JP4963889B2 - 混練設備 - Google Patents
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Description
詳しくは、密閉式混練装置には外部へ突出する入力軸が設けられ、駆動装置には外部へ突出する出力軸が設けられている。そして、密閉式混練装置の入力軸と駆動装置の出力軸とは、フランジ継手等の接続装置によって接続されるようになっており、この接続によって密閉式混練装置を駆動することができる。
さて、特許文献2には、双腕式混練装置と駆動装置とをギアカップリング部からなる接続装置で接続した技術が開示されている。
これによれば、カバー体とオイルケースとでギアカップリング部を覆うことで両部材で安全カバーの役割を果たすことができると共に、カバー体によってオイルケース内の潤滑油が外部に飛び跳ねることを防止することもできる。安全カバーとオイルケースとを別々に設けることに比べ部品の共有化ができ、コストを安価にすることができる。
前記ギアカップリング部は、当該ギアカップリングと一体となって回転しながらオイルケース内に貯留する潤滑油を汲み上げると共に、内歯部分や外歯部分に流し込むようにギアカップリング部のギアに対して潤滑油を案内する案内部材を有していることが好ましい。
これによれば、オイルケース内の潤滑油の油面レベルを常に監視することができ、オイルケース内の潤滑油が少なくなったことを警報にて作業者等に知らせることができる。
図1は、混練設備の正面図である。図2は、混練設備の平面図である。
混練設備Aは、バッチ式混練装置1と、駆動装置2と、バッチ式混練装置1と駆動装置2とを接続する接続装置6を有している。
図1,2に示すように、バッチ式混練装置1の一例である密閉式混練装置は設置床F等に設置されるものである。また、駆動装置2は設置床F等に設置されるものである。
そして、密閉式混練装置1は第1設置エリア3内に収まるように設置され、駆動装置2は第2設置エリア4内に収まるように設置される。設置床Fにおいて、第1設置エリア3と第2設置エリア4とは並列に設けられている。
図3に示すように、密閉式混練装置1は、ゴム,プラスチック等の混練物を混練するもので、密閉状となる混練室10と、この混練室10内に収容された混練物を回転により混練する2本のロータ11と、前記混練室10の上方に設けられ混練物を投入するホッパー12とを有している。
図2に示すように、それぞれのロータ11には当該ロータ11を回転させるための入力軸16が設けられている。各入力軸16は、混練室10の側方から外部に向けて同一方向に突出している。
次に、混練室10を密閉した状態で駆動装置2を駆動させる。このとき、駆動装置2の出力軸19の動力が接続装置6を介して入力軸16に伝達され、ロータ11が回転する。各ロータ11は、混練室10の内壁を掃くようにして回転することで、当該混練室10内に圧入された被混練物を添加剤等とともに混練する。密閉式混練装置1では、混練終了後は、ドロップドア15を開き、混練物を外部に排出することができる。
図4〜6に示すように、接続装置6は、密閉式混練装置1の入力軸16と駆動装置2の出力軸19とを接続するギアカップリング部5と、このギアカップリング部5のギア24に対して潤滑する潤滑部46とを有している。
ギアカップリング部5は、2つに分割されるような構成を有していて、第1分割体20と、第2分割体21と、この第1分割体20と第2分割体21とを連結する連結体22とを有したものとなっている。
第1分割体20の第1筒体25には、駆動装置2の出力軸19を挿入する挿入孔29が形成されており、当該挿入孔29に出力軸19が嵌め込まれている。キー溝28に固定具28aを嵌め込むことで出力軸19は第1筒体25と共に一体回転自在に固定されている。また、第1分割体20の軸方向一方(連結体22側)には、挿入孔29を塞ぐようにプレート30が締結具31を介して取り付けられている。
第2筒体26の内歯33の硬度は第1筒体25の外歯27の硬度よりも小さく設定されている。これにより、第2筒体26の内歯33が第1筒体25の外歯27よりも早く摩耗させることができる。即ち、抜き取りをする第2筒体26を選択的に摩耗させている(言い換えれば、第1筒体25の外歯27の摩耗を遅らせる)。
第1分割体20の第2筒体26は、第1分割体20の第1筒体25に遊嵌されていて、当該第2筒体26の内歯33と第1筒体25の外歯27とが噛合している。第2分割体21の第2筒体26は、第2分割体21の第1筒体25に遊嵌されていて、当該第2筒体26の内歯33と第1筒体25の外歯27とが噛合している。
また、連結体22は、左右方向両端面の中央部に突端が球面状をなし、プレート30又はプレート32に当接したときに第1筒体25と当該ギアカップリング部5との軸方向の相対移動を規制するスラストピン22aを有している。
このようにすることで、入力軸16と出力軸19とを連結することができる。また、連結の際に、密閉式混練装置1と駆動装置2とを移動する必要がなく、入力軸16や出力軸19に連結する前に予めカップリング部5を装着しておく必要もない。
第1分割体20と第2分割体21とを接続している状態では、第2筒体26とプレート30及びプレート32との間に、第1筒体25と第2筒体26との間に形成された第1隙間34に連通する第2隙間48が形成されている。
このオイルケース37は、有底の矩形のもので、ギアカップリング部5の下側に配置されている。詳しくは、密閉式混練装置1の2つの入力軸16と駆動装置2の2つの出力軸19とをそれぞれ接続している2つのギアカップリング部5の下側に1つのオイルケース37が配置されている。オイルケース37には当該オイルケース37を支持する脚部39が設けられている。
図5,6に示すように、オイルケース37は、当該オイルケース37内に潤滑油35を貯留した際に、オイルケース37の上側に位置しているギアカップリング部5のギア24を潤滑油35に浸漬させるためのものである。オイルケース37の側壁40は、潤滑油35にギアカップリング部5のギア24を浸漬可能となる十分な高さまで底部41から立ち上げられている。
オイルケース37の左右側壁40C,40Dには、入力軸16及び出力軸19を通すための円弧状の切り欠き部43が設けられている。入力軸16や出力軸16を接続する際に、入力軸16又は出力軸19がオイルケース37に干渉しないように、切り欠き部43は、入力軸16又は出力軸19の外径よりも大きく形成されている。
カバー体44は、板状の部材を円弧状すると共に、左右に入力軸16又は出力軸19が干渉しないように円弧状の切り欠き部を有する側壁を設けることで構成されており、このカバー体44とオイルケース37の側壁40によって、ギアカップリング部5の外周側、即ち、第2筒体26の外周を覆っている。
レベル検出手段51は静電式又は磁力式の液面センサで構成されている。このセンサ51は、例えば、オイルケース37の後側壁40Bに2つ設けられている。上側センサ51Aは、オイルケース37内の潤滑油35の油面レベルの上限(以降、上限レベルということがある)を検出する。下側センサ51Bは、潤滑油の油面レベルの下限(以降、下限レベルということがある)を検出する。
潤滑油35の上限レベルL2は、潤滑油35がオイルケース37から漏れ出ない限界のの位置であって、例えば、底部41に最も近い切り欠き部43からオイルケース37の底部41までの垂直距離とされている。
以上の構成によれば、潤滑油が少なくなり過ぎて潤滑油の油面レベルが、ギアカップリング部5のギア24を浸すことができる限界になったとき、即ち、前記下限レベルと同じとなったことを、レベル検出手段51で検出して警報手段52で作業者に知らせることができる。
したがって、ギアカップリング部5のギア24が潤滑油によって浸されなくなったり、潤滑油がオイルケース37から漏れ出ることを事前に防ぐことができる。
本発明は上記の実施の形態に限定されない。
即ち、連結体22がスラストピン(スラスト受部)22aを有する構成としているが、入力軸16側(プレート32側)や出力軸19側(プレート30側)にスラスト受部を設けるようにしてもよい。
図6に示すように、案内部材50は、ギアカップリング5(例えば、第2筒体26)の端面に周方向に沿って複数設けられている。それぞれの案内部材50は、オイルケース37内の潤滑油を掬う(汲み上げる)ことができる形状に形成されている。また、同じ端面側に設けられている案内部材50は、左右の軸に対応するそれぞれの形状が左右勝手反対に形成されていることが好ましい。
案内部材50は、ギアカップリング5が回転した際に、縦壁50aと横壁50bとで構成された汲み上げ部50dで潤滑油を汲み上げ、汲み上げた潤滑油を内歯33や外歯27に流し込むことができる。図7(b)に示すように、案内部材50に回転方向後側を閉鎖する蓋部50eを設けるようにしてもよい。また、案内部材50を第1筒体25の端面に取り付けるようにしてもよい。なお、案内部材50の形状は、潤滑油を汲み上げて内歯33や外歯27部分に流し込むことができるものであればよく、図示したウェッジで勝手反対の形状のものに限らない。
2 駆動装置
5 ギアカップリング部
6 接続装置
16 入力軸
19 出力軸
20 潤滑部
25 第1筒体
26 第2筒体
27 外歯
33 内歯
44 カバー体
50 案内部材
51 レベル検出手段
52 警報手段
Claims (5)
- 2本の入力軸を有するバッチ式混練装置と当該2本の入力軸のそれぞれに対応する2本の出力軸を有する駆動装置が接続装置を介して設けられた混練設備において、
前記接続装置が、当該対応する入力軸及び出力軸毎に設けられ、前記2本の入力軸の軸芯間距離と前記2本の出力軸の軸芯間距離とが互いに異なっていて且つそれぞれの入力軸及び出力軸を加工誤差によらず偏心状態で接続すると共に、当該偏心状態での回転に伴って相対的に歯幅方向に摺動するように噛合して設けられ且つ断面側面視で山部が円弧状となっている外歯と当該外歯よりも歯幅方向に幅広に形成されている内歯とからなるギアを有しているギアカップリング部と、前記ギアに対して潤滑する油浴潤滑部とを有しており、
前記潤滑部は、横向きのギアカップリング部の下側に潤滑油を貯留するオイルケースを有すると共に当該オイルケースに貯留された潤滑油に各ギアカップリング部の下部に位置するギアが浸漬する油浴式の構成とされていることを特徴とする混練設備。 - 前記オイルケースの上側に、当該オイルケースと共にギアカップリング部の外周側を覆うカバー体を開閉自在に取り付けていることを特徴とする請求項1に記載の混練設備。
- 前記ギアカップリング部は、バッチ式混練装置の入力軸及び駆動装置の出力軸に対してそれぞれ個別に嵌合され且つ外周面に第1ギアを有する一組の第1筒体と、この一組の第1筒体に遊嵌すると共に、一組の第1ギアにそれぞれ個別に噛合する第2ギアを内周面に有する一組の第2筒体と、この一組の第2筒体の間で着脱自在に設けられ且つ両第2筒体を連結する連結体とを有し、前記第2筒体及び前記連結体が入力軸及び出力軸の両端面から抜き取り自在となるように、当該第2筒体及び連結体それぞれの軸方向長さが、両端面間の距離よりも短く設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の混練設備。
- 前記ギアカップリング部は、当該ギアカップリングと一体となって回転しながらオイルケース内に貯留する潤滑油を汲み上げると共に、当該ギアカップリングの内歯部分および外歯部分に流し込むようにギアカップリング部のギアに対して潤滑油を案内する案内部材を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の混練設備。
- 前記潤滑部は、前記オイルケースに貯留された潤滑油の油面レベルを検出するレベル検出手段と、このレベル検出手段で検出された油面レベルが所定値よりも低くなったときに警報を出す警報手段とを有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の混練設備。
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