、および、第2片ロッド形複動シリンダ108側の第2加算器30b、第2サーボ増幅器20bとを経由して第2電動機18bに、それぞれ異なった正・負電流の指令を出力し第1電動機18aと第2電動機18bとを逆方向に起動するとともに回転する。第1電動機18aと第2電動機18bとは、回転速度が零から所定の回転速度まで迅速に上昇し、第1片ロッド形複動シリンダ106側の2個の第1定容量形液体ポンプ16aと、第2片ロッド形複動シリンダ108側の2個の第2定容量形液体ポンプ16bとを回転させて液圧を発生させる。2個の第1定容量形液体ポンプ16aの液圧は、角度設定器34の角度指令信号Θiに相当する第1片ロッド形複動シリンダ106のロッド室106aあるいはヘッド室106bのいずれかに供給されて、第1片ロッド形複動シリンダ106を伸長あるいは縮小する。反対に、2個の第2定容量形液体ポンプ16bの液圧は、第1片ロッド形複動シリンダ106に供給された反対側に当たる第2片ロッド形複動シリンダ108のロッド室108aあるいはヘッド室108bのいずれかに供給されて、第2片ロッド形複動シリンダ108を第1片ロッド形複動シリンダ106とは反対の方向である縮小あるいは伸長する。これにより、アーム104は、第1片ロッド形複動シリンダ106による伸長力あるいは縮小力のいずれかと、また、第2片ロッド形複動シリンダ108による反対方向の縮小力あるいは伸長力の同期した多重の合力を受けて、角度設定器34の角度指令信号Θiに相当する方向にアーム104を容易に、迅速に回動することができる。このとき、第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とは伸長あるいは縮小することにより、ロッドの容積分だけ不足あるいは余剰する。このため、第1片ロッド形複動シリンダ106と、第2片ロッド形複動シリンダ108とは、そのロッドの容積分だけ2個の第1定容量形液体ポンプ16a、あるいは2個の第2定容量形液体ポンプ16bのいずれかの吐出量を増加させる必要があり、コントローラ32からの指令信号により、第1電動機18aと第2電動機18bとの回転速度に差を設けている。これにより、第1実施例と同様に、液量補償回路22は、第1片ロッド形複動シリンダ106あるいは第2片ロッド形複動シリンダ108への補充、あるいは排出する液量を少なくすることが出来る。
【0045】
アーム104の回動している回動角度Θfはアーム104に付与された角度検出器36により逐次検出される。角度検出器36は、検出した回動角度に応じた角度信号Θfを第1加算器30aに負信号(−電流)を、第2加算器30bに正信号(+電流)を出力する。角度検出器36で検出された角度信号Θfが設定された角度指令信号Θiに概略一致する角度まで回転すると、検出された角度信号Θfと設定された角度指令信号Θiとの差がなくなり、第1電動機18aと第2電動機18bとが停止し、アーム104を正確な位置に制御が行える。また、アーム104は、設定される角度指令信号Θiが変動しない限り、アーム104、即ち、舵はその角度を保持する。また、第1実施例と同様に、第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とは、制御部7の加算器30a、30bの指令で液圧ポンブの吐出量が制御されることにより、同期した速度で回転するために被駆動物のアーム104は大きな回転力を受けて回転する。
【0046】
これにより、上記船舶の舵取り装置1Bの直接制御方式において、通常時は、1個のアーム104を作動させる複数の片ロッド形複動シリンダ106、108のそれぞれに2個の定容量形液体ポンプ16から液圧を多重に供給される。この船舶の舵取り装置1Bにおいて、例えば、第1片ロッド形複動シリンダ106側の1個の定容量形液体ポンプ16aあるいは/および第1電動機18aが故障した場合に、故障した液体ポンプ16aからの液圧を停止するとともに、故障した側のロッド側配管12およびボトム側配管14の第2電磁切換弁28Aを閉じて回路を遮断し、他方の第1液圧回路部5Aおよび第2液圧回路部5Bに設けられた定容量形液体ポンプ16bから液圧を他方側の複動シリンダ108に続行して供給することにより、アーム104を作動させることができる。または、故障した液体ポンプ16aからの液圧を停止するとともに、故障した側のロッド側配管12およびボトム側配管14の第2電磁切換弁28Aを閉じて回路を遮断し、かつ、他方の第1液圧回路部5Aおよび第2液圧回路部5Bに配設された内の1個の液体ポンプ16bを停止するとともに、その停止したロッド側配管12およびボトム側配管14の第2電磁切換弁28Aを閉じて回路を遮断することにより、1個のアーム104を作動させることができる。これにより、上記と同様に、簡単な構成で、安全性および信頼性を確実に確保できるフェイルセーフ方式の液圧駆動装置の回路を提供することができる。
【0047】
また、この船舶の舵取り装置1Bにおいて、例えば、第1片ロッド形複動シリンダ106側の2個の定容量形液体ポンプ16aあるいは/および第1電動機18aが故障した場合に、故障した液体ポンプ16aからの液圧を停止するとともに、故障した側のロッド側配管12およびボトム側配管14との間の第1電磁切換弁28を開いて第1片ロッド形複動シリンダ106のロッド室106aとヘッド室106aとの回路を導通してフロート状態とし、他方の第1液圧回路部5Aおよび第2液圧回路部5Bに設けられた定容量形液体ポンプ16bから液圧を他方側の複動シリンダ108に続行して供給することにより、アーム104を作動させることができる。これにより、上記と同様に、簡単な構成で、安全性および信頼性を確実に確保できるフェイルセーフ方式の液圧駆動装置の回路を提供することができる。
【0048】
上記の図1から図4における実施形態では、1隻の船舶に1個の被駆動物102である舵に連結してある翼状体制御装置を示している。これに対して、図5から図6の実施形態では、1隻の船舶に2個の被駆動物102である舵に連結してある翼状体制御装置を示している。なお、図5と図6では、図1および図4の図面に記した記号で示し、詳細な図および説明は図1および図4と同様なため省略する。
【0049】
図5は、本発明の第4実施形態に係る第3船舶の舵取り装置の回路図である。図5において、舵である2個の第1被駆動物102aに対して2個のアーム104を並列(船舶の前後方向)に配設するとともに、それぞれのアーム104に直交して一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とを配設している。一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とは、2個の第1被駆動物102aの間に2個ずつがそれぞれ直列で、そのボトム106b、108b側を対向(近接)して配設している。
【0050】
図5(a)は、第3船舶の舵取り装置の回路図の一例であり、一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108には、それぞれに図1に示す回路の液圧回路部5が付設して構成されている。2個の第1被駆動物102aには、それぞれ1個の制御部32が配設されている。それぞれの舵である第1被駆動物102aは、角度設定器34により旋回方向、旋回角度Θiが設定されている。また、角度設定器34は、舵である2個の第1被駆動物102aの旋回方向、旋回角度Θiを異なる数値に設定することもできる。角度設定器34は、それぞれの制御部32に配設はしても良い。
【0051】
図5(b)は、第3船舶の舵取り装置の回路図の他例であり、一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108には、それぞれに図4に示す回路の第1液圧回路部5Aおよび第2液圧回路部5Bが付設して構成されている。
【0052】
図6は、本発明の第5実施形態に係る第4船舶の舵取り装置の回路図である。図6において、舵である2個の第1被駆動物102aに対して2個のアーム104を直交(船舶の前後方向に直角)に配設するとともに、それぞれのアーム104に直交して一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とを配設している。一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108とは、船舶の前後方向に配設されるとともに、並列に配置されている。角度設定器34は、それぞれの制御部32に配設はしても良い。
【0053】
図6(a)は、第4船舶の舵取り装置の回路図の一例であり、一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108には、それぞれに図1に示す回路の液圧回路部5が付設して構成されている。2個の第1被駆動物102aには、それぞれ1個の制御部32が配設されている。それぞれの舵である第1被駆動物102aは、角度設定器34により旋回方向、旋回角度Θiが設定されている。また、角度設定器34は、舵である2個の第1被駆動物102aの旋回方向、旋回角度Θiを異なる数値に設定することもできる。
【0054】
図6(b)は、第4船舶の舵取り装置の回路図の他例であり、一対の第1片ロッド形複動シリンダ106と第2片ロッド形複動シリンダ108には、それぞれに図4に示す回路の第1液圧回路部5Aおよび第2液圧回路部5Bが付設して構成されている。
【0055】
図7は本発明の第6実施形態に係る液圧多重駆動装置の説明図である。なお、第1実施形態、第2実施形態、および第3実施形態と同一部品には同一符号を付して説明は省略する。図7において、液圧多重駆動装置を有する水門用開閉装置(ゲート制御装置)50は、図2における船舶の舵取り装置1Aを2個合わせた構成とほぼ同じにされており、船舶の舵取り装置1Aは1個の第3片ロッド形複動シリンダ42で第1アーム40を回動するのに対して、水門用開閉装置50は、後述する一対の水門用第1片ロッド形複動シリンダ60と水門用第2片ロッド形複動シリンダ62とで水門を昇降している。水門用開閉装置50は、水路に配置した水門(ゲート)52に連結して水門52を上下方向に昇降する水門駆動部54と、水門駆動部54に接続して液圧を供給し作動させる第1液圧回路部5Aと、および、水門駆動部54と第1液圧回路部5Aとを制御する水門用制御部7Bとからなっている。水門駆動部54は、水門52と、および、液圧アクチュエータである一対の水門用第1片ロッド形複動シリンダ60と水門用第2片ロッド形複動シリンダ62とからなっている。水門駆動部54は、水門52の上方両端部に揺動自在に取着されている。水門52は一対の水門用第1片ロッド形複動シリンダ60と水門用第2片ロッド形複動シリンダ62との推力を受けて上下方向に水平に同期して昇降する。一対の水門用第1片ロッド形複動シリンダ60と水門用第2片ロッド形複動シリンダ62とのそれぞれには、複数の第1液圧回路部5Aが接続されている。この第1液圧回路部5Aは、第2実施形態および第3実施形態と同様に構成されているため説明は省略する。
【0056】
水門用制御部7Bは、サーボ増幅器20と、加算器30と、第2コントローラ32Bと、および、各複動シリンダ60、60bのそれぞれに設けたストロークの位置を検出する位置検出器36Bとからなっている。第2コントローラ32Bには、選択された水門52の昇降位置を設定する位置設定器58が付設されている。第2コントローラ32Bは、選択された水門52の位置設定器58からの位置指令信号Diに応じて、両方の電動機18を回転するサーボ増幅器20に加算器30を経由して同じ正電流あるいは負電流を流す指令を出力する。位置検出器36Bは、ロッドに位置スケールを付してそのストロークの位置を検出するように構成でも良く、又、ロッドの位置を検出する他の装置でも良い。水門用開閉装置50は、例えば、水門52を上昇(矢印Va)する場合に、両側に図示した第1液圧回路部5Aの電動機18を回転するサーボ増幅器20には加算器30を介して正電流(+電流)を印加する。これにより、電動機18は時計方向に回転し、両方の定容量形液体ポンプ16からの液圧が一対の水門用第1片ロッド形複動シリンダ60と水門用第2片ロッド形複動シリンダ62とのそれぞれのロッド室60a、62aに供給されて、両方の片ロッド形複動シリンダ60、62が縮小し、水門52を上げ動作になっている。この上げ動作している位置Dfは両方の片ロッド形複動シリンダ60、62に付与された位置検出器36Bにより逐次検出される。位置検出器36Bは、検出した位置に応じた位置信号Dfを加算器30に負信号(−電流)を出力する。位置検出器36Bで検出された位置信号Dfが設定された位置指令信号Diに概略一致する位置まで上昇すると、検出した位置信号Dfと設定した位置指令信号Diとの差がなくなり、電動機18が停止し、設定される位置指令信号Diが変動しない限り、水門52の位置を保持する。
【0057】
これにより、上記水門用開閉装置50の直接制御方式において、通常時は、水門52を作動させる複数の片ロッド形複動シリンダ60、62のそれぞれに2個の定容量形液体ポンプ16から液圧を供給する。この水門用開閉装置50において、例えば、水門用第1片ロッド形複動シリンダ60側の1個の定容量形液体ポンプ16が故障した場合に、故障した液体ポンプからの液圧を停止するとともに、他の水門用第2片ロッド形複動シリンダ62側に液圧を供給する1個の定容量形液体ポンプ16を停止する。このために、水門52は、両方の片ロッド形複動シリンダ60、62がそれぞれ各1個の定容量形液体ポンプ16からの液圧を受けて昇降することができる。この結果、簡単な構成で、安全性および信頼性を確実に確保できるフェイルセーフ方式の液圧駆動装置の回路を提供することができる。また、水門用第1片ロッド形複動シリンダ60と水門用第2片ロッド形複動シリンダ62とは、位置検出器36Bで検出された位置信号Dfを受けた水門用制御部7Bの加算器30の指令で液圧ポンブの吐出量、あるいは電動機の回転速度が制御されることにより、被駆動物の水門52を平行に同期した速度で確実に昇降することができる。
【0058】
図8は本発明の第7実施形態に係る液圧多重駆動装置の説明図である。なお、第1実施形態乃至第4実施形態と同一部品には同一符号を付して説明は省略する。
【0059】
図7の第6実施形態に係る水門用開閉装置50では、水門52の支持点Qaが一対の水門用第1片ロッド形複動シリンダ60と水門用第2片ロッド形複動シリンダ62とのそれぞれの下側に配置されており、水門52は両方の片ロッド形複動シリンダ60、62に吊り下げられて取付けられている。これにより、両方の片ロッド形複動シリンダ60、62のロッド室60a、62aに液圧が供給されることにより、水門52は上昇する。
【0060】
これに対して、図8の第7実施形態に係る液圧多重駆動装置を備えた第1水門用開閉装置50Aでは、第1水門52Aの支持点Qbが一対の水門用第1片ロッド形複動シリンダ60と水門用第2片ロッド形複動シリンダ62とのそれぞれの上側に配置されており、両方の片ロッド形複動シリンダ60、62により支持されている。これにより、両方の片ロッド形複動シリンダ60、62のヘッド室60b、62bに液圧が供給されることにより、第1水門52Aは上昇する。図8に示す第1水門用開閉装置50Aにおいて、その他の水門駆動部54と第1液圧回路部5Aと水門用制御部7Bとは、第6実施形態に係る水門用開閉装置50と共通のため説明は省略する。
【0061】
図9は本発明の第8実施形態に係る液圧多重駆動装置の説明図である。なお、第1実施形態乃至第8実施形態と同一部品には同一符号を付して説明は省略する。図9に示す液圧多重駆動装置を有する吐水ゲート開閉装置64は、水路である導水路66に設けた水門ゲート68の開閉量を調整して流量を制御する流量制御弁70である。この吐水ゲート開閉装置(ゲート制御装置)64は、図7に示す水門用開閉装置50の一対の水門用第1片ロッド形複動シリンダ60と水門用第2片ロッド形複動シリンダ62のうち、例えば、1個の水門用第1片ロッド形複動シリンダ60のみを用いて、これに水門ゲート68に連結して上下動可能としたものである。図9に示す吐水ゲート開閉装置64において、その他の水門駆動部54と第1液圧回路部5Aと水門用制御部7Bとは、第6実施形態に係る水門用開閉装置50と共通のため説明は省略する。なお、吐水ゲート開閉装置64は、ストップ弁、スロットル弁、ゲージ弁、アングル弁、グローブ弁等の弁体をリニアに上下させて流量を制御する弁に用いることができるし、水力又は火力発電所等で使用される大容量の制御弁等、稼働中に絶対に停止させることができない流量制御弁70に最適である。また、洪水を事前に回避するための導水路の途中に配置して用いることもできる。図7の第6実施形態で水門用開閉装置50、図8の第7実施形態で第1水門用開閉装置50A、および、図9の第8実施形態で吐水ゲート開閉装置64に使用する水の例を示したが、本発明は、例えば、火力発電所あるいは原子力発電所等に用いる液体、および、水蒸気、ガス等の気体、並びに、他の薬品工場、食品工場等に用いる気体あるいはその他の液体等を含めた流体にも使用することができる。
【0062】
次に、本発明に用いる液量補償回路22の必要性、使用する構成の種類、および、作動について説明する。
液量補償回路22は、制御弁を用いずに液体ポンプでアクチュエータを直接駆動する直接制御方式の場合に使用する。つまり、液体ポンプは吸入する液量と吐出する液量とがほぼ等しいので、アクチュエータの入口側と出口側の液量が等しくない片ロッド形複動シリンダではロック状態となり停止するか、あるいは、キャビテーションが発生する。また、アクチュエータの入口側と出口側の液量が等しい両ロッド形複動シリンダでは液体ポンプからの漏れ量によりキャビテーションが発生する。
【0063】
先ず、図10に示すように、片ロッド形複動シリンダ106が、電動機18により駆動される定容量形液体ポンプ16から液圧を供給されて作動する場合について説明する。このとき、定容量形液体ポンプ16には吸入液量Qpiが吸入され、吐出液量Qpoが吐出されるものとする。このとき、ポンプ内部には漏れがあるため、吸入液量Qpi>吐出液量Qpoとなっている。また、片ロッド形複動シリンダ106は、ロッド室106aの容積がヘッド室106bの容積よりロッド体積Qrの差だけ小さく、このロッド体積Qrはボンプ内の漏れ量Qd(Qd=吸入液量Qpi−吐出液量Qpo)より大きいものとなっている。図10(a)において、電動機18が定容量形液体ポンプ16を時計方向(矢印Wa)に回転する場合に、定容量形液体ポンプ16にロッド室106aから吸入液量Qpiが吸入され、ヘッド106bに定容量形液体ポンプ16の吐出液量Qpoが流入し、片ロッド形複動シリンダ106は伸長(矢印Tn)して押し動作となる。このロッド106rの伸長に伴いロッド室106aから押し出される液体は、ヘッド室106bに供給される液量(吐出液量Qpo)に対して、ロッド体積Qr分より漏れ量Qd分だけ不足し、この分だけロッド室106aおよびロッド側配管12にキャビテーションが発生する。このキャビテーションは、ロッド106rが伸長するに伴って拡大し、液体ポンプ16の吸入口に達した所で液体の吸入量が零となり、液体ポンプは吸入不能となって空転し、片ロッド形複動シリンダ106は動作不能となる。
【0064】
図10(b)に示すように、電動機18が定容量形液体ポンプ16を反時計方向(矢印Wb)に回転する場合に、定容量形液体ポンプ16にヘッド室106bから吸入液量Qpiが吸入され、ロッド室106aに定容量形液体ポンプ16の吐出液量Qpoが流入し、片ロッド形複動シリンダ106は縮小(矢印Ts)して引き動作となる。このロッド106rの縮小に伴いヘッド室106bから押出される液体は、ロッド体積Qr分より漏れ量Qd分だけ少ない液量が余剰し、この分だけヘッド室106bおよびヘッド側配管14が高圧になるとともに、入りきらずに行き場を失い、ピストン106pにブレーキが掛ってしまう。このため、液体ポンプ16の負荷が過大となり、液体ポンプ16と電動機18が停止し、電動機18に過大な電流が流れ焼損する恐れがある。上記より、片ロッド形複動シリンダ106を直接制御方式の場合には、液量の不足および余剰を液量補償回路22にて解消する必要がある。
【0065】
先ず、図11および図12に示すように、両ロッド形複動シリンダ72あるいは液圧モータ74が、電動機18により駆動される定容量形液体ポンプ16から液圧を供給されて作動する場合について説明する。このとき、定容量形液体ポンプ16には吸入液量Qpiが吸入され、吐出液量Qpoが吐出されるものとする。このとき、ポンプ内部には漏れがあるため、吸入液量Qpi>吐出液量Qpoとなっている。このため、液体ポンプの漏れ量Qd分だけ、吸込口側が不足し、キャビテーションが発生する。両ロッド形複動シリンダ72および液圧モータ74を直接制御方式の場合にも、液量の不足および余剰を液量補償回路22にて解消する必要がある。液量補償回路22は、タンク118から第3ロッド用配管24を経て、漏れ量Qd分だけ不足分がチェック弁22aを介して吸引され補充される。
【0066】
この液量補償回路22は、図13から図17により構成されている。図13は第1液量補償回路22Aであり、図13(a)は第1液量補償回路22Aに用いた回路図、図13(b)は第1液量補償回路22Aに用いたシャトル弁78の断面図である。定容量形液体ポンプ16からロッド側配管12に液体が吐出されると片ロッド形複動シリンダ106の摩擦抵抗により動き出す前にロッド側配管12の圧力が上昇する。この圧力がシャトル弁78のボール78aと導通バー78bが図示の上方へ押され、へッド側配管14とタンク118が導通する。これにより、ロッドの縮小の引き動作によるヘッド室106bからの流出量のうち、定容量形液体ポンプ16により吸入される吸入量よりも余剰となる液体はタンク118に戻される。次に、定容量形液体ポンプ16を逆転させ、ヘッド側配管14に液体を吐出する場合には、ヘッド側配管14の圧力上昇に伴い、シャトル弁78のボール78aと導通バー78bが図示の下方へ押され、ロッド側配管12とタンク118が導通する。定容量形液体ポンプ16が回転を続けてロッドが更に伸長するとロッド室106aの液体が排出される。この場合、定容量形液体ポンプ16により吸入される吸入量よりもロッド室106aの液体が排出される排出量が少ないため、不足分の液体はタンク118から吸入される。
【0067】
図14は第2液量補償回路22Bであり、第2液量補償回路22Bはパイロットチェック弁80とチェック弁82とが用いられている。定容量形液体ポンプ16からロッド側配管12に液体が吐出されると前記と同様に、ロッド側配管12の圧力が上昇し、この圧力がパイロット圧力となりパイロットチェック弁80を開とする。パイロットチェック弁80が開となることにより、へッド側配管14とタンク118が導通し、ヘッド室106bからの流出量のうち、定容量形液体ポンプ16により吸入される吸入量よりも余剰となる液体はタンク118に戻される。次に、定容量形液体ポンプ16を逆転させ、ヘッド側配管14に液体を吐出する場合には、ロッド側配管12の圧力が低下することによって、パイロットチェック弁80は閉となる。これに伴い、ヘッド側配管14の圧力が上昇してロッドが伸長する。このとき、ロッド室106aから排出される液体が、定容量形液体ポンプ16により吸入される吸入量よりも少ないため、不足分の液体はチェック弁82が開となりタンク118から吸入される。
【0068】
図15は第3液量補償回路22Cであり、第3液量補償回路22Cはパイロットチェック弁80が2個用いられている。この第3液量補償回路22Cは、第2液量補償回路22Bと同様に作動するため説明は省略する。この場合は、片ロッド形複動シリンダ106とロッド側配管12およびヘッド側配管14を図示と逆に接続しても良く、又、図12および図13に示すように、両ロッド形複動シリンダ72あるいは液圧モータ74に用いても良い。
【0069】
図16は第4液量補償回路22Dであり、第4液量補償回路22Dはチェック弁82とリリーフ弁84がそれぞれ2個用いられている。この第4液量補償回路22Dは、液体が余剰したときにはリリーフ弁84が作動して余剰の液体をタンク118に戻し、不足する時には不足分の液体をタンク118から吸入する。
【0070】
図17は第5液量補償回路22Eであり、第5液量補償回路22Eは、タンク118とロッド室106a側にチェック弁82を、また、タンク118とヘッド室106b側に内部・外部パイロットリリーフ弁86を用いている。この場合に、定容量形液体ポンプ16からへッド側配管14に吐出し、ロッドを伸長の押し動作させるときには、高圧内部パイロット圧Lpとし、液圧を最大限に上昇させそれに比例した推力を得る。反対に、引き動作のときには、定容量形液体ポンプ16を逆転させ、ロッド側配管12から吐出圧を外部パイロット圧Hpとして低圧でリリーフさせることができる。ロッドの引き動作中にヘッド室106bの内圧を一定の低圧に保つことができれば、メータアウト回路を途中に挿入したことと同じ効果になり、シリンダの動きを滑らかにすることができる。
【0071】
以上説明したように、片ロッド形複動シリンダの動作時の液量差を吸収する回路は種々提案されている。以上の液量補償回路を用いることにより、液体ポンプで片ロッド形複動シリンダ106、あるいは、両ロッド形複動シリンダおよび液圧モータを直接制御方式にすることができる。
【0072】
上記のように本実施形態によれば、液圧多重駆動装置は、複数の電動機と、これらの各電動機に対応して設けられ、両方向に液体を吐出可能な複数の液体ポンプと、これらの各液体ポンプに対応して設けられるとともに被駆動物に連結され、前記液体ポンプの一方の吐出口が一方の入口に、液体ポンプの他方の吐出口が他方の入口に接続された複数のアクチュエータとを有するようにしたので、制御弁を用いることなく液圧アクチュエータの押し引き、ロッド速度、ロッド推力を液体ポンプにより直接制御できる直接制御方式で、片ロッド形複動シリンダを駆動するときに、簡単な構成で、安全性および信頼性を確実に確保できるフェイルセーフ方式の液圧駆動装置の回路とすることができる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、両方向に液体を吐出可能な液体ポンプを両方向に回転可能な電動機によって回転させて液圧を発生させるとともに、液体ポンプからの液圧を直接アクチュエータの一方の入口と他方の入口とに供給するようになっているため、制御弁を用いることなくアクチュエータの押し引き、ロッド速度、ロッド推力を液体ポンプにより直接制御できる。この直接制御方式においては、1個の被駆動物に多重に複数の液圧アクチュエータを連結するとともに、それぞれの液圧アクチュエータに電動機により駆動される1個の液体ポンプから液圧を供給して1個の被駆動物を多重の合力で駆動する場合と、1個の液圧アクチュエータにそれぞれが電動機により駆動される複数の液体ポンプを並列に接続し、かくポンプからの流量を多重に供給し被駆動物を多重の液体ポンプの液圧で駆動する場合の、いずれかの液圧多重駆動装置が構成できる。この液圧多重駆動装置では、1個の被駆動物を多重の液圧アクチュエータの合力で駆動する場合には、故障した側の液体ポンプからアクチュエータへの液圧の供給を停止し、他方の液体ポンプからアクチュエータへの液圧の供給を続行することにより、他方の液圧アクチュエータのみで1個の被駆動物を駆動する。また、1個の液圧アクチュエータに複数の液体ポンプから流量を並列に多重に供給する場合には、故障した側の液体ポンプからアクチュエータへの液圧の供給を停止し、他方の液体ポンプから液圧アクチュエータへの液体の供給を続行することにより他方の液体ポンプのみで1個の液圧アクチュエータを駆動する。このように、前記の液圧多重駆動装置では、いずれも簡単な構成で、安全性および信頼性を確実に確保できるフェイルセーフ方式の液圧駆動装置の回路を提供することができる。また、被駆動物を所定位置に駆動するために入力された指令信号と、駆動検出器の検出した被駆動物の駆動量とにより、被駆動物を所定位置に停止させる制御部とを設けることにより、シリンダなどのアクチュエータを介して被駆動物を所定位置に正確に停止させる位置制御が行える。そして、制御部は、前記角度指令信号と前記角度信号の差分の正負に基づいて前記電動機に出力する前記電圧の正負を切り替えることにより前記定容量液体ポンプの吐出方向を切替制御可能とし、前記差分の大きさに基づいて前記電動機に出力する前記電圧の大きさを制御することにより定容量形液体ポンプの吐出量を制御可能とする。これにより、角度指定信号に相当する方向に被駆動体(アーム)を容易に、迅速に回動することができる。以上、両方向回転の電動機とポンプの説明をしたが、一方向回転のポンプで両方向吐出のポンプを使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液圧多重駆動装置を有する船舶の舵取り装置の説明図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る第1船舶の舵取り装置の回路図である。
【図3】図2に示す第1船舶の舵取り装置であるフェイルセーフ方式の他の実施例を示す一部回路図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る第2船舶の舵取り装置の回路図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係る第3船舶の舵取り装置の回路図である。
【図6】本発明の第5実施形態に係る第4船舶の舵取り装置における他の回路図である。
【図7】本発明の第6実施形態に係る液圧多重駆動装置を有する水門用開閉装置の回路図である。
【図8】本発明の第7実施形態に係る第1水門用開閉装置の回路図である。
【図9】本発明の第8実施形態に係る吐水ゲート開閉装置の回路図である。
【図10】片ロッド形複動シリンダが定容量形液体ポンプから液圧を供給されて作動する場合について説明する回路図である。
【図11】両ロッド形複動シリンダが定容量形液体ポンプから液圧を供給されて作動する場合について説明する回路図である。
【図12】液圧モータが定容量形液体ポンプから液圧を供給されて作動する場合について説明する回路図である。
【図13】本発明の液圧多重駆動装置に用いる第1液量補償回路図およびシャトル弁の断面図である。
【図14】本発明の液圧多重駆動装置に用いる第2液量補償回路図である。
【図15】本発明の液圧多重駆動装置に用いる第3液量補償回路図である。
【図16】本発明の液圧多重駆動装置に用いる第4液量補償回路図である。
【図17】本発明の液圧多重駆動装置に用いる第5液量補償回路図である。
【図18】従来の油圧駆動装置からなる船舶の舵取り装置の回路図である。
【図19】従来の油圧駆動装置からなる水門の開閉装置の回路図である。
【図20】従来の油圧駆動装置からなる他例の水門の開閉装置の回路図である。
【符号の説明】
1、1A、1B………翼状体制御装置(船舶の舵取り装置)、
3………駆動部、3A………第1駆動部、5………液圧回路部、
5A………第1液圧回路部、5B………第2液圧回路部、
7………制御部、7A………第1制御部、7B………水門用制御部、
12、14………管路(ロッド側配管、ヘッド側配管)、
16………液体ポンプ(定容量形液体ポンプ)、18………電動機、
20………サーボ増幅器、22………液量補償回路、
28………2ポート2位置第1電磁切換弁、
28………2ポート2位置第2電磁切換弁、
30………加算器、32………コントローラ、
32A………第1コントローラ、32B………第2コントローラ、
34………角度設定器、36………駆動検出器(角度検出器)、
36A………第1角度検出器、36B………位置検出器、
42………第3片ロッド形複動シリンダ、
50………ゲート制御装置(水門用開閉装置)、52………ゲート(水門)、
54………水門駆動部、58………位置設定器、
60………水門用第1片ロッド形複動シリンダ、
62………水門用第2片ロッド形複動シリンダ、
64………ゲート制御装置(吐出ゲート開閉装置)、
68………水門ゲート、70………流量制御弁、102………被駆動物、
102a………第1被駆動物、
106、108………アクチュエータ(片ロッド形複動シリンダ)、
106a、108a………ロッド室、106b、108b………ボトム室、
118………タンク

Claims (5)

  1. 回動自在な被駆動物に取り付けられ、液圧により互いに押し合う境界を共有する第1室と第2室とを有し、前記第1室及び前記第2室の液圧比の変化により発生する前記境界の平衡位置を変化させる力を推力として前記被駆動物に伝達する一対のアクチュエータと、
    各アクチュエータに接続され、前記第1室及び前記第2室のいずれか一方を液体の吸入側とし前記一方の反対側の他方を液体の吐出側として液体を供給するとともに回転方向を切り替えることにより前記吸入側と前記吐出側とを相互に切替可能とされ、回転速度に応じた吐出量を吐出可能な定容量形液体ポンプと、
    一対の前記定容量形液体ポンプを同期して切替駆動させ、前記一対のアクチュエータの合力により前記被駆動物を回動させる制御部と、を備えた液圧多重駆動装置であって、
    前記定容量形液体ポンプには、
    前記定容量形液体ポンプの回転方向及び回転速度を制御可能な電動機が接続され、
    前記電動機は、
    前記制御部から入力される電圧により回転可能とされ、前記電圧の正負に基づいて互いに異なる回転方向に回転することにより前記定容量形液体ポンプの回転方向を切替可能とされ、前記電圧の大きさに応じた回転速度で回転することにより前記定容量形液体ポンプをその回転速度で回転可能とされ、
    前記制御部は、
    一対の前記電動機のうちの一方の前記電動機と他方の前記電動機とにそれぞれ正負が互いに異なる電圧を出力して一対の前記定容量形液体ポンプの回転方向が互いに逆方向となるように一対の前記定容量形液体ポンプを切替駆動させることにより、前記一対のアクチュエータをプッシュプル駆動させて前記被駆動物を回動可能とされ、
    前記制御部には、
    前記被駆動物の設定角度を表す角度指令信号を出力するコントローラと、
    前記被駆動物の回動角度を表す角度信号を出力する角度検出器と、が設けられ、
    前記角度指令信号と前記角度信号の差分の正負に基づいて前記電動機に出力する前記電圧の正負を切り替えることにより前記定容量液体ポンプの吐出方向を切替制御可能とし、前記差分の大きさに基づいて前記電動機に出力する前記電圧の大きさを制御することにより前記定容量形液体ポンプの吐出量を制御可能とすることを特徴とする液圧多重駆動装置。
  2. 請求項1に記載の液圧多重駆動装置において、
    前記アクチュエータは片ロッド形複動シリンダであり、前記定容量形液体ポンプと前記アクチュエータとの間の管路に、前記アクチュエータの作動に伴って前記管路中に液体の過不足が生じたときに、過不足の量に応じて液体を排出または補充する液量補償回路が設けてあることを特徴とする液圧多重駆動装置。
  3. 請求項2に記載の液圧多重駆動装置において、
    前記アクチュエータは、前記第1室と前記第2室とを互いに分離するとともに前記第1室及び前記第2室のいずれか一方を貫通して前記被駆動物に接続するロッドを有し、
    前記制御部は、
    記ロッドの容積に対応して、前記アクチュエータの伸長時と縮小時において前記電圧の大きさを前記電圧の正負により互いに異ならせることにより前記電動機の回転速度に差を設けることを特徴とする液圧多重駆動装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液圧多重駆動装置において、
    各アクチュエータには、前記第1室と前記第2室とを互いに接続するとともにその接続の開閉が可能な弁が取り付けられ、
    前記制御部は、
    定容量形液体ポンプ及び前記電動機のうち、故障した前記定容量形液体ポンプ及び前記電動機を検出可能とされ、前記弁のうち、故障した前記定容量形液体ポンプまたは前記電動機が駆動対象とする前記アクチュエータに接続する前記弁を開放可能とすることを特徴とする液圧多重駆動装置。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の液圧多重駆動装置によって、船舶に揺動自在に設けた翼状体を駆動することを特徴とする翼状体制御装置。
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