JP4964281B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関において電気的に火花を発生させることによって燃料に着火させるスパークプラグ(点火プラグ)に関し、特に、スパークプラグの接地電極に関する。
スパークプラグには、良好な着火性が望まれており、例えば、接地電極の中心電極に対向する突き出し部分を備えることによって、火炎の広がりを良好にし、着火性を向上させる技術が提案されている。このようなスパークプラグでは、接地電極に貴金属を抵抗溶接して突き出し部分を形成することにより、着火性を向上させる技術が開示されている。
特開2003−317896号公報 特開2008−243713号公報
貴金属は高価であるため、接地電極の母材を形成する安価な合金(例えばニッケル)と同種の安価な合金を抵抗溶接して突き出し部分を形成する技術が提案されている。しかしながら、接地電極の母材と突き出し部分とが同種の金属の場合、各材料の融点に差が無いため、体積の小さい突き出し部分の温度上昇速度に比して、体積の大きい母材の温度上昇速度が遅くなる。この結果、母材の溶融が突き出し部分よりも遅くなり、十分な溶接強度とならないという問題が生じる。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、接地電極に突き出し部分を抵抗溶接する際の、溶接強度の向上を目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
軸線方向に延びる中心電極と、前記中心電極の先端を露出させつつ前記中心電極の外周に形成された絶縁体と、前記絶縁体の外周に形成された主体金具と、前記主体金具に接合された接地電極と、を備え、前記接地電極は、先端部分が前記中心電極の端面と対向するように配置された母材と、前記先端部分に設けられ、前記中心電極側に突状に形成された突状部と、を有し、前記母材と前記突状部は、同一の金属を主成分とする材料により形成され、抵抗溶接により接合されたスパークプラグであって、前記母材と前記突状部は、前記母材の比抵抗をR(μΩcm)とし、前記突状部の比抵抗をS(μΩcm)としたとき、R>Sの関係が成立するように形成されている、スパークプラグ。
適用例1のスパークプラグによれば、同一の金属を主成分とする材料により形成された接地電極の母材と突状部は、(母材の比抵抗R)>(突状部の比抵抗S)となるように形成されている。従って、突状部に比して体積の大きい母材の溶融を促進でき、溶接強度を向上させることができる。
[適用例2]
適用例1のスパークプラグであって、前記母材と前記突状部は、ニッケルを主成分とする材料により形成されている。適用例2のスパークプラグによれば、安価なニッケルを主成分として母材と突状部とを形成できる。よって、コストを削減できる。
[適用例3]
適用例1または適用例2のスパークプラグであって、前記母材と前記突状部は、R−S≧20の関係が成立するように形成されている。適用例3のスパークプラグによれば、(母材の比抵抗R)−(突状部の比抵抗S)≧20とすることにより、十分な溶接強度の向上を図ることができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3いずれかのスパークプラグであって、前記先端部分と前記突状部との溶接部分の面積は、1.1mm以上である。一般的に、溶接部分の面積が大きくなると、材料の中心部分では溶接性が悪化し、溶接強度が低下するが、適用例4のスパークプラグによれば、接地電極の先端部分と突状部の溶接部分の面積が1.1mm以上であっても、R−S≧20とすることにより、溶接強度を向上させることができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4いずれかのスパークプラグであって、前記突状部の先端に、貴金属合金が溶接されている。適用例5のスパークプラグによれば、突状部の先端に貴金属合金が溶接されている。従って、突状部全体を貴金属で形成する場合に比して、安価に、耐久性を向上できる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のスパークプラグであって、前記突状部の外周面における前記母材との境界部分は、レーザ溶接されている。適用例6のスパークプラグによれば、母材と突状部とは、抵抗溶接された上で、外周境界部分にレーザ溶接が施されている。従って、母材と突状部との溶接強度を更に向上できる。
[適用例7]
軸線方向に延びる中心電極と、前記中心電極の先端を露出させつつ前記中心電極の外周に形成された絶縁体と、前記主体金具に接合された接地電極であって、先端部分が前記中心電極の端面と対向するように配置された母材と、前記先端部分に設けられ、前記中心電極側に突状に形成された突状部と、を備える接地電極と、備えるスパークプラグの製造方法であって、前記母材と同一金属を主成分とする材料を用いて、前記母材の比抵抗よりも小さい比抵抗となるように部材を形成し、前記部材を、前記先端部分の前記中心電極側に抵抗溶接する。適用例7のスパークプラグの製造方法によれは、母材と同一金属を主成分とする材料を用いて、母材の比抵抗よりも小さい比抵抗となるように形成された部材が、先端部の中心電極側に抵抗溶接される。従って、部材に比して体積の大きい母材の溶融を促進でき、溶接強度を向上させることができる。
[適用例8]
適用例7のスパークプラグの製造方法であって、前記部材の先端に、貴金属合金を溶接した後、前記部材を前記先端部分の前記中心電極側に抵抗溶接する。適用例8のスパークプラグの製造方法によれば、突状部全体を貴金属で形成する場合に比して、安価に、耐久性の向上されたスパークプラグを製造できる。
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。
第1実施例におけるスパークプラグ100の部分断面を主に示す説明図。 第1実施例における接地電極30の詳細構造を主に示す説明図。 図2におけるA−A断面を表す断面図。 第1実施例における突状部36と対向面32との溶接部分を示す模式図。 第1実施例における接地電極母材35に突状部36を溶接する工程を示すフローチャート。 第1実施例における接地電極母材35と突状部36との溶接について説明する説明図。 第1実施例における突状部36の破断試験について説明する説明図。 変形例(1)における接地電極30aの先端部分の拡大図。 変形例(2)における突状部36と対向面32との溶接面350aを示す模式図。
A.実施例:
A1.スパークプラグの構成:
図1は、スパークプラグ100の部分断面を主に示す説明図である。スパークプラグ100は、絶縁碍子10と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40と、主体金具50とを備える。絶縁碍子10の一端から突出する棒状の中心電極20は、絶縁碍子10の内部を通じて、絶縁碍子10の他端に設けられた端子金具40に電気的に接続されている。中心電極20の外周は、絶縁碍子10によって絶縁され、絶縁碍子10の外周は、端子金具40から離れた位置で主体金具50によって保持されている。主体金具50に電気的に接続された接地電極30は、火花を発生させる隙間である火花ギャップを中心電極20の先端との間に形成する。スパークプラグ100は、内燃機関(図示しない)のエンジンヘッド200に設けられた取付ネジ孔201に主体金具50を介して取り付けられ、2万〜3万ボルトの高電圧が端子金具40に印加されると、中心電極20と接地電極30との間に形成された火花ギャップに火花が発生する。
スパークプラグ100の絶縁碍子10は、アルミナを始めとするセラミックス材料を焼成して形成された絶縁体である。絶縁碍子10は、中心電極20および端子金具40を収容する軸孔12が中心に形成された筒状体である。絶縁碍子10の軸方向中央には外径を大きくした鍔部19が形成されている。鍔部19よりも端子金具40側には、端子金具40と主体金具50との間を絶縁する後端側胴部18が形成されている。鍔部19よりも中心電極20側には、後端側胴部18よりも外径が小さい先端側胴部17が形成され、先端側胴部17の更に先には、先端側胴部17よりも小さい外径であって先端側へ向かうほど外径が小さくなる脚長部13が形成されている。
スパークプラグ100の主体金具50は、絶縁碍子10の後端側胴部18の一部から脚長部13に亘る部位を包囲して保持する円筒状の金具であり、本実施例では、低炭素鋼から成る。主体金具50は、工具係合部51と、取付ネジ部52と、シール部54と、先端面57とを備える。主体金具50の工具係合部51は、スパークプラグ100をエンジンヘッド200に取り付ける工具(図示しない)が嵌合する。主体金具50の取付ネジ部52は、エンジンヘッド200の取付ネジ孔201に螺合するネジ山を有する。主体金具50のシール部54は、取付ネジ部52の根元に鍔状に形成され、シール部54とエンジンヘッド200との間には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿される。主体金具50の先端面57は、取付ネジ部52の先端に形成された中空円状の面であり、先端面57の中央には、脚長部13に包まれた中心電極20が突出する。
スパークプラグ100の中心電極20は、有底筒状に形成された中心電極母材21の内部に、中心電極母材21よりも熱伝導性に優れる芯材25を埋設した棒状の電極である。本実施例では、中心電極母材21は、インコネル(登録商標)を始めとするニッケルを主成分とするニッケル合金から成り、芯材25は、銅または銅を主成分とする合金から成る。中心電極20は、中心電極母材21の先端が絶縁碍子10の軸孔12から突出した状態で絶縁碍子10の軸孔12に挿入され、セラミック抵抗3およびシール体4を介して端子金具40に電気的に接続されている。
スパークプラグ100の接地電極30は、主体金具50の先端面57に接合され、中心電極20の軸方向に交差する方向に屈曲して中心電極20の先端に対向する電極である。本実施例では、接地電極30は、インコネル(登録商標)を始めとするニッケルを主成分とするニッケル合金から成る。
図2は、第1実施例における接地電極30の詳細構造を主に示す説明図である。接地電極30は、接地電極母材35と、突状部36とから構成されており、接地電極母材35の先端を構成する先端面31と、接地電極30の表面のうち中心電極20に対向する対向面32と、対向面32とは反対側の面であり接地電極30に背を向ける背面33とを備える。突状部36は、接地電極30の対向面32に、中心電極20の先端に対向して突出するように抵抗溶接により接合されている。接地電極母材35と突状部36とは、同一の金属(第1実施例では、ニッケル)を主成分とする材料により形成されており、以下の式1および式2の関係を有する。ただし、式1において、接地電極母材35の比抵抗をR(μΩcm)とし、突状部36の比抵抗をS(μΩcm)とする。第1実施例において、接地電極母材35は、特許請求の範囲の「母材」に当たる。
比抵抗R>比抵抗S …(式1)
比抵抗R−比抵抗S≧20 …(式2)
図2に示すように、突状部36と中心電極20との間には、火花ギャップと呼ばれる間隙が形成される。突状部36の重心は、中心電極20の中心軸の延長線上に略沿って位置する。本実施例では、突状部36は、対向面32からの高さTが0.3mm以上であり、円形の断面を有する円柱状の突起である。
図3は、図2におけるA−A断面を表す断面図である。図3において、抵抗溶接部300は、抵抗溶接により形成される溶接部分を示しており、レーザ溶接部310は、レーザ溶接により形成される溶接部分を示している。突状部36と接地電極母材35は、抵抗溶接により接合され、更に、突状部36の外周面における接地電極母材35との境界部分は、レーザ溶接されている。
図4は、第1実施例における突状部36と対向面32との溶接面を示す模式図である。図4に示すように、突状部36と対向面32との溶接面350の面積A(図4にハッチングで示す)は、1.1mm以上である。なお、本明細書において、「溶接部分」、「溶接面」とは、抵抗溶接により、接地電極母材35および突状部36の材料が溶融して混ざり合い形成された、もしくは、原子レベルの拡散によって形成された、接地電極母材35と突状部36の接合部分および接合面のことを表す。
A2.溶接工程:
図5は、第1実施例における接地電極母材35に突状部36を溶接する工程を示すフローチャートである。図6は、接地電極母材35に対する突状部36の溶接について説明するための図である。図6(a)は、抵抗溶接による溶接を示しており、図6(b)は、レーザ溶接による溶接を示している。
まず、ニッケルを主成分とする材料により、接地電極母材35と、突状部36となるチップを形成する(ステップS10)。次に、接地電極母材35とチップとを抵抗溶接する(ステップS12)。具体的には、図6(a)に示すように、抵抗溶接用電極500は、突状部36となるニッケルチップ36aの上側端面を所定の圧力で概ね均一に押圧した状態で、抵抗溶接が実行される。抵抗溶接用電極500の電位が接地電極母材35の接地電位に対して高電圧にされ、その結果、抵抗溶接用電極500を介して、ニッケルチップ36a、接地電極母材35に大電流が流れる。これにより、ニッケルチップ36aの下側面と、当該下側面と接触している接地電極母材35との両者が溶融して混ざり合って抵抗溶接部300が形成され、接地電極母材35とニッケルチップ36aとが抵抗溶接され、突状部36が形成される。なお、抵抗溶接用電極500には、割型形状や凹部を有するものなど、従来から使用されている種々のものを適用可能である。
なお、突状部36は接地電極母材35に比して体積が小さいが、接地電極母材35と突状部36とは、比抵抗が上記式1および式2の関係を満たすように形成されているので、接地電極母材35の温度上昇が促進され、接地電極母材35と突状部36とはほぼ同じタイミングで溶融し始める。この結果、接地電極母材35と突状部36の溶融した材料が効率的に混ざり合い、接地電極母材35と突状部36との抵抗溶接の強度が向上される。
第1実施例では、更に、接地電極母材35と突状部36とを抵抗溶接により接合した後、突状部36の外周面における接地電極母材35との境界部分を、レーザ溶接により溶接する。具体的には、突状部36と接地電極母材35との当接面を狙ってレーザを照射しつつ、その照射箇所を当接面全周に亘って一周させる。このレーザ溶接により、図6(b)に示すように、接地電極母材35と突状部36の境界部分の材料が溶融して混ざり合い、リング形状のレーザ溶接部310が形成され、接地電極母材35と突状部36とが強固に接合される。
接地電極母材35と突状部36とをレーザ溶接により溶接した後、接地電極30を主体金具50に組み付け、突状部36が、所定の火花ギャップで中心電極20に対向するように、接地電極母材35の先端部分を曲げ加工により曲げる。以上説明した工程で接地電極30が製造され、主体金具50に組み付けられる。
A3.実験結果1(破断試験1):
図7は、第1実施例における突状部36の破断試験について説明する説明図である。また、表1は、第1実施例における破断試験で用いたサンプル材の成分を示す一覧表であり、表2には、第1実施例における破断試験の評価結果を示す表である。
第1実施例では、以下の条件で破断試験1を行った。
(1)各種比抵抗値の違う材料(ニッケルが主成分の材料)を準備し、一般的な交流式抵抗溶接電源を用いて溶接を行う。なお、比抵抗値は、アルバック理工株式会社製、金属用電気抵抗測定装置(TER2000RH)を使用して、4端子測定法にて測定した。
(2)溶接条件は荷重200N、溶接周波数:60Hz、溶接サイクル:10サイクル、電流値1kAで実施。
(3)外側母材は幅2.5mm、高さ1.4mmを使用、突状部36を形成するニッケルチップは高さ(長さ)1mm、径φ1mmの円柱状を使用。
第1実施例では、表1に示すように、種々の比抵抗値のサンプル材を用いて破断試験を行う。なお、表1において、Ni:ニッケル、Cr:クロム、Fe:鉄、Si:ケイ素、Mn:マンガンを表す。
Figure 0004964281
例えば、表1に示すように、比抵抗が55μΩcmであるサンプル材は、ニッケル(Ni)が90%、クロム(Cr)が3%、鉄(Fe)が5%、および、その他(ケイ素(Si)やマンガン(Mn))が2%混合された材料により形成されている。
以上の条件のもと、図7に示すように、突状部36となるニッケルチップ36aを抵抗溶接により接地電極母材35に溶接し(図7(a))、溶接後、接地電極母材35の溶接面を曲げ治具を用いてR5で曲げ変形する(図7(b))。その後、接地電極母材35上面から0.6mmの部分に水平方向r1に力を加える(図7(c))。この結果、図7(d)−(1)に示すように、ニッケルチップの上方が破断したとしても、溶接面350の剥がれが溶接面積の半分未満の場合には合格(OK)とし、図7(d)−(2)に示すように、溶接面350の面積の半分以上の剥がれが発生する場合には不合格(NG)とする。
第1実施例では、複数のサンプル材について、30本評価をした中の剥れ発生数に応じて、以下の3通りに評価した。
0本:A
1〜3本(剥れ発生数が評価対象のサンプル数の10%以下):B
4〜30本:C
Figure 0004964281
表2に示すように、接地電極母材35の比抵抗Rと、ニッケルチップ36a(突状部36)の比抵抗Sとが式1(R>S)の関係を満たすサンプル1〜4,8,9および12は剥がれ発生率が10%以下であり、式2(R−S≧20)の関係を満たすサンプル1,2,8,12は、剥がれ発生数が0本である。従って、実験結果から、接地電極母材35の比抵抗Rと、ニッケルチップ36aの比抵抗Sとは、式1の関係を満たすことが好ましく、式2の関係を満たすことが更に好ましい。
A4.実験結果2(破断試験2):
表3は、第1実施例における破断試験2の評価結果を示す表である。第1実施例では、以下の条件で破断試験2を行った。
(1)接地電極母材35の比抵抗値Rを55μΩcmとし、ニッケルチップ36aの比抵抗値Sを55μΩcmとした組み合わせ(サンプル5)と、接地電極母材35の比抵抗値Rを55μΩcmとし、ニッケルチップの比抵抗値Sを35μΩcmとした組み合わせ(サンプル2)で、それぞれ共に接地電極30のサイズを幅2.8mm、対向面32からの高さ1.5mmとして、ニッケルチップ36aを高さ(長さ)0.9mmに固定。
(2)溶接条件は荷重200N、溶接周波数:60Hz、溶接サイクル:10サイクル、電流値1kAで実施(破断試験1と同一条件)。
(3)溶接面の面積Aを0.5mm〜2.5mmまで変化させる。
第1実施例では、各サンプルについて、30本評価をした中の、良品数および効果比率について評価した。なお、表3における「良品数」とは、上述の破断試験1の評価AおよびBのものを「良品」としてカウントした数値であり、「効果比率」とは、サンプル5の良品数に対するサンプル2の良品数の比率を表している。
Figure 0004964281
表3に示すように、溶接部分の面積Aが1.1mm未満の場合、式1、式2を満たさないサンプル5および式1、式2を満たすサンプル2には、共に、良品数に大きな差は無く、効果比率にも大きな差はない。一方、溶接部分の面積Aが1.1mm以上の場合、サンプル5では良品数が急激に低下するのに対し、サンプル2は、良品数が30個、すなわち、評価した30本のサンプル全てが良品と判断され、効果比率が数倍〜十数倍となる。
突部の材質が貴金属ではない場合、耐久性の向上の観点から突状部36のサイズを大きくすることが望まれているが、溶接面積が大きくなると、材料の中心部分の溶接性が低下することにともない、溶接強度も低下する。本実施例の評価によれば、溶接部分の面積Aが1.1mm以上であっても、(接地電極母材35の比抵抗R)−(突状部36の比抵抗S)≧20、とすることにより、溶接強度の向上効果が得られた。
以上説明した第1実施例のスパークプラグ100によれば、同一の金属であるニッケルを主成分とする材料により形成された接地電極30の接地電極母材35と突状部36は、(接地電極母材35の比抵抗R)>(突状部の比抵抗S)、となるように形成されている。従って、突状部36に比して体積の大きい接地電極母材35の溶融を促進でき、溶接強度を向上させることができる。特に、第1実施例では、(接地電極母材35の比抵抗R)−(突状部36の比抵抗S)≧20、とすることにより、十分な溶接強度の向上を図ることができる。
また、第1実施例のスパークプラグ100によれば、安価なニッケルを主成分として接地電極母材35と突状部36とを形成できる。よって、コストを削減できる。
また、第1実施例のスパークプラグ100によれば、接地電極母材35と突状部36とは、抵抗溶接された上で、外周面の境界部分にレーザ溶接が施されている。従って、接地電極母材35と突状部36との溶接強度を更に向上できる。
B.変形例:
(1)突状部の中心電極20に対向する端面に、貴金属が溶接されていてもよい。図8は、変形例(1)における接地電極30の先端部分の拡大図である。図8に示すように、変形例突状部は二層の突状部であり、二層突状部436は、接地電極母材35を構成する主成分と同一の主成分(ニッケル)を含む材料により形成されたニッケルチップ36a(ニッケルチップ部材36a)が接地電極母材35に抵抗溶接され、ニッケルチップ部材36aの、中心電極20に対向する端面上に貴金属チップ36bが溶接されることによって形成されている。溶接部36cは、ニッケルチップ部材36aと貴金属チップ36bとの溶接部分を表す。ニッケルチップ部材36aと貴金属チップ36bとの溶接方法は公知の種々の溶接方法、例えば、レーザ溶接を利用できる。こうすることにより、接地電極30の耐久性を向上できる。
(2)実施例では、突状部36は、円形の断面を有する円柱状の突起として形成されているが、例えば、矩形状の断面を有する角柱状の突起としてもよい。図9は、変形例(2)における突状部36と対向面32との溶接面350aを示す模式図である。突状部36と先端面31との溶接面350aの面積A(図9にハッチングで示す)は、第1実施例と同様に、1.1mm以上であることが好ましい。
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成をとることができる。
3…セラミック抵抗
4…シール体
5…ガスケット
10…絶縁碍子
12…軸孔
13…脚長部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…鍔部
20…中心電極
21…中心電極母材
25…芯材
30…接地電極
31…先端面
32…対向面
33…背面
35…接地電極母材
36…突状部
36a…ニッケルチップ
36b…貴金属チップ
36c…溶接部
40…端子金具
50…主体金具
51…工具係合部
52…取付ネジ部
54…シール部
57…先端面
100…スパークプラグ
200…エンジンヘッド
201…取付ネジ孔
300…抵抗溶接部
310…レーザ溶接部
350…溶接面
436…突状部
500…抵抗溶接用電極

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる中心電極と、
    前記中心電極の先端を露出させつつ前記中心電極の外周に形成された絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に形成された主体金具と、
    前記主体金具に接合された接地電極と、を備え、
    前記接地電極は、先端部分が前記中心電極の端面と対向するように配置された母材と、前記先端部分に設けられ、前記中心電極側に突状に形成された突状部と、を有し、
    前記母材と前記突状部は、少なくとも、ケイ素およびマンガンのいずれか一方が含有されている同一の金属を主成分とする材料により形成され、抵抗溶接により接合されたスパークプラグであって、
    前記母材と前記突状部は、前記母材の比抵抗をR(μΩcm)とし、前記突状部の比抵抗をS(μΩcm)としたとき、R−S≧20の関係が成立するように形成されており、
    前記先端部分と前記突状部との溶接部分の面積は、1.1mm2以上である、
    スパークプラグ。
  2. 請求項1記載のスパークプラグであって、
    前記母材と前記突状部は、ニッケルを主成分とする材料により形成されている、
    スパークプラグ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスパークプラグであって、
    前記突状部の先端に、貴金属合金が溶接されている、
    スパークプラグ。
  4. 請求項1ないし請求項3いずれか記載のスパークプラグであって、
    前記突状部の外周面における前記母材との境界部分は、レーザ溶接されている、
    スパークプラグ。
  5. 軸線方向に延びる中心電極と、前記中心電極の先端を露出させつつ前記中心電極の外周に形成された絶縁体と、前記主体金具に接合された接地電極であって、先端部分が前記中心電極の端面と対向するように配置された母材と、前記先端部分に設けられ、前記中心電極側に突状に形成された突状部と、を有し、前記母材は、少なくとも、ケイ素およびマンガンのいずれか一方が含有されている金属を主成分とする材料により形成されている接地電極と、備えるスパークプラグの製造方法であって、
    前記母材と同一金属を主成分とする材料を用いて、前記母材の比抵抗をR(μΩcm)とし、前記突状部の比抵抗をS(μΩcm)としたとき、R−S≧20の関係が成立するように前記突状部を形成するための部材を形成し、
    前記先端部分と前記部材により形成される前記突状部との溶接部分の面積が1.1mm2以上となるように、前記部材を、前記先端部分の前記中心電極側に抵抗溶接する、
    スパークプラグの製造方法。
  6. 請求項5記載のスパークプラグの製造方法であって、
    前記部材の先端に、貴金属合金を溶接した後、前記部材を前記先端部分の前記中心電極側に抵抗溶接する、
    スパークプラグの製造方法。
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